JP6718011B1 - ケーソンの注水制御方法および注水制御システム - Google Patents

ケーソンの注水制御方法および注水制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP6718011B1
JP6718011B1 JP2019219304A JP2019219304A JP6718011B1 JP 6718011 B1 JP6718011 B1 JP 6718011B1 JP 2019219304 A JP2019219304 A JP 2019219304A JP 2019219304 A JP2019219304 A JP 2019219304A JP 6718011 B1 JP6718011 B1 JP 6718011B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
caisson
water level
level difference
blocks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019219304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021088855A (ja
Inventor
健次 岡山
健次 岡山
映 藤山
映 藤山
田中 孝行
孝行 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toa Corp
Original Assignee
Toa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toa Corp filed Critical Toa Corp
Priority to JP2019219304A priority Critical patent/JP6718011B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6718011B1 publication Critical patent/JP6718011B1/ja
Publication of JP2021088855A publication Critical patent/JP2021088855A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】簡便な注水制御でケーソンを着底する直前の水深まで安定して沈めることができるケーソンの注水制御方法および注水制御システムを提供する。【解決手段】ケーソン10が所望の姿勢となった時のブロック14内の隔室15の水位を平均したそれぞれのブロック14の平均水位を算出し、それぞれのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差として記憶し、次いで、それぞれのブロック14に個別に設けられた注水ポンプ2によりそれぞれのブロック14に対して注水を行う全注水制御と、いずれかのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差から予め設定した許容値を超えて乖離した場合に、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づける補正制御と、をケーソン10が目標位置Bに着底する直前の水深に下方移動するまで繰り返し実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、ケーソンの注水制御方法および注水制御システムに関し、さらに詳しくは、簡便な注水制御でケーソンを着底する直前の水深まで安定して沈めることができるケーソンの注水制御方法および注水制御システムに関するものである。
防波堤などを形成するケーソンの内空部は水密隔壁によって互いに連通しない複数のブロックに区画されている。ケーソンを水中の目標位置に着底させるには、水に浮かべたケーソンのそれぞれのブロックに対してそれぞれの個別の注水ポンプによって注水することで、ケーソンを沈めていく。着底直前には、ケーソンの姿勢を略水平に保つ必要があるため、ケーソンを安定して沈めることが要求される。しかしながら、注水ポンプの個体差や配管の長さなどの影響があるため、それぞれのブロックに対する注水量を均一に保つことは難しい。それ故、単純にそれぞれの注水ポンプを作動させて注水するだけでは、ブロック間での水位差が大きくなり、ケーソンの傾斜が大きくなる。そこで、ケーソンの傾斜を抑制するケーソン注水制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のケーソン注水制御装置では、ケーソンの傾斜角度を傾斜計によって測定し、傾斜角度が基準値以上になった場合に、傾斜計の測定結果に基づいて、下方に沈みこんでいる側のブロックに対するポンプ注水を停止させて、ケーソンの傾斜を補正する。ところが、ケーソンは波の影響を受けて揺動し、これに伴い、傾斜計によって計測されるケーソンの傾斜の向きや傾斜角度は刻々と変化して安定しない。また、注水ポンプにより注水された水量がケーソンの傾斜に反映されるまでにはある程度の時間を要する。それ故、傾斜計の測定結果を主眼にした注水制御では、注水ポンプの停止状態と稼働状態とを切り替えるタイミングを高精度で制御する必要があるため、簡便な制御でケーソンを安定して沈めるには改善の余地がある。
特開2015−34373号公報
