JP6716554B2 - 歯科用研磨ペースト及び歯科用クリーニングペースト - Google Patents

歯科用研磨ペースト及び歯科用クリーニングペースト Download PDF

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Description

本発明は、切削材としてケイ酸カルシウムを含む、歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物に関する。
通常行われる歯科ケアでは、滑らかで清潔な歯を得ることを目的として、歯面やインプラントの表面の研磨が行われている。このような研磨では、審美面だけでなく、衛生面も重要視される。研磨においては、ニコチンや、お茶、赤ワイン等を摂取することによって生じ、それ自体では歯の疾患を引き起こさない外因性の着色汚れが除去されるだけでなく、歯肉縁上や歯肉縁下の歯垢も適切な研磨によって除去することが可能であり、したがって、歯科研磨は治療目的でも行われる。
従来使用されている研磨ペースト又は研磨組成物には、様々な粒径の切削材が含まれている。切削材の粒子が粗ければ粗いほどより優れたクリーニング作用が得られるが、これと同時に、切削材による切削性も高くなる。最悪の場合、粒子の粗いクリーニング材によって歯面に傷が付くこともある。これとは逆に、クリーニング材の粒子が細かければ細かいほど、クリーニング作用は低くなるが、歯面は温存される。
上述した目的のために歯科クリーニング又は歯科研磨において現在使用されている研磨ペーストは、特に、理想的な臨床効果、すなわち、高いクリーニング効率、低い切削性又は歯に優しい切削性、及び高い研磨作用を達成することが求められる。高い研磨作用は、「ツヤ」のある歯面を得ることを目的として提供される。
しかしながら、研磨組成物中の成分が常に互いに相互作用し合い、時には互いの作用を打ち消し合うため、上述の要件を満たすことは実際には難しいことが知られている。さらに、クリーニング効率の高い研磨ペーストは切削性が高いため、これを用いて歯を処置すると歯が過敏となり、ひいては痛みに過敏になる。研磨ペーストの治療効果を最適化しようとする試みがなされているにも関わらず、研磨によって歯面の一部が削り取られることを避けられないという問題が未だある。
歯面上の着色汚れ、プラーク、及びその他の柔らかい沈着物や硬い沈着物を歯面から除去するため、歯科用クリーニングペースト及び歯科用研磨ペーストにはクリーニング材又は切削材として様々な物質が現在使用されている。
例えば、リン酸二カルシウム/リン酸三カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等は、切削材として研磨ペースト及びクリーニングペーストにおいて使用されてきた。これらの物質の使用において様々な試みがなされており、特に、研磨組成物中における平均粒径及び含有割合について様々な検討がなされている。特に、リン酸二カルシウム/リン酸三カルシウム及びピロリン酸カルシウムは硬さが不十分であることが分かっている。
また、例えばUS4,038,380に記載されているように、歯科用クリーニング組成物においてケイ酸カルシウムをクリーニング成分及び研磨成分として使用することも従来知られている。この組成物中のケイ酸カルシウム粒子の大きさは2〜15μmであることが好ましく、その硬さはモース硬度で4.5であることが好ましい。
さらに、WO2013/041419では、炭酸カルシウムを切削材として使用した口腔クリーニング組成物が開示されている。
しかしながら、従来公知の研磨ペーストは、切削性が高いためクリーニング作用が良好なものか、あるいは切削性が低いためクリーニング作用が不十分なもののいずれかしか存在しないため、これらを用いた治療を受ける患者の受容性は低く、したがって、前述した臨床的要件を満たすような研磨ペーストはいまだ提供されていない。
前述したように、歯を損傷することなく臨床的要件を満たすことができる組成物の最適化された処方を見出すことがいまだ必要とされている。したがって、本発明は、従来技術の欠点を克服することができる組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、本発明の目的は、ケイ酸カルシウムの針状結晶を第1の切削材として少なくとも5重量%含む組成物であって、ケイ酸カルシウムの針状結晶の長さと幅の比が3:1〜45:1、好ましくは5:1〜20:1であることを特徴とする組成物により達成される。
本発明の目的は、歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための本発明の組成物の使用、及び本発明の組成物を使用した研磨方法/クリーニング方法によりさらに達成される。
