JP6715077B2 - A/d変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器に関する。
従来より、A/D変換器を用いてアナログ信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号に変換された信号をA/D変換値として取得することにより、上位装置において各種の処理を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。図13に一般的なA/D変換器を温度調節計に用いた例を示す。
同図において、1は一般的なA/D変換器、2はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す。)、3はヒータ(制御対象)、4はヒータ3が配設された庫内の温度を計測する温度センサ、5はヒータ3に流れる電流(交流の電流)の値(制御対象の状態量)を計測する電流測定センサ、6はヒータ3への電流の供給通路に設けられたスイッチである。マイコン2は温度調節計100の主要な構成要素とされている。
この温度調節計100において、マイコン2は、温度センサ4からの温度の計測値と設定値とが一致するようにヒータ3に流れる電流を制御する。この場合、マイコン2は時間比例出力やオン/オフ出力を制御信号(オン/オフ命令)としてスイッチ6に送り、ヒータ3に流れる電流のオン/オフを制御する。
また、この温度調節計100において、電流測定センサ5からの交流の電流の計測値i(周期的に変動する制御対象の状態量(アナログ信号))は、A/D変換器1に入力される。マイコン2は、所定の変換周期(A/D変換周期)で、A/D変換器1にA/D変換処理を行わせる。このA/D変換処理により、A/D変換器1は、交流の電流の計測値i(瞬時値)をデジタル信号に変換し、A/D変換器ikADとする。
マイコン2は、A/D変換器1においてA/D変換処理が完了する毎に、A/D変換値ikADを取得し、この取得したA/D変換値ikADからヒータ3が消費している電力の実効値を求め、この求めた電力の実効値を監視情報として上位のシステムへ送ったり、ヒータ3の消費電力の安定化を図るためのフィードバック制御を行ったりする。
なお、図13では、マイコン2から所定の変換周期(A/D変換周期)でA/D変換器1にA/D変換処理を行わせ、これにより得られるA/D変換値ikADをマイコン2に取り込むようにしているが、A/D変換器1が一定の間隔でA/D変換値ikADを出力するものもある。
また、図13では、マイコン2に温度センサ4が計測する温度tを直接与え、マイコン2内でA/D変換するものとしているが、実際には温度センサ4が計測する温度もA/D変換器1においてデジタル信号に変換され、A/D変換値tkADとしてマイコン2に取り込まれる。図13では、これからの説明を分かり易くするために、マイコン2に温度センサ4が計測する温度が直接与えられるものとしている。
特開2015−210135号公報
しかしながら、このような一般的なA/D変換器を用いた温度調節計では、A/D変換値(ikAD)を常時取得し続けると、オン時とオフ時のA/D変換値が混ざり、正しい電力の実効値を測定することができない。このため、マイコン側から、オンとオフが切り替わるたびに測定をし直し、それぞれオン側のA/D変換値、オフ側のA/D変換値として出力状態に合わせて保存しなければならなかった。
また、オンとオフが切り替わる際、電流を供給する側に電力の過渡応答がある(電流が安定するまでに遅れや時定数がある)ため、オンした直後、オフした直後の値をA/D変換して取得すると定常状態としての電流値測定を行うことができない。このため、マイコン側からA/D変換値を取得する場合、出力のオン/オフが切り替わった後、過渡応答が終わるまではA/D変換を行わない(もしくはこの期間のA/D変換値を捨てる)ようにしなければならない。
なお、単に電流値をモニタしているだけなら過渡応答の値も含めてモニタする必要があるため、過渡応答時の電流値の変化は問題にはらないが、出力オン時における断線警報(一致値よりも電流値が小さいと断線と判断する)、出力オフ時における短絡警報(一定値よりも電流値が大きいと短絡と判断する)を行うために電流値を利用する場合には、正常でも警報が発生してしまうという致命的な問題が生じる。このような問題を避けるためにも過渡応答中のA/D変換値は使用してはならない。
このように、一般的なA/D変換器を用いた場合、上述したような問題があり、この問題を回避するめに、マイコン側でこれらの複雑な処理を行う必要があるため処理負荷が大きく、より高速で高価なマイコン(高性能のマイコン)を用いる必要があった。また、データを取得するためのマイコン側のプログラムも変換開始タイミングや読み取りタイミングに注意する必要があるなど、設計の負担も大きかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、マイコン側の処理の負担や設計の負担を大幅に軽減させることが可能なA/D変換器を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、上位装置(2)からのオン命令およびオフ命令によってオン/オフ制御される制御対象(3)の状態量を入力とし、この入力される制御対象の状態量を所定の変換周期でアナログ信号からデジタル信号に変換し、A/D変換値として出力するA/D変換部(71)と、上位装置(2)からのオフ命令からオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時に所定の待ち時間の間リセット信号を出力し、所定の待ち時間の経過後のオン命令に対してはオン状態信号を出力し、所定の待ち時間の経過後のオフ命令に対してはオフ状態信号を出力する状態信号出力部(72)と、状態信号出力部(72)からのオン状態信号を受けてA/D変換部(71)からのA/D変換値をオン側のA/D変換値として第1の経路(R1)に振り分け、状態信号出力部(72)からのオフ状態信号を受けてA/D変換部(71)からのA/D変換値をオフ側のA/D変換値として第2の経路(R2)に振り分け、状態信号出力部(72)からのリセット信号を受けてA/D変換部(71)からのA/D変換値を破棄するA/D変換値振り分け部(73)と、A/D変換部(71)においてA/D変換値が得られる毎に上位装置(2)に対してA/D変換完了信号を出力するA/D変換完了信号出力部(74)とを備えることを特徴とする。
