JP2020189656A - 蓋付きペール缶及びペール缶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
先ず、図1〜図7を用いて、本発明の実施形態に係る蓋付きペール缶について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る蓋付きペール缶の天蓋を外した状態で示す組立分解斜視図であり、図2は、図1のA部拡大図である。
図1,図2に示すように、天蓋3は、缶本体2の開口部を覆う円板状の金属板からなる天板30から主に構成されている。この天蓋3は、天板30の外周の縁に沿って曲げ加工されて天板30の板面に対して垂直に立ち上げられた周縁立上部31と、その周縁立上部31から外側及び下方へ向けカール加工されて断面円弧状の周縁溝部32が形成されている。また、この周縁溝部32の外周端には、鋼板が折り返された折返し部33も形成されている。
そして、図2に示すように、この周縁溝部32には、缶本体2と天蓋3との間を封止するリング状のパッキンPが装着されている。本実施形態に係るパッキンPには、発泡ポリエチレンからなるパッキンが採用されている。但し、本実施形態に係るパッキンPは、発泡ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂に限られず、ポリプロピレン樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂:Ethylene-Vinyl Acetate)であっても構わない。要するに、本発明に係るパッキンPは、熱可塑性樹脂であればよい。熱可塑性樹脂であれば、汎用樹脂であり、安価で安定的に大量に入手することができ、溶剤等と反応しにくいからである。また、合成ゴムなどと相違して、加硫のために添加する硫黄等と内容物が反応してしまうという問題を解消することができるからである。それに加え、天然ゴムや合成ゴムなどと相違して、パッキンPを熱可塑性樹脂から構成することで、内容物と反応するか否かの検証が極めて容易となるからである。
次に、図3〜図5を用いて、蓋付きペール缶1の缶本体2について、さらに詳細に説明する。図3は、蓋付きペール缶1の缶本体2を中心を通る鉛直面で切断した状態を示す鉛直断面図であり、図4は、蓋付きペール缶1を上方から見下ろした状態で示す平面図である。また、図5は、図3のB部拡大図である。缶本体2は、前述のように、缶本体2の胴体部分となる金属板から端部同士が溶接されて円筒状に形成された缶胴体20と、缶本体2の底板部分となる円板状の金属板からなる地板21と、から主に構成されている。
缶胴体20は、0.3mm〜0.6mm程度の薄板の矩形の鋼板からロール成形されて、矩形の端部同士がシーム溶接等で接合され円筒状に成形された後、ローラにより、その溶接部の上端部となる一端部の段差が押し潰されて平滑化されている。缶胴体20の溶接部分の板厚分の段差をなくして、後述のカール成形した際に、段差部分に三角形状(楔状)の隙間が形成されないようにするためである。
図4に示すように、地板21は、主に、缶胴体20と同様の薄板の円盤状の鋼板からなり、曲げ剛性を確保するため、上方へコルゲート(波形)状に湾曲して突出するリング状の3つのリング状ビード24が形成されている。
次に、図1、図3,図4,図6を用いて、取手4について説明する。図6は、蓋付きペール缶1のイヤー部42を主に示す図面であり、(a)が拡大正面図、(b)が水平断面図である。取手4は、図1、図3,図4等に示すように、鋼線(鋼棒)からなる取手本体40と、この取手本体40に外嵌された樹脂材からなる筒状の握手41などからなり、カップ状の鋼製金具であるイヤー部42で缶胴体20に揺動自在に止め付けられている。
次に、図8,図9を用いて、前述のパッキンPの別の実施形態であるパッキンP’について説明する。図8は、パッキンの別の実施形態を模式的に示す鉛直断面図であり、図9は、そのパッキンの一部を模式的に拡大して示す部分拡大断面図である。
次に、図10〜図14を用いて、本発明の実施形態に係るペール缶の製造方法について説明する。前述の本発明の実施形態に係る蓋付きペール缶1を製造する場合を例示して説明する。図10は、本発明の実施形態に係るペール缶の製造方法の各工程を示すフローチャートである。図11は、溶接部平滑化工程を行わなかった場合の溶接カール部を示す写真(30倍)である。図12は、図11の拡大写真(100倍)である。また、図13は、溶接部平滑化工程後にカール工程を行った場合の溶接カール部を示す写真(30倍)である。図14は、図13の拡大写真(100倍)である。
