JP6714442B2 - 美容シート用不織布、美容シート、及び該美容シート用不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
前記保水層の少なくとも一方の面に積層された熱融着性の合成繊維層と、
の少なくとも二層からなり、
前記合成繊維層は、合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分を有し、
前記合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分の円相当径が0.06〜0.6mmであり、かつ、その存在頻度が16〜250個/cm2であり、
前記合成繊維層を身体に接触させる身体接触面とし、
前記合成繊維層における合成繊維の繊度は、0.05〜0.5dtexであり、かつ、前記合成繊維層の目付が3〜10g/m 2 であることを特徴とする、美容シート用不織布を提供する。
本発明において、一枚(200cm2)当たりの前記合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分の面積比率を、0.6〜4%であるものとすることができる。
更に、本発明において、前記保水層は、前記親水性繊維を前記保水層全体に対して70質量%以上の割合で含むものとすることができる。
ウォータージェットを用いた水噴射工程、を少なくとも有し、
前記水噴射工程の最後に、前記合成繊維層側からウォータージェットを当てることを特徴とする、美容シート用不織布の製造方法も提供する。
図1は、本発明に係る美容シート用不織布1の第1実施形態を模式的に示す模式断面図である。本発明に係る美容シート用不織布1は、保水層11と、合成繊維層12と、の少なくとも二層からなる。
保水層11は、親水性繊維を少なくとも含む。
合成繊維層12は、保水層11の少なくとも一方の面に積層された熱融着性のものであり、合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分a(以下、単に「部分a」ともいう)を有することを特徴とする。また、本発明において、合成繊維層12は、身体に接触させる身体接触面とすることも特徴とする。
図4は、本発明に係る美容シート用不織布1の第2実施形態を模式的に示す模式断面図である。本発明に係る美容シート用不織布1は、図4で示すような3層構造(合成繊維層12の間に保水層11が存在するもの)としてもよい。これにより、図4で示すように、いずれの面も身体接触面とすることができるため、表裏の区別が無くなり、ユーザビリティが向上する。
本発明に係る美容シートは、本発明に係る美容シート用不織布1に美容成分を少なくとも含む液体が含浸されたものであることを特徴とする。なお、美容シート用不織布1は、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本発明に係る製造方法は、本発明に係る美容シート用不織布1の製造方法であって、ウォータージェットを用いた水噴射工程を少なくとも有する。また、必要に応じて、加熱・熱風乾燥工程、保水層製造工程、合成繊維層製造工程などの他の工程を有していてもよい。なお、美容シート用不織布1は、前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
図5は、本発明に係る製造方法における水噴射工程の一例を示す模式概念図である。水噴射工程では、合成繊維層12の上に保水層11を重ねて置いた状態のものや、合成繊維層12の間に保水層11を入れた状態のもの等を、含水状態とし、コンベア上に乗せてウォータージェットを用いて水噴射する。
図6は、加熱・熱風乾燥工程の一例を示す模式概念図である。本発明に係る製造方法では、必要に応じて、水噴射工程の後に、加熱・熱風乾燥工程を行うことができる。また、加熱・熱風乾燥工程では、例えば、合成繊維層の鞘芯複合繊維及び保水層に配合された鞘芯複合繊維のそれぞれ鞘材樹脂(低融点成分)の融点以上の温度であって、芯材樹脂(高融点成分)の融点未満の温度に加熱した熱風のサクションにより、保水層11と合成繊維層12とを熱融着させることもできる。
図7は、保水層製造工程の一例を示す模式概念図である。本発明に係る製造方法では、必要に応じて、水噴射工程の前に、保水層製造工程を行うことができる。保水層製造工程では、例えば、図7で示すように、ステープルファイバー等の短繊維を用い、この短繊維をカード機等によりカーディングしてウェブとし、「ステープルファイバーウェブ」等のウェッブとする。
図8は、合成繊維層製造工程の一例を示す模式概念図である。本発明に係る製造方法では、必要に応じて、水噴射工程の前に、合成繊維層製造工程を行うことができる。合成繊維層製造工程では、例えば、図8で示すように、鞘芯複合繊維を分散剤としての界面活性剤を加えた水中に均一に分散させた「繊維スラリー」を、メッシュ上に抄紙し、湿った状態のウェブ(「抄紙ウェブ」)を作製する。その後、このウェッブを2枚の加熱板間に挟持し、例えば、温度135℃で10分間の条件でプレスして、加熱(乾燥)するとともに、該複合短繊維の鞘部を溶融させてウェッブ構成繊維間を接合し、熱融着性不織布とする。
本発明に係る製造方法では、その他にも、図示しないが、鞘芯複合繊維製造工程等の他の工程を行うことができる。鞘芯複合繊維製造工程は、例えば、国際公開第2015/012281号パンフレットに記載の延伸複合繊維の製造方法等により行うことができる。
(1)部分aの円相当径及び部分aの存在頻度等の測定