この発明において、A/D変換部(71)は、入力される制御対象の状態量を所定の変換周期(A/D変換周期)でアナログ信号からデジタル信号に変換し、A/D変換値として出力する。また、状態信号出力部(72)は、上位装置(2)からのオフ命令のオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時に所定の待ち時間の間リセット信号を出力し、所定の待ち時間の経過後のオン命令に対してはオン状態信号を出力し、所定の待ち時間の経過後のオフ命令に対してはオフ状態信号を出力する。また、A/D変換値振り分け部(73)は、状態信号出力部(72)からオン状態信号を受けた場合、A/D変換部(71)からのA/D変換値をオン側のA/D変換値として第1の経路(R1)に振り分け、状態信号出力部(72)からオフ状態信号を受けた場合、A/D変換部(71)からのA/D変換値をオフ側のA/D変換値として第2の経路(R2)に振り分る。状態信号出力部(72)からリセット信号を受けた場合、A/D変換値振り分け部(73)は、A/D変換部(71)からのA/D変換値を破棄する。A/D変換完了信号出力部(74)は、A/D変換部(71)においてA/D変換値が得られる毎に、上位装置(2)に対してA/D変換完了信号を出力する。
この発明において、上位装置(2)がA/D変換器(7A)からのA/D変換完了信号を受けて、A/D変換器(7A)からA/D変換値を取り込むものとした場合、オフ命令のオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時の所定の待ち時間の間は、A/D変換部(71)からのA/D変換値は第1の経路(R1)にも第2の経路(R2)にも振り分けられずに破棄されるので、A/D変換器(7A)からのA/D変換値は上位装置(2)に取り込まれない。
オフ命令がオン命令へ切り替わり、所定の待ち時間が経過した後のオン命令に対しては、A/D変換部(71)からのA/D変換値がオン側のA/D変換値として第1の経路(R1)に振り分けられるので、この第1の経路(R1)を通して上位装置(2)はA/D変換器(7A)から出力されるA/D変換値をオン側のA/D変換値として取り込むことができる。
オン命令がオフ命令へ切り替わり、所定の待ち時間が経過した後のオフ命令に対しては、A/D変換部(71)からのA/D変換値がオフ側のA/D変換値として第2の経路(R2)に振り分けられるので、この第2の経路(R2)を通して上位装置(2)はA/D変換器(7A)から出力されるA/D変換値をオフ側のA/D変換値として取り込むことができる。
これにより、本発明では、上位装置(2)を例えばマイコン(2)とした場合、マイコン(2)はA/D変換器(7A)からのA/D変換完了信号を受けて、A/D変換値の読み出しを行うのみでよく、マイコン側の処理の負担や設計の負担を大幅に軽減させることが可能となる。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したことにより、本発明によれば、上位装置側の処理の負担や設計の負担を大幅に軽減させることが可能となり、上位装置として高機能のものを用いる必要がなくなる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るA/D変換器の要部を示す図である。 図2は、実施の形態のA/D変換器に入力される状態信号出力部から出力されるリセット信号、オン状態信号およびオフ状態信号をマイコンから入力されるオン/オフ命令(制御信号)と合わせて示す図である。 図3は、実施の形態1のA/D変換器におけるA/D変換部からのA/D変換値が第1の経路に振り分けられた状態を示す図である。 図4は、実施の形態1のA/D変換器におけるA/D変換部からのA/D変換値が第2の経路に振り分けられた状態を示す図である。 図5は、実施の形態1のA/D変換器におけるA/D変換部からのA/D変換値が第3の経路に振り分けられた状態を示す図である。 図6は、実施の形態1のA/D変換器の変形例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態2に係るA/D変換器の要部を示す図である。 図8は、実施の形態2のA/D変換器の変形例を示す図である。 図9は、実施の形態2のA/D変換器の動作例を説明するためのタイムチャートである。 図10は、実施の形態2のA/D変換器からマイコンへオン側の変換完了信号およびオフ側の変換完了信号を送るようにした場合の図9に対応するタイムチャートである。 図11は、実施の形態2のA/D変換器の変形例(A/D変換器からマイコンへオン側の変換完了信号およびオフ側の変換完了信号を送るようにした例)を示す図である。 図12は、実施の形態2のA/D変換器の変形例(A/D変換器からマイコンへオン側の変換完了信号およびオフ側の変換完了信号を送るようにした例)を示す図である。 図13は、一般的なA/D変換器を温度調節計に用いた例を示す図である。
〔実施の形態1〕
図1は本発明の実施の形態1に係るA/D変換器7(7A)の要部を示す図である。このA/D変換器7(7A)は、オン/オフ命令入力部70と、A/D変換部71と、状態信号出力部72と、A/D変換値振り分け部73と、変換完了信号出力部74と、オン側A/D変換値記憶部75と、オフ側A/D変換値記憶部76とを備えている。
このA/D変換器7(7A)において、オン/オフ命令入力部70は、マイコン2からのオン/オフ命令(制御信号)を入力とし、このマイコン2からのオン/オフ命令を分岐し、一方を状態信号出力部72へ送り、他方をヒータ3への電流の供給通路に設けられているスイッチ6へ送る。すなわち、マイコン2からのオン/オフ命令をA/D変換器7(A)をスルーして、ヒータ(制御対象)3へ送る。
なお、オン/オフ命令入力部70を省略し、マイコン2からのオン/オフ命令をパラレルにスイッチ6と状態信号出力部72とへ送るようにしてもよい。電気的な設計の関係上、マイコンからのオン/オフ命令を一旦A/D変換器で受けて、別の端子から出力した方が都合が良い場合がある。
A/D変換部71は、電流測定センサ5からの交流の電流の計測値i(周期的に変動する制御対象の状態量(アナログ信号))を入力とし、この入力される交流の電流の計測値i(瞬時値)を所定の変換周期(A/D変換周期)Tcでデジタル信号に変換し、A/D変換値ikADとしてA/D変換値振り分け部73に出力する。変換完了信号出力部74は、A/D変換部71でのA/D変換処理が完了する毎に、A/D変換処理が完了したことを示すA/D変換完了信号S1をマイコン2へ出力する。
