JP6721110B2 - 車両制御システム、自動運転車、車両制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、車両制御システム、自動運転車、車両制御方法および車両制御プログラムに関する。
特許文献1には、車両が自動運転により車線変更または合流する場合に、事前に車両同士が車車間通信により安全確認の意思疎通を行ってから走行動作を行うことが記載されている。特許文献1に記載の技術では、車線変更を行おうとする進路変更車が、変更先の車線を走行する後続車に車線変更要求信号を送信する。後続車は、車線変更要求信号を受信すると、後続車と進路変更車との車間距離等が予め定めた所定の閾値以下となるか否かによって、車線変更の可否を判断し、車線変更を許可する場合には、進路変更車に許可応答を送信する。進路変更車は、車線変更要求に対する許可応答を後続車から受信したと判断した場合に、実際に車線変更を行う。
特許文献1に記載の進路変更車は、車線変更要求信号を後続車に送信し、後続車から許可応答を受信すると、実際に車線変更を行う。
ここで、何らかの情報を他車両に送信する自動運転車は、他車両からの応答に応じて情報の内容を変えて、再度情報を他車両に送信できることが好ましい。そのようなことができれば、自動運転車同士が円滑に交渉を行うことができるからである。
そこで、本発明は、情報を他車両に送信後、他車両からの応答に応じて情報の内容を変えて、再度情報を他車両に送信することができる車両制御システム、自動運転車、車両制御方法および車両制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明による車両制御システムは、自動運転車に設けられる車両制御システムであって、自動運転車の計画経路を作成する計画経路作成部と、自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成する不進行領域計画作成部と、不進行領域の計画を他車両に送信する送信部と、他車両から、不進行領域外の領域であって、不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信する交渉領域情報受信部と、自動運転車にとってのその情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する許容領域決定部とを備え、不進行領域計画作成部は、許容領域決定部が、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成し、送信部が、新たな不進行領域の計画を他車両に送信することを特徴とする。
また、本発明による車両制御方法は、自動運転車に設けられるコンピュータが、自動運転車の計画経路を作成し、自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成し、不進行領域の計画を他車両に送信し、他車両から、不進行領域外の領域であって、不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信し、自動運転車にとってのその情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定し、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成し、新たな不進行領域の計画を他車両に送信することを特徴とする。
また、本発明による車両制御プログラムは、自動運転車に設けられるコンピュータに搭載される車両制御プログラムであって、コンピュータに、自動運転車の計画経路を作成する計画経路作成処理、自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成する不進行領域計画作成処理、不進行領域の計画を他車両に送信する送信処理、他車両から、不進行領域外の領域であって、不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信する交渉領域情報受信処理、および、自動運転車にとってのその情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する許容領域決定処理を実行させ、許容領域決定処理で、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成させ、送信処理で、新たな不進行領域の計画を他車両に送信させることを特徴とする。
本発明によれば、情報を他車両に送信後、他車両からの応答に応じて情報の内容を変えて、再度情報を他車両に送信することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
最初に、本発明の説明に用いる用語について説明する。
本発明において、「自動運転車」とは、走行中のいかなる場合でも運転手が運転することがない自動車であってもよく、運転手が特定の交通条件下でコントロールを完全に自動車に委ね、その特定の交通条件が満たされてない場合には、運転手が運転する自動車であってもよい。前者の場合、無人であってもよい。
また、本発明の「自動運転車」は、「自律走行車」と称することもできる。
「進行不可能領域」とは、物理的にまたは法的に自動車が進行できない領域である。
物理的に自動車が進行できない領域の具体例として、例えば、電信柱等の障害物が存在する領域や、現在位置を基準とした場合の0.1秒後の位置として進行方向との間で90°をなす方向の位置や、0.1秒以内の進行方向の位置として現在位置から10m以上離れた位置等が挙げられる。
また、法的に自動車が進行できない領域の具体例として、例えば、歩道、建物や公園の中、赤信号の交差点、進行した場合に逆走となる一方通行の道路等が挙げられる。
「進行可能領域」とは、物理的にも法的にも、自動運転車または運転手が進行しようとすれば進行することができる領域である。
「計画経路」とは、自動運転車が進行経路として計画した経路である。自動運転車は、計画経路を、進行可能領域内で定める。計画経路では、時刻と、自動運転車の位置とが対応付けられている。
「不進行領域」とは、進行可能領域内の領域であって、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である。換言すれば、「不進行領域」は、自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である。
不進行領域は、自動運転車が進行することはできるが進行しない領域として定めた領域であり、元々、進行することが不可能な「進行不可能領域」とは区別する。すなわち、不進行領域は、進行不可能領域と重複しない。かかる用語の定義は、後述する自動運転車が不進行領域と進行不可能領域とを併せた領域を送受信する態様を除外することを意図したものではない。
本発明の車両システムは、自動運転車に設けられ、自動運転車の走行を制御する。本発明の車両システムは、自動運転車の走行に関する計画の作成動作として、「ミッションプランニング」、「モーションプランニング」および「コントロール」を実行する。
「ミッションプランニング」は、例えば、「右折する」、「左車線に車線変更する」、「停止する」、「転回する」等のミッションを定める動作である。ミッションは、目標状態と称してもよい。
「モーションプランニング」は、ミッションプランニングの出力であるミッションを達成するように、計画経路を作成する動作である。
「コントロール」は、計画経路に従って自動運転車が走行するように、アクセル、ブレーキ、ステアリング等を制御するための制御情報を作成する動作である。
本発明の車両システムは、例えば、2Hzで「ミッションプランニング」を実行し、例えば、25Hzで「モーションプランニング」を実行し、例えば、10Hzで「コントロール」を実行する。
