JP6720160B2 - 表面増強ラマン散乱ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、表面増強ラマン散乱ユニットに関する。
従来の表面増強ラマン散乱ユニットとして、開口部が設けられたキャビティを有する支持体と、表面増強ラマン散乱(SERS:Surface Enhanced Raman Scattering)を生じさせる光学機能部を有し、キャビティ内に配置された表面増強ラマン散乱素子と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。表面増強ラマン散乱ユニットにおいては、水分による酸化、異物の付着、物理的な干渉等に起因して、光学機能部が劣化し易い。光学機能部の劣化を抑制するために、特許文献3記載の装置では、キャビティの開口部が容易に破壊可能なカバーで覆われている。
国際公開第2014/025033号 国際公開第2014/025034号 特表2014−531043号公報
しかしながら、キャビティの開口部がカバーで覆われているだけでは、例えば支持体が樹脂からなる場合に、支持体自体を介して水分がキャビティ内に進入し、光学機能部が酸化するおそれがある。
そこで、本発明は、様々な要因による光学機能部の劣化を安定的に抑制することができる表面増強ラマン散乱ユニットを提供することを目的とする。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットは、開口部が設けられたキャビティを有する支持体と、開口部に対向するようにキャビティ内に配置され、表面増強ラマン散乱を生じさせる光学機能部と、支持体を収容し、排気がなされたパッケージと、を備え、パッケージは、少なくとも開口部の縁に接触しており、開口部において、光学機能部から離間した状態で光学機能部側に撓んでいる。
この表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体が、排気がなされたパッケージに収容されている。そのため、キャビティの開口部を介して水分その他の異物がキャビティ内に進入することは勿論、支持体自体を介して水分がキャビティ内に進入することも抑制することができる。更に、パッケージが、少なくとも開口部の縁に接触しており、開口部において、光学機能部から離間した状態で光学機能部側に撓んでいる。そのため、パッケージと光学機能部との物理的な干渉を防止しつつ、キャビティ内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。よって、この表面増強ラマン散乱ユニットによれば、様々な要因による光学機能部の劣化を安定的に抑制することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体は、第1開口縁と、第1開口縁に対して光学機能部の反対側に位置しており、且つ光学機能部が開口部に対向する方向から見た場合に第1開口縁の外側に位置している第2開口縁と、を有し、開口部の縁は、第1開口縁であり、パッケージは、第1開口縁及び第2開口縁に接触していてもよい。これにより、キャビティ内に形成された密閉空間の密閉度をより向上させることができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体は、第1開口縁と、第1開口縁に対して光学機能部の反対側に位置しており、且つ光学機能部が開口部に対向する方向から見た場合に第1開口縁の外側に位置している第2開口縁と、を有し、開口部の縁は、第2開口縁であり、パッケージは、第1開口縁から離間しており、第2開口縁に接触していてもよい。これにより、パッケージと光学機能部との物理的な干渉を防止しつつ、パッケージからの排気をより強く行うことができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体は、長尺体であり、キャビティは、支持体の長手方向において支持体の中央に配置されていてもよい。これにより、例えば板状に形成された支持体が反ったとしても、支持体の反りに起因して生じる応力が光学機能部にアンバランスに作用するのを抑制することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体は、長尺体であり、キャビティは、支持体の長手方向において支持体の中央から一方の側に片寄った位置に配置されていてもよい。これにより、例えば板状に形成された支持体が反ったとしても、支持体の中央に比べると、支持体の中央から一方の側に片寄った位置では、支持体の反りに起因して生じる応力が小さくなるため、当該応力に起因して光学機能部に与えられる影響を抑制することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、開口部の縁は、同一平面上に位置していてもよい。これにより、開口部の縁にパッケージを確実に接触させて、キャビティ内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、支持体において開口部の縁を囲む領域は、平坦面であってもよい。これにより、開口部の縁にパッケージをより確実に接触させて、キャビティ内に狭い密閉空間をより安定的に形成することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、パッケージは、パッケージ内の水分を吸収する吸湿層を有してもよい。これにより、支持体がパッケージに収容される際にキャビティ内に水分が存在していたり或いは支持体自体に水分が含まれていたりしたとしても、そのような水分が吸湿層に吸収されるため、そのような水分による光学機能部の劣化を抑制することができる。
本発明の一側面の表面増強ラマン散乱ユニットでは、光学機能部は、表面増強ラマン散乱素子に設けられており、表面増強ラマン散乱素子は、光学機能部が開口部に対向するようにキャビティ内に配置されており、開口部の縁は、光学機能部が開口部に対向する方向から見た場合に、表面増強ラマン散乱素子の外縁の内側に位置していてもよい。これにより、パッケージと光学機能部との物理的な干渉を確実に防止しつつ、キャビティ内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。
本発明によれば、様々な要因による光学機能部の劣化を安定的に抑制することができる表面増強ラマン散乱ユニットを提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態の表面増強ラマン散乱ユニットの断面図である。 パッケージが省略された図1の表面増強ラマン散乱ユニットの平面図である。 パッケージが省略された図1の表面増強ラマン散乱ユニットの底面図である。 図1の表面増強ラマン散乱ユニットの一部拡大断面図である。 図1の表面増強ラマン散乱ユニットの光学機能部のSEM写真である。 図1の表面増強ラマン散乱ユニットの一部拡大断面図である。 図1の表面増強ラマン散乱ユニットのパッケージの一部拡大断面図である。 図1の表面増強ラマン散乱ユニットがセットされたラマン分光分析装置の構成図である。 表面増強ラマン散乱ユニットの変形例の断面図である。 表面増強ラマン散乱ユニットの変形例の開口部の平面図である。 表面増強ラマン散乱ユニットの変形例のキャビティの断面図である。 表面増強ラマン散乱ユニットの変形例のキャビティの断面図である。 表面増強ラマン散乱ユニットの変形例のキャビティの断面図である。 パッケージが省略された表面増強ラマン散乱ユニットの変形例の斜視図である。 本発明の第2実施形態の表面増強ラマン散乱ユニットの断面図である。 パッケージが省略された図15の表面増強ラマン散乱ユニットの平面図である。 パッケージが省略された図15の表面増強ラマン散乱ユニットの底面図である。 パッケージが省略された図15の表面増強ラマン散乱ユニットの一部拡大断面図である。 パッケージが省略された図15の表面増強ラマン散乱ユニットの一部拡大平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1に示されるように、第1実施形態のSERSユニット(表面増強ラマン散乱ユニット)1は、SERS素子(表面増強ラマン散乱素子)2と、支持基板3と、支持部材4と、パッケージ5と、を備えている。支持基板3及び支持部材4は、SERS素子2を支持する支持体10を構成している。支持体10は、方向Aを厚さ方向とし且つ方向Bを長手方向とする長尺体である。なお、図1は、図3の一点鎖線に沿った断面図であり、矢印I側から見た断面図である。
