JP6719315B2 - 鉄道の支障範囲可視化システム - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道の支障範囲可視化システムおよび管理サーバに関する。
安定した鉄道輸送のために、鉄道設備の点検や整備等の保守作業が必要である。運行管理システムにより管理された区間で保守作業を行う場合、あらかじめ運行管理システムに対して線路閉鎖等の支障範囲を設定し、支障範囲への列車の進入を抑止する。これにより、保守作業員や保守用車両と列車との接触等を未然に防止する。鉄道の保守作業に際しては、保守作業員が保守作業用端末等に表示される設備名称や線路図により、作業場所が支障範囲内であることを確認する。
ところで、鉄道の支障範囲可視化システムに直接関連する技術ではないが、近年では、GPS(Global Positioning System)や小型カメラ、コンピュータ技術の発展に伴い、カメラで撮影した画像に情報処理した画像を重ね合わせたり、カメラで撮影した画像を三次元グラフィックスデータに加工したりする技術が提案されている。
特許文献1には、その要約に「作業機械に搭載されたグローバル・ポジショニング・システム受信機および傾きセンサにより得られた作業機械の現在位置および姿勢と、作業機械に搭載された監視カメラの取付位置および姿勢とから、監視カメラで撮られた撮画像内における監視対象領域画像の位置を算出し、この算出結果をもとに監視対象領域画像を実際の撮画像に重ねて作業機械に設置された表示装置に表示する」と記載されている。
特許文献2には、その要約に「プラントの現場作業者が携帯し該作業者の位置と作業者の視線の方向を検出する位置・方向検出装置と、前記位置検出装置により検出された位置における作業者の視線の方向の撮影を行うカメラと、制御室内に配置されプラントの配管、タンクを含む建設物系の部分/分類ごとの複数の3Dデータを格納し少なくとも一つの前記3Dデータを表示するHUDやHMDを含む3Dデータ表示端末と、前記カメラが撮影した映像を前記3Dデータ表示端末に送信し、また、前記3Dデータ表示端末に表示された映像を受信して表示する情報端末と、前記プラントに配置されたバルブ、圧力計、ヒータを含む位置と制御状態を表示するプラント制御端末と、により構成され、前記3Dデータ表示端末の表示画面に配管、タンクを含む装置のTAG番号・名称・内容物を含む少なくとも一つを表示することを特徴とするプラント保守支援システム。前記3Dデータ表示端末は、温度異常やガス漏れを含む人が立ち入れない異常状態が発生した区域を常態とは異なる色、音若しくは振動を含んで表示し、その情報を強制的に前記情報端末に送信する」と記載されている。
特開2010−089632号公報 特開2008−269310号公報
従来技術では、保守作業を行う際に、保守作業員は保守作業用端末等に表示される設備名称や線路図を見て、作業場所が支障範囲内にあることを確認する。しかし、支障範囲は、例えば線路の番号や名称(〇〇線上り方向)で特定されるだけであり、実際の作業場所との対応関係はわかりにくい場合がある。さらに、保守作業は、通常、終電から初電(始発)までの夜間に実施されることが多く、昼間に比べて現場の視認性が悪いため、支障範囲の認識を誤るおそれもある。そこで、作業場所における支障範囲を明確に確認して、保守作業の安全性を向上させることが求められている。
特許文献1や特許文献2のように、いわゆる拡張現実感(Augmented Reality:AR)技術を用いることで、論理的な情報である支障範囲と実際の作業場所とを対応付けることが考えられる。しかし、特許文献1や特許文献2に記載の従来技術では、精密に画像を処理して対象物の大きさや形状、位置等を正確に把握する必要がある。
特に特許文献2が対象とするプラントでは、各種センサやアクチュエータ類の装置が各所に複雑に配置されているため、それらの装置に対して情報を重ねて表示するためには、各装置の画像を正確に処理して大きさや形状、位置等を把握する必要がある。また特許文献1の場合も、作業機械の正確な作業のためには、監視対象領域の画像を正確に把握する必要がある。