実施例1〜8及び比較例1〜5の美容シート用不織布を縦10cm、横20cmに裁断し、縦横3列ずつ9つの領域に均等に分け、光学顕微鏡(株式会社キーエンス製マイクロスコープ)を用い、反射光により各領域10箇所ずつ画像撮影した。部分aは、試料台の色であるところの黒色が透けて見えるため、撮影した画像では暗く見える。一方で、部分a以外は明るく見える(図2も参照)。この暗明コントラストを利用して、画像の暗い部分(明度256階調中の0〜70とした)を部分aとして選択し、選択した面積を円相当径に換算した。また、選択した部分aの個数を数え、その個数を美容シート用不織布の面積200cm2で除して、部分aの存在頻度を算出した。更に、美容シート用不織布一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率、及び円相当径に換算する際に選択した部分aの総面積も計測した。
実施例1〜8及び比較例1〜5の美容シート用不織布に化粧水(「極潤」(商品名);ロート製薬株式会社製)を20ml含浸させ、20〜50代の女性モニター30名により、のど部分を中心に覆うように首に貼り付けて、さらっと感、しっとり感について、各人の評価にて「○:良い」「×:悪い」の択一で判定した。24名以上のモニターが「○」と判定した場合、性能評価結果は「良い」と評価した。そして、24名以上のモニターが「×」と判定した場合、性能評価結果は「悪い」と評価した。7〜23名のモニターが「○」と判定した場合、性能評価は「良くない」と評価した。
[さらっと感の性能評価基準]
○:べたつき感がなくさらっとしており、快適であった
×:べたつき感があり、不快に感じた
[しっとり感の性能評価基準]
○:肌がしっとりとして、十分にうるおい補給ができた
×:肌がしっとりせず、十分なうるおい補給ができなかった
[鞘芯複合繊維の製造]
芯材として結晶性ポリプロピレン樹脂を用い、鞘材として高密度ポリエチレン樹脂を用いて、鞘芯型複合紡糸口金を使用し、鞘芯構造の未延伸繊維を作製した。鞘芯の断面比(鞘/芯)は40/60となるようにした。また、紡糸条件は、芯材の押出機シリンダー温度を275℃、鞘材の押出機シリンダー温度を255℃、紡糸口金温度を270℃、紡糸速度を600m/分として、繊度が0.67dtexの未延伸繊維を紡糸した。
(1)保水層の製造
繊度1.7dtex、繊維長40mmのレーヨンのステープルファイバーを用いて、乾式カード法で目付50g/m2の親水性繊維ウェッブ(保水層)を得た。
上記「繊維の製造方法」で作製した、繊度0.15dtex、繊維長3mmのポリエチレン・ポリプロピレン鞘芯複合繊維を、分散剤としての界面活性剤を加えた水中に均一に分散させ、メッシュ上に抄紙して湿ったウェッブを作製した。この湿ったウェッブを2枚の加熱板間に挟持し、温度135℃で10分間プレスして乾燥するとともに、複合短繊維の鞘部を溶融させてウェッブ構成繊維間を接合し、目付3g/m2の熱融着性不織布(合成繊維層)を得た。
54メッシュのプラスチック製コンベアネット上に、含水状態とした合成繊維層である前記熱融着性不織布を置き、その上に同じく、含水状態とした保水層であるレーヨンウェッブを重ねて置き、孔径0.1mmの孔が、前記コンベアネットの幅方向に、孔間隔1mmで直線上に配置されたウォータージェットノズルを用いて、水圧4.0MPa、コンベアネットの搬送速度10m/分の条件で、ウェッブ側から前記熱融着性不織布に向かって水を噴射し、ウォータージェット法によって前記ウェッブと前記熱融着性不織布を積層した。更に、この積層した不織布を裏返して、再び、54メッシュのコンベアネットの上に置き、孔径0.1mmの孔が、孔間隔1mmで直線上に配置されたノズルを3列に並べて用い、1列目のノズルからの水圧2.0MPa、2列目と3列目のノズルからの水圧8MPa、コンベアネットの搬送速度10m/分の条件で、熱融着性不織布側からウェッブに向かって水を噴射した。その後、ここで得られた不織布を搬送速度5m/分の搬送コンベアに置いて105℃で乾燥した。得られた美容シート用不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.12mm、部分aの存在頻度は128個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は1.5%、部分aの総面積は295mm2であった。
得られた美容シート用不織布を10cm×20cmに切断し、化粧水(「極潤」(商品名);ロート製薬会社製)を20ml含浸させて美容シートを作製した。作製した美容シートは、ポリエチレン製の袋の中に、大量な余剰空気を除いて封入し、密閉した状態で、室温で2日間養生し、化粧水を不織布全体に均等に含浸させた後、性能評価用試験体とした。
性能評価は、合成繊維層側が各モニターの肌に接触させるようにし、のど部分を中心に覆うように首に装着した。各モニターによるさらっと感についての評価では、28名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では27名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔径を0.08mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた美容シート用不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.08mm、部分aの存在頻度は131個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は0.7%、部分aの総面積は138mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、25名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では25名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔径を0.2mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