JP6716422B2 - バーナ装置、バーナ装置の冷却管破損検出方法、およびバーナ装置の冷却媒体制御方法 - Google Patents

バーナ装置、バーナ装置の冷却管破損検出方法、およびバーナ装置の冷却媒体制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、ガス化炉などの燃焼炉の炉内に設置され、バーナを冷却するための冷却管を備えるバーナ装置に関する。
石炭をガス化する方法としては、高温に保持されたガス化炉内に石炭等の微粉固体燃料と酸素や空気等のガス化剤をバーナから供給し、燃料中の可燃分を燃焼させることで一酸化炭素や水素などの可燃性ガスを生じさせ、灰分を有害成分の含まないスラグに変換して回収する気流層石炭ガス化法が知られている。この方法によれば、燃料ガスが高い効率で得られるとともに、環境保全性も優れ、しかも適用可能な原料種が多いため、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)や石炭ガス化燃料電池複合発電システム等の次世代火力発電システム、石炭液化用、化学原料用等に用いる水素製造システム等への利用が期待されている。また、ガス化炉は、バイオマス燃料を熱化学的にガス化する際にも用いられる。
この種のガス化プラントに使用されるガス化炉には、微粉固体燃料を噴射するためのガス化用バーナ(以下、バーナ装置と略す。)が設けられている。このバーナ装置は一般に炉外から炉壁の貫通孔を通じて挿入され、その先端部が炉内に突き出た状態で炉壁に装着されている。炉内へ挿入されたバーナ装置の先端部は、灰の溶融温度以上の高温に曝されるだけでなく、溶融スラグの付着、剥離等により、大きな熱負荷を受けることがある。このようにバーナ装置の先端部が大きな熱負荷を受けた場合、先端部の溶損、き裂の発生、高温腐食による減肉等が発生し、バーナ装置の寿命が著しく低下する。
このため、例えば特許文献1〜3では、バーナ本体の外周を冷却水が流れる冷却管で取り囲むことにより、バーナ本体の冷却を図っている。より具体的には、特許文献1〜3では、冷却管は、バーナ装置のバーナ本体におけるガス化炉の炉壁から炉内に突き出した部分(以下、炉内突出部)に螺旋状に巻き回されるように、バーナ本体に接触して設けられている。なお、特許文献3では、バーナ本体に設けられた冷却管のうち炉内突出部の基端部(根元)から炉外の側に位置する冷却管と、炉内突出部に設けられた冷却管とをそれぞれ独立した冷却媒体系統にしても良いとされている。
特開2015−161462号公報 特許5818550号公報 特許5968247号公報
特許文献1〜3では、上述したようにバーナ本体を冷却管で取り囲むことにより、燃焼炉の運転時の熱負荷からバーナ装置の炉内突出部を保護している。しかしながら、運転時において炉内は非常に高温となるため、炉内の火炎による輻射や熱気流、炉内で生じる溶融スラグなどによって炉内突出部に設けられた冷却管が次第に減耗し、冷却管の内部を流通する冷却媒体が炉内に漏出する場合がある。そして、冷却管から炉内に漏出する冷却媒体の漏出量が多くなると、冷却管あるいはバーナ装置等の交換のために燃焼炉を停止せざるを得ず、燃焼炉(プラント)の稼働率を低下させてしまう。
そこで、燃焼炉の稼働率の低下をできるだけ抑制するために、冷却管における冷却媒体の流通量を絞る(減らす)ことにより、冷却媒体の炉内への漏出量の低減を図ることも本発明者らには考えられた。この手法によれば、燃焼炉の運転の停止を即座に行わずに先延ばしすることができるので、先延ばししている間に、交換品等の手配などといったメンテナンス作業の準備を行うことができる。このため、実際のメンテナンス作業に必要な時間のみ燃焼炉を停止すれば良いので、運転の停止時間の短縮により稼働率の低下を抑制することはできるが、減耗した冷却管のみならず、バーナ本体といったバーナ装置全体の損傷を引き起こす可能性がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、バーナ本体の損傷を回避しつつ、バーナ装置のメンテナンスによる燃焼炉の稼働率の低下を抑制可能なバーナ装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るバーナ装置は、
燃焼炉の炉壁から炉内に突出される突出部を有するバーナ本体と、
前記突出部の外周面を取り囲むように設けられた、前記バーナ本体を冷却するための冷却媒体が流通する冷却管と、
前記冷却管の内部の光を検出するための光検出手段と、を備える。
燃焼炉の運転時において、炉内の火炎による輻射や熱気流、炉内で生じるスラグなどによって冷却管が減耗し穴が開くと、炉内での燃焼(火炎)による光が冷却管の内部に届くようになる。上記(1)の構成によれば、バーナ装置は、冷却管の内部の光を検出するための光検出手段を備えているので、光検出手段によって検出される光を監視することにより、冷却管に破損(穴)が生じたことを早期に検出することができる。
また、冷却管からの冷却媒体の漏出量が過大になると燃焼炉の運転を停止せざるを得なくなるが、冷却管に破損(穴)が生じたことを早期に検出することによって、この検出から燃焼炉の運転停止に至るまでの猶予期間を作ることが可能となる。このため、この猶予期間において、交換品の準備や、点検すべき部位の特定といったメンテナンス作業の準備をすることにより、燃焼炉の停止後にメンテナンス作業の準備および実際のメンテナンス作業をする場合よりも、燃焼炉の停止時間を短縮することが可能となる。したがって、バーナ本体が損傷する前に燃焼炉を停止することによりバーナ本体の損傷を回避しつつ、バーナ装置のメンテナンスによる燃焼炉の稼働率の低下を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記光検出手段は、
前記冷却管の内部に設置される、光を伝送するための光伝送部材と、
前記光伝送部材によって伝送された前記冷却管内からの光を検出する光検出器と、を有する。
上記(2)の構成によれば、冷却管の内部の光は光伝送部材によって光検出器に伝送されると共に、光検出器によって冷却管の内部の光が検出されることにより、燃焼炉の運転時における冷却管の破損(穴)の監視、検出がなされる。これによって、炉内の高温環境に光検出器を設置することなく、光検出手段によって冷却管の内部の光を適切に検出することができ、燃焼炉の運転時において冷却管の破損(穴)を適切に検出することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記光伝送部材は光ファイバである。
上記(3)の構成によれば、燃焼炉の高温環境に耐えることが可能な光ファイバを炉内に設置することによって、冷却管内の光を光検出器に適切に伝送することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記光ファイバは、複数の光ファイバからなり、
前複数の光ファイバの各々の先端は、前記冷却管における相互に異なる位置にそれぞれ配置されている。
上記(4)の構成によれば、冷却管における相互に異なる複数の位置での破損(穴)の発生の有無を、複数の光ファイバの各々によってそれぞれ監視することができ、冷却管の破損(穴)の発生により生じる光の変化をより感度良く検出することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)〜(4)の構成において、
前記冷却管は、
