JP6721784B2 - 情報処理装置、サーバ装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置、サーバ装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、点群の照合(マッチング)技術に関する。
従来から、レーザスキャナなどの計測装置を用いて計測した周辺物体の形状データを、予め周辺物体の形状が記憶された地図情報とマッチングすることで、車両の自己位置を推定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、空間を所定の規則で分割したボクセル中における検出物が静止物か移動物かを判定し、静止物が存在するボクセルを対象として地図情報と計測データとのマッチングを行う自律移動システムが開示されている。
国際公開WO2013/076829
地図情報に記憶されている静止構造物は、地図情報の更新時点から形状や位置が変化している場合があり、このような場合には、地図情報を用いたマッチング精度が低くなり、結果として自己位置推定の精度が低下することになる。そこで、本発明は、マッチングの精度が低くなる領域を好適に抽出することが可能な情報処理装置を提供することを主な目的とする。
請求項1に記載の発明は、情報処理装置であって、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定部と、を備える。
請求項11に記載の発明は、情報処理装置が実行する制御方法であって、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得工程と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得工程と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出工程と、前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定工程と、を有する。
請求項12に記載の発明は、コンピュータが実行するプログラムであって、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定部として前記コンピュータを機能させる。
運転支援システムの概略構成である。 車載機及びサーバ装置のブロック構成を示す。 ボクセルデータの概略的なデータ構造の一例を示す。 NDTスキャンマッチングの具体例を示す。 ボクセルごとに重み付け値が設定されたNDTスキャンマッチングの具体例を示す。 重み付け値の変更に関するNDTスキャンマッチングの具体例を示す。 車載機が実行する処理手順を示すフローチャートである。 サーバ装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施形態によれば、情報処理装置は、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、前記評価値が算出された領域のうち、前記評価値が所定の閾値より低い値である領域を抽出する抽出部と、を備える。この態様により、情報処理装置は、領域毎の評価値に基づき、計測部が計測した第1点群情報と地図情報に記録された第2点群情報との照合精度が低い領域を好適に抽出することができる。
上記情報処理装置の一態様では、前記算出部は、前記第1点群情報として取得された前記領域毎の点の数に基づき、前記領域毎の評価値を正規化する。これにより、情報処理装置は、領域毎の評価値が計測部により計測された点群の数に依存するのを好適に防ぎ、照合精度が相対的に低い領域を好適に抽出することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、情報処理装置は、前記基準位置を推定する位置推定部をさらに備え、前記地図情報には、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値が前記領域毎に含まれており、前記位置推定部は、前記領域毎の重み付け値に基づいた前記領域毎の照合結果により、前記基準位置を推定する。この態様により、情報処理装置は、信頼度が高い領域の照合結果の重み付けを高くして高精度な位置推定を行うことが可能となる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記位置推定部は、前記照合結果と前記重み付け値とから前記領域毎に算出される評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する。この態様により、情報処理装置は、基準位置を決定するためのパラメータを領域毎の重み付け値を考慮して好適に決定し、高精度な位置推定を行うことが可能となる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記地図情報には、前記第2点群情報の前記領域毎の点の数の情報が含まれており、前記抽出部は、前記地図情報に含まれる前記領域毎の点の数の情報と、前記第1点群情報として取得された前記領域毎の点の数とに基づき、抽出する領域を決定する。一般に、地図情報に登録されている点の数と比較して少ない点の数しか計測できない領域については、評価値に関わらず的確な照合が出来ていない可能性がある。よって、この態様では、情報処理装置は、計測された点の数が少ない領域についても、照合の精度が相対的に低い領域として好適に抽出することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、第2点群情報が前記領域毎に記録されている地図情報を管理するサーバ装置に対し、前記抽出部が抽出した領域に関する領域情報を送信する送信部をさらに備える。このように、情報処理装置は、地図情報の更新に有用な情報を好適にサーバ装置に提供することができる。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記送信部は、前記抽出部が抽出した領域のうちの所定数以上が互いに隣接する領域に関する領域情報を前記サーバ装置に対して送信する。この態様により、情報処理装置は、静的な物体の変化が生じた可能性が高い領域に関する領域情報をサーバ装置へ送信することで、送信頻度を抑制しつつ効果的な情報のみをサーバ装置に提供することができる。ここで、「静的な物体の変化」とは、静的な物体の変形、移動、消滅、発生などを含む。
上記情報処理装置の他の一態様では、前記送信部は、前記抽出部が抽出したすべての領域に関する領域情報、及び前記抽出部が抽出した領域のうちの所定数以上が互いに隣接する領域に関する領域情報のいずれか一方を選択的に前記サーバ装置に対して送信する。この態様により、情報処理装置は、必要性に応じた情報をサーバ装置に提供することができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、サーバ装置は、複数の情報処理装置から領域情報を受信する受信部と、前記受信部が受信した領域毎の複数の領域情報に基づき、静的な物体の変化が生じた領域であるか否かを前記領域毎に判定する判定部と、を備える。この態様により、サーバ装置は、静的な物体の変化が生じた領域となる可能性がある領域の領域情報を複数の情報処理装置から収集し、地図情報の更新が必要な領域を統計的に特定することができる。