状態信号出力部72は、オン/オフ命令入力部70を介するマイコン2からのオン/オフ命令を入力とし、このオン/オフ命令のオン命令からオフ命令への切り替わりのエッジおよびオン命令からオフ命令への切り替わりのエッジを検出して、所定の待ち時間(以下、安定待ち時間と呼ぶ。)Twの間、A/D変換値振り分け部73にリセット信号SRを出力する(図2(b)参照)。また、状態信号出力部72は、マイコン2からのオフ命令がオン命令へ切り替わった後の安定待ち時間Twの経過後は、すなわち安定待ち時間Tw経過後のオン命令に対しては、オン状態信号SONをA/D変換値振り分け部73に出力し(図2(c)参照)、マイコン2からのオン命令がオフ命令へ切り替わった後の安定待ち時間Twの経過後は、すなわち安定待ち時間Tw経過後のオフ命令に対しては、オフ状態信号SOFFをA/D変換値振り分け部73に出力する(図2(d)参照)。なお、状態信号出力部72で用いられる安定待ち時間Twは、外部(この例では、マイコン2)から指定される。
A/D変換値振り分け部73は、コモン接点端子73aと切替接点端子73b〜73dとを備え、状態信号出力部72からオン状態信号SONを受けるとコモン接点端子73aと切替接点端子73bとの間の経路(第1の経路)をオンとし、状態信号出力部72からオフ状態信号SOFFを受けるとコモン接点端子73aと切替接点端子73cとの間の経路(第2の経路)をオンとし、状態信号出力部72からリセット信号SRを受けるとコモン接点端子73aと切替接点端子73dとの間の経路(第3の経路)をオンとする。
このA/D変換値振り分け部73において、コモン接点端子73aはA/D変換部71からのA/D変換値ikADの入力ラインL1に接続され、切替接点端子73bはオン側A/D変換値記憶部75へのA/D変換値ikADの出力ラインL2に接続され、切替接点端子73cはオフ側A/D変換値記憶部76へのA/D変換値ikADの出力ラインL3に接続されている。A/D変換値振り分け部73の切替接点端子73dは、オン側A/D変換値記憶部75へのA/D変換値ikADの出力ラインL2にも、オフ側A/D変換値記憶部76へのA/D変換値ikADの出力ラインL3にも接続されておらず、終端されている。
このA/D変換器7(7A)において、A/D変換値振り分け部73のコモン接点端子73aには、A/D変換部71から出力されるA/D変換値ikADが入力される。A/D変換値振り分け部73は、このコモン接点端子73aに入力されるA/D変換値ikADを、状態信号出力部72から送られてくる状態信号SR/SON/SOFFに基づいてオン側A/D変換値記憶部75とオフ側A/D変換値記憶部76とに振り分ける。
この場合、A/D変換値振り分け部73は、状態信号出力部72からオン状態信号SONを受けている間は、図3に示すように、コモン接点端子73aと切替接点端子73bとの間の経路(第1の経路)R1をオンとし、A/D変換部71からのA/D変換値ikADをオン側のA/D変換値としてオン側A/D変換値記憶部75に更新記憶させる。すなわち、A/D変換部71からのA/D変換値ikADを第1の経路R1に振り分け、オン側のA/D変換値としてオン側A/D変換値記憶部75に更新記憶させる。
また、A/D変換値振り分け部73は、状態信号出力部72からオフ状態信号SOFFを受けている間は、図4に示すように、コモン接点端子73aと切替接点端子73cとの間の経路(第2の経路)R2をオンとし、A/D変換部71からのA/D変換値ikADをオフ側のA/D変換値としてオフ側A/D変換値記憶部76に更新記憶させる。すなわち、A/D変換部71からのA/D変換値ikADを第2の経路R2に振り分け、オフ側のA/D変換値としてオフ側A/D変換値記憶部76に更新記憶させる。
また、A/D変換値振り分け部73は、状態信号出力部72からリセット信号SRを受けている間は、図5に示すように、コモン接点端子73aと切替接点端子73dとの間の経路(第3の経路)R3をオンとし、A/D変換部71からのA/D変換値ikADをオン側A/D変換値記憶部75にもオフ側A/D変換値記憶部76にも記憶させずに、破棄する。すなわち、A/D変換部71からのA/D変換値ikADを第3の経路R3に振り分け、A/D変換部71からA/D変換値ikADが出力されても、このA/D変換値ikADの保存を行わずに、破棄する。
マイコン2は、A/D変換器7(7A)からA/D変換完了信号S1が送られてくる毎に、A/D変換器7(7A)のオン側A/D変換値記憶部75あるいはオフ側A/D変換値記憶部76に記憶されているA/D変換値ikADを読み出す。この例において、マイコン2は、オン命令の出力時にはオン側A/D変換値記憶部75に記憶されているA/D変換値ikADを読み出し、オフ命令の出力時にはオフ側A/D変換値記憶部76に記憶されているA/D変換値ikADを読み出す。なお、オン側A/D変換値記憶部75およびオフ側A/D変換値記憶部76の両方からA/D変換値ikADを読み出して、マイコン2側でオン命令の出力時のオン側のA/D変換値ikADと、オフ命令の出力時のオフ側のA/D変換値ikADとを区別して取得するようにしてもよい。
これにより、マイコン2側において、オン側A/D変換値記憶部75から読み出したA/D変換値ikADとオフ側A/D変換値記憶部76から読み出したA/D変換値ikADとから、オン時とオフ時とに分けて電流値を測定することが可能となる。また、オン/オフ命令の切り替わり時、安定待ち時間Twが経過するまでの間は、A/D変換部71から出力されるA/D変換値ikADがオン側A/D変換値記憶部75にもオフ側A/D変換値記憶部76にも記憶されることがないので、過渡応答中の電流値を定常状態の電流値として測定してしまうこともない。
このようにして、本実施の形態のA/D変換器7(7A)を用いれば、A/D変換器7(7A)側でオン側A/D変換値記憶部75およびオフ側A/D変換値記憶部76へのA/D変換値ikADの振り分け、およびオン/オフ命令の切り替わり時の安定待ち時間Twが経過するまでの間のA/D変換値ikADの破棄が行われるので、マイコン2側の処理の負担や設計の負担が大幅に軽減されるものとなる。
なお、図1においては、オン側A/D変換値記憶部75とオフ側A/D変換値記憶部76とを設け、オン側A/D変換値記憶部75にオン側のA/D変換値ikADを更新記憶させ、オフ側A/D変換値記憶部76にオフ側のA/D変換値ikADを更新記憶させるようにしたが、図6に示すように、A/D変換部71とA/D変換値振り分け部73との間にA/D変換値記憶部77を設け、このA/D変換値記憶部77に更新記憶されるA/D変換値ikADをマイコン2側からA/D変換値振り分け部73を通して読み出すようにしてもよい。この場合、マイコン2は、第1の経路R1で読み出されるA/D変換値ikADをオン側のA/D変換値とし、第2の経路R2で読み出されるA/D変換値ikADをオフ側のA/D変換値とする。