前記炉内突出部の外周面の先端部を含む先端側領域を取り囲むように設けられた、前記バーナ本体を冷却するための冷却媒体が流通する先端側冷却管と、
前記炉内突出部の外周面の基端部と前記先端側領域との間の基端側領域を取り囲むように設けられた、前記冷却媒体が流通する基端側冷却管と、を含み、
前記光伝送部材は、前記先端側冷却管の内部に設置される。
本発明者らによって、燃焼炉の運転時において、炉内の火炎による輻射や熱気流、炉内で生じる溶融スラグなどによる冷却管の破損(穴)は、主に、炉内突出部の先端側領域を取り囲む部分において発生することが見出された。
上記(5)の構成によれば、炉内突出部の先端側領域を取り囲む先端側冷却管の内部に光伝送部材(例えば光ファイバ)が設置される。これによって、冷却管の破損を、より破損の可能性が高い箇所に絞って監視することができるので、燃焼炉の運転時における冷却管の破損を効率的に早期に検出することができる。なお、先端側冷却管および基端側冷却管は相互に接続された冷却管であっても良いし、互いに独立した冷却管であっても良い。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記バーナ装置は、さらに、
前記先端側冷却管に前記冷却媒体を供給するための第1冷却媒体供給管と、
前記基端側冷却管に前記冷却媒体を供給するための第2冷却媒体供給管と、を備える。
上記(6)の構成によれば、バーナ本体の炉内突出部には、その先端側領域を冷却するための冷却系統(先端側冷却管および第1冷却媒体供給管)、および、基端側領域を冷却するための冷却系統(基端側冷却管および第2冷却媒体供給管)の2つの冷却系統が設けられている。これによって、先端側冷却管のみ交換等をすることができるので、メンテナンス作業を効率的に行うことができ、バーナ装置のメンテナンスによる燃焼炉の稼働率の低下をさらに抑制することができる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る破損検出方法は、
上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のバーナ装置の冷却管の破損を検出するバーナ装置の冷却管破損検出方法であって、
前記冷却管に前記冷却媒体を供給するバーナ本体冷却ステップと、
前記光検出手段により、前記冷却管の内部の光を監視する冷却管内部光監視ステップと、
前記冷却管内部光監視ステップによる監視結果に基づいて、前記冷却管に破損が生じたか否かを判定する破損判定ステップと、を備える。
上記(7)の構成によれば、上記(1)と同様の効果を奏することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係るバーナ装置の冷却媒体制御方法は、
上記(6)に記載のバーナ装置の冷却管に対する冷却媒体の供給を制御するバーナ装置の冷却媒体制御方法であって、
前記第1冷却媒体供給管から前記先端側冷却管に前記冷却媒体を供給する先端側領域冷却ステップと、
前記第2冷却媒体供給管から前記基端側冷却管に前記冷却媒体を供給する基端側領域冷却ステップと、
前記光検出手段により、前記冷却管の内部の光を監視する冷却管内部光監視ステップと、
前記光監視ステップによる監視結果に基づいて、前記先端側冷却管に破損が生じたか否かを判定する破損判定ステップと、
前記破損判定ステップによって前記先端側冷却管に破損が生じたと判定した場合に、前記先端側冷却管への前記冷却媒体の供給のみを停止する先端側領域冷却停止ステップと、を備える。
上記(8)の構成によれば、先端側冷却管への冷却媒体の供給のみを停止することによって炉内への冷却媒体の漏出の停止を図りつつ、基端側冷却管によるバーナ本体の冷却を継続することができる。換言すれば、基端側冷却管による冷却によってバーナ本体の焼損を回避した状態で、燃焼炉の運転の停止を即座に行わずに先延ばしすることができ、先端側冷却管からの冷却媒体の漏出の検出から燃焼炉の運転停止までの猶予期間をさらに延長することができ、メンテナンスの準備のための時間が十分に取れるように図ることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、バーナ本体の損傷を回避しつつ、バーナ装置のメンテナンスによる燃焼炉の稼働率の低下を抑制可能なバーナ装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る燃焼炉の断面概略図である。 図1の燃焼炉における1本の冷却管を備えたバーナ装置の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置は窪み部から突出している。 図2Aのaa断面を示す図である。 図1の燃焼炉における複数本の冷却管を備えたバーナ装置の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置は窪み部から突出している。 図3Aのaa断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーナ装置の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置は窪み部ではない炉壁から突出している。 本発明の一実施形態に係るバーナ装置の設置位置を拡大した概略図であり、冷却管は円筒状の流路を形成している。 図5Aを矢印Aの方向から見た図である。 図5Aのaa断面を示す図である。 図5Aのbb断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーナ装置の冷却管破損検出方法を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るバーナ装置の冷却媒体制御方法を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1を備える燃焼炉7の断面概略図である。図1に示される燃焼炉7は石炭をガスに転換するガス化炉となっている。図1に示される実施形態のガス化炉は、図1に示されるように、コンバスタ部7cとリダクタ部7rを有している。コンバスタ部7cには、微粉炭バーナ12及びチャーバーナ14が設けられ、リダクタ部7rにはガス化バーナ16が設けられている。微粉炭バーナ12には、炭素含有燃料として微粉状にされた石炭(微粉炭)を供給する微粉炭供給経路81と、酸化剤としての酸素含有ガス(例えば空気)を供給する酸化剤供給経路82とが接続される。また、チャーバーナ14にはチャー(未燃粒子)を供給するチャー供給流路83が接続される。ガス化バーナ16には、上述した微粉炭供給経路81が接続される。
そして、ガス化炉の運転時において、コンバスタ部7cに投入された空気と石炭が燃焼して例えば1800℃などの高温となり、石炭中の灰は溶けて溶融スラグ(液相)となって流れ落ち、コンバスタ部7cで燃焼して生成した高温の可燃性ガスは上昇する。この高温の可燃性ガスは、リダクタ部7rにおいて新たに投入された石炭と反応し、これによって、効率良く石炭をガスに転換することが可能となっている。なお、溶融スラグは、燃焼炉7の炉壁71の内面を伝って排出口72から排出される。排出口72から排出された溶融スラグは、燃焼炉7の底部に貯留された水と接触して水砕スラグとなり、炉外に排出される。
次に、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1について、図2A〜図5Dを用いて説明する。