上記サーバ装置の一態様では、サーバ装置は、静的な物体の変化が生じた領域であると前記判定部が判定した領域に対する計測部による計測データの送信要求を、情報処理装置に対して送信する送信部をさらに備える。この態様により、サーバ装置は、静的な物体の変化が生じた領域であると判定した領域の計測データを好適に収集して地図情報の更新に用いることができる。
上記サーバ装置の他の一態様では、サーバ装置は、領域毎の照合に関する重み付け値を記憶する記憶部をさらに備え、前記領域情報を所定数以上前記受信部が受信した領域に対し、当該領域の重み付け値を低くする。この態様により、サーバ装置は、静的な物体の変化が生じた領域である可能性が高い領域の重み付け値を低くし、当該重み付け値を使用する際の位置推定精度を好適に向上させることができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、情報処理装置が実行する制御方法であって、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得工程と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得工程と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出工程と、前記評価値が算出された領域のうち、前記評価値が所定の閾値より低い値である領域を抽出する抽出工程と、を有する。情報処理装置は、この制御方法を実行することで、計測部が計測した第1点群情報と地図情報に記録された第2点群情報との照合精度が低い領域を好適に抽出することができる。
本発明の他の好適な実施形態によれば、コンピュータが実行するプログラムであって、計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、前記第1点群情報及び前記第2点群情報の前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、前記評価値が算出された領域のうち、前記評価値が所定の閾値より低い値である領域を抽出する抽出部として前記コンピュータを機能させる。コンピュータは、このプログラムを実行することで、計測部が計測した第1点群情報と地図情報に記録された第2点群情報との照合精度が低い領域を好適に抽出することができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[運転支援システムの概要]
図1は、本実施例に係る運転支援システムの概略構成である。運転支援システムは、車両と共に移動する車載機1と、地図情報の配信を行うサーバ装置2と、を備える。なお、図1では、サーバ装置2と通信を行う車載機1及び車両が1組のみ表示されているが、実際には、異なる位置に複数の車載機1及び車両の組が存在する。
車載機1は、ライダ(Lidar:Light Detection and Ranging、または、Laser Illuminated Detection And Ranging)などの外界センサ、ジャイロセンサや車速センサなどの内界センサと電気的に接続し、これらの出力に基づき、車載機1が搭載される車両の位置(「自車位置」とも呼ぶ。)の推定を行う。そして、車載機1は、自車位置の推定結果に基づき、設定された目的地への経路に沿って走行するように、車両の自動運転制御などを行う。車載機1は、ボクセルデータを含む地図データベース(DB:DataBase)10を記憶する。ボクセルデータは、3次元空間を複数の領域に分割した場合の各領域(「ボクセル」とも呼ぶ。)ごとに静止構造物の位置情報等を記録したデータである。ボクセルデータは、各ボクセル内の静止構造物の計測された点群データを正規分布により表したデータを含み、後述するように、NDT(Normal Distributions Transform)を用いたスキャンマッチングに用いられる。
車載機1は、ライダが出力する点群データと、当該点群データが属するボクセルに対応するボクセルデータとに基づき、NDTに基づくスキャンマッチングを行う。そして、車載機1は、マッチングの精度が低いボクセルを検出した場合に、当該ボクセルに関する情報(「マッチング低下情報D1」とも呼ぶ。)を、サーバ装置2へ送信する。また、車載機1は、サーバ装置2から特定のボクセルを指定した情報(「要求信号D2」とも呼ぶ。)を受信した場合に、指定されたボクセル内におけるライダ等による計測データ(「計測データD3」とも呼ぶ。)を、サーバ装置2へ送信する。車載機1は、本発明における「情報処理装置」の一例である。また、マッチング低下情報D1は、本発明における「領域情報」の一例である。
サーバ装置2は、複数の車両に対応する車載機1とデータ通信を行う。サーバ装置2は、複数の車両に対応する車載機1に配信するための配信地図DB20を記憶し、配信地図DB20には各ボクセルに対応するボクセルデータが含まれている。サーバ装置2は、車載機1から受信するマッチング低下情報D1を蓄積し、蓄積したマッチング低下情報D1に基づき特定のボクセルに対するボクセルデータの更新の要否を判定する。そして、サーバ装置2は、特定のボクセルに対するボクセルデータの更新が必要と判断した場合に、当該ボクセルを指定した要求信号D2を各車載機1へ送信する。そして、サーバ装置2は、要求信号D2の応答として車載機1から受信する計測データD3に基づき、対象のボクセルデータの更新処理などを行う。
[車載機の構成]
図2(A)は、車載機1の機能的構成を表すブロック図を示す。図2(A)に示すように、車載機1は、主に、通信部11と、記憶部12と、センサ部13と、入力部14と、制御部15と、出力部16とを有する。通信部11、記憶部12、センサ部13、入力部14、制御部15及び出力部16は、バスラインを介して相互に接続されている。
通信部11は、制御部15の制御に基づき、サーバ装置2から配信される地図情報を受信したり、制御部15が生成したマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信したりする。また、通信部11は、要求信号D2を受信した場合に、制御部15の制御に基づき、計測データD3をサーバ装置2へ送信する。また、通信部11は、車両を制御するための信号を車両に送信したり、車両の状態に関する信号を車両から受信したりする。
記憶部12は、制御部15が実行するプログラムや、制御部15が所定の処理を実行する為に必要な情報を記憶する。本実施例では、記憶部12は、ボクセルデータを含む地図DB10を記憶する。
センサ部13は、ライダ30と、カメラ31と、GPS受信機32と、ジャイロセンサ33と、速度センサ34とを含む。ライダ30は、水平方向および垂直方向の所定の角度範囲に対してパルスレーザを出射することで、外界に存在する物体までの距離を離散的に測定し、当該物体の位置を示す3次元の点群データを生成する。この場合、ライダ30は、照射方向を変えながらレーザ光を照射する照射部と、照射したレーザ光の反射光(散乱光)を受光する受光部と、受光部が出力する受光信号に基づくスキャンデータを出力する出力部とを有する。スキャンデータは、受光部が受光したレーザ光に対応する照射方向と、上述の受光信号に基づき特定される当該レーザ光の応答遅延時間とに基づき生成される。ライダ30は、本発明における「計測部」の一例であり、ライダ30が出力する点群データは、本発明における「第1点群情報」の一例である。
入力部14は、ユーザが操作するためのボタン、タッチパネル、リモートコントローラ、音声入力装置等であり、経路探索のための目的地を指定する入力、自動運転のオン及びオフを指定する入力などを受け付け、生成した入力信号を制御部15へ供給する。出力部16は、例えば、制御部15の制御に基づき出力を行うディスプレイやスピーカ等である。
