JP6713972B2 - 促進腐食試験用の試験溶液 - Google Patents

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Description

本発明は、塗料や金属材料の防食性を評価するための促進腐食試験用の試験溶液に関する。
促進腐食試験として主なものに、試料に霧状の塩水を噴霧する塩水噴霧試験(ISO9227、JIS Z 2371、JIS K 56007-1ほか)がある。また、試料に霧状の塩水を噴霧する工程だけでなく、乾燥工程や高温高湿度工程など複数の工程を繰り返す複合サイクル試験(JIS G 0594、JIS K 5600-7-9、ISO 11997-1ほか多数)がある。現在、多くの促進腐食試験では、50g/L程度の濃度の塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を用いており、一部の試験では、人工海水や人工海水を希釈してpHを調整したものなどが用いられている。
F. L. LaQue 著、佐藤不二生 訳、「海水腐食試験法の理論的研究および実験方法」、防蝕技術, vol. 7, no. 2, pp. 72-82, 1958. S. Powell et al., "Carrosion Preuention by Controlled Calcium Carbonate Scale", industrial and Engineering Chemistry, vol. 37, no. 9, pp. 842-846, 1945. 日本塗料検査協会、「石油製品需要適正化調査(昭和60年度)」、1986年。 N. S. Azmat et al., "Corrosion of Zn under acidified n1arine droplets", Corrosion Science, vol. 53, pp. 1604-1615, 2011. M. Matsumoto, "CORROSION BEHAVIOR OF STEEL AND ZINC IN CYCLIC CORROSION TESTS", Proceedings of The 4th International Conference on Zinc and Zinc Alloy Coated Steel Sheet (GALVATECH'98), pp. 404-409, 1998. 三輪 貴志 他、「各種促進腐食試験条件における鋼と亜鉛の腐食挙動の比較」、防錆管理, 60巻、1号、7−14頁、2016年。 日本防錆技術協会編、「防錆技術学校教科書 基礎課程」、159頁、2014年。 http://db.cger.nies.go.jp/dataset/acidrain/ja/summary.html http://db.cger.nies.go.jp/dataset/acidrain/ja/05/
NaCl水溶液(濃度50g/L)は腐食を促進させるが、実際の塩害地の腐食(海水や海水由来の飛来塩分で腐食)とは腐食挙動が異なるという問題があった。これは主に、海水には含まれているマグネシウム(Mg)イオンや硫酸イオンなどの、NaCl水溶液には含まれない成分により、保護性の皮膜が形成されることによると考えられている(非特許文献1〜3)。また、海水に含まれるカルシウム(Ca)イオンは,二酸化炭素と反応し,炭酸カルシウム(CaCO3)として金属の表面に沈着し,腐食抑制に寄与する被覆を形成することも知られている(非特許文献4)。
これらのため、実際の塩害(海水もしくは海水由来の飛来塩分による腐食)と、NaCl水溶液を用いた促進腐食試験とでは、塗料や金属材料の優劣が一致しない場合がある。例えば、促進腐食試験での防食性は、塗料A>塗料Bであっても、実際の塩害地では塗料A<塗料Bとなってしまう場合があり、NaCl水溶液を用いた促進腐食試験の結果では、実際の塩害地で性能の良い塗料の選択を誤ってしまうという危険がある。
上述した誤判断を回避するために、一部の促進腐食試験では、海水の組成を模擬した人工海水や、人工海水を希釈し、またpHを調整した溶液を用いて試験が実施されている。実際の海水や人工海水を用いることで、促進腐食試験と実際の塩害地で塗料や金属材料の優劣が一致しないという危険は小さくなる。しかし、海水は、NaClより腐食の促進性が低い(非特許文献1〜3参照)。このため、海水を用いた試験では、試料を同じだけ腐食させるのに、NaCl水溶液を用いた場合より長時間が必要な試験となってしまう。また、人工海水は高価であるとともに、粉末で販売されている人工海水の粉末は水に溶けにくく、水溶液を作る負担が大きいという問題もある。