本発明の目的は、簡便な注水制御でケーソンを着底する直前の水深まで安定して沈めることができるケーソンの注水制御方法および注水制御システムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のケーソンの注水制御方法は、複数の隔室で形成される内空部を有するケーソンを、水に浮かべた状態で前記内空部に注水して水中の目標位置に着底させる直前の水深まで下方移動させて位置合わせを行った後に、前記内空部にさらに注水することで前記ケーソンを前記目標位置に着底させるケーソンの注水制御方法において、前記内空部を単数または隣り合う複数の前記隔室を単位として互いに非連通の複数のブロックに区画し、それぞれの前記ブロック内では隣り合う前記隔室どうしは連通した状態にして、前記ケーソンを水に浮かべた初期段階で、それぞれの前記ブロックに対して注水を行って前記ケーソンを所望の姿勢にした時のそれぞれの前記ブロックについてそれぞれを構成するそれぞれの前記隔室の水位を平均した平均水位を算出し、それぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差として記憶し、次いで、前記基準水位差の状態の前記ケーソンに対して、それぞれの前記ブロック毎に個別に設けられた注水ポンプによりそれぞれの前記ブロックに対して注水を行う全注水制御と、いずれかの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が前記基準水位差から予め設定された許容値を超えて乖離した場合に、前記基準水位差に対して前記平均水位が相対的に高い前記ブロックに対する前記注水ポンプによる注水を停止してそれぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を前記基準水位差に近づけて前記許容値以下にする補正制御とを、前記ケーソンを前記目標位置に着底させる直前の水深に下方移動させるまで繰り返し行うことを特徴とする。
本発明のケーソンの注水制御システムは、複数の隔室で形成される内空部を有するケーソンを水に浮かべた状態で前記内空部に注水する注水ポンプと、この注水ポンプを制御する制御装置とを備えて、前記内空部に前記注水ポンプにより注水して前記ケーソンを水中の目標位置に着底させる直前の水深まで下方移動させて位置合わせを行った後に、前記内空部にさらに注水して前記ケーソンを前記目標位置に着底させるケーソンの注水制御システムにおいて、前記内空部が単数または隣り合う複数の前記隔室を単位として互いに非連通の複数のブロックに区画され、それぞれの前記ブロック内では隣り合う前記隔室どうしを連通した状態にしておき、前記注水ポンプがそれぞれの前記ブロック毎に個別に設けられていて、前記ケーソンを水に浮かべた初期段階で、それぞれの前記ブロックに対して前記注水ポンプにより注水を行って前記ケーソンを所望の姿勢にした時のそれぞれの前記ブロックについてそれぞれを構成するそれぞれの前記隔室の水位を平均した平均水位が前記制御装置により算出され、それぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差として前記制御装置に記憶され、前記基準水位差の状態の前記ケーソンに対して、それぞれの前記ブロックに対して前記注水ポンプにより注水を行う全注水制御と、いずれかの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が前記基準水位差から予め設定された許容値を超えて乖離した場合に、前記基準水位差に対して前記平均水位が相対的に高い前記ブロックに対する前記注水ポンプによる注水を停止してそれぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を前記基準水位差に近づけて前記許容値以下にする補正制御とが、前記ケーソンを前記目標位置に着底させる直前の水深に下方移動させるまで繰り返し行われる構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、ケーソンを水に浮かべた初期段階で、それぞれのブロックに対して注水を行ってケーソンを所望の姿勢にした時のそれぞれのブロックの平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差として記憶する。次いで、それぞれのブロックに対して注水を行う全注水制御と、全注水制御によって基準水位差に対してバラツキが生じたブロックの平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づける補正制御と、をケーソンが目標位置に着底する直前の水深に下方移動するまで繰り返し実行する。このように、全注水制御と、ブロックの平均水位を主眼にした補正制御とを繰り返し実行することで、簡便な注水制御でケーソンの所望の姿勢に対する傾斜が過大になることを抑制しつつ、ケーソンを目標位置に着底する直前の水深まで安定して沈めることが可能になる。
本発明に係る実施形態の注水制御システムが適用されるケーソンを縦断面視で例示する説明図である。 図1のケーソンを平面視で例示する説明図である。 本発明の注水制御方法の制御フローを例示するフロー図である。 図1のケーソンのそれぞれのブロックに注水してケーソンを所望の姿勢にした状態を平面視で例示する説明図である。 全注水制御によりそれぞれのブロックにさらに注水し、ブロックの平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差から予め設定された許容値を超えて乖離した状態を平面視で例示する説明図である。 図5の状態から補正制御により、ブロックの平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づけた状態を平面視で例示する説明図である。
以下、本発明のケーソンの注水制御方法および注水制御システムを図に示した実施形態に基づいて説明する。図面では、ケーソン10の平面視における幅方向、長手方向、上下方向をそれぞれ矢印X、Y、Zで示している。
図1、図2に例示するように、本発明の注水制御システム1は、水Wに浮かべたケーソン10を水底や水中構造物の上などの水中の目標位置Bに据付ける施工で使用する。
ケーソン10には、ケーソン10の上部を覆う蓋部材20や、全地球測位システム(GNSS)や光波測距儀(トータルステーション)などからケーソン10の位置情報を取得する測位装置21、ケーソン10の水平方向の位置調整を行うためのウインチ22、注水ポンプ2やウインチ22などに電源を供給する電源装置23などが設置されている。なお、図1を除くその他の図面では、蓋部材20、測位装置21、ウインチ22、および電源装置23を省略して図示している。