制御部15は、プログラムを実行するCPUなどを含み、車載機1の全体を制御する。例えば、制御部15は、ライダ30から出力される点群データと、当該点群データが属するボクセルに対応するボクセルデータとに基づき、NDTに基づくスキャンマッチングを行うことで、自車位置の推定を行う。また、制御部15は、NDTに基づくスキャンマッチングにより得られるボクセルごとの評価値に基づき、マッチング精度が低いと推定されるボクセルを検出する。そして、制御部15は、検出したボクセルに対応するマッチング低下情報D1を生成し、通信部11によりマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。また、制御部15は、サーバ装置2から受信した要求信号D2が指定するボクセルがライダ30の計測範囲内に属すると判断した場合、ライダ30が出力する点群データから当該ボクセルに属する点群データを抽出し、計測データD3としてサーバ装置2へ送信する。制御部15は、本発明における「第1取得部」、「第2取得部」、「算出部」、「抽出部」、「位置推定部」及びプログラムを実行する「コンピュータ」の一例である。
[サーバ装置の構成]
図2(B)は、サーバ装置2の概略構成を示す。図2(B)に示すように、サーバ装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部25とを有する。通信部21、記憶部22、及び制御部25は、バスラインを介して相互に接続されている。
通信部21は、制御部25の制御に基づき、車載機1と各種データの通信を行う。記憶部22は、サーバ装置2の動作を制御するためのプログラムを保存したり、サーバ装置2の動作に必要な情報を保持したりする。また、記憶部22は、配信地図DB20を記憶し、複数の車載機1から送信されるマッチング低下情報D1及び計測データD3についても記憶する。
制御部25は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、サーバ装置2内の各構成要素に対して種々の制御を行う。本実施例では、制御部25は、車載機1から受信するマッチング低下情報D1を記憶部22に蓄積し、蓄積したマッチング低下情報D1に基づき特定のボクセルに対するボクセルデータの更新の要否を判定する。そして、制御部25は、特定のボクセルに対するボクセルデータの更新が必要と判断した場合に、当該ボクセルを指定した要求信号D2を通信部21により各車載機1へ送信する。そして、制御部25は、要求信号D2に基づき車載機1から受信する計測データD3に基づき、配信地図DB20に含まれるボクセルデータの更新処理などを行う。制御部25は、本発明における「受信部」、「送信部」及び「判定部」の一例である。
[NDTに基づくスキャンマッチング]
次に、本実施例におけるNDTに基づくスキャンマッチングについて説明する。
(1)ボクセルデータのデータ構造
まず、NDTに基づくスキャンマッチングに用いるボクセルデータについて説明する。図3は、ボクセルデータの概略的なデータ構造の一例を示す。
ボクセルデータは、ボクセル内の点群を正規分布で表現する場合のパラメータの情報を含み、本実施例では、図3に示すように、ボクセルIDと、ボクセル座標と、平均ベクトルと、共分散行列と、重み付け値と、点群数情報とを含む。ここで、「ボクセル座標」は、各ボクセルの中心位置などの基準となる位置の絶対的な3次元座標を示す。なお、各ボクセルは、空間を格子状に分割した立方体であり、予め形状及び大きさが定められているため、ボクセル座標により各ボクセルの空間を特定することが可能である。ボクセル座標は、ボクセルIDとして用いられてもよい。
「平均ベクトル」及び「共分散行列」は、対象のボクセル内での点群を正規分布で表現する場合のパラメータに相当する平均ベクトル及び共分散行列を示し、任意のボクセル「k」内の任意の点「i」の座標を
Figure 0006721784

と定義し、ボクセルk内での点群数を「N」とすると、ボクセルkでの平均ベクトル「μ」及び共分散行列「V」は、それぞれ以下の式(1)及び式(2)により表される。
Figure 0006721784
Figure 0006721784

なお、ボクセルデータに含まれる平均ベクトル及び共分散行列は、本発明における「第2点群情報」の一例である。
「重み付け値」は、対象のボクセルのボクセルデータ(特に平均ベクトル及び共分散行列)の信頼度に応じた値に設定され、スキャンマッチングにおいて設定される対象のボクセルに対する重み付けの値を表す。「点群数情報」は、対応する平均ベクトル及び共分散行列の算出に用いた点群の数を示す情報である。点群数情報は、具体的な点群の数を示す情報であってもよく、点群数のレベル(例えば、大、中、小など)を示す情報であってもよい。
(2)スキャンマッチングの概要
次に、ボクセルデータを用いたNDTによるスキャンマッチングについて説明する。本実施例では、後述するように、車載機1は、NDTスキャンマッチングにより得られる評価関数の値(評価値)を、ボクセル内で計測された点群数により正規化すると共に、ボクセルデータに含まれる重み付け値を用いて重み付けして算出する。これにより、車載機1は、評価値に基づきスキャンマッチングの精度が相対的に低いボクセルを的確に特定すると共に、NDTスキャンマッチングに基づく位置推定精度を好適に向上させる。
車両を想定したNDTによるスキャンマッチングは、道路平面(ここではxy座標とする)内の移動量及び車両の向きを要素とした以下の推定パラメータ「P」を推定することとなる。
Figure 0006721784

「t」は、x方向の移動量を示し、「t」は、y方向の移動量を示し、「Ψ」は、xy平面内での回転角(即ちヨー角)を示す。なお、垂直方向移動量、ピッチ角、ロール角は、道路勾配や振動によって生じるものの、無視できる程度に小さい。
上述の推定パラメータPを用い、ライダ30により得られた点群データの任意の点の座標[x(i)、y(i)、z(i)]を座標変換すると、変換後の座標「x′(i)」は、以下の式(3)により表される。
Figure 0006721784
そして、本実施例では、車載機1は、座標変換した点群と、ボクセルデータに含まれる平均ベクトルμと共分散行列Vとを用い、以下の式(4)により示されるボクセルkの評価関数「E」及び式(5)により示されるマッチングの対象となる全てのボクセルを対象とした総合的な評価関数「E」(「総合評価関数」とも呼ぶ。)を算出する。
Figure 0006721784
Figure 0006721784

「M」は、マッチングの対象となるボクセルの数を示し、「w」は、ボクセルkに対する重み付け値を示す。なお、ライダ30により得られる点群データの座標は、自車位置に対する相対座標であり、ボクセルデータの平均ベクトルは絶対座標であることから、式(4)を算出する際には、例えば、ライダ30により得られる点群データの座標を、GPS受信機32の出力等から予測した自車位置に基づき座標変換する。
一方、従来のNDTマッチングで用いられるボクセルkの評価関数Eは、以下の式(6)により示される。
Figure 0006721784
式(4)及び式(6)を比較して明らかなように、本実施例では、車載機1は、点群数Nにより評価関数Eを正規化している。これにより、車載機1は、後述するように、評価関数Eの値に基づき、マッチングの度合いが相対的に低いボクセルを的確に特定することができる。また、車載機1は、各ボクセルに対し、それぞれのボクセルデータ(平均ベクトル、共分散行列)に対する信頼度に応じた重み付け値を乗じている。これにより、車載機1は、信頼度が低いボクセルの評価関数Eの重み付けを相対的に低くし、NDTマッチングによる位置推定精度を好適に向上させる。