〔実施の形態2〕
図7は本発明の実施の形態2に係るA/D変換器7(7B)の要部を示す図である。同図において、図1と同一符号は図1を参照して説明した構成要素と同一或いは同等の構成要素を示し、その説明は省略する。
このA/D変換器7(7B)では、図1におけるA/D変換部71に代えて、A/D変換値処理部78を設けている。また、図1における変換完了信号出力部74に相当する構成として変換完了信号出力部74’を設け、図1におけるオン側変換値記憶部75およびオフ側変換値記憶部75に相当する構成としてオン側変換処理値記憶部75およびオフ側変換処理値記憶部75’を設け、図1におけるA/D変換値振り分け部73に相当する構成としてA/D変換処理値振り分け部73’を設けている。
なお、この実施の形態において、変換完了信号出力部74’はA/D変換値処理部78の構成要素の一つとして設けられているが、変換完了信号出力部74’をA/D変換値処理部78とは切り離した構成としてもよい。
A/D変換値処理部78は、A/D変換部78−1と、二乗演算部78−2と、加算部78−3と、除算部74−4と、変換値記憶部78−5と、上述した変換完了信号出力部74’とを備えている。
このA/D変換値処理部78において、A/D変換部78−1は、電流測定センサ5からの交流の電流の計測値i(周期的に変動する制御対象の状態量(アナログ信号))を入力とし、この入力される交流の電流の計測値i(瞬時値)を所定の変換周期(A/D変換周期)Tcでデジタル信号に変換し、A/D変換値ikADとして二乗演算部78−2に出力する。このA/D変換部78−1で用いられるA/D変換周期Tcは外部(この例では、マイコン2)から指定される。
二乗演算部78−2は、A/D変換部78−1からのA/D変換値ikADが入力される毎に、その入力されるA/D変換値ikADを二乗し、A/D変換二乗値ikAD 2として加算部78−3に出力する。なお、この二乗演算部78−2の使用の有無は外部(この例では、マイコン2)から指定される。二乗演算部78−2を使用しない場合には、A/D変換部61からのA/D変換値ikADが加算部78−3にそのまま送られ、A/D変換二乗値ikAD 2に代えてA/D変換値ikADが用いられる。
加算部78−3は、二乗演算部78−2からのA/D変換二乗値ikAD 2が入力される毎に、その入力されるA/D変換二乗値ikAD 2を加算し、このA/D変換二乗値ikAD 2の加算回数が所定回数n(加算回数n)に達する毎に、そのA/D変換二乗値ikAD 2の加算値をA/D変換二乗和値として除算部78−4に出力する一方、A/D変換二乗値ikAD 2のゼロからの加算を再開する。なお、加算回数Nに対して定められる加算回数nは、外部(この例では、マイコン2)から指定される。
除算部78−4は、加算部78−3からのA/D変換二乗和値を所定の値(除算数)dで除算し、この除算数dで除算した結果をA/D変換処理値αとして変換値記憶部78−5へ出力する。なお、変換値記憶部78−5に出力されるA/D変換処理値αは、下記(1)式によって表される。また、除算部78−4で用いられる除算数dは外部(この例では、マイコン2)から指定される。
Figure 0006715077
加算部78−3において、A/D変換二乗値ikAD 2の加算回数は、加算回数カウント部78−31によって加算回数Nとしてカウントされる。また、加算部78−3は、A/D変換二乗値ikAD 2のゼロからの加算の再開に際して、加算回数NおよびA/D変換二乗値ikAD 2の加算値(ΣikAD 2)をゼロクリアする。また、加算部78−3は、状態信号出力部72からのリセット信号SRを受けると、その時のA/D変換二乗値ikAD 2の加算値(ΣikAD 2)および加算回数Nをゼロクリアする。すなわち、カウント中のA/D変換二乗値ikAD 2の加算回数Nをゼロとするとともに、演算処理中のA/D変換二乗値ikAD 2の加算値(ΣikAD 2(演算処理の途中結果))をゼロとする。
変換値記憶部78−5は、除算部78−4からのA/D変換処理値αを更新記憶するとともに、A/D変換処理値振り分け部73’に出力する。すなわち、除算部78−4からA/D変換処理値αが送られてくると、それまで記憶していたA/D変換処理値α(前回のA/D変換処理値αold)を送られてきたA/D変換処理値α(今回のA/D変換処理値αnew)に書き替えるとともに、その書き替えたA/D変換処理値αをA/D変換処理値振り分け部73’に出力する。
変換完了信号出力部74’は、変換値記憶部78−4にA/D変換処理値αが更新記憶される毎に、マイコン2に変換完了信号S1を出力する。この例では、除算部78−4から変換値記憶部78−5へA/D変換処理値αが出力されたことの知らせを受けて、変換完了信号出力部74’がマイコン2に変換完了信号S1を出力する。
なお、変換値記憶部78−5におけるA/D変換処理値αの書き替えを確認して、マイコン2に変換完了信号S1を出力するようにしてもよい。また、A/D変換結果(A/D変換処理値α)に対してDID値(識別番号)を定め、このDID値を変換完了信号S1に含めてマイコン2へ送るようにしてもよい。また、A/D変換結果(A/D変換処理値α)にDID値を含めるものとしてもよい。
このA/D変換器7(7B)において、A/D変換処理値振り分け部73’のコモン接点端子73aには、A/D変換値処理部78から出力されるA/D変換処理値αが入力される。A/D変換処理値振り分け部73’は、このコモン接点端子73aに入力されるA/D変換処理値αを、状態信号出力部72から送られてくる状態信号SR/SON/SOFFに基づいてオン側A/D変換処理値記憶部75’とオフ側A/D変換処理値記憶部76’とに振り分ける。
この場合、A/D変換処理値振り分け部73’は、状態信号出力部72からオン状態信号SONを受けている間は、コモン接点端子73aと切替接点端子73bとの間の経路(第1の経路)R1をオンとし、A/D変換値処理部78からのA/D変換処理値αをオン側のA/D変換処理値としてオン側A/D変換処理値記憶部75’に更新記憶させる。
また、A/D変換処理値振り分け部73は、状態信号出力部72からオフ状態信号SOFFを受けている間は、コモン接点端子73aと切替接点端子73cとの間の経路(第2の経路)R2をオンとし、A/D変換値処理部78からのA/D変換処理値αをオフ側のA/D変換処理値としてオフ側A/D変換処理値記憶部76’に更新記憶させる。