図2に示されるように、支持基板3の表面3aには、SERS素子2及び支持部材4を収容する凹部31が設けられている。凹部31は、支持体10の長手方向Bにおいて支持基板3の中央に配置されている。図3に示されるように、支持基板3の裏面3bには、支持基板3の厚さ方向に垂直な方向に延在する壁部32,33が形成されるように複数の凹部34が設けられている。一例として、壁部32は、支持基板3の外縁に沿って環状に形成されている。壁部33は、壁部32の内側において格子状に形成されている。支持基板3は、方向Aを厚さ方向とし且つ方向Bを長手方向とする矩形板状に形成されている(図1参照)。凹部31及び各凹部34は、直方体状に形成されている。支持基板3は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、スチロール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、PET、PMMA、シリコーン若しくは液晶ポリマー等)、セラミック、ガラス又はシリコン等からなり、成型、切削、エッチング等によって一体的に形成されている。一例として、支持基板3は、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。
図4に示されるように、SERS素子2は、基板21と、成形層22と、導電体層23と、を有している。一例として、基板21は、シリコン又はガラス等によって矩形板状に形成されており、数百μm×数百μm〜数十mm×数十mm程度の外形及び100μm〜2mm程度の厚さを有している。
成形層22は、基板21上に形成されており、微細構造部24と、支持部25と、枠部26と、を有している。微細構造部24は、周期的パターンを有する領域であり、成形層22の中央部において基板21の反対側の表層に形成されている。支持部25は、微細構造部24を支持する領域であり、基板21の表面21aに形成されている。枠部26は、支持部25を包囲する環状の領域であり、基板21の表面21aに形成されている。
一例として、微細構造部24は、支持基板3の厚さ方向Aにおける一方の側から見た場合に、数百μm×数百μm〜数十mm×数十mm程度の矩形状の外形を有している。微細構造部24には、周期的パターンとして、数nm〜数百nm程度の太さ及び高さを有する複数のピラーが数十nm〜数百nm程度のピッチで周期的に配列されている。支持部25及び枠部26は、数十nm〜数十μm程度の厚さを有している。成形層22は、例えば、基板21上に配置された樹脂(アクリル系、フッ素系、エポキシ系、シリコーン系、ウレタン系、PET、ポリカーボネート若しくは無機有機ハイブリット材料等)又は低融点ガラスからなり、ナノインプリント法によって一体的に形成されている。
導電体層23は、微細構造部24から枠部26に渡るように成形層22上に形成されている。微細構造部24においては、導電体層23は、基板21の反対側に露出する支持部25の表面に達している。一例として、導電体層23は、数nm〜数μm程度の厚さを有している。導電体層23は、例えば、金属(Au、Ag、Al、Cu又はPt等)等の導電体からなり、蒸着によって一体的に形成されている。
SERS素子2においては、微細構造部24の表面と、基板21の反対側に露出する支持部25の表面と、に形成された導電体層23が、表面増強ラマン散乱を生じさせる光学機能部20を構成している。参考として、光学機能部20のSEM写真を図5に示す。図5に示される光学機能部は、周期的に配列された複数のピラーを有するナノインプリント樹脂製の微細構造部に、導電体層としてAuを蒸着したものである。隣り合うピラー間の距離(中心線間距離)は、360nmである。各ピラーの直径は、120nmであり、各ピラーの高さは、180nmである。導電体層の膜厚は、50nm程度である。
図1に示されるように、凹部31の開口部には、当該開口部を含むように拡幅された凹部37が設けられている。図4に示されるように、凹部31の底面31aには、SERS素子2の基板21側の一部を収容する凹部35が設けられている。凹部35は、SERS素子2の基板21側の一部と相補関係を有する形状に形成されており、基板21の厚さ方向に垂直な方向へのSERS素子2の移動を規制している。
支持部材4は、挟持部41と、複数の脚部42と、を有している。挟持部41は、基板21の厚さ方向から見た場合に光学機能部20を包囲するように環状に形成されている。各脚部42は、挟持部41から支持基板3の裏面3b側に延在している。凹部31の底面31aには、各脚部42に対応するように複数の嵌合孔36が設けられている。各嵌合孔36は、底を有しており、支持基板3を貫通していない。各脚部42は、挟持部41が光学機能部20を包囲し且つSERS素子2の導電体層23に接触した状態で、各嵌合孔36に嵌め合わされている。SERS素子2は、凹部35において支持基板3と支持部材4の挟持部41とで挟持されることで、支持体10において機械的に(すなわち、接着剤等によらずに、部材同士の嵌め合わせによって)保持されている。
一例として、挟持部41は、基板21の厚さ方向から見た場合に外縁が矩形状となり且つ内縁が円形状となるように形成されている。各脚部42は、挟持部41の4つの角部のそれぞれから支持基板3の裏面3b側に延在している。挟持部41の内縁が円形状とされることで、SERS素子2への局所的な押圧力の作用が回避されている。各脚部42及び各嵌合孔36は、円柱状に形成されている。支持部材4は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、スチロール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、PET、PMMA、シリコーン若しくは液晶ポリマー等)、セラミック、ガラス又はシリコン等からなり、成型、切削、エッチング等によって一体的に形成されている。一例として、支持部材4は、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。
以上のように構成された第1実施形態のSERSユニット1においては、図4に示されるように、支持基板3の凹部35の内側から支持部材4の挟持部41の内側に至る領域が、開口部12(挟持部41におけるSERS素子2の反対側の開口部)が設けられたキャビティ11を構成している。つまり、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10は、開口部12が設けられたキャビティ11を有している。キャビティ11は、支持体10の長手方向Bおいて支持体10の中央に配置されている。開口部12の縁12aは、同一平面上に位置している。支持体10において開口部12の縁12aを囲む領域13(挟持部41におけるSERS素子2の反対側の表面)は、平坦面である。