図2Aは、図1の燃焼炉における1本の冷却管を備えたバーナ装置1の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置1は窪み部73から突出している。図2Bは、図2Aのaa断面を示す図である。図3Aは、図1の燃焼炉7における複数本の冷却管3を備えるバーナ装置1の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置は窪み部73から突出している。図3Bは、図3Aのaa断面を示す図である。図4は、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の設置位置を拡大した概略図であり、バーナ装置1は窪み部73ではない炉壁71から突出している。図5Aは、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の設置位置を拡大した概略図であり、冷却管3は円筒状の流路を形成している。図5Bは、図5Aを矢印Aの方向から見た図である。図5Cは、図5Aのaa断面を示す図である。また、図5Dは、図5Aのbb断面を示す図である。
図2A〜図5Dに示されるように、バーナ装置1は、燃焼炉7の炉壁71に形成された開口部を貫通するようにして設置される装置であり、バーナ本体2と、冷却管3と、光検出手段6と、を備える。
以下、バーナ装置1が備える上記の各々を説明する。なお、以下の説明では、上述した微粉炭バーナ12を例としてバーナ装置1を説明するが、他の幾つかの実施形態では、バーナ装置1は、冷却管3を備えるものであれば、燃焼炉7に用いられる微粉炭バーナ12やチャーバーナ14、ガス化バーナ16などのバーナであっても良い。
バーナ本体2は、燃焼炉7の炉壁71に形成された開口部を貫通して設置される部分であり、バーナ本体2が前述の開口部に設置された際に、燃焼炉7の炉壁71から炉内に突出する部分となる炉内突出部22を有する(図2A、図3A、図4、図5A参照)。つまり、炉内突出部22は、バーナ本体2における、燃焼炉7の炉壁71の位置(根元)を含む基端部22bから先端部22tまでの部分となる。また、炉内突出部22の外周面は、後述するように、突出する方向の先端側と基端側との間で先端側領域R1および基端側領域R2に分けられる。そして、炉内突出部22は燃焼炉7の炉内に位置することから、燃焼炉7の運転時には、炉内の火炎による輻射や熱気流に晒されるだけでなく、溶融スラグの付着、剥離等により大きな熱負荷を受ける。このため、後述する冷却管3によって冷却されるようになっている。なお、図2A〜図5Dに示される実施形態では、燃焼炉7の炉外側には、開口部を覆うように耐火材(例えばアルミナ、SiC)が充填されたシールボックス(不図示)が設けられており、開口部において炉壁71とバーナ装置1との隙間が耐火材75で埋められている。
また、図2A〜図5Dに示される実施形態では、バーナ本体2は円筒状の形状を有している。また、図2A〜図5Dに示されるように、円筒状のバーナ本体2の内部には、その中心部分に円筒状の形状を有する燃料供給管部26が設けられている。そして、円筒状の燃料供給管部26の内部によって燃料供給路24が形成されており、燃料供給路24は、上述した微粉炭供給経路81に連通されることにより、微粉炭が通過するよう構成されている。また、バーナ本体2の内部においては、円筒状の外壁から離間するように円筒状の燃料供給管部26が設けられることによって、円筒状の燃料供給管部26の管壁と円筒状のバーナ本体2の外壁との間に、酸化剤供給路25となる円筒状の空間を形成している。そして、酸化剤供給路25は、上述した酸化剤供給経路82に連通しており、酸素含有ガスが通過するよう構成されている。
冷却管3は、バーナ本体2を冷却するための冷却媒体Wが流通するよう構成されており、バーナ本体2を冷却するために、バーナ本体2(炉内突出部22)に接触した状態で設けられる。幾つかの実施形態では、図2A〜図2Bに示されるように、1本の冷却管3によって、炉内突出部22が取り囲まれており、冷却管3は、炉内突出部22の外周面の先端部22tを含む先端側領域R1を取り囲む部分(先端側冷却管31)と、炉内突出部22の外周面の基端部22bと先端側領域R1との間の基端側領域R2を取り囲む部分(基端側冷却管32)とを有している。
他の幾つかの実施形態では、図3A〜図5Dに示されるように、冷却管3は、上記の先端側冷却管31と、上記の基端側領域R2を取り囲むように設けられた基端側冷却管32の2つの管からなっている。この場合には、先端側冷却管31および基端側冷却管32は互いに独立した異なる管となっており、互いに独立した冷却系統で冷却媒体Wを流通させるよう構成される。つまり、先端側冷却管31および基端側冷却管32の各々は、冷却媒体Wの入口および出口をそれぞれ有しており、例えば、先端側冷却管31の出口31eと基端側冷却管32の入口32iとが直接連結されていないし、基端側冷却管32の出口32eと先端側冷却管31の入口31iとが直接連結されてもいない。
なお、図2A〜図5Dに示される実施形態では、基端側冷却管32は、炉内突出部22の基端側領域R2のみならず、燃焼炉7の炉壁71の開口部に位置するバーナ本体2の部分も共に取り囲むように構成されている。
また、上述した先端側領域R1は、後述するように、燃焼炉7の運転時の熱負荷によって破損が特に生じやすい冷却管3の部分領域を含む領域であり、基端側領域R2は、先端側領域R1を除いた部分から構成される領域となる。幾つかの実施形態では、炉内突出部22の先端側領域R1は、炉内突出部22の全長(図2A、図3A、図4、図5Aにおいて、R1とR2で示される長さを足した長さに相当する長さ)の半分の位置よりも先端部22t側に位置する。上記の構成によれば、減耗による破損(穴)が生じやすい領域に先端側冷却管31を確実に配置することができると共に、減耗がしにくい領域に基端側冷却管32を確実に配置することができる。また、幾つかの実施形態では、先端側冷却管31および基端側冷却管32は同じ材料で形成されていても良いし、他の幾つかの実施形態では、減耗の特に生じやすい先端側冷却管31を基端側冷却管32よりも耐摩耗性や耐熱性に優れた材料で形成しても良い。
また、冷却管3の冷却媒体Wの入口3iに冷却媒体供給管4が接続される。冷却媒体供給管4は、冷却管3に冷却媒体Wを供給するための流路を形成する管状の部材である。
幾つかの実施形態では、図2A〜図2Bに示されるように、1本の冷却媒体供給管4が、冷却管3の入口31i(先端側冷却管31の入口31i)に接続されており、冷却媒体供給管4を流れてきた冷却媒体Wが上記の入口31iから冷却管3(先端側冷却管31)に供給される。そして、冷却管3に供給された冷却媒体Wは、先端側冷却管31の部分および基端側冷却管32の部分をこの順で通過した後に、管外への排出口となる出口3e(基端側冷却管32の出口32e)に接続される冷却媒体排出管5を通って、例えば炉外に排出される。
他の幾つかの実施形態では、図3A〜図5Dに示されるように、冷却管3は、第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42を含んでいる。第1冷却媒体供給管41は、先端側冷却管31に冷却媒体Wを供給するための冷却媒体供給管4であり、先端側冷却管31に接続されることにより、その入口31i側から先端側冷却管31に冷却媒体Wを供給するよう構成される。そして、先端側冷却管31に供給された冷却媒体Wは、先端側冷却管31を通過した後に、その出口31eに接続される第1冷却媒体排出管51を通って、例えば炉外に排出される。
