JP6726585B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤耐性化の傾向の把握を支援する技術に関する。
特許文献1には、試薬の残量及び試薬の予測使用量を示す棒グラフにより試薬の補充必要量を把握する技術が記載されている。
特許5806902号公報
医療施設で患者に投与する薬剤を選択する際には、その医療施設における薬剤の耐性化の傾向を考慮することが望ましい。なぜなら、例えばその医療施設において耐性化が進んでいる傾向にある薬剤はなるべく選択しないようにすることで、その薬剤の耐性化がさらに進むことを防ぐことができるからである。
そこで、本発明は、各薬剤の耐性化の傾向を把握することを支援する情報を提供することを目的とする。
本発明は、複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を取得する検出結果取得部と、複数の前記検出結果が取得された患者における第1時期及び第2時期の前記検出結果を抽出する抽出部と、前記検出結果が抽出された患者の前記第1時期の薬剤感受性の第1レベル及び前記第2時期の薬剤感受性の第2レベルを前記複数の薬剤について判定する判定部と、判定された前記第1レベル及び前記第2レベルを前記複数の薬剤について比較するグラフを生成する第1生成部と、前記第1生成部により生成されたグラフを出力する出力部とを備える情報処理装置を提供する。
また、前記第1生成部は、前記複数の薬剤を並べた第1軸と、前記複数の薬剤の各々について判定された前記薬剤感受性のレベルを示す第2軸とを有し、前記第1軸に並べられた隣り合う前記薬剤の前記第1レベル同士を線で結び、当該薬剤の前記第2レベル同士を線で結んだレーダーチャートを前記比較するグラフとして生成してもよい。
さらに、前記第1生成部は、判定された前記第1レベル及び前記第2レベルの差分が閾値以上である薬剤については当該差分を表す差分画像を含むグラフを前記比較するグラフとして生成してもよい。
また、前記複数の薬剤のうちの指定された薬剤について、特定の期間に前記第1時期及び第2時期の検出結果が取得された患者について判定された前記第1レベル及び前記第2レベルの変化の度合いを複数の前記期間について示したグラフを生成する第2生成部を備え、前記出力部は、前記第2生成部により生成されたグラフを出力してもよい。
さらに、前記検出結果が取得された患者が属する医療施設における前記複数の薬剤のそれぞれの使用量を示す使用量情報を取得する第1情報取得部と、前記複数の薬剤について、取得された前記使用量情報が示す使用量をグラフに示す画像を生成する第3生成部とを備え、前記出力部は、前記第3生成部により生成された画像を出力してもよい。
また、前記複数の薬剤のうち指定された薬剤について、臓器移行性を示す情報、投与方法を示す情報又は投与された患者に関する情報を取得する第2情報取得部と、前記第2情報取得部により取得された情報を出力する第2出力部とを備えていてもよい。
また、本発明は、コンピュータを、複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を取得する検出結果取得部と、複数の前記検出結果が取得された患者における第1時期及び第2時期の前記検出結果を抽出する抽出部と、前記検出結果が抽出された患者の前記第1時期の薬剤感受性の第1レベル及び前記第2時期の薬剤感受性の第2レベルを前記複数の薬剤について判定する判定部と、判定された前記第1レベル及び前記第2レベルを前記複数の薬剤について比較するグラフを生成する第1生成部と、前記第1生成部により生成されたグラフを出力する出力部として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、各薬剤の耐性化の傾向を把握することを支援する情報を提供することができる。
第1実施例の薬剤選択支援システムの全体構成を表す図 検出結果蓄積装置及びグラフ表示装置のハードウェア構成を表す図 薬剤選択支援システムにおいて実現される機能構成を表す図 蓄積された検出結果の一例を表す図 グラフ表示メニュー画面の一例を表す図 生成された比較グラフの一例を表す図 グラフ表示処理における各装置の動作手順の一例を表す図 第2実施例の薬剤選択支援システムの全体構成を表す図 薬剤選択支援システムにおいて実現される機能構成を表す図 表示された長期グラフの一例を表す図 取得された使用量情報の一例を表す図 出力された使用量画像の一例を表す図 出力された使用量画像の別の一例を表す図 出力された薬剤関連情報の一例を表す図
以下では、本発明の実施例である薬剤選択支援システムについて説明する。薬剤選択支援システムは、医療施設等において、患者に投与する薬剤のうちの特に抗菌薬の選択を支援するためのシステムである。以下では単に「薬剤」と言った場合、抗菌薬のことを示すものとする。
[1]第1実施例
図1は第1実施例の薬剤選択支援システム1の全体構成を表す。薬剤選択支援システム1は、本実施例では、病院Aにおいて利用され、病院Aにおける薬剤の選択を支援する。薬剤選択支援システム1は、検出結果蓄積装置10と、グラフ表示装置20とを備える。
検出結果蓄積装置10は、病院Aの入院患者の検体(患者の人体から得られた被検査物)を用いて複数の薬剤について行われた薬剤感受性試験の結果に基づいて検出された各薬剤に対する細菌の感受性を表す情報、すなわち薬剤感受性の検出結果を蓄積する。検出結果蓄積装置10は、例えば、薬剤の名称と、患者を識別する識別情報(例えば患者ID(Identification))と、検体の採取日と、対象菌名(検体に含まれている菌の分類を表す名称。採取された検体の種類によって決まったり、検体に含まれる菌の同定作業の結果によって決まったりする)と、感受性の検出結果(S:Susceptible(感受性あり)、I:Intermediate(中間)、R:Resistant(感受性なし))とを対応付けて蓄積する。
