JP6719131B2 - 凹状ビード付きペール缶及びペール缶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油、塗料、溶剤などの液体又は流動体を貯蔵したり運搬したりするための金属製のペール缶に関し、詳しくは、底板の外縁と缶胴体との間の隙間を無くしたペール缶に関する。
従来、潤滑油、塗料、溶剤などの液体又は流動体を貯蔵したり運搬したりするための容器として金属製のペール缶が知られている。
例えば、特許文献1には、テーパが付いた側壁(缶胴体20)と底板21とを有する容器本体2と、この容器本体2を提げるための手提げ用の取っ手3と、を備えたテーパペール容器1であって、側壁(缶胴体20)には、変形防止のためにビード23などの外側へ突出する水平方向に沿った帯状の凸部が形成されているとともに、取っ手3を側壁(缶胴体20)に揺動自在に支持するイヤー部4が取り付けられており、凸部(ビード23)は、その下端がイヤー部4の下端より低い位置となるように形成され、且つ、凸部(ビード23)には、イヤー部4近傍でイヤー部4を上方に迂回するように迂回部24が形成されているテーパペール容器1が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0035]、図面の図3等参照)。
このようなペール缶は、円板状の金属板からなる底板21と、金属板から円筒状に形成された缶胴体(缶胴体20)と、を備え、傾斜面と缶胴体の下端とが巻締められた巻締め部で一体化されて接合されている。また、この底板21は、巻締め部の巻締め加工を機械的に連続して行うため、多数枚を重ねて加工機械にセットすることを目的として、巻締め加工前に、円板状の金属板の原板の外縁周りに傾斜面が形成されている。
しかし、そうすると、図9に示すように、巻締め加工後に、この傾斜面に起因する隙間が、底板21と缶胴体20との間に形成されてしまう。この隙間には、ペール缶の運搬及び保管の間に埃が溜まってしまうという問題があった。
特に、ペール缶は、JIS規格等で鋼板の厚さが0.3mm〜0.5mm、内径が272mm〜286mm等、容量が18L又は20Lなど、と決められており、飲料用の缶等と比べて内容物の重量に比して板厚が薄く、缶胴体の径が大きいため、巻締め部から底板までの高さ(深さ)であるカウンターシンクを大きく(一般的には10mm以上)とる必要がある。このため、巻締め部上方に形成された底板と缶胴体との隙間が大きくなり、前記問題が顕著であった。
その上、この隙間に溜まる埃は、ペール缶に収容されている液体原料を使って、例えば、半導体や化粧品などの精密さ又は清潔さが求められる製品を製造するメーカーにとっては、製品の歩留まりを悪化させる要因となるため、ペール缶の徹底的な洗浄が必要となっていた。
また、特許文献2には、従来に比べて残液量及びそのバラツキを低減可能な内袋複合容器を提供することを目的として、鋼製の容器内に樹脂製内側容器110を収納した内袋複合容器100であって、内側容器の出入口部111は内袋複合容器の中心軸101上に位置し、内側容器は、中心軸上で出入口部の直下に、残液を収集し貯留する残液用凹部113を有する内袋複合容器が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0015]〜[0022]、図面の図5、図6等参照)。
しかし、特許文献2に記載の内袋複合容器は、埃が溜まる隙間は無くなるものの、ペール缶の他に、樹脂製の内側容器110を製造し、これらの2つの容器を密閉するという極めて複雑で作業工程の多い作業をしなければならず、製品単価が高くなるという問題があった。
特許第5903185号公報 特開2014−24603号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、作業工程が少なく簡単で安価な構成で必要なカウンターシンクを確保しつつ底板の外縁と缶胴体との間に隙間が無いペール缶及びペール缶の製造方法を提供することにある。
第1発明に係る凹状ビード付きペール缶は、円板状の金属板の外縁周りに傾斜面が形成された底板と、金属板から円筒状に形成された缶胴体と、を備え、前記傾斜面と前記缶胴体の下端とが巻締められた巻締め部で一体化されている容量が18から20Lまでのペール缶であって、前記巻締め部の下端から前記底板までの距離であるカウンターシンクが10mm以上となっており、前記底板の下面が前記巻締め部の上端より高くなっているとともに、前記傾斜面の傾斜角度は、70度以上85度以下となっており前記缶胴体及び前記底板は、0.3mm以上0.5mm以下の鋼板から形成され、前記缶胴体の下端付近の内面が、前記傾斜面の傾斜に沿って密着するまで内側に凹んで前記底板との間の隙間を塞ぐ凹状ビードが前記缶胴体に形成されていることを特徴とする。
