JP6721929B2 - 微生物活性の推定方法、該推定方法を有する水処理方法、及び、該水処理方法を行う水処理設備 - Google Patents

微生物活性の推定方法、該推定方法を有する水処理方法、及び、該水処理方法を行う水処理設備 Download PDF

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Description

本発明は、逆浸透膜により被処理水を膜分離することに伴って逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する微生物活性の推定方法、該推定方法を有する水処理方法、及び、該水処理方法を行うように構成された水処理設備に関する。
従来、被処理水を逆浸透膜で膜分離することに伴って、逆浸透膜に微生物が付着し、付着した微生物の活性の上昇に伴って膜の目詰まりが生じること、即ち、いわゆるバイオファウリングが生じることが知られている。これに対して、例えば殺菌剤などを被処理水に添加し、殺菌剤を含む被処理水を膜分離することによって、膜に付着した微生物の活性を下げて、いったん生じた膜の目詰まりを低減できることが知られている。
そこで、例えば、殺菌剤を被処理水に添加する前に、逆浸透膜に付着した微生物の活性が予め設定した活性よりも高くなったことを確認すべく、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定方法が知られている。
この種の推定方法としては、例えば、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬を被処理水に加え、試薬を含有する被処理水を逆浸透膜で膜分離することにより試薬を微生物と反応させて検知用物質を生成させ、膜分離後の濃縮水において、反応前の試薬の濃度と、検知用物質の濃度と、を測定し、これら濃度の比を算出した算出値に基づいて、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する方法が知られている(特許文献1)。
特許文献1記載の方法では、具体的には、算出値として、反応前の試薬の量に対する、試薬が微生物と反応して生じた検知用物質の量の比を採用し、斯かる算出値に基づいて、微生物の活性程度を推定する。
特表2005−533638号公報
ところで、特許文献1記載の推定方法においては、例えば、膜に付着した微生物以外の微生物(例えばタンクや配管の内壁から剥離した微生物など)が一時的に被処理水に混入することがある。被処理水に混入した微生物が試薬と反応すると、上記のごとき算出値は、膜に付着した微生物以外の微生物の活性をも反映した値となり、信頼性の低いものとなる。従って、試薬を含み且つ逆浸透膜で膜分離される被処理水を単に膜分離し、濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出しただけでは、算出値のバラつきが大きいため算出値の信頼性が低く、十分な信頼性で微生物の活性程度を推定できないという問題がある。また、例えば、逆浸透膜による膜分離処理が停止していると、試薬を含んだ被処理水と微生物とが反応する時間が過剰にあることとなり、膜分離を開始したときに得られる算出値の変動が大きくなるという点でも、十分な信頼性で微生物の活性程度を推定できないという問題がある。
本発明は、上記の問題点等に鑑み、逆浸透膜によって被処理水を膜分離する水処理において逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できる微生物活性の推定方法を提供することを課題とする。また、該推定方法を有する水処理方法、該水処理方法を行うように構成された水処理設備を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る微生物活性の推定方法は、
微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を備え、
前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
上記の微生物活性の推定方法では、逆浸透膜で膜分離される比較的水質が良好な被処理水が、微生物の栄養源となる成分が少ないことから、逆浸透膜に付着した微生物の活性は、急激には上昇せずあまり大きく変動しない。一方で、膜に付着した微生物以外の微生物が被処理水に混入したとき(配管やタンクなどから微生物が剥離したときなど)に、混入した微生物の活性が上記の算出値に反映されることから、順序が連続する複数の算出値は、比較的大きく変動し得る。
そこで、上記の微生物活性の推定方法では、上記のごとく、変動幅の範囲内の複数の算出値から代表値を決める。これにより、被処理水への微生物の混入等による、変動幅の範囲外の算出値を、膜に付着した微生物以外の微生物の活性が反映されたものとして、上記代表値を決めるための算出値から除くことができる。即ち、膜に付着した微生物以外の微生物が試薬と反応したときの算出値(以下、意図しない算出値ともいう)を、代表値を決めるための算出値から除くことができる。従って、代表値は、意図しない算出値が除かれた、あらかじめ設定した変動幅の範囲内の複数の算出値を基にして決定されている分、信頼性の高い値となる。信頼性の高い代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定することによって、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できる。
本発明の水処理方法は、逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離工程を備え、
前記膜分離工程は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を有し、
前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定し、
前記推定工程によって推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記逆浸透膜によって、殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離する殺菌工程をさらに備える。
本発明の水処理設備は、
逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離部を備え、