グラフ表示装置20は、検出結果蓄積装置10による薬剤感受性の検出結果に基づいて、各薬剤の耐性化が特定の期間(例えば1月1日から12月31日までの期間又は病院Aの会計年度(例えば4月から3月まで)等)においてどのように進んでいるかということを表す耐性化傾向グラフを表示する。病院Aの医師は、この耐性化傾向グラフを見ることで、例えば、病院Aにおいて耐性化が進んでいる抗菌薬よりも耐性化が進んでいない抗菌薬を選択することができる。
図2は検出結果蓄積装置10及びグラフ表示装置20のハードウェア構成を表す。検出結果蓄積装置10及びグラフ表示装置20は、いずれも、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信装置14と、入力装置15と、出力装置16と、バス17という各装置を備えるコンピュータである。
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムを実行することで各部の動作を制御する。メモリ12は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の記録手段である。RAMはプロセッサ11がプログラムを実行する際にワークエリアとして用いられる。ストレージ13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)及びフラッシュメモリ等の記憶手段である。ストレージ13及びメモリ12のROMは、プロセッサ11が制御に用いるデータ及びプログラム等を記憶している。
通信装置14は、コンピュータ間の通信を行うための通信手段である。この通信は、有線通信及び無線通信のいずれで行われてもよい。入力装置15は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン及びセンサ等)である。出力装置16は、外部への出力を実施する出力デバイス(ディスプレイ及びスピーカー等)である。なお、入力装置15及び出力装置16は、一体となった構成(例えば、タッチスクリーン)であってもよい。図2に表す各装置は、情報を通信するためのバス17を介して互いにアクセス可能となっている。
検出結果蓄積装置10及びグラフ表示装置20の各プロセッサ11がプログラムを実行することで以下に述べる機能が実現される。
図3は薬剤選択支援システム1において実現される機能構成を表す。検出結果蓄積装置10は、検出結果蓄積部101と、検出結果出力部102とを備える。グラフ表示装置20は、検出結果取得部201と、検出結果抽出部202と、感受性レベル判定部203と、グラフ生成部204と、グラフ出力部205とを備える。
検出結果蓄積装置10の検出結果蓄積部101は、複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を蓄積する。病院Aでは、本実施例では、例えば入院患者の検体に含まれる腸内細菌群に対する16種類の抗菌薬の薬剤感受性試験が行われ、それらの抗菌薬の薬剤感受性の検出結果(「S」、「I」、「R」のいずれか)が医療関係者によって検出結果蓄積装置10に入力される。検出結果蓄積部101は、この検出結果を、上述した薬剤の名称、患者ID、検体の採取日及び対象菌名に対応付けて記憶する。
図4は蓄積された検出結果の一例を表す。図4の例では、検出結果蓄積部101が、「ID001」という患者IDと、「2015/02/15」という検体の採取日と、「腸内細菌群」という対象菌名と、「アンピシリン」という薬剤の名称と、「S」という薬剤感受性の検出結果とを対応付けて蓄積している。また、検出結果蓄積部101は、同じ患者ID、検体の採取日及び対象菌名に対応付けて、「ピペラシリン」という薬剤の名称と「S」という薬剤感受性の検出結果を対応付けて蓄積し、「ユナシン」という薬剤の名称と「R」という薬剤感受性の検出結果を対応付けて蓄積している。
また、検出結果蓄積部101は、同じ患者ID、検体の採取日及び対象菌名に対応付けて、図示していない13種類の薬剤の名称と薬剤感受性の検出結果とを対応付けて蓄積している。また、検出結果蓄積部101は、同じ患者IDに対応付けて、「2015/02/27」という検体の採取日と、同じ対象菌名と、16種類の薬剤の名称と、それぞれの薬剤感受性の検出結果とを対応付けて蓄積している。この例では、「ピペラシリン」の薬剤感受性の検出結果が「2015/02/15」の検体に含まれる腸内細菌群に対しては「S」であったのが「I」に変化している。
また、検出結果蓄積部101は、「2015/03/12」という検体の採取日及び「腸内細菌群」という対象菌名に対応付けて16種類の薬剤の名称とそれぞれの薬剤感受性の検出結果とを対応付けて蓄積している。この例では、「ピペラシリン」の薬剤感受性の検出結果が「2015/02/27」の検体に含まれる腸内細菌群に対しては「I」であったのが「R」に変化している。このように、検出結果蓄積部101は、「ID001」という患者IDの患者から3回採取された検体に含まれる腸内細菌群に対してそれぞれ16種類の薬剤の感受性試験を行って得られた検出結果を蓄積している。
