JP6725247B2 - シールド掘進機の形状保持装置及びシールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機の形状保持装置及びシールド掘進機 Download PDF

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Description

本発明は、シールド掘進機の形状保持装置及びシールド掘進機に関する。
シールド掘進機によりトンネルを掘削する際に、掘削したトンネルの内面をエレクタによりセグメントで覆工し、エレクタの後方において覆工したセグメントの形状を形状保持装置により掘削したトンネルの内面に沿う形状に保持するのが普通である。この形状保持装置は通常、シールド掘進機の後方作業デッキに装備されている。
各1リング分のセグメントを組み付ける際に、覆工済みのリング状のセグメントの前端に上記1リング分のセグメントをボルト等で連結していく関係上、高いセグメントの組付け精度が必要である。
そこで、特許文献1に記載の形状保持装置は、左右1対の支柱と、これら支柱を連結する上下1対の水平連結材と、トンネルの天井部のセグメントを保持する円弧状の上部保持ビームと、1対の支柱に対して上部保持ビームを拡縮させる左右1対の拡張シリンダと、左右の支柱に夫々固定された上下1対の水平部材と、トンネルの左右側部のセグメントを保持する左右1対の円弧状の側部保持ビームと、左右両側の各々において1対の水平部材に対して側部保持ビームを拡縮させる1対の拡張シリンダと、1対の支柱の下側の1対の下部保持部材と、これら下部保持部材を連結する水平連結材と、1対の支柱に対して1対の下部保持部材を夫々拡縮させる1対の拡縮シリンダと、上側の水平連結材に装備された左右1対の車輪であって後部作業デッキ等の支持フレームの上面のレール上を転動する1対の車輪と、形状保持装置を支持フレームに対してスライド移動させる1対のスライド用シリンダなどで構成されている。
特許第3014283号公報
特許文献1の形状保持装置では、側部保持ビームを支持する水平部材が支柱の中段部に連結されているため、上部保持ビームを拡張させたとき左右の支柱には軸力が作用するうえ、側部保持ビームを拡張させたとき、水平部材から支柱に横力が作用して曲げモーメントが作用する。そのため、支柱の構造・強度の面で非常に不利である。
本発明の目的は、構造・強度的に有利なシールド掘進機の形状保持装置を提供することである。
請求項1のシールド掘進機の形状保持装置は、シールド掘進機に装備されてセグメントを保持する形状保持装置において、トンネルの天井側のセグメントに当接される上部保持体と、この上部保持体に上端部が夫々連結されて下方へ鉛直に延び且つ鉛直方向に伸縮可能な左右1対の伸縮柱体とを有する上部セグメント保持機構と、トンネルの両側側部のセグメントに夫々当接される左右1対の側部保持体と、1対の側部保持体の端部又は端部近傍部に両端部が夫々連結されて水平に延び且つ水平方向へ伸縮可能な上下1対の伸縮梁体とを有する側部セグメント保持機構とを備え、前記1対の伸縮梁体には左右1対の貫通穴が夫々形成され、前記左右1対の伸縮柱体の各々が貫通穴に挿通されたことを特徴としている。
請求項のシールド掘進機の形状保持装置は、請求項の発明において、前記左右1対の伸縮柱体に取り付けられ、少なくとも一方の前記伸縮梁体を支持可能な左右1対のリフトジャッキ機構を備えたことを特徴としている。
請求項のシールド掘進機の形状保持装置は、請求項の発明において、前記伸縮柱体は、第1流体圧シリンダと、この第1流体圧シリンダの上下両側に配置されて第1流体圧シリンダに連結された上柱部材及び下柱部材と、上柱部材と第1流体圧シリンダと下柱部材に摺動自在に外装された第1外筒ケースと、この第1外筒ケースに連結され且つシールド掘進機の後部作業デッキのレール上を転動する遊転輪を含む遊転輪機構とを備え、前記リフトジャッキ機構が前記第1外筒ケースに取り付けられたことを特徴としている。