微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、前記膜分離部によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成され、
時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度とから各算出値を算出し、時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決め、該代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成され、
推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記膜分離部によって、殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離するように構成されている。
本発明の微生物活性の推定方法、水処理方法、及び、水処理設備は、逆浸透膜によって被処理水を膜分離する水処理において逆浸透膜に付着する微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できるという効果を奏する。
本実施形態の水処理設備の概略を表した概略図。 Rs値/Rz値(算出値)から決定した代表値を表したグラフ。 Rs値/Rz値(算出値)を単に表したグラフ。
以下、本発明に係る水処理設備の一実施形態について、図面を参照しつつ詳しく説明する。
本実施形態の水処理設備1は、逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離部3を備える。
本実施形態の水処理設備1は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、前記膜分離部3によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度(活性の度合、活性状態)を推定するように構成されている。
本実施形態の水処理設備1は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度とから各算出値を算出し、時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決め、該代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成されている。
本実施形態の水処理設備1は、推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記膜分離部3によって、殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離するように構成されている。
本実施形態の水処理設備1は、例えば図1に示すように、被処理水を貯める被処理水槽2と、被処理水を濃縮水と透過水とに分離する、逆浸透膜を含む膜ユニット3aを有する膜分離部3と、前記被処理水槽2から膜分離部3の膜ユニット3aに被処理水を供給する被処理水供給経路4とを備える。そして、本実施形態の水処理設備1は、被処理水槽2に貯められた被処理水を、被処理水供給経路4を経由させて膜分離部3の膜ユニット3aへ送り、逆浸透膜を含む膜ユニット3aによって濃縮水及び透過水を得るように構成されている。
本実施形態の水処理設備1は、図1に示すように、膜ユニット3aの逆浸透膜で濃縮された濃縮水を被処理水槽2へ返送する濃縮水返送経路5と、膜ユニット3aの逆浸透膜を透過した透過水を被処理水槽2へ返送する透過水返送経路6とによって構成された返送部を備える。
本実施形態の水処理設備1は、図1に示すように、膜ユニット3aで膜分離される被処理水に試薬を加えることができる試薬添加部7と、殺菌剤を膜分離前の被処理水に添加できる殺菌剤添加部9と、膜分離後の濃縮水における試薬及び検知用物質の濃度をそれぞれ測定する測定部8と、を備える。
また、本実施形態の水処理設備1は、被処理水を加圧するポンプP、設備内における水の流れを制御する複数の弁を備える。ポンプPや弁については、後述する。
本実施形態の水処理設備1は、試薬及び殺菌剤のいずれも含まない被処理水を膜ユニット3aによって膜分離する水処理を行い、濃縮水と浄化された透過水とを得ることができるように構成されている。
一方、本実施形態の水処理設備1は、試薬及び殺菌剤の少なくとも一方を含む被処理水を膜ユニット3aによって膜分離する水処理を行い、濃縮水と浄化された透過水とを得ることができるようにも構成されている。詳しくは、本実施形態の水処理設備1は、試薬を前記逆浸透膜に付着した微生物と反応させるべく、被処理水槽2から被処理水供給経路4を介して膜ユニット3aへ被処理水を送りつつ、試薬タンク7aから被処理水に試薬を添加できるように構成されている。また、殺菌剤添加部9から被処理水供給経路4中の被処理水へ殺菌剤含有液体を送ることができるように構成されている。
本実施形態の水処理設備1においては、水処理に伴って膜ユニット3aの逆浸透膜に微生物が付着し、逆浸透膜の目詰まり(バイオファウリング)が生じ得る。
そして、本実施形態の水処理設備1は、例えば、膜分離された被処理水の総量が所定量に達したとき、運転時間が所定時間に達したとき、逆浸透膜に付着した微生物によって逆浸透膜の目詰まりが生じ膜ユニット3aの圧力損失が基準値以上になったとき、又は、透過水の導電率が設定値を上回ったときに、試薬を含む被処理水を膜ユニット3aへ送って膜分離し、濃縮水と透過水とを得つつ、逆浸透膜に付着した微生物と試薬とを反応させて検知用物質を生成させるように構成されている。
本実施形態の水処理設備1は、運転を停止した状態から運転を開始したときに、透過水の水質が安定するまで、上述した返送部5、6によって、膜ユニット3aを経た濃縮水及び透過水を被処理水槽2へ返送して、被処理水を循環させることができるように構成されている。
具体的には、本実施形態の水処理設備1は、運転を開始したときに、前記試薬を含まない被処理水を膜ユニット3aにて膜分離して濃縮水と透過水とを得つつ、濃縮水返送経路5を経由させて濃縮水を被処理水槽2へ返送し、しかも、透過水返送経路6を経由させて透過水を被処理水槽2へ返送できるように構成されている。そして、濃縮水と透過水とを被処理水槽2に返送することによって、膜ユニット3aを経た被処理水を循環できるように構成されている。なお、本実施形態の水処理設備1は、運転を開始したときに、膜ユニット3aを経た被処理水を上記のごとく循環させつつ、前記試薬を含む被処理水を膜分離するように構成されてもよい。