また、検出結果蓄積部101は、「ID002」という患者IDの患者については、「2015/02/25」、「2015/03/08」、「2015/03/19」、「2015/04/06」、「2015/04/16」という5回の日程で採取された検体に含まれる腸内細菌群に対してそれぞれ16種類の薬剤の感受性試験を行って得られた検出結果を蓄積している。この例では、「ピペラシリン」及び「ユナシン」の腸内細菌群に対する薬剤感受性の検出結果が最初は「S」であったのが、最後にはいずれも「R」に変化している。検出結果蓄積部101は、「ID003」等の他の患者IDにも検体の採取日、対象菌名、薬剤の名称及び薬剤感受性の検出結果を対応付けて蓄積している。
グラフ表示装置20の検出結果取得部201は、検出結果蓄積部101に蓄積されている検出結果、すなわち複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を取得する。検出結果取得部201は、例えばユーザが上述した耐性化傾向グラフを表示させる操作を行った場合に検出結果を取得する。この操作は例えばグラフを表示させるためのメニューを示したグラフ表示メニュー画面で行われる。
図5はグラフ表示メニュー画面の一例を表す。図5の例では、グラフ表示装置20の出力装置16が有するディスプレイに、「A病院グラフ表示メニュー」というタイトルと、「グラフ種類」を選択する選択欄B1と、「対象期間」を選択する選択欄B2と、「対象薬剤」を選択する選択欄B3と、「対象菌名」を選択する選択欄B4と、グラフ表示ボタンC1とが表示されている。選択欄B1では「レーダーチャート」が選択されている。なお、グラフ種類は、これ以外にも、例えば折れ線グラフ等が選択可能となっている。
選択欄B2では「2015年」が対象期間として選択され、選択欄B3では「アンピシリン、ピペラシリン、ユナシン、セファゾリン、・・・(全16種類)」という16種類の抗菌薬が対象薬剤として選択されている。この選択欄B3を選択する操作を行うと全抗菌薬の名称が表示され、薬剤の追加、削除、変更が行えるようになっている(ただし、A病院の薬剤感受性試験で感受性が試験されている抗菌薬しか選択できない)。
選択欄B4では「腸内細菌群」が対象菌名として選択されている。対象菌名としては、これ以外にも、例えば、腸球菌群、ブドウ球菌群、非発酵菌群及び連鎖球菌群等が選択可能である。また、他にも、菌属名及び菌種名等の、菌の分類を表す名称が対象菌名として用いられてもよい。グラフ表示ボタンC1を押す操作が行われると、検出結果取得部201は、グラフを表示するために用いるグラフ用の検出結果を要求する要求データを検出結果蓄積装置10に送信する。
検出結果取得部201は、本実施例では、選択された対象期間に検体の採取日が全て含まれる患者についての選択された対象菌名の菌に対する薬剤感受性の検出結果をグラフ用の検出結果として要求する。例えば「2015年」という対象期間が選択された場合、図4に表す患者IDが「ID001」及び「ID002」の患者の検出結果は検体の採取日が全て「2015年」であるからグラフ用の検出結果として要求され、「2014/12/18」という検体の採取日を含む患者IDが「ID003」の患者の検出結果は要求されないことになる。
検出結果蓄積装置10の検出結果出力部102は、検出結果蓄積部101に蓄積されている薬剤感受性の検出結果を示す検出結果情報を出力する。検出結果出力部102は、グラフ表示装置20から送信されてきた要求データを受け取ると、この要求データが要求するグラフ用の検出結果を検出結果蓄積部101から読み出し、グラフ表示装置20に対して出力する。検出結果取得部201は、こうして検出結果蓄積装置10から出力されてきた薬剤感受性の検出結果を取得して、検出結果抽出部202に供給する。
グラフ表示装置20の検出結果抽出部202は、検出結果取得部201によって複数の薬剤感受性の検出結果が取得された患者における第1時期及び第2時期の検出結果を抽出する。検出結果抽出部202は本発明の「抽出部」の一例である。検出結果抽出部202は、本実施例では、入院してから最初に行われた薬剤感受性試験の検出結果、すなわち入院初期の検出結果を第1時期の検出結果として抽出し、退院前の最後に行われた薬剤感受性試験の検出結果、すなわち入院終期の検出結果を第2時期の検出結果として抽出する。
検出結果抽出部202は、図4に表す「ID001」の患者であれば、最も古い日付である「2015/02/15」に採取された検体に含まれる腸内細菌群についての検出結果を第1時期の検出結果として抽出し、最も新しい日付である「2015/03/12」に採取された検体に含まれる腸内細菌群についての検出結果を第2時期の検出結果として抽出する。また、検出結果抽出部202は、図4に表す「ID002」の患者であれば、最も古い日付である「2015/02/25」に採取された検体に含まれる腸内細菌群についての検出結果を第1時期の検出結果として抽出し、最も新しい日付である「2015/04/16」に採取された検体に含まれる腸内細菌群についての検出結果を第2時期の検出結果として抽出する。検出結果抽出部202は、こうして抽出した検出結果を感受性レベル判定部203に供給する。
感受性レベル判定部203は、検出結果抽出部202により検出結果が抽出された患者の第1時期の薬剤感受性のレベル(以下「第1レベル」という)及び第2時期の薬剤感受性のレベル(以下「第2レベル」という)を複数の薬剤について判定する。感受性レベル判定部203は本発明の「判定部」の一例である。感受性レベル判定部203は、本実施例では、検出結果が抽出された全ての患者のうち、「S」という検出結果が抽出された患者の割合を算出し、算出した割合を薬剤感受性のレベルとして判定する(この割合が大きいほど薬剤感受性のレベルが高いことを意味する)。