実環境で鋼と亜鉛を腐食させると、鋼/亜鉛腐食速度比は平均22.63となることが報告されている(非特許文献5)。一方、普及しているNaCl水溶液(濃度50g/L)を用いた促進腐食試験における鋼/亜鉛腐食速度比は、試験により異なるが、2〜6程度である(非特許文献6参照)。このように、NaCl水溶液を用いた促進腐食試験は、実環境との乖離が大きい。
このため、例えば鋼が500g/m2/年、亜鉛が25g/m2/年の腐食速度で腐食する鋼/亜鉛腐食速度比20の塩害環境での10年分に相当する腐食を促進腐食試験で再現しようとした場合、鋼の腐食量は5000g/m2、亜鉛の腐食量は250g/m2となるまで試験を実施することが望ましいが、NaCl水溶液(濃度50g/L)を用いた促進腐食試験で、鋼が5000g/m2腐食するまで試験を実施すると、促進腐食試験における鋼/亜鉛腐食速度比は2〜6程度であるため、亜鉛を800〜2500g/m2も腐食させてしまう試験となる。
このような鋼/亜鉛腐食速度比が低い促進腐食試験では、例えば、亜鉛めっき鋼板に塗装を実施し、また、高濃度の亜鉛粉末を塗料中に含有させたジンクリッチペイントを含む塗装仕様を鋼板に塗装し、人工的な傷をつけて試験を実施している。この場合などは、鋼にとっては10年分の腐食でも、亜鉛にとってはその数倍の数十年以上に相当する腐食となり、正確に10年後の腐食を再現できない。また、ジンクリッチペイントを含む塗装仕様と、ジンクリッチペイントを含まない塗装仕様を比較する場合、鋼にとっては10年分の腐食でも、亜鉛にとっては数十年以上に相当する腐食となる。このため、ジンクリッチペイントに含まれる亜鉛による防食効果が著しく過小に評価されてしまうという問題がある。
極端なケースでは、実際の塩害地での防食性は塗装系A(ジンクリッチペイントを含む塗装系)>塗装系B(その他、塗装系)であっても、促進腐食試験での防食性では塗装系A<塗装系Bと、実環境と試験で異なる優劣を示す場合があり、NaCl水溶液を用いた促進腐食試験の結果では実際の塩害地で性能の良い塗料や塗装系の選択を誤ってしまうという危険がある。
上述のため、人工海水を用いた促進腐食試験(例えばISO16539 B法)や、人工海水を6倍希釈し、pHを調整した促進腐食試験(例えばJIS G 0594 B法≒ISO/DIS 16151 B法)なども開発されている。 JIS G 0594 B法における鋼と亜鉛の腐食速度は、この附属書Cにおいて報告されており、この値を用いて計算すると鋼/亜鉛腐食速度比は20となり、実環境の平均値22.63と近い値を示す。しかし、このJIS G 0594 B法(≒ISO/DIS 16151 B法)は、pHが2.5に調整した溶液を用いている。この溶液は、酸性雨を模擬することを意図して硫酸と硝酸の混酸を添加しているが、近年の日本における酸性雨のpHは4.3〜6.1である(非特許文献7参照)。
このことより、pH2.5は、実環境に対してややpHが低すぎ、実際の塩害環境とは異なる腐食挙動で腐食が進行してしまう恐れがある。しかし、上記溶液のように、実際の海水の組成を模擬した人工海水を促進腐食試験に用いれば、鋼/亜鉛腐食速度比が実環境の値である22.63付近(非特許文献5参照)に近づくため、前述したような問題が起きる可能性は少なくなると考えられる。これは海水に含まれる成分は、鋼の腐食も亜鉛の腐食も抑制するが、亜鉛の方が腐食抑制効果が大きい(非特許文献3)ため、鋼/亜鉛腐食速度比が大きくなるためと考えられる。しかし、pHを実環境の雨水の範囲内に調整した人工海水を用いた試験溶液で、鋼/亜鉛腐食速度比が22.63付近の試験溶液はこれまでに報告されていない。
予備実験としてJIS G 0594 B法の試験溶液をpH2.5でなく、実環境の雨水として現実的なpHであるpH5に調整し、非特許文献6に記載されている複合サイクル試験CCT−N2を240時間実施した。NaCl水溶液を使用した場合に鋼/亜鉛腐食速度比は6.5だったのに対しpHを5に変更したJIS G 0594 B法の試験溶液では、鋼/亜鉛腐食速度比は約34という、実環境と比べて高すぎる値を示した。鋼/亜鉛腐食速度比が実環境と比べて高すぎる場合は、ジンクリッチペイントを含む塗料や塗装系の防食性が過大評価されることになるため、これも望ましくない(実環境と同程度の鋼/亜鉛腐食速度比が望ましい)。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、実環境がより正確に反映された状態で、より迅速に促進腐食試験が実施できるようにすることを目的とする。
本発明に係る促進腐食試験用の試験溶液は、ナトリウムイオンと、塩化物イオンと、硫酸イオンとを含む水溶液から構成され、水溶液における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)が、海水における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)の20〜60%の範囲とされている。