請求項のシールド掘進機の形状保持装置は、請求項の発明において、前記伸縮梁体は、第2流体圧シリンダと、この第2流体圧シリンダの左右両側に配置されて第2流体圧シリンダに連結された左梁部材及び右梁部材と、左梁部材と第2流体圧シリンダと右梁部材に摺動自在に外装された第2外筒ケースとを備えたことを特徴としている。
請求項のシールド掘進機の形状保持装置は、請求項の発明において、前記1対の貫通穴は前記左梁部材と右梁部材とに夫々形成され、これらの貫通穴の周面には、前記第2流体圧シリンダが収縮状態のときに前記伸縮柱体に当接され、前記伸縮梁体の左右方向の位置を規制する1対の規制部が設けられたことを特徴としている。
請求項のシールド掘進機は、トンネルの軸心方向に所定間隔空けて前後に配置された請求項1に記載の2つの形状保持装置と、これらを連結する左右1対の連結用流体圧シリンダと、これらの形状保持装置を前後方向へ所定ストローク移動駆動可能な左右1対の位置切換え用流体圧シリンダとを設けたことを特徴としている。
本願発明は、課題解決手段の欄に記載した構成を有するので、次の効果を奏する。
請求項1の発明によれば、左右1対の伸縮柱体で上部保持体を拡縮自在に保持し、上下1対の伸縮梁体で左右の側部保持体を拡縮自在に保持するため、伸縮柱体や伸縮梁体に軸力しか作用せず曲げモーメントが作用しないため、構造・強度の面で有利である。
そして、前記伸縮梁体に形成した貫通穴に伸縮柱体を貫通させることで、上部セグメント保持機構と側部セグメント保持機構をほぼ同一平面上に配置することができるため、形状保持装置の設置スペースをコンパクトにすることができる。
請求項の発明によれば、伸縮梁体を支持するリフトジャッキ機構を設けたため、形状保持装置が収縮状態のときに側部セグメント保持機構の降下を防ぐことができる。
請求項の発明によれば、前記第1流体圧シリンダが収縮状態のとき、上部セグメント保持機構および側部セグメント保持機構を、1対のリフトジャッキ機構、1対の第1外筒ケース、1対の遊転輪機構を介して後部作業デッキに支持させることで形状保持装置の動作を安定させることができる。
請求項の発明によれば、第2流体圧シリンダと左梁材部材と右梁部材とを第2外筒ケ
ースにより一直線状に保持しつつ、伸縮梁体を左右方向へ均等に伸縮させることができる。請求項の発明によれば、前記第2流体圧シリンダが収縮状態のとき側部セグメント保持機構が正規位置から左右何れかに偏るのを防止することができる。
請求項の発明によれば、2つの形状保持装置をトンネルの軸心方向に所定間隔空けて前後に配置すると共に、これらの形状保持装置を互いに連結する左右1対の連結用流体圧シリンダと、これらの形状保持装置を前後方向へ所定ストローク移動駆動可能な左右1対の位置切換え用流体圧シリンダとを設けたため、ストレートのトンネルを掘削する際には、左右1対の連結用流体圧シリンダと左右1対の位置切換え用流体圧シリンダとを左右対称に作動させ、左方又は右方へ湾曲する湾曲状のトンネルを掘削する際には、それらの流体圧シリンダを左右非対称に作動させることができる。
本発明の実施例に係るシールド掘進機の縦断側面図である シールド掘進機の要部の横断平面図である。 形状保持装置の正面図である。 伸縮梁体の伸縮動作の説明図であり、(a)は伸長限界状態を示す図、(b)はセグメントを保持した状態を示す図、(c)は収縮限界状態を示す図である。 リフトジャッキ機構の動作の説明図であり、(a)は下降状態を示す図、(b)は上昇状態を示す図である。 形状保持装置でトンネル天井側と左右両側側部のセグメントを保持した状態を示す形状保持装置の正面図である。 形状保持装置によるセグメント保持を解除した状態を示す形状保持装置の正面図である。