ケーソン10は複数の隔室15で形成される内空部11を有するコンクリート製または鋼製の構造物である。図2の破線の四角枠で示すように、内空部11は単数または隣り合う複数の隔室15を単位として外壁10aと水密隔壁12によって互いに非連通の複数のブロック14に区画されている。この実施形態では、X方向に延在する水密隔壁12と、Y方向に延在する水密隔壁12とによって、内空部11がX方向に2列、Y方向に3列の計6つのブロック14A〜14Fに区画されている。
それぞれのブロック14内では隣り合う隔室15どうしが連通した状態になっている。この実施形態では、X方向に延在する非水密隔壁13とY方向に延在する非水密隔壁13によって、それぞれのブロック14が4つの隔室15に仕切られている。非水密隔壁13の下部には連通孔13aが設けられている。
この実施形態では、直方体形状のケーソン10を例示しているが、ケーソン10は例えば、多角柱状や円柱状などの他の形状であってもよい。また、平面視においてそれぞれのブロック14は正方形状に限らず、長方形状や鉤状などの他の形状であってもよい。ケーソン10が有するブロック14の数や配置等、それぞれのブロック14が有する隔室15の数や配置等も特に限定されない。
本発明に係る実施形態の注水制御システム1は、ケーソン10の内空部11に注水する注水ポンプ2と、注水ポンプ2を制御する制御装置5とを備えている。注水ポンプ2はそれぞれのブロック14毎に個別に設けられている。それぞれの隔室15には、隔室15の水位を計測する水位計3が設けられている。また、ケーソン10には、ケーソン10の傾斜角度を計測する傾斜計4が設けられている。それぞれの注水ポンプ2、それぞれの水位計3、および傾斜計4は、制御装置5に通信可能に接続されている。この実施形態では、さらに、制御装置5に通信可能に接続された管理装置6が設けられている。
注水ポンプ2は、ケーソン10を浮かべている水域の水Wをブロック14に注入する。この実施形態では、それぞれのブロック14に対して注水ポンプ2を一台ずつ設けている。この実施形態では、それぞれのブロック14の1つの隔室15に注水ポンプ2を設置しているが、それぞれのブロック14に水Wを注入可能な構成であれば、注水ポンプ2の数や配置はこの実施形態と異なる構成にすることもできる。
注水ポンプ2によってブロック14内の1つの隔室15に注水すると、その水Wは非水密隔壁13に設けられている連通孔13aを通じて同じブロック14内の他の隔室15に流れ込む。それ故、ブロック14内の1つの隔室15に注水することで、同じブロック14内の全ての隔室15に水Wを溜めることができる。
水位計3によって計測されたそれぞれの隔室15の水位データは随時、制御装置5に入力される。傾斜計4はケーソン10のX方向とY方向の傾斜角度を計測し、傾斜計4によって計測されたケーソン10の傾斜データは随時、制御装置5に入力される。制御装置5としては、コンピュータ等が用いられる。制御装置5は、それぞれの注水ポンプ2を制御する。制御装置5による注水制御の詳細は後述する。
管理装置6は、作業者が制御装置5による注水制御の状況を監視するために設けられている。管理装置6としては、例えば、モニタを有するコンピュータ等が用いられる。管理装置6には、制御装置5に入力された水位計3による隔室15の水位データや、傾斜計4によるケーソン10の傾斜データ、制御装置5による注水ポンプ2の制御状態などの注水制御に関する各種情報が、制御装置5から随時入力される。その管理装置6に入力された各種情報はモニタに表示される。
管理装置6は例えば、ケーソン10から離れた陸地や船舶などに配置される。管理装置6はケーソン10の上に配置してもよく、その場合には例えば、制御装置5と管理装置6とを兼用するコンピュータにすることもできる。
ケーソン10を水中の目標位置Bに着底させるときには、ケーソン10を目標位置Bの上方まで曳船等によって移送する。次いで、ケーソン10に設置したウインチ22に巻装されているワイヤロープを、ケーソン10の周囲に存在する船舶や水中構造物、水底に沈設したシンカーなどに連結する。そして、測位装置21が取得したケーソン10の位置情報に基づいて、ウインチ22によりワイヤロープを巻き取り或いは繰り出すことで、目標位置Bに対するケーソン10の水平方向の位置合わせを行う。
次いで、水Wに浮かべた状態のケーソン10のそれぞれのブロック14の内部に注水ポンプ2で注水して、ケーソン10を目標位置Bに着底する直前の水深まで下方移動させる。着底する直前の水深とは、目標位置Bから例えば、0.5m〜2.0m程度上方の水深である。
次いで、ケーソン10が目標位置Bに着底する直前の水深に位置した状態で、ウインチ22などによって目標位置Bに対するケーソン10の水平方向の最終的な位置合わせを行なう。その後、ケーソン10が目標位置Bに着底するまで注水ポンプ2でそれぞれのブロック14にさらに注水することで、ケーソン10を目標位置Bに着底させる。
本発明では、前述した目標位置Bの上方で水Wに浮かべたケーソン10を目標位置Bに着底する直前の水深まで下方移動させる際に、注水制御システム1により図3に例示する制御フローに基づいて注水制御を行う。図4〜図6は、管理装置6のモニタに表示される管理画面の一部を模式的に例示している。図4〜図6では一部のブロック14を記載しているが、記載されていない他のブロック14についても同様に管理画面に表示されて、ケーソン10の平面視全体の状況が目視可能になっている。
図4〜図6のそれぞれの隔室15のほぼ中央に表示している細い実線の四角枠で囲われた数値は、それぞれの隔室15の水位(m)を示している。それぞれのブロック14の中央のやや上方に表示している太い実線の四角枠で囲われた数値は、ブロック14を構成する隔室15の水位を平均したそれぞれのブロック14の平均水位を示している。それぞれのブロック14の中央のやや下方に表示している一点鎖線の四角枠で囲われたカッコ書きの数値は、後述するそれぞれのブロック14の基準水位差を示している。図4〜図6では管理装置6の管理画面に表示される一部を示しているが、管理画面にはケーソン10の全体が表示され、隣り合う隔室15どうしの水位差や、ケーソン10の傾斜情報、測位装置21によって取得されたケーソン10の位置情報(水平位置や水深)なども表示されるようになっている。