上記促進腐食試験用の試験溶液において、水溶液は、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンを更に含んでい。また、水溶液は、カリウムイオン、ストロンチウムイオン、臭素イオン、炭酸水素イオン、フッ化物イオン、およびホウ酸を更に含んでいても良い。
記水溶液は、ナトリウムイオン、塩化物イオン、硫酸イオンのみを含む溶液としても良い。
記水溶液は、pHが4.3〜6.1の範囲とされている。
上記促進腐食試験用の試験溶液において、水溶液における塩化物イオンの濃度は、3.994.62の範囲とされている。
以上説明したように、本発明の促進腐食試験用の試験溶液(水溶液)における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度の割合は、海水における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度の割合の20〜60%の範囲であり、この試験溶液を用いることで、実環境がより正確に反映された状態で、より迅速に促進腐食試験が実施できるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態における促進腐食試験用の試験溶液について説明する。この促進腐食試験用の試験溶液は、ナトリウムイオンと、塩化物イオンと、硫酸イオンとを含む水溶液から構成されている。また、上記水溶液における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)は、海水における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)の20〜60%の範囲とされている。
上述した海水は、例えば、ISO11130 A.3.2項に定義されている人工海水の成分・濃度となっているものである。また、上述した海水は、試験対象が配置される箇所に最も近い海で採取される海水であってもよい。
ここで、上記水溶液は、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンを更に含む。また、水溶液は、カリウムイオン、ストロンチウムイオン、臭素イオン、炭酸水素イオン、フッ化物イオン、およびホウ酸を更に含む。
また、上記水溶液が、ナトリウムイオン、塩化物イオン、硫酸イオンのみを含む構成としてもよい。
なお、上記水溶液は、pHが4.3〜6.1の範囲とされているとよい。また、上記水溶液における塩化物イオンの濃度は、3〜14g/Lの範囲とされているとよい。
以下、実験の結果を用いてより詳細に説明する。
[実験方法]
はじめに、実験方法について説明する。
試料として、鋼板、亜鉛板を用いた。用意した鋼板、亜鉛板については、各々の重量を測定し、重量を測定した後で、鋼板、亜鉛板については、各々の裏面をマスキングした(第1工程)。
次に、海水に含まれる各種のイオンの濃度を変化させた水溶液により、第1試験溶液、第2試験溶液、第3試験溶液、第4試験溶液、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液、第8試験溶液を作製した(第2工程)。また、基準として塩化ナトリウムの水溶液(50g/L)を作製した。各試験溶液において含まれるイオンなどの物質の組成について、以下の表1に示す。
まず、第1試験溶液は人工海水(pH8.2)である。また、第2試験溶液および第3試験溶液は、人工海水もしくは人工海水を希釈した溶液を、硝酸と硫酸の混酸(JIS G 0594 B法においてpHを2.5に調整する溶液)でpHを5に調整したものである。
第4試験溶液,第5試験溶液,第6試験溶液,第7試験溶液,第8試験溶液は、本発明の実施の形態における試験溶液である。これらは、海水の主要成分である、NaCl、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウムを水に溶解させた水溶液である。また、これらは、人工海水よりも塩化物イオンに対するMgイオン、硫酸イオン、Caイオンの濃度比を低くしている。第4試験溶液、第5試験溶液,第6試験溶液,第7試験溶液は、Mgイオン、硫酸イオン、Caイオンの3種類のイオンの濃度比を固定としている。なお、これら3種類のイオンの濃度比は、海水のMgイオン、硫酸イオン、Caイオンの比率とほぼ同じ濃度比としている。
第4試験溶液〜第7試験溶液の差異は、塩化物イオンに対する上記3種類のイオンの濃度比、および塩化物イオンの絶対濃度の違いである。これらの第4試験溶液,第5試験溶液,第6試験溶液,第7試験溶液は、硝酸と硫酸の混酸(JIS G 0594 B法でpHを2.5に調整する溶液)でpH5に調整した。