発明に係る凹状ビード付きペール缶は、第1発明において、前記缶胴体は、周面が外側に突出した凸状ビードを有し、その凸状ビード内の最大内径が286mm以上に成形されていることを特徴とする。
発明に係るペール缶の製造方法は、円板状の金属板からなる底板の外縁周りに形成された傾斜面と、円筒状の金属板からなる缶胴体の下端と、を巻締めて一体化するペール缶の製造方法において、前記傾斜面の傾斜に沿って当接するように、前記缶胴体の下端付近を内側に凹ませた凹状ビードを形成する凹状ビード形成工程を有し、前記凹状ビード形成工程は、前記底板と前記缶胴体とを巻き締める巻締めロールで巻締めと同時に行うことを特徴とする。
発明に係るペール缶の製造方法は、第発明において、前記凹状ビード形成工程では、前記巻締め部の下端から前記底板までの距離であるカウンターシンクを10mm以上確保して前記巻締めロールで前記底板と前記缶胴体とを巻き締めつつ、前記凹状ビードを形成することを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、缶胴体の下端付近の内面が、傾斜面の傾斜に沿って密着するまで内側に凹んで底板との間の隙間を塞ぐ凹状ビードが缶胴体に形成されているので、作業工程が少なく簡単で安価な構成で底板の外縁と缶胴体との間の隙間を無くすことができる。また、底板と缶胴体との間の隙間が無いため、ペール缶の洗浄を容易にすることができるとともに、運搬の度に洗浄することが必要なくなり、洗浄回数を低減することができる。
また、第1発明〜第発明によれば、凹状ビードが缶胴体に形成されているので、単純にビードにより缶胴体強度が向上するだけでなく、底板と缶胴体との巻締め部が密着しているため、内容物が充填された重い状態でペール缶が落下した場合であっても、巻締め部が開いてしまうおそれを低減することができる。
特に、第1発明及び第2発明によれば、カウンターシンクが10mm以上となっているので、ペール缶に求められる必要なカウンターシンクを確保して、18Lや20Lの内容物を入れた状態で落下させても耐えられる強度を確保しつつ、底板の外縁と缶胴体との間の隙間を無くすことができる。
特に、第1発明及び第2発明によれば、底板の縁部分の傾斜面の傾斜角度が70度以上85度以下となっているので、底板を複数枚重ねて保管することができる。このため、部材収納時のスペースを省スペース化できるとともに、缶胴体と底板を巻き締める際に機械での底板の自動供給が容易となる。
特に、第発明によれば、ペール缶をJIS規格に沿ったものとしつつ所定の強度を確保して底板の外縁と缶胴体との間の隙間を無くすことができる。
特に、第発明によれば、凹状ビード形成工程は、底板と缶胴体とを巻き締める巻締めロールで巻締めと同時に行うので、凹状ビード形成工程の作業時間を低減して、ペール缶の製造時間を短縮することができる。このため、ペール缶の製造コストをさらに低減することができる。
特に、第発明によれば、ペール缶に求められる必要なカウンターシンクを確保しつつ底板と缶胴体とを巻き締めて底板の外縁と缶胴体との間の隙間を無くすことができる。
本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶を示す斜視図である。 同上のペール缶を示した正面図である。 図2のペール缶をA−A線の鉛直断面で切断して示すA−A線断面図である。 同上のペール缶の巻締め部付近のB部を拡大して示すB部拡大断面図である。 図2のペール缶を上方から見下ろした状態で示す平面図である。 同上のペール缶のイヤー部を示す図面であり、(a)が拡大正面図、(b)が水平断面図である。 本発明の実施形態に係るペール缶の製造方法の各工程を示すフローチャートである。 巻締めロールでペール缶の巻締め部を巻締め加工する巻締め工程を示す工程説明図である。 従来のペール缶の巻締め部を示す部分拡大鉛直断面図である。
以下、本発明に係るペール缶を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[凹状ビード付きペール缶]
先ず、図1〜図6を用いて、本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶を示す斜視図、図2は、図1のペール缶の正面図、図3は、図2のペール缶をA−A線の鉛直断面で切断して示すA−A線断面図である。