SERS素子2は、光学機能部20が開口部12に対向するようにキャビティ11内に配置されている。開口部12の縁12aは、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合に、SERS素子2の外縁2aの内側に位置している。この状態で、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10は、パッケージ5に収容されている。
第1実施形態のSERSユニット1の支持体10では、図6に示されるように、開口部12の縁12aが第1開口縁8であり、凹部37の開口部の縁が第2開口縁9である。第2開口縁9は、光学機能部20が開口部12に対向する方向(すなわち、方向A)において第1開口縁8に対して光学機能部20の反対側に位置しており、且つ光学機能部20が開口部12に対向する方向(すなわち、方向A)から見た場合に第1開口縁8の外側に位置している。
パッケージ5は、可撓性を有しており、袋状に形成されている。パッケージ5は、支持体10を収容した状態で、例えば真空引きによって排気がなされ(すなわち、パッケージ5内に存在する空気等の気体がパッケージ5外に排出され)、例えば熱圧着によって封止される。パッケージ5は、開口部12の縁12aと、開口部12の縁12aを囲む領域13と、に接触している。これにより、開口部12は、パッケージ5と支持体10とによって隙間無く封止されている。パッケージ5は、開口部12において、光学機能部20から離間した状態で光学機能部20側に撓んでいる。第1実施形態のSERSユニット1では、図6に示されるように、パッケージ5が第1開口縁8及び第2開口縁9に接触している。パッケージ5は、図1に示されるように、支持基板3の裏面3b側の各凹部34において、各凹部34の内側に撓んでいる。なお、袋状のパッケージ5としては、一部(例えば底面及び側面)が硬く、残りの一部(例えば上面)のみが可撓性を有するものも含む。
図6に示されるように、支持基板3の凹部31の開口部及び凹部37の開口部、並びに支持部材4の挟持部41の外縁部等には、R面取りが施されている。これにより、パッケージ5に大きな張力が局所的に発生することを抑制し、パッケージ5の破断を回避することができる。
図7に示されるように、パッケージ5は、外側層51と、内側層52と、を有している。外側層51は、例えば、ポリエステル(PET、PEN等)、ポリアミド(ナイロン等)からなる基材層51aと、基材層51aの内側に積層されたアルミニウム層51bと、を有している。内側層52は、アルミニウム層51bの内側に積層された吸湿層52aと、吸湿層52aの内側に積層されたシーラント層52bと、を有している。上記の各層は、ポリエチレン、接着剤等によって、互いに貼り合わされている。吸湿層52aは、パッケージ5内の水分を吸収する。吸湿層52aは、例えば、多孔質のシリカ、多孔質のゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムを含んでいる。
次に、第1実施形態のSERSユニット1を用いたラマン分光分析方法について説明する。図8に示されるように、ラマン分光分析方法を実施するためのラマン分光分析装置60は、ステージ61と、光源62と、光学部品63と、光学部品64と、検出器65と、を備えている。ステージ61は、SERSユニット1を支持する。光源62は、励起光を出射する。光学部品63は、励起光を光学機能部20に照射するのに必要なコリメーション、フィルタリング、集光等を行う。光学部品64は、ラマン散乱光を検出器65に誘導するのに必要なコリメーション、フィルタリング等を行う。検出器65は、ラマン散乱光を検出する。
まず、SERSユニット1を用意し、SERSユニット1からパッケージ5を除去する。そして、支持部材4の挟持部41の内側の領域に溶液試料(或いは、水又はエタノール等の溶液に粉体の試料を分散させたもの)を滴下することにより、光学機能部20上に溶液試料を配置する。続いて、レンズ効果を低減させるために、光透過性を有するカバー7を支持基板3の凹部37に配置して、カバー7を溶液試料に接触させる。
その後に、ステージ61上に支持基板3を配置して、SERSユニット1をラマン分光分析装置60にセットする。続いて、光源62から出射された励起光を、光学部品63を介して溶液試料に照射することで、溶液試料を励起させる。このとき、ステージ61は、光学機能部20に励起光の焦点が合うように移動させられている。これにより、光学機能部20と溶液試料との界面で表面増強ラマン散乱が生じ、溶液試料由来のラマン散乱光が例えば10倍程度にまで増強されて放出される。そして、放出されたラマン散乱光を、光学部品64を介して検出器65で検出することにより、ラマン分光分析を行う。
なお、光学機能部20上への試料の配置の方法には、上述した方法の他に、次のような方法がある。例えば、支持基板3を把持して、溶液試料(或いは、水又はエタノール等の溶液に粉体の試料を分散させたもの)に対してSERS素子2を浸漬させて引き上げ、ブローして当該試料を乾燥させてもよい。また、溶液試料(或いは、水又はエタノール等の溶液に粉体の試料を分散させたもの)を光学機能部20上に微量滴下し、当該試料を自然乾燥させてもよい。また、粉体である試料をそのまま光学機能部20上に分散させてもよい。なお、これらの場合には、測定時にカバー7を配置しなくてもよい。
次に、第1実施形態のSERSユニット1によって奏される効果について説明する。図1及び図4に示されるように、SERSユニット1では、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10が、排気がなされたパッケージ5に収容されている。そのため、キャビティ11の開口部12を介して水分その他の異物がキャビティ11内に進入することを抑制することができる。加えて、例えば支持基板3及び支持部材4が樹脂からなる場合であっても、支持体10自体を介して水分がキャビティ11内に進入することを抑制することができる。更に、パッケージ5が、開口部12の縁12aに接触しており、開口部12において、光学機能部20から離間した状態で光学機能部20側に撓んでいる。そのため、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を防止しつつ、キャビティ11内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。よって、SERSユニット1によれば、様々な要因による光学機能部20の劣化を安定的に抑制することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が支持体10の第1開口縁8及び第2開口縁9に接触している。これにより、キャビティ11内に形成された密閉空間の密閉度をより向上させることができる。
また、SERSユニット1では、開口部12の縁12aが同一平面上に位置しており、支持体10において開口部12の縁12aを囲む領域13が平坦面である。これにより、開口部12の縁12aにパッケージ5をより確実に接触させて、キャビティ11内に狭い密閉空間をより安定的に形成することができる。
また、SERSユニット1では、キャビティ11が支持体10の長手方向Bにおいて支持体10の中央に配置されている。これにより、板状に形成された支持体10が反ったとしても、支持体10の反りに起因して生じる応力が光学機能部20にアンバランスに作用するのを抑制することができる。