本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、シールド掘進機1は、カッターヘッド2、前胴部材3、後胴部材4、中折れ機構5、複数のシールドジャッキ6、支柱付き環状フレーム7、支柱付き環状フレーム7から後方へ延びる後部作業デッキ8、支柱付き環状フレーム7に装備されてセグメント12を組み付けるエレクタ装置9、エレクタ装置9の後側に配設されたセグメント組み付け用足場装置10、セグメント搬送装置11、足場装置10の後方付近に前後に所定間隔空けて設けた第1,第2の形状保持装置20A,20Bを備えている。
尚、図示省略しているが、一般的なシールド掘進機と同様に、前胴部材3の内部には、カッターヘッド2の後側のチャンバー及びチャンバーの後端を仕切る隔壁、カッターヘッド2を回転駆動するカッターヘッド回転駆動機構、掘削した土砂を排出する排泥装置又は排土装置、等々が装備されている。
次に、形状保持装置20A,20Bは同構造のものであるので、前側の第1の形状保持装置20Aを例にして図1〜図7に基づいて説明する。
図3に示すように、形状保持装置20Aは、シールド掘進機1に装備されてトンネル内面に覆工されたセグメント12を掘削されたトンネルの内面に沿う形状に保持するもので、トンネル天井側と底側のセグメント12を保持する上部セグメント保持機構30と、トンネル左右両側側部のセグメント12を保持する側部セグメント保持機構50とを有する。
最初に、上部セグメント保持機構30について詳しく説明する。
上部セグメント保持機構30は、上部保持体31と、左右1対の伸縮柱体32と、左右1対の脚部34と、1対の脚部34を連結する水平連結部材33とを備えている。
上部保持体31は、トンネルの天井部のセグメント12を保持する正面視円弧状の部材であり、セグメント12の内面に密着状に当接可能な円弧状の外面板35と、円弧状の内面板36であって左右の両端部が外面板35の両端部に接合された内面板36と、これら外面板35と内面板36とを連結する2枚のウェブ板37とで断面ボックス状に形成されている。
伸縮柱体32は、第1油圧シリンダ38と、上柱部材39と、下柱部材40と、第1外筒ケース41と、遊転輪機構42とを備えている。
第1油圧シリンダ38は、伸縮柱体32の長さ方向中央部に鉛直に配設されており、そのピストンロッドの上端部には上柱部材39の下端部がピン結合され、そのシリンダ本体の下端部には下柱部材40の上端部がピン結合されている。
上柱部材39の上端部には上部保持体31がピン結合され、下柱部材40の下端部に脚部34が取り付けられている。脚部34は、筒体43と、筒体43の下端を閉塞する傾斜板44とを有している。傾斜板44は、下柱部材40の下端部にピン結合されている。
第1外筒ケース41は、第1油圧シリンダ38と、上柱部材39と、下柱部材40の一部に摺動自在に外装されている。第1外筒ケース41は、3本の筒体を直列状にフランジ結合したもので、上端フランジは伸縮梁体52の上側近傍に位置し、下端フランジ41bは脚部34の上面近傍に位置している。上柱部材39の上端には上柱部材39よりも大径の閉塞板39aが固着されている。尚、第1油圧シリンダ38のシリンダ本体に固定した板片を外筒ケース41に形成したスリットに挿通させることで、シリンダ本体が回り止めされ且つ上下方向にスライド可能に構成されている。
図1〜図3に示すように、遊転輪機構42は、後部作業デッキ8の上側近傍の高さ位置において第1外筒ケース41に連結されていて、後部作業デッキ8のレール8a上を転動する遊転輪42a(遊転ローラ)を有するもので、左右1対の遊転輪機構42により、形状保持装置20Aを後部作業デッキ8に支持可能になっている。遊転輪42aは第1外筒ケース41に装備されている。