図1は、本発明の車両制御システムの例を示すブロック図である。本発明の車両制御システム1は、進行不可能領域情報記憶部2と、計画経路作成部3と、不進行領域計画作成部4と、基準領域設定部5と、送信部6と、交渉領域情報受信部9と、許容領域決定部35と、受信部32と、交渉領域決定部36と、交渉領域情報送信部33とを備える。
図2は、車両制御システム1が設けられた複数の自動運転車を示す模式図である。図2では、2台の自動運転車A,Bを図示しているが、車両制御システム1が設けられた自動運転車の数は限定されない。以下、説明を簡単にするため、適宜、2台の自動運転車A,Bを用いて説明する。自動運転車Aに設けられた車両制御システム1と、自動運転車Bに設けられた車両制御システム1は、同様の構成(図1参照)である。また、自動運転車Aに設けられた車両制御システム1と、自動運転車Bに設けられた車両制御システム1とを区別する場合、前者は符号“1”に添え字“a”を付して表し、後者は符号“1”添え字“b”を付して表す(図2参照)。同様に、計画経路作成部3等の車両制御システム1内の各要素に関しても、自動運転車Aに設けられていることを明示的に示す場合には符号に添え字“a”を付して表し、自動運転車Bに設けられていることを明示的に示す場合には符号に添え字“b”を付して表す。自動運転車A,Bを区別する必要がない場合には、符号に添え字“a”,“b”を付けずに表す。
ここでは、便宜的に、車両制御システム1が搭載されている自動運転車が自動運転車Aであるものとして説明する。
進行不可能領域情報記憶部2は、進行不可能領域を示す情報(例えば、歩道や建物等が存在する領域を示す情報)や、自動運転車の状態(例えば、進行方向)等に応じて進行不可能領域となり得る領域を示す情報(例えば、一方通行の道路の領域を示す情報)を記憶する記憶装置である。
計画経路作成部3は、車両制御システム1が既に定めているミッション(ミッションコントロールの出力)に従って、車両制御システム1が搭載されている自動運転車Aの計画経路を作成する。計画経路の作成は、前述の「モーションプランニング」に相当する。なお、ミッションコントロールを実行する部分の図示は省略している。
計画経路作成部3は、進行不可能領域情報記憶部2を参照して、進行不可能領域を特定する。さらに、計画経路作成部3は、進行不可能領域以外の領域を、進行可能領域と判定する。計画経路作成部3は、進行可能領域内で、計画経路を作成する。計画経路作成部3は、計画経路として、時刻と自動運転車Aの位置との対応を示す情報を含む計画経路を作成する。
計画経路作成部3は、例えば、RRT(Rapidly-Exploring Random Trees)や、A*(A-star)等の公知のアルゴリズムを用いて、計画経路を作成すればよい。計画経路の作成に用いるアルゴリズムは、RRTやA*に限定されない。
図3は、計画経路の例を示す模式図である。進行不可能領域11以外の領域が進行可能領域12である。計画経路作成部3は、進行可能領域12内に計画経路15を作成する。説明を簡単にするために、図3では、計画経路15が直線である場合を示しているが、計画経路15は曲線であってもよい。また、t0は、現在時刻である。t1,t2,t3は将来の時刻である。図3に示す例において、L0は、現在時刻t0における自動運転車Aの位置である。L1は、時刻t1における自動運転車Aの位置である。L2は、時刻t2における自動運転車Aの位置である。L3は、時刻t3における自動運転車Aの位置である。
不進行領域計画作成部4は、計画経路作成部3が作成する計画経路に基づいて、自動運転車Aの不進行領域の計画を作成する。既に説明したように、不進行領域は、自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域である。
不進行領域計画作成部4は、時刻と関連付けた不進行領域の計画(以下、単に、不進行領域計画と記す。)を作成する。より具体的には、不進行領域計画作成部4は、時間帯毎に不進行領域計画を作成する。
以下、不進行領域計画の作成動作の例を説明する。まず、不進行領域計画の作成動作の第1の例について説明する。第1の例では、不進行領域計画作成部4は、時間帯毎に、計画経路の両側Xm以内の領域以外の領域であって、かつ、進行不可能領域11と重ならない領域を、不進行領域として定める。このことは、自動運転車A(より具体的には、不進行領域計画作成部4)が、計画経路の両側Xm以内の領域以外の領域に進行しないと定めていることを意味する。
図4は、時間帯t0〜t1における自動運転車Aの不進行領域を示す模式図である。図4では、時間帯t0〜t1における計画経路15を破線で示している。図4に示す領域16aは、この計画経路の両側Xm以内の領域である。そして、不進行領域計画作成部4は、時間帯t0〜t1における不進行領域として、領域16a以外の領域であって、進行不可能領域11と重ならない領域17aを定める。
なお、進行不可能領域は、図4に示す進行不可能領域11以外にも存在し得るが、ここでは、説明を簡単にするために、進行不可能領域として進行不可能領域11のみを示す。この点は、図5等の他の図面でも同様である。
図5は、時間帯t1〜t2における自動運転車Aの不進行領域を示す模式図である。図5では、時間帯t1〜t2における計画経路を破線で示している。図5に示す領域16bは、この計画経路の両側Xm以内の領域である。そして、不進行領域計画作成部4は、時間帯t1〜t2における不進行領域として、領域16b以外の領域であって、進行不可能領域11と重ならない領域17bを定める。
不進行領域計画作成部4は、時刻t2以降の各時間帯に関しても、同様に、自動運転車Aの不進行領域を定める。なお、不進行領域を定めるときの時間帯の長さ(例えば、t0〜t1等)は、予め定めておけばよい。
時間帯毎に定めた不進行領域が、不進行領域計画である。以上が、不進行領域計画の作成動作の第1の例である。
なお、上記のように時間帯毎に定めた不進行領域の積集合は、任意の時刻において、進行可能領域内の領域であって、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域であると言える。図6は、時間帯毎に定めた不進行領域の積集合の例を示す。図6に示す領域17が、この積集合に該当する。
次に、不進行領域計画の作成動作の第2の例を説明する。この場合、計画経路作成部3は、最終的に1つの計画経路を定める過程において、1つまたは複数のアルゴリズムによって、複数の計画経路を得る(導出する)。なお、この場合、計画経路作成部3は、その複数の計画経路の中から最適な計画経路(例えば、道のりが最も短い計画経路)を、最終的な計画経路として定める。
第2の例では、最終的な計画経路を定める過程で計画経路作成部3が得る複数の計画経路に基づいて、不進行領域計画を作成する。
図7は、複数の計画経路の例を示す説明図である。図7では、3つの計画経路15a〜15cを図示しているが、計画経路の数は3つに限定されない。計画経路作成部3は、各計画経路15a〜15cを、進行可能領域12内に作成する。前述の場合と同様に、t0は、現在時刻である。t1,t2,t3は将来の時刻である。図7に示す例において、L0は、現在時刻t0における自動運転車Aの位置である。L1は、時刻t1における自動運転車Aの位置である。L2は、時刻t2における自動運転車Aの位置である。L3は、時刻t3における自動運転車Aの位置である。