また、SERSユニット1では、支持基板3及び支持部材4(すなわち、支持体10)が、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。これにより、支持体10を経由してキャビティ11内に外乱光が進入するのを抑制することができ、ラマン分光分析を精度良く実施することが可能となる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が、パッケージ5内の水分を吸収する吸湿層52aを有している。これにより、支持体10がパッケージ5に収容される際にキャビティ11内に水分が存在していたり或いは支持体10自体に水分が含まれていたりしたとしても、そのような水分が吸湿層52aに吸収されるため、そのような水分による光学機能部20の劣化を抑制することができる。特に、吸湿層52aがキャビティ11に面しているため、キャビティ11内の水分を効率良く除去することができる。また、排気によってパッケージ5が支持体10に密着しているため、支持体10自体に含まれていた水分を吸湿層52aに効率良く吸収させることができる。
また、SERSユニット1では、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合に、開口部12の縁12aがSERS素子2の外縁2aの内側に位置している。これにより、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を確実に防止しつつ、キャビティ11内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。
また、SERSユニット1では、1つのキャビティ11を有する支持体10が1つのパッケージ5に収容されている。これにより、パッケージ5が撓むことでキャビティ11内に形成される密閉空間の形状がばらつくことを抑制することができる。したがって、複数のSERSユニット1間において個体差を小さくして、光学機能部20の劣化をより安定的に抑制することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が、支持基板3の裏面3b側の各凹部34において、各凹部34の内側に撓んでいる。これにより、封止後のパッケージ5内の容積を小さくして、パッケージ5内に含まれる水分の量を抑制することができる。更に、各凹部34におけるパッケージ5の撓みによって、吸湿層52aの表面積が大きくなる。これにより、パッケージ5内に低湿度な環境を構築することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5がアルミニウム層51b有している。これにより、パッケージ5内への外気及び水分の進入、並びにパッケージ5内への光の入射等が防止される。そのため、SERSユニット1を構成する各部が、外気、水分、光等によって劣化することを抑制することができる。更に、アルミニウム層51bは、他の層よりも延性が低い。そのため、開口部12においてパッケージ5が大きく撓んで光学機能部20に接触することを抑制することができる。
次に、SERSユニット1の変形例について説明する。図9の(a)及び(b)に示されるように、底壁14及び環状の側壁15によって支持体10が構成されており、底壁14及び側壁15によって画定されたキャビティ11内にSERS素子2が配置されていてもよい。
図9の(a)に示されるように、底壁14と側壁15とが別体である場合には、例えば、ガスバリア性の高い材料を底壁14に選択し、吸湿性を有する材料を側壁15に選択する等、材料の選択の自由度が高まる。また、キャビティ11の高さは、側壁15の高さで規定され、底壁14の厚さに依存しない。したがって、キャビティ11の高さ及び底壁14の厚さを容易に且つ同時に調整することができる。
図9の(b)に示されるように、底壁14と側壁15とが一体である場合には、部品点数を減らして、低コスト化を図ることができる。また、底壁14と側壁15との接合も不要となる。底壁14と側壁15とが一体であるため、開口部12からの排気を個体間で均一にすることができ、開口部12におけるパッケージ5の撓み量を個体間で均一にすることができる。
図9の(c)に示されるように、ベース16及び挟持部材17によって支持体10が構成されており、ベース16と挟持部材17とでSERS素子2が挟持されていてもよい。この変形例では、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合に、開口部12の縁12aがSERS素子2の外縁の内側に位置している。これにより、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を確実に防止しつつ、キャビティ11内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。また、ベース16の厚さを薄くコンパクトにすることができ、部材コストの低減、環境負荷の低減を図ることができる。
図10の(a)に示されるように、開口部12の縁12aが円形状であってもよいし、図10の(b)に示されるように、開口部12の縁12aが矩形状であってもよい。
開口部12の縁12aが円形状である場合には、排気の際に、パッケージ5が光学機能部20側に均一に撓み(開口部12の縁12aの全周に渡って接触したパッケージ5が球面状に撓み)、パッケージ5の破断の原因となる局所的な応力の発生を抑制することができる。また、同サイズの(正方形の場合には各辺の長さが直径に等しく、長方形の場合には長辺の長さが直径に等しい)矩形状の開口部12に比べ、パッケージ5の撓み量を小さくして、パッケージ5が光学機能部20に接触するリスクを低減することができる。
開口部12の縁12aが矩形状である場合には、同サイズの(正方形の場合には直径が各辺の長さに等しく、長方形の場合には直径が長辺の長さに等しい)円形状の開口部12に比べ、パッケージ5の撓み量を大きくして、キャビティ11内の密閉空間をより狭くすることができる。また、パッケージ5の撓み量が大きくなることで、吸湿層52aの表面積が大きくなる。これにより、キャビティ11内の水分をより確実に除去することができる。
図11の(a)及び(b)に示されるように、開口部12側が広いテーパ状にキャビティ11が形成されていてもよいし、図12の(a)及び(b)に示されるように、開口部12の反対側が広いテーパ状にキャビティ11が形成されていてもよい。なお、図11の(a)及び図12の(a)に示されるように、互いに一体の底壁14及び側壁15によって支持体10が構成されていてもよいし、図11の(b)及び図12の(b)に示されるように、互いに別体のベース16及び挟持部材17によって支持体10が構成されていてもよい。
開口部12側が広いテーパ状にキャビティ11が形成されている場合には、パッケージ5の撓み量を大きくして、キャビティ11内の密閉空間をより狭くすることができる。また、パッケージ5の撓み量が大きくなることで、吸湿層52aの表面積が大きくなる。これにより、キャビティ11内の水分をより確実に除去することができる。
開口部12の反対側が広いテーパ状にキャビティ11が形成されている場合には、パッケージ5の撓み量を小さくして、パッケージ5が光学機能部20に接触するリスクを低減することができる。また、パッケージ5の撓み量が小さくなることで、パッケージ5が光学機能部20に接触しない範囲において、キャビティ11を構成する各部材の厚さを薄くすることができる。これにより、低コスト化、環境負荷の低減を図ることができる。
図13の(a)に示されるように、支持体10において、開口部12の縁12aを囲む領域13が、更に領域13を囲む領域18に対して、光学機能部20の反対側に位置していてもよいし、図13の(b)に示されるように、支持体10において、開口部12の縁12aを囲む領域13が、更に領域13を囲む領域18に対して、光学機能部20側に位置していてもよい。