次に、作製した各試験溶液を用い、複合サイクル試験CCT−N2(非特許文献6参照)を240時間実施し、鋼板、亜鉛板を腐食させる(第3工程)。この試験では、通常、50g/LのNaCl水溶液を使うが、今回の実験では上述した試験溶液を使用した。
上述した複合サイクル試験を実施した後で、鋼板、亜鉛板については、裏面のマスキングを除去し、薬品で残った腐食生成物を除去し、金属部分のみを残す。腐食生成物を除去した後の鋼板、亜鉛板の重量を測定し、試験前からの重量変化から、単位面積あたりの腐食速度を算出し、鋼と亜鉛の腐食速度、鋼/亜鉛腐食速度比を得る(第4工程)。
実験の結果は以下の表1に示している。
Figure 0006713972
表1に示す実験結果において、人工海水もしくは人工海水を希釈した第1試験溶液,第2試験溶液,第3試験溶液は,鋼/亜鉛腐食速度比が向上したが、高くなりすぎてしまい、実環境の平均値22.63より高くなることがわかった。これらの試験溶液で促進腐食試験を実施すると、今度は逆に亜鉛を含む塗料や塗装系の防食性を過大評価してしまう。
そこで、鋼/亜鉛腐食速度比が低い50g/L NaCl水溶液と人工海水を5対1の体積比率で混合してpHを5に調整した第4試験溶液を作製した。しかし、第4試験溶液の結果とNaCl水溶液による基準の結果とを比較すると、第4試験溶液では、亜鉛の腐食速度の低下よりも鋼の腐食速度の低下のほうが大きく、かえって鋼/亜鉛腐食速度比は低下してしまう結果となった。
人工海水をpH5に調整した第2試験溶液では、亜鉛の腐食速度の低下よりも鋼の腐食速度の低下のほうが小さく、鋼/亜鉛腐食速度比が向上していることから、人工海水の割合をより多くすれば、鋼/亜鉛腐食速度比が改善すると考えられるが、人工海水は高価であるため、その使用量は少ないことが望ましい。
これに対し、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液では、第3試験溶液(6倍に希釈しpH5に調整した人工海水)の成分から、NaClを増やし、NaCl以外の成分を減らしている。第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液の比較から、塩化物イオンに対するNaCl以外の成分の比率が高いほど、鋼/亜鉛腐食速度比が高くなる傾向が得られた。第4試験溶液と比較すると、NaCl以外の成分の絶対濃度は、第4試験溶液の方が高いが、第4試験溶液は塩化物イオン濃度に対するNaCl以外の成分の濃度比率が低い。以上の結果から、鋼/亜鉛腐食速度比を高くするにはNaCl以外の成分の絶対濃度ではなく、塩化物イオン濃度に対するNaCl以外の成分の比率が重要であることが明らかになった。
第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液の鋼/亜鉛腐食速度比は、17.8〜27.0である。従って、試験溶液における塩化物イオンに対する、Mgイオンおよび硫酸イオン、カルシウムイオンの濃度の割合が、海水における塩化物イオンに対するMgイオンおよび硫酸イオン、カルシウムイオンの濃度の割合が、約20〜60%の範囲であれば、実環境の平均値に近い鋼/亜鉛腐食速度比が得られることが明らかになった。
また第5試験溶液と同じ硫酸イオン濃度で、Mgイオンおよびカルシウムイオンは全く含まない第8試験溶液では、鋼/亜鉛腐食速度比が13.7まで改善できている。従って、試験溶液における塩化物イオンおよびナトリウムイオン以外の成分の中で、最も寄与が大きいのは硫酸イオンであることがわかった。
塩化物イオンおよびナトリウムイオン以外の成分濃度を人工海水とNaCl水溶液の中間的な水溶液を用いることで、NaCl溶液と人工海水の中間的な結果が得られることは容易に類推できる。しかしながら、この前段として、人工海水もしくは人工海水を希釈した溶液で複合サイクル試験(非特許文献6のCCT−N2)を実施した際の鋼/亜鉛腐食速度比は30前後であり、人工海水では実環境の平均値22.63よりも高い値となってしまうことはこれまで報告されていない。
このため、これまでの促進腐食試験では、「人工海水を使うことが望ましい」という認識しかなく、NaCl溶液と人工海水の中間的な溶液の方が、実環境の鋼/亜鉛腐食速度比を模擬する上で、より好適なことは容易には類推できない。
また、試験溶液における塩化物イオンに対するMgイオン、硫酸イオン、およびCaイオンの濃度比が、海水における塩化物イオンに対するMgイオン、硫酸イオン、およびCaイオンの濃度比の約20〜60%の範囲が、実環境の平均値22.63に近い鋼/亜鉛腐食速度比を実現する上で最適な範囲であることも報告されておらず、これも容易には類推できない。