その後、車載機1は、ニュートン法などの任意の求根アルゴリズムにより総合評価関数Eが最大となるとなる推定パラメータPを算出する。そして、車載機1は、GPS受信機32の出力等から予測した自車位置に対し、推定パラメータPを適用することで、高精度な自車位置を推定する。
(3)スキャンマッチングの具体例
次に、NDTスキャンマッチングの具体例について説明する。以下では、説明便宜上、2次元平面の場合を例に説明する。
図4(A)は、4つの隣接するボクセル「B1」〜「B4」において、地図作成用の計測整備車両で走行したときにライダ等により計測した点群を丸印により示し、これらの点群に基づき式(1)と式(2)から作成した2次元正規分布をグラデーションにより示した図である。図4(A)に示す正規分布の平均、分散は、ボクセルデータにおける平均ベクトル、共分散行列にそれぞれ相当する。
図4(B)は、図4(A)において、車載機1が走行中にライダ30により取得した点群を星印により示した図である。星印により示されるライダ30の点群の位置は、GPS受信機32等の出力による推定位置に基づき各ボクセルB1〜B4との位置合わせが行われている。図4(B)の例では、計測整備車両が計測した点群(丸印)と、車載機1が取得した点群(星印)との間にずれが生じている。
図4(C)は、NDTスキャンマッチングのマッチング結果に基づき車載機1が取得した点群(星印)を移動させた後の状態を示す図である。図4(C)では、図4(A)、(B)に示す正規分布の平均及び分散に基づき、式(4)に示す評価関数Eが最大となるパラメータPを算出し、算出したパラメータPを図4(B)に示す星印の点群に適用している。この場合、計測整備車両が計測した点群(丸印)と、車載機1が取得した点群(星印)との間のずれが好適に低減されている。
ここで、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数「E1」〜「E4」及び総合評価関数Eを、従来から用いられている一般式(6)により算出した場合、これらの値は以下のようになる。
E1=1.3290
E2=1.1365
E3=1.1100
E4=0.9686
E =4.5441
この場合、ボクセル内の点群数が多いほど評価関数の値も大きくなるため、ボクセル間でのマッチングの度合いが比較しにくい。この例では、点群数の多いボクセルB1の評価関数E1が大きくなっている。
一方、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eを本実施例に基づく式(4)により算出した場合、これらの値は以下のようになる。なお、ここでは、ボクセルB1〜B4に対する重み付け値は全て「1」とする。
E1=0.1208
E2=0.1136
E3=0.1233
E4=0.1211
E =0.4789
この場合、評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eは、ボクセル内の点群数に影響されにくい値となるため、ボクセル間でのマッチングの度合いが比較しやすくなる。
また、本実施例では、各ボクセルに重み付け値が設定されている。従って、信頼度の高いボクセルは重み付けを大きくすることで、そのボクセルのマッチング度合いを高めることが可能となっている。
図5(A)は、ボクセルB1〜B4に対する重み付け値を全て等しくした場合のマッチング結果を示す図(即ち図4(C)と同一の図)である。図5(B)は、ボクセルB1の重み付け値を他のボクセルの重み付け値の10倍とした場合のマッチング結果を示す図である。図5(C)は、ボクセルB3の重み付け値を他のボクセルの重み付け値の10倍とした場合のマッチング結果を示す図である。
図5(B)の例では、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eの各値は、以下のようになる。
E1=0.3720
E2=0.0350
E3=0.0379
E4=0.0373
E =0.4823
このように、図5(B)の例では、ボクセルB1に対応する評価関数E1の値が高くなるようにマッチングが行われ、ボクセルB1におけるマッチングの度合いが高められている。よって、ボクセルB1の丸印と星印のずれが少なくなっている。
また、図5(C)の例では、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eの各値は、以下のようになる。
E1=0.0368
E2=0.0341
E3=0.3822
E4=0.0365
E =0.4896
このように、図5(C)の例では、ボクセルB3に対応する評価関数E3の値が高くなるようにマッチングが行われ、ボクセルB3におけるマッチングの度合いが高められている。よって、ボクセルB3の丸印と星印のずれが少なくなっている。
[地図更新処理]
次に、配信地図DB20の更新処理に関連する処理について説明する。
(1)マッチング低下情報の送信処理
車載機1は、総合評価関数Eと評価関数Eに基づき、静的構造物の変化が生じた(即ち配信地図DB20の更新が必要な)可能性があるボクセルを特定し、当該ボクセルに関する情報を、マッチング低下情報D1としてサーバ装置2に送信する。
一般に、総合評価関数E又は評価関数Eが低くなる場合(即ちマッチング度合いが低くなる場合)は、以下の3つの事象:
(a)ボクセル内に動的な物体が含まれている
(b)予測した自車位置の誤差が多く、正確なマッチングができていない
(c)ボクセル内の静的な物体が変化(生成、消滅も含む)した
のいずれかが生じていると推測される。ここで、本実施例では、評価関数Eは、点群数Nにより正規化されているため、各評価関数E及びその総和である総合評価関数Eは、点群数Nによる影響を受けない。よって、総合評価関数Eが所定値より大きい場合には、事象(b)が生じていないと判断することが可能である。
一方、評価関数Eのうち、他の評価関数Eと比べて小さい評価関数Eが存在する場合、当該評価関数Eに対応するボクセルkには、事象(a)又は事象(c)が生じている疑いがある。よって、車載機1は、そのようなボクセルkを検知した場合には、当該ボクセルkに関するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。ここで、マッチング低下情報D1には、例えば、時刻情報、推定自車位置情報、総合評価関数E、評価関数E、ボクセルID、及び点群数Nkが含まれる。その後、サーバ装置2は、複数の車両の車載機1から受信した対象のボクセルkに関する複数のマッチング低下情報D1に基づき、統計的手法によりボクセルkに事象(a)又は事象(c)のいずれが生じているか判定する。
ここで、評価関数Eのうち、他の評価関数Eと比べて小さい評価関数Eを検出する方法の一例を示す。車載機1は、評価関数Eを後述する基準値「F」で割った値が所定値「A」より小さい場合、即ち、以下の式(7)の条件式
/F < A 式(7)
が成立する場合、当該評価関数Eが他の評価関数Eと比べて相対的に小さいと判断し、当該評価関数Eのボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。なお、式(7)は、以下の式(8)と等価な式である。
< A・F 式(8)