支持体10において領域13が領域18に対して光学機能部20の反対側に位置している場合には、パッケージ5において開口部12及び領域13上に位置する部分に作用する張力が大きくなる。これにより、パッケージ5の撓み量を小さくして、パッケージ5が光学機能部20に接触するリスクを低減することができる。
支持体10において領域13が領域18に対して光学機能部20側に位置している場合には、パッケージ5において開口部12及び領域13上に位置する部分に作用する張力が小さくなる。これにより、パッケージ5の撓み量を大きくして、キャビティ11内の密閉空間をより狭くすることができる。また、パッケージ5の撓み量が大きくなることで、吸湿層52aの表面積が大きくなる。これにより、キャビティ11内の水分をより確実に除去することができる。なお、支持基板3の凹部37も、パッケージ5において開口部12及び領域13上に位置する部分に作用する張力を小さくするよう機能する。このように、支持基板3の形状によっても、パッケージ5に作用する張力を調整することが可能である。
1つのパッケージ5は、図14に示されるように、複数のキャビティ11を有する(1つの)支持体10を収容していてもよい。各キャビティ11に対して1つのSERS素子2が設けられており、パッケージ5が各キャビティ11の開口部12において光学機能部20側に撓むことによって、各キャビティ11においてSERS素子2(光学機能部20)が配置された狭い密閉空間を均一に形成することができる。これにより、SERSユニット1において、SERS素子2が配置された各キャビティ11の空間形状の個体差を小さくして、光学機能部20の劣化を安定的に抑制することができる。
なお、1つのキャビティ11を有する支持体10が1つのパッケージ5に収容されているSERSユニット1を複数用いるよりも、複数のキャビティ11を有する支持体10を1つのパッケージ5に収容したSERSユニット1を1つ用いるほうが、各キャビティ11に対する排気作業が同一条件で行われることが保証されているため、各キャビティ11の空間形状の個体差はより小さくなる。
次に、SERSユニット1の寸法例について説明する。例えば図9の(c)に示されるように、支持体10においてSERS素子2を挟持する場合において、開口部12の縁12aが矩形状であるときには、縁12aの各辺の長さは、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合におけるSERS素子2の各辺の長さの50%〜95%である。また、支持体10においてSERS素子2を挟持する場合において、開口部12の縁12aが円形状であるときには、縁12aの直径は、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合におけるSERS素子2の対角線の長さの50%〜95%である。
例えば図9の(a)及び(b)に示されるように、支持体10においてSERS素子2を挟持しない場合において、開口部12の縁12aが矩形状であるときには、縁12aの各辺の長さは、「光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合におけるSERS素子2の長辺の長さ」〜「当該長辺の長さ+1mm」の範囲である。支持体10においてSERS素子2を挟持しない場合において、開口部12の縁12aが円形状であるときには、縁12aの直径は、「光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合におけるSERS素子2の対角線の長さ」〜「当該対角線の長さ+1mm」の範囲である。
開口部12の縁12aが矩形状である場合には、開口部12におけるパッケージ5の撓み量は、縁12aの対角線の長さの0.01倍〜0.1倍である。開口部12の縁12aが円形状である場合には、開口部12におけるパッケージ5の撓み量は、縁12aの直径の0.01倍〜0.1倍である。
開口部12におけるパッケージ5の撓みの底部(最も撓んでいる部分)からSERS素子2の表面(すなわち、光学機能部20)までの距離を300μm〜1.3mmに設定することで、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を防止しつつ、キャビティ11内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。
[第2実施形態]
図15に示されるように、第2実施形態のSERSユニット(表面増強ラマン散乱ユニット)1は、SERS素子(表面増強ラマン散乱素子)2と、支持基板3と、支持部材4と、パッケージ5と、を備えている。支持基板3及び支持部材4は、SERS素子2を支持する支持体10を構成している。支持体10は、方向Aを厚さ方向とし且つ方向Bを長手方向とする長尺体である。
図16に示されるように、支持基板3の表面3aには、SERS素子2及び支持部材4を収容する凹部31が設けられている。凹部31は、支持体10の長手方向Bにおいて支持基板3の中央から一方の側に片寄った位置に配置されている。図17に示されるように、支持基板3の裏面3bには、支持基板3の厚さ方向に垂直な方向に延在する壁部32,33が形成されるように複数の凹部34が設けられている。一例として、壁部32は、支持基板3のうち凹部31が設けられた部分を除く部分の外縁に沿って形成されている。壁部33は、支持基板3のうち凹部31が設けられた部分を除く部分を二分するように支持体10の長手方向Bに沿って形成されている。支持基板3は、方向Aを厚さ方向とし且つ方向Bを長手方向とする矩形板状に形成されている(図15参照)。凹部31及び各凹部34は、直方体状に形成されている。支持基板3は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、スチロール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、PET、PMMA、シリコーン若しくは液晶ポリマー等)、セラミック、ガラス又はシリコン等からなり、成型、切削、エッチング等によって一体的に形成されている。一例として、支持基板3は、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。
SERS素子2の構成は、上述した第1実施形態のSERSユニット1が備えるSERS素子2の構成と同様である。
図18に示されるように、凹部31の底面31aには、SERS素子2の基板21側の一部を収容する凹部35が設けられている。凹部35は、SERS素子2の基板21側の一部と相補関係を有する形状に形成されており、基板21の厚さ方向に垂直な方向へのSERS素子2の移動を規制している。
図18及び図19に示されるように、凹部31の側面には、支持基板3の厚さ方向Aから見た場合にSERS素子2を包囲するように、複数の凸部38が配置されている。各凸部38は、支持基板3の一部として、支持基板3と一体的に形成されている。各凸部38は、支持基板3の厚さ方向Aに沿って延在している。各凸部38は、支持基板3の厚さ方向Aを中心線方向とする半円柱面状の側面38aを有している。各凸部38は、更に、凹部31の開口部側において一部が切り欠かれることで形成された平坦面38bを有している。各凸部38において、側面38aと平坦面38bとの間には、傾斜面38cが形成されている。