これに対し、鉄道の保守作業は、夜間に行われることが多いため、作業場所から得られる画像の質も低くなりがちであり、正確に画像を処理するには処理負荷が大きい。その一方、鉄道の保守作業は軌道回路の単位で行われ、かつ、作業場所の構成はプラントや建設現場などに比べるとシンプルである。したがって、鉄道の保守作業の現場では、支障範囲が実際とはずれていても問題はない。或る軌道とその軌道に隣接する他の軌道とは数メートルほど離れており、支障範囲としては軌道以外に注目する対象も特に存在しないため、支障範囲を重ねる場合の精度は低くてよい。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、軌道回路に支障範囲が設定されているかを確実かつ効率的に確認することができるようにした鉄道の支障範囲可視化システムおよび管理サーバを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従う鉄道の支障範囲可視化システムは、鉄道の支障範囲を可視化するシステムであって、ディスプレイと位置センサとを有する端末と、端末に双方向通信可能に接続される管理サーバとを備え、端末は、位置センサで検出した位置情報を管理サーバへ送信し、管理サーバは、位置情報からディスプレイの表示範囲に含まれる所定の軌道回路を特定し、特定した所定の軌道回路に支障範囲が設定されているか確認し、所定の軌道回路に支障範囲が設定されていると判定した場合は、支障範囲を示す座標データを端末へ送信し、端末は、座標データに基づいて生成される支障範囲を示す表示要素をディスプレイに表示する。
本発明によれば、軌道回路に支障範囲が設定されているかを効率的にディスプレイに表示することができるため、端末のユーザは支障範囲が設定されているかを容易に確認することができる。
鉄道の支障範囲を可視化するシステムの全体概要図である。 支障範囲可視化システムのハードウェア構成図である。 支障範囲を可視化する処理のフローチャートである。 支障範囲の設定される様子を示す説明図である。 第2実施例に係り、鉄道の支障範囲可視化システムの全体構成図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。詳細は後述するが、ここでは本実施形態の概要を説明する。本実施形態では、例えば、ディスプレイ・カメラ・GPS受信機・ジャイロセンサ・通信機能を備える支障範囲表示端末1から、支障範囲管理サーバ2へ位置情報・向き情報を送信する。
支障範囲管理サーバ2は、各駅の設備状態を定める駅状態情報と各軌道回路の位置(緯度経度)を定めた軌道回路位置データとを保有している。支障範囲管理サーバ2は、受信した位置情報・向き情報から、支障範囲表示端末1のカメラの撮影範囲を算出し、撮影範囲内の支障範囲を示す座標データを作成し、支障範囲表示端末1にその座標データを送信する。支障範囲表示端末1は、受信した座標データから支障範囲を示す表示要素としての画像A1を作成し、カメラの撮影画像を合成して表示する。
本実施形態では、上述した一連の処理を定期的に繰り返し実行することで、保守作業における支障範囲を随時表示する。これにより、本実施形態によれば、保守作業員に対して支障範囲が設定されていることと、その支障範囲の設定場所とを知らしめることができ、保守作業の安全性を向上することができる。
図1は、鉄道の支障範囲可視化システムの全体概要を示す。本システムは、駅間の線路や駅構内に設定される支障範囲を可視化して保守作業員に提供することで、保守作業を支援し、その安全性を高める。
図1では、一つの例として、線路R1と線路R2とが隣接する場所で保守作業を行う場合を説明する。複数の保守作業員のうち支障範囲の確認を担当する作業員U1(例えば現場リーダ等)は、支障範囲表示端末1を使用することで、保守作業現場である線路R1に支障範囲が設定済であるか確認する。
具体的には、保守作業員U1は、支障範囲表示端末1のカメラ16(図2参照)を線路R1の方に向けて、動画像または静止画像を撮影する。他方の線路R2が画像に含まれてもよい。本実施例では、支障範囲表示端末1は、支障範囲管理サーバ2(図2参照)へ画像データを送信しない。
支障範囲表示端末1は、図2で後述するように、GPSで位置を特定する機能や支障範囲表示端末1の向き(姿勢)を検出する機能を有する。支障範囲表示端末1は、自機の位置と姿勢を含む位置情報を支障範囲管理サーバ2へ送信する。
支障範囲管理サーバ2は、支障範囲表示端末1の位置および姿勢と、軌道回路を管理する情報D21(図3参照)とに基づいて、支障範囲表示端末1の撮影範囲内(支障範囲表示端末1に表示される範囲内)に存在するはずの軌道回路R1,R2を特定する。
支障範囲管理サーバ2は、特定した軌道回路R1,R2に支障範囲が設定されているかを、駅の状態を管理する情報D22(図3参照)に基づいて確認する。支障範囲管理サーバ2は、確認した支障範囲を示す座標データを支障範囲表示端末1へ送信する。
支障範囲表示端末1は、その座標データから支障範囲を示す表示要素A1を生成して、ディスプレイ(図2のユーザインターフェース装置17が該当)に表示する。ディスプレイには、支障範囲を示す表示要素A1と実際に撮影した線路R1,R2とが合成された合成画像G1が表示される。保守作業員U1は、合成画像G1を見ることで、保守作業対象の線路R1に対して支障範囲が設定されていることを容易に確認することができる。