図1〜図3に示すように、本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶1は、鋼製の容器本体2と、この容器本体2を提げるための手提げ用の取っ手3などを備え、液体や流動体などの内容物が容器本体2に後から充填され、内容物を保管、搬送するための容器として用いられるバケツ状の蓋なし(オープン)ペール缶である。
なお、内容物を充填する前にペール缶を積み重ねて集積可能とするため、上方に行くに従って徐々に拡径するように成形されたテーパペール缶を例示して説明するが、完全な円筒状のストレートペール缶にも本発明を適用することができる。
<容器本体>
容器本体2は、図1〜図3に示すように、容器本体2の胴体部分となる略円筒状の缶胴体20と、この缶胴体20の下端に巻き締め固定された円盤状の鋼板からなる底板21など、から構成されている。
(缶胴体)
缶胴体20は、0.3mm〜0.5mm程度の薄板の矩形の鋼板からロール成形されて、矩形の端部同士がシーム溶接等で接合され円筒状に成形された後、エキスパンダー等で上方に行くに従って徐々に拡径するように成形された円筒体である。
この缶胴体20は、図1〜図3に示すように、上端開口の内径の直径が285mmで、下端開口の内径の直径が272mmとなっており、積み重ねて保管できるように缶径が上方へ行くに従って大きくなるようにテーパが付けられている。
また、この缶胴体20の上端の縁部は、図3に示すように、鋼板の切断した鋭利な端部が露出しないように、且つ、上端の曲げ強度を向上させるために、スピンカール等でロール成形されて丸められたカール縁22が形成されている。
(凸状ビード)
そして、図1〜図3に示すように、この缶胴体20には、容器本体2内に内容物を充填して搬送する際などにおいて、凹みなどの容器の変形を防止するために強度を上げことを目的として、容器本体2の外側へコルゲート(波形)状に湾曲して突出する2本の凸状ビード23が、水平方向に沿って形成されている。
この凸状ビード23は、図3に示すように、上段の凸状ビード23の頂部間距離となる最大内径D1が286mmに成形されている。なお、この凸状ビード23の最大内径D1が、缶胴体20の最大内径ともなっている。
(凹状ビード)
図4は、図3のB部を拡大して示すB部拡大断面図である。図3、図4に示すように、この缶胴体20には、下端付近の内面が、後述の底板21の縁部26の傾斜面に密着するまで内側に凹んだ凹状ビード24が形成されている。このため、缶胴体20の底部付近の強度及び剛性も強化されている。
(底板)
図5は、図2のペール缶を上方から見下ろした状態で示す平面図である。図5に示すように、底板21は、缶胴体20と同様の薄板の円盤状の鋼板からなり、曲げ剛性を確保するため、上方へコルゲート(波形)状に湾曲して突出するリング状の3つのリング状ビード25が形成されている。
また、底板21の外縁周りの縁部26は、図4に示すように、下方へ折り曲げられて傾斜角度αで傾斜した傾斜面が形成され、巻締め部27で缶胴体20の下端の縁と巻き締められて一体化されている。この傾斜面は、巻締め部27の巻締め加工を機械的に連続して行うため、多数枚を重ねて収容することを目的として、巻締め加工前に、底板21の原板の外縁周りに形成される。このため、底板21を複数枚重ねて保管することが容易であり、部材収納時のスペースを省スペース化することができる。
なお、図示した縁部26の傾斜面の傾斜角度α(水平面となす角)は、78度に設定されている。勿論、この傾斜角度αは、適宜設定可能である。しかし、あまり傾斜角度がきつくなり90度に近くなると、多数枚を重ねた際に、機械に底板21が一枚ずつ供給(吸着)することができず、不具合を生じるおそれがある。このため、一般的には、傾斜角度αは、70度〜85度(鉛直面となす角は、5度〜20度)程度となっている。傾斜角度αを70度〜85度に設定することにより、後述の缶胴体20と底板21を巻き締める際に機械での底板21の自動供給が容易となる。
また、図4に示すように、巻締め部27の下端から底板21の下面までの距離であるカウンターシンクC1が10mm以上となっている。このため、JIS規格に沿ったペール缶において、ペール缶に求められる18Lや20Lの内容物を入れた状態で落下させても耐えられる強度を確保することができる。
そして、図4に示すように、前述の凹状ビード24により、缶胴体20の下端付近の内面が、縁部26の傾斜面の傾斜に沿って密着するまで内側に凹んでいるため、底板21と缶胴体20との間の隙間を塞ぐこととなる(図9も参照)。このため、ペール缶1の洗浄を容易にすることができるとともに、運搬の度に洗浄することが必要なくなり、洗浄回数を低減することができる。