次に、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液に関連し、Mgイオンに対する、Srイオン、Kイオン、Brイオン、フッ化物イオン、ホウ酸の割合が、海水と概ね同じになるように、さらに塩化ストロンチウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ホウ酸、フッ化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを添加した第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液を作製した。
なお、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液は、Clイオンに対するMgイオンの濃度が海水より低いため、第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液は、Mgイオンに対する、Srイオン、Kイオン、Brイオン、フッ化物イオン、ホウ酸、炭酸水素イオンの割合が、海水と概ね同じであっても、Clイオンに対するSrイオン、Kイオン、Brイオン、フッ化物イオン、ホウ酸、炭酸水素イオンの割合は海水よりも低い溶液となる。
第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液、および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液において、鋼と亜鉛の腐食速度、鋼/亜鉛腐食速度比はほとんど変わらなかった。第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液において添加したSrイオン、Kイオン、Brイオン、フッ化物イオン、ホウ酸、炭酸水素イオンは、濃度が非常に低いこともあり、鋼と亜鉛の腐食に対する寄与はほとんどないとも考えられるが、鋼や亜鉛以外の金属に促進腐食試験を実施する場合、腐食挙動に影響を及ぼさないとは断定できない。また、金属を塗装して促進腐食試験を実施する場合なども塗料の添加剤と反応して腐食挙動に影響を及ぼさないとは断定できないため、より厳密に海水や飛来塩分による塩害が主の腐食環境を模擬したい場合はこれらの成分も添加することが望ましいと考えられる。
次に、塗装鋼板を用いた実験について説明する。まず、鋼板に市販のエポキシ樹脂塗料を2回塗装し、加えてポリウレタン樹脂塗装を上塗りして試験片Aとした。また、鋼板に市販の有機ジンクリッチペイントを2回塗装して試験片Bとした。
また、試験片Aおよび試験片Bの各々の塗膜表面に、人工的な傷(クロスカット)を入れ、非特許文献6に記載の促進腐食試験(CCT−N2)を次に示す3種類の試験溶液で2000時間実施し、実施している間の腐食挙動を評価した。
試験溶液A:NaCl水溶液(50g/L)
試験溶液B:第1試験溶液と同じ
試験溶液C:第5試験溶液と同じ
実験の結果、まず、試験溶液Aでは、試験片Aの方がBより良好な防食性を示した。一方、試験溶液Bと試験溶液Cでは、試験片Bの方が試験片Aより良好な防食性を示した。
また、実環境では、沖縄県宮古島海岸に2年暴露した結果、試験片Bの方が試験片Aより良好な防食性を示した。
以上の結果をまとめると、試験溶液Aは、実環境での優劣と促進腐食試験との間で、優劣が一致せず、試験溶液Bと試験溶液Cは実環境での優劣と促進腐食試験との間で優劣が一致することがわかった。試験溶液Bと試験溶液Cとを比較すると、試験溶液Cの方が腐食の促進性にすぐれ、鋼/亜鉛腐食速度比も実環境の値に近く、かつ低コストである。
以上に示したように、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液は、NaCl水溶液と比較すれば鋼/亜鉛腐食速度比が実環境の値に近く、人工海水やそれを希釈したものと比較すれば鋼の腐食速度が高く、かつ鋼/亜鉛腐食速度比も実環境の値に近いため、いずれも好適な試験溶液として用いられる。ただし、鋼の腐食速度と鋼/亜鉛腐食速度比のバランスが良い点を考慮すると、第5試験溶液が最も好適に用いられる。
第5試験溶液の塩化物イオン濃度は4.31g/Lで、かつ塩化物イオン濃度(g/L)に対するMgイオン、硫酸イオン、Caイオンの濃度(g/L)の比率(100×各イオン濃度/塩化物イオン濃度、%)を算出すると、Mgイオンは約2.57%、硫酸イオンは約5.36%、Caイオンが約0.81%である。この溶液は塩化マグネシウム(6水塩)18.52g、塩化カルシウム(2水塩)2.56g、塩化ナトリウム125.13g、硫酸ナトリウム(無水)6.82gを20Lの水に溶かし、硝酸と硫酸の混酸(JIS G 0594 B法においてpHを2.5に調整する溶液)でpHを5に調整することで作製できる。