第2の例においても、不進行領域計画作成部4は、時間帯毎に、不進行領域を定める。不進行領域計画作成部4は、1つの時間帯の不進行領域を定めるときに、その時間帯で最も外側の計画経路、その時間帯の開始時刻における各計画経路上の位置を結んだ線、その時間帯の終了時刻における各計画経路上の位置を結んだ線によって囲まれる領域を特定する。そして、不進行領域計画作成部4は、その領域以外の領域であって、かつ、進行不可能領域と重ならない領域を、不進行領域として定める。このことは、自動運転車A(より具体的には、不進行領域計画作成部4)が、その領域以外の領域に進行しないと定めていることを意味する。なお、説明を簡単にするために、図7では、いずれの時間帯でも、最も外側の計画経路が、計画経路15bおよび計画経路15cで変わらない場合を示している。計画経路が交差することによって、最も外側の計画経路が入れ替わることがあってもよい。
図8は、時間帯t0〜t1における自動運転車Aの不進行領域を示す模式図である。この時間帯で最も外側に存在する計画経路は計画経路15bおよび計画経路15cである。また、時刻t0における各計画経路上の位置は共通である。また、時刻t1における各計画経路上の位置を結んだ線は、図8に示すようになる。従って、計画経路15b、計画経路15c、時刻t0における各計画経路上の位置を結んだ線(本例では、点になる。)、および、時刻t1における各計画経路上の位置を結んだ線で囲まれる領域は、図8に示す領域18aとなる。そして、不進行領域計画作成部4は、時間帯t0〜t1における不進行領域として、領域18a以外の領域であって、進行不可能領域11と重ならない領域19aを定める。
図9は、時間帯t1〜t2における自動運転車Aの不進行領域を示す模式図である。この時間帯で最も外側に存在する計画経路は計画経路15bおよび計画経路15cである。また、時刻t1における各計画経路上の位置を結んだ線、および、時刻t2における各計画経路上の位置を結んだ線は、図9に示すようになる。従って、計画経路15b、計画経路15c、時刻t1における各計画経路上の位置を結んだ線、および、時刻t2における各計画経路上の位置を結んだ線で囲まれる領域は、図9に示す領域18bとなる。そして、不進行領域計画作成部4は、時間帯t1〜t2における不進行領域として、領域18b以外の領域であって、進行不可能領域11と重ならない領域19bを定める。
不進行領域計画作成部4は、時刻t2以降の各時間帯に関しても、同様に、自動運転車Aの不進行領域を定める。既に説明したように、不進行領域を定めるときの時間帯の長さ(例えば、t0〜t1等)は、予め定めておけばよい。
時間帯毎に定めた不進行領域が、不進行領域計画である。以上が、不進行領域計画の作成動作の第2の例である。
なお、上記のように時間帯毎に定めた不進行領域の積集合は、任意の時刻において、進行可能領域内の領域であって、かつ、自動運転車が進行しない領域として定めた領域であると言える。図10は、時間帯毎に定めた不進行領域の積集合の例を示す。図10に示す領域19が、この積集合に該当する。
進行可能領域12のうち、領域19以外の領域(図10で斜線で示していない領域)は、同一ミッションの下で、現在時刻より後の時刻で作成される計画経路が含まれ得る領域であると言える。現在のミッションをmとする。ミッションmの下で、時刻tに作成され得る計画経路の集合をPt(m)と表す。また、現在時刻をt0とする。進行可能領域12のうち、領域19以外の領域は、以下のように表される領域を包含していると言える。
図6に示す例において、進行可能領域12のうち、領域17以外の領域(図6で斜線で示していない領域)に関しても同様である。
不進行領域計画の作成動作の例として、第1の例、および第2の例を説明した。不進行領域計画の作成動作は、上記の2つの例に限定されず、不進行領域計画作成部4は、他の方法で、不進行領域計画を作成してもよい。
不進行領域計画作成部4は、計画経路作成部3が計画経路を作成する頻度よりも低い頻度で、不進行領域計画を作成する。例えば、計画経路作成部3は、25Hzで計画経路を作成する。また、不進行領域計画作成部4は、例えば、5Hzで不進行領域計画を作成する。ただし、ここで示した5Hz等の値は例示であり、不進行領域計画の作成頻度が、計画経路の作成頻度よりも低ければよい。図11は、不進行領域計画の作成頻度と計画経路の作成頻度を示す模式図である。図11に示す横軸は時間を表す。また、図11に示す円形のマーカは、計画経路を作成するタイミングや、不進行領域計画を作成するタイミングを表している。本発明では、図11に示すように、不進行領域計画作成部4が不進行領域計画を作成する頻度は、計画経路作成部3が計画経路を作成する頻度よりも低い。
以下の説明では、計画経路作成部3が25Hzで計画経路を作成し、不進行領域計画作成部4が5Hzで不進行領域計画を作成する場合を例にして説明する。
基準領域設定部5は、計画経路作成部3が作成した計画経路を包含する幅を持った領域であって、定められた頻度(本例では周波数5Hz)によらずに不進行領域計画作成部4が不進行領域計画を再度作成するか否かの判定基準となる領域を設定する。以下、この領域を基準領域と記す。基準領域設定部5は、不進行領域計画が作成されたときに、基準領域を設定する。
不進行領域計画作成部4が前述の第1の例に示す方法で不進行領域計画を作成する場合、基準領域設定部5は、不進行領域計画作成部4が不進行領域計画を作成する際に用いる計画経路(例えば、図3に示す計画経路15)の両側Ym以内の領域を基準領域として設定する。ただし、Ymは、前述のXm(図4、図5を参照)よりも小さい値である。図12は、基準領域の例を示す模式図である。図12に示す例では、2本の破線に挟まれ、計画経路15を中心とする領域が、基準領域21に該当する。
また、不進行領域計画作成部4が前述の第2の例に示す方法で不進行領域計画を作成する場合、計画経路作成部3は、最終的に1つの計画経路を定める過程において複数の計画経路を導出し、その複数の計画経路の中から最適な計画経路を、最終的な計画経路として定める。基準領域設定部5は、その計画経路の両側Ym以内の領域を基準領域として設定する。図13は、基準領域の他の例を示す模式図である。計画経路作成部3が、図7に示す計画経路15aを最適な計画経路として定めたとする。この場合、基準領域設定部5は、計画経路15aの両側Ym以内の領域を基準領域21として定める。図13に示す例では、2本の破線に挟まれ、計画経路15aを中心とする領域が、基準領域21に該当する。
不進行領域計画作成部4は、計画経路作成部3が新たに作成した計画経路が基準領域21から外れる場合、定められた頻度(本例では周波数5Hz)によらずに、再度、不進行領域計画を作成する。すなわち、新たな計画経路が基準領域21から外れる場合、不進行領域計画作成部4は、定められたタイミングでなくても、新たに、不進行領域計画を作成する。例えば、図11に示す例では、不進行領域計画作成部4は、時刻“1”,“6”で不進行領域計画を作成する。そして、例えば、時刻“3”で作成された計画経路が、時刻“1”で設定された基準領域21から外れる場合、不進行領域計画作成部4は、そのタイミングで、新たに不進行領域計画を作成する。また、新たに不進行領域計画が作成されたことにより、基準領域設定部5は、新たに基準領域を設定する。
送信部6は、不進行領域計画作成部4が不進行領域計画を作成する毎に、その不進行領域計画を、周辺に存在する自動運転車に同報送信する。このとき、送信部6は、不進行領域計画とともに、自動運転車Aの識別情報も同報送信する。これは、不進行領域計画を受信した他の自動運転車が、自動運転車Aに応答を返せるようにするためである。ここでは、周辺に存在する他の自動運転車の例として、自動運転車Bを挙げて説明する。
なお、送信部6は、不進行領域計画および自動運転車Aの識別情報を送信すればよく、計画経路については送信しない。
また、自動運転車Aの車両制御システム1aだけでなく、他の自動運転車Bの車両制御システム1bも不進行領域計画を作成し、その不進行領域計画を送信する。
自動運転車Aの受信部32は、他の自動運転車Bの車両制御システム1bが同報送信した不進行領域計画および自動運転車Bの識別情報を受信する。