支持部材4は、挟持部41を有している。挟持部41は、基板21の厚さ方向から見た場合に光学機能部20を包囲するように環状に形成されている。一例として、挟持部41の外側の側面41aは四角柱面であり、挟持部41の内側の側面41bは円柱面である。挟持部41は、挟持部41が光学機能部20を包囲し且つSERS素子2の導電体層23に接触した状態で、複数の凸部38によって保持されている。支持部材4が凹部31内に配置される際には、各凸部38の平坦面38b及び傾斜面38cが挟持部41のガイドとして機能し、挟持部41の側面41aが各凸部38の側面38aにおいて嵌め合わされる。SERS素子2は、凹部35において支持基板3と支持部材4の挟持部41とで挟持されることで、支持体10において機械的に(すなわち、接着剤等によらずに、部材同士の嵌め合わせによって)保持されている。なお、凹部31の側面の一部には拡幅部39が設けられている。SERSユニットにおいては、拡幅部39にピン等を差し込むことで、凹部31内から支持部材4を取り外すことができる。
一例として、挟持部41は、基板21の厚さ方向から見た場合に外縁が矩形状となり且つ内縁が円形状となるように形成されている。複数の凸部38は、直方体状の凹部31の1つの側面に2つの凸部38が配置されるように、支持基板3に設けられている。挟持部41の内縁が円形状とされることで、SERS素子2への局所的な押圧力の作用が回避されている。支持部材4は、例えば、樹脂(ポリプロピレン、スチロール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、PET、PMMA、シリコーン若しくは液晶ポリマー等)、セラミック、ガラス又はシリコン等からなり、成型、切削、エッチング等によって一体的に形成されている。一例として、支持部材4は、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。
以上のように構成された第2実施形態のSERSユニット1においては、図18に示されるように、支持基板3の凹部35の内側から、支持部材4の挟持部41の内側を介して、支持基板3の凹部31の開口部に至る領域が、開口部12(支持基板3の凹部31の開口部)が設けられたキャビティ11を構成している。つまり、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10は、開口部12が設けられたキャビティ11を有している。キャビティ11は、支持体10の長手方向Bにおいて支持体10の中央から一方の側に片寄った位置に配置されている。開口部12の縁12aは、同一平面上に位置している。支持体10において開口部12の縁12aを囲む領域13(支持基板3の表面3aのうち凹部31の開口部の縁を囲む領域)は、平坦面である。
SERS素子2は、光学機能部20が開口部12に対向するようにキャビティ11内に配置されている。開口部12の縁12aは、光学機能部20が開口部12に対向する方向から見た場合に、SERS素子2の外縁2aの外側に位置している。この状態で、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10は、パッケージ5に収容されている。
第2実施形態のSERSユニット1の支持体10では、挟持部41におけるSERS素子2の反対側の開口部の縁が第1開口縁8であり、開口部12の縁12aが第2開口縁9である。第2開口縁9は、光学機能部20が開口部12に対向する方向(すなわち、方向A)において第1開口縁8に対して光学機能部20の反対側に位置しており、且つ光学機能部20が開口部12に対向する方向(すなわち、方向A)から見た場合に第1開口縁8の外側に位置している。
図15に示されるように、パッケージ5は、可撓性を有しており、袋状に形成されている。パッケージ5は、支持体10を収容した状態で、例えば真空引きによって排気がなされ(すなわち、パッケージ5内に存在する空気等の気体がパッケージ5外に排出され)、例えば熱圧着によって封止される。パッケージ5は、開口部12の縁12aと、開口部12の縁12aを囲む領域13と、に接触している。これにより、開口部12は、パッケージ5と支持体10とによって隙間無く封止されている。パッケージ5は、開口部12において、光学機能部20から離間した状態で光学機能部20側に撓んでいる。第2実施形態のSERSユニット1では、パッケージ5が、第1開口縁8から離間しており、第2開口縁9に接触している。パッケージ5は、支持基板3の裏面3b側の各凹部34において、各凹部34の内側に撓んでいる。なお、袋状のパッケージ5としては、一部(例えば底面及び側面)が硬く、残りの一部(例えば上面)のみが可撓性を有するものも含む。
支持基板3の凹部31の開口部、及び支持部材4の挟持部41の外縁部等には、R面取りが施されている。これにより、パッケージ5に大きな張力が局所的に発生することを抑制し、パッケージ5の破断を回避することができる。
パッケージ5の構成は、上述した第1実施形態のSERSユニット1が備えるパッケージ5の構成と同様である。
次に、第2実施形態のSERSユニット1を用いたラマン分光分析方法について説明する。第2実施形態のSERSユニット1を用いたラマン分光分析方法も、第1実施形態のSERSユニット1を用いたラマン分光分析方法と同様に実施することができる。なお、第2実施形態のSERSユニット1では、支持体10の長手方向Bおいて支持体10の中央から一方の側に片寄った位置にキャビティ11が配置されているので、支持体10のうちキャビティ11が配置された一方の側の部分のみを、ラマン分光分析装置に設けられた差込口からラマン分光分析装置内に位置させて、ラマン分光分析を実施することができる。
次に、第2実施形態のSERSユニット1によって奏される効果について説明する。図15に示されるように、SERSユニット1では、支持基板3及び支持部材4によって構成された支持体10が、排気がなされたパッケージ5に収容されている。そのため、キャビティ11の開口部12を介して水分その他の異物がキャビティ11内に進入することを抑制することができる。加えて、例えば支持基板3及び支持部材4が樹脂からなる場合であっても、支持体10自体を介して水分がキャビティ11内に進入することを抑制することができる。更に、パッケージ5が、開口部12の縁12aに接触しており、開口部12において、光学機能部20から離間した状態で光学機能部20側に撓んでいる。そのため、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を防止しつつ、キャビティ11内に狭い密閉空間を安定的に形成することができる。よって、SERSユニット1によれば、様々な要因による光学機能部20の劣化を安定的に抑制することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が、支持体10の第1開口縁8から離間しており、支持体10の第2開口縁9に接触している。これにより、支持基板3の厚さ方向A及び長手方向Bの両方において第1開口縁8よりも光学機能部から離間する第2開口縁9においてパッケージ5が撓むため、パッケージ5と光学機能部20との物理的な干渉を防止しつつ、パッケージ5からの排気をより強く行うことができる。また、凹部31の開口部の分だけキャビティ11が広くなるため、支持基板3の裏面3bに設けられた凹部34を含む支持体10全体のバランスが良くなり(すなわち、支持基板3の表面3a及び裏面3bに設けられた凹部の大きさの差に起因する支持体10の形状的なアンバランスが低減され)、パッケージ5からの排気の際に支持体10に不均一な応力が生じるのを抑制することができる。SERSユニット1では、支持体10の長手方向Bおいて支持体10の中央から一方の側に片寄った位置にキャビティ11が配置されているため、支持基板3の裏面3bに設けられた凹部34を含む支持体10全体のバランスを良くすることは重要である。