また、凹状ビード24で缶胴体20の下部の曲げ剛性が補強された上、底板21と缶胴体20との間が隙間なくピッタリと密着しているため、ペール缶1に18L〜20Lに達する内容物が充填された状態で落下した際の衝撃荷重が巻締め部27に作用した場合であっても、その衝撃に耐えられ、巻締め部27が外れたり、割れたりするおそれが低減される。
<取っ手>
取っ手3は、図1、図2等に示すように、鋼線(鋼棒)からなる取っ手本体30と、この取っ手本体30に外嵌された樹脂材からなる筒状の握り手31などからなり、容器本体2にカップ状の鋼製金具である後述のイヤー部4で揺動自在に止め付けられている。
<イヤー部>
このイヤー部4は、図6に示すように、缶胴体20と同様の薄板の鋼板からカップ状に成形されたイヤー部本体40と、このイヤー部本体40の左右の側部に添設された缶胴体20との溶接の際に用いられる溶接用の溶接鍔41など、からなる。また、このイヤー部本体40の中央には、取っ手本体30を揺動自在に掛け止める取っ手孔42が穿設されている。
以上説明した本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶によれば、簡単で安価な構成で、ペール缶に求められる18Lや20Lの内容物を入れた状態で落下させても耐えられる強度を確保しつつ、従来あった底板21の外縁(縁部26)と缶胴体20との間の隙間を無くすことができる(図9参照)。また、缶胴体20と底板21との間の隙間が無いため、ペール缶1を簡単に洗浄することができる。例えば、ペール缶1の内部の埃などの不要物を圧縮空気等で吹き飛ばすだけで塵や埃のない清浄な状態にすることができる。このため、ペール缶1の洗浄を容易にすることができるとともに、運搬の度に洗浄することが必要なくなり、洗浄回数を低減することができる。
[凹状ビード付きペール缶の製造方法]
次に、本発明の実施形態に係るペール缶の製造方法について説明する。前述の本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶1を製造する場合を例示して説明する。
(缶胴体形成工程)
本実施形態に係るペール缶の製造方法では、先ず、矩形の鋼板から缶胴体を形成する缶胴体形成工程を行う。具体的には、薄板の矩形の鋼板をロール成形して端部同士をシーム溶接等で接合して円筒状に成形する。その後、円筒体の一方の端部をエキスパンダー等で拡径して前述の缶胴体20を形成する。また、ロール成形の際に、前述の2本の凸状ビード23も形成すると好ましい。
(底板形成工程)
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、矩形の鋼板から底板を形成する底板形成工程を行う。具体的には、矩形の鋼板から円盤状に打ち抜くとともに、打ち抜いた円盤状の底板21に、前述のリング状ビード25をロール加工するとともに、外周の縁部を回転させながら折り曲げて前述の縁部26の傾斜面を形成する。
勿論、缶胴体形成工程と底板形成工程の順番が逆でもよいし、同時並行して行ってもよいことは云うまでもない。
(巻締め工程)
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、缶胴体20の下端の縁と、底板21の縁部26を巻き締めて接合する巻締め工程を行う。具体的には、図8に示すように、缶胴体20及び底板21を回転させながら、巻締めロールXで締め付けて、巻締め加工を施し、前述の巻締め部27を形成する。
(凹状ビード形成工程)
このとき、一点鎖線で示す従来の巻締めロールX’と相違して、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、巻締めロールXには、顎部X1が形成されている。このため、巻締め加工と同時に、前述の凹状ビード24を形成する凹状ビード形成工程を行うことができる。
また、本工程により、缶胴体20の下端部付近が内側に凹んで底板21の縁部26の傾斜面に密着させ、従来形成されていた底板21の縁部26と缶胴体20との間の隙間を無くすことができる(図9も参照)。
その上、本工程では、図8に示すように、巻締め部27の下端から底板21の下面までの距離であるカウンターシンクC1を10mm以上確保して巻締めロールXで底板21と缶胴体20とを巻き締めつつ、凹状ビード24を形成する。これにより、ペール缶に求められる18Lや20Lの内容物を入れた状態で落下させても耐えられる強度を確保しつつ、従来あった底板21の外縁(縁部26)と缶胴体20との間の隙間を無くすことができる。