例えば2015年に入院して第1時期及び第2時期の検出結果が抽出された患者数が137名であり、そのうちアンピシリンについての第1時期の検出結果が「S」である患者が90名であれば、感受性レベル判定部203は、90÷137=65.7%を第1時期のアンピシリンに対する薬剤感受性のレベル、すなわち第1レベルとして判定する。
また、そのうちアンピシリンについての第2時期の検出結果が「S」である患者が78名であれば、感受性レベル判定部203は、78÷137=56.9%を第2時期のアンピシリンに対する薬剤感受性のレベル、すなわち第2レベルとして判定する。感受性レベル判定部203は、この判定を各薬剤について行い、それらの判定結果、すなわち各薬剤についての第1レベルの値及び第2レベルの値をグラフ生成部204に供給する。
グラフ生成部204は、感受性レベル判定部203により判定された第1レベル及び第2レベルを複数の薬剤について比較する比較グラフを生成する。グラフ生成部204は本発明の「第1生成部」の一例である。グラフ生成部204が生成する比較グラフを、図6を参照して説明する。
図6は生成された比較グラフの一例を表す。図6の例では、グラフ生成部204が、複数の薬剤を並べた第1軸D1と、複数の薬剤の各々について判定された薬剤感受性のレベルを示す第2軸D2とを有し、第1軸D1に並べられた隣り合う薬剤の第1レベル同士を線E1(この例では破線)で結び、それらの薬剤の第2レベル同士を線E2(この例では実線)で結んだレーダーチャートを比較グラフG1として生成している。また、グラフ生成部204は、複数の薬剤のうち系統が共通する薬剤を隣接させて並べて比較グラフG1を生成している。
グラフ生成部204は、例えば、いずれもペニシリン系の抗菌薬であるアンピシリン、ピペラシリン、ユナシンを隣接させ、いずれもセフェム系の抗菌薬であるセファゾリン、セフジトレン、ロセフィン、モダシン、セフォペラゾン、セフメタゾール、スルペラゾンを隣接させ、いずれもアミノグリコシド系の抗菌薬であるカナマイシン、ゲンタマイシンを隣接させて並べている。
また、グラフ生成部204は、第1レベル及び第2レベルの差分が閾値(この例では20%)以上である薬剤については、その差分を表す差分画像を含む比較グラフG1を生成する。グラフ生成部204は、図6の例では、差分が閾値以上となっているピペラシリン、ユナシン、セファゾリン、ロセフィン、レボフロサキシンのそれぞれについて、第1レベルから第2レベルに向かう矢印の画像F1、F2、F3、F4、F5を差分画像として含む比較グラフG1を生成している。
また、グラフ生成部204は、比較対象の内容が分かり易くなるように、比較グラフG1の周辺に、「A病院における腸内細菌群の薬剤の耐性化傾向(2015年)」というタイトルと、「対象期間:2015年1月〜2015年12月」、「患者数:137名」、線E1が「初期検出感受性率(%)」、線E2が「後期検出感受性率(%)」というグラフの元となっているデータの概要及びグラフの見方を示す基本情報とを有する比較グラフG1を生成している。グラフ生成部204は、このように生成した比較グラフG1をグラフ出力部205に供給する。
グラフ出力部205は、グラフ生成部204により生成された比較グラフを出力する。グラフ出力部205は本発明の「出力部」の一例である。グラフ出力部205は、本実施例では、自装置の表示手段である出力装置16が有するディスプレイに比較グラフを出力する。その結果、例えば図6に表す比較グラフG1がディスプレイに表示されることになる。
薬剤選択支援システム1が備える各装置は、上記の構成に基づいて、図6に表すような比較グラフを表示するグラフ表示処理を行う。
図7はグラフ表示処理における各装置の動作手順の一例を表す。この動作手順は、検出結果蓄積装置10に薬剤感受性の検出結果が蓄積された状態で、ユーザがグラフ表示装置20に対してグラフを生成させる操作(例えば図5に表すグラフ表示ボタンC1を押す操作)を行うことを契機に開始される。まず、グラフ表示装置20は、ユーザが行ったグラフ生成操作を受け付ける(ステップS11)。
次に、グラフ表示装置20(検出結果取得部201)は、検出結果蓄積装置10に対して蓄積している薬剤感受性の検出結果を要求する(ステップS12)。検出結果蓄積装置10(検出結果出力部102)は、要求された検出結果を読み出して(ステップS13)、グラフ表示装置20に対して出力する(ステップS14)。グラフ表示装置20(検出結果取得部201)は、出力されてきた薬剤感受性の検出結果を取得する(ステップS15)。次に、グラフ表示装置20(検出結果抽出部202)は、取得された薬剤感受性の検出結果から第1時期及び第2時期(本実施例では入院初期及び入院終期)の検出結果を抽出する(ステップS16)。
続いて、グラフ表示装置20(感受性レベル判定部203)は、抽出された検出結果に基づいて、第1時期及び第2時期の感受性レベルを複数の薬剤について判定する(ステップS17)。次に、グラフ表示装置20(グラフ生成部204)は、判定された第1レベル及び第2レベルを複数の薬剤について比較する比較グラフを生成する(ステップS18)。そして、グラフ表示装置20(グラフ出力部205)は、こうして生成された比較グラフを例えば自装置の表示手段に出力する(ステップS19)。
本実施例では、上記のとおり第1時期について判定された薬剤感受性の第1レベル及び第2時期について判定された薬剤感受性の第2レベルを複数の薬剤について比較する比較グラフが出力される。これらの薬剤感受性のレベルの変化は、薬剤の耐性化の変化を表す(例えば薬剤感受性のレベルが低くなれば耐性化が進んだことを意味する)ので、本実施例によれば、この比較グラフを、各薬剤の耐性化の傾向を把握することを支援する情報として提供することができる。