ケーソン10には、注水ポンプ2や水位計3、傾斜計4、制御装置5、蓋部材20、測位装置21、ウインチ22、電源装置23などの設備が設置されている。また、ケーソン10の個体差もあるので、設備を含むケーソン10の重量バランスには偏りがある。そのため、それぞれのブロック14に注水して全てのブロック14を同じ水位にしても、ケーソン10の当初の傾きは是正されない。
そこで、本発明の注水制御方法では、図3に例示する制御フローをスタートさせる前に、基準水位差を記憶する工程を行う。図4に例示するように、制御装置5は、ケーソン10を水Wに浮かべた初期段階で、傾斜計4によって計測されるケーソン10の傾斜データに基づいて、それぞれの注水ポンプ2を用いて、それぞれのブロック14(14A〜14F)に対して注水を行ない、ケーソン10を所望の姿勢にする。この段階では、それぞれのブロック14に対する注水量はケーソン10を所望の姿勢にできる必要最小限の水量にすることが好ましい。
この実施形態では、ケーソン10の所望の姿勢をケーソン10が略水平な状態に設定しているが、例えば、ケーソン10の所望の姿勢をケーソン10が水平に対して所定角度傾いた状態に設定してもよい。水Wに浮かんだ状態のケーソン10は波の影響を受けて揺動するため、ケーソン10の傾斜角度としては、所定周期で計測したケーソン10の傾斜を所定の平均化期間(例えば、数秒)で移動平均した移動平均角度を用いるとよい。
次いで、制御装置5は、ケーソン10が所望の姿勢となった時の水位計3によって計測されたそれぞれの隔室15の水位からそれぞれのブロック14について、ブロック14を構成する隔室15の水位を平均した平均水位を算出する。そして、その算出したそれぞれのブロック14(14A〜14F)の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差として記憶する。
水Wに浮かんだ状態のケーソン10は揺動するため、ブロック14の平均水位としては、単純平均して算出したものに限らず、所定周期で計測した隔室15の水位を所定の平均化期間(例えば、数秒)で移動平均した移動平均水位を用いるとよい。
例えば、ケーソン10が所望の姿勢になった時のブロック14A、14B、14E、14Fの平均水位は0.50m、ブロック14Cの平均水位は0.45m、ブロック14Dの平均水位は0.55mであったとする。この場合の基準水位差は、ブロック14Aの平均水位に対して、ブロック14B、14E、14Fの平均水位が±0.00m、ブロック14Cの平均水位が−0.05m、ブロック14Dの平均水位が+0.05mとなる。
制御装置5は前述した基準水位差を記憶する工程を行った後に、図3に例示する制御フローをスタートし、ステップS1からステップS7の工程をケーソン10が目標位置Bに着底する直前の水深に下方移動するまで繰り返し実行する。
ステップS1では、制御装置5は、それぞれのブロック14の相対的な平均水位差が基準水位差の状態のケーソン10に対して、それぞれの注水ポンプ2によりそれぞれのブロック14に対して注水を行う全注水制御を実行する。そして、ステップS2に進む。
同規格の注水ポンプ2を稼働させてそれぞれのブロック14に注水する場合にも、注水ポンプ2の個体差や配管の長さなどの影響があるため、注水ポンプ2によるそれぞれのブロック14への注水量を均一に保つことは難しい。それ故、全注水制御を実行していると、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が、予め記憶した基準水位差から徐々に変化していく。ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が、基準水位差から大きく乖離してしまうと、ケーソン10が所望の姿勢に対して大きく傾斜するリスクが高くなる。
また、注水ポンプ2により隔室15に水Wを注入すると、その水Wは連通孔13aを通って同じブロック14を構成する他の隔室15に流れ込んでいく。しかし、注水ポンプ2による単位時間当たりの注水量が連通孔13aを通過する単位時間当たりの水量を上回っている場合には、ブロック14内の隔室15どうしの間で相対的な水位差が大きくなる場合がある。隣り合う隔室15どうしの水位差が過大になると、その隣り合う隔室15を仕切っている水密隔壁12や非水密隔壁13にかかる水圧が大きくなり、水密隔壁12や非水密隔壁13が損傷するリスクが高くなる。
そこで、制御装置5は、図3のステップS2において、隣り合う隔室15どうしの水位差が過大になることを防ぐために、いずれかの隣り合う隔室15どうしの水位差が予め設定した閾値以上になっているか否かを判定する。この閾値は水密隔壁12や非水密隔壁13の強度に応じて適宜設定できるが例えば、1.00mに設定される。
ステップS2において、制御装置5が、全ての隣り合う隔室15どうしの水位差が予め設定した閾値未満であると判定した場合(S2:NO)には、そのまま全注水制御を実行している状態でステップS4に進む。
一方で、ステップS2において、いずれかの隣り合う隔室15どうしの水位差が予め設定した閾値以上であると判定した場合(S2:YES)には、ステップS3に進む。同じブロック14を構成する隣り合う隔室15どうしの水位差が閾値以上である場合にも、異なるブロック14を構成する隣り合う隔室15どうしの水位差が閾値以上である場合にもステップS2からステップS3に進むことになる。
ステップS3では、制御装置5は、隣り合う隔室15どうしの水位差が予め設定した閾値未満となるように、それぞれのブロック14を構成する水位が最も高い隔室15と水位が最も低い隔室15との水位差が、全てのブロック14において予め設定した目標値以下になるまで、全ての注水ポンプ2による注水を停止させた状態にする隔壁水位差制御を実行する。この目標値は、隣り合う隔室15どうしの水位差の閾値よりも小さい数値であれば適宜設定できるが例えば、0.05m〜0.30mの範囲で設定する。