ただし、塩化マグネシウムや塩化カルシウムは大気中の水分を吸水しやすく、試薬瓶を何度も開閉してその都度調合していると正確な量を添加できなくなる。より適切な溶液の調整方法としては、上記の水溶液(pH調整前のもの)を10倍の濃度で作製しておき、これを希釈した後、pHを5に調整して用いるようにすれば、毎回試験溶液を調製する手間を省くことができる。
20Lの人工海水を作製する粉末は、約8000円(例:八洲薬品株式会社製、金属腐食試験用アクアマリン)と高価である。また、一般的な促進腐食試験に使う、NaCl水溶液(濃度50g/L)を20L作製する場合でも、NaCl特級500gが1000円(関東化学社HPより)であり、これを2本用いるため、費用は2000円となる。これに対し、第5試験溶液は、NaCl特級は500gで1000円、塩化マグネシウム6水和物特級は500gで1600円、塩化カルシウム二水和物は特級500gで1900円、硫酸ナトリウム特級は500gで1300円(いずれも関東化学社HPより)であるから、20Lの溶液を作製する費用が約367円となり、試験溶液に必要な費用を最も少なくできる。
また、第5試験溶液を3倍の濃度で作製した第5試験溶液−2、第5試験溶液を2/3の濃度で作製した第5試験溶液-3を作製し、鋼と亜鉛を腐食させたところ、第5試験溶液と概ね同じ実験結果が得られた。この結果より、この濃度範囲(塩化物イオン濃度3g/L〜14g/L)においては塩化物イオン濃度に対するその他のイオンの濃度の比率が同じであれば概ね同じ結果が得られると考えられる。
文献7によれば、塩化ナトリウム濃度5〜20g/L程度(塩化物イオン濃度3g/L〜12g/L)が最も鋼の腐食速度が高くなることが知られており、第5試験溶液、第5試験溶液-2、第5試験溶液-3は概ねこの範囲(塩化物イオン濃度3g/L〜14g/L)であるが、これより塩化物イオン濃度が高くても低くても鋼の腐食速度が低下し、試験時間の長期化を招くので望ましくない。
上述した実施の形態における第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7-1試験溶液は、非特許文献6に記載の複合サイクル試験条件(CCT−N2)に本発明の溶液を用いた場合について説明したが、これに限るものではない。
JISやISOで規定された各種の塩水噴霧試験(ISO 9227、ASTM B 117、JIS Z 2371、JIS K 5600-7-1, JIS D 0201, JIS D 0202, JASO M 104, JIS C 60068-2-11, IEC 60068-2-11 等)および複合サイクル試験(ISO 11130, ISO 14993, ISO 16151, ISO 16539, ISO 16701, ISO 21207, ASTM G60, ASTM G85, JIS G 0594, JIS H 8502, ISO 11997-1&2, ISO 15110, ISO 20340, JIS K 56007-9, JIS K 5621, JIS K 5981, SAE J2334, JASO M 609, JASO M 610, JIS C 60068-2-52, IEC 60068-2-52等)の試験条件についても、用いる試験溶液を、上述した第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液、および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7−1試験溶液に変更すれば、同様に、鋼の腐食速度の低下を抑えながら、鋼/亜鉛腐食速度比を改善する効果が得られる。
前述のJISやISOに規定された試験でなくとも、試料に塩水を噴霧する工程を含み、試料の防食性を評価する試験であれば本発明の試験溶液を用いることで類似の効果が得られることは容易に類推できる。
また本発明の実施の形態では、pH5の溶液での例を示したが、海水による腐食と酸性雨による腐食を同時に評価したい場合、第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液、および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7−1試験溶液を日本における降雨のpHであるpH4.3〜6.1(非特許文献9参照)の範囲内でpHを変化させて用いてもよいことは容易に類推できる。
また、日本よりも低いpHの酸性雨が降る地域を想定し、本発明の第5試験溶液、第6試験溶液、第7試験溶液および第5-1試験溶液、第6-1試験溶液、第7−1試験溶液を、より低いpHに調整して用いても、その地域においては最適な試験溶液とできることも容易に類推できる。