本実施形態の水処理設備1は、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を自動的に推定する演算部を備える。本実施形態の水処理設備1は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、膜ユニット3aによって膜分離させつつ、演算部によって、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成されている。演算部は、試薬の濃度と検知用物質の濃度とを時間間隔を空けて測定することによって前記比をそれぞれ算出し、時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決め、該代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成されている。
前記試薬や殺菌剤が添加される前の被処理水としては、特に限定されず、例えば、電子部品製造工場などから排出される工場排水や下水処理排水などの排水、又は、海水、工業用水、水道水、井水、河川水などが採用される。
前記濃縮水は、例えば、水分が蒸発されて、残分が廃棄処理されることとなる。また、前記濃縮水は、例えば、下水又は河川へ放流される。また、前記濃縮水は、例えば、再処理して利用される。
一方、前記透過水は、例えば、純水、生産用水、飲料水、工業用洗浄水などの用途で使用される。
前記被処理水槽2は、図1に示すように、被処理水供給経路4を経た被処理水を膜ユニット3aへ供給すべく、内部に被処理水を貯めるように構成されている。
また、前記被処理水槽2は、図1に示すように、濃縮水返送経路5を経由した濃縮水、及び、透過水返送経路6を経由した透過水を内部に貯めることができるように構成されている。前記被処理水槽2は、返送された濃縮水と返送された透過水とを混合するように構成されている。
前記被処理水供給経路4は、被処理水槽2から膜ユニット3aへ被処理水を供給するように構成されている。
前記被処理水供給経路4には、例えば図1に示すように、被処理水を加圧するポンプPが取り付けられている。該ポンプPにより、加圧された被処理水を膜ユニット3aへ送ることができる。
前記膜分離部3は、図1に示すように、逆浸透膜を含む膜ユニット3aを有する。膜ユニット3aは、逆浸透膜によって、被処理水供給経路4から供給された被処理水を濃縮水と透過水とに膜分離するように構成されている。なお、前記膜ユニット3aとしては、従来公知の一般的なものが採用される。
前記返送部は、上述したように、濃縮水返送経路5と透過水返送経路6とを備え、濃縮水及び透過水を膜分離前の被処理水に返送し、被処理水を循環させるように構成されている。
前記濃縮水返送経路5は、膜ユニット3aで得られた濃縮水を被処理水槽2へ送るように構成されている。濃縮水返送経路5の途中には、図1に示すように、濃縮水を設備外へ排出する濃縮水排出用経路11の一端部が取り付けられている。濃縮水排出用経路11は、一端側が濃縮水返送経路5に取り付けられ、濃縮水返送経路5を経た濃縮水を他端側へ送ることにより、設備外へ濃縮水を排出するように構成されている。
また、前記濃縮水返送経路5及び前記濃縮水排出用経路11の途中には、図1に示すように、それぞれ濃縮水返送用弁A及び濃縮水排出用弁Bが取り付けられている。
前記水処理設備1は、弁A及び弁Bを操作する(即ち、弁Aを開け、弁Bを閉じる)ことにより、濃縮水返送経路5を介して膜ユニット3aで得られた濃縮水を被処理水槽2へ返送するように構成されている。また、弁A及び弁Bを操作する(即ち、弁Aを閉じ、弁Bを開ける)ことにより、濃縮水返送経路5及び濃縮水排出用経路11を介して膜ユニット3aで得られた濃縮水を設備外へ排出するように構成されている。
前記透過水返送経路6は、膜ユニット3aで得られた透過水を被処理水槽2へ送るように構成されている。透過水返送経路6の途中には、図1に示すように、透過水を設備外へ排出する透過水排出用経路12の一端部が取り付けられている。透過水排出用経路12は、一端側が透過水返送経路6に取り付けられ、透過水返送経路6を経た透過水を他端側へ送ることにより、設備外へ透過水を排出するように構成されている。
また、前記透過水返送経路6及び前記透過水排出用経路12の途中には、図1に示すように、それぞれ透過水返送用弁C及び透過水排出用弁Dが取り付けられている。
前記水処理設備1は、弁C及び弁Dを操作する(即ち、弁Dを閉じ、弁Cを開ける)ことにより、透過水返送経路6を介して膜ユニット3aで得られた透過水を被処理水槽2へ返送するように構成されている。また、弁C及び弁Dを操作する(即ち、弁Cを閉じ、弁Dを開ける)ことにより、透過水返送経路6及び透過水排出用経路12を介して膜ユニット3aで得られた透過水を設備外へ排出するように構成されている。
前記試薬添加部7は、例えば図1に示すように、試薬タンク7aと、試薬供給用ポンプ7bと、を有する。試薬添加部7は、試薬供給用ポンプ7bによって、試薬タンク7aから、被処理水供給経路4内の被処理水に試薬を添加するように構成されている。なお、前記試薬添加部7は、被処理水槽2内に試薬を送るように構成されてもよい。
前記試薬としては、水中で生育する微生物と反応することにより検知用物質を生成するものであれば、特に限定されない。
前記試薬としては、例えば、微生物と反応することにより蛍光を発する検知用物質を生成する蛍光試薬が挙げられる。前記試薬としては、検知用物質が蛍光を発して検知しやすくなるという点で、前記蛍光試薬が好ましい。
蛍光試薬としては、3,6,8−トリスルホン酸ピレンの酢酸エステル;二酢酸カルボキシフルオレセイン;3−カルボキシウンベリフェリル β−D−ガラクトピラノシド;3−カルボキシウンベリフェリル β−D−グルクロニド;9H−(1,3−ジクロロ−9,0−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)、D−グルクロニド;9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル);レゾルフィン β−D−ガラクトピラノシド;フルオレセイン ジ−β−D−ガラクトピラノシド;フルオレセイン ジ−β−D−グルクロニド;レゾルフィン β−D−グルクロニド;二リン酸フルオレセイン;7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン 10−オキシド(以後、「レザズリン(resazurin)」という);7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン 10−オキシド ナトリウム塩(以後、「レザズリンナトリウム塩」という);メチレンブルー;リン酸4−メチルウンベリフェリル(以後、「4MUP」という);4−メチルウンベリフェリル β−D−グルクロニド;リン酸ピラニン;3,6,8−トリスルホン酸ピレン 1−リン酸;などが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい蛍光試薬は、レザズリン(7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン−10−オキサイド)、リン酸4−メチルウンベリフェリル(4MUP)、及び、リン酸ピラニンからなる群より選択された少なくとも1種である。最も好ましい蛍光試薬は、レザズリンである。