また、SERSユニット1では、開口部12の縁12aが同一平面上に位置しており、支持体10において開口部12の縁12aを囲む領域13が平坦面である。これにより、開口部12の縁12aにパッケージ5をより確実に接触させて、キャビティ11内に狭い密閉空間をより安定的に形成することができる。
また、SERSユニット1では、キャビティ11が、支持体10の長手方向Bおいて支持体10の中央から一方の側に片寄った位置に配置されている。これにより、板状に形成された支持体10が反ったとしても、支持体10の中央に比べると、支持体10の中央から一方の側に片寄った位置では、支持体10の反りに起因して生じる応力が小さくなるため、当該応力に起因して光学機能部20に与えられる影響を抑制することができる。また、板状に形成された支持体10が反ったとしても、支持体10の中央に比べると、支持体10の中央から一方の側に片寄った位置では、支持体10の反りの度合いが小さくなるため、SERS素子2がキャビティ11内(具体的には、凹部35内)において安定的に保持される。
また、SERSユニット1では、支持基板3及び支持部材4(すなわち、支持体10)が、外乱光に対する光吸収色(例えば黒色)又は光反射色(例えば白色)の樹脂により形成されている。これにより、支持体10を経由してキャビティ11内に外乱光が進入するのを抑制することができ、ラマン分光分析を精度良く実施することが可能となる。特に、支持体10のうちキャビティ11が配置された一方の側の部分のみを、ラマン分光分析装置に設けられた差込口からラマン分光分析装置内に位置させて、ラマン分光分析を実施する場合には、支持体10のうちキャビティ11が配置されていない他方の側の部分を介してキャビティ11内に外乱光が進入し易くなるため、上述したような色の樹脂により支持体10を形成することは重要である。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が、パッケージ5内の水分を吸収する吸湿層52aを有している。これにより、支持体10がパッケージ5に収容される際にキャビティ11内に水分が存在していたり或いは支持体10自体に水分が含まれていたりしたとしても、そのような水分が吸湿層52aに吸収されるため、そのような水分による光学機能部20の劣化を抑制することができる。特に、吸湿層52aがキャビティ11に面しているため、キャビティ11内の水分を効率良く除去することができる。また、排気によってパッケージ5が支持体10に密着しているため、支持体10自体に含まれていた水分を吸湿層52aに効率良く吸収させることができる。
また、SERSユニット1では、1つのキャビティ11を有する支持体10が1つのパッケージ5に収容されている。これにより、パッケージ5が撓むことでキャビティ11内に形成される密閉空間の形状がばらつくことを抑制することができる。したがって、複数のSERSユニット1間において個体差を小さくして、光学機能部20の劣化をより安定的に抑制することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5が、支持基板3の裏面3b側の各凹部34において、各凹部34の内側に撓んでいる。これにより、封止後のパッケージ5内の容積を小さくして、パッケージ5内に含まれる水分の量を抑制することができる。更に、各凹部34におけるパッケージ5の撓みによって、吸湿層52aの表面積が大きくなる。これにより、パッケージ5内に低湿度な環境を構築することができる。
また、SERSユニット1では、パッケージ5がアルミニウム層51b有している。これにより、パッケージ5内への外気及び水分の進入、並びにパッケージ5内への光の入射等が防止される。そのため、SERSユニット1を構成する各部が、外気、水分、光等によって劣化することを抑制することができる。更に、アルミニウム層51bは、他の層よりも延性が低い。そのため、開口部12においてパッケージ5が大きく撓んで光学機能部20に接触することを抑制することができる。
また、SERSユニット1では、図15に示されるように、支持基板3の厚さ方向Aにおいて凹部34の底面34aが凹部31の底面31aよりも支持基板3の表面3a側に位置している。これにより、凹部34の深さが大きくなり、すなわち、支持基板3のうち凹部31が配置されていない部分の厚さが小さくなって支持基板3全体の肉厚が均一になるため、支持体10の全体における反りのリスクを低減させることができる。
また、支持基板3の表面3aが平坦面として構成されているため、例えばSERSユニット1をラマン分光分析装置60にセットした際に、ラマン分光分析装置60の所定面に支持基板3の表面3aを安定して当接させることができる。つまり、支持基板3の表面3aを位置決め面として機能させることができる。また、SERS素子2及び支持部材4を凹部31内に配置する際に、支持基板3の表面3aにおいてSERS素子2及び支持部材4を滑らせることができる。つまり、支持基板3の表面3aをガイド面として機能させることができる。
また、支持基板3の表面3aを平坦面として構成することは、支持基板3を成型製作する観点からも合理的である。例えば、支持基板3のうち凹部31が配置されている部分に対して、支持基板3のうち凹部31が配置されていない部分を中央(支持基板3の厚さ方向Aにおける中央)に配置すると、支持基板3の表面3a側及び裏面3b側の両側において開口表面積が大きくなり、支持基板3を成型作成した後の金型離型の難易度が上がり、離型不良の発生リスクが高まる。
また、例えば、支持基板3のうち凹部31が配置されている部分に対して、支持基板3のうち凹部31が配置されていない部分を裏面3b側に配置すると、成型後に成型品を金型から外す際に必要な「金型内の突出ピン」(イジェクタピン)を支持基板3の表面3a側に配置させることが常套となるが、その結果、支持基板3の表面3aにイジェクタピンの跡が形成されることとなり、支持基板3の表面3aの外観が悪くなる。
以上により、支持基板3のうち凹部31が配置されている部分に対して、支持基板3のうち凹部31が配置されていない部分を表面3a側に配置し、支持基板3の表面3aを平坦面として構成することは、成型製作におけるリスク低減、及び外観印象の向上を図る上で重要である。
また、支持基板3の厚さ方向Aにおいて凹部34の底面34aが凹部31の底面31aよりも支持基板3の表面3a側に位置しているため、その分だけ、光学機能部20が支持基板3の表面3aから離れることになる。これにより、光学機能部20が支持基板3の表面3aと面一に配置される場合に比べ、光学機能部20の汚損リスクが低減される。
また、SERSユニット1では、支持部材4が薄くされ、凹部31の底面31aとは反対側の支持部材4の表面が、支持基板3の表面3aに対して支持基板3の裏面3b側に位置している。支持部材4が薄くされることで、支持部材4の反りのリスクが低減される。また、例えば、ラマン分光分析装置60の所定面に支持基板3の表面3aを当接させてラマン分光分析装置60にSERSユニット1をセットする場合、支持基板3の表面3aのうち凹部31の周囲の領域がラマン分光分析装置60の所定面に当接するので、ラマン分光分析装置60にSERSユニット1を安定してセットすることができ、ラマン分光分析を安定して実施することが可能となる。
また、SERSユニット1では、凹部31に複数の凸部38が設けられている。図19に示されるように、各凸部38の平坦面38bで構成される平面サイズは、各凸部38の側面38aの頂部で構成される平面サイズよりも大きい。これにより、支持部材4を凹部31内に容易に配置することができる。更に、支持部材4を凹部31の底面31a側に押圧するだけで、支持部材4が各凸部38の側面38aにおいて嵌め合わされ、支持部材4が凹部31内における所定位置に精度良く位置決めされる。