図14は、他の自動運転車Bの不進行領域の例を示す模式図である。以下、自動運転車Bの不進行領域をnβと記す。図14では、境界線71よりも右側の領域が自動運転車Bの不進行領域nβであるものとする。なお、図14では、説明を簡単にするために進行不可能領域を示していない。
自動運転車Aは、不進行領域nβ内を進んでいけば、自動運転車Bの影響を受けずに進行することができる。従って、自動運転車Aにとっては、不進行領域nβが広い方がより好ましい。例えば、図14に示す例において、自動運転車Aが地点Qを目的地点としているとする。自動運転車Bの影響を受けずに地点Qまで進行する場合、境界線71の右側を進行しなければならず、迂回することになる。境界線71が図14に示す場合よりも左寄りになれば、不進行領域nβが広がり、自動運転車Aは、迂回することなく地点Qまで進行できる。
自動運転車Aの交渉領域決定部36は、他の自動運転車Bの不進行領域nβ以外の領域から、自動運転車Bの不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域を特定する。図14では、交渉領域の一例として、境界線71と、線72で囲まれた領域Sを例示している。領域Sを自動運転車Bの不進行領域nβに含めるように自動運転車Bの不進行領域が変更されたとすると、変更後の不進行領域は、変更前の不進行領域nβと領域Sを用いてnβ∪Sと表すことができる。
図14では、交渉領域として、1つの領域Sのみを示しているが、交渉領域決定部36は、他の自動運転車Bの不進行領域nβ以外の領域から、1つ以上の交渉領域を特定する。このとき特定される交渉領域の数は1つ以上であればよい。また、交渉領域同士が重複してもよい。例えば、交渉領域決定部36は、交渉領域Sとは別に、交渉領域Sを包含するより広い交渉領域を特定してもよい。また、例えば、交渉領域決定部36は、交渉領域Sとは別に、交渉領域Sに含まれるより狭い交渉領域を特定してもよい。交渉領域決定部36が、交渉領域を特定する方法は特に限定されない。
自動運転車Aの交渉領域決定部36は、自動運転車Aにとっての特定した交渉領域の価値を、特定した交渉領域毎に算出する。以下、交渉領域決定部36が特定した交渉領域に対して、その交渉領域決定部36が算出する価値を、後述の第1の価値と区別して、第2の価値と記す。第1の価値については後述する。
さらに、交渉領域決定部36は、特定した交渉領域毎に算出した第2の価値に基づいて、不進行領域計画の送信元である自動運転車Bに通知する1つ以上の交渉領域を決定する。例えば、交渉領域決定部36は、第2の価値が高い順に、上位所定番目までの交渉領域を、自動運転車Bに通知する交渉領域として決定する。ただし、自動運転車Bに通知する交渉領域は1つであってもよい。以下、説明を簡単にするために、交渉領域決定部36は、第2の価値が高い順に、上位3番目までの交渉領域を、自動運転車Bに通知する交渉領域として決定する場合を例にする。
以下、第2の価値の算出方法について説明する。自動運転車Aの目的地点を符号gで表す。また、目的地点gまでの計画経路を符号pで表す。計画経路pは複数存在し得る。目的地点gおよび計画経路pが定められた場合のコストを、cost(p,g)と表すことにする。コストは、その計画経路pに従って進行することによって生じるコストである。例えば、コストは、燃料消費量に基づいて表されてもよく、道のりに基づいて表されてもよく、目的地までに要する時間に基づいて表されてもよい。コストは、小さい方が好ましい。以下、ある領域内で目的地点gを一定とした場合に、コストを最小とする計画経路をp*と記す。なお、コストは、例えば、RRTやA*等のアルゴリズムを利用して算出することができる。
また、領域をΓで表すこととする。領域Γ内で、コストを最小にする計画経路を定める最適化問題は、以下のように記すことができる。
この最適化問題で、コストが最小になると定められた計画経路がp*である。従って、与えられた領域Γ内で定められる種々の計画経路に応じたコストのうち、最小のコストは、cost(p*,g)である。以下、領域Γを指定した場合における、この最小のコストを、mincost(Γ)と記す。すなわち、mincost(Γ)=cost(p*,g)である。
図15は、領域Sを自動運転車Bの不進行領域nβに含めるように自動運転車Bの不進行領域を変更した場合の自動運転車Aの最小コストの変化を示す模式図である。不進行領域nβに対応する自動運転車Aの最小コストは、mincost(nβ)である。また、領域Sを自動運転車Bの不進行領域に含めるように自動運転車Bの不進行領域を更新したと仮定した場合における、自動運転車Aの最小コストは、mincost(nβ∪S)である。不進行領域に領域Sが含まれることによって、自動運転車Aの最小コストは低下する。この最小コストの低下量が、自動運転車Aにとっての領域Sの価値(第2の価値)であると言える。
従って、自動運転車Aの交渉領域決定部36は、領域Sの第2の価値を以下に示す式(1)によって算出する。
fA(S)=mincost(nβ)−mincost(nβ∪S) ・・・(1)
fA(S)は、自動運転車Aにとっての領域Sの価値(第2の価値)である。
すなわち、交渉領域決定部36は、1つの交渉領域の第2の価値を算出するときに、他の自動運転車Bの不進行領域nβ内で作成される計画経路の最小コスト(mincost(nβ))と、自動運転車Bの不進行領域nβと交渉領域Sとを合わせた領域内で作成される計画経路の最小コスト(mincost(nβ∪S))との差を算出することによって、領域Sの価値(第2の価値)を算出する。
交渉領域決定部36は、特定した交渉領域毎に、第2の価値を算出する。そして、本例では、交渉領域決定部36は、第2の価値が高い順に、上位3番目までの交渉領域を、自動運転車Bに通知する交渉領域として決定する。すなわち、本例では、交渉領域決定部36は、3つの交渉領域を決定する。
交渉領域情報送信部33は、自動運転車Bに通知する交渉領域として決定された交渉領域の情報を、自動運転車Bに送信する。なお、交渉領域決定部36が1つの交渉領域を決定した場合には、交渉領域情報送信部33は、その1つの交渉領域の情報を自動運転車Bに送信すればよい。
上記のように、自動運転車Aの車両制御システム1は、他の自動運転車Bから不進行領域計画を受信した場合、その応答として、交渉領域の情報を自走運転車Bに送信する。
同様に、自動運転車Bの車両制御システム1も、自動運転車Aから不進行領域計画を受信した場合、その応答として、自動運転車B側で決定した交渉領域の情報を自動運転車Aに送信する。
自動運転車Aの交渉領域情報受信部9は、上記のように他の自動運転車Bが送信した交渉領域の情報を受信する。より具体的には、自動運転車Aの交渉領域情報受信部9は、自動運転車Aの送信部6が自動運転車Aの不進行領域計画を送信し、その不進行領域計画を受信した他の自動運転車Bが応答として交渉領域の情報を送信した場合、その交渉領域の情報を受信する。この交渉領域は、自動運転車Bの交渉領域決定部36が決定した1つ以上の交渉領域である。
自動運転車Aの許容領域決定部35は、交渉領域情報受信部9が他の自動運転車Bから受信した情報が示す交渉領域の価値を、交渉領域毎に算出する。このように、他の自動運転車で決定された交渉領域に対して、許容領域決定部35が決定する価値を、第1の価値と記す。
許容領域決定部35は、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定する。ただし、許容領域決定部35は、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する場合もある。