また、A/D変換処理値振り分け部73は、状態信号出力部72からリセット信号SRを受けている間は、コモン接点端子73aと切替接点端子73dとの間の経路(第3の経路)R3をオンとし、A/D変換値処理部78からのA/D変換処理値αをオン側A/D変換処理値記憶部75’にもオフ側A/D変換処理値記憶部76’にも記憶させずに、破棄する。すなわち、A/D変換値処理部78からのA/D変換処理値αを第3の経路R3に振り分け、A/D変換値処理部78からA/D変換処理値αが出力されても、このA/D変換処理値αの保存を行わずに、破棄する。
マイコン2は、A/D変換器7(7B)よりA/D変換完了信号S1が送られてくる毎に、A/D変換器7(7B)のオン側A/D変換処理値記憶部75’あるいはオフ側A/D変換処理値記憶部76’に記憶されているA/D変換処理値αを読み出す。この例において、マイコン2は、オン命令の出力時にはオン側A/D変換処理値記憶部75’に記憶されているA/D変換処理値αを読み出し、オフ命令の出力時にはオフ側A/D変換処理値記憶部76’に記憶されているA/D変換処理値αを読み出す。なお、オン側A/D変換処理値記憶部75’およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’の両方からA/D変換処理値αを読み出して、マイコン2側でオン命令の出力時のオン側のA/D変換処理値αと、オフ命令の出力時のオフ側のA/D変換処理値αとを区別して取得するようにしてもよい。
これにより、マイコン2側において、オン側A/D変換処理値記憶部75’から読み出したA/D変換処理値αとオフ側A/D変換処理値記憶部76’から読み出したA/D変換処理値αとから、オン時とオフ時とに分けて電流値を測定することが可能となる。この場合、A/D変換処理値αはA/D変換二乗値ikAD 2の加算値(ΣikAD 2)を除算数dで除した結果として得られるので、マイコン2側での電力の実効値(有効電力)の算出処理が簡単となる。
また、A/D変換器7(7B)側では、マイコン2からのオン/オフ命令の切り替わり時、安定待ち時間Twが経過するまでの間は、A/D変換値処理部78からA/D変換処理値αが出力されたとしてもオン側A/D変換処理値記憶部75’にもオフ側A/D変換処理値記憶部76’にも記憶されることがないので、また、オン/オフ命令の切り替わり時の安定待ち時間Twが経過するまでの間は、加算部78−3におけるA/D変換二乗値ikAD 2の加算回数NおよびA/D変換二乗値ikAD 2の加算値(ΣikAD 2(演算処理の途中結果))がゼロクリアされるので、すなわち過渡応答中のA/D変換二乗値ikAD 2を破棄してA/D変換二乗値ikAD 2の加算が行われるので、マイコン2において過渡応答中の電流値を定常状態の電流値として測定してしまうこともない。
このようにして、本実施の形態のA/D変換器7(7B)を用いれば、A/D変換器7(7B)側でオン側A/D変換処理値記憶部75’およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’へのA/D変換処理値αの振り分け、およびオン/オフ命令の切り替わり時の安定待ち時間Twが経過するまでの間のA/D変換二乗値ikAD 2およびA/D変換処理値αの破棄が行われるので、マイコン2側の処理の負担や設計の負担が大幅に軽減されるものとなる。
なお、図7においては、オン側A/D変換処理値記憶部75’とオフ側A/D変換処理値記憶部76’とを設け、オン側A/D変換処理値記憶部75’にオン側のA/D変換処理値αを更新記憶させ、オフ側A/D変換処理値記憶部76’にオフ側のA/D変換処理値αを更新記憶させるようにしたが、図8に示すように、オン側A/D変換処理値記憶部75’およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’をなくし、A/D変換値処理部78の変換値記憶部77−5に更新記憶されるA/D変換処理値αをマイコン2側からA/D変換処理値振り分け部73’を通して読み出すようにしてもよい。この場合、マイコン2は、第1の経路R1で読み出されるA/D変換処理値αをオン側のA/D変換値とし、第2の経路R2で読み出されるA/D変換処理値αをオフ側のA/D変換値とする。
〔動作例〕
A/D変換器7(7B)の動作例として、8個の正常なA/D変換値ikADを取得し、この取得した8個の正常なA/D変換値ikADの平均値をA/D変換処理値αとする場合について、図9に示すタイムチャートを用いて説明する。
この場合、マイコン2側から、A/D変換値処理部78の加算部78−3に対する加算回数nとしてn=8を指定し、除算部78−4に対する除算数dとしてd=8を指定する。また、二乗演算部78−2に対して、その機能を使用しないことを指定する。
図9(a)は電流測定センサ5によって計測される電流値i(実際には交流であるがその大きさの変化のみをイメージとして示している)、図9(b)はマイコン2から出力される制御信号(オン/オフ命令)、図9(c)はA/D変換部78−1で行われるA/D変換処理のタイミング、図9(d)は状態信号出力部72より出力されるリセット信号SR、図9(e)は状態信号出力部72より出力されるオン状態信号SON、図9(f)は状態信号出力部72より出力されるオフ状態信号SOFF、図9(g)は変換完了信号出力部74’より出力される変換完了信号S1、図9(h)はマイコン2からのA/D変換処理値αの読み取り可能な期間を示している。
この例において、マイコン2からのオン/オフ命令がオン命令からオフ命令に切り替わった場合(図9(b)に示すt1点)、A/D変換器7(7B)における状態信号出力部72は、リセット信号SRを出力する(図9(d)に示すt1点)。これにより、A/D変換処理値振り分け部73’の第3の経路R3がオンとされる。すなわち、それまでオンとされていたA/D変換処理値振り分け部73’の第1の経路R1がオフとされる。また、加算部78−3においてカウント中のA/D変換値ikADの加算回数Nがゼロとされるとともに、加算部78−3において演算処理中のA/D変換値ikADの加算値(ΣikAD(演算処理の途中結果))がゼロとされる。
これにより、過渡応答中のオン側A/D変換処理値記憶部75’およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’へのA/D変換処理値αの出力が禁止されるとともに、過渡応答中のA/D変換値ikADの加算回数NおよびA/D変換値ikADの加算値(ΣikAD)がリセットされる(過渡応答中は加算回数Nも加算値(ΣikAD)もゼロに戻されて加算されない(過渡応答中のA/D変換値ikADは破棄される))。