研磨及び/又はクリーニングのための本発明の組成物又はその使用によって、温和な処置を実施できるとともに、良好なクリーニング作用を得ることができる。歯科クリーニング/歯科研磨の開始時には、切削材は針状であることから除去効率が良好であるが、クリーニング/研磨をさらに進めていくと、はじめは針状であった切削材粒子が著しく丸みを帯び、特に長さに関して粒子の形状が変化するという利点がある。クリーニング/研磨の開始時よりも小さくなり、あるいは球状になったケイ酸カルシウム粒子は、切削作用を示さないか、実質的に切削作用を示さないか、又はごくわずかな切削作用しか示さない一方、良好な研磨性を有するため、良好なツヤを出すことができる。このようにして、クリーニング工程から研磨工程へと直接移行させることができる。
本明細書において、当技術分野において通常理解されるように、「切削材」は、その粒子の形状、体積及び硬さの特性により、歯面から柔らかい沈着物及び/又は硬い沈着物を除去できるあらゆる微粒子物質を意味すると解される。
針状の形状に関する前述の定義、すなわち切削材粒子の長さと幅の比に関する記載は、本発明において使用される切削材を定義するものである。したがって、「針状」とは、切削材の長さが幅よりも常に長く、かつ少なくとも幅の3倍の長さであることから、多少細長い尖った粒子の形状を有しており、粒子の長手方向の両端が「尖っている」ことが確認でき、また、この針状粒子の長手方向の両端における直径が、粒子の中心部分の直径よりも小さくてもよいことを意味する。
切削材として使用される針状のケイ酸カルシウムの粒子の大きさ、すなわち粒子の長さ(D50)は、例えば、約5μm〜40μm、特に20μm〜30μmであってもよい。
好ましい一実施形態によれば、歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物は、第1の切削材、すなわち針状のケイ酸カルシウムを5〜70重量%、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%、さらにより好ましくは約15重量%含む。
このような組成物の切削性に関する実験では、これらの組成物は、低い切削性又は中程度の切削性を有するとともに、優れたクリーニング作用を有しており、よって、これらの組成物は、歯科クリーニング及び歯科研磨に大変適していることが明らかになった。これは、これらの組成物による処置中に針状のケイ酸カルシウムが減少することから、1ステップで研磨も同時に行うことができることによる。
本発明による組成物のさらに好ましい一実施形態によると、該組成物中に少なくとも含まれる第1の切削材は珪灰石である。
Tafelspatとも呼ばれる珪灰石は無色の鉱物であり、その化学組成はCaSiOであり、より正確にはCa[Si]である。化学的には、天然のケイ酸カルシウム又はメタケイ酸のカルシウム塩である。
本発明による組成物のさらなる一実施形態によると、前記組成物は、少なくとも1つの第2の非針状切削材を含み、第2の非針状切削材は、長石、ケイ酸、軽石、若しくはハイドロキシアパタイト、又はその組み合わせから選択することが好ましい。
長石は、一般的な化学組成が(Ba,Ca,Na,K,NH)(Al,B,Si)で表されるケイ酸塩鉱物群であり、2つの括弧内に記載された元素はそれぞれの括弧を代表してもよく、それぞれの元素は、長石に含まれる他の元素に対して常に同じ割合で含まれる。ケイ酸は、一般化学式が[Si(OH)−O−]で表されるケイ素のオキソ酸であり、ハイドロキシアパタイトは、リン酸塩、ヒ酸塩、又はバナジン酸塩の鉱物である。本発明によると、これらを少なくとも1つの第2の切削材として使用し、第2の切削材は、基本的な切削性を調整する役割を担う。使用される第2の切削材の平均粒径D50は、約5μm〜40μmであり、好ましくは20μm〜25μmである。
さらに好ましい一実施形態によると、本発明による組成物は少なくとも1つの研磨材をさらに含み、該研磨材はハイドロキシアパタイトであることが特に好ましい。
本発明による組成物にハイドロキシアパタイトを添加することによって、第1の切削材に加えて、天然のハイドロキシアパタイトと類似した硬さの物質がさらに加えられることになる。ハイドロキシアパタイトを添加することによって、良好な研磨特性が得られるとともに、エナメル質、象牙質及びセメント質の再石灰化が促され、その結果、よく知られているように、歯の知覚過敏を改善することができる。
本発明によると、歯面に対して切削作用を示し、かつその作用を発揮できるような粒子形状を有している切削材としての使用とは対照的に、切削作用を有していないハイドロキシアパタイトは研磨材として使用される。