また、第1時期について判定された薬剤感受性の第1レベルは、病院Aに入院した患者の第1時期(本実施例では入院初期)における薬剤感受性の傾向を表すので、第1時期の患者に投与する薬剤を選択する際に、各薬剤について判定された第1レベルを参考にすることができる。また、第2時期(本実施例では入院終期)の患者に投与する薬剤を選択する際にも同様に、各薬剤について判定された第2レベルを参考にすることができる。
また、本実施例では、図6に表すようなレーダーチャートが比較グラフとして出力されている。これにより、例えば第1レベル同士を結ぶ線が囲む領域の大きさによって、第1時期の患者における複数の薬剤全体での薬剤感受性の状況(この領域が大きいほど薬剤感受性が全体的に高いレベルにあることを意味する)を把握させることができる。また、系統が共通する薬剤を隣接させて並べることで、これらを離した比較グラフにする場合に比べて、同じ系統の薬剤同士の感受性及び耐性化の状況を比較しやすいようにしている。
また、例えば図6に表す矢印の画像F1〜F5のように、第1レベル及び第2レベルの差分が閾値以上となっている薬剤について差分画像を比較グラフに含めることで、差分画像が含まれない場合に比べて、どの薬剤で耐性化が大きく進んでいるかということを把握しやすくすることができる。
[2]第2実施例
本発明の第2実施例について、以下、第1実施例と異なる点を中心に説明する。第1実施例では、上述した比較グラフ、すなわち第1レベル及び第2レベルを複数の薬剤について比較するグラフが出力されたが、第2実施例では、これ以外のグラフも出力される。
図8は第2実施例の薬剤選択支援システム1aの全体構成を表す。薬剤選択支援システム1aは、検出結果蓄積装置10と、グラフ表示装置20aと、薬剤情報管理装置30とを備える。薬剤情報管理装置30は、病院Aにおける薬剤に関する情報を管理する。薬剤情報管理装置30は、例えば、薬剤が投与された患者に関する患者情報(氏名、年齢、病歴及び薬剤の投与歴等)、投与された薬剤の種類、使用量、投与方法(経口及び注射等)、投与日時及びその薬剤の臓器移行性等の情報を、病院Aで利用されている各種のシステムから収集し、又はユーザによって入力されて記憶する。
図9は薬剤選択支援システム1aにおいて実現される機能構成を表す。グラフ表示装置20aは、図3に表す各部に加え、長期グラフ生成部206と、使用量情報取得部207と、使用量画像生成部208と、薬剤関連情報取得部209と、薬剤関連情報出力部210とを備える。
長期グラフ生成部206は、複数の薬剤のうちの指定された薬剤について、特定の期間に第1時期及び第2時期の検出結果が取得された患者について判定された第1レベル及び第2レベルの変化の度合いを複数の期間について示した長期グラフを生成する。長期グラフ生成部206は本発明の「第2生成部」の一例である。特定の期間とは、例えば各年の1月1日から12月31日までの期間や病院Aの会計年度(4月から3月までの期間)の期間などである。
検出結果取得部201は、例えば図6に表す比較グラフG1において、いずれかの薬剤を指定する操作(例えば指定する薬剤名をクリックする操作等)が行われると、その操作で指定された薬剤について、複数の期間における検出結果を取得する。検出結果抽出部202は、それら複数の期間について、第1時期の検出結果及び第2時期の検出結果をそれぞれ抽出する。感受性レベル判定部203は、それら複数の時期についてそれぞれ第1レベル及び第2レベルを判定し、その判定結果を長期グラフ生成部206に供給する。
長期グラフ生成部206は、供給された複数の時期のそれぞれについての第1レベル及び第2レベルに基づいて、上記操作により指定された薬剤についての長期グラフを生成する。長期グラフ生成部206が生成した長期グラフをグラフ出力部205に供給すると、グラフ出力部205が供給された長期グラフ、すなわち長期グラフ生成部206により生成された長期グラフを例えば自装置の表示手段に出力して表示させる。
図10は表示された長期グラフの一例を表す。図10の例では、長期グラフ生成部206が、「A病院における腸内細菌群のピペラシリンの薬剤感受性のレベルの変遷」というタイトルで、2011年から2015年までの5年間における第1レベルから第2レベルへの変化の度合いを示す長期グラフG2を生成している。長期グラフG2では、第1レベルが黒丸で表され、第2レベルが白丸で表されている。長期グラフ生成部206は、長期グラフG2の元データに関する情報として、各期間において薬剤感受性の検出結果が取得された患者数(「79名」、「108名」、「92名」、「125名」、「137名」)を表している。
また、長期グラフ生成部206は、各期間における感受性レベルの変化度合いを示す値を表している。例えば2011年では、72%(第1レベル)から57%(第2レベル)への−15%という感受性レベルの変化度合いが表されている。また、2012年では68%(第1レベル)から72%(第2レベル)への+4%が、2013年では78%(第1レベル)から72%(第2レベル)への−6%が、2014年では78%(第1レベル)から75%(第2レベル)への−3%が、2015年では82%(第1レベル)から52%(第2レベル)への−30%が感受性レベルの変化度合いとして表されている。
このように長期グラフG2が出力されることで、指定された薬剤について各期間において耐性化がどのように進んできたかを知ることができる。例えば図10の例であれば、A病院では2011年にピペラシリンの耐性化が大きく進んでおり(−15%)、2012年から2014年にかけては耐性化の進行が抑制されたが(+4%、−6%、−3%)、2015年には再び耐性化が大きく進んだ(−30%)ことが分かる。