マイコン2からのオン/オフ命令がオン命令からオフ命令に切り替わってから安定待ち時間Twが経過すると(図9(b)に示すt2点)、A/D変換器7(7B)における状態信号出力部72は、オフ状態信号SOFFを出力する(図9(f)に示すt2点)。これにより、A/D変換処理値振り分け部73’の第2の経路R2がオンとされる。また、加算部78−3へのリセット信号SRが消失し(図9(d)に示すt2点)し、加算部78−3におけるA/D変換値ikADの加算が開始される。
安定待ち時間Twの経過後、A/D変換値ikADを8回連続して加算してもマイコン2からのオン/オフ命令に変化がなければ、すなわち連続してカウントされるA/D変換値ikADの加算回数Nがn=8に達すれば(図9(c)に示すt3点)、加算部78−3はその時の加算値(ΣikAD)を除算部78−4へ送る。これにより、除算部78−4において加算部78−3からの加算値(ΣikAD)が除算数d=8で除算され、その乗算された結果(A/D変換値ikADの平均値)がA/D変換処理値αとして変換値記憶部78−5に更新記憶されるとともに、オンとされているA/D変換処理値振り分け部73’の第2の経路R2を通して、変換値記憶部78−5に更新記憶されたA/D変換処理値αがオフ側のA/D変換処理値としてオフ側A/D変換処理値記憶部76’に更新記憶される。また、これと同時に、変換完了信号出力部74’はマイコン2へ変換完了信号S1を送る(図9(g)に示すt3点)。
マイコン2は、A/D変換器7(7B)から変換完了信号S1が送られてくると、オフ側A/D変換処理値記憶部76’に記憶されているA/D変換処理値αを読み出す。このマイコン2によるオフ側A/D変換処理値記憶部76’からのA/D変換処理値αの読み出しは、A/D変換器7(7B)から変換完了信号S1が送られてきた後、次の変換完了信号S1が送られてくるまでの間に1回だけ行えばよい(図9(h)参照)。
マイコン2からのオン/オフ命令がオフ命令からオン命令に切り替わった場合(図9(b)に示すt4点)、A/D変換器7(7B)における状態信号出力部72は、リセット信号SRを出力する(図9(d)に示すt4点)。これにより、A/D変換処理値振り分け部73’の第3の経路R1がオンとされる。すなわち、それまでオンとされていたA/D変換処理値振り分け部73’の第2の経路R2がオフとされる。また、加算部78−3カウント中のA/D変換値ikADの加算回数Nがゼロとされるとともに、演算処理中のA/D変換値ikADの加算値(ΣikAD(演算処理の途中結果))がゼロとされる。
これにより、過渡応答中のオン側A/D変換処理値記憶部75’およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’へのA/D変換処理値αの出力が禁止されるとともに、過渡応答中のA/D変換値ikADの加算回数NおよびA/D変換値ikADの加算値(ΣikAD)がリセットされる(過渡応答中は加算回数Nも加算値(ΣikAD)もゼロに戻されて加算されない(過渡応答中のA/D変換値ikAは破棄される))。
マイコン2からのオン/オフ命令がオフ命令からオン命令に切り替わってから安定待ち時間Twが経過すると(図9(b)に示すt5点)、A/D変換器7(7B)における状態信号出力部72は、オン状態信号SONを出力する(図9(e)に示すt5点)。これにより、A/D変換処理値振り分け部73’の第1の経路R1がオンとされる。また、加算部78−3へのリセット信号SRが消失し(図9(d)に示すt5点)し、加算部78−3におけるA/D変換値ikADの加算が開始される。
安定待ち時間Twの経過後、A/D変換値ikADを8回連続して加算してもマイコン2からのオン/オフ命令に変化がなければ、すなわち連続してカウントされるA/D変換値ikADの加算回数Nがn=8に達すれば(図9(c)に示すt6点)、加算部78−3はその時の加算値(ΣikAD)を除算部78−4へ送る。これにより、除算部78−4において加算部78−3からの加算値(ΣikAD)が除算数d=8で除算され、その乗算された結果(A/D変換値ikADの平均値)がA/D変換処理値αとして変換値記憶部78−5に更新記憶されるとともに、オンとされているA/D変換処理値振り分け部73’の第1の経路R1を通して、変換値記憶部78−5に更新記憶されたA/D変換処理値αがオン側のA/D変換処理値としてオン側A/D変換処理値記憶部75’に更新記憶される。また、これと同時に、変換完了信号出力部74’はマイコン2へ変換完了信号S1を送る(図9(g)に示すt6点)。
マイコン2は、A/D変換器7(7B)から変換完了信号S1が送られてくると、オン側A/D変換処理値記憶部75’に記憶されているA/D変換処理値αを読み出す。このマイコン2によるオン側A/D変換処理値記憶部75’からのA/D変換処理値αの読み出しは、A/D変換器7(7B)から変換完了信号S1が送られてきた後、次の変換完了信号S1が送られてくるまでの間に1回だけ行えばよい(図9(h)参照)。
このように、マイコン2は、A/D変換器7(7B)から変換完了信号S1が送られてきた場合、次の変換完了信号S1が送られてくるまでの間にオン側A/D変換処理値記憶部75’あるいはオフ側A/D変換処理値記憶部76’から1回だけA/D変換処理値αの読み出しを行えばよい。このA/D変換処理値αの読み出し可能期間は、少なくとも8回分のA/D変換時間分という長い期間であるため、マイコン2側の負担は非常に小さい。(従来は、A/D変換値ikADが得られる毎にA/D変換値ikADの読み出しを行わなければならない。また、安定待ち時間Twをマイコン側で管理しなければならなかった。)
なお、この動作例では、A/D変換値ikADの平均値をA/D変換処理値αとして取得するものとしたが、二乗演算部78−2の使用を指定することにより、A/D変換二乗値ikAD 2の平均値をA/D変換処理値αとして取得することも可能である。また、除算部78−4の使用の有無を指定するようにしたり、除算部78−4そのものをなくして、A/D変換二乗値ikAD 2をA/D変換処理値αとしてマイコン2に取得させるなどしてもよい。
また、図7に示したA/D変換器7(7B)では、除算部78−4でA/D変換処理値αが得られる毎に、変換完了信号出力部74’より変換完了信号S1をマイコン2へ送るようにしたが、オン側A/D変換処理値記憶部75’にオン側のA/D変換処理値αが更新記憶される毎にオン側の変換完了信号S1ON(図10(g)参照)をマイコン2へ送るようにし、オフ側A/D変換処理値記憶部76’にオフ側のA/D変換処理値αが更新記憶される毎にオフ側の変換完了信号S1OFF(図10(h)参照)をマイコン2へ送るようにしてもよい。
