JP6713684B2 - 動作アシスト装置 - Google Patents

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    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/30Joints

Description

本発明は、装着者の関節部の動きをアシストする動作アシスト装置に関する。
この種の動作アシスト装置としては、体内埋め込み型のものと外装型のものとが知られている。体内埋め込み型の動作アシスト装置は特許文献1、2に開示されている。特許文献1に開示の動力付き人工関節では、人工関節内にアクチュエータが組み込まれ、人工関節を動かすためのアシスト力を人工関節に加えている。人工関節は、関節部分が健常であるが筋力の低下などにより歩行等の動作が困難な人には適してない。
特許文献2に開示の埋込型動作補助装置では、電動モータによって駆動される2本のリムのそれぞれを、関節に繋がっている各骨に固定し、電動モータからの補助力を各骨に加えるようにしている。関節部分が健常であるが歩行等の動作が困難な人に用いることができる。
これらの特許文献1、2に開示の動作アシスト装置では、電動モータの回転力を、各骨に対して剛体部材を介して伝達しており、動作アシスト装置に設けた機械的な関節軸を中心としてアシスト力伝達用の剛体部材が人体の前後方向に旋回する。動作アシスト装置が発生する関節部を中心とする屈伸運動のアシスト力の中心が常に定まった位置にある。
人体の各関節部の動きは複雑であり、例えば膝関節においては膝の屈伸運動に伴って膝関節の関節軸が前後および上下方向に移動する。股関節、肩関節などのボールジョイント系の関節においては、その関節中心は実質的に移動することはないが、前後の屈伸運動に加えて内転・外転運動、内外旋運動、および、それらの複合運動が生じる。
剛体部材からアシスト力伝達系が構成され、屈伸運動をアシストするアシスト力の中心位置が固定されている動作アシスト装置では、このような複雑な人体の動きに追従できず、本来の自然な動きを再現できない。換言すると、動作アシスト装置を装着した場合には、それによってアシストされる関節部分の動きが動作アシスト装置の動きに拘束されるので、人体関節部分に不要な力が作用し、装着者が関節を意図するように動かせない、装着者が拘束感、違和感を覚える、などの弊害が発生することがある。
一方、特許文献3、4には外装型の動作アシスト装置が提案されている。これらの特許文献3、4に記載の動作アシスト装置では、膝関節の屈伸運動に伴う関節軸の前後方向および上下方向への移動を考慮して、人体の屈伸運動に合わせて、屈伸運動のアシスト力の回転軸を前後および上下方向に移動させる機構が備わっている。
特開2006−26197号公報 特開2009−95382号公報 特開2007−275482号公報 特開2013−70783号公報
特許文献2に記載されているような人工関節を用いずに歩行動作などの動作をアシスト
する体内埋め込み型の動作アシスト装置については、屈伸運動に伴う人体の関節軸の移動は考慮されていないのが現状である。また、屈伸運動に加えて内外転運動、内外旋運動、および、これらの複合運動が生じる股関節などに用いるのに適した体内埋め込み型動作アシスト装置は提案されていない。
また、歩行動作などにおける屈伸運動に伴う人体の関節部の関節軸の動きは複雑である。例えば、膝関節において、円弧状の軌跡に沿って動作アシスト装置の側のアシスト力の回転中心線を膝関節の屈曲角に応じて人体の前後方向に移動させても、関節が動かないことがあり、また、装着者にとって拘束感、違和感のないアシスト動作を実現できないことがある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、人体の各関節の自然な動きを拘束することなく、必要とされるアシスト力を関節部に伝えることのできる体内埋め込み型の動作アシスト装置を提供することにある。
また、本発明の課題は、人体の各関節の自然な動きを拘束することなく、必要とされるアシスト力を関節部に伝えることのできる、人体の関節部分に対して外側から装着して用いられる外装型の動作アシスト装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明による、装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置は、体内埋め込み型の場合には、前記関節を中心として相対運動を行う一対の骨を第1および第2の骨として説明すると、次の構成を備えている。(外装型の場合には、前記関節を中心として相対運動を行う一方の人体部位を第1の人体部位、他方を第2の人体部位として説明する。)
すなわち、動作アシスト装置は、
前記第1の骨に固定される第1リンク(前記第1の人体部位に装着される第1リンク)および前記第2の骨に固定される第2リンク(前記第2の人体部位に装着される第2リンク)と、