ここで、車載機1は、上述の判定式における基準値Fを、以下の式(9)に基づき算出する。
Figure 0006721784

式(9)に示すように、基準値Fは、対象となるボクセルkの重み付け値wに基づく重み付けがなされた総合評価関数Eに相当する。このようにすることで、車載機1は、他の評価関数Eと比べて相対的に小さい評価関数Eを好適に検出することができる。なお、式(8)の「A・F」は、本発明における「所定の閾値」の一例である。
また、車載機1は、他の評価関数Eと比べて小さい評価関数Eを検出した場合に加えて、またはこれに代えて、ボクセル内での点群数Nが少ないボクセルを検出した場合に、当該ボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信してもよい。本実施例では、評価関数Eは点群数Nにより正規化されているため、事象(a)又は事象(c)に起因して点群数Nが少ない場合であっても、評価関数Eの値が他の評価関数Eの値と比べて小さくならない場合がある。従って、車載機1は、点群数Nが所定の閾値より小さいボクセルを検出した場合に、事象(a)又は事象(c)のいずれかが生じている可能性が高いと判断し、当該ボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。
この場合、好適には、車載機1は、ボクセルデータの点群数情報を参照し、点群数情報に応じて上述の閾値を設定する。この場合、車載機1は、点群数情報が示す点群数が小さいほど、上述の閾値を小さく設定する。これにより、車載機1は、点群数Nkが本来取得すべき点群数よりも少ないか否かを上述の閾値により好適に判定することができる。なお、車載機1は、式(7)等に基づき他の評価関数Eと比べて小さい評価関数Eとなるボクセルkを検出した場合であって、かつ、当該ボクセルkでの点群数Nkが閾値より小さい場合に、当該ボクセルkに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信してもよい。
(2)重み付け変更処理
サーバ装置2は、複数の車両の車載機1から受信するマッチング低下情報D1をボクセルIDごとに蓄積し、ボクセルIDごとに上述した事象(a)又は事象(c)のいずれが生じているかの判定を統計的に行う。
例えば、サーバ装置2は、ボクセルIDごとのマッチング低下情報D1の数が所定数以上蓄積されたボクセルが存在する場合、当該ボクセルは事象(c)が生じている可能性が高く、当該ボクセルに対応するボクセルデータの信頼性が低いと判断する。よって、サーバ装置2は、当該ボクセルに対応するボクセルデータに含まれる重み付け値を下げる。このとき、好適には、サーバ装置2は、マッチング低下情報D1の数が多いほど、重み付け値を低く設定するとよい。このようにすることで、サーバ装置2は、事象(c)が生じている可能性が高いボクセルの重み付けを低くし、サーバ装置2から配信された地図情報に基づき自車位置推定を行う車載機1での位置推定精度を好適に向上させる。
ここで、重み付け値を変更する具体例について、図6を参照して説明する。
図6(A)は、ボクセルB3の位置の静止構造物が変化した場合の車載機1が取得した点群(星印)を示した図である。なお、静止構造物が変化する前にボクセルデータを作成した時点の、計測整備車両が取得した点群(丸印)も示してある。図6(A)に示すように、ボクセルB3の位置の静止構造物が変化した場合には、ボクセル3内でライダ30により取得する点群の数が少なくなったり、計測整備車両が取得した点群と外れた点群がライダ30により取得されたりする。ボクセルB3内の位置に動的物体が入った場合も同様となる。
図6(B)は、ボクセルB1〜B4に対する重み付け値を全て等しくした場合のマッチング結果を示す図である。ボクセルB3のずれの影響により、ボクセルB1,B2,B4の丸印と星印のずれも大きくなっている。したがって、マッチングがずれたものとなり,位置推定結果に誤差が生じていることとなる。この場合、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eの各値は、以下のようになる。
E1=0.1188
E2=0.1150
E3=0.0568
E4=0.1120
E =0.4026
この場合、他と比べてボクセルB3の評価関数E3の値が小さくなっている。式(9)を計算すると、
F1=F2=F3=F4≒0.1007
となるため、式(7)の左辺は以下のようになる。
E1/F1≒1.1803
E2/F2≒1.1426
E3/F3≒0.5643
E4/F4≒1.1128
したがって、例えば所定値Aが0.7の場合,E3/F3は式(7)の条件式を満たすことになる。よって、この場合、車載機1は、評価関数E3が他の評価関数と比べて相対的に小さいと判断し、ボクセルB3に関するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。
図6(C)は、ボクセルB3の重み付け値を変更後のマッチング結果を示す。図6(C)の例では、サーバ装置2は、複数の車両の車載機1から送信されたボクセルB3のマッチング低下情報D1に基づき、ボクセルB3の重み付け値を1/10に設定している。これにより、ボクセルB3のずれの影響が弱まり、ボクセルB1,B2,B4の丸印と星印のずれが少なくなる。この場合、ボクセルB1〜B4に対応する評価関数E1〜E4及び総合評価関数Eの各値は、以下のようになる。
E1=0.1559
E2=0.1474
E3=0.0039
E4=0.1557
E =0.4629
このように、ボクセルB3に対する重み付け値を1/10に設定した場合、ボクセルB3以外のボクセルに対するマッチング度合いを高めるようにマッチングが行われる。その結果、信頼度が低いボクセルB3の影響度を低くした位置推定が可能となる。なお,この場合,式(9)を計算すると、
F1=F2=F4≒0.1493、F3≒0.0149
となるため、式(7)の左辺は以下のようになる。
E1/F1≒1.0442
E2/F2≒0.9873
E3/F3≒0.2617
E4/F4≒1.0429
したがって、式(7)の条件を満たすため、この場合も、ボクセルB3に関するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信することになる。
このように,評価関数Eを基準値Fで正規化するため、重み付け値に影響されない条件判断が可能となる。
(3)ボクセルデータ修正処理
サーバ装置2は、上述の重み付け変更処理により重み付け値を下げたボクセルに対し、当該ボクセルに関する平均ベクトル及び共分散行列などのボクセルデータの修正の要否を判定する。
第1の例では、サーバ装置2は、対象となるボクセルを撮影した画像に基づき、当該ボクセルに関する平均ベクトル及び共分散行列などのボクセルデータの修正の要否を判定する。
この場合、サーバ装置2は、例えば走行中の車両から撮影された画像を位置情報及び時刻情報等と共に車載機1から定期的に受信して記憶部22に蓄積しておき、ボクセルデータの修正の要否判定を行う場合に、対象となるボクセルが撮影された画像を記憶部22から抽出する。そして、サーバ装置2は、抽出した画像に基づき、ボクセルデータの修正の要否判定を行う。例えば、サーバ装置2は、前回ボクセルデータを生成したときに撮影された画像と、最新の画像とを比較し、画像中に表示されている地物の形状、位置等の変化が生じていると判断した場合に、ボクセルデータの修正が必要と判断する。