長期グラフG2には、薬剤使用量を表示させる表示ボタンC2が表されている。この表示ボタンC2を押す操作が行われると、使用量情報取得部207が、検出結果取得部201により検出結果が取得された患者が属する医療施設における複数の薬剤のそれぞれの使用量を示す使用量情報を取得する。使用量情報取得部207は本発明の「第1情報取得部」の一例である。使用量情報取得部207は、例えばAUD(Antimicrobial Use Density:抗菌薬使用密度)で表された使用量情報を取得する。AUDとは、WHO(World Health Organization)が推奨する抗菌薬使用量の評価指標であり、1000入院患者日数当たりの抗菌薬使用量を表す値である。
図11は取得された使用量情報の一例を表す。図11の例では、2011年から2015年までの5つの期間について、「33.0」、「8.5」、「17.0」、「12.5」及び「67.5」というAUDの値が取得されている。使用量情報取得部207は、取得した使用量情報を使用量画像生成部208に供給する。使用量画像生成部208は、複数の薬剤について、使用量情報取得部207により取得された使用量情報が示す使用量をグラフに示す画像を生成する。使用量画像生成部208は本発明の「第3生成部」の一例である。
使用量画像生成部208は、各期間の使用量を例えば図10に表す長期グラフG2に示す画像を生成し、生成した画像を長期グラフ生成部206に供給する。長期グラフ生成部206は、その画像を含む長期グラフを生成してグラフ出力部205に供給する。グラフ出力部205は、こうして供給された長期グラフを出力することで、使用量画像生成部208により生成された使用量情報が示す使用量をグラフに示す使用量画像を出力する。
図12は出力された使用量画像の一例を表す。図12の例では、グラフ出力部205が、「A病院における腸内細菌群のピペラシリンの薬剤感受性のレベルの変遷及び抗菌薬使用量の評価指標(AUD)の推移」というタイトルの長期グラフG3を出力している。長期グラフG3には、図10に表す長期グラフG2と同じ薬剤感受性レベルの変遷と、2011年から2015年までの各年のAUDを表す使用量画像J1、J2、J3、J4、J5が表されている。
長期グラフG3では、各期間における薬剤感受性レベルの変化と薬剤の使用量との関係が表されている。例えば使用量画像J1及びJ5が示すようにピペラシリンの使用量が多かった期間では、薬剤感受性のレベルが−15%、−30%と大きく変化し、耐性化が大きく進んでいることが分かる。一方、使用量画像J2、J3、J4が示すようにピペラシリンの使用量が少なかった期間では、薬剤感受性のレベルの変化が+4%、−6%、−3%と少なく、耐性化が抑制されているか又は薬剤感受性が回復していることが分かる。このように、薬剤の使用量をグラフに示す使用量画像が出力されることで、この使用量画像が出力されない場合に比べて、薬剤感受性レベルの変化と薬剤の使用量との関係を把握しやすくすることができる。
なお、使用量画像生成部208は、各薬剤の使用量を比較グラフに示す画像を生成し、生成した画像をグラフ生成部204に供給してもよい。その場合、グラフ生成部204は、その画像を含む比較グラフを生成してグラフ出力部205に供給する。グラフ出力部205は、こうして供給された比較グラフを出力することで、この場合も、使用量画像生成部208により生成された使用量情報が示す使用量をグラフに示す使用量画像を出力する。
図13は出力された使用量画像の別の一例を表す。図13の例では、グラフ出力部205が、「A病院における腸内細菌群の薬剤の耐性化傾向及び使用量(AUD)(2015年)」というタイトルの比較グラフG4を出力している。比較グラフG4は、複数の薬剤を並べた第1軸D1を横軸にして、複数の薬剤の各々について判定された薬剤感受性のレベルを示す第2軸D2を縦軸にした折れ線グラフである。比較グラフG4における各薬剤の第1レベル及び第2レベルは、図6に表す例と同じ値である。
比較グラフG4には、使用量画像群J10が表されている。使用量画像群J10は、ピペラシリン、ユナシン、セファゾリン、ロセフィン、モダシン、セフォペラゾン、セフメタゾール、カナマイシン、レボフロキサシン、ホスミシンの使用量をそれぞれ表している。このうちの第1レベル及び第2レベルの差分が上述した閾値(この例では20%)以上であるピペラシリン、ユナシン、セファゾリン、ロセフィン、レボフロキサシンの使用量(AUD)はいずれも30〜60であり、第1レベル及び第2レベルの差分が閾値未満の薬剤(モダシン、セフォペラゾン、カナマイシン、ホスミシン)よりも大きくなっている。
一方、セフメタゾールは、第1レベル及び第2レベルの差分が閾値未満であるが、使用量はロセフィンよりも多い。このように、耐性化の進行の度合いは、薬剤の使用量が多いほど進む傾向はあるが、必ずしもそれだけでは決まらない。そこで、その原因を調べるため、例えば薬剤の名称を指定する操作を行うことで、グラフ表示装置20aは、その操作を指定された薬剤に関連する情報(以下「薬剤関連情報」という)を出力する操作として受け付ける。
この操作が受け付けられると、薬剤関連情報取得部209は、この操作により指定された薬剤について、臓器移行性を示す情報、投与方法を示す情報及び投与された患者に関する情報を薬剤関連情報として取得する。薬剤関連情報取得部209は本発明の「第2情報取得部」の一例である。薬剤関連情報取得部209は、上記操作で指定された薬剤についての薬剤関連情報をそれが記憶されている装置(例えば図8に表す薬剤情報管理装置30)に要求し、その応答で送信されてくる薬剤関連情報を取得する。薬剤関連情報取得部209は、取得した薬剤関連情報を薬剤関連情報出力部210に供給する。