他方、第2冷却媒体供給管42は、基端側冷却管32に冷却媒体Wを供給するための冷却媒体供給管4であり、基端側冷却管32に接続されることにより、その入口32i側から基端側冷却管32に冷却媒体Wを供給するよう構成される。そして、基端側冷却管32に供給された冷却媒体Wは、基端側冷却管32を通過した後に、その出口32eに接続される第2冷却媒体排出管52を通って、例えば炉外に排出される。
上述した何れの実施形態でも、炉内突出部22の先端部22t側から基端部22b側に向けて冷却媒体Wを流通させることで、より低温の冷却媒体Wによる先端部22t側の効率的な冷却を図っている。ただし、この実施形態には限定されず、他の幾つかの実施形態では、炉内突出部22の基端部22b側から先端部22t側に向けて冷却媒体Wを流通させても良い。
図2A〜図5Dに示される実施形態では、冷却媒体供給管4(第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42)への冷却媒体Wの供給は、冷却媒体供給装置9を用いて行われている。冷却媒体供給装置9は、例えば燃焼炉7の炉外などに設置された貯水タンク91からポンプ92などを用いて冷却媒体Wを供給するように構成されていても良い。また、図2A〜図5Dに示される実施形態では、冷却媒体排出管5(第1冷却媒体排出管51および第2冷却媒体排出管52)を用いて冷却管3から排出された冷却媒体Wは、冷却後に、再度、冷却媒体供給管4(第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42)に供給されることで、冷却媒体Wを循環させるシステムとなっている。この際、図3A〜図5Dに示される実施形態では、図3A、図4、図5Aに示されるように、第1冷却媒体排出管51から先端側冷却管31に循環される流路と、第2冷却媒体排出管52からから先端側冷却管31に循環される流路とが、それぞれ個別のライン(管)によって形成されても良い。あるいは、他の幾つかの実施形態では、共通化された循環流路の、例えば貯水タンク91の上流側やポンプ92の上流側などの適切な位置に設けられた分岐部から、第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42に分岐するように構成されていても良い。また、図2A〜図5Dに示される実施形態において、1以上の冷却系統が、先端側領域R1および基端側領域R2の少なくとも一方に設けられることで、バーナ装置1は、2以上の複数の冷却系統を有していても良い。
光検出手段6は、冷却管3の内部の光を検出する。図2A〜図5Dに示されるように、光検出手段6は、その少なくとも一部(図2A〜図5Dに示される実施形態では、光検出手段6が備える光ファイバ62の光伝送部材61)が冷却管3の内部に設置される。幾つかの実施形態では、図2A〜図5Dに示されるように、光検出手段6は、先端側冷却管31の内部に設置されており、先端側冷却管31の内部の光を検出するように構成される。他の幾つかの実施形態では、光検出手段6は基端側冷却管32の内部に設置されても良く、基端側冷却管32の内部の光を検出するように構成される。その他の幾つかの実施形態では、光検出手段6は、先端側冷却管31の内部および基端側冷却管32の内部の両方に設置されても良く、先端側冷却管31の内部の光および基端側冷却管32の内部の光の両方を検出する。
ここで、燃焼炉7の運転時において、炉内の火炎による輻射や熱気流、炉内で生じるスラグなどによって冷却管3が減耗し、穴が開くなどして破損すると、その破損個所(穴)を介して炉内での燃焼(火炎)による光が冷却管3の内部に届くようになり、冷却管3の内部がより明るくなる。光検出手段6は、このような冷却管3の破損(穴)によって、燃焼炉7の運転時に冷却管3の内部がより明るくなるという現象を検出しようとするための構成となる。
より詳細には、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出は、冷却管3が破損し、穴が開くことにより生じるところ、冷却管3から冷却媒体Wが漏出する程度に冷却管が破損した直後においては、漏出した冷却媒体Wによる影響は小さく、燃焼炉7の運転を継続することが可能である。しかし、時間の経過に伴って冷却管3がさらに減耗していく結果、冷却管3における破損(穴)が徐々に広がり、より多量の冷却媒体Wが冷却管3から漏出するようになる。そして、最終的には、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出量による影響が大きくなり、燃焼炉7の運転を停止する必要がある状況にまで至る。
このようにして、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出は増えていくなかで、従来は、例えば燃焼炉7の運転時の炉内状況を監視することにより、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出を検出していた。具体的には、冷却管3から冷却媒体Wが漏出すると、例えばコンバスタ部7cなどの炉内の温度が下がるので、燃焼炉7の排出口72などにおいて溶融スラグの流れが悪くなるとう現象が生じる。また、リダクタ部7rから上へ上昇するガス化ガスの成分が変化するという現象が生じる。具体的には、冷却媒体Wの漏出時には、ガス化ガスの一成分となる水素や二酸化炭素、水の成分が正常時と比べると増加し、逆に、一酸化炭素が正常時と比べると低下する。しかしながら、このような炉内状況の変化は、冷却管3から比較的大量の冷却媒体Wが漏出しないと検出できないため、検出すると直ぐに燃焼炉7を停止する必要が生じる。
ところが、このような従来の方法に対して、光検出手段6を用いて検出される冷却管3の内部の光の状況(照度や光強度など)は、冷却管3の破損による穴が生じた時点から変化する。しがたって、光検出手段6によって、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出を早期に検出することが可能となる。
上記の構成によれば、バーナ装置1は、冷却管3の内部の光を検出するための光検出手段6を備えており、光検出手段6によって検出される光を監視することにより、冷却管3に破損(穴)が生じたことをより早期に検出することができる。
また、冷却管3からの冷却媒体Wの漏出量が過大になると燃焼炉7の運転を停止せざるを得なくなるが、冷却管3に破損(穴)が生じたことを早期に検出することによって、この検出から燃焼炉7の運転停止に至るまでの猶予期間を作ることが可能となる。このため、この猶予期間において、交換品の準備や、点検すべき部位の特定といったメンテナンス作業の準備をすることにより、燃焼炉7の停止後にメンテナンス作業の準備および実際のメンテナンス作業をする場合よりも、燃焼炉7の停止時間を短縮することが可能となる。したがって、バーナ本体2が損傷する前に燃焼炉7を停止することによりバーナ本体2の損傷を回避しつつ、バーナ装置1のメンテナンスによる燃焼炉7の稼働率の低下を抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、図2A〜図3Bに示されるように、燃焼炉7の炉壁71は、炉外側に向かって曲成されることによって炉外に向かって窪むよう形成された窪み部73を有している。そして、炉内突出部22は、窪み部73の底部73bから突出されている。このように、燃焼炉7の炉壁71の窪み部73から炉内突出部22が突出することにより、窪み部73による炉内突出部22の主に基端側領域R2の保護を図ることができる。また、冷却管3の減耗箇所を先端側領域R1により絞るように図ることができる。