.23mm、部分aの存在頻度は101個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は4.0%、部分aの総面積は805mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、24名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では26名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔間隔を1.5mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.13mm、部分aの存在頻度は69個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は0.9%、部分aの総面積は175mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、26名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では27名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔間隔を0.8mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.12mm、部分aの存在頻度は224個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は2.7%、部分aの総面積は541mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、25名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では28名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
[ポリプロピレン単一繊維の製造]
結晶性プロピレン樹脂に、結晶核剤としてジメチルベンジリデンソルビトールを0.2質量%添加した樹脂を用い、ポリプロピレン単一未延伸繊維を作製した。紡糸条件は、押出機シリンダー温度を267℃、紡糸口金温度を270℃、紡糸速度を200m/分とし、繊度が0.45dtexの未延伸糸を紡糸した。
[美容シート用不織布の製造]
(1)保水層の製造
実施例1の「(1)保水層の製造」において、繊度1.7dtex、繊維長40mmのレーヨンステープルファイバーと、繊度2.2dtex、繊維長38mmのポリエチレン・ポリプロピレン鞘芯複合繊維のステープルファイバーを、70:30の質量割合で混綿し、乾式カード法で目付50g/m2の親水性繊維ウェッブ(保水層)を作製した。
実施例1の「(2)合成繊維層の製造」と同じ方法で熱融着性不織布を得た後、この不織布に孔径0.5mmの抜型刃で、縦横直線上に2mm間隔で孔をあけ、熱融着性不織布(合成繊維層)を作製した。
前記ウェッブを、速度5m/minの金網コンベアにのせ、前記合成繊維層の上に重ねて置いた。風温140℃、風速2.7m/secの熱風を5秒間吹きつける熱風融着法により、美容シート用不織布を作製した。得られた熱融着性不織布の部分aの円相当径は平均0.50mm、部分aの存在頻度は16個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は3.1%、部分aの総面積は628mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、24名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では26名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、54メッシュのプラスチック製コンベアネット上に、合成繊維層である熱融着性不織布、保水層であるレーヨンウェッブ、更にその上に肌への接触層である熱融着性不織布を重ね、実施例1と同じ条件で、美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は46g/m2、部分aの円相当径は平均0.12mm、部分aの存在頻度は125個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は1.5%、部分aの総面積は297mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、28名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では26名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は良い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔径を0.05mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.04mm、部分aの存在頻度は138個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は0.1%、部分aの総面積は26mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、15名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では27名が「×」と判定した。