当業者であれば、自身の専門知識及び本発明の開示に基づいて、上記形状及び/又は粒子の大きさを有する物質(例えばハイドロキシアパタイト)は、切削材としても、あるいは研磨材としても機能するということを容易に理解できるであろう。
本発明による組成物はまた、例えば、基剤、湿潤剤、増粘剤、乳化剤、香料、フッ化物、顔料、及び/又は防腐剤の1種以上等のさらなる成分を含んでいてもよいことは自明である。
前記さらなる成分の使用は、これまでに従来技術において既に知られており、試験されてきた。当業者であれば、本明細書において開示される本発明に基づき、状況に応じて適切な成分を組み合わせることができるであろう。適切な成分としては、例えばEP2730178A1及びこの文献の引用文献に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
具体的には、香料又は着香料は人工のものであっても、天然のものであってもよく、好ましくはオレンジ又はミントの香料である。使用されるフッ化物は歯科領域において適切な任意のフッ化物であってもよく、フッ化ナトリウム及びフッ化カリウムが好ましい。使用される湿潤剤及び/又は基剤は、例えばグリセリンであってもよく、ポリデキストロース及び/又はソルビトールも好適に使用でき、すなわち、本発明の組成物を調製する際に、添加した水分を付着させることによって、食品の乾燥を防ぐことができる任意の湿潤剤であってもよい。増粘剤としては、カラギーナン、キサンタンガム、及びカルボキシメチルセルロースが挙げられ、例えば、ヒドロキシプロピル(メチル)セルロース等の他のセルロースも適切であり、すなわち、水分を付着させて粘性を増加させることが可能な、歯科領域において適切な任意の増粘剤であってもよい。使用される乳化剤は、互いに混ざらないあるいはわずかしか混ざらない2つの液体を混和させ安定化させて、微細に分散した混合物(エマルジョン)を得ることが可能な任意の物質/組成物であってもよい。例えば、使用される乳化剤はオレフィンスルホン酸塩であってもよい。
したがって、本発明による組成物の一実施形態において、より具体的な組成は、該組成物全体を100重量%としたとき、
珪灰石 5〜70重量%、好ましくは5〜30重量%、さらにより好ましくは10〜20重量%、
長石、ケイ酸、軽石、若しくはハイドロキシアパタイト、又はそれらの1種以上の組み合わせから選択される第2の切削材 0〜50重量%、
グリセリン 10〜50重量%、好ましくは15〜30重量%、さらにより好ましくは18〜24重量%、
水 10〜50重量%、好ましくは18〜25重量%、
ハイドロキシアパタイト、若しくは長石、又はそれらの混合物から選択される研磨材 0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、
乳化剤 0〜10重量%、好ましくは0〜1重量%、
香料、特にオレンジ又はミントの香料 0〜2重量%、
色素 0〜5重量%、好ましくは0〜1.5重量%、
防腐剤、特にフェノキシエタノール、又はフェノキシエタノール/パラベンの混合物 0〜1重量%、好ましくは0.5〜1重量%、及び
フッ化物、特にフッ化ナトリウム又はフッ化カリウム 0〜0.5重量%である。
さらに、前述した組成物は、例えばカルボキシメチルセルロース等の増粘剤、又は2種以上の増粘剤の組み合わせを0〜5.0重量%含んでいてもよい。さらに、前記組成物は好ましくは、第2の研磨材として20〜40重量%の長石をさらに含んでいてもよい。
特に、本発明は、本発明による組成物の好ましい一実施形態も提供し、該組成物の組成は、該組成物全体を100重量%としたとき、
第1の切削材としての珪灰石 15重量%、
グリセリン 18〜24重量%、
水 18〜25重量%、
第1の研磨材としてのハイドロキシアパタイト 0〜25重量%、
第2の研磨材としての長石 20〜40重量%、
乳化剤 0〜1重量%、
香料、特にオレンジ又はミントの香料 0〜2重量%、
色素又は色素混合物 0〜1.5重量%、
防腐剤としてのフェノキシエタノール又はフェノキシエタノール/パラベンの混合物 0〜1重量%、及び
フッ化物、特にフッ化ナトリウム又はフッ化カリウム 0〜0.5重量%である。
さらに、歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための、本発明の前記組成物の使用、特に歯科診療所又は歯科病院における専門的な歯科クリーニング/歯科研磨における、本発明の前記組成物の使用も提供される。必要であれば歯科ケアの訓練を受けた者による適切な指導を受けた後に、自宅において本発明による組成物を適用することも可能であることは自明である。