隔壁水位差制御により、全ての注水ポンプ2による注水を停止させると、同じブロック14内の水位が相対的に高い隔室15から水位が相対的に低い隔室15へ連通孔13aを通って水Wが流れることで、それぞれのブロック14内の隔室15どうしの水位差は小さくなる。これに伴い、異なるブロック14を構成する隣り合う隔室15どうしの水位差も小さくなる。
全てのブロック14において水位が最も高い隔室15と水位が最も低い隔室15との水位差が目標値以下になると、全ての隣り合う隔室15どうしの水位差は閾値未満となる。制御装置5は、全てのブロック14において水位が最も高い隔室15と水位が最も低い隔室15との水位差が目標値以下になったと判定するとステップS3からステップS4に進む。
ステップS4では、ケーソン10が所望の姿勢に対して大きく傾斜することを防ぐために、いずれかのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が、予め記憶している基準水位差から予め設定した許容値を超えて乖離しているか否かを判定する。この許容値は、前述した閾値よりも小さい数値であれば適宜設定できるが例えば、0.50m〜0.90mの範囲で設定する。この実施形態では、許容値を0.80mに設定している。
ステップS4において、制御装置5が、いずれのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差から許容値を超えて乖離していないと判定した場合(S4:NO)には、ステップS1に戻る。
一方で、図5の状態のように、図3のステップS4において、制御装置5が、いずれかのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差から許容値を超えて乖離していると判定した場合(S4:YES)には、ステップS5に進む。図5では、ブロック14Aの平均水位とブロック14Dの平均水位との相対的な水位差が、基準水位差から許容値として設定している0.80mを超えて乖離している。つまり、基準水位差に基づくと、ブロック14Aの平均水位が5.00mの場合には、ブロック14Dの平均水位はブロック14Aの平均水位よりも0.05m高い5.05mであることが好ましいが、ブロック14Dの実際の平均水位である4.24mは、5.05mに対して許容値として設定している0.80mを超えて乖離している。
図3のステップS5では、制御装置5は、基準水位差に対して平均水位が相対的に高いブロック14に対する注水ポンプ2による注水を停止させて、それぞれのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づけて許容値以下にする補正制御を行う。補正制御では、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近い数値(例えば、基準水位差に対する誤差が0.20m以内)にすることが好ましい。
例えば、基準水位差に対してブロック14Aの平均水位が相対的に最も高い場合には、制御装置5は、ブロック14Aに設けられている注水ポンプ2による注水を停止させる。そして、ブロック14Aの平均水位に対して、それぞれのブロック14B〜14Fの平均水位が基準水位差に近づくまで、それぞれのブロック14B〜14Fに設けられている注水ポンプ2による注水を行う。そして、平均水位がブロック14Aの平均水位に対して基準水位差に近づいた時点で、その基準水位差になったブロック14B〜14Fに設けられている注水ポンプ2による注水を停止させる。
図5の状態から補正制御を終えると、図6に例示するように、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差が予め記憶した基準水位差に近い数値に戻り、全ての注水ポンプ2による注水が停止された状態となる。図3のステップS5の補正制御を終えるとステップS6に進む。
基本的には、ステップS5において、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近い数値に戻すことで、ケーソン10の所望の姿勢に対する傾斜は小さくなり、ケーソン10は概ね所望の姿勢に戻った状態となる。ただし、ケーソン10が位置する水深やブロック14に溜められた水量が変わることで、ブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近い数値にした場合にも、ケーソン10が所望の姿勢に対して傾斜した状態になる場合がある。即ち、ケーソン10を沈めていく過程で、ケーソン10を所望の姿勢とする適切な基準水位差の条件が変化する場合がある。
そのため、ステップS6では、補正制御によりそれぞれのブロック14の平均水位どうしの水位差を基準水位差に近づけたときに、ケーソン10の所望の姿勢に対するケーソン10の傾斜角度が予め設定した目標角度以上であるか否かを判定する。この目標角度は適宜決定できるが例えば、1°〜5°の範囲で設定する。そして、ケーソン10の所望の姿勢に対する傾斜角度が目標角度未満である場合には(S6:NO)、予め記憶した基準水位差を変えずに、そのままステップS1に戻る。
一方で、ケーソン10の所望の姿勢に対するケーソン10の傾斜角度が目標角度以上である場合には(S6:YES)、ステップS7に進む。ステップS7では、制御装置5は、ケーソン10が所望の姿勢となるように適宜注水ポンプ2によりブロック14に注水し、ケーソン10が所望の姿勢となった時のそれぞれのブロック14の平均水位どうしの水位差を新たな基準水位差として更新する傾斜修正制御を実行する。そして、ステップS1に戻る。
制御装置5は、以上のステップS1からステップS7の工程を、ケーソン10を目標位置Bに着底させる直前の水深に下方移動させるまで繰り返し実行する。制御装置5は、ケーソン10が目標位置Bに着底する直前の水深に位置すると図3の制御フローを終了し、全ての注水ポンプ2による注水を停止させた状態にする。