例えば、一例として、図11に示すように、オン側変換完了信号出力部74’−1とオフ側変換完了信号出力部74’−2とを設け、オン側A/D変換処理値記憶部75’にオン側のA/D変換処理値αが更新記憶される毎にオン側変換完了信号出力部74’−1よりオン側変換完了信号S1ONをマイコン2へ送り、オフ側A/D変換処理値記憶部76’にオフ側のA/D変換処理値αが更新記憶される毎にオフ側変換完了信号出力部74’−2よりオフ側変換完了信号S1OFFをマイコン2へ送るようにする。
また、別の例として、図12に示すように、オン側A/D変換処理値記憶部75’にオン側のA/D変換処理値αを更新記憶したことを示す信号およびオフ側A/D変換処理値記憶部76’にオフ側のA/D変換処理値αを更新記憶したことを示す信号を変換完了信号出力部74’に与え、変換完了信号出力部74’からオン側変換完了信号S1ONとオフ側変換完了信号S1OFFとを区別してマイコン2へ送るようにする。
また、図11および図12に示した例において、オン側A/D変換処理値記憶部75’におけるオン側のA/D変換処理値αの書き替えおよびオフ側A/D変換処理値記憶部76’におけるオフ側のA/D変換処理値αの書き替えを確認して、マイコン2にオン側の変換完了信号S1ONおよびオフ側の変換完了信号S1OFFを出力するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、A/D変換器7(7A,7B)において、電流測定センサ5からの交流の電流の計測値iをアナログ信号としてデジタル信号に変換するものとしたが、デジタル信号に変換するアナログ信号は必ずしも電流でなくてもよく、電圧や温度などであっても構わない。
また、本実施の形態のA/D変換器7(7A,7B)は、温度調節計や電力測定器などの産業機器に用いることを想定しているが、必ずしもこのような産業機器に限られるものではない。正確な電力測定は、今日の一般家庭においても、省エネルギー・エコロジーの観点から需要が高まっている。このため、工場などの装置にとどまらず、一般家庭で簡易的なオン/オフが頻繁に生じる家電製品に対しても、電力のモニタや消費電力測定のために利用することが可能である。
また、上述した実施の形態では、マイコン2からの制御信号をオン/オフ命令としたが、操作量0〜100%を連続的な値で与えるものもある。このような場合、常時オンとみなして、測定を行うようにするとよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
2…マイコン、7(7A,7B)…A/D変換器、70…オン/オフ命令入力部、71…A/D変換部、72…状態信号出力部、73…A/D変換値振り分け部、73’…A/D変換処理値振り分け部、74,74’…変換完了信号出力部、74’−1…オン側変換完了信号出力部、74’−2…オフ側変換完了信号出力部、75…オン側A/D変換値記憶部、75’…オン側A/D変換処理値記憶部、76…オフ側A/D変換値記憶部、76’…オフ側A/D変換処理値記憶部、77…A/D変換値記憶部、78…A/D変換値処理部、78−1…A/D変換部、78−2…二乗演算部、78−3…加算部、78−31…加算回数カウント部、78−4…除算部、78−5…変換値記憶部、R1…第1の経路、R2…第2の経路、R3…第3の経路。

Claims (10)

  1. 上位装置からのオン命令およびオフ命令によってオン/オフ制御される制御対象の状態量を入力とし、この入力される制御対象の状態量を所定の変換周期でアナログ信号からデジタル信号に変換し、A/D変換値として出力するA/D変換部と、
    前記上位装置からのオフ命令からオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時に所定の待ち時間の間リセット信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオン命令に対してはオン状態信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオフ命令に対してはオフ状態信号を出力する状態信号出力部と、
    前記状態信号出力部からのオン状態信号を受けて前記A/D変換部からのA/D変換値をオン側のA/D変換値として第1の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのオフ状態信号を受けて前記A/D変換部からのA/D変換値をオフ側のA/D変換値として第2の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのリセット信号を受けて前記A/D変換部からのA/D変換値を破棄するA/D変換値振り分け部と、
    前記A/D変換部においてA/D変換値が得られる毎に前記上位装置に対してA/D変換完了信号を出力するA/D変換完了信号出力部と
    を備えることを特徴とするA/D変換器。
  2. 請求項1に記載されたA/D変換器において、
    前記A/D変換値振り分け部によって第1の経路に振り分けられた前記オン側のA/D変換値を更新記憶するオン側A/D変換値記憶部と、
    前記A/D変換値振り分け部によって第2の経路に振り分けられた前記オフ側のA/D変換値を更新記憶するオフ側A/D変換値記憶部と
    を備えることを特徴とするA/D変換器。
  3. 上位装置からのオン命令およびオフ命令によってオン/オフ制御される制御対象の状態量を入力とし、この入力される制御対象の状態量を所定の変換周期でアナログ信号からデジタル信号に変換してA/D変換値とし、このA/D変換値の加算回数またはこのA/D変換値の二乗値の加算回数が所定数に達する毎にそのA/D変換値の加算値またはそのA/D変換値の二乗値の加算値から求められた演算処理の最終結果をA/D変換処理値として出力するA/D変換値処理部と、
    前記上位装置からのオフ命令からオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時に所定の待ち時間の間リセット信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオン命令に対してはオン状態信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオフ命令に対してはオフ状態信号を出力する状態信号出力部と、