第1の価値がkである交渉領域を不進行領域に含めることとした場合、不進行領域が広がる(換言すれば、自動運転車Aにとって、計画経路を収める領域が狭まる)。従って、第1の価値がkである交渉領域を不進行領域に含めるということは、自動運転車Aにとって、価値がkだけ低下することを意味する。
許容領域決定部35は、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。許容領域決定部35は、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるならば、その最小値に対応する交渉領域を、不進行領域に含めることを許容する交渉領域として決定する。
また、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値より大きいとする。このことは、その最小値に対応する交渉領域を不進行領域に含めることで、自動運転車Aにとって閾値以上の価値の低下が生じることを意味する。従って、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値より大きい場合、許容領域決定部35は、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する。
以下、送信部6が送信した不進行領域計画が示す自動運転車Aの不進行領域をnαと記す。また、送信部6が送信した不進行領域計画に対する応答として、自動運転車Bが3つの交渉領域S1,S2,S3の情報を自動運転車Aに送信したものとする。図16は、自動運転車A,Bにとっての価値を示す模式図である。図16に示す縦軸は、自動運転車Bにとっての価値を表す。横軸は、自動運転車Aにとっての価値を表す。
自動運転車Bにとっては、交渉領域S3,S2,S1の順に価値が高い。
自動運転車Aにとって、交渉領域S3,S2,S1それぞれの第1の価値が、“5”,“2”,“1”であるとする。すると、不進行領域nαに交渉領域S3を含めることによって、自動運転車Aにとっての価値は5低下する。同様に、不進行領域nαに交渉領域S2を含めることによって、自動運転車Aにとっての価値は2低下する。不進行領域nαに交渉領域S1を含めることによって、自動運転車Aにとっての価値は1低下する。従って、自動運転車Aにとっては、不進行領域nαに交渉領域S1を含める場合に、最も価値低下量が少ない。
本例で、閾値を3とする。交渉領域S1〜S3の第1の価値の最小値は1であり、その値1は、閾値3以下である。従って、許容領域決定部35は、第1の価値が最小となっている交渉領域S1を不進行領域nαに含めると決定する。
許容領域決定部35が不進行領域nαに含める領域として決定する交渉領域1つである。
一方、第1の価値が最小値となる交渉領域が複数存在する場合もあり得る。例えば、図16に示す例で、交渉領域S2の第1の価値が1であるとすると、第1の価値が最小となっている交渉領域が2つ存在することなる。この場合、許容領域決定部35は、交渉領域S1,S2のいずれか1つを、不進行領域nαに含める領域として決定する。また、自動運転車Bの交渉領域情報送信部33が交渉領域S1〜S3とともに、それらの交渉領域の自動運転車Bにとっての価値を自動運転車Aに送信してもよい。この場合、許容領域決定部35は、交渉領域S1,S2のいずれか1つを選ぶ際、自動運転車Bにとっての価値が高い交渉領域S2を選んでもよい。
次に、自動運転車Aの許容領域決定部35が、自動運転車Bで決定された交渉領域の価値(第1の価値)を決定する演算を、具体例を用いて説明する。
自動運転車Aの許容領域決定部35が、1つの交渉領域の第1の処理を算出する場合、許容領域決定部35は以下の演算を行う。許容領域決定部35は、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαおよび交渉領域を除いた領域(以下、α’と記す。)内で作成される計画経路の最小コストと、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαを除いた領域で作成される計画経路の最小コストとの差を算出することによって、その交渉領域の第1の価値を算出する。交渉領域をSとすると、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαを除いた領域は、α’∪Sと表すことができる。従って、許容領域決定部35は、交渉領域をSとすると、以下に示す式(2)によって、交渉領域Sの第1の価値を算出する。
FA(S)=mincost(α’)−mincost(α’∪S) ・・・(2)
FA(S)は、自動運転車Aにとっての交渉領域Sの第1の価値である。α’とα’∪Sとを比較すると、α’の方が狭く、自動運転車Aにとっての最小コストは大きくなる。式(2)は、その最小コスト(mincost(α’))から、α’にSを加えたことによる最小コストの低下量(差分)を計算することで、交渉領域Sの第1の価値を算出することを表している。
図17は、1つの交渉領域およびその交渉領域の第1の価値の算出を模式的に説明するための説明図である。図17には、丁字路と2台の自動運転車A,Bが描かれている。図17に示す例では、直進道路(幅員の大きい道路)を自動運転車A,Bが互いに反対方向に進行している。また、自動運転車Aは左折せずに、直進する。自動運転車Bは、突き当り道路(幅員の小さい道路)の道路沿いに位置する店75を目的地点としていて、右折しようとしている。自動運転車Aの進行方向の信号76は、赤信号の状態であり、自動運転車Aの車両制御システム1aは、信号76付近の領域と、自動運転車Aから見て左側の道路の領域を、不進行領域nαと定め、その不進行領域計画を自動運転車Bに送信している。さらに、自動運転車Bの車両制御システム1bは、右折するためには領域S(図17参照)の価値が高く、領域Sを交渉領域の1つとして、車両制御システム1aに送信したものとする。
ここで、自動運転車Aの許容領域決定部35が、領域Sの第1の価値を算出する場合を例に説明する。図17に示す例において、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαおよび交渉領域Sを除いた領域は、図17に示す領域α’である。また、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαを除いた領域は、図17に示す領域α’と交渉領域Sとを合わせた領域である。従って、自動運転車Aの進行可能領域から自動運転車Aの不進行領域nαを除いた領域は、α’∪Sである。そして、許容領域決定部35は、上記の式(2)の計算をすることによって、交渉領域の第1の価値FA(S)を算出する。
許容領域決定部35は、自動運転車Bから通知された他の交渉領域(図17において図示せず。)に関してもそれぞれ同様に、第1の価値を算出する。
そして、前述のように、許容領域決定部35は、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。許容領域決定部35は、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるならば、その最小値に対応する交渉領域を、不進行領域に含めることを許容する交渉領域として決定する。領域Sの第1の価値が、各交渉領域の第1の価値の中で最小であり、かつ、閾値以下であるならば、許容領域決定部35は、交渉領域Sを、不進行領域に含めることを許容する交渉領域として決定する。図17に示す例では、信号76が赤信号であり、すぐに信号76を通過できない状況であり、自動運転車Aにとって交渉領域Sの第1の価値は低いと考えられる。そのため、交渉領域Sは、不進行領域に含めることを許容する交渉領域として決定される可能性が高いと考えられる。