本明細書において、「歯科研磨」は、本発明による組成物のあらゆる適用又は使用を意味すると解され、歯面の研磨及びクリーニングも含む。したがって、「歯面」という用語は、天然の歯の表面だけでなく、義歯又はインプラントの表面も包含する。
本発明によると、本発明の方法において、本発明の組成物は、例えば、粉末噴射機器及び/又は手用器具のような適切な機器を用いて硬い歯垢をあらかじめ任意で取り除いた後に、例えばブラシ又はラバーカップのような適切な塗布器具を用いて歯面に適用される。このようにして研磨ペーストを適用することによって、着色汚れをさらに除去してもよく、歯面を「滑らか」にしてもよく、又は、ヒビや穴を埋めてもよく、結果として、滑らかな外観の歯面、すなわち「ツヤのある」歯面が得られる。
任意でフッ化物を添加することによって、歯面の再石灰化を早めることができる。
上記した特徴及び以下で説明する特徴は、各実施形態において具体的に示された組み合わせだけでなく、本発明の範囲を逸脱することなく単独でも使用することができることは自明である。
さらなる利点は、以下の説明、以下の説明及び例示的な実施形態に関連して実施された実験、並びに図面により明らかにされる。
本発明による組成物(上方の曲線)を適用した場合と比較ペースト「A」(下方の曲線)を適用した場合の切削性の経時変化を示したグラフを示す。 象牙質切片を前もって紅茶に浸漬しておき、本発明による組成物の一実施形態(それぞれの画像において、左側の象牙質切片)又は市販されている比較ペースト(それぞれの画像において、右側の象牙質切片)(A:比較製品「B−1」、「B−2」、及び「C」;B:比較製品「A」及び「D」)でそれぞれの象牙質切片を同時に処理(研磨/クリーニング)した比較画像を示す。
本発明による組成物の例示的な実施形態を以下のように調製した。
前記表に示した組成の組成物を従来の調製方法によって調製し、オレンジの香料及びミントの香料を添加しない組成物も調製した。
さらに、珪灰石15重量%、グリセリン20重量%、防腐剤(フェノキシエタノール及びパラベンの混合物)0.8重量%、増粘剤0.6重量%、乳化剤0.15重量%、フッ化ナトリウム0.15重量%、ハイドロキシアパタイト5重量%、長石35重量%、香料0.09重量%、色素1.4重量%を含み、さらに希釈基剤として水を加えて100重量%としたペースト組成物を調製し、試験した。
切削性に関する調査
本発明による例示的なペースト及び2種の比較ペースト(製品「A」:パーライト、フッ化ナトリウム、二酸化チタン、グリセリン、水、香料、ソルビトール、シリカを主として含む;及び製品「B1〜B3」:ソルビトール、キシリトール、アミンフッ化物、二酸化ケイ素、軽石、二酸化チタン、水、色素及び香料を主として含み、切削強度が中程度のもの、高いもの及び低いもの)を用いて、市販のセラミックブロック(例えば、Vita社、ドイツ、バート・ゼッキゲン)を処理した。比較対照として、非処理のセラミックブロックもさらに使用した。
市販のストレート/コントラアングルのハンドピースを用いて、研磨ペーストでセラミックブロックをそれぞれ処理した。さらに、接触圧:200g、試料台の傾き:10°、研磨時間:2,000rpmで15秒間の条件下において、市販のポリッシングカップを用いて研磨を行った。
次に、表面を走査電子顕微鏡(SEM)で調べた(SEM画像は示さず)。
インプラントを処理した場合においても、類似の結果を得ることができた(SEM画像は示さず)。
走査電子顕微鏡による試験では、本発明による研磨ペースト組成物の一実施形態で処理した表面は、非処理表面と比較して切削が認められなかったことが明らかとなった。
さらに、図1は、トライボメーターを用いて測定した場合の(ポリメタクリル酸メチル(PMMA)に対する)切削性の違いを本発明による組成物と従来の研磨ペーストとで比較したグラフを示す。図1の上方の曲線は、本発明による組成物を適用した場合の切削性の経時変化を示す。下方の曲線は、切削性が強いことを示すが、比較製品「A」を適用した場合の切削性の経時変化を示す。これらの結果から、本発明による研磨ペーストは、市販されている2種の比較ペーストよりも顕著に歯に優しいことが示された。
クリーニング作用に関する調査
次に、クリーニング作用に関する調査も行った。この調査を行うため、前もって象牙質切片(12×20mm)を24時間にわたって紅茶に浸漬させておき、本発明による組成物(「Inv. Comp.」)及び市販されている2種の比較製品のクリーニング作用をこの象牙質切片に対して試験した。上述のように前処理した象牙質切片は実験機器に固定した。