前記蛍光試薬は、微生物との反応前の量に換算して、膜分離前の被処理水に所定濃度含まれ得る。例えば、前記蛍光試薬としてのレザズリンは、微生物との反応前の量に換算して、膜分離前の被処理水に5〜50ppb含まれることが好ましく、20〜30ppb含まれることがより好ましい。
前記測定部8は、例えば図1に示すように、濃縮水における試薬の濃度及び検知用物質の濃度を測定する測定器8aを有する。測定部8は、測定器8aによって、試薬の濃度及び検知用物質の濃度をそれぞれ測定するように構成されている。
測定器8aは、例えば、特定波長の蛍光強度を測定するように構成されている。例えば、測定器8aは、蛍光を発する蛍光試薬の蛍光強度を測定するように構成されている。また、微生物と反応することによって試薬から生じた検知用物質であって蛍光を発する検知用物質の蛍光強度を測定するように構成されている。なお、試薬が発する蛍光の波長と、検知用物質が発する蛍光の波長とは、通常、異なる。
前記殺菌剤添加部9は、例えば図1に示すように、殺菌剤を含む殺菌剤含有液体を被処理水供給経路4中の被処理水へ供給すべく、殺菌剤含有液体を内部に貯める殺菌剤添加用タンク9aと殺菌剤添加用ポンプ9bとを有する。
前記水処理設備1は、例えば、後述するRs/Rzが、基準とする設定値に達したときに、殺菌剤添加用ポンプ9bによって、殺菌剤添加用タンク9aから被処理水へ、殺菌剤含有液体を供給するように構成されている。
前記水処理設備1は、例えば、上記の設定値として、値の異なる複数の設定値を採用(小さい値から大きい値へと段階的に複数の設定値を採用)して、後述するRs/Rzが各設定値に達したごとに、被処理水に添加される殺菌剤含有液体の添加量を、各設定値に応じて変更するように構成されてもよい。この場合、水処理設備1は、設定値が大きいほど、殺菌剤含有液体の添加量を増やすように構成されてもよい。
一方、前記水処理設備1は、例えば、殺菌剤添加用タンク9aから一定量の殺菌剤含有液体を被処理水供給経路4中の被処理水へ供給しつつ、殺菌剤を含む被処理水を膜分離部3にて膜分離するように構成されていてもよい。この場合、殺菌剤としては、例えば、後述する酸化系殺菌剤、又は、非酸化系殺菌剤が採用される。試薬の酸化分解をより抑えるという点で、非酸化系殺菌剤が好ましい。
なお、前記殺菌剤添加部9は、殺菌剤添加用タンク9aから殺菌剤含有液体を被処理水槽2へ送るように構成されていてもよい。
前記殺菌剤は、逆浸透膜に付着した微生物、若しくは、被処理水中に浮遊している微生物の生育を阻害すること、又は、斯かる微生物を死滅させることによって、微生物の存在固体数を減少させる化合物である。
前記殺菌剤としては、酸化系殺菌剤、又は、非酸化系殺菌剤が挙げられる。
前記酸化系殺菌剤としては、例えば、過酸化物、ハロゲンのオキソ酸塩、結合ハロゲン化合物、ハロゲン化スルファミン酸化合物などが挙げられる。
前記過酸化物は、ペルオキシド構造(−O−O−)、過カルボン酸構造(−C(=O)−O−O−)、又は過酸化物イオン(O 2−)を有する化合物である。
前記ハロゲンのオキソ酸塩としては、例えば、塩素のオキソ酸塩、臭素のオキソ酸塩などが挙げられる。
前記塩素のオキソ酸塩としては、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩などが挙げられる。前記臭素のオキソ酸塩としては、次亜臭素酸塩、亜臭素酸塩、臭素酸塩、過臭素酸塩などが挙げられる。
前記次亜塩素酸塩としては、例えば、次亜塩素酸カルシウム(さらし粉)、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムなどが挙げられる。
前記結合ハロゲン化合物としては、例えば、クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、クロラミン−B(N−クロロ−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、N−クロロ−パラニトロベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、トリクロロメラニンのナトリウム塩又はカリウム塩、モノクロロメラニンのナトリウム塩又はカリウム塩、ジクロロメラニンのナトリウム塩又はカリウム塩、トリクロロイソシアヌール酸、モノクロロイソシアヌール酸のナトリウム塩又はカリウム塩、ジクロロイソシアヌール酸のナトリウム塩又はカリウム塩、モノクロロヒダントイン若しくはモノブロモヒダントイン若しくはその5,5−アルキル誘導体、1,3−ジクロロヒダントイン若しくは1,3−ジブロモヒダントイン若しくは1−ブロモ−3−クロロヒダントイン若しくはその5,5−アルキル誘導体などが挙げられる。
前記ハロゲン化スルファミン酸化合物としては、例えば、N−モノクロロスルファミン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、N,N−ジクロロスルファミン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などの塩素化スルファミン酸化合物が挙げられる。また、例えば、N−モノブロモスルファミン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、N,N−ジブロモスルファミン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などの臭素化スルファミン酸化合物が挙げられる。
なお、結合ハロゲン化合物としては、上記のものに限定されず、一般的な結合ハロゲン化合物(安定化ハロゲン化合物)を採用することが可能である。