図6に示すように、左右の第1油圧シリンダ38を伸長させ伸縮柱体32を伸長させると、上部保持体31がトンネル天井側のセグメント12に密着して形状保持する状態になり、左右の脚部34の傾斜板44がトンネル底側のセグメント12に密着して形状保持する状態になる。
図7に示すように、第1油圧シリンダ38を収縮させると、セグメント保持が解除される。このとき、閉塞板39aの外周端部が第1外筒ケース41の上端に当接した状態になり、上部保持体31と1対の伸縮柱体32が1対の第1外筒ケース41と1対の遊転輪機構42を介して後部作業デッキ8に支持される。
次に、側部セグメント保持機構50について詳しく説明する。
図3に示すように、側部セグメント保持機構50は、前記のように左右1対の円弧状の側部保持体51と、上下1対の伸縮梁体52と、左右1対のリフトジャッキ機構53等を備えている。側部保持体51は、上部保持体31と同様の構造のもので、円弧状の外面板54と、円弧状の内面板55と、2枚のウェブ板56とで断面ボックス状に形成されてい
る。
図3、図4に示すように、伸縮梁体52は、第2油圧シリンダ58と、左梁部材59と、右梁部材60と、第2外筒ケース61と、1対の規制部57bを備えている。
第2油圧シリンダ58は、伸縮梁体52の長さ方向ほぼ中央部に配設され、そのシリンダ本体には左梁部材59が、そのピストンロッドには右梁部材60が夫々ピン結合されている。また、左梁部材59の左端部には左側の側部保持体51が、右梁部材60の右端部には右側の側部保持体51が夫々ピン結合されている。
尚、第2油圧シリンダ58のシリンダ本体に固定した板片を第2外筒ケース61に形成したスリットに挿通させることで、シリンダ本体が回り止めされ且つ左右方向にスライド可能に構成されている。
左右の梁部材59,60の外端側部分(第2油圧シリンダ58と反対側部分)は、他の部分よりも幅広の貫通穴形成部57に形成され、この貫通穴形成部57に左右に細長い貫通穴57aが形成されている。この左右1対の貫通穴57aには左右1対の伸縮柱体32が遊嵌的に挿通されている。このようにして、上下1対の伸縮梁体52と左右1対の伸縮柱体32は鉛直なほぼ同一平面内に配置され、上部セグメント保持機構30と側部セグメント保持機構50は上記の鉛直なほぼ同一平面内に配置されている。第2外筒ケース61は、第2油圧シリンダ58と左右の梁部材59,60の一部(貫通穴57aより第2油圧シリンダ58側部分)に外装されている。
図4(a)は第2油圧シリンダ58を最大限伸長させた状態を示し、図4(b)は第2油圧シリンダ58を適度に伸長させてセグメントを保持した状態を示し、図4(c)は第2油圧シリンダ58を収縮させた状態を示している。
図6に示すように、上下の第2油圧シリンダ58を伸長させると、左右の側部保持体51がトンネル側部のセグメント12の内面に密着して形状保持する状態になる。図7に示すように、上下の第2油圧シリンダ58を収縮させると、左右の側部保持体51がセグメント12の内面から離隔した状態になる。図4に示すように、上下の伸縮梁体52において、左右の梁部材59,60には、左右の伸縮柱体32に対する伸縮梁体52の左右方向の位置を規制するための規制部57bが設けられている。規制部57bは貫通穴57aの周面のうちの第2油圧シリンダ58と反対側端部に配設されており、第2油圧シリンダ58が収縮状態のときに規制部57bが伸縮柱体32に当接するように構成されている。
図3、図5に示すように、形状保持装置20Aには、伸縮梁体52が第2油圧シリンダ58により伸縮する際に、上側の伸縮梁体52を遊転ローラ65を介して支持する左右1対のリフトジャッキ機構53が設けられている。これらのリフトジャッキ機構53は、左右の第1外筒ケース41に取り付けられ、上側の伸縮梁体52の左右両端部の下側に配設されている。