いずれの場合においても、0.1gの研磨ペーストをポリッシングペーストカップ(カー・ハーヴェ・ソフト;カーデンタル社、ドイツ、ラシュタット)に付け、一定の角速度でクランプ台を回転させながら、前記カップを一定の接触圧(200g)で象牙質切片に20秒ずつ押しあてた。
ここで試験した比較ペーストは、上述した製品「A」及び「B」(中程度の切削性を有する「B−1」、及び高い切削性を有する「B−2」)、並びにさらなる2種の比較製品「C」(軽石、グリセリン、セルロース、二酸化チタン、フッ化ナトリウム、水を主として含む)及び「D」(切削鉱物としての軽石、酸化アルミニウム、及び炭酸カルシウム;並びに湿潤剤、結合剤、着香料、メチルパラベンを主として含む)であった。
光学的に測定されたクリーニング作用は、比較ペーストよりも本発明による組成物/ペーストの方が時として良好な結果を示したが、少なくとも同等であるということが判明した。これに関連する結果を図2A及び図2Bに示す。これらの図において、処理前、20秒間の処理後、及び40秒間の処理後におけるそれぞれの象牙質切片を示し、左側の象牙質切片は、本発明による組成物の一実施形態を用いてクリーニングしたものであり、右側の象牙質切片は、市販されている比較製品を用いてクリーニングしたものである。
したがって、図で示した結果から、本発明による組成物は、現在市販されている歯科クリーニングペースト又は歯科研磨ペーストよりも、顕著に歯に優しく、それと同時に、優れたクリーニング作用を有することが示された。

Claims (7)

  1. 歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物であって、
    ケイ酸カルシウムの針状結晶を第1の切削材として5〜70重量%含み、
    ケイ酸カルシウムの針状結晶の長さと幅の比が3:1〜20:1であること、
    ケイ酸カルシウムの針状結晶が珪灰石であること、並びに
    ハイドロキシアパタイト及び/又は長石である研磨材を含むことを特徴とする組成物。
  2. 少なくとも1つの第2の非針状切削材を含む、請求項1に記載の歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物。
  3. 少なくとも1つの第2の非針状切削材が、ケイ酸、軽石、又はそれらの組み合わせから選択される、請求項2に記載の歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物。
  4. 基剤、増粘剤、乳化剤、香料、顔料、及び/又は防腐剤の1種以上をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物。
  5. 前記組成物全体を100重量%としたとき、
    第1の切削材としての珪灰石 5〜70重量%、
    ケイ酸、軽石、又はその組み合わせから選択される第2の切削材 0〜50重量%、
    グリセリン 10〜50重量%、
    水 10〜50重量%、
    ハイドロキシアパタイト、長石、及びその混合物から選択される研磨材 0重量%を超えて50重量%以下、
    乳化剤 0〜10重量%、
    香料 0〜2重量%、
    色素 0〜5重量%、
    防腐剤又は防腐剤の混合物 0〜1重量%、並びに
    フッ化ナトリウム又はフッ化カリウム 0〜0.5重量%
    を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の歯科研磨及び/又は歯科クリーニングのための組成物。
  6. 前記組成物全体を100重量%としたとき、
    第1の切削材としての珪灰石 10〜20重量%、
    グリセリン 18〜24重量%、
    水 18〜25重量%、
    第1の研磨材としてのハイドロキシアパタイト 0〜25重量%、
    第2の研磨材としての長石 20〜40重量%、
    乳化剤 0〜1重量%、
    オレンジの香料又はミントの香料 0〜2重量%、
    色素 0〜1.5重量%、
    防腐剤としてのフェノキシエタノール又はフェノキシエタノール/パラベンの混合物 0〜1重量%、及び
    フッ化ナトリウム又はフッ化カリウム 0〜0.5重量%
    を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 珪灰石を第1の切削材として15重量%含む、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
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