第2の例では、サーバ装置2は、対象となるボクセルのマッチング低下情報D1に含まれる評価関数Eの類似の有無を判定する。そして、サーバ装置2は、各マッチング低下情報D1に含まれる評価関数Eが類似していると判断した場合、対象のボクセルに対するボクセルデータの修正が必要であると判断する。この場合、サーバ装置2は、上述の類似の有無を、例えば、マッチング低下情報D1に含まれる評価関数Eの分散又は分散に準ずる指標値を算出し、その算出値と所定の閾値とを比較することにより判定してもよい。
そして、サーバ装置2は、ボクセルデータの修正が必要と判断したボクセルが存在する場合、当該ボクセルを指定した要求信号D2を各車載機1へ送信する。そして、サーバ装置2は、要求信号D2の応答として受信した計測データD3に基づき、ボクセルデータの修正を行う。この処理の具体例については、[処理フロー]のセクションで具体的に説明する。
[処理フロー]
(1)車載機の処理
図7は、本実施例において車載機1が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。車載機1は、図7のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
まず、車載機1は、GPS受信機32等の出力に基づき、自車位置の初期値を設定する(ステップS101)。次に、車載機1は、速度センサ34から車体速度を取得すると共に、ジャイロセンサ33からヨー方向の角速度を取得する(ステップS102)。そして、車載機1は、ステップS102の取得結果に基づき、車両の移動距離と車両の方位変化を計算する(ステップS103)。
その後、車載機1は、1時刻前の推定自車位置に、ステップS103で計算した移動距離と方位変化を加算し、予測位置を算出する(ステップS104)。そして、車載機1は、ステップS104で算出した予測位置に基づき、地図DB10を参照して、自車位置周辺に存在するボクセルのボクセルデータを取得する(ステップS105)。さらに、車載機1は、ステップS104で算出した予測位置に基づき、ライダ30から得られたスキャンデータをボクセルごとに分割する(ステップS106)。そして、車載機1は、評価関数を用いてNDTスキャンマッチングの計算を行う(ステップS107)。この場合、車載機1は、式(4)及び式(5)に基づき、評価関数E及び総合評価関数Eを算出し、総合評価関数Eが最大となる推定パラメータPを算出する。
そして、車載機1は、総合評価関数Eが最大となる推定パラメータPを特定した場合(ステップS108;Yes)、各ボクセルの重み付け値wと総合評価関数Eとを用いて、式(9)に基づき、基準値Fを計算する(ステップS109)。そして、車載機1は、各ボクセルについて、基準値Fと評価関数Eとを比較し(ステップS110)、比較結果が所定値Aよりも小さいボクセルが存在するか否か判定する(ステップS111)。即ち、車載機1は、即ち式(7)を満たす評価関数Eが存在するか否か判定する。
そして、車載機1は、比較結果が所定値Aよりも小さいボクセルが存在する場合(ステップS111;Yes)、時刻、推定位置、総合評価関数E、対象のボクセルのボクセルID、評価関数E、及び点群数Nを含むマッチング低下情報D1を、サーバ装置2へ送信する(ステップS112)。なお、車載機1は、ステップS111での判定に代えて、又はこれに加えて、「(1)マッチング低下情報の送信処理」のセクションでも説明したように、点群数Nの大小に基づきマッチング低下情報D1の送信の要否を判定してもよい。
一方、車載機1は、比較結果が所定値Aよりも小さいボクセルが存在しない場合(ステップS111;No)、ステップS102へ処理を戻す。なお、車載機1は、ステップS111の判定後、総合評価関数Eが最大となる推定パラメータPを、ステップS104の予測位置に適用することで、現時刻における推定自車位置を算出する。
次に、車載機1は、ステップS113において、サーバ装置2から自車位置周辺のボクセルを指定した要求信号D2を受信したか否か判定する(ステップS113)。そして、車載機1は、サーバ装置2から自車位置周辺のボクセルを指定した要求信号D2を受信した場合(ステップS113;Yes)、要求信号D2が指定するボクセルに該当するライダ30のスキャンデータ(点群データ)を、計測データD3としてサーバ装置2へ送信する(ステップS114)。このとき、車載機1は、スキャンデータに加えて、当該スキャンデータを取得した時刻の総合評価関数Eなどを計測データD3に含めるとよい。計測データD3に含められた総合評価関数Eは、後述するサーバ装置2の処理において用いられる。そして、車載機1は、ステップS114の実行後、又は自車位置周辺のボクセルを指定した要求信号D2を受信していないとステップS113で判断した場合、ステップS102へ処理を戻す。
(2)サーバ装置の処理
図8は、本実施例においてサーバ装置2が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。サーバ装置2は、図8のフローチャートの処理を繰り返し実行する。
まず、サーバ装置2は、車両に搭載された車載機1から、マッチング低下情報D1を受信する(ステップS201)。そして、サーバ装置2は、ボクセルIDごとにマッチング低下情報D1を記憶部22に記憶する。
次に、サーバ装置2は、記憶部22を参照し、マッチング低下情報D1の数が所定値よりも大きいボクセルが存在するか否か判定する(ステップS202)。そして、サーバ装置2は、マッチング低下情報D1の数が所定値よりも大きいボクセルが存在する場合(ステップS202;Yes)、マッチング低下情報D1の数が多いほど、対応するボクセルの配信地図DB20に記憶された重み付け値wを小さく設定する(ステップS203)。なお、配信地図DB20に記憶される重み付け値wの初期値は、例えば、各ボクセルにおいて共通の初期値(例えば1)に設定される。
次にサーバ装置2は、重み付け値wを小さくしたボクセルのボクセルデータを修正すべきか否か判定する(ステップS204)。この場合、「(3)ボクセルデータ修正処理」のセクションで説明したように、サーバ装置2は、対象のボクセルを撮影した画像に基づき上述の判定を行ってもよく、対象となるボクセルの複数のマッチング低下情報D1に含まれる評価関数Eの類似の有無に基づき上述の判定を行ってもよい。
そして、サーバ装置2は、ボクセルデータを修正すべきと判断した場合(ステップS204;Yes)、各車両の車載機1に対し、対象のボクセルのスキャンデータを要求する要求信号D2を送信する(ステップS205)。そして、サーバ装置2は、要求信号D2の応答として、各車両の車載機1から対象のボクセルのスキャンデータを含む計測データD3を受信し、記憶部22に記憶する(ステップS206)。計測データD3には、スキャンデータに加えて、当該スキャンデータを取得した時刻の総合評価関数Eなどが含まれている。一方、サーバ装置2は、ボクセルデータを修正する必要がないと判断した場合(ステップS204;No)、ステップS201へ処理を戻す。
次に、サーバ装置2は、ステップS204においてボクセルデータを修正すべきと判断したボクセルについて、総合評価関数Eが高い計測データD3が蓄積されたか否か判定する(ステップS207)。具体的には、サーバ装置2は、総合評価関数Eが所定の閾値よりも高い計測データD3が所定個数以上蓄積されたか否か判定する。一般に、総合評価関数Eが高い場合には、高精度に自車位置推定ができており、当該総合評価関数Eの算出に用いた計測データについても信頼度が高いことが推定される。以上を勘案し、サーバ装置2は、ボクセルデータの更新に必要な計測データD3が収集されたか否か判定するため、ステップS207の判定処理を行う。