一方、前記非酸化系殺菌剤としては、特に限定されないが、例えば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CMIT)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)などが挙げられる。
前記殺菌剤としては、非酸化系殺菌剤や、酸化力の弱い酸化系殺菌剤としての結合ハロゲン化合物(安定化ハロゲン化合物)が好ましく、非酸化系殺菌剤がより好ましい。前記殺菌剤としては、過酸化物、ハロゲンのオキソ酸塩、結合ハロゲン化合物、ハロゲン化スルファミン酸化合物、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CMIT)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(DBNPA)、及び、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)からなる群より選択された少なくとも1種が好ましい。
本実施形態の水処理設備1では、逆浸透膜で膜分離される比較的水質が良好な被処理水が、微生物の栄養源となる成分が少ないことから、逆浸透膜に付着した微生物の活性は、急激には上昇せずあまり大きく変動しない。一方で、膜に付着した微生物以外の微生物が被処理水に混入したとき(例えば、配管やタンクなどから微生物が剥離したときなど)に、混入した微生物の活性が上記の算出値に反映されることから、順序が連続する複数の算出値は、比較的大きく変動し得る。
そこで、上記のごとく、変動幅の範囲内の複数の算出値から代表値を決める。これにより、被処理水への微生物の混入等による、変動幅の範囲外の算出値を、膜に付着した微生物以外の微生物の活性が反映されたものとして、上記代表値を決めるための算出値から除くことができる。即ち、膜に付着した微生物以外の微生物が試薬と反応したときの算出値(以下、意図しない算出値ともいう)を、代表値を決めるための算出値から除くことができる。従って、代表値は、意図しない算出値が除かれた、あらかじめ設定した変動幅の範囲内の複数の算出値を基にして決定されている分、信頼性の高い値となる。信頼性の高い代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定することによって、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できる。
次に、本発明に係る水処理方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の水処理方法は、逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離工程を備える。
前記膜分離工程は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を有する。
前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
本実施形態の水処理方法は、前記推定工程によって推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記逆浸透膜によって、試薬を含まず殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離する殺菌工程をさらに備える。
本実施形態の水処理方法は、例えば、上述した水処理設備1を用いて実施することができる。
本実施形態の水処理方法では、前記膜分離工程において、試薬及び殺菌剤のいずれも含まない被処理水を膜分離することができる。
また、本実施形態の水処理方法では、前記膜分離工程において、試薬を少なくとも含む被処理水を膜分離する、上記の推定工程を行うことができる。
通常、前記膜分離工程においては、殺菌剤を含まない被処理水を膜分離する。一方で、殺菌剤が、試薬や検知用物質の濃度測定を害しない殺菌剤(例えば、上述した非酸化系殺菌剤や酸化力の弱い酸化系殺菌剤 以下、単に“弱殺菌剤”ともいう)である場合、膜分離工程において、試薬及び弱殺菌剤の両方を含む被処理水を膜分離して上記の推定工程を行ってもよい。この場合、被処理水における弱殺菌剤の濃度は、比較的低いことが好ましい。試薬及び弱殺菌剤の両方を含む被処理水を膜分離することによって、推定工程によって推定した微生物の活性が設定値(例えば段階的に設定した複数の設定値のうちの最大設定値)よりも高くなるまでの時間をより長くすることができる。即ち、膜に付着した微生物の生育を弱殺菌剤によって抑えつつ、被処理水を膜分離することができる。これにより、膜差圧の上昇(バイオファウリング)が抑制され、後述する洗浄工程を行うまでの期間(膜ろ過の期間)をより長くすることができ、薬品による洗浄の頻度を減らすことができる。
なお、本実施形態の水処理方法では、前記膜分離工程において、膜ユニット3aの圧力損失の上昇の程度を見ながら、試薬を含まない被処理水を膜分離する工程と、試薬を含む被処理水を膜分離する上記の推定工程と、を交互に繰り返して行うこともできる。これにより、試薬の使用量を抑えることができる。試薬の使用量が抑えられる分、水処理方法の実施に要するコストを抑えることができる。
前記膜分離工程では、例えば、膜分離部3の膜ユニット3aによって被処理水を膜分離することによって、濃縮水と浄化された透過水とを得る。被処理水のpHは、通常、3以上10以下である。
前記膜分離工程では、被処理水を膜分離することに伴って、膜ユニット3aの逆浸透膜に微生物が付着し、逆浸透膜の目詰まり(バイオファウリング)が生じ得る。
前記水処理方法においては、例えば、膜ユニット3aの圧力損失を指標にして逆浸透膜の目詰まりの程度を判断しつつ、前記推定工程によって、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
前記水処理方法においては、例えば、推定工程によって推定した微生物の活性があらかじめ設定した設定値よりも高くなったときに、比較的高濃度の殺菌剤を含む被処理水を膜分離する殺菌工程を行う。設定値は、例えば、後述するB/A比によって所定の値に決められる。殺菌剤は、逆浸透膜に付着した微生物の増殖や、被処理水中に浮遊している微生物の増殖が抑制される濃度となるように、被処理水に添加される。これにより、逆浸透膜に付着した微生物の活性を低下させることができる。殺菌工程では、通常、膜分離される被処理水が試薬を含まない。ただし、殺菌剤が、上述した弱殺菌剤である場合、殺菌工程で被処理水が試薬を含み得る。殺菌工程では、試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出しない。