不進行領域計画作成部4は、許容領域決定部35が、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合、その交渉領域をその不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成する。例えば、図17に示す例で、許容領域決定部35が、交渉領域Sを不進行領域nαに含めることを許容する交渉領域として決定したとする。この場合、不進行領域計画作成部4は、交渉領域Sを不進行領域nαに含めた新たな不進行領域の計画を作成する。そして、送信部6は、その新たな不進行領域の計画を自動運転車Bに送信する。
また、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値より大きい場合、許容領域決定部35は、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する。この場合、送信部6は、自動運転車Bから通知されたいずれの交渉領域も不進行領域に含めない旨を自動運転車Bに送信する。
計画経路作成部3、不進行領域計画作成部4、基準領域設定部5、送信部6(通信のためのハードウェアは除く。)、交渉領域情報受信部9(通信のためのハードウェアは除く。)、許容領域決定部35、受信部32(通信のためのハードウェアは除く。)、交渉領域決定部36および交渉領域情報送信部33(通信のためのハードウェアは除く。)は、例えば、車両制御プログラムに従って動作するコンピュータによって実現される。このコンピュータは、自動運転車Aに備えられる。この場合、コンピュータは、そのコンピュータが備えるプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から車両制御プログラムを読み込み、車両制御プログラムに従って、計画経路作成部3、不進行領域計画作成部4、基準領域設定部5、送信部6、交渉領域情報受信部9、許容領域決定部35、受信部32、交渉領域決定部36および交渉領域情報送信部33として動作すればよい。なお、コンピュータには、通信のためのハードウェア(通信インタフェース)が接続されている。
なお、車両制御システム1は、計画経路作成部3が作成した計画経路に従って自動運転車Aを走行させるように自動運転車Aを制御する走行制御部(図示略)も備える。この走行制御部や、ミッションコントロールを実行する部分も、例えば、車両制御プログラムに従って動作する上記のコンピュータによって実現される。
次に、本発明の処理経過について説明する。図18は、不進行領域計画を作成する際の処理経過の例を示すフローチャートである。なお、車両制御システム1の個々の要素の動作については既に説明しているので、ここでは、動作の詳細な説明は省略する。また、図18に示すステップS1〜S7は繰り返し処理であり、直近に実行されたステップS7において、基準領域が設定されているものとして説明する。
計画経路作成部3は、計画経路の作成タイミングになったか否かを判定する(ステップS1)。計画経路の作成タイミングになっていなければ(ステップS1のNo)、計画経路作成部3は、計画経路の作成タイミングになるまで待機する。
計画経路の作成タイミングになったならば(ステップS1のYes)、計画経路作成部3は、計画経路を作成する(ステップS2)。
次に、不進行領域計画作成部4は、不進行領域計画の作成タイミングになったか否かを判定する(ステップS3)。不進行領域計画の作成タイミングになったならば(ステップS3のYes)、ステップS5に移行する。
不進行領域計画の作成タイミングになっていなければ(ステップS3のNo)、不進行領域計画作成部4は、ステップS2で作成された計画経路が、既に設定されている基準領域から外れているか否かを判定する(ステップS4)。計画経路が基準領域から外れているならば(ステップS4のYes)、ステップS5に移行する。また、計画経路が基準領域から外れていないならば(ステップS4のNo)、ステップS1に戻る。
ステップS3またはステップS4からステップS5に移行した場合、不進行領域計画作成部4は、不進行領域計画を作成する(ステップS5)。不進行領域計画作成部4は、直近のステップS2で作成された計画経路に基づいて不進行領域計画を作成してもよい。あるいは、不進行領域計画作成部4は、直近のステップS2で最終的な計画経路を定める過程で得られる複数の計画経路に基づいて不進行領域計画を作成してもよい。
次に、送信部6は、ステップS5で作成された不進行領域計画(時間帯毎の不進行領域)および自動運転車Aを含む情報を、周辺の自動運転車に同報送信する(ステップS6)。
次に、基準領域設定部5は、直近のステップS2で作成された計画経路に基づいて、基準領域を設定する(ステップS7)。ステップS7の後、ステップS1に戻る。
次に、車車間通信で、不進行領域計画や交渉領域を送受信する場合の処理経過の例について説明する。図19および図20は、不進行領域計画や交渉領域を送受信する場合の処理経過の例を示すシーケンス図である。以下の説明では、自動運転車A(車両制御システム1a)が自動運転車B(車両制御システム1b)に自動運転車Aの不進行領域計画を送信する場合を例にして説明する。車両制御システム1a,1bは、いずれも同様の構成(図1参照)である。前述のように、車両制御システム1の個々の要素の動作については既に説明しているので、ここでは、動作の詳細な説明は省略する。
なお、既に、車両制御システム1aの不進行領域計画作成部4は自動運転車Aの不進行領域計画を作成しているものとする。また、自動運転車Aの不進行領域をnαと記す。
自動運転車Aの送信部6aは、その不進行領域計画および自動運転車Aの識別情報を、周辺に存在する他の自動運転車に同報送信する(ステップS21)。
車両制御システム1bの受信部32bは、ステップS21で送信された自動運転車Aの不進行領域計画および自動運転車Aの識別情報を受信する。
車両制御システム1bの交渉領域決定部36bは、その不進行領域計画が示す不進行領域をnα以外の領域から、1つ以上の交渉領域を特定する(ステップS22)。
次に、交渉領域決定部36bは、ステップS22で特定した交渉領域毎に、自動運転車Bにとっての交渉領域の価値(第2の価値)を算出する(ステップS23)。着目している交渉領域をSとする。また、自動運転車Bにとっての交渉領域Sの第2の価値をfB(S)とする。交渉領域決定部36bは、交渉領域毎に、以下に示す式(3)によって第2の価値を算出すればよい。
fB(S)=mincost(nα)−mincost(nα∪S) ・・・(3)
次に、交渉領域決定部36bは、交渉領域毎に算出した第2の価値に基づいて、自動運転車Aに通知する1つ以上の交渉領域を決定する(ステップS24)。例えば、交渉領域決定部36bは、第2の価値が高い順に、上位所定番目までの交渉領域を、自動運転車Aに通知する交渉領域として決定する。
次に、交渉領域情報送信部33bは、不進行計画に対する応答として、ステップS24で決定された交渉領域の情報を、自動運転車Aにユニキャスト方式で送信する(ステップS25)。
自動運転車Aの交渉領域情報受信部9は、ステップS25で送信された交渉領域の情報を受信する。
そして、自動運転車Aの許容領域決定部35aは、車両制御システム1bから受信した情報が示す交渉領域毎に、自動運転車Aにとっての価値(第1の価値)を算出する(ステップS26)。許容領域決定部35aは、交渉領域毎に前述の式(2)の計算を行うことによって、第1の価値を算出すればよい。