そして、サーバ装置2は、総合評価関数Eが高い計測データD3が蓄積された場合(ステップS207;Yes)、総合評価関数Eの値に基づき、重み付き平均化によって対象のボクセルの点群データを構築する(ステップS208)。これにより、サーバ装置2は、対象のボクセルの点群データを構築する場合に、信頼度が高いスキャンデータほど重み付けを大きくし、高精度な点群データの構築を行う。一方、サーバ装置2は、総合評価関数Eが高い計測データD3が蓄積されていない場合(ステップS207;No)、ステップS201へ処理を戻す。なお、この場合、サーバ装置2は、管理者に対して所定の警告を出力し、ボクセルデータを修正すべきボクセルが存在する旨及び当該ボクセルが計測範囲内となる道路に計測整備車両を走行させて点群データの計測を行う必要がある旨を管理者に通知してもよい。
次に、サーバ装置2は、ステップS208で構築した点群データから、NDTのデータ(即ち平均ベクトル、共分散行列、点群数情報等)を生成する(ステップS209)。そして、サーバ装置2は、ステップS209の処理結果に基づき、配信地図DB20の対象のボクセルデータを更新する(ステップS210)。なお、好適には、ステップS209とステップS210との間において、ステップS209で生成したNDTのデータが問題ないか検証するステップが設けられるとよい。そして、サーバ装置2は、ボクセルデータを更新したボクセルの重み付け値を初期値に設定する(ステップS211)。
以上説明したように、本実施例に係る車載機1は、ボクセルデータを含む地図DB10を備える。そして、車載機1は、ライダ30が計測した点群データと地図DB10とによるボクセルごとの照合結果に基づき、ボクセルごとの評価関数Eを算出する。そして、車載機1は、評価関数Eが算出された領域のうち、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルを抽出し、当該ボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。これにより、車載機1は、マッチングの精度が低いボクセルに関する情報を好適にサーバ装置2に提供することができる。
[変形例]
以下、実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、組み合わせて実施例に適用してもよい。
(変形例1)
図1に示す運転支援システムの構成は一例であり、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。例えば、運転支援システムは、サーバ装置2を有さず、車載機1がサーバ装置2の処理を実行してもよい。
この場合、車載機1は、図7のステップS112では、マッチング低下情報D1をサーバ装置2に送信する代わりに、マッチング低下情報D1を記憶部12に記憶する。そして、車載機1は、車両が同一の場所を複数回通ることにより、同一のボクセルに対するマッチング低下情報D1の数が所定値より大きくなった場合に、図8のステップS203と同様に、対象のボクセルの重み付け値を変更する。また、車載機1は、マッチング低下情報D1を生成したボクセルに該当するライダ30の計測データについてもマッチング低下情報D1と共に記憶しておき、ボクセルデータを修正すべきと判断した場合には、記憶した計測データ及びマッチング低下情報D1に含まれる総合評価関数Eに基づき、図8のステップS207〜ステップS211の処理を実行する。この態様によっても、車載機1は、ボクセルデータの更新を好適に行うことができる。
(変形例2)
車載機1は、図7のステップS112でマッチング低下情報D1を送信する場合、マッチング低下情報D1と共に、対象のボクセルに対するライダ30の計測データをサーバ装置2へ送信してもよい。この態様によれば、サーバ装置2は、要求信号D2を送信することなく、計測データD3に相当する情報を得ることができる。
(変形例3)
車載機1は、図7のステップS108で特定した総合評価関数Eが所定の値よりも低い場合には、推定パラメータP等により算出した推定自車位置の情報を、サーバ装置2へ送信してもよい。
この場合、サーバ装置2は、総合評価関数Eが所定の値よりも低い場合の推定自車位置を示す情報(「低精度位置情報」とも呼ぶ。)を各車両の車載機1から収集し、所定距離以内の位置を示す低精度位置情報が所定個数以上蓄積された場合、これらの低精度位置情報が示す位置付近には何かしらマッチングを悪くする原因が存在すると判断する。そして、サーバ装置2は、この場合、図8のステップS205と同様に、低精度位置情報が示す位置付近のボクセルを指定した要求信号D2を、各車両の車載機1に対して送信する。そして、サーバ装置2は、当該要求信号D2の応答として受信した計測データD3に基づき、図8のステップS208〜ステップS211と同様の手順により、低精度位置情報が示す位置付近のボクセルデータの更新を行う。この態様により、サーバ装置2は、マッチングの精度が低くなる位置周辺のボクセルデータを好適に更新することができる。
(変形例4)
車載機1に相当する機能が車両に内蔵されていてもよい。この場合、車両の電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)は、車両のメモリに記憶されたプログラムを実行することで、車載機1の制御部15に相当する処理を実行する。
(変形例5)
ボクセルデータは、図3に示すように、平均ベクトルと共分散行列とを含むデータ構造に限定されない。例えば、ボクセルデータは、平均ベクトルと共分散行列を算出する際に用いられる計測整備車両が計測した点群データをそのまま含んでいてもよい。この場合、ボクセルデータに含まれる点群データは、本発明における「第2点群情報」の一例である。
(変形例6)
車載機1は、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルのうちの、所定数以上が互いに隣接するボクセルのそれぞれに関するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信してもよい。
この場合、車載機1の制御部15は、図7のステップS112でマッチング低下情報D1を送信する際に、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルのすべてに対するマッチング低下情報D1を通信部11に送信させるのではなく、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルが所定数以上互いに隣接して構成されるボクセル群(「低信頼性ボクセル群」とも呼ぶ。)を抽出し、当該低信頼性ボクセル群に含まれるボクセルのそれぞれに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ通信部11に送信させる。
評価関数Eが所定の閾値よりも低い多数のボクセルが互いに隣接して存在する場合は、事象(c)が生じている可能性が高いと考えられるため、このようなボクセルについてはボクセルデータの更新が必要となる可能性が高い。一方、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルが、単独で、あるいは少数だけ隣接して存在する場合は、事象(a)が生じている可能性が高いと考えられるため、このようなボクセルについては、ボクセルデータの更新が必要となる可能性は相対的に低い。すなわち、低信頼性ボクセル群の大きさに基づいて、ボクセルデータの更新の必要性を判定することができる。そのため、低信頼性ボクセル群を判定するための閾値である上記所定数は、予め定められたボクセルの大きさを勘案し、例えば実験的若しくは経験的に設定する。