前記第2リンクに回転出力軸が固定されているアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
前記第1リンクと前記回転アクチュエータの間を連結しているカップリング機構と、
を有しており、
前記カップリング機構は、前記第1リンクに対して相対的に第1方向にスライド可能な状態で連結され、前記回転アクチュエータに対して相対的に前記第1方向とは異なる第2方向にスライド可能な状態で連結されており、
前記第1方向および前記第2方向は、前記回転出力軸の中心軸線の延長線上に位置する点を中心とする円弧あるいは球面によって規定されていることを特徴としている。
関節を中心とする相対運動、例えば、股関節のようなボールジョイント系の関節の場合には、前後方向への屈伸運動に加えて、内外転運動、内外旋運動、および、それらの複合運動において、関節中心回りの各方向の相対運動が生じる。したがって、第1、第2の骨に取り付けられている第1、第2リンクも、このような動きに合わせて相対的に移動しようとする。
第2リンクに回転出力軸が固定されている回転アクチュエータは、カップリング機構を介して、二方向に相対的にスライド可能な状態で第1リンクの側に連結されている。回転アクチュエータの回転出力軸の中心軸線が関節中心、例えば股関節の関節中心を通る状態となるように体内に埋め込まれる(外装型の場合には、該当する人体部位の外側に装着さ
れる)。これにより、股関節などの関節中心回りの各方向の動きに追従して、回転出力軸の中心軸線、すなわち、第2リンクの回転中心線が関節中心を中心として揺動する。
本発明によれば、装着者の関節の関節中心回りの動きに追従して、第1、第2リンクも関節中心回りに相対運動を行う。装着者の関節の自然な動きを阻害することがなく、また、第1、第2リンクから伝達されるアシスト力によって、アシスト方向とは異なる方向の不要な力成分が関節に作用することも防止あるいは抑制できる。これにより、関節の可動性を維持し、また、装着者に拘束感あるいは違和感を与えることのない体内埋め込み型の動作アシスト装置(外装型の動作アシスト装置)を実現できる。さらに、第1リンクと第2リンク間を二方向にスライド可能なカップリング機構を介して連結するという単な構造を採用しているので、装置構成の小型・コンパクト化が容易であり、特に、体内埋め込み用の機構として適している。
本発明において、前記カップリング機構を、球面あるいは円筒面によって規定されるスライド面に沿って面接触状態でスライドするように、前記第1リンクおよび前記回転アクチュエータのそれぞれに連結しておくことができる。
例えば、前記カップリング機構は、
前記第1リンクに固定され、あるいは一体形成された第1カップリング部材と、
前記支持部材に固定され、あるいは一体形成された第2カップリング部材と、
前記第1カップリング部材に対して前記第1方向に面接触状態でスライド可能に連結され、前記第2カップリング部材に対して前記第2方向に面接触状態でスライド可能に連結された中間カップリング部材と、
を備えている。
面接触状態でスライド面に沿ってスライド可能に、三部材(第1カップリング部材、中間カップリング部材および第2カップリング部材)を連結しておくことにより、これらの部材を介して、安定して大きなアシスト力を伝達できる。
本発明は例えば股関節の動きをアシストするために用いることができる。この場合、前記第1リンクは、股関節を構成する骨盤および大腿骨のうちの一方に固定されるリンクであり、前記第2リンクは、骨盤および大腿骨のうちの他方に固定されるリンクである(外装型の場合には、第1リンクは腰に装着され、第2リンクは大腿部に装着される。)
また、装着者の関節部、骨などに過大な負担を掛けることなくアシスト力の伝達機構を構成するために、髄内釘を用いることができる。体内埋め込み型の場合には、大腿骨の髄腔内に挿入固定される髄内釘と、前記第1、第2リンクのうち、大腿骨に固定される側のリンクを、前記髄内釘に固定するための固定具とが用いられる。
上記構成の動作アシスト装置は、股関節、肩関節などのような、いわゆる、ボールジョイント系の関節に用いるのに適している。これに対して、膝関節、肘関節などの関節は、関節軸を中心として屈曲伸展運動を行う部分であり、また、関節軸の位置が屈伸運動に伴って移動する。
膝関節などに用いることのできる本発明の動作アシスト装置は、体内埋め込み型の場合には、アシスト対象の関節を中心として相対運動を行う一対の骨を第1および第2の骨として説明すると、次の構成を備えている。(外装型の場合には、前記関節を中心として相対運動を行う一方の人体部位を第1の人体部位、他方を第2の人体部位として説明する。)
すなわち、本発明の動作アシスト装置は、
前記第1の骨に取り付けられる第1取付部材(前記第1の人体部位に装着される第1取付部材)、および、前記第2の骨に取り付けられる第2取付部材(前記第2の人体部位に装着される第2取付部材)と、