薬剤関連情報出力部210は、薬剤関連情報取得部209により取得された薬剤関連情報を出力する。薬剤関連情報出力部210は本発明の「第2出力部」の一例である。
図14は出力された薬剤関連情報の一例を表す。図14の例では、薬剤関連情報出力部210が、ロセフィンの薬剤関連情報として、ロセフィンの臓器移行性の情報K1と、各患者の診察結果の情報K21、薬剤使用歴の情報K22、投与方法の情報K23を含む患者情報K2とを出力している。
患者情報K2は、検出結果が抽出された患者の数(2015年の例では137名)だけあるため、スクロールして表示させるようになっている。ただし、投与方法の情報K23については、それらの患者のうちロセフィンが投与された患者(図14に表示されている患者のうちではID001及びID003の患者)の患者情報K2にのみ含まれている。
例えば診察結果、臓器移行性及び投与方法を見比べることで、患者の患部に対して薬剤が十分に届いているか否かを検証することができる。もし患部に薬剤が十分に届いていなければ、薬剤の大部分は疾患の原因菌の殺菌に使われていないことになり、他の細菌を耐性化させる要因になっている可能性が高いと判断できる。また、診察結果及び薬剤使用歴を見比べることで、薬剤の使用回数や頻度が適当であったか否か、言い換えれば耐性化を促進するような使用方法になっていなかったか否かを検証することができる。このように、薬剤関連情報が出力されることで、この情報が出力されない場合に比べて、耐性化が進んだ原因を検証しやすくすることができる。
[3]変形例
上述した各実施例はそれぞれが本発明の実施の一例に過ぎず以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施例及び以下に示す各変形例は必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
[3−1]グラフの種類
上記の例では比較グラフとして図6に表すレーダーチャート及び図13に表す折れ線グラフが用いられたが、これに限らず、例えば棒グラフ及び散布図等が用いられてもよい。要するに、比較グラフは、薬剤感受性の第1レベル及び第2レベルを複数の薬剤について比較することができるグラフであればよく、具体的には、複数の薬剤を並べた第1軸と、複数の薬剤の各々について判定された薬剤感受性のレベルを示す第2軸とを有するグラフであることが望ましい。
[3−2]第1時期及び第2時期
第1時期及び第2時期は上述した時期(入院初期、入院終期)に限らない。例えば入院前に薬剤感受性の試験が行われる場合もあるので、患者に対して最初に(入院前であっても)薬剤感受性の試験が行われた時期を第1時期としてもよい。また、第1時期から一定期間(例えば1月など)が経過した後に最初に薬剤感受性の試験を行った時期を第2時期としてもよい。要するに、薬剤感受性の検出結果が時間の経過によりどのように変化したかということが分かるのであれば、どのような時期が第1時期及び第2時期として用いられてもよい。また、3以上の時期の薬剤感受性のレベルが比較されてもよい。その場合、例えば連続する2つの時期を第1時期及び第2時期として薬剤感受性のレベルを比較すればよい。
[3−3]薬剤感受性のレベル
感受性レベル判定部203は、上記以外の方法で薬剤感受性のレベルを判定してもよい。感受性レベル判定部203は、例えば、検出結果が抽出された全ての患者のうち、「S」だけではなく「I」という検出結果が抽出された患者の割合を薬剤感受性のレベルとして判定してもよい。また、感受性レベル判定部203は、薬剤感受性のレベルを数値で表す代わりに、25%未満を「レベル1」、25%以上50%未満を「レベル2」、50%以上75%未満を「レベル3」、75%以上を「レベル4」というように、特定の指標を用いて表してもよい。いずれの場合も、第1時期のレベル(第1レベル)及び第2時期のレベル(第2レベル)が比較可能となっていればよい。
[3−4]薬剤の使用量
上記の例では薬剤の使用量がAUDで表されたが、これに限らない。例えばDOT(Days Of Therapy)と呼ばれる抗菌薬の投与日数で使用量を評価する方法で薬剤の使用量が表されてもよい。また、抗菌薬のカプセル、錠剤、粉薬の袋の数で使用量が表されてもよいし、投与された抗菌薬の重さで使用量が表されてもよい。
[3−5]差分画像
差分画像は上述した矢印画像に限らず、例えば差分が閾値以上である薬剤の名称を囲む枠が差分画像として出力されてもよいし、「薬剤感受性が30%ダウン」というような差分が閾値以上であることを示す文字列が差分画像として出力されてもよい。要するに、差分が閾値以上である薬剤を他の薬剤よりも目立たせてユーザが気付きやすいようにするものであれば、どのような画像が差分画像として用いられてもよい。
[3−6]出力先
上述した比較グラフ、長期グラフ、差分画像及び患者情報等の出力先は、グラフ表示装置20の表示手段に限らない。例えばグラフ表示装置20とは異なる外部装置が出力先であってもよいし、特定のユーザの電子メールアドレスやSNS(Social Networking Service)のアカウントが出力先であってもよい。要するに、出力されたグラフや患者情報などを医療関係者が確認できるようになっていればよい。
[3−7]各部を実現する装置