この態様によれば、車載機1は、静的な物体の変化が生じた可能性が高いボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信することで、送信頻度を抑制しつつ効果的な情報のみをサーバ装置2へ送信することができる。また、車載機1からは、ボクセルデータの更新が必要となる可能性が高いボクセルに対するマッチング低下情報D1が送信されるため、サーバ装置2は、図8のステップS202、およびステップS204の各処理を省略することが可能となり、サーバ装置2の処理負荷を軽減することができる。
または、車載機1は、サーバ装置2からの要求に基づき、サーバ装置2へ送信するマッチング低下情報D1の範囲を変更可能としてもよい。例えば、車載機1は、サーバ装置2へ送信するマッチング低下情報D1の範囲を、サーバ装置2からの要求に応じて、評価関数Eが所定の閾値よりも低いすべてのボクセル、または評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルのうちの所定数以上が互いに隣接するボクセル(即ち低信頼性ボクセル群を構成する各ボクセル)、のいずれかに変更する。
この場合、サーバ装置2は、ボクセルデータの信頼性を精査するために多くの情報を集めようとする地域では,評価関数Eが所定の閾値よりも低いすべてのボクセルに対するマッチング低下情報D1の送信を車載機1に要求し、ボクセルデータの信頼性を精査する必要のない地域では、評価関数Eが所定の閾値よりも低いボクセルのうちの所定数以上が互いに隣接するボクセル(即ち低信頼性ボクセル群を構成する各ボクセル)に対するマッチング低下情報D1の送信を車載機1に要求する。このような構成とすることで、サーバ装置2は、ボクセルデータの信頼性の精査が必要な地域と精査が不要な地域のそれぞれに適した情報を取得することができる。すなわち、車載機1は、必要性に応じた情報をサーバ装置に提供することができる。
また、本実施例は、NDTによるスキャンマッチングに限定されず、ICP(Iterative Closest Point)などの他のスキャンマッチングを適用してもよい。この場合であっても、実施例と同様、車載機1は、マッチングの度合いを評価するボクセルごとの評価関数を、点群数Nにより正規化する。そして、車載機1は、マッチング度合いが相対的に低いボクセルを特定し、当該ボクセルに対するマッチング低下情報D1をサーバ装置2へ送信する。このように、本発明に適用可能なスキャンマッチングの方法は、NDTスキャンマッチングに限定されない。
1 車載機
2 サーバ装置
10 地図DB
20 配信地図DB
11、21 通信部
12、22 記憶部
15、25 制御部
13 センサ部
14 入力部
16 出力部

Claims (13)

  1. 計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、
    一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、
    前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、
    前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記評価値が算出された領域のうち、前記評価値が所定の閾値より低い値である領域を抽出する抽出部をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記算出部は、前記第1点群情報として取得された前記領域毎の点の数に基づき、前記領域毎の評価値を正規化する請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記地図情報には、前記第2点群情報の前記領域毎の点の数の情報が含まれており、
    前記抽出部は、前記地図情報に含まれる前記領域毎の点の数の情報と、前記第1点群情報として取得された前記領域毎の点の数とに基づき、抽出する領域を決定する請求項に記載の情報処理装置。
  5. 第2点群情報が前記領域毎に記録されている地図情報を管理するサーバ装置に対し、前記抽出部が抽出した領域に関する領域情報を送信する送信部をさらに備える請求項2または4に記載の情報処理装置。
  6. 前記送信部は、前記抽出部が抽出した領域のうちの所定数以上が互いに隣接する領域に関する領域情報を前記サーバ装置に対して送信する請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記送信部は、前記抽出部が抽出したすべての領域に関する領域情報、及び前記抽出部が抽出した領域のうちの所定数以上が互いに隣接する領域に関する領域情報のいずれか一方を選択的に前記サーバ装置に対して送信する請求項に記載の情報処理装置。
  8. 請求項に記載の複数の情報処理装置から領域情報を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した領域毎の複数の領域情報に基づき、静的な物体の変化が生じた領域であるか否かを前記領域毎に判定する判定部と、
    を備えるサーバ装置。
  9. 静的な物体の変化が生じた領域であると前記判定部が判定した領域に対する計測部による計測データの送信要求を、情報処理装置に対して送信する送信部をさらに備える請求項に記載のサーバ装置。
  10. 領域毎の照合に関する重み付け値を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記領域情報を所定数以上前記受信部が受信した領域に対し、当該領域の重み付け値を低くする請求項またはに記載のサーバ装置。
  11. 情報処理装置が実行する制御方法であって、
    計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得工程と、
    一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得工程と、
    前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出工程と、
    前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定工程と、
    を有する制御方法。
  12. コンピュータが実行するプログラムであって、
    計測部が計測した、基準位置から複数の位置までの夫々の距離に関する第1点群情報を取得する第1取得部と、
    一又は複数の位置情報に基づく第2点群情報と、前記第2点群情報の信頼度に基づく重み付け値と、が領域毎に記録されている地図情報を取得する第2取得部と、
    前記第1点群情報及び前記第2点群情報の、前記重み付け値に基づく前記領域毎の照合結果に基づき、前記領域毎の評価値を算出する算出部と、
    前記算出された評価値の和である総合評価値が示す評価が最も高くなるパラメータに基づき、前記基準位置を推定する位置推定部として前記コンピュータを機能させるプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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