図2は、支障範囲可視化システムの全体構成を示す。本システムは、支障範囲表示端末1と、支障範囲管理サーバ2とを備えており、これら支障範囲表示端末1および支障範囲管理サーバ2は、運行管理システム3に接続されている。以下、支障範囲表示端末1を端末1と、支障範囲管理サーバ2を管理サーバ2と、それぞれ略記する場合がある。
端末1は、図2では1つのみ示すが、複数の保守作業現場に対応できるようにするため、複数設けることができる。端末1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、記憶装置13、通信装置14、GPS・ジャイロセンサ15、カメラ16およびユーザインターフェース装置17を備えている。
CPU11は、記憶装置13に格納されているコンピュータプログラムをメモリ12に展開して実行することで、所定の機能F11,F12を実現する。記憶装置13は、例えば、フラッシュメモリデバイスやハードディスクドライブなどから構成される。記憶装置13には、例えば、管理サーバ2に対して支障範囲の設定場所を問い合わせる問合せ部F11と、管理サーバ2から受信したデータに基づいて支障範囲を表す画像G1を生成する支障範囲画像生成部F12とが記憶されている。
通信装置14は、例えば、モバイルデータ通信網である通信ネットワークCN1を介して、モバイル通信装置6と通信するための回路である。モバイル通信装置6は、例えば携帯電話網の基地局などである。
GPS・ジャイロセンサ15は、位置検出機能と姿勢検出機能を有する。GPS機能は、図外のGPS衛星から電波を受信することで、端末1の現在位置を検出する。姿勢検出機能は、例えばジャイロセンサなどを用いることで、端末1の向きを検出する。
カメラ16は、外部の状況を画像データとして取得するためのもので、静止画像または動画像の少なくともいずれか一つまたは両方を撮影することができる。カメラ2は、端末本体に内蔵してもよいし、端末本体とは別のカメラを無線で接続してもよい。
ユーザインターフェース装置17は、端末1と保守作業員U1とが情報を交換するための装置である。ユーザインターフェース装置17は、端末1へ情報を入力する情報入力装置と、端末1から情報を出力する情報出力装置とを含む。情報入力装置には、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、音声指示装置、視線操作装置などがある。情報出力装置には、例えば、ディスプレイ、プリンタ、音声合成装置などがある。
管理サーバ2の構成を説明する。管理サーバ2は、例えば、CPU21、メモリ22、記憶装置23、通信装置24を含む。
CPU21は、記憶装置23に記憶されたコンピュータプログラムをメモリ22に展開して実行することで、所定の機能F21,F22,F23を実現する。記憶装置23も例えばフラッシュメモリデバイスやハードディスクドライブなどから構成される。記憶装置23には、例えば、端末1の撮影範囲(表示範囲)を算出する撮影範囲算出機能F21と、支障範囲が設定されているかを確認するための設定確認部F22と、支障範囲の座標データを生成する支障範囲座標生成部F23とが記憶されている。
通信装置24は、運行管理システム3および端末1と通信するための回路である。管理サーバ2は、運行管理システム3からモバイル通信装置6を経由して、端末1と通信することができる。これに限らず、端末1と管理サーバ2とがインターネット等を介して直接双方向通信し、支障範囲に関する情報を交換する構成としてもよい。
運行管理システム3は、例えば、信号機や転てつ機や軌道回路を制御したり、列車の進路や運行ダイヤ等を制御したりする。運行管理システム3は、例えば、駅制御装置4と、運行管理システム装置群5とを備えており、駅制御装置4と運行管理システム装置群5とはLAN(Local Area Network)などの通信ネットワークCN2で接続されている。
さらに、運行管理システム装置群5は、LAN等の通信ネットワークCN3を介して管理サーバ2に接続されているとともに、通信ネットワークCN3とモバイル通信装置6およびモバイルデータ通信網CN1を介して端末1とも接続されている。
図3は、支障範囲を可視化する処理のフローチャートである。保守作業員U1は、端末1を作業予定の現場に向けて、問合せ部F11を起動させる。問合せ部F11は、カメラ16を通じて取得した作業予定現場の映像をディスプレイに表示させる。なお、この時点では、作業予定現場の画像データを取得する必要はない。
端末1の問合せ部F11は、端末1の現在位置および向き(姿勢)をGPS・ジャイロセンサ15から取得し(S10)、それら現在位置および向きの情報を明示して、管理サーバ2に対し、支障範囲の設定について問い合わせる(S11)。向き(姿勢)の情報には、例えば、水平方向の傾き、鉛直方向の傾き、電子コンパスの方位の全てを含めてもよいし、その中の一部だけを含めてもよい。