他の幾つかの実施形態では、図4に示されるように、燃焼炉7の炉壁71は上述した窪み部73は形成されておらず、炉内突出部22は、重力の方向に沿って平坦状に形成された炉壁71から突出されていても良い。
次に、光検出手段6の具体的な構成について、説明する。
幾つかの実施形態では、図2A〜図5Dに示されるように、光検出手段6は、冷却管3の内部に設置される、光を伝送するための光伝送部材61と、光伝送部材61によって伝送された冷却管3内からの光を検出する光検出器64と、を有する。図2A〜図5Dに示される実施形態では、光伝送部材61は光ファイバ62である。光ファイバ62は、冷却管3の内部に光ファイバ62の先端62t(つまり、光伝送部材61の先端62t)が位置するように設置されると共に、その他端は、光検出器64に接続されている。つまり、光ファイバ62は、光ファイバ62の先端62tから内部へ入射した光を光検出器64に伝送(伝搬)するように構成されている。このように、燃焼炉7の高温環境に耐えることが可能な光ファイバ62を炉内に設置することによって、冷却管3内の光を光検出器64に適切に伝送することができる。ただし、本実施形態に限定されず、他の幾つかの実施形態では、光伝送部材61は光ファイバ62ではない、他の光伝送部材61によって構成されても良い。
一方、図2A〜図5Dに示される実施形態では、光検出器64は、例えば、光を検出可能なフォトダイオード(半導体)などの光検出部65を備えている。そして、光検出器64と光ファイバ62(光伝送部材61)とは、光ファイバ62によって冷却管3から伝送(伝搬)された光が光検出部65に入射するように接続されており、光検出器64(フォトダイオード)は受光した光に応じた電流を流す。このため、光検出器64は、光検出部65の電流値に基づいて、冷却管3の内部の光の状況を検出することが可能となる。また、図2A〜図5Dに示される実施形態では、光検出器64は、燃焼炉7の炉外に設置されている。このように、光検出器64を高温の環境となる炉内に設置せずに、比較的低温となる炉外に設置することで、光検出器64を熱から保護することができ、光検出手段6の信頼性の向上を図ることができる。
上記の構成によれば、冷却管3の内部の光は光伝送部材61(例えば光ファイバ62)によって光検出器64に伝送されると共に、光検出器64によって冷却管3の内部の光が検出されることにより、燃焼炉7の運転時における冷却管3の破損(穴)の監視、検出がなされる。これによって、炉内の高温環境に光検出器64を設置することなく、光検出手段6によって冷却管3の内部の光を適切に検出することができ、燃焼炉7の運転時において冷却管3の破損(穴)を適切に検出することができる。
また、幾つかの実施形態では、図2A〜図5Dに示されるように、光ファイバ62は、複数の光ファイバ62からなり、複数の光ファイバ62の各々の先端62tは、冷却管3における相互に異なる位置にそれぞれ配置されている。光ファイバ62の数は1本など少ない方が光検出手段6を簡素化し、コストを抑制できるなどの優位性があるところ、このように複数の光ファイバ62を設置したのは、光ファイバ62は、その先端62tから内部へ入射した光を伝搬することによる。すなわち、冷却管3は炉内突出部22の周囲を取り囲むように設置されているため、ある位置に先端62tが配置された光ファイバ62にとっては、例えばバーナ本体2の中心を挟んだ反対側に生じた破損(穴)からの光は比較的届きにくく、このような届きにくい光を他の光ファイバ62によってカバーしようとするものである。よって、複数の光ファイバ62の先端62tの各々を互いに異なる位置に配置することにより、炉内突出部22を取り囲む冷却管3の様々な位置に生じ得る破損個所からの光を感度良く検出することが可能となる。
図2A〜図5Dに示される実施形態では、光検出器64には2本の光ファイバ62が接続されている。そして、図2B、図3B、図5Cに示されるように、バーナ本体2の燃料供給路24の中心を通る水平線hに対して右回り(時計回り)に角度θを定義すると、複数の光ファイバ62のうちの一本目となる第1光ファイバ62aは、その先端62tが0度付近に位置するように設置されている。また、二本目となる第2光ファイバ62bは、その先端62tが120度付近に位置するように設置されている。これは、燃焼炉7の運転時に破損しやすい冷却管3の破損は、−30度から210度の範囲で生じ易いため、複数の光ファイバ62によって、この範囲をカバーするためである。
ただし、本実施形態には限定されず、1以上の光ファイバ62の先端62tを360度の範囲のいずれかに配置することができる。例えば、他の幾つかの実施形態では、3本の光ファイバ62を、その各々の先端62tが−60度、60度、180度のそれぞれに位置するように、配置しても良い。その他の幾つかの実施形態では、1本の光ファイバ62のみ用いると共に、その先端62tの位置および配向を設定しても良い。例えば、光ファイバ62の先端62tが、30度や150度の位置で斜め上方を向くように配置しても良い。また、その他の幾つかの実施形態では、例えば、過去の事例などに基づいて特定された冷却管3の破損が生じやすい位置からの光を感度良く検出可能なように、1以上の光ファイバ62(先端62t)を配置しても良い。
あるいは、その他の幾つかの実施形態では、一本の光ファイバ62において、コアが露出するようにクラッドを部分的に取り除いた部分(光入射窓)を例えば所定間隔などで複数形成し、このような光ファイバ62を冷却管3の流路に沿って配置しても良い。配置する箇所は、先端側冷却管31の上述した範囲などの少なくとも一部のみでも良いし、先端側冷却管31に加えて、基端側冷却管32の少なくとも一部であっても良い。光入射窓は、光ファイバ62の周囲に沿って環状に形成されても良いし、その周囲における冷却管3の外周と対面する部分などの一部であっても良い。これによって、光ファイバ62を冷却管3により形成される流路に沿って設置することにより、複数の光入射窓が冷却管3の外周壁の相互に異なる複数個所に対向するように配置されるので、炉内突出部22を取り囲む冷却管3の様々な位置に生じ得る破損個所からの光を感度良く検出することが可能となる。
上記の構成によれば、冷却管3における相互に異なる複数の位置での破損(穴)の発生の有無を、複数の光ファイバ62の各々によってそれぞれ監視することができ、冷却管3の破損(穴)の発生により生じる光の変化をより感度良く検出することができる。
なお、上述した、図2A〜図4に示される実施形態では、例えば光ファイバ62などの光伝送部材61は、冷却媒体供給管4を介して冷却管3の内部に設置されている。他の幾つかの実施形態では、図5A〜図5Dに示されるように、例えば光ファイバ62などの光伝送部材61は、冷却媒体供給管4および冷却媒体排出管5のそれぞれを介して冷却管3の内部に設置されていても良い。その他の幾つかの実施形態では、例えば光ファイバ62などの光伝送部材61は、冷却媒体排出管5のみを介するなどして、冷却管3の出口3e側から内部に設置されても良い。