本実施形態に係るペール缶の製造方法では、先ず、図10に示すように、矩形の鋼板から溶接して円筒状の缶胴体を形成する缶胴体溶接工程を行う。具体的には、薄板の矩形の鋼板をロール成形して端部同士をシーム溶接等で接合して円筒状に成形する。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、前工程で溶接した溶接部分の段差(カール部22の溶接部)を、ローラを用いて缶胴体20の内側から常温で押し潰して平滑化する溶接部平滑化工程を行う(図11〜図14も参照)。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、缶胴体20の円筒体の一方の端部をエキスパンダー等で拡径するとともに、両端部の径が、所定の大きさの径になっているか否かをチェックして所定径となるまで矯正する缶胴体の二次加工工程を行う。本工程では、前述の凸状ビード23も形成する。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、缶胴体20を回転させながら、缶胴体20の一端(上端)に治具を押し当ててカール加工してカール部22を形成するカール工程を行う。本工程は、缶胴体の二次加工工程と同時に並行して行ってもよい。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、矩形の鋼板から地板を形成する地板形成工程を行う。具体的には、矩形の鋼板から円盤状に打ち抜くとともに、打ち抜いた円盤状の地板21に、前述のリング状ビード24をロール加工する。そして、外周の縁部を回転させながら折り曲げて前述の縁部25の傾斜面を形成する。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、缶胴体20の下端の縁と、地板21の縁部25を巻き締めて接合し、巻締め部26を形成する巻締め工程を行う。具体的には、缶胴体20及び地板21を回転させながら、巻締めロールで締め付けて、巻締め加工を施し、前述の巻締め部26を形成する。
次に、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、イヤー部42を缶胴体20に溶接するイヤー部溶接工程を行う。具体的には、缶胴体20の所定の位置にイヤー部42を設置し、溶接鍔44を缶胴体20に溶接ガンで溶接する。
そして、本実施形態に係るペール缶の製造方法では、取手4をイヤー部42の取手孔45に装着する取手装着工程を行う。
その後、製造した蓋付きペール缶1に内容物を充填し、パッキンPが装着された天蓋3で、前記カール工程で形成したカール部22に、パッキンPを密着させて缶胴体20の開口部を封止する封止工程を行う。本工程の終了により、本実施形態に係るペール缶の製造方法が終了する。
2:缶本体
20:缶胴体
21:地板
22:カール縁(縁部)
23:凸状ビード
24:リング状ビード
25:縁部(地板の外縁)
26:巻締め部
3:天蓋
30:天板
31:周縁立上部
32:周縁溝部
33:折返し部
4:取手
40:取手本体
41:握手
42:イヤー部
43:イヤー部本体
44:溶接鍔
45:取手孔
P,P’:パッキン
CP:カプセル
P1:繋ぎ樹脂
T:チューブ
Claims (6)
- 円板状の金属板からなる地板と、金属板から端部同士が溶接されて円筒状に形成された缶胴体と、この缶胴体の開口部を覆う円板状の金属板からなる天蓋と、を備え、前記缶胴体と前記地板とが巻締られて一体化された蓋付きペール缶であって、
前記缶胴体の金属板の端部同士が溶接された溶接部の一端部の段差が押し潰されて平滑化された上、前記一端部がカール加工されてカール部が形成されており、
当該カール部と前記天蓋との間には、熱可塑性樹脂からなるパッキンが前記カール部に密着されて装着されていること
を特徴とする蓋付きペール缶。 - 前記パッキンは、ガスが封入された多数のカプセルが熱可塑性樹脂からなる繋ぎ樹脂で被覆された上、チューブに装填された三重被覆構造となっていること
を特徴とする請求項1に記載の蓋付きペール缶。 - 前記パッキンの前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であること
を特徴とする請求項1又は2に記載の蓋付きペール缶。 - 矩形の金属板の端部同士を溶接して円筒状の缶胴体を形成する缶胴体溶接工程と、
前記缶胴体溶接工程で溶接した前記缶胴体の溶接部をローラにて常温で押し潰して平滑化する溶接部平滑化工程と、
前記溶接部平滑化工程後に、前記缶胴体の一端をカール加工するカール工程と、
熱可塑性樹脂からなるパッキンが装着された、円板状の金属板からなる天蓋を用いて、前記カール工程で形成したカール部に、前記パッキンを密着させて前記缶胴体の開口部を封止する封止工程と、を備えること
を特徴とするペール缶の製造方法。 - 前記溶接部平滑化工程は、前記カール工程でカール加工する部分だけ平滑化すること
を特徴とする請求項4に記載のペール缶の製造方法。 - 前記缶胴体溶接工程の直後の前記缶胴体の矯正、拡径、ビード形成などの二次加工前に前記溶接部平滑化工程を行うこと
を特徴とする請求項4又は5に記載のペール缶の製造方法。
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