なお、制御装置5による自動注水制御を行っている過程で不具合が生じた場合には、管理装置6から制御装置5に自動注水制御から人為的な注水制御に切り替える指令を入力することで、それぞれの注水ポンプ2の制御を管理装置6による人為的な操作に切り替えられる構成になっている。
次いで、作業者がウインチ22などを使用して目標位置Bに対するケーソン10の最終的な位置合わせを行う。その後、施工管理者は管理装置6により制御装置5にケーソン10の最終的な位置合わせが完了した情報を入力する。すると、制御装置5は、全ての注水ポンプ2による注水を開始して、ケーソン10が目標位置Bに着底するまで、全てのブロック14に対して継続して注水を行う制御を実行する。以上の工程により、ケーソン10が目標位置Bに着底した状態となる。
以上のように、本発明では、水Wに浮かべたケーソン10が所望の姿勢となった時のそれぞれのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差である基準水位差を記憶する。そして、ケーソン10を目標位置Bに着底させる直前の水深に下方移動させるまで、全注水制御と、全注水制御によって基準水位差に対してバラツキが生じたブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づける補正制御とを繰り返し実行する。
補正制御では、基準水位差に対して平均水位が相対的に最も高いブロック14に設けられている注水ポンプ2を停止させた時点で、それぞれのブロック14の平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差に近づけるための、それぞれのブロック14の目標となる平均水位が決まる。それ故、制御装置5は、それぞれのブロック14の平均水位がそれぞれの目標となる平均水位になるように、それぞれのブロック14に設けている注水ポンプ2を個々に制御すればよい。
このように、ブロック14の平均水位を主眼にした注水制御にすることで、ケーソン10が揺動している場合にも、簡便な注水制御でケーソン10の所望の姿勢に対する傾斜が過大になることを抑制しつつ、ケーソン10を着底する直前の水深まで安定して沈めるには有利になる。
特許文献1に記載の発明のように、ケーソン10に設置した傾斜計4の測定結果に基づいて、下方に沈みこんでいる側のブロック14に対するポンプ注水を停止させる注水制御方法では、例えば、図2に例示するような、X方向やY方向に3つ以上のブロック14が配列されているケーソン10に採用した場合に注水制御が比較的複雑になる。その理由は、ケーソン10が傾斜している方向の端に配置されていない中央側のブロック14が生じたときに、その中央側のブロック14に設けられている注水ポンプ2を停止させるか否かの判定基準を設定することが難しいからである。
一方、本発明では、ブロック14の平均水位どうしの水位差を主眼にして注水ポンプ2の制御を行うので、X方向やY方向に3つ以上のブロック14が配列されているケーソン10であっても、簡便な注水制御でケーソン10を安定して沈めることができる。それ故、非常に汎用性が高い。勿論、本発明は、内空部11が6つ未満のブロック14に区画されているケーソン10に対しても採用することが可能である。
基本的には、全注水制御と補正制御とを繰り返し実行することで、ケーソン10を着底する直前の水深まで安定して沈めることができる。更には、この実施形態のように、傾斜修正制御を行う構成にすると、ケーソン10を所望の姿勢にするのにより適切な基準水位差に更新していくことで、ケーソン10の所望の姿勢に対する傾斜が大きくなることをより確実に防ぐことができる。
隔壁水位差制御を行う構成にすると、隣り合う隔室15どうしの水位差が過大になることを抑制できるので、水密隔壁12や非水密隔壁13が損傷するリスクを低くできる。また、隔壁水位差制御によって、全ての注水ポンプ2による注水を停止させたときに、同じブロック14を構成する水位が高い隔室15と水位が低い隔室15との水位差が変わらない、或いは、水位差が小さくなるまでに長い時間を要するブロック14がある場合には、そのブロック14を仕切っている非水密隔壁13の連通孔13aが詰まっている可能性があることが分かる。そのため、隔壁水位差制御を行うことで、ケーソン10の不具合を発見できるというメリットもある。
補正制御における許容値、隔壁水位差制御における閾値および目標値は、下記(1)式の条件を満たすように設定することが好ましい。
「閾値」≧「許容値」+「目標値」×α…(1)
ここで、αはブロック14内において、注水ポンプ2が水Wの注入を行う隔室15と、その隔室15から最も遠い隔室15との間に介在している非水密隔壁13の数である。例えば、この実施形態では、αは2となる。(1)式を満たす条件で許容値、閾値、および目標値を設定することで、注水ポンプ2の配置によらず、ブロック14内の隔室15どうしの水位差が目標値以下になった状態で、ブロック14が異なる隣り合う隔室15どうしの水位差が閾値以上となる不具合が生じることをより確実に防ぐことができる。
全ての隔室15にそれぞれ注水ポンプ2を設けると、注水時間の短縮や隔室15どうしの水位差を小さくするには有利である。しかし、一方で、ケーソン10に設置する注水ポンプ2の数が多くなるため、注水ポンプ2の設置作業に多くの時間を要するというデメリットがある。通常、注水ポンプ2の設置に要する作業時間と、ブロック14に水Wを注入する作業時間とでは、前者のほうが多くの時間を要する。それ故、この実施形態のように、それぞれのブロック14に対して注水ポンプ2を一台ずつ設置する構成にすると、ケーソン10の据付作業に要するトータルの作業時間を短縮するには有利になる。本発明ではブロック14の平均水位を主眼にした注水制御を行うので、全ての隔室15にそれぞれ注水ポンプ2を設けなくとも、それぞれのブロック14に対して注水ポンプ2を一台ずつ設置すれば、ケーソン10を安定して沈めることが可能である。
1 注水制御システム
2 注水ポンプ
3 水位計
4 傾斜計
5 制御装置