なお、膜分離工程において殺菌剤を含む被処理水を膜分離する場合、通常、膜分離工程における被処理水の殺菌剤の濃度よりも、殺菌工程における被処理水の殺菌剤の濃度の方が高い。また、通常、膜分離工程における被処理水の殺菌剤の殺菌力よりも、殺菌工程における被処理水の殺菌剤の殺菌力の方が高い。
続いて、本発明に係る微生物活性の推定方法の一実施形態について説明する。本実施形態の微生物活性の推定方法は、例えば、上述した水処理設備1を用いて実施することができる。なお、本実施形態の微生物活性の推定方法は、上述した水処理方法の推定工程に相当する。
本実施形態の微生物活性の推定方法(上記推定工程)は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を備える。
前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
前記推定工程では、算出工程によって試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出しつつ、決定工程にて、時間間隔を空けて順を追って得られた複数の算出値の変動幅が所定値以下である場合に、変動幅が所定値以下の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める。推定工程では、通常、算出工程と決定工程とを同時に行う。また、推定工程では、決定工程で決めた代表値であって、逆浸透膜に付着した微生物の活性の高低と相関関係を有する代表値に基づいて、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
本実施形態の微生物活性の推定方法(上記推定工程)では、逆浸透膜で膜分離される比較的水質が良好な被処理水は、微生物の栄養源となる成分が少ないことから、逆浸透膜に付着した微生物の活性は、急激には上昇せずあまり大きく変動しない。一方で、膜に付着した微生物以外の微生物が被処理水に混入したときに、混入した微生物の活性が上記の算出値に反映されることから、順序が連続する複数の算出値は、比較的大きく変動し得る。
そこで、本実施形態の微生物活性の推定方法(上記推定工程)では、上記のごとく、変動幅の範囲内の複数の算出値から代表値を決める。これにより、被処理水への微生物の混入等による、変動幅の範囲外の算出値を、膜に付着した微生物以外の微生物の活性が反映されたものとして、上記代表値を決めるための算出値から除くことができる。即ち、膜に付着した微生物以外の微生物が試薬と反応したときの算出値(以下、意図しない算出値ともいう)を、代表値を決めるための算出値から除くことができる。従って、代表値は、意図しない算出値が除かれた、あらかじめ設定した変動幅の範囲内の複数の算出値を基にして決定されている分、信頼性の高い値となる。信頼性の高い代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定することによって、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できる。
前記算出工程では、試薬を含む被処理水を膜分離させ始めてから、5〜10分間経過した後に、試薬や検知用物質の濃度を測定することができる。
一方、前記算出工程では、試薬を含む被処理水を膜分離させ始め、透過水の水質が設定基準を満たした後に、試薬や検知用物質の濃度を測定することができる。
なお、前記算出工程を開始する前に、試薬及び殺菌剤のいずれも含まない被処理水の膜分離を所定時間続けることができる。このとき、膜分離された濃縮水及び透過水を返送し、被処理水として膜分離させることができる。
前記算出工程では、例えば、濃縮水における、試薬の濃度と検知用物質の濃度とを、一定の時間間隔を空けて測定する。一定の時間間隔としては、例えば、1秒間以上1時間以下が採用される。斯かる時間間隔としては、より信頼性の高い代表値を得ることができるという点で、1秒間以上30秒間以下が好ましい。
前記算出工程では、例えば、上記の測定器8aによって、試薬の濃度の測定と、検知用物質の濃度の測定とを行う。試薬が蛍光を発する上記の蛍光試薬であり、検知用物質も蛍光を発する検知用物質である場合、濃縮水における蛍光試薬の蛍光強度を測定することによって、試薬の濃度を測定できる。また、濃縮水における検知用物質の蛍光強度を測定することによって、検知用物質の濃度を測定できる。蛍光試薬が発する蛍光の波長と、検知用物質が発する蛍光の波長とは、通常、異なる。
前記算出工程では、試薬の濃度の測定値と、検知用物質の濃度の測定値との比を、測定時間ごとに算出する。斯かる比としては、反応前の試薬の濃度(A)に対する、検知用物質の濃度(B)の比(以下、B/A比ともいう)を採用することが好ましい。B/A比が大きいほど、逆浸透膜に付着した微生物の活性が高い。B/A比が大きいほど、逆浸透膜に付着した微生物の生育活性が高い。
前記算出工程では、例えば、試薬としてレザズリンを採用した場合、検知用物質は、レゾルフィンとなる。試薬が、例えばレザズリンであれば、算出工程で算出する上記のB/A比を、Rs/Rzで表すことができる。
前記決定工程では、順を追って測定された測定値から得られた算出値であって、順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、該範囲内の複数の算出値から代表値を決定する。
前記決定工程では、例えば、あらかじめ設定した変動幅として、所定数値幅を採用できる。例えば、Rs/Rzの変動幅(変動幅の大きさを示す絶対値)としては、0.2〜2.5が挙げられる。変動幅としては、例えば、1.0が採用される。
順序が連続する複数の所定数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲には入らなかった場合(複数の連続する算出値が、所定数連続して上記変動幅に入る前に、算出値が、上記変動幅の範囲から外れた場合)、例えば、代表値を決定せずに、同様の操作をやり直す。複数の所定数としては、例えば、5以上15以下が挙げられ、所定数としては、例えば、10以上が採用される。
前記決定工程では、例えば、時間間隔ごとに算出した、順序が連続する(順序が互いに並び合う)2つのB/A比(算出値)を比べる。斯かる2つの算出値の変化量は、所定数値以下であることが好ましい。斯かる2つの算出値の変化量は、1.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることがさらに好ましい。斯かる2つの算出値の変化量は、0であってもよい。なお、斯かる2つの算出値の変化量は、通常、0.1以上である。