リフトジャッキ機構53は、貫通穴形成部57の二股部57cに対応する2つの遊転ローラ65と、これら遊転ローラ65を支持する支持部材66と、この支持部材66のロッド66aを昇降自在に案内する案内筒67と、この案内筒67の両側に配置された油圧式の1対のリフトジャッキ68であって支持部材66を昇降駆動可能な1対のリフトジャッキ68とを備えている。
図1,図2に示すように、第1,第2の形状保持装置20A,20Bを互いに連結する左右1対の連結用油圧シリンダ70と、第1,第2の形状保持装置20A,20Bを前後方向へ所定ストローク移動駆動可能な左右1対の位置切換え用油圧シリンダ71とが設け
られている。
連結用油圧シリンダ70は、第1の形状保持装置20Aの遊転輪装置42と第2形状保持装置20Bの遊転輪装置42とを連結している。
位置切換え用油圧シリンダ71は、第2の形状保持装置20Bの遊転輪装置42の後方に水平に配設され、そのシリンダ本体71aは、後方作業デッキ8に付設した前後1対のブラケット72に固定され、そのピストンロッド71bの前端が遊転輪装置42に連結されている。この位置切換え用油圧シリンダ71の最大ストロークは、セグメント12の前後幅よりも大きく設定されている。
以上説明した形状保持装置20A,20Bの作用(動作)、効果について説明する。
図6は、上部セグメント保持機構30と側部セグメント保持機構50により、トンネル内面に覆工されたセグメント12を掘削されたトンネルの内面に沿う形状に保持している状態を示す。この状態では、第1,第2油圧シリンダ38,58が伸長駆動されており、上部保持体31と左右の脚部34と左右の側部保持体51がセグメント12の内面を外側へ押圧して掘削されたトンネルの内面に沿う形状に保持する。
上記のようにセグメントの形状を掘削されたトンネルの内面に沿う形状に保持した状態でシールド掘進機1の全体を前進移動させつつトンネルを掘削していくとき、後部作業デッキ8は前進移動するが、第1,第2の形状保持装置20A,20Bは静止状態のセグメント12と共に静止状態を維持する。そのため、第1,第2の形状保持装置20A,20Bに対して後部作業デッキ8は相対的に前進移動する。このとき、左右の位置切換え用油圧シリンダ71がフリー状態にされるため、油圧シリンダ71のピストンロッド71bが退入していく。
セグメント12の1リング分の掘削が終了したとき掘削を一時停止し、1リング分のセグメント12の組み付けを行なうのと並行して、第1,第2の形状保持装置20A,20Bの第1,第2油圧シリンダ38,58を収縮状態に切換えた状態で、左右1対の位置切換え用油圧シリンダ71のピストンロッド71Bを伸長させることで第1,第2の形状保持装置20A,20Bをセグメント12の前後幅だけ前進移動させて位置切換えを行う。
この位置切換えを行う際に上下の伸縮梁体52を伸縮させる際には、左右のリフトジャッキ機構53の油圧シリンダ68により遊転ローラ65を上昇させ、1対のリフトジャッキ機構53の支持部材66と遊転ローラ65を上昇させて、左側と右側において、1対の遊転ローラ65で貫通穴形成部57の二股部57cを支持することで、側部セグメント保持機構50が下方へ移動しないように支持される。この伸縮梁体52が伸縮するときには遊転ローラ65が伸縮梁体52と接触しながら転動するため、円滑に動作させることができる。
左右のリフトジャッキ機構53で側部セグメント保持機構50を支持する状態に切換えてから、第1,第2の形状保持装置20A,20Bの第1,第2油圧シリンダ38,58を収縮状態に切換えると、上部セグメント保持機構30が左右の第1外筒ケース41と左右の遊転輪機構42を介して後部作業デッキ8に支持された状態になり、上部保持体31と側部保持体51とがセグメント12の内面から離隔した状態になる。この離隔状態にしてから、第1,第2の形状保持装置20A,20Bをセグメント12の前後幅だけ前進移動させて位置切換えを行う。