前記関節から前記第1の骨(第1の人体部位)に沿って延びる状態に配置される第1リンクと、
前記関節から前記第2の骨(第2の人体部位)に沿って延びる状態に配置される第2リンクと、
前記第1、第2リンクにおける前記関節の側に配置される第1リンク先端部および第2リンク先端部を通る装置側関節軸を中心として、前記第1、第2リンクを相対的に開閉する方向に旋回させるアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
前記第1リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と前記第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構と、
前記第2リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と前記第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構と
を有している。
前記第1カップリング機構によって、前記第1リンクは前記第1取付部材に対して、前記装置側関節軸に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能、かつ、前記軸線の方向にスライド可能な状態となっている。また、前記第2カップリング機構によって、前記第2リンクは前記第2取付部材に対して、前記装置側関節軸に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能、かつ、前記軸線の方向にスライド可能な状態となっている。
この構成の動作アシスト装置は、外装型の動作アシスト装置として用いることもできる。この場合には、アシスト対象の関節に繋がる一方の人体部位を第1の人体部位、他方の人体部位を第2の人体部位とすると、上記の第1取付部材が第1の人体部位に外側から固定あるいは装着され、上記の第2取付部材が第2の人体部位に外側から固定あるいは装着される。これ以外の上記の各部材も人体外側から取り付けられる。
関節の屈伸運動に伴って、第1、第2リンクのそれぞれは、第1、第2の骨(第1、第2の人体部位)に沿った方向にスライド可能であり、また、装置側関節軸に直交する軸線を中心とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能である。したがって、第1、第2リンク先端部を通る装置側関節軸は、人体側の関節軸の動きにほぼ追従して移動することができる。よって、装着者の関節の自然な動きが実質的に保持され、また、第1、第2リンクから伝達されるアシスト力によって、アシスト方向とは異なる方向の不要な力成分が関節に作用することも殆どない。これにより、関節の可動性を維持し、また、装着者に拘束感あるいは違和感を与えることのない動作アシスト装置を実現できる。
ここで、動作アシスト装置の装置側関節軸の動きを、膝関節、肘関節などの関節における屈伸運動に伴う人体側の関節軸の動きに対してより正確に追従できるようにするためには、カム機構を用いることができる。
この場合には、上記の第1リンクにおける関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と、第1の骨(外装型の場合には、第1の人体部位)に取り付けた第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構は、所定形状の第1カム溝が形成された外周曲面を備えた第1スライド台座と、前記第1カム溝に沿ってスライド可能な第1カムフォロワとを備えており、前記第1スライド台座は前記第1取付部材に取り付けられ、前記第1カムフォロワは前記第1リンク後端部に取り付けられる。
同様に、上記の第2リンクにおける関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と、第2の骨(外装型の場合には、第2の人体部位)に取り付けた第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構は、所定形状の第2カム溝が形成された外周曲面を備えた第2スライド台座と、前記第2カム溝に沿ってスライド可能な第2カムフォロワを備えており、前記第2スライド台座は前記第2取付部材に取り付けられ、前記第2カムフォロワは前記第2リンク後端部に取り付けられる。
例えば、実際に動作アシスト装置を用いる人の関節軸の動きを測定あるいはシミュレーションして、これに基づき、第1、第2カム溝の溝形状を設定すればよい。
また、動作アシスト装置の装置側関節軸の動きを、膝関節、肘関節などの関節における屈伸運動に伴う人体側の関節軸の動きに対してより正確に追従できるようにするために、上記の第1、第2カップリング機構として次の機構を用いることができる。