6 管理装置
10 ケーソン
10a 外壁
11 内空部
12 水密隔壁
13 非水密隔壁
13a 連通孔
14、14A〜14F ブロック
15 隔室
20 蓋部材
21 測位装置
22 ウインチ
23 電源装置
B 目標位置
W 水
WL (ケーソンの外側の)水面位置

Claims (6)

  1. 複数の隔室で形成される内空部を有するケーソンを、水に浮かべた状態で前記内空部に注水して水中の目標位置に着底させる直前の水深まで下方移動させて位置合わせを行った後に、前記内空部にさらに注水することで前記ケーソンを前記目標位置に着底させるケーソンの注水制御方法において、
    前記内空部を単数または隣り合う複数の前記隔室を単位として互いに非連通の複数のブロックに区画し、それぞれの前記ブロック内では隣り合う前記隔室どうしは連通した状態にして、前記ケーソンを水に浮かべた初期段階で、それぞれの前記ブロックに対して注水を行って前記ケーソンを所望の姿勢にした時のそれぞれの前記ブロックについてそれぞれを構成するそれぞれの前記隔室の水位を平均した平均水位を算出し、それぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を基準水位差として記憶し、
    次いで、前記基準水位差の状態の前記ケーソンに対して、それぞれの前記ブロック毎に個別に設けられた注水ポンプによりそれぞれの前記ブロックに対して注水を行う全注水制御と、いずれかの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が前記基準水位差から予め設定された許容値を超えて乖離した場合に、前記基準水位差に対して前記平均水位が相対的に高い前記ブロックに対する前記注水ポンプによる注水を停止してそれぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を前記基準水位差に近づけて前記許容値以下にする補正制御とを、前記ケーソンを前記目標位置に着底させる直前の水深に下方移動させるまで繰り返し行うことを特徴とするケーソンの注水制御方法。
  2. 前記補正制御により、それぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を前記基準水位差に近づけたときに、前記ケーソンの所望の姿勢に対する前記ケーソンの傾斜角度が予め設定した目標角度以上である場合には、前記全注水制御を行う前に、前記ケーソンが所望の姿勢となるようにそれぞれの前記ブロックに注水し、前記ケーソンが所望の姿勢となった時のそれぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を新たな前記基準水位差として更新する傾斜修正制御を行う請求項1に記載のケーソンの注水制御方法。
  3. いずれかの隣り合う前記隔室どうしの水位差が予め設定した閾値以上になった場合には、それぞれの前記ブロック内の水位が最も高い前記隔室と水位が最も低い前記隔室との水位差が、全ての前記ブロックにおいて予め設定した目標値以下になるまで、全ての前記注水ポンプによる注水を停止させた状態にする隔壁水位差制御を行う請求項1または2に記載のケーソンの注水制御方法。
  4. 前記ブロックの前記平均水位として、所定周期で計測した前記隔室の水位を所定の平均化期間で移動平均した移動平均水位を用いる請求項1〜3のいずれかに記載のケーソンの注水制御方法。
  5. それぞれの前記ブロックに対して前記注水ポンプを一台ずつ設ける請求項1〜4のいずれかに記載のケーソンの注水制御方法。
  6. 複数の隔室で形成される内空部を有するケーソンを水に浮かべた状態で前記内空部に注水する注水ポンプと、この注水ポンプを制御する制御装置とを備えて、前記内空部に前記注水ポンプにより注水して前記ケーソンを水中の目標位置に着底させる直前の水深まで下方移動させて位置合わせを行った後に、前記内空部にさらに注水して前記ケーソンを前記目標位置に着底させるケーソンの注水制御システムにおいて、
    前記内空部が単数または隣り合う複数の前記隔室を単位として互いに非連通の複数のブロックに区画され、それぞれの前記ブロック内では隣り合う前記隔室どうしを連通した状態にしておき、前記注水ポンプがそれぞれの前記ブロック毎に個別に設けられていて、前記ケーソンを水に浮かべた初期段階で、それぞれの前記ブロックに対して前記注水ポンプにより注水を行って前記ケーソンを所望の姿勢にした時のそれぞれの前記ブロックについてそれぞれを構成するそれぞれの前記隔室の水位を平均した平均水位が前記制御装置により算出され、それぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が基準水位差として前記制御装置に記憶され、
    前記基準水位差の状態の前記ケーソンに対して、それぞれの前記ブロックに対して前記注水ポンプにより注水を行う全注水制御と、いずれかの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差が前記基準水位差から予め設定された許容値を超えて乖離した場合に、前記基準水位差に対して前記平均水位が相対的に高い前記ブロックに対する前記注水ポンプによる注水を停止してそれぞれの前記ブロックの前記平均水位どうしの相対的な水位差を前記基準水位差に近づけて前記許容値以下にする補正制御とが、前記ケーソンを前記目標位置に着底させる直前の水深に下方移動させるまで繰り返し行われる構成にしたことを特徴とするケーソンの注水制御システム。
JP2019219304A 2019-12-04 2019-12-04 ケーソンの注水制御方法および注水制御システム Active JP6718011B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219304A JP6718011B1 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 ケーソンの注水制御方法および注水制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019219304A JP6718011B1 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 ケーソンの注水制御方法および注水制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6718011B1 true JP6718011B1 (ja) 2020-07-08
