JP6725279B2 - 塗装機 - Google Patents
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- B05B3/02—Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements
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Description
さらに、塗装機本体2内部には、エアモータ3の背面カバー11を隔てた後方に排気室13が形成され、この排気室13に排気ホース(図示せず)等が接続されて、排気エアを塗装機本体2外部に排出するようになっている。
また、塗料を大吐出量で噴霧する場合は、微粒化を維持するために回転霧化頭5をより高速の回転数(例えば、4〜60000rpm程度)で駆動させる必要があり、そのためにはドライブエアも高圧で大量供給する必要がある。
しかしながら、本発明者の実験によれば、中空回転軸に排気口を設けても中空空間への流入量が多くなったときに、排気空間及び中空空間の圧力が十分に低下せず、したがって、前述の問題を解決することができなかった。
排気室13と中空空間4sは、図6に示すように、フィードチューブ6の外周面と、筒状開口部31の内周面との隙間に形成される環状流路32を介して連通されているが、環状流路32となる隙間は、塗装機の組立工程において、長いフィードチューブ6を挿入する作業の都合上、その半径方向にある程度の大きさ(1mm間隔程度)を確保しておく必要がある。
シールリング33を環状流路32に設けて遮断した場合は、フィードチューブ6や筒状開口部31の剛性部材同士が当接するわけではないので塗装機Bの組立作業に不都合を生じることがなく、ドライブエアを高圧で大量供給することにより排気空間が高圧になったとしても、中空空間4sに排気エアが大量に流入することがないので塗料の微粒化不良を生じることがなくなった。
この異常振動の原因は、背面カバー11とタービンホイール9aとの隙間に形成される漏れ空気流入空間34を流通する空気量の増加と、当該空間34の圧力分布の乱れによるものと考えられる。
すなわち、シールリング33が装着されていない従来構造の塗装機においては、排気空間よりも中空空間4sの圧力が低いため、排気空間から中空空間4sに向かって空気が流れるが、このとき流れる流量の多くは、漏れ空気流入空間34よりも隙間が大きい環状流路32を流れていた。
しかし、排気室13と中空空間4sを連通する環状流路32をシールリング33により遮断することで、中空空間4sへの流路が漏れ空気流入空間34に限定されたため、ここを流れる流量が増加すると共に圧力が上昇し、さらにエアタービン9の回転の影響で、漏れ空気流入空間34の圧力分布に乱れが生じ、異常振動が発生し易い状態になっていたものと推測される。
前記エアモータは、タービンホイールの外周部にタービンブレードを形成したエアタービンが中空回転軸の後端側に設けられると共に、当該エアモータのハウジングには、エアモータの排気エアを後方に排出する排気口を形成した背面カバーがエアタービンを覆うように取り付けられて成り、
前記背面カバーの後方空間が、エアモータの排気エアを塗装機本体外部に排出する排気室として形成されると共に、前記背面カバーと前記タービンホイールに挟まれた隙間は排気エアの漏れ空気が流入する漏れ空気流入空間になっており、 前記背面カバーには、前記回転霧化頭に塗料を供給するフィードチューブを前記排気室側から中空回転軸の中空空間内に挿通する筒状開口部が形成された塗装機において、
前記フィードチューブの基端部には前記筒状開口部と対向するベースが形成され、前記筒状開口部及びベースの一方に形成された少なくとも一つの環状突起と、他方に形成された少なくとも一つの環状凹溝を非接触状態で噛み合わせてなるラビリンスシールが形成され、
前記筒状開口部は、中空回転軸の後端側から前記中空空間に挿入されるように前方に突出して形成されると共に、その外周面と中空回転軸内周面との間に非接触シールとなる狭小クリアランスが形成され、
背面カバーの排気口より中央寄りに、当該カバーを貫通して前記漏れ空気流入空間と前記排気室に開口された圧力逃し流路が形成されたことを特徴とする。
すなわち、塗装機本体に内蔵されたエアモータの中空回転軸の先端に塗料を霧化する回転霧化頭が取り付けられ、
前記エアモータは、タービンホイールの外周部にタービンブレードを形成したエアタービンが中空回転軸の後端側に設けられると共に、当該エアモータのハウジングには、エアモータの排気エアを後方に排出する排気口を形成した背面カバーがエアタービンを覆うように取り付けられて成り、
前記背面カバーの後方空間が、エアモータの排気エアを塗装機本体外部に排出する排気室として形成されると共に、前記背面カバーと前記タービンホイールに挟まれた隙間は排気エアの漏れ空気が流入する漏れ空気流入空間になっており、 前記背面カバーには、前記回転霧化頭に塗料を供給するフィードチューブを前記排気室側から中空回転軸の中空空間内に挿通する筒状開口部が形成された塗装機において、
前記フィードチューブの基端部には前記筒状開口部と対向するベースが形成され、前記筒状開口部及びベースの一方に形成された少なくとも一つの環状突起と、他方に形成された少なくとも一つの環状凹溝を非接触状態で噛み合わせてなるラビリンスシールが形成され、
前記筒状開口部は、中空回転軸の後端側から前記中空空間に挿入されるように前方に突出して形成されると共に、その外周面と中空回転軸内周面との間に非接触シールとなる狭小クリアランスが形成され、