図3等に表す各部を実現する装置は、それらの図に表された装置に限らない。例えば検出結果蓄積装置10及びグラフ表示装置20が備える各部を1台の装置が実現してもよい。また、グラフ表示装置20が備える各部を2以上の装置がそれぞれ実現してもよい。例えば、検出結果取得部201から感受性レベル判定部203までは第1装置が実現し、グラフ生成部204及びグラフ出力部205は第2装置が実現するといった具合である。この場合、第1装置及び第2装置を備える情報処理システム(薬剤選択支援システムの一部を成すシステム)が、グラフ表示装置20が備える各部を実現することになる。要するに、薬剤選択支援システム全体としてこれらの機能が実現されていればよい。
[3−8]発明のカテゴリ
本発明は、グラフ表示装置のような情報処理装置の他、検出結果蓄積装置及びグラフ表示装置を備える、又はそれらに加えて薬剤情報管理装置を備える薬剤選択支援システムのような情報処理システムとしても捉えられる。また、本発明は、各装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、各装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
1…薬剤選択支援システム、10…検出結果蓄積装置、20…グラフ表示装置、30…薬剤情報管理装置、101…検出結果蓄積部、102…検出結果出力部、201…検出結果取得部、202…検出結果抽出部、203…感受性レベル判定部、204…グラフ生成部、205…グラフ出力部、206…長期グラフ生成部、207…使用量情報取得部、208…使用量画像生成部、209…薬剤関連情報取得部、210…薬剤関連情報出力部。

Claims (7)

  1. 複数の患者から複数の異なる採取日に採取した検体について、患者の識別情報、当該患者から検体を採取した日、菌名、薬剤名、及び複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を蓄積する蓄積部から、当該検出結果を取得する検出結果取得部と、
    対象期間の指定を受け付ける受け付け部と、
    前記取得された検出結果から、前記対象期間において第1時期及び第2時期の双方の前記検出結果が含まれる患者群のデータを抽出する抽出部と、
    記患群を母集団として、前記第1時期における薬剤感受性を示す第1レベル及び前記第2時期における薬剤感受性を示す第2レベルを前記複数の薬剤について判定する判定部と、
    判定された前記第1レベル及び前記第2レベルを前記複数の薬剤について比較するグラフを生成する第1生成部と、
    前記第1生成部により生成されたグラフを出力する出力部と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記第1生成部は、前記複数の薬剤を並べた第1軸と、前記複数の薬剤の各々について判定された前記薬剤感受性のレベルを示す第2軸とを有し、前記第1軸に並べられた隣り合う前記薬剤の前記第1レベル同士を線で結び、当該薬剤の前記第2レベル同士を線で結んだレーダーチャートを前記比較するグラフとして生成する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1生成部は、判定された前記第1レベル及び前記第2レベルの差分が閾値以上である薬剤については当該差分を表す差分画像を含むグラフを前記比較するグラフとして生成する
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記複数の薬剤のうちの指定された薬剤について、特定の期間に前記第1時期及び第2時期の検出結果が取得された患者について判定された前記第1レベル及び前記第2レベルの変化の度合いを複数の前記期間について示したグラフを生成する第2生成部を備え、
    前記出力部は、前記第2生成部により生成されたグラフを出力する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記検出結果が取得された患者が属する医療施設における前記複数の薬剤のそれぞれの使用量を示す使用量情報を取得する第1情報取得部と、
    前記複数の薬剤について、取得された前記使用量情報が示す使用量をグラフに示す画像を生成する第3生成部とを備え、
    前記出力部は、前記第3生成部により生成された画像を出力する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記複数の薬剤のうち指定された薬剤について、臓器移行性を示す情報、投与方法を示す情報又は投与された患者に関する情報を取得する第2情報取得部と、
    前記第2情報取得部により取得された情報を出力する第2出力部とを備える
    請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. コンピュータを、
    複数の患者から複数の異なる採取日に採取した検体について、患者の識別情報、当該患者から検体を採取した日、菌名、薬剤名、及び複数の薬剤についての薬剤感受性の検出結果を蓄積する蓄積部から、当該検出結果を取得する検出結果取得部と、
    対象期間の指定を受け付ける受け付け部と、
    前記取得された検出結果から、前記対象期間において第1時期及び第2時期の双方の前記検出結果が含まれる患者群のデータを抽出する抽出部と、
    記患群を母集団として、前記第1時期における薬剤感受性を示す第1レベル及び前記第2時期における薬剤感受性を示す第2レベルを前記複数の薬剤について判定する判定部と、
    判定された前記第1レベル及び前記第2レベルを前記複数の薬剤について比較するグラフを生成する第1生成部と、
    前記第1生成部により生成されたグラフを出力する出力部
    として機能させるためのプログラム。
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