すなわち、上記の第1リンクにおける関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と、第1の骨(外装型の場合には第1の人体部位)に取り付けた第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構は、前記第1リンクを、前記装置側関節軸線に平行な第1軸線およびこれに直交する第2軸線のそれぞれを中心として回転可能で、前記第1、第2軸線に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる第3軸線の方向にスライド可能で、かつ、前記第3軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、前記第1取付部材に連結している。
同様に、上記の第2リンクにおける関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と、第2の骨(外装型の場合には、第2の人体部位)に取り付けた第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構は、前記第2リンクを、前記装置側関節軸線に平行な第4軸線およびこれに直交する第5軸線のそれぞれを中心として回転可能で、前記第4、第5軸線に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる第6軸線の方向にスライド可能で、かつ、前記第6軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、前記第2取付部材に連結している。
さらに、動作アシスト装置の装置側関節軸の動きを、膝関節、肘関節などの関節における屈伸運動に伴う人体側の関節軸の動きに対してより正確に追従できるようにするために、上記の第1、第2カップリング機構、および、上記の回転アクチュエータの取付部分を、次のように構成することができる。
まず、上記の回転アクチュエータは前記第1リンク先端部に取り付けられ、その回転出力軸によって前記装置側関節軸が規定される。回転出力軸には前記第2リンク先端部が取り付けられる。また、前記第1リンク先端部と前記第2リンク先端部との間が、これら第1、第2リンク先端部よりも前記関節の側の前記装置側関節軸線上に位置する点を中心とし、前記関節とは反対側に凸の球面に沿ってスライド可能な状態に連結される。
そして、上記の第1カップリング機構は、前記第1リンクを、前記装置側関節軸線に平行な第1軸線を中心として回転可能で、前記第1軸線に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる第3軸線の方向にスライド可能で、かつ、前記第3軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、前記第1取付部材に連結している。
同様に、上記の第2カップリング機構は、前記第2リンクを、前記装置側関節軸線に平行な第4軸線を中心として回転可能で、前記第4軸線に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる第6軸線の方向にスライド可能で、かつ、前記第6軸線を中心線とする円筒面に
沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、前記第2取付部材に連結している。
本発明を適用した体内埋め込み型の歩行アシスト装置を人体前側から見た場合の概略構成図である。 図1の股関節動作アシストユニットの構成を説明するための説明図である。 図1の膝関節動作アシストユニットの第1の構成例を示す説明図である。 図1の膝関節動作アシストユニットの第2の構成例を示す説明図である。 図1の膝関節動作アシストユニットの第3の構成例を示す説明図である。 図1の膝関節動作アシストユニットの第4の構成例を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施の形態は、本発明を、股関節および膝関節の動き、特に歩行動作をアシストするための体内埋め込み型の歩行アシスト装置に適用したものである。本発明は外装型の動作アシスト装置として用いることもでき、この場合には、関節に繋がる人体の部位に、動作アシスト装置の構成部品を外側から装着して固定すればよい。
また、本発明は、歩行以外の動作、例えば、腕の上げ下げを補助するために肩関節部に装着される動作アシスト装置、肘の屈伸などの動作を補助するために肘関節部に装着される動作アシスト装置としても用いることができる。これら以外の人体の関節部に装着して動作アシストを行う装置として用いることもできる。
(全体構成)