管理サーバ2は端末1から問合せ要求を受信する(S12)と、撮影範囲算出機能F21を起動する。撮影範囲算出機能F21は、端末1から受信した位置および向きの情報から、カメラ16の撮影範囲を算出する。そして、撮影範囲算出機能F21は、カメラ16の撮影範囲を端末1のディスプレイでの座標範囲に換算する。ここで、端末1の筐体寸法、カメラの設置位置、カメラの性能、ディスプレイの大きさや解像度といった、端末1の仕様情報はあらかじめ管理サーバ2に登録されているものとする。撮影範囲算出機能F21は、問合せ要求に含まれる端末1のアドレスなどに基づいて、端末1の仕様情報を特定することができる。
設定確認部F22は、端末1の現在位置と向きに基づいて軌道回路位置データD21を検索し、端末1の位置と向きに合致する軌道回路を検出する(S13)。軌道回路位置データD21は、運行管理システム3の管理下にある全ての軌道回路について、その所属先の駅および位置を管理する情報である。
設定確認部F22は、ステップS13で特定した軌道回路の所属する駅を検索キーとして駅状態情報D22を検索する。駅状態情報D22は、各軌道回路の所属する駅の設備状態を管理する情報であり、周期的に最新情報に更新される。設定確認部F22は、駅状態情報D22に基づいて、ステップS13で特定した軌道回路に支障範囲が設定されているかを確認する(S14)。
支障範囲座標生成部F23は、ステップS13で特定した軌道回路に支障範囲が設定されている場合、その支障範囲を端末1のディスプレイに表示するための座標データを生成し、端末1へ送信する(S15)。すなわち、支障範囲座標生成部F23は、端末1のディスプレイに映っていると予測される軌道回路の画像に対して、支障範囲を示す要素A1を重ねるための座標データを生成する。
端末1は、ステップS11で管理サーバ2に問合せした後、管理サーバ2からの応答を待つ(S16)。端末1は、管理サーバ2から支障範囲の座標データを受領すると(S16:YES)、その座標データをメモリ12に保存する(S17)。
支障範囲画像生成部F12は、受信した座標データで指定された部分を強調して表示するための表示要素A1を生成し、カメラ16で撮影した画像と合成することで、支障範囲合成画像G1を作成し、ディスプレイに表示させる(S18)。
端末1は、合成画像G1の表示を終了するか判定する(S19)。保守作業員U1は、例えばディスプレイに表示される終了ボタンを操作することで、本処理を正常に終了させることができる。保守作業員U1が表示終了を指示した場合(S19:YES)、本処理は正常に終了する。保守作業員U1が表示終了を指示しない場合(S19:NO)、ステップS10に戻る。端末1は、ステップS10〜S18を繰り返して実行することで、端末1のディスプレイに合成画像G1を随時表示させることができる。合成画像G1の例は図1で示した通りである。
図4は、支障範囲が設定される様子を示す説明図である。時間の経過につれて、軌道回路には支障範囲が設定されたり、解除されたりする。ここでは、離間して設置された各線路R1,R2のうち一方の線路R1が保守作業の対象となっており、支障範囲が設定されるものとする。
終電までの期間T1では、列車が運行中のため、保守作業は行われない。終電の後から初電までの期間T2では、列車の運行が終了しているため、保守作業が行われる。作業可能期間T2では、作業対象の線路R1に支障範囲が設定される。支障範囲の設定は、運行管理システム3に対して行われる。保守作業員U1は、作業開始前に、端末1を線路R1の方に向けて問合せ部F11を起動すると、図3で述べた処理が行われて、端末1のディスプレイには合成画像G1が表示される。これにより保守作業員U1は、作業対象の線路R1に支障範囲が設定済であることを確認できる。そして、初電の営業開始時間までに保守作業は終了し、それに伴い支障範囲の設定も解除される。したがって、この時点で端末1のディスプレイには、支障範囲を示す表示要素A1は表示されない。
なお、支障範囲の設定が予約されている場合は、作業開始前の期間T1において、支障範囲の設定が予約済であることを示す表示要素を合成画像G1に含めてもよい。例えば、表示要素A1を点滅させたり、表示要素A1を薄く表示させたりすればよい。
このように構成される本実施例によれば、保守作業員U1は、端末1を作業予定の現場に向けるだけで、作業予定の軌道回路に支障範囲が設定されているかを簡単に確認することができるため、保守作業の安全性が向上する。