以上に説明したように、本発明によれば、塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度の割合を、海水における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度の割合の20〜60%の範囲としたので、実環境がより正確に反映された状態で、より迅速に促進腐食試験が実施できるようになる。
本発明によれば、従来用いられてきた塩化ナトリウム水溶液や人工海水よりも実環境に近い鋼/亜鉛腐食速度比を再現できることから、特に、亜鉛めっき(亜鉛を含む合金めっきを含む)された鋼材や亜鉛を含む合金、ジンクリッチペイントを塗装した鋼材の防食効果を、より適切に評価することが可能となる。塗料や金属材料の実環境における優劣が正確に判断できるようになるため、優れた塗料や金属材料の利用により、保守コストの削減や、適切な保守計画策定が可能となる。また、溶液の作製コストも従来技術と比較して低コストである。
従来、促進腐食試験では、NaCl溶液もしくは人工海水(希釈し、またpH調整したものを含む)を用いていたが、NaCl水溶液は腐食速度は高いが、実環境における塗料や金属材料の優劣の判断を誤る可能性が高く、人工海水は実環境における塗料や金属材料の優劣の判断を誤る可能性は低いが、腐食速度が低いという問題があった。これらに対し、本発明によれば、実環境における塗料や金属材料の優劣の判断を誤る可能性が低く、かつ腐食の促進性が高い、最適な組成の促進腐食試験用の溶液が得られた。
また、従来の人工海水を用いる促進腐食試験は、海水の組成を模擬した溶液で実環境での腐食挙動の再現を狙っていることから、人工海水溶液を原液または希釈して用いるのみで、人工海水に含まれる各種成分の濃度比を変更することはこれまで考えられてこなかったが、人工海水をそのままもしくは希釈して複合サイクル試験に用いると、鋼/亜鉛腐食速度比が実環境での値より高くなりすぎることが明らかになった。
人工海水とNaCl水溶液との中間的な結果を得ようとした場合、これらの溶液の混合溶液を用いることは類推可能であるが、これまでは、人工海水が実環境での腐食をよく模擬していると考えられており、人工海水をそのままもしくは希釈して複合サイクル試験に用いると、鋼/亜鉛腐食速度比が実環境での値より高くなりすぎることはこれまで明らかになっていなかったため、人工海水とNaCl水溶液との中間的な溶液が最適であることが容易に類推できない。
発明者らは、人工海水の原液または希釈液を用いると、複合サイクル試験における鋼/亜鉛腐食速度比の値は実環境よりも過大となってしまい、人工海水の原液または希釈液では、実環境での金属の腐食の再現性が不十分であること、および特に、塩化ナトリウム以外の成分の絶対濃度よりも、塩化物イオンに対する塩化ナトリウム以外の成分の比率が重要であることを明らかにした上で、より鋼/亜鉛腐食速度比が実環境に近く、人工海水よりも腐食速度が速い腐食溶液の組成を初めて見出した。
その組成の特徴は、塩化物イオンに対する塩化ナトリウム以外の成分の濃度比が海水の20〜60%という点である。塩化ナトリウム以外の成分のうち、Mg2+、SO4 2-、Ca2+は、鋼・亜鉛の腐食を抑制することは一般的に知られているが、これらの成分とCl-の存在比が、鋼/亜鉛腐食速度比に与える定量的影響はこれまで明らかになっておらず、塩化ナトリウム以外の成分とCl-の混合比に着眼した本発明は容易に類推できない。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。

Claims (3)

  1. ナトリウムイオンと、塩化物イオンと、硫酸イオンとを含む水溶液から構成され、
    前記水溶液における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)は、海水における塩化物イオンに対するナトリウムイオン以外の他の成分の各々の濃度(g/L)の割合(%)の20〜60%の範囲とされ
    前記水溶液は、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンを更に含む
    ことを特徴とする促進腐食試験用の試験溶液。
  2. 請求項記載の促進腐食試験用の試験溶液において、
    前記水溶液は、カリウムイオン、ストロンチウムイオン、臭素イオン、炭酸水素イオン、フッ化物イオン、およびホウ酸を更に含むことを特徴とする促進腐食試験用の試験溶液。
  3. 請求項1または2記載の促進腐食試験用の試験溶液において、
    前記水溶液における塩化物イオンの濃度は、3.994.62g/Lの範囲とされていることを特徴とする促進腐食試験用の試験溶液。
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