図1は本実施の形態に係る体内埋め込み型の歩行アシスト装置を装着者の前側から見た場合の概略構成図である。歩行アシスト装置1(以下、単に「アシスト装置1」と呼ぶ。)は、装着者の体内、本例では左脚11内に埋め込まれて、左脚11の歩行動作に伴う股関節12および膝関節13の屈伸運動をアシストする。
アシスト装置1は、左の股関節12の部分に埋め込まれ、当該股関節12を中心とする歩行時の前後の屈伸運動をアシストする股関節動作アシストユニット2と、左の膝関節13の部分に埋め込まれて、当該膝関節13を中心とする歩行時の前後の屈伸運動をアシストする膝関節動作アシストユニット4とを備えている。
また、アシスト装置1は、バッテリ電源5および不図示の制御ユニットを備えている。バッテリ電源5は、骨盤近傍に埋め込まれる。バッテリ電源5からは給電用コード6、7が延びている。一方の給電用コード6は上側の股関節動作アシストユニット2に接続され、他方の給電用コード7は膝関節動作アシストユニット4に接続されている。不図示の制御ユニットは、体内埋め込み型あるいは外装型のユニットである。制御ユニットは、例えば、神経振動子モデルを用いた制御方法により人体の動きに連動して股関節動作アシストユニット2および膝関節動作アシストユニット4の駆動を制御する。このような制御方法は、本願出願人によって特開2015−44240号公報において提案されている。
(股関節動作アシストユニット)
図2は股関節動作アシストユニットの動作を説明するための概念図である。図1および図2を参照して説明すると、股関節動作アシストユニット2は、アシスト力発生用の回転アクチュエータ21を備えている。回転アクチュエータ21の回転出力軸22の先端部は、股関節12の骨盤14の側に固定される第1リンク23に固定されている。股関節12の大腿骨16には第2リンク24が固定されている。第1リンク23と回転アクチュエータ21との間は、カップリング機構25によって連結されている。
回転アクチュエータ21は、例えば、電動モータと、この出力を減速して出力する減速機と、電動モータの駆動制御を行う制御部から構成することができる。回転アクチュエータ21の回転出力軸22が回転すると、その先端部に固定されている第2リンク24が、回転出力軸22の中心軸線22a回りに旋回する。回転出力軸22の中心軸線22aは、体内に装着された状態において、股関節12の関節中心12aを通る状態に設定される。
第1リンク23は、骨盤14の部分にねじ込み固定したスクリューネジ26の頭部に固定され、スクリューネジ26を介して骨盤側に固定されている。これに対して、大腿骨16の側の第2リンク24はスクリューネジ27に固定されている。スクリューネジ27は、大腿骨16の髄腔内に挿入された髄内釘28の上端部分を大腿骨16の上側の骨端16aに固定しているネジである。
カップリング機構25は、図2に示すように、第1リンク23に固定した第1カップリング部材31と、回転アクチュエータ21のハウジングに固定した第2カップリング部材32と、これら第1、第2カップリング部材31、32の間に配置した中間カップリング部材33を備えている。
中間カップリング部材33は、第1カップリング部材31(したがって、第1リンク23)に対して、相対的に第1方向にスライド可能な状態で連結されている。また、中間カップリング部材33は、第2カップリング部材32(したがって、回転アクチュエータ21)に対して相対的に第1方向とは異なる第2方向にスライド可能な状態で連結されている。
本例では、中間カップリング部材33と第1カップリング部材31の間には、人体左外側に凸の球面によって規定される第1スライド面34が形成されている。第1スライド面34に沿って、中間カップリング部材33と第1カップリング部材31は、面接触状態で相対的に第1方向である人体上下方向にスライド可能である。
中間カップリング部材33と第2カップリング部材32の間にも、人体左外側に凸の球面によって規定される第2スライド面35が形成されている。第2スライド面35に沿って、中間カップリング部材33と第2カップリング部材32は、面接触状態で相対的に第2方向である人体前後方向にスライド可能である。
第1、第2スライド面34、35を規定するそれぞれの球面は、点Pを中心とする同心球である。体内に埋め込まれた状態において、点Pが人体の股関節12の関節中心12aに一致するように設定される。
カップリング機構25について更に説明する。図2に示すように、カップリング機構25は、基本構成が、第1、第2カップリング部材31、32と中間カップリング部材33からなる積層構造となっている。第1カップリング部材31と中間カップリング部材33の間に形成されている第1スライド面34では、第1カップリング部材31の側の凸の球面と、中間カップリング部材33の側の凹の球面が面接触している。