また、前記決定工程では、例えば、上記の変化量が所定数値以下になることが、連続して所定回数以上続いたときに、所定回数続いたときの複数の算出値から、代表値を決定することが好ましい。所定回数としては、例えば、5回以上15回以下が挙げられ、所定回数としては、例えば、10回以上が採用される。
上記の変化量が所定数値以下になることが、連続して所定回数続かなかった場合(所定回数を満たす前に2つの算出値の変化量が所定数値以上となった場合)、例えば、代表値を決定せずに、同様の操作をやり直す。
前記決定工程では、例えば、上記のごとく2つの算出値の変化量が所定数値以下になったときから、所定時間経過したとき以降のB/A比(算出値)の複数を、代表値を決定するために採用する。経過させる所定時間としては、例えば、2秒〜10分が挙げられる。経過させる所定時間としては、例えば、5秒が採用される。
前記決定工程では、代表値を決定するための算出値として、例えば、5以上の算出値から代表値を決定する。採用する算出値の数としては、10以上が好ましい。採用する算出値の数は、通常、500以下である。
前記決定工程では、変動幅の範囲に入る複数の算出値から、例えば一般的な方法によって、代表値を決定する。代表値は、複数の算出値を平均すること、複数の算出値の中央値を求めること、複数の算出値の中央値に対して所定割合の範囲に入る複数の算出値を平均すること、などによって、1つに決定することができる。なお、中央値は、複数の算出値を小さい方から大きい方へ並べたときに中央に位置する値である。
前記決定工程では、例えば、上記変動幅の範囲内に入る複数の算出値の中央値を求める。さらに、中央値に対して所定割合の範囲に入る複数の算出値を平均する。言い換えると、上記変動幅の範囲内に入る複数の算出値の個数を所定%(0%より大きく100%未満)の個数に減らし、中央値により近く且つ所定%分の個数の算出値を平均する。例えば、100個の算出値がある場合、所定割合を50%としたとき、25個目から75個目の算出値(中央値の前後25%の範囲に入る算出値)の平均値を計算し、斯かる平均値を代表値とする。
例えば、前記決定工程では、時間間隔ごとに算出した、順序が連続する(順序が互いに並び合う)2つのB/A比(算出値)を比べ、2つの算出値の変化量が所定数値以下になることが、所定回数以上続いたときの複数の算出値を、代表値を決定するために採用することができる。この場合、2つの算出値の変化量が所定数値以下になったときから、所定時間経過したとき以降の算出値を複数採用することが好ましい。採用した複数の算出値から、上記のごとく中央値や平均値を求め、さらに、中央値や平均値の所定倍数の範囲に入る算出値のみを選び、選んだ後の複数の算出値における中央値や平均値を代表値として採用することができる。
前記推定工程では、通常、反応前の試薬の濃度に対する検知用物質の濃度の比と、逆浸透膜に付着した微生物の活性(活性が高い状態)と、が正の比例関係を有することに基づいて、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する。
本実施形態の水処理方法は、逆浸透膜の目詰まりの程度を低減させるために、膜分離部3の膜ユニット3aを洗浄する洗浄工程を備えてもよい。洗浄工程では、例えば、被処理水に、NaOHやKOHなどの無機アルカリ、又は、塩酸や硫酸などの無機酸を添加することによって、被処理水を強アルカリ性(例えばpH10よりも大)又は強酸性(例えばpH4よりも小)にする。斯かる被処理水を膜ユニット3aに供給する。例えば、逆浸透膜を透過した透過水に無機酸を添加したものを膜ユニット3aに供給することによって、洗浄工程を行ってもよい。これにより、逆浸透膜に付着した微生物の少なくとも一部を膜から取り除くことができる。
上記実施形態の水処理設備、水処理方法、及び、微生物活性の推定方法は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の水処理設備、水処理方法、及び、微生物活性の推定方法に限定されるものではない。
また、一般の水処理設備、水処理方法、及び、微生物活性の推定方法において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
図1に模式的に示した水処理設備を用いて、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定方法、また、水処理方法を実施した。
<水処理設備>
・水の処理量:240,000L/日
・膜ユニット:逆浸透膜を有する膜ユニット
<推定方法(推定工程)>
・被処理水:電子部品製造工場から排出される排水の生物処理水
・流速(流量):20m/hに設定
・試薬:蛍光試薬(レザズリン Resazurin)
微生物と反応後にレゾルフィン(Resorufin)となる
濃度が20ppbとなるように被処理水に添加
・試薬の濃度及び検知用物質の濃度の測定(Rz値及びRs値)
(Rz値)
試薬に特有の光波長(634nm)における蛍光信号強度を測定した値:
微生物と反応する前の試薬の濃度に相当
(Rs値)
試薬から生成した検知用物質に特有の波長(583nm)における蛍光信号強度を測定した値:
微生物と反応することによって生成した検知用物質の濃度に相当
(Rs値/Rz値の比)
上記のRz値に対するRs値の比を、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度の指標とした。
なお、濃度の測定は、2秒の間隔を空けて連続的に行い、測定結果からRs値/Rz値の比をそれぞれ算出した。
(代表値の決定)
あらかじめ設定した算出値の変動幅を1.0とした。この変動幅に連続して入る、所定数(20個)の算出値を、代表値を決定するための候補として選んだ。
上記の条件に加えて、n番目とn+1番目のRs値/Rz値の比(算出値)を比べ、これら比の差(2つの算出値の変化量)が所定回数(20回)連続して0.2以内となる算出値を、代表値を決定するために採用した。採用した算出値の中央値を求め、中央値に対して所定割合50%に含まれる算出値(中央値により近い10個の算出値)の平均値を求め、斯かる平均値を代表値とした。
代表値をプロットしたグラフを図2の上段に示す。また、図2の上段のグラフの一部(四角内)を拡大したグラフを図2の下段に示す。図2の下段のグラフは、Rs/Rzの値の経時的な変化を示す。図2の結果に基づいて算出した代表値が図2の上段のグラフに示されている。
算出したRs値/Rz値の比を比較的長期間、単にプロットしたグラフを図3に示す。図3のグラフにおいて、横軸の1間隔は、3時間を示す。