JP2021088855A JP2021088855A (ja) 2021-06-10

Family

ID=71402313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019219304A Active JP6718011B1 (ja) 2019-12-04 2019-12-04 ケーソンの注水制御方法および注水制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6718011B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114138026A (zh) * 2021-11-30 2022-03-04 中交第一航务工程局有限公司 沉箱自动化加水工艺
JP7399907B2 (ja) 2021-04-23 2023-12-18 株式会社本間組 ケーソンの注水制御装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5158545B2 (ja) * 2008-06-17 2013-03-06 五洋建設株式会社 開口付き中空コンクリートケーソンの曳航時安全制御装置
JP6253898B2 (ja) * 2013-06-05 2017-12-27 五洋建設株式会社 注水制御装置及び注水制御方法
JP6257214B2 (ja) * 2013-08-07 2018-01-10 東洋建設株式会社 ケーソン注水制御装置
JP6570067B2 (ja) * 2016-01-22 2019-09-04 東洋建設株式会社 ケーソンの着底方法
JP6192756B2 (ja) * 2016-02-05 2017-09-06 五洋建設株式会社 ケーソン中詰材の投入管理方法及び投入管理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7399907B2 (ja) 2021-04-23 2023-12-18 株式会社本間組 ケーソンの注水制御装置
CN114138026A (zh) * 2021-11-30 2022-03-04 中交第一航务工程局有限公司 沉箱自动化加水工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021088855A (ja) 2021-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6718011B1 (ja) ケーソンの注水制御方法および注水制御システム
KR101737931B1 (ko) 해양 풍력 터빈용 파운데이션을 설치하는 방법 및 이에 사용되는 템플리트
EP2933381B1 (en) Gravity system foundation
JP7200065B2 (ja) 仮締切システムおよび仮締切構造体の姿勢制御方法
CN210482355U (zh) 海上风电导管架基础沉桩保持架
CN102677687B (zh) 双壁钢套箱围堰
CN108951963A (zh) 装配式墙体的施工方法
WO2014121684A1 (zh) 预制式海上固定平台及安装方法
JP2015169018A (ja) 自己姿勢制御型沈埋函と沈埋トンネルの施工方法
JP6257214B2 (ja) ケーソン注水制御装置
JP5158545B2 (ja) 開口付き中空コンクリートケーソンの曳航時安全制御装置
CN109707002B (zh) 大型取水头精确定位沉放安装装置及方法
KR101675487B1 (ko) 해상부유구조물용 부력체 시공방법
CN115045276A (zh) 一种水中钢管桩移动定位接桩平台装置及施工方法
CN105667725A (zh) 半潜式施工平台
KR101715061B1 (ko) 선택 부유형 레그드 플랫폼 설비와 이의 건조방법 및 운용방법
JPH03235789A (ja) 海洋構造物のバラスト水制御方法
JP7449140B2 (ja) ケーソン施工支援システム、情報表示装置、情報表示プログラム、及び情報表示方法
CN110435846B (zh) 高精度半潜船沉管基体、及其预制施工平台和施工方法
JP6831263B2 (ja) 函体の水中への据付方法及びこの函体の揺動防止用タンク
CN116104094B (zh) 一种超深地连墙水下自密实混凝土及其施工方法
KR102573064B1 (ko) 딥러닝을 이용한 플로팅 도크가 필요 없는 케이슨 진수 장치 및 방법
JPS63171921A (ja) 密閉異形ケーソンおよび密閉異形ケーソン工法
WO1980002708A1 (en) A method for performing underwater casting of concrete structures,and an apparatus for carrying out the method
CN211869647U (zh) 一种钢筋混凝土箱式浮坞门结构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200319

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200319

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6718011

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250