また、これらの部材31、33の間には、面接触状態を維持するための第1係合部と、第1方向(人体内外転方向)への移動範囲を規制する第1規制部とが形成されている。例えば、第1係合部はスライドガイド溝とスライダから構成される。この場合には、第1カップリング部材31の側に上下方向に延びている底側が広幅の第1スライドガイド溝(図示せず)が形成され、中間カップリング部材33の側に、第1スライドガイド溝に沿ってスライド可能な広幅の頭部を備えた第1スライダ(図示せず)が形成される。第1規制部
は、例えば、第1スライドガイドの上下の端に取り付けたストッパ(図示せず)である。
同様に、第2カップリング部材32と中間カップリング部材33の間にも、これらの面接触状態を維持するための第2係合部と、第2方向(人体内外旋方向)への移動範囲を規制する第2規制部とが形成されている。この場合においても、第2係合部をスライドガイド溝とスライダから構成できる。この場合には、例えば、中間カップリング部材33には前後方向に延びている底側が広幅の第2スライドガイド溝(図示せず)が形成され、第2カップリング部材32には、当該第2スライドガイド溝に沿ってスライド可能な広幅の頭部を備えた第2スライダ(図示せず)が形成される。第2規制部は、例えば、第2スライドガイド溝の両端に取り付けたストッパ(図示せず)である。
本例では、回転アクチュエータ21の回転出力軸22が、カップリング機構25の中心部分を貫通して延びている。したがって、回転アクチュエータ21に対して相対的に第1、第2方向にスライドする第1カップリング部材31および中間カップリング部材33には、回転アクチュエータ21のスライドに伴う回転出力軸22の移動範囲を包含する大きさの貫通穴あるいは溝が形成されている。回転アクチュエータ21と一体となってスライドする第2カップリング部材32には、回転出力軸22が回転自在の状態で貫通している貫通穴が形成されている。
この構成の股関節動作アシストユニット2においては、第1リンク23と回転アクチュエータ21とは、点P(関節中心12a)を中心として、相対的に所定の角度範囲内を揺動可能である。すなわち、第1リンク23と、回転アクチュエータ21の回転出力軸22に固定された第2リンク24とが、点P(関節中心12a)を中心として、相対的に所定の角度範囲内を揺動可能である。
歩行運動においては、股関節12の関節中心回りの前後方向の屈曲・伸展運動のアシスト力が、回転アクチュエータ21の回転出力軸22から第2リンク24に伝達される。アシスト力は、股関節12の関節中心12aの中心回りに作用する。
また、股関節12を中心とする内外転運動、内外旋運動などにおいては、人体側の動きに追従して、第1、第2リンク23、24が関節中心12aを中心として相対的に揺動する。よって、股関節12を中心とする左脚11の内外転運動、内外旋運動などの動きを阻害する力が股関節動作アシストユニット2の側から股関節12の側に作用することが防止あるいは抑制される。
(膝関節動作アシストユニットの第1の構成)
次に、膝関節動作アシストユニット4として用いることのできる第1の構成を説明する。膝関節動作アシストユニット4は、膝関節13に繋がっている上側の大腿骨16と下側の脛骨17の屈伸運動をアシストするアシスト力を発生するものである。膝関節13においては、その関節軸を中心として、大腿骨16と脛骨17が人体前後方向に屈伸運動を行う。屈伸運動時には、関節角に応じて関節軸が人体前後方向に移動する。
図3は第1の構成を備えた膝関節動作アシストユニット4Aを示す説明図である。膝関節動作アシストユニット4Aは、大腿骨16の側に取り付けられる円弧板形状の第1取付部材41および脛骨17の側に取り付けられる第2取付部材42を備えている。また、膝関節13から大腿骨16の両側に沿って延びる状態に配置される第1リンク43と、膝関節13から脛骨17の両側に沿って延びる状態に配置される第2リンク44とを備えている。
第1リンク43と第2リンク44における膝関節13の側に配置される第1リンク先端
部43aおよび第2リンク先端部44aには、それぞれ、装置側関節軸45が通っている。装置側関節軸45を中心として、第1、第2リンク43、44は、相対的に人体前後方向に開閉可能である。このように、膝関節13を挟み、大腿骨16と脛骨17との間に架け渡されている第1、第2リンク43、44は、それらの側方に配置される回転アクチュエータ46によって開閉駆動される。例えば、第1リンク43の側に回転アクチュエータ46が取り付けられ、第2リンク44の側が、回転アクチュエータ46の回転出力軸に連結される。
第1リンク43における膝関節13から離れている側の第1リンク後端部43bは、第1カップリング機構47を介して、第1取付部材41に連結されている。同様に、第2リンク44における膝関節13から離れている側の第2リンク後端部44bは、第2カップリング機構48を介して、第2取付部材42に連結されている。