図2と図3とを比較すると、上記の推定工程を行うことによって、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定できる。
一方、単にRs値/Rz値の比を求めても、斯かる比が大きくばらつくことから、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を必ずしも十分な信頼性で推定できない。
RO膜に供給される被処理水は、通常、懸濁物質、微粒子、濁度成分、微生物栄養源となる有機物などの物質を含む。これらの物質により、RO膜が詰まり得ることから、通常、RO膜の上流側でこれらの物質を除去するために凝集沈殿、砂ろ過、膜ろ過(MF膜、UF膜)等による前処理を行う。前処理によって、これらの物質の被処理水における含有量が低下するとともに、これらの物質に付着するか又は被処理水を浮遊する微生物量も少なくなる。RO膜による被処理水の膜分離では、蛍光試薬(蛍光発光剤)を含む被処理水がRO膜に滞留する時間がかなり短いため、微生物との反応によって蛍光試薬から生じた検知用物質の量が少ない。従って、単に測定しただけでは、信頼性のある測定値を常時(連続的に)得ることが難しい。例えば、RO膜の膜分離設備の配管に付着した有機物(微生物)が剥がれて被処理水に混入した場合、即ち、RO膜のバイオファウリングに直接関与しない有機物(微生物)がRO膜に流れ着いた場合には、蛍光試薬と有機物(微生物)とが反応して、上記のRs/Rz値に反映されてしまう。これにより、一時的にRs/Rz値が大きくなる現象が起こってしまい、Rs/Rz値の変動が激しくなる。このような状況のままでは、Rs/Rzの変化に応じて、適正量の殺菌剤を被処理水に添加することが困難となる。
ところで、膜分離設備でなく、熱交換を伴う冷却水システムを例に挙げると、冷却水システムでは、冷却水が滞留する時間が長く、システム内を冷却水が数時間以上循環することが多い。また、冷却水の循環に伴い冷却水が濃縮されて冷却水中で微生物が繁殖する。従って、蛍光試薬と微生物との接触効率が良く、蛍光試薬と微生物との反応時間が十分に長い。これにより、冷却水システムでは、蛍光試薬が微生物と反応して生じた蛍光物質の蛍光強度が比較的強く、冷却水に含まれる微生物の活性の測定値を比較的高い信頼性で得ることができる。
これに対して、RO膜の膜分離においては、上述のように、被処理水に含まれる有機物(微生物)の濃度が低いだけでなく、蛍光試薬を含む被処理水がRO膜に接触する時間もかなり短い。従って、蛍光試薬を含む被処理水を単に膜分離するだけでは、蛍光試薬と微生物との十分な反応時間を確保することが困難であることから、蛍光強度に基づいた信頼性の高い測定値を連続的に得ることが難しい。
そこで、上記の推定工程において、上記の算出工程と決定工程とを実施することにより、RO膜による膜分離処理において、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を十分な信頼性で推定することができる。これにより、さらには、殺菌剤を添加するタイミングと、殺菌剤の適正な添加量とを決めることができる。従って、適正な殺菌工程を実施することで、RO膜のファウリングの上昇を抑えることができる。
1:水処理設備、
2:被処理水槽、
3:膜分離部、 3a:膜ユニット、
4:被処理水供給経路、
5:返送部(濃縮水返送経路)、6:返送部(透過水返送経路)、
7:試薬添加部、 7a:試薬タンク、
8:測定部、 8a:測定器、
9:殺菌剤添加部、9a:殺菌剤添加用タンク、
11:濃縮水排出用経路、 12:透過水排出用経路、
A:濃縮水返送用弁、 B:濃縮水排出用弁、 C:透過水返送用弁、 D:透過水排出用弁。

Claims (3)

  1. 微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を備え、
    前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、
    前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する、微生物活性の推定方法。
  2. 逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離工程を備え、
    前記膜分離工程は、微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、逆浸透膜によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定する推定工程を有し、
    前記推定工程は、時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度との各比たる各算出値を算出する算出工程と、算出工程で時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決める決定工程と、を有し、前記推定工程では、前記代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定し、
    前記推定工程によって推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記逆浸透膜によって、殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離する殺菌工程をさらに備える、水処理方法。
  3. 逆浸透膜によって被処理水を膜分離する膜分離部を備え、
    微生物と反応して検知用物質を生成する試薬が含まれた被処理水を、前記膜分離部によって膜分離させつつ、膜分離後の濃縮水における試薬の濃度と検知用物質の濃度との比を算出し、該比の算出値から、逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成され、
    時間間隔を空けてそれぞれ測定した試薬の濃度と検知用物質の濃度とから各算出値を算出し、時間間隔ごとに算出された順序が連続する複数の算出値が、あらかじめ設定した変動幅の範囲に入った場合に、変動幅の範囲内の複数の算出値から、算出値を代表する代表値を決め、該代表値に基づいて逆浸透膜に付着した微生物の活性程度を推定するように構成され、
    推定した微生物の活性が設定値よりも高くなったときに、前記膜分離部によって、殺菌剤が含まれた被処理水を膜分離するように構成されている、水処理設備。
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