背面カバーの排気口より中央寄りに、当該カバーを貫通して前記漏れ空気流入空間と前記排気室に開口された圧力逃し流路が形成した。
モータハウジング7の背面カバー11に形成された筒状開口部21は、中空回転軸4の後端側から非接触状態で挿入されるように前方に突出して形成されている。この筒状開口部21は、背面カバー11に一体成形されている場合であっても、付属部品として背面カバー11に一体的に装着固定される場合であってもよい。
なお、ベース22は、フィードチューブ6と一体成形される場合であっても、付属部品としてフィードチューブ6基端部に一体的に装着固定される場合であってもよい。
これにより、排気室13から、筒状開口部21の内周面21aとフィードチューブ6の隙間を通り、中空回転軸4の中空空間4sに至る流路の一部がラビリンスシール23として形成されることとなる。
また、図1及び図3では、一対の環状突起23a及び環状凹溝23bを形成した場合について説明したが、その数も任意である。
背面カバー11は、モータハウジング7に固定されるので、その背面カバー11に形成された筒状開口部21を中空回転軸4の内周面4aに対して高精度に心出しすることができる。
したがって、非接触シール24となる狭小クリアランスを0.1mm以下の精度で設計することができ、本例では、非接触シール24で生じさせる圧力損失に応じてその隙間が0.3mm以下に設計されている。
本例では、圧力逃し流路Fは、フィードチューブ6の軸方向と略平行になるように背面カバー11に貫通形成されている。
エアモータ3にドライブエアを供給すると、ドライブエアが給気口10からタービンブレード9bに吹き付けられてタービン9が回転され、これによって中空回転軸4及び回転霧化頭5が高速回転駆動される。
排気エアは、そのほとんどが排気口12から後方に排出され、排気室13を通り、排気ホース(図示せず)などで外部に導出される。
また、排気エアの一部が、タービンホイール9aと背面カバー11の隙間の漏れ空気流入空間25に流入される。
また、筒状開口部21の外周面と中空回転軸4の内周面との隙間を通り中空空間4sに至る流路には非接触シール24が形成されているので、漏れ空気流入空間25や圧力逃し流路Fに流入した排気エアが中空回転軸4へ流入することを抑制できる。
したがって、中空空間4sに排気エアが大量に流入することがなく、塗料の微粒化不良が防止される。
本例の塗装機T2は、筒状開口部21が背面カバー11の後方に突出して形成され、フィードチューブ6の基端部に形成されたベース22に、その筒状開口部21の背面側外周面21cを囲う筒状カバー26が形成されている。
筒状カバー26は、フィードチューブ6のベース22と一体成形される場合であっても、付属部品としてベース22に一体的に装着固定される場合であってもよい。
また、筒状開口部21の後端面には、少なくとも一つの環状突起28aが形成され、ベース22には、これと対向する部分に、少なくとも一つの環状凹溝28bが形成されている。
そして、各環状突起27a及び28aと、環状凹溝27b及び28bが、非接触状態で噛み合わされてラビリンスシール29が形成されている。その他の構成は図1に示す実施例1と同様である。
2 塗装機本体
3 エアモータ
4 中空回転軸
4s 中空空間
5 回転霧化頭
6 フィードチューブ
7 ハウジング
9 エアタービン
9a タービンホイール
9b タービンブレード
11 背面カバー
12 排気口
13 排気室
21 筒状開口部
22 ベース
23 ラビリンスシール
23a 環状突起
23b 環状凹溝
24 非接触シール
25 漏れ空気流入空間
F 圧力逃し流路
27a 28a 環状突起
27b 28b 環状凹溝
29 ラビリンスシール
Claims (3)
- 塗装機本体に内蔵されたエアモータの中空回転軸の先端に塗料を霧化する回転霧化頭が取り付けられ、
前記エアモータは、タービンホイールの外周部にタービンブレードを形成したエアタービンが中空回転軸の後端側に設けられると共に、当該エアモータのハウジングには、エアモータの排気エアを後方に排出する排気口を形成した背面カバーがエアタービンを覆うように取り付けられて成り、
前記背面カバーの後方空間が、エアモータの排気エアを塗装機本体外部に排出する排気室として形成されると共に、前記背面カバーと前記タービンホイールに挟まれた隙間は排気エアの漏れ空気が流入する漏れ空気流入空間になっており、 前記背面カバーには、前記回転霧化頭に塗料を供給するフィードチューブを前記排気室側から中空回転軸の中空空間内に挿通する筒状開口部が形成された塗装機において、
前記フィードチューブの基端部には前記筒状開口部と対向するベースが形成され、フィードチューブの周囲を囲むように前記筒状開口部及びベースの一方に形成された少なくとも一つの環状突起と、他方に形成された少なくとも一つの環状凹溝を非接触状態で噛み合わせてなるラビリンスシールが形成され、
前記筒状開口部は、中空回転軸の後端側から前記中空空間に挿入されるように前方に突出して形成されると共に、その外周面と中空回転軸内周面との間に非接触シールとなる狭小クリアランスが形成され、
背面カバーの排気口より中央寄りに、当該カバーを貫通して、前記漏れ空気流入空間と前記排気室に開口された圧力逃し流路が形成されたことを特徴とする塗装機。 - 前記環状突起が及び環状凹溝が、前記フィードチューブを囲む円形環状に形成された請求項1記載の塗装機。
- 前記ラビリンスシール及び非接触シールのクリアランスが0.3mm以下である請求項1記載の塗装機。
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