図3(b)に示すように、第1カップリング機構47は、第1リンク後端部43bを第1取付部材41に連結している。第1カップリング機構47によって、第1リンク後端部43bは、円筒面50に沿ってその円周方向50aにスライド可能な状態で、第1取付部材41に取り付けられている。円筒面50は、装置側関節軸45に直交し、第1リンク43の長さ方向に延びる軸線を中心線とする円筒面である。また、第1カップリング機構47によって、第1リンク後端部43bは、装置側関節軸45に直交し第1リンク43の長さ方向に延びる軸線に沿った方向49にスライド可能な状態で、第1取付部材41に取り付けられている。
第1の構成では、第1カップリング機構47は、円弧板形状の第1スライド部材51および円弧枠形状の第2スライド部材52を備えている。第1スライド部材51は、円弧板形状の第1取付部材41の表面に形成した円筒面50に沿って、その円周方向50aに所定の角度範囲内をスライド可能な状態に配置されている。第1スライド部材51の上面には、装置側関節軸45に直交する方向49に延びるガイドレール53が形成されている。第2スライド部材52は、このガイドレール53に沿ってスライド可能な状態に配置されている。第2スライド部材52の両端部に、両側の第1リンク後端部43bが取り付けられて固定されている。他方の第2カップリング機構48も同様に構成されているので、その説明を省略する。
なお、この構成の膝関節動作アシストユニット4は、外装型の動作アシスト装置として用いることもできる。この場合には、アシスト対象の膝関節に繋がる一方の人体部位である大腿部の側に外側から第1取付部材41が所定位置に装着されて、動かないように固定される。膝関節に繋がる他方の人体部位である下腿部の側に、外側から第2取付部材42が装着されて動かないように固定される。これ以外の各部材も同様に膝関節部の外側に装着される。
この構成の膝関節動作アシストユニット4では、膝関節13を挟み、大腿骨16および脛骨17の間に架け渡される第1、第2リンク43、44には、それぞれの第1、第2リンク先端部43a、44aの側の装置側関節軸45を中心とするアシスト力が、回転アクチュエータ46から加えられる。
膝関節13の屈伸運動に伴って、第1、第2リンク43、44のそれぞれは、大腿骨16、脛骨17に沿った人体上下方向にスライド可能であり、また、円筒面50の円周方向49に沿った内外旋方向にスライド可能である。したがって、第1、第2リンク先端部43a、44aを通る装置側関節軸45は、人体側の膝関節軸の動きにほぼ追従して人体前後方向に移動することができる。
(膝関節動作アシストユニットの第2の構成)
ここで、図4(a)に示すように、膝関節13の屈伸運動に伴って、人体の膝関節軸60は、大腿骨16に対して、人体前後方向に円弧状の軌跡に沿って移動すると共に、その姿勢も変化する。このような膝関節軸60の動きは、図4(b)〜(d)に示すように、膝関節軸60を底辺とする三角形61を考えると、この三角形61の対角頂点61aを大腿骨16の骨表面に沿って滑らせることによって再現可能であると考えられる。
そこで、図4(e)に示すように、屈伸運動に伴う三角形の対角頂点の骨表面に沿った移動軌跡62を求め、これに沿った形状のカム溝を設定することが考えられる。例えば、実際に膝関節動作アシストユニット4を用いる人の膝関節軸の動きを測定し、これに基づき、カム溝の溝形状を設定することが可能である。
先に述べた第1の構成(図3)の膝関節動作アシストユニット4Aにおいて、第1、第2カップリング機構47、48として、第1、第2スライド部材51、52の代わりに、このようなカム溝が形成された円筒カムを備えた第1、第2カップリング機構を用いる。このように構成した第2の構成の膝関節動作アシストユニットを用いることも可能である。
例えば、図4(f)、(g)、(h)に示すように、大腿骨16の側の第1リンク43における第1リンク後端部43bと、大腿骨16に固定した第1取付部材(図示せず)との間を連結している第1カップリング機構47Bを、所定形状の第1カム溝65が形成された外周曲面66を備えたスライド台座67、および、カム溝65に沿ってスライド可能なカムフォロワ68備え、スライド台座67を大腿骨16に固定されている第1取付部材(図示せず)に取り付け、カムフォロワ68を円弧形状の連結枠69を介して第1リンク後端部43bに取り付けて固定した構成とすることができる。第2カップリング機構の側も同様に構成することができる。
(膝関節動作アシストユニットの第3の構成)
図5は、第1の構成における第1、第2カップリング機構47、48の代わりに用いることのできるカップリング機構を備えた膝関節動作アシストユニット4Cを示す説明図である。図3の各部に対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図5において、第1カップリング機構71は、第1リンク43における膝関節13から離れた側に配置される第1リンク後端部43bと、大腿骨16に取り付けた第1取付部材41との間を連結している。第1カップリング機構71は、第1リンク後端部43bを、装置側関節軸45に平行な第1軸線72およびこれに直交する第2軸線73のそれぞれを中心として回転可能で、第1、第2軸線72、73に直交し第1リンク43の長さ方向に延びる第3軸線74の方向にスライド可能で、かつ、第3軸線74の方向に延びる線を中心線とする第1取付部材41の円筒面50に沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、第1取付部材41に連結している。