そして、左方又は右方へ湾曲する湾曲状にトンネルを掘削する際には、第1,第2の形状保持装置20A,20Bの間の間隔を左右1対の連結用油圧シリンダ70を介して左側
と右側とで独立に調整可能である。しかも、この場合、左右の位置切換え用油圧シリンダ71のピストンロッド71bの伸長量は左側と右側とで独立に調整可能である。
このように、左右のリフトジャッキ機構53で側部セグメント保持機構50を支持した状態にしてから、上下1対の第2油圧シリンダ58を収縮させるため、側部セグメント保持機構50を正規の高さ位置に保持することができる。リフトジャッキ機構53は遊転ローラ65を介して上側の伸縮梁体52を支持するため、伸縮梁体52の収縮や伸長を円滑に行うことができる。
左右1対の伸縮柱体32で上部保持体31を上下方向に拡縮自在に保持し、上下1対の伸縮梁体52で左右の側部保持体51を水平方向に拡縮自在に保持するため、伸縮柱体32や伸縮梁体52に軸力しか作用せず曲げモーメントが作用しないため、構造・強度の面で有利である。しかも、上部保持体31と1対の側部保持体51を同時に拡張・縮小作動させることができるため、真円保持の精度を高めることができ、真円保持の動作速度を高めることができる。
伸縮梁体52の端部近傍部に形成した貫通穴形成部57の貫通穴57aに伸縮柱体32を遊嵌的に挿通させることで、上部セグメント保持機構30と側部セグメント保持機構50を鉛直なほぼ同一平面内に配置されているため、形状保持装置20A,20Bの設置スペースをコンパクトにすることができる。
第1油圧シリンダ38が収縮状態のとき、上部セグメント保持機構30及び側部セグメント保持機構50を、1対のリフトジャッキ機構53、1対の第1外筒ケース41、1対の遊転輪機構42を介して後部作業デッキ8に支持させることで形状保持装置20A,20Bの動作を安定させることができる。
前記伸縮梁体52の左右方向の位置を規制する左右1対の規制部57bを設けたため、第2流体圧シリンダ58が収縮状態のとき側部セグメント保持機構50が正規位置から左右何れかに偏るのを防止することができる。
伸縮柱体32の下端部にはセグメントに当接する脚部34が設けられているため、この脚部34を介してトンネル底部側のセグメント12に対して保持力を作用させることができる。
第1,第2の形状保持装置20A,20Bをトンネルの軸心方向に所定間隔空けて前後に配置し、第1,第2の形状保持装置20A,20Bを互いに連結する左右1対の連結用油圧シリンダ70と、第1,第2の形状保持装置20A,20Bを前後方向へ所定ストローク移動駆動可能な左右1対の位置切換え用油圧シリンダ71とを設けたため、ストレートのトンネルを掘削する際には、左右1対の連結用油圧シリンダ70と左右1対の位置切換え用油圧シリンダ71とを左右対称に作動させ、左方又は右方へ湾曲する湾曲状のトンネルを掘削する際には、それらの油圧シリンダ70,71を左右非対称に作動させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)前記種々の油圧シリンダとして、油圧以外の液圧や加圧空気で作動する流体圧シリンダを採用することも可能である。
2)トンネルの底部にセグメント搬送装置を設けない場合には、底部のセグメントを保持する下部保持部材(上部保持体と同様のもの)を設け、左右の伸縮柱体32の下端部を下部保持部材の端部又は端部近傍部にピン結合してもよい。
3)伸縮梁体52の貫通穴形成部57を省略して、左梁部材59、右梁材部材60を一定の直径のパイプ状の1部材で夫々構成し、上下の伸縮梁体52を、左右の伸縮柱体32の前側近傍位置または後側近傍位置に配置してもよい。この場合、側部保持体51と上部保持体31の前後方向位置を多少ずらすものとする。