したがって、さらっと感は良くない、しっとり感は悪いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔径を0.8mm、孔間隔を0.5mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.78mm、部分aの存在頻度は91個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は43.5%、部分aの総面積は8691mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、27名が「×」と判定した。しっとり感についての評価では21名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は悪い、しっとり感は良くないと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔間隔を3mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.12mm、部分aの存在頻度は15個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は0.2%、部分aの総面積は33mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、16名が「○」と判定した。しっとり感についての評価では27名が「×」と判定した。したがって、さらっと感は良くない、しっとり感は悪いと評価した。
実施例1の「(3)美容シート用不織布の製造」において、ウォータージェットに用いるノズルの孔間隔を0.6mmに変更した以外は、実施例1と同じ手順で美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの円相当径は平均0.13mm、部分aの存在頻度は370個/cm2、一枚(200cm2)当たりの部分aの総面積比率は4.8%、部分aの総面積は951mm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、24名が「×」と判定した。しっとり感についての評価では25名が「○」と判定した。したがって、さらっと感は悪い、しっとり感は良いと評価した。
実施例1の「(1)保水層の製造」において、繊度1.7dtex、繊維長40mmのレーヨンのステープルファイバーと繊度2.2dtex、繊維長38mmのポリエチレン・ポリプロピレン鞘芯複合繊維のステープルファイバーを70:30の質量割合で混綿し、乾式カード法で目付50g/m2の親水性繊維ウェッブ(保水層)を作製した。このウェッブを、速度5m/minの金網コンベアにのせた熱融着性不織布(実施例1の「(2)合成繊維層の製造」で得たもの)の上に、重ねて置いた。風温140℃、風速2.7m/secの熱風を5秒間吹きつける熱風融着法により、美容シート用不織布を作製した。得られた不織布の目付は45g/m2、部分aの存在頻度は0個/cm2であった。美容シートも実施例1と同じ手順で作製した。性能評価も実施例1と同様に行い、モニターによるさらっと感についての評価では、18名が「×」と判定した。しっとり感についての評価では28名が「×」と判定した。したがって、さらっと感は良くない、しっとり感は悪いと評価した。
11:保水層
12:合成繊維層
a:合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分
Claims (5)
- 親水性繊維を少なくとも含む保水層と、
前記保水層の少なくとも一方の面に積層された熱融着性の合成繊維層と、
の少なくとも二層からなり、
前記合成繊維層は、合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分を有し、
前記合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分の円相当径が0.06〜0.6mmであり、かつ、その存在頻度が16〜250個/cm2であり、
前記合成繊維層を身体に接触させる身体接触面とし、
前記合成繊維層における合成繊維の繊度は、0.05〜0.5dtexであり、かつ、前記合成繊維層の目付が3〜10g/m 2 であることを特徴とする、美容シート用不織布。 - 一枚当たりの前記合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分の総面積比率が、0.6〜4%である、請求項1に記載の美容シート用不織布。
- 前記保水層は、前記親水性繊維を前記保水層全体に対して70質量%以上の割合で含む、請求項1又は2に記載の美容シート用不織布。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の美容シート用不織布に美容成分を少なくとも含む液体が含浸された、美容シート。
- 親水性繊維を少なくとも含む保水層と、前記保水層の少なくとも一方の面に積層された熱融着性の合成繊維層と、の少なくとも二層からなり、前記合成繊維層は、合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分を有し、前記合成繊維の密度が疎な部分及び/又は合成繊維が存在しない部分の円相当径が0.06〜0.6mmであり、かつ、その存在頻度が16〜250個/cm2であり、前記合成繊維層を身体に接触させる身体接触面とし、前記合成繊維層における合成繊維の繊度は、0.05〜0.5dtexであり、かつ、前記合成繊維層の目付が3〜10g/m 2 であることを特徴とする、美容シート用不織布の製造方法であって、
ウォータージェットを用いた水噴射工程、を少なくとも有し、
前記水噴射工程の最後に、前記合成繊維層側からウォータージェットを当てることを特徴とする、美容シート用不織布の製造方法。
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