また、幾つかの実施形態では、図2A〜図5Dに示されるように、光伝送部材61は、先端側冷却管31の内部に設置される。換言すれば、光伝送部材61は、炉内突出部22の外周面の先端側領域R1を取り囲む冷却管3の内部に設置される。このようにバーナ装置1を構成したのは、燃焼炉7の運転時において、炉内の火炎による輻射や熱気流、炉内で生じる溶融スラグなどによる冷却管3の破損(穴)は、炉内突出部22の外周面のうち、特に、先端側領域R1を取り囲む冷却管3に破損(穴)が生じやすいことが見出されたことによる。
上記の構成によれば、炉内突出部22の先端側領域R1を取り囲む先端側冷却管31の内部に光伝送部材61(例えば光ファイバ62)が設置される。これによって、冷却管3の破損を、より破損の可能性が高い箇所に絞って監視することができるので、燃焼炉7の運転時における冷却管3の破損を効率的に早期に検出することができる。なお、先端側冷却管31および基端側冷却管32は相互に接続された冷却管3であっても良いし、互いに独立した冷却管3であっても良い。
上記の実施形態では、さらに、図3A〜図5Dに示されるように、バーナ装置1は、さらに、先端側冷却管31に冷却媒体Wを供給するための第1冷却媒体供給管41と、基端側冷却管32に冷却媒体Wを供給するための第2冷却媒体供給管42と、を備えていても良い。すなわち、図3A〜図5Dに示される実施形態では、バーナ本体2の炉内突出部22には、その先端側領域R1を冷却するための冷却系統(先端側冷却管31および第1冷却媒体供給管41)、および、基端側領域R2を冷却するための冷却系統(基端側冷却管32および第2冷却媒体供給管42)の2つの冷却系統が設けられている。これによって、先端側冷却管31のみ交換等をすることができるので、メンテナンス作業を効率的に行うことができ、バーナ装置1のメンテナンスによる燃焼炉7の稼働率の低下をさらに抑制することができる。また、上記の構成によれば、後述するバーナ装置1の冷却媒体制御方法を実行することが可能なバーナ装置1を提供することができる。
次に、冷却管3の構造に関する幾つかの実施形態について、説明する。
幾つかの実施形態では、図2A〜図4に示されるように、基端側冷却管32は、炉内突出部22の外周面に巻回されている。換言すれば、管状の基端側冷却管32が、炉内突出部22の基端側領域R2において螺旋状に複数回巻き回されている。一方、先端側冷却管31は、図2A〜図4に示される実施形態では、管状の基端側冷却管32が一周分だけ巻かれることによって先端側領域R1をカバーしている。ただし、本実施形態に限定されず、他の幾つかの実施形態では、先端側冷却管31が複数回巻かれることによって先端側領域R1をカバーしても良い。このようにして、基端側冷却管32をバーナ本体2に設置することができる。
また、他の幾つかの実施形態では、図5A〜図5Dに示されるように、基端側冷却管32は、冷却媒体Wが流通するための、基端側領域R2を覆う円筒状の流路を形成する。詳述すると、バーナ装置1は、バーナ本体2の外周面を取り囲む(覆う)ように設けられた円筒状の形状を有する外周管46を、さらに備えている。そして、外周管46によって炉内突出部22が取り囲まれることによって、バーナ本体2の外壁と外周管46との間に円筒状の空間が形成されている(図5A、図5C、図5D参照)。さらに、この、バーナ本体2と外周管46とにより形成された上記の円筒状の空間は、円筒状の形状を有する内部壁33によって、バーナ本体2側の円筒状の内側空間と、その外周側に位置する円筒状の外側空間とに分割されている。また、バーナ本体2の外壁と上記の内部壁33との間に形成された円筒状の内側空間と、内部壁33と外周管46との間に形成された円筒状の外側空間は、炉内突出部22の先端側領域R1と基端側領域R2との境界において領域境界隔壁47で閉じられると共に、領域境界隔壁47に沿ってその基端部22b側に形成された連通路48によって互いに連通されている。そして、上述のようにして形成された円筒状の内側空間に、第2冷却媒体供給管42から冷却媒体Wが供給されるように構成される。
すなわち、炉内突出部22の外周面の基端側領域R2と、その外周側に位置する上記の内部壁33と、領域境界隔壁47とによって、炉内突出部22の外周面の基端側領域R2を取り囲む基端側冷却管32が形成されている。このようにして、基端側冷却管32をバーナ本体2に設置することができる。また、上記の内部壁33と、その外周側に位置する外周管46と、領域境界隔壁47とによって、第2冷却媒体排出管52が形成されている。このため、図5Aに示されるように、第2冷却媒体供給管42から供給された冷却媒体Wは、炉内突出部22の基端側領域R2を取り囲む基端側冷却管32によって形成された円筒状の流路を、基端部22b側から先端部22t側に向けて流れる。その後、連通路48通って、この基端側冷却管32の外側に沿って形成された第2冷却媒体排出管52に流入し、先端部22tの側から基端部22bの側に向かって第2冷却媒体排出管52を流れる。
一方、図5A〜図5Dに示される実施形態では、炉内突出部22の外周側に位置する上述した外周管46は、上記の領域境界隔壁47を越えて炉内突出部22の先端部22tまで伸びており、外周管46の先端と炉内突出部22の先端部22tとは、円筒状の炉内突出部22の径方向に延在する封止壁49によって連結されることで、閉じられている。すなわち、炉内突出部22の外周面の先端側領域R1と、その外周側に位置する外周管46と、領域境界隔壁47と、封止壁49とによって、先端側領域R1を取り囲む環状の先端側冷却管31が形成されている(図5A〜図5B参照)。
また、図5Cに示されるように、環状に形成された先端側冷却管31の内部は、隔壁31sによって内部が分割されている。このため、第1冷却媒体供給管41を介して入口31iから流入した冷却媒体Wは、先端側冷却管31の内部において、この隔壁31sを迂回するように流れることで、出口31eに向かう。図5A〜図5Dに示される実施形態では、図5Cに示されるように、先端側冷却管31の入口31iと出口31eとは隔壁31sを挟んで隣接するように設けられているため、冷却媒体Wは、炉内突出部22の外周を一周するようにして、先端側冷却管31を入口31iから出口31eに流れる。
そして、図5A、図5C〜図5Dに示されるように、第1冷却媒体供給管41は、基端側冷却管32により形成される流路の内部に設置されている。つまり、第1冷却媒体供給管41は、基端側冷却管32の内部において、炉内突出部22の基端部22b側から先端部22t側まで延在しており、先端部22t側の端部において先端側冷却管31に接続している。また、第1冷却媒体排出管51も、基端側冷却管32により形成される流路の内部に設置されている。これによって、第1冷却媒体供給管41や第1冷却媒体排出管51を基端側冷却管32の外部に設置するよりも、バーナ装置1をコンパクト化することができる。
以上、本発明の幾つかの実施形態に係るバーナ装置1について説明した。次に、上述した構成を備えるバーナ装置1の冷却管3(先端側冷却管31および基端側冷却管32)の破損を検出するバーナ装置1の冷却管破損検出方法について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の冷却管破損検出方法を示すフロー図である。図6に示されるように、バーナ装置1の冷却管破損検出方法は、バーナ本体冷却ステップ(S61)と、冷却管内部光監視ステップ(S62)と、破損判定ステップ(S63〜S64)と、を備える。以下、図6のフローに沿って、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の冷却管破損検出方法を説明する。