なお、本発明に係るペール缶の製造方法では、巻締め加工をした後に、別途のロールを用いて凹状ビード24をロール成形する凹状ビード形成工程を設けてもよい。但し、本実施形態に係るペール缶の製造方法のように、巻締め工程と凹状ビード形成工程を同時に行った方が良いことは云うまでもない。
(イヤー部溶接工程)
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、イヤー部を缶胴体に溶接するイヤー部溶接工程を行う。具体的には、缶胴体20の所定の位置にイヤー部4を設置し、溶接鍔41を溶接ガンで溶接する。
(取っ手装着工程)
そして、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、取っ手3をイヤー部4の取っ手孔42に装着する取っ手装着工程を行う。本工程の終了により、本実施形態に係るペール缶の製造方法が終了する。
以上説明した本実施形態に係るペール缶の製造方法によれば、巻締め工程と凹状ビード形成工程を同時に行うので、缶胴体20と底板21との間の隙間を無くすことができるだけでなく、凹状ビード形成工程の作業時間を低減して、ペール缶の製造時間を短縮することができる。このため、ペール缶の製造コストをさらに低減することができる。
以上、本発明の実施形態に係る凹状ビード付きペール缶及びペール缶の製造方法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、ペール缶という用語を用いたが、本発明に係るペール缶という用語は、中小型のドラム缶も含む概念として使用している。要するに、本発明に係るペール缶とは、所定の強度が要求されない飲用物用の小型の金属容器を除き、潤滑油、塗料、溶剤などの液体又は流動体を貯蔵したり運搬したりするための所定の強度が要求される大型の金属製容器のことを指している。
1 :ペール缶
2 :容器本体
20 :缶胴体
21 :底板
22 :カール縁(縁部)
23 :凸状ビード
24 :凹状ビード
25 :リング状ビード
26 :縁部(底板の外縁)
27 :巻締め部
3 :取っ手
30 :取っ手本体
31 :握り手
4 :イヤー部
40 :イヤー部本体
41 :溶接鍔
42 :取っ手孔
X :巻締めロール
X1 :顎部
X’ :従来の巻締めロール
C1 :カウンターシンク

Claims (4)

  1. 円板状の金属板の外縁周りに傾斜面が形成された底板と、金属板から円筒状に形成された缶胴体と、を備え、前記傾斜面と前記缶胴体の下端とが巻締められた巻締め部で一体化されている容量が18Lから20Lまでのペール缶であって、
    前記巻締め部の下端から前記底板までの距離であるカウンターシンクが10mm以上となっており、前記底板の下面が前記巻締め部の上端より高くなっているとともに、
    前記傾斜面の傾斜角度は、70度以上85度以下となっており
    前記缶胴体及び前記底板は、0.3mm以上0.5mm以下の鋼板から形成され、
    前記缶胴体の下端付近で前記底板より上方の内面が、前記傾斜面の傾斜に沿って密着するまで内側に凹んで前記底板との間の隙間を塞ぐ凹状ビードが前記缶胴体に形成されていること
    を特徴とする凹状ビード付きペール缶。
  2. 前記缶胴体は、周面が外側に突出した凸状ビードを有し、その凸状ビード内の最大内径が286mm以上に成形されていること
    を特徴とする請求項に記載の凹状ビード付きペール缶。
  3. 円板状の金属板からなる底板の外縁周りに形成された傾斜面と、円筒状の金属板からなる缶胴体の下端と、を巻締めて一体化するペール缶の製造方法において、
    前記傾斜面の傾斜に沿って当接するように、前記缶胴体の下端付近を内側に凹ませた凹状ビードを形成する凹状ビード形成工程を有し、
    前記凹状ビード形成工程は、前記底板と前記缶胴体とを巻き締める巻締めロールで巻締めと同時に行うこと
    を特徴とするペール缶の製造方法。
  4. 前記凹状ビード形成工程では、前記巻締め部の下端から前記底板までの距離であるカウンターシンクを10mm以上確保して前記巻締めロールで前記底板と前記缶胴体とを巻き締めつつ、前記凹状ビードを形成すること
    を特徴とする請求項に記載のペール缶の製造方法。
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