本実施例では、十分に離間して設置される線路を保守作業の対象とするため、プラントなどでのAR活用とは異なり、正確な画像処理や位置決め処理は不要である。管理サーバ2は、端末1の位置および向きから、作業対象の線路を速やかに特定し、その線路に支障範囲が設定されているかを直ちに判定することができる。そして、管理サーバ2は、支障範囲を端末1のディスプレイに表示させるための座標データを比較的低い処理負荷で算出し、端末1へ送信することができる。このように、管理サーバ2での処理負荷は、精密で正確な画像処理を実行するAR技術に比べて低いため、一つの管理サーバ2で複数の保守作業現場を同時に管理することができる。
図5を用いて第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例は、第1実施例の変形例に該当するため、第1実施例との相違を中心に説明する。
本実施例では、保守作業員の一人に端末1を所持させ、他の保守作業員にはサブ端末7を所持させる。サブ端末7は、コンピュータ端末として構成されているが、少なくともディスプレイに画面G2を表示させる機能と、端末1と通信する機能とを備えていればよく、GPS機能やジャイロセンサなどは備える必要はない。
端末1と各サブ端末7とは、例えば、近距離無線通信や赤外線通信などの通信CN4を介して接続されている。端末1が図3の処理を実行して合成画像G1をディスプレイに表示する場合、端末1から各サブ端末7へ支障範囲の設定を確認済であることを示すメッセージが送信される。
各サブ端末7は、端末1からのメッセージを含む支障範囲確認画面G2をディスプレイに表示させる。その画面G2には、上述のメッセージ以外に例えば、保守作業に関する情報(作業開始時刻、終了予定時刻、作業対象の軌道回路など)を表示させてもよい。
このように構成される本実施例も上述した第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、端末1を所持する作業員U1以外の作業員も、サブ端末7を通じて、支障範囲が設定されていることを確認しながら保守作業を行うことができる。
本実施例では、端末1を例えば眼鏡型端末のような透過型ディスプレイを備えるウェアラブル端末として構成する場合を説明する。この場合、図3で述べたステップS18では、受信した座標データから生成する支障範囲の表示要素A1を、透過型ディスプレイに表示する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。上述の実施形態において、添付図面に図示した構成例に限定されない。本発明の目的を達成する範囲内で、実施形態の構成や処理方法は適宜変更することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組み合わせることができる。
1:支障範囲表示端末、2:支障範囲管理サーバ、3:運行管理システム

Claims (3)

  1. 鉄道の支障範囲を可視化するシステムであって、
    ディスプレイと位置センサとカメラとを有する端末と、
    前記端末に双方向通信可能に接続される管理サーバとを備え、
    前記端末は、カメラにより所定の軌道回路を含む画像を撮影して保存し、前記位置センサで検出した位置情報を前記管理サーバへ送信し、
    前記管理サーバは、前記位置情報から前記ディスプレイ表示される前記カメラの撮影範囲に含まれる前記所定の軌道回路を特定し、前記特定した所定の軌道回路に作業のための支障範囲が設定されているか確認し、前記所定の軌道回路に前記支障範囲が設定されていると判定した場合は、前記支障範囲を示す座標データを前記端末へ送信し、
    前記端末は、前記保存された所定の軌道回路を含む画像と前記座標データに基づいて生成される支障範囲を示す画像とを合成させて前記ディスプレイに表示する、
    鉄道の支障範囲可視化システム。
  2. 前記位置センサは、前記端末の位置と前記端末の姿勢とを検出し、
    前記端末は、前記位置情報に前記端末の位置と前記端末の姿勢を含めて前記管理サーバへ送信し、
    前記管理サーバは、前記位置情報に含まれる前記端末の姿勢と、軌道回路の位置を管理する軌道回路位置管理情報を前記位置情報に含まれる前記端末の位置で検索して得られる軌道回路とから、前記所定の軌道回路を特定する、
    請求項に記載の鉄道の支障範囲可視化システム。
  3. さらにサブ端末を備え、
    前記サブ端末は前記端末から情報を受信することで、前記端末が表示要素を前記ディスプレイに表示している間に、支障範囲が設定されていることを示す情報をサブ端末のディスプレイに表示する、
    請求項に記載の鉄道の支障範囲可視化システム。
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