図6のステップS61においてバーナ本体冷却ステップが実行される。バーナ本体冷却ステップ(S61)は、冷却管3に冷却媒体Wを供給するステップである。換言すれば、バーナ本体冷却ステップ(S61)は、バーナ本体2(炉内突出部22の外周面となる先端側領域R1および基端側領域R2)の冷却を開始するステップである。図2A〜図2Bに示される実施形態では、冷却媒体供給管4を介して冷却管3に冷却媒体Wを供給すると、冷却媒体Wは、冷却管3における先端側冷却管31の部分と基端側冷却管32の部分を順に流れることで、バーナ本体2を冷却する。他方、図3A〜図5Dに示される実施形態では、第1冷却媒体供給管41を介して先端側冷却管31に冷却媒体Wを供給することにより炉内突出部22の先端側領域R1を冷却する。また、第2冷却媒体供給管42を介して基端側冷却管32に冷却媒体Wを供給することにより炉内突出部22の基端側領域R2を冷却する。これによって、バーナ本体2が冷却される。具体的には、幾つかの実施形態では、冷却媒体供給管4に冷却媒体Wを流すためのポンプ92を起動させても良い。他の幾つかの実施形態では、ポンプ92の起動と共に、冷却媒体供給管4に設置された、冷却媒体Wの流量を制御することが可能な流量制御弁94を開けることによって、行っても良い。なお、バーナ本体冷却ステップ(S61)は、燃焼炉7の運転の開始と共に実行されても良い。
図6のステップS62において冷却管内部光監視ステップが実行される。冷却管内部光監視ステップ(S62)は、上述した光検出手段6により、冷却管3の内部の光を監視するステップである。より詳細には、冷却管内部光監視ステップ(S62)は、光検出器64の検出値を例えば周期的に確認することによって、監視する。
そして、ステップS63〜ステップS64において、破損判定ステップが実行される。破損判定ステップ(S63〜S64)は、上記の冷却管内部光監視ステップ(S62)による監視結果に基づいて、冷却管3に破損が生じたか否かを判定するステップである。上述したように、光検出手段6を用いて検出される冷却管3の内部の光の状況(照度や光強度など)は、冷却管3に破損(穴)が生じると、冷却管3に破損(穴)が生じていない正常時に比べて大きくなる。したがって、正常時と判定可能な判定閾値よりも光検出手段6の検出値が大きくなった場合には、冷却管3に破損が生じたと判定し、この判定閾値以下の場合には冷却管3に破損が生じていないと判定する。具体的には、ステップS63において、冷却管内部光監視ステップによって得られる光検出手段6の検出値と上記の判定閾値とを比較し、比較の結果、光検出手段6の検出値が判定閾値以下の場合には、冷却管3に破損が生じていないと判定できるので、ステップS62に戻る。逆に、ステップS63における比較において、光検出手段6の検出値が判定閾値よりも大きい場合には、ステップS64において、冷却管3に破損(穴)が生じたと判定する。ステップS64の後に、図6のフローを終了する。なお、図6のフローは、燃焼炉7の運転が停止された場合にも終了する。
上記の構成によれば、光検出手段6によって検出される光を監視することにより、冷却管3に破損(穴)が生じたことをより早期に検出することができる。
次に、図3A〜図5Dに示されるような、複数の冷却系統を備えるバーナ装置1の冷却管3(先端側冷却管31および基端側冷却管32)に対する冷却媒体Wの供給を制御するバーナ装置の冷却媒体制御方法について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の冷却媒体制御方法を示すフロー図である。図7に示されるように、バーナ装置1の冷却媒体制御方法は、先端側領域冷却ステップ(S71)と、基端側領域冷却ステップ(S72)と、冷却管内部光監視ステップ(S73)と、破損判定ステップ(S74〜S75)と、先端側領域冷却停止ステップ(S76)と、を備える。以下、図7のフローに沿って、本発明の一実施形態に係るバーナ装置1の冷却媒体制御方法を説明する。
図7のステップS71において先端側領域冷却ステップが実行される。先端側領域冷却ステップ(S71)は、第1冷却媒体供給管41から先端側冷却管31に冷却媒体Wを供給するステップである。換言すれば、先端側領域冷却ステップ(S71)は、先端側領域R1の冷却を開始するステップである。また、ステップS72において基端側領域冷却ステップ実行される。基端側領域冷却ステップ(S72)は、第2冷却媒体供給管42から基端側冷却管32に冷却媒体Wを供給するステップである。換言すれば、基端側領域冷却ステップ(S72)は、基端側領域R2の冷却を開始するステップである。具体的には、幾つかの実施形態では、第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42に冷却媒体Wを流すためのポンプ92を起動させても良い。他の幾つかの実施形態では、ポンプ92の起動と共に、第1冷却媒体供給管41および第2冷却媒体供給管42にそれぞれ設置された、冷却媒体Wの流量を制御することが可能な流量制御弁(94、95)をそれぞれ開けることによって、行っても良い。なお、これらのステップ(S71〜S72)は、燃焼炉7の運転の開始と共に実行されても良い。なお、先端側領域冷却ステップ(S71)および基端側領域冷却ステップ(S72)は同時に実行されても良いし、基端側領域冷却ステップ(S72)の後に、先端側領域冷却ステップ(S71)を実行しても良い。
ステップS73において、おいて冷却管内部光監視ステップが実行される。冷却管内部光監視ステップ(S73)は、上述した光検出手段6により、冷却管3の内部の光を監視するステップである。本ステップは、図6を用いて説明した冷却管内部光監視ステップ(図6のS62)と同じであるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップS74〜ステップS75において、破損判定ステップが実行される。破損判定ステップ(S74〜S75)は、上記の冷却管内部光監視ステップ(S73)による監視結果に基づいて、冷却管3に破損が生じたか否かを判定するステップである。本ステップ(S74〜S75)は、図6を用いて説明した破損判定ステップ(図6のS63〜S64)と同じであるため、ここでは説明を省略する。
その後、ステップS76において先端側領域冷却停止ステップが実行される。先端側領域冷却停止ステップ(S76)は、破損判定ステップ(S74〜S75)によって先端側冷却管31に破損が生じたと判定した場合に、先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給のみを停止するステップである。つまり、先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給を停止する一方で、基端側冷却管32への冷却媒体Wの供給を継続する。具体的には、例えば、幾つかの実施形態では、先端側冷却管31に接続される第1冷却媒体供給管41へ冷却媒体Wを供給するためのポンプ92を停止しても良い。他の幾つかの実施形態では、第1冷却媒体供給管41に設置された流量制御弁94を閉じることによって、先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給を停止しても良い。なお、基端側冷却管32への冷却媒体Wの供給は継続されたままとなる。つまり、先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給が停止され、かつ、基端側冷却管32への冷却媒体Wの供給が継続されつつ、燃焼炉7の運転が継続されている状況となる。