次に、許容領域決定部35aは、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域nαに含めることを許容する1つの交渉領域を決定する(ステップS27)。ステップS27において、許容領域決定部35aは、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。許容領域決定部35aは、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値以下であるならば、その最小値に対応する交渉領域を、不進行領域に含めることを許容する交渉領域として決定する。
この場合、不進行領域計画作成部4aは、ステップS27で決定された交渉領域を不進行領域nαに含めた新たな不進行領域の計画を作成する(ステップS28)。そして、送信部6aは、その不進行領域計画を自動運転車Bに送信する(ステップS29)。その後、上記と同様のシーケンスを繰り返せばよい。
なお、ステップS27において、交渉領域毎に算出した第1の価値の最小値が、予め定められた閾値より大きい場合、許容領域決定部35は、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する。この場合、送信部6aは、いずれの交渉領域も不進行領域に含めない旨の情報を自動運転車Bに送信する。
また、上記の例において、自動運転車Aの不進行領域計画を受信した自動運転車Bの交渉領域計画36bは、ステップS22の前に、自動運転車Bの計画経路(既に作成済みの計画経路)が自動運転車Aの不進行領域nα内に収まっているか否かを判定し、自動運転車Bの計画経路が自動運転車Aの不進行領域nα内に収まっていない場合に、ステップS22以降の処理を実行すればよい。動運転車Bの計画経路が自動運転車Aの不進行領域nα内に収まっているならば、ステップS22以降の処理を行わずに、交渉領域情報送信部33bが、自動運転車Aの不進行領域計画に合意する旨の情報を送信すればよい。
本発明の車両制御システム1は、自動運転車の不進行領域計画を送信した後、他の自動運転車から1つ以上の交渉領域の情報を受信する。そして、車両制御システム1は、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する。不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合には、車両制御システム1は、交渉領域をその不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成し、新たな不進行領域計画を送信する。
このように、本発明の車両制御システム1は、情報を他車両に送信後、他車両からの応答に応じて情報の内容を変えて、再度情報を他車両に送信することができる。さらに、その結果、自動運転車同士の円滑な交渉を実現することができる。
なお、自動運転車Aが、自動運転車Bから受信した情報が示す交渉領域の中から、不進行領域に含める交渉領域を決定する動作は、以下に例示する動作であってもよい。
例えば、自動運転車Bから、交渉領域Sとともに、自動運転車Bにとっての交渉領域Sの価値(第2の価値)が送信される。自動運転車Aは、交渉領域Sについて自車から見た価値(第1の価値)を算出する。自動運転車Aは、第1の価値と第2の価値との両方に基づいて(典型的には差分に基づいて)、交渉領域Sを不進行領域に含めるか否かを判定する。この場合、第2の価値の大きさの決め方と第1の価値の大きさの決め方について、何らかの合意された基準(典型的には共通する基準)があることが好ましい。
また、上記の実施形態における閾値は、予め定められているとは限られず、動的に生成されてもよい。
自動運転車Aと自動運転車Bとの間で、金銭または金銭に準ずる価値の交換を行い、香料領域Sを譲るまたは譲られるという交渉が行われてもよい。価値は自動運転車Aと自動運転車Bとの間で直接交換されてもよいし、第三者を経由して交換されてもよい。
図21は、本発明の車両制御システム1を実現するコンピュータ、およびそのコンピュータを備える自動運転車内の要素の例を示す模式図である。本発明の車両制御システム1は、コンピュータ50によって実現される。コンピュータ50は、記憶装置52と、プロセッサ51とを備える。本発明の車両制御システム1の動作は、プログラムの形式で記憶装置52に記憶されている。プロセッサ51は、記憶装置52からそのプログラムを読み込み、そのプログラムに従って、車両制御システム1として動作する。
また、自動運転車は、通信インタフェース61を備えている。通信インタフェース61は、コンピュータ50に接続されており、プロセッサ51は、通信インタフェース61を介して、車車間通信を行う。
また、プロセッサ51は、計画経路に従って自動運転車を走行させるように自動運転車を制御する。例えば、プロセッサ51は、アクセル53を制御するための制御情報を、アクセル53に対応するEPU(Electronic Control Unit )56に出力し、EPU56を介してアクセル53を制御する。同様に、プロセッサ51は、ブレーキ54を制御するための制御情報を、ブレーキ54に対応するEPU57に出力し、EPU57を介してブレーキ54を制御する。同様に、プロセッサ51は、ステアリング55を制御するための制御情報を、ステアリング55に対応するEPU58に出力し、EPU58を介してステアリング55を制御する。図21では、アクセル53、ブレーキ54およびステアリング55を例示したが、プロセッサ51は、自動運転車内の他の要素についても同様に制御する。
また、図1に示す構成要素の一部または全部は、汎用または専用の回路(circuitry )、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各構成要素の一部または全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
次に、本発明の概要について説明する。図22は、本発明の概要を示すブロック図である。本発明の車両制御システム1は、自動運転車10に設けられる。また、車両制御システム1は、計画経路作成部3と、不進行領域計画作成部4と、送信部6と、交渉領域情報受信部9と、許容領域決定部35とを備える。
計画経路作成部3は、自動運転車10の計画経路を作成する。
不進行領域計画作成部4は、自動運転車10が進行可能な領域であり、かつ、自動運転車10が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成する。
送信部6は、不進行領域の計画を他車両に送信する。
交渉領域情報受信部9は、他車両から、不進行領域外の領域であって、不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信する。
許容領域決定部35は、自動運転車10にとってのその情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する。
許容領域決定部35が、不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、不進行領域計画作成部4は、当該交渉領域を不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成する。
送信部6は、新たな不進行領域の計画を他車両に送信する。
そのような構成によって、情報を他車両に送信後、他車両からの応答に応じて情報の内容を変えて、再度情報を他車両に送信することができる。
また、許容領域決定部35が、1つの交渉領域の第1の価値を算出するときに、自動運転車10が進行可能な領域から不進行領域および交渉領域を除いた領域内で作成される計画経路の最小コストと、自動運転車10が進行可能な領域から不進行領域を除いた領域内で作成される計画経路の最小コストとの差を算出することによって、第1の価値を算出する構成であってもよい。