    前記状態信号出力部からのオン状態信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値をオン側のA/D変換処理値として第1の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのオフ状態信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値をオフ側のA/D変換処理値として第2の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのリセット信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値を破棄するA/D変換処理値振り分け部と、
    前記A/D変換値処理部において前記A/D変換処理値が得られる毎に前記上位装置に対してA/D変換完了信号を出力するA/D変換完了信号出力部と
    を備えることを特徴とするA/D変換器。
  4. 請求項3に記載されたA/D変換器において、
    前記A/D変換処理値振り分け部によって第1の経路に振り分けられた前記オン側のA/D変換処理値を更新記憶するオン側A/D変換処理値記憶部と、
    前記A/D変換値振り分け部によって第2の経路に振り分けられた前記オフ側のA/D変換処理値を更新記憶するオフ側A/D変換処理値記憶部と
    を備えることを特徴とするA/D変換器。
  5. 上位装置からのオン命令およびオフ命令によってオン/オフ制御される制御対象の状態量を入力とし、この入力される制御対象の状態量を所定の変換周期でアナログ信号からデジタル信号に変換してA/D変換値とし、このA/D変換値の加算回数またはこのA/D変換値の二乗値の加算回数が所定数に達する毎にそのA/D変換値の加算値またはそのA/D変換値の二乗値の加算値から求められた演算処理の最終結果をA/D変換処理値として出力するA/D変換値処理部と、
    前記上位装置からのオフ命令からオン命令への切り替わり時およびオン命令からオフ命令への切り替わり時に所定の待ち時間の間リセット信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオン命令に対してはオン状態信号を出力し、前記所定の待ち時間の経過後のオフ命令に対してはオフ状態信号を出力する状態信号出力部と、
    前記状態信号出力部からのオン状態信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値をオン側のA/D変換処理値として第1の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのオフ状態信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値をオフ側のA/D変換処理値として第2の経路に振り分け、前記状態信号出力部からのリセット信号を受けて前記A/D変換値処理部からのA/D変換処理値を破棄するA/D変換処理値振り分け部と、
    前記A/D変換処理値振り分け部によって第1の経路に振り分けられた前記オン側のA/D変換処理値を更新記憶するオン側A/D変換処理値記憶部と、
    前記A/D変換値振り分け部によって第2の経路に振り分けられた前記オフ側のA/D変換処理値を更新記憶するオフ側A/D変換処理値記憶部と、
    前記オン側A/D変換処理値記憶部にオン側のA/D変換処理値が更新記憶される毎に前記上位装置に対してオン側のA/D変換完了信号を出力し、前記オフ側A/D変換処理値記憶部にオフ側のA/D変換処理値が更新記憶される毎に前記上位装置に対してオフ側のA/D変換完了信号を出力するA/D変換完了信号出力部と
    を備えることを特徴とするA/D変換器。
  6. 請求項3に記載されたA/D変換器において、
    前記A/D変換値処理部は、
    前記A/D変換値の加算回数または前記A/D変換値の二乗値の加算回数を、前記A/D変換値の加算回数または前記A/D変換値の二乗値の加算回数が前記所定数に達する毎にゼロに戻しながらカウントするカウント部と、
    前記A/D変換値の加算回数または前記A/D変換値の二乗値の加算回数が前記所定数に達する前の前記演算処理の途中結果を記憶する途中結果記憶部とを備え、
    前記状態信号出力部からのリセット信号を受けた場合、このリセット信号を受けている間、前記カウント部におけるカウント値および前記途中結果記憶部に記憶されている演算処理の途中結果をリセットしゼロに戻す
    ことを特徴とするA/D変換器。
  7. 請求項6に記載されたA/D変換器において、
    前記A/D変換値処理部は、
    入力されるアナログ信号を所定の変換周期でデジタル信号に変換しA/D変換値として出力するA/D変換部と、
    前記A/D変換部からのA/D変換値が入力される毎に、その入力されるA/D変換値を二乗し、A/D変換二乗値として出力する二乗演算部と、
    前記二乗演算部からのA/D変換二乗値が入力される毎に、その入力されるA/D変換二乗値を加算し、このA/D変換二乗値の加算回数が所定回数に達する毎に、そのA/D変換二乗値の加算値をA/D変換二乗和値として出力する加算部と、
    前記加算部からのA/D変換二乗和値を所定の値を除算数として除算する除算部と、
    前記除算部からの除算されたA/D変換二乗和値を前記A/D変換処理値として更新記憶する変換値記憶部とを備え、
    前記カウント部は、
    前記加算部での前記A/D変換二乗値の加算回数をカウントし、
    前記途中結果記憶部は、
    前記加算部での前記A/D変換二乗値の加算値を前記演算処理の途中結果として記憶する
    ことを特徴とするA/D変換器。
  8. 請求項7に記載されたA/D変換器において、
    前記A/D変換部で用いられる所定の変換周期、前記加算部で用いられる所定回数、前記除算部で用いられる除算数は、外部から指定される
    ことを特徴とするA/D変換器。
  9. 請求項7に記載されたA/D変換器において、
    前記二乗演算部および前記除算部の少なくとも一方は、その使用の有無が外部から指定される
    ことを特徴とするA/D変換器。
  10. 請求項1に記載されたA/D変換器において、
    前記上位装置からのオン命令およびオフ命令を入力するオン/オフ命令入力部を備え、
    前記オン/オフ命令入力部は、
    前記上位装置からのオン命令およびオフ命令を分岐し、一方を前記状態信号出力部へ送り、他方を前記制御対象へ送る
    ことを特徴とするA/D変換器。
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