そして、上記のステップS76の後に図7のフローを終了する。ステップS76の後には、上記の状況で燃焼炉7の運転を継続している間に、交換部材の調達、作業員の手配などといったメンテナンス作業の準備が行われる。そして、この準備が整った後に、燃焼炉7の運転を停止し、実際のメンテナンス作業を実行する。なお、図7の上述した先端側領域冷却停止ステップ(S76)は、メンテナンス作業の準備のために必要な場合に実行しても良い。具体的には、先端側冷却管31からの冷却媒体Wの漏水の影響により、燃焼炉7の運転を停止する必要があると判定した場合に、先端側領域冷却停止ステップ(S76)を実行しても良い。
上記の構成によれば、バーナ装置1において、炉内突出部22の冷却管3は先端側領域R1と基端側領域R2との各々に別系統で設けられているので、光検出手段6によって冷却管3の破損(穴)が生じたと判定された場合には、光検出手段6が設置された先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給のみを停止することが可能である。つまり、この場合には、光検出手段6が設置された先端側冷却管31への冷却媒体Wの供給を停止することにより、先端側冷却管31からの炉内への冷却媒体Wの漏出を停止しつつ、基端側冷却管32によるバーナ本体2の冷却を継続することができる。換言すれば、基端側冷却管32による冷却によってバーナ本体2の焼損を回避することにより、燃焼炉7の運転の停止を即座に行わずに先延ばしすることができる。つまり、先端側冷却管31からの冷却媒体Wの漏出の検出から燃焼炉7の運転停止までの猶予期間をさらに延長することができ、メンテナンスの準備のための時間が十分に取れるように図ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した実施形態では燃焼炉7をガス化炉として説明したが、燃焼炉7は、ガス化溶融炉、産業廃棄物の溶融プラントに設置される溶融炉など、溶融スラグを内部に収容する湿式炉であっても良い。また、上述した実施形態では、バーナ装置1は、石炭燃料をガス化するガス化炉に備えられているものを例に説明したが、バーナ装置1は、バイオマス燃料などの他の燃料をガス化するためのガス化炉(燃焼炉7)が備えるものであっても良い。
1 バーナ装置
12 微粉炭バーナ
14 チャーバーナ
16 ガス化バーナ
2 バーナ本体
22 炉内突出部
22b 基端部
22t 先端部
24 燃料供給路
25 酸化剤供給路
26 燃料供給管部
3 冷却管
3i 冷却管の入口
3e 冷却管の出口
31 先端側冷却管
31i 先端側冷却管の入口
31e 先端側冷却管の出口
32 基端側冷却管
32i 基端側冷却管の入口
32e 基端側冷却管の出口
31s 隔壁
33 内部壁
4 冷却媒体供給管
41 第1冷却媒体供給管
42 第2冷却媒体供給管
46 外周管
47 領域境界隔壁
48 連通路
49 封止壁
5 冷却媒体排出管
51 第1冷却媒体排出管
52 第2冷却媒体排出管
6 光検出手段
61 光伝送部材
62 光ファイバ
62a 第1光ファイバ
62b 第2光ファイバ
62t 先端
64 光検出器
7 燃焼炉
7c コンバスタ部
7r リダクタ部
71 炉壁
72 排出口
73 窪み部
73b 窪み部の底部
75 耐火材
81 微粉炭供給経路
82 酸化剤供給経路
83 チャー供給流路
9 冷却媒体供給装置
91 貯水タンク
92 ポンプ
94 流量制御弁
95 流量制御弁

R1 先端側領域
R2 基端側領域
W 冷却媒体
h 燃料供給路の中心を通る水平線

Claims (9)

  1. 燃焼炉の炉壁から炉内に突出される炉内突出部を有するバーナ本体と、
    前記炉内突出部の外周面を取り囲むように設けられた、前記バーナ本体を冷却するための冷却媒体が流通する冷却管と、
    前記冷却管の内部の光を検出するための光検出手段であって、
    前記冷却管の内部に設置される、光を伝送するための光伝送部材である光ファイバと、
    前記光伝送部材によって伝送された前記冷却管内からの光を検出する光検出器と、を有する光検出手段と、を備え
    前記光ファイバの先端が、前記冷却管における前記炉内突出部の外周面を取り囲むように設けられた部分の内部に設置されることを特徴とするバーナ装置。
  2. 前記光ファイバは、複数の光ファイバからなり、
    複数の光ファイバの各々の先端は、前記冷却管における相互に異なる位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項に記載のバーナ装置。
  3. 前記冷却管は、
    前記炉内突出部の外周面の先端部を含む先端側領域を取り囲むように設けられた、前記バーナ本体を冷却するための冷却媒体が流通する先端側冷却管と、
    前記炉内突出部の外周面の基端部と前記先端側領域との間の基端側領域を取り囲むように設けられた、前記冷却媒体が流通する基端側冷却管と、を含み、
    前記光伝送部材は、前記先端側冷却管の内部に設置されることを特徴とする請求項1または2に記載のバーナ装置。
  4. 前記バーナ装置は、さらに、
    前記先端側冷却管に前記冷却媒体を供給するための第1冷却媒体供給管と、
    前記基端側冷却管に前記冷却媒体を供給するための第2冷却媒体供給管と、を備えることを特徴とする請求項に記載のバーナ装置。
  5. 前記光ファイバは、前記光ファイバのコアが露出するように、前記コアを覆うクラッドを部分的に取り除いた部分を複数有することを特徴とする請求項1に記載のバーナ装置。
  6. 前記冷却管は、前記炉内突出部において螺旋状に複数回巻き回されていることを特徴とする請求項2または5に記載のバーナ装置。
  7. 前記燃焼炉は燃料をガス化するガス化炉であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバーナ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のバーナ装置の冷却管の破損を検出するバーナ装置の冷却管破損検出方法であって、
    前記冷却管に前記冷却媒体を供給するバーナ本体冷却ステップと、
    前記光検出手段により、前記冷却管の内部の光を監視する冷却管内部光監視ステップと、
    前記冷却管内部光監視ステップによる監視結果に基づいて、前記冷却管に破損が生じたか否かを判定する破損判定ステップと、を備えることを特徴とするバーナ装置の冷却管破損検出方法。
  9. 請求項に記載のバーナ装置の冷却管に対する冷却媒体の供給を制御するバーナ装置の冷却媒体制御方法であって、
    1冷却媒体供給管から端側冷却管に前記冷却媒体を供給する先端側領域冷却ステップと、
    2冷却媒体供給管から端側冷却管に前記冷却媒体を供給する基端側領域冷却ステップと、
    前記光検出手段により、前記冷却管の内部の光を監視する冷却管内部光監視ステップと、
    前記光監視ステップによる監視結果に基づいて、前記先端側冷却管に破損が生じたか否かを判定する破損判定ステップと、
    前記破損判定ステップによって前記先端側冷却管に破損が生じたと判定した場合に、前記先端側冷却管への前記冷却媒体の供給のみを停止する先端側領域冷却停止ステップと、を備えることを特徴とするバーナ装置の冷却媒体制御方法。
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