また、他車両の不進行領域の計画を受信する受信部(例えば、受信部32)と、他車両の不進行領域以外の領域から、他車両の不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域を特定し、自動運転車10にとっての特定した交渉領域の価値である第2の価値を、特定した交渉領域毎に算出し、第2の価値に基づいて、他車両に通知する1つ以上の交渉領域を決定する交渉領域決定部(例えば、交渉領域決定部36)と、他車両に通知する交渉領域として決定された1つ以上の交渉領域の情報を他車両に送信する交渉領域情報送信部(例えば、交渉領域情報送信部33)とを備える構成であってもよい。
また、交渉領域決定部が、1つの交渉領域の第2の価値を算出するときに、他車両の不進行領域内で作成される計画経路の最小コストと、他車両の不進行領域と交渉領域とを合わせた領域内で作成される計画経路の最小コストとの差を算出することによって、第2の価値を算出する構成であってもよい。
また、不進行領域計画作成部4が、計画経路、または、計画経路を作成する過程で得られる複数の計画経路に基づいて、不進行領域の計画を作成する構成であってもよい。
また、本発明は、無人航空機に適用されてもよい。本発明を無人航空機に適用した場合には、無人航空機同士が空域を送受信する。
本発明は、自動運転車に搭載される車両制御システムに好適に適用される。
1 車両制御システム
2 進行不可能領域情報記憶部
3 計画経路作成部
4 不進行領域計画作成部
5 基準領域設定部
6 送信部
9 交渉領域情報受信部
32 受信部
33 交渉領域情報送信部
35 許容領域決定部
36 交渉領域決定部
10 自動運転車
2 進行不可能領域情報記憶部
3 計画経路作成部
4 不進行領域計画作成部
5 基準領域設定部
6 送信部
9 交渉領域情報受信部
32 受信部
33 交渉領域情報送信部
35 許容領域決定部
36 交渉領域決定部
10 自動運転車
Claims (8)
- 自動運転車に設けられる車両制御システムであって、
前記自動運転車の計画経路を作成する計画経路作成部と、
前記自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、前記自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成する不進行領域計画作成部と、
前記不進行領域の計画を他車両に送信する送信部と、
前記他車両から、前記不進行領域外の領域であって、前記不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信する交渉領域情報受信部と、
前記自動運転車にとっての前記情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する許容領域決定部とを備え、
前記不進行領域計画作成部は、
前記許容領域決定部が、前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を前記不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成し、
前記送信部は、前記新たな不進行領域の計画を前記他車両に送信する
ことを特徴とする車両制御システム。 - 前記許容領域決定部は、
1つの交渉領域の第1の価値を算出するときに、前記自動運転車が進行可能な領域から前記不進行領域および前記交渉領域を除いた領域内で作成される計画経路の最小コストと、前記自動運転車が進行可能な領域から前記不進行領域を除いた領域内で作成される計画経路の最小コストとの差を算出することによって、前記第1の価値を算出する
請求項1に記載の車両制御システム。 - 他車両の不進行領域の計画を受信する受信部と、
前記他車両の不進行領域以外の領域から、前記他車両の不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域を特定し、前記自動運転車にとっての特定した交渉領域の価値である第2の価値を、特定した交渉領域毎に算出し、前記第2の価値に基づいて、前記他車両に通知する1つ以上の交渉領域を決定する交渉領域決定部と、
前記他車両に通知する交渉領域として決定された1つ以上の交渉領域の情報を前記他車両に送信する交渉領域情報送信部とを備える
請求項1または請求項2に記載の車両制御システム。 - 前記交渉領域決定部は、
1つの交渉領域の第2の価値を算出するときに、前記他車両の不進行領域内で作成される計画経路の最小コストと、前記他車両の不進行領域と前記交渉領域とを合わせた領域内で作成される計画経路の最小コストとの差を算出することによって、前記第2の価値を算出する
請求項3に記載の車両制御システム。 - 前記不進行領域計画作成部は、
前記計画経路、または、前記計画経路を作成する過程で得られる複数の計画経路に基づいて、不進行領域の計画を作成する
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の車両制御システム。 - 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の車両制御システムを備える自動運転車。
- 自動運転車に設けられるコンピュータが、
前記自動運転車の計画経路を作成し、
前記自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、前記自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成し、
前記不進行領域の計画を他車両に送信し、
前記他車両から、前記不進行領域外の領域であって、前記不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信し、
前記自動運転車にとっての前記情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定し、
前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を前記不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成し、
前記新たな不進行領域の計画を前記他車両に送信する
ことを特徴とする車両制御方法。 - 自動運転車に設けられるコンピュータに搭載される車両制御プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記自動運転車の計画経路を作成する計画経路作成処理、
前記自動運転車が進行可能な領域であり、かつ、前記自動運転車が進行しない領域として定めた領域である不進行領域の計画を作成する不進行領域計画作成処理、
前記不進行領域の計画を他車両に送信する送信処理、
前記他車両から、前記不進行領域外の領域であって、前記不進行領域に含める交渉の対象となる1つ以上の交渉領域の情報を受信する交渉領域情報受信処理、および、
前記自動運転車にとっての前記情報が示す交渉領域の価値である第1の価値を、交渉領域毎に算出し、交渉領域毎に算出した第1の価値に基づいて、前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定するか、または、いずれの交渉領域も不進行領域に含めないと決定する許容領域決定処理を実行させ、
前記許容領域決定処理で、前記不進行領域に含めることを許容する1つの交渉領域を決定した場合に、当該交渉領域を前記不進行領域に含めた新たな不進行領域の計画を作成させ、
前記送信処理で、前記新たな不進行領域の計画を前記他車両に送信させる
ことを特徴とする車両制御プログラム。
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-
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