4)伸縮柱体32の構造や伸縮梁体52の構造は、前記実施例のものに限るものではなく、種々の構造の伸縮柱体や伸縮梁体を採用が可能である。
5)その他、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそれらも包含するものである。
1 シールド掘進機
8 後部作業デッキ
8a レール
12 セグメント
20A,20B 形状保持装置
30 上部セグメント保持機構
31 上部保持体
32 伸縮柱体
34 脚部
38 第1油圧シリンダ
39 上柱部材
40 下柱部材
41 第1外筒ケース
42 遊転輪機構
42a 遊転輪
50 側部セグメント保持機構
51 側部保持体
52 伸縮梁体
53 リフトジャッキ機構
57 貫通穴形成部
57b 規制部
58 第2油圧シリンダ
59 左梁部材
60 右梁部材
61 第2外筒ケース
65 遊転ローラ
70 連結用油圧シリンダ
71 位置切換え用油圧シリンダ

Claims (6)

  1. シールド掘進機に装備されてセグメントを保持する形状保持装置において、
    トンネルの天井側のセグメントに当接される上部保持体と、この上部保持体に上端部が夫々連結されて下方へ鉛直に延び且つ鉛直方向に伸縮可能な左右1対の伸縮柱体とを有する上部セグメント保持機構と、
    トンネルの両側側部のセグメントに夫々当接される左右1対の側部保持体と、1対の側部保持体の端部又は端部近傍部に両端部が夫々連結されて水平に延び且つ水平方向へ伸縮可能な上下1対の伸縮梁体とを有する側部セグメント保持機構とを備え、
    前記1対の伸縮梁体には左右1対の貫通穴が夫々形成され、前記左右1対の伸縮柱体の各々が貫通穴に挿通されたことを特徴とするシールド掘進機の形状保持装置。
  2. 前記左右1対の伸縮柱体に取り付けられ、少なくとも一方の前記伸縮梁体を支持可能な左右1対のリフトジャッキ機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機の形状保持装置。
  3. 前記伸縮柱体は、第1流体圧シリンダと、この第1流体圧シリンダの上下両側に配置されて第1流体圧シリンダに連結された上柱部材及び下柱部材と、上柱部材と第1流体圧シリンダと下柱部材に摺動自在に外装された第1外筒ケースと、この第1外筒ケースに連結され且つシールド掘進機の後部作業デッキのレール上を転動する遊転輪を含む遊転輪機構とを備え、前記リフトジャッキ機構が前記第1外筒ケースに取り付けられたことを特徴とする請求項2に記載のシールド掘進機の形状保持装置。
  4. 前記伸縮梁体は、第2流体圧シリンダと、この第2流体圧シリンダの左右両側に配置されて第2流体圧シリンダに連結された左梁部材及び右梁部材と、左梁部材と第2流体圧シリンダと右梁部材に摺動自在に外装された第2外筒ケースとを備えたことを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機の形状保持装置。
  5. 前記1対の貫通穴は前記左梁部材と右梁部材とに夫々形成され、これらの貫通穴の周面には、前記第2流体圧シリンダが収縮状態のときに前記伸縮柱体に当接され、前記伸縮梁体の左右方向の位置を規制する1対の規制部が設けられたことを特徴とする請求項4に記載のシールド掘進機の形状保持装置。
  6. トンネルの軸心方向に所定間隔空けて前後に配置された請求項1に記載の2つの形状保持装置と、これらを連結する左右1対の連結用流体圧シリンダと、これらの形状保持装置を前後方向へ所定ストローク移動駆動可能な左右1対の位置切換え用流体圧シリンダとを設けたことを特徴とするシールド掘進機。
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