また、支持基板3の厚さ方向Aから見た場合に、各凸部38が凹部31の側面から内側に突出している。これにより、例えば支持部材4が成型製作であり、そのゲート(成型時に樹脂が流れ込む入口)のカットによる凸部が支持部材4の外側の側面41aに残っていても、支持基板3の凹部31の側面と支持部材4の側面とで嵌め合わせを行わないため、支持部材4に残った凸部が支持基板3の凹部31の側面と干渉するのを防止することができる。
また、SERSユニット1では、支持基板3と支持部材4との固定が支持部材4の側面において実施されているため、支持部材4に脚部を設けたり、凹部31の底面31aに嵌合孔を設けたりすることが不要となり、支持基板3を薄くして、SERSユニット1を小型化することができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明は、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば、排気によってパッケージ5を少なくとも開口部12の縁12aに接触させることができれば、支持体10において開口部12の縁12aを囲む領域13は、平坦面でなくてもよいし、更に、開口部12の縁12aは、同一平面上に位置していなくてもよい。
また、排気がなされた袋状のパッケージ5は、真空引きによって排気がなされたものに限定されず、パッケージ5内の気体が押し出されるようにパッケージ5が外側から押圧されることで排気がなされたものであってもよい。
また、パッケージ5は、吸湿層52aを有していなくてもよい。その場合、吸湿シート等の吸湿部材をパッケージ5内に別途収容してもよい。このような場合にも、内部を排気することで支持体10に密着したパッケージ5が、所望の位置(例えば開口部12及び領域13上)から吸湿シートが位置ずれするのを抑制するため、複数のSERSユニット1間において個体差を小さくすることができる。更に、吸湿層52a及び吸湿部材に代えて、或いは、吸湿層52a及び吸湿部材と共に、炭酸ガス又は酸素を吸収する吸収部が設けられていてもよい。炭酸ガスを吸収させる場合には、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を吸収部に用いればよい。酸素を吸収させる場合には、鉄等を吸収部に用いればよい。
また、微細構造部24は、例えば支持部25を介して、基板21の表面21a上に間接的に形成されていてもよいし、基板21の表面21a上に直接的に形成されていてもよい。また、導電体層23は、微細構造部24上に直接的に形成されたものに限定されず、微細構造部24に対する金属の密着性を向上させるためのバッファ金属(Ti又はCr等)層等、何らかの層を介して、微細構造部24上に間接的に形成されたものであってもよい。また、微細構造部24は、基板21を介さずに支持体10に直接形成されていてもよい。すなわち、表面増強ラマン散乱を生じさせる光学機能部20が、支持体10に直接形成されていてもよい。
また、SERSユニット1の各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を適用することができる。例えば、支持基板3及び支持部材4は着色された樹脂ではなく、透明な樹脂から形成されていてもよい。この場合、樹脂の着色成分がアウトガスとして光学機能部を劣化させるリスクを抑制することができる。また、ラマン分光分析装置のステージ61及び支持基板3にアライメントマークを設けておけば、透明な支持基板3を介してラマン分光分析装置60がアライメントマークを認識して自動でアライメントを行うことも可能となる。なお、環状は、円環状に限定されず、矩形環状等、その他の形状の環状を含む。
本発明によれば、様々な要因による光学機能部の劣化を安定的に抑制することができる表面増強ラマン散乱ユニットを提供することが可能となる。
1…SERSユニット(表面増強ラマン散乱ユニット)、2…SERS素子(表面増強ラマン散乱素子)、2a…外縁、5…パッケージ、8…第1開口縁、9…第2開口縁、10…支持体、11…キャビティ、12…開口部、12a…縁、13…領域、20…光学機能部、52a…吸湿層。

Claims (9)

  1. 開口部が設けられたキャビティを有する支持体と、
    前記開口部に対向するように前記キャビティ内に配置され、表面増強ラマン散乱を生じさせる光学機能部と、
    前記支持体を収容し、排気がなされたパッケージと、を備え、
    前記パッケージは、可撓性を有しており、
    前記パッケージは、少なくとも前記開口部の縁に接触しており、前記開口部において、前記光学機能部から離間した状態で前記光学機能部側に撓んでおり、
    前記パッケージにおいては、前記支持体において前記開口部の前記縁を囲む領域に沿った部分と、前記開口部において撓んでいる部分と、が連続している、表面増強ラマン散乱ユニット。
  2. 前記支持体は、
    第1開口縁と、
    前記第1開口縁に対して前記光学機能部の反対側に位置しており、且つ前記光学機能部が前記開口部に対向する方向から見た場合に前記第1開口縁の外側に位置している第2開口縁と、を有し、
    前記開口部の前記縁は、前記第1開口縁であり、
    前記パッケージは、前記第1開口縁及び前記第2開口縁に接触している、請求項1記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  3. 前記支持体は、
    第1開口縁と、
    前記第1開口縁に対して前記光学機能部の反対側に位置しており、且つ前記光学機能部が前記開口部に対向する方向から見た場合に前記第1開口縁の外側に位置している第2開口縁と、を有し、
    前記開口部の前記縁は、前記第2開口縁であり、
    前記パッケージは、前記第1開口縁から離間しており、前記第2開口縁に接触している、請求項1記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  4. 前記支持体は、長尺体であり、
    前記キャビティは、前記支持体の長手方向において前記支持体の中央に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  5. 前記支持体は、長尺体であり、
    前記キャビティは、前記支持体の長手方向において前記支持体の中央から一方の側に片寄った位置に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  6. 前記開口部の前記縁は、同一平面上に位置している、請求項1〜5のいずれか一項記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  7. 前記支持体において前記開口部の前記縁を囲む領域は、平坦面である、請求項6記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  8. 前記パッケージは、前記パッケージ内の水分を吸収する吸湿層を有する、請求項1〜7のいずれか一項記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
  9. 前記光学機能部は、表面増強ラマン散乱素子に設けられており、
    前記表面増強ラマン散乱素子は、前記光学機能部が前記開口部に対向するように前記キャビティ内に配置されており、
    前記開口部の前記縁は、前記光学機能部が前記開口部に対向する方向から見た場合に、表面増強ラマン散乱素子の外縁の内側に位置している、請求項1〜8のいずれか一項記載の表面増強ラマン散乱ユニット。
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