例えば、図に示すように、第1カップリング機構71は、円弧板形状の第1取付部材41に形成した円筒面50に沿ってその円周方向に所定の角度範囲に亘りスライド可能な状態で配置された円弧板形状のスライド部材76を備えている。また、スライド部材76の外周面上に取り付けたピボット軸部77を備えている。ピボット軸部77の軸穴には、円弧形状をした連結枠78が円筒面50に沿った方向にスライド可能な状態に通されている。また、ピボット軸部77によって、連結枠78は、直交する第1軸線72および第2軸線73回りに回転可能な状態で支持されている。連結枠78の両端部は、両側の第1リンク後端部43bに取り付けられて固定されている。脛骨17の側の第2カップリング機構も同様に構成されている。
(膝関節動作アシストユニットの第4の構成)
図6は、第1の構成における第1、第2カップリング機構47、48の代わりに用いることのできるカップリング機構を備えた膝関節動作アシストユニット4Dを示す説明図である。図3の各部に対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
本例の膝関節動作アシストユニット4Dにおいては、図6(a)、(b)に示すように、大腿骨16の側の第1リンク81は、その第1リンク先端部81aが外側に凸の円弧形状をしており、その第1リンク後端部81bの側の部分は直線状に延びている。円弧形状は、装置側関節軸45上における両側の第1リンク先端部81aの中間の点Pを中心とする球面に沿った形状のものである。他方の第2リンク82も同様な形状であり、第1リンク81の両側に配置されている。
回転アクチュエータ46(の固定側部材であるハウジング)は、脛骨側の第2リンク82の一方の第2リンク先端部82aに取り付けられている。回転アクチュエータ46の回転出力軸46aが装置側関節軸45を規定している。また、この回転出力軸46aに大腿骨側の一方の第1リンク先端部81aが取り付けられている。第1リンク先端部81aと第2リンク先端部82aとの間は、点Pを中心とし、膝関節とは反対側(人体側方の外側)に凸の球面83に沿ってスライド可能な状態で連結されている。このような構成としては、例えば、図2に示す股関節用のカップリング機構と同様な構造を採用することができる。
他方の第1リンク先端部81aと第2リンク先端部82aとの間も、点Pを中心とする凸の球面84に沿って相対的にスライド可能な状態で連結されている。
第1リンク後端部81bを大腿骨16に取り付けた第1取付部材41に連結している第1カップリング機構85は、第1リンク後端部81bを、装置側関節軸45に平行な第1軸線86を中心として回転可能で、第1軸線86に直交し第1リンク81の長さ方向に延びる第3軸線87の方向にスライド可能で、かつ、第3軸線87の方向に延びる線を中心線とする円筒面50に沿ってその円周方向にスライド可能な状態で、第1取付部材41に連結している。
図6(c)に示すように、本例では第1取付部材41の外周面に円筒面50が形成されており、第1カップリング機構85は、円筒面50に沿ってその円周方向に所定の角度範囲をスライド可能な状態に配置されている円弧形状のスライド部材89と、スライド部材89の外周面に取り付けたピボット軸部90と、ピボット軸部90によって第1軸線86を中心として回転可能な状態に支持されている円弧形状の連結枠91とを備えている。また、ピボット軸部90によって、連結枠91は、円筒面50に沿った方向にスライド可能な状態で支持される。連結枠91の両側の端部は、それぞれ、両側の第1リンク後端部81bに取り付けられて固定されている。他方の脛骨側の第2カップリング機構も同様に構成されている。
なお、図1に示すように、膝関節13の側において、大腿骨16の髄腔内には髄内釘28が挿入固定され、上下の端部がスクリューネジ26、27によって大腿骨16に固定されている。また、脛骨17の髄腔内にも髄内釘101が挿入される。髄内釘101の上端側部分102はスクリューネジ103によって脛骨17に固定されており、その下端部分104はたとえば複数本の横止めネジ105によって脛骨17に固定されている。
髄内釘101を利用することにより、上記の第1取付部材41、第2取付部材42を確実に大腿骨16および脛骨17に取り付けることができる。
上記の第2、第3、第4構成の膝関節動作アシスト装置では、装着者の歩行動作などにおける前後方向への屈伸運動に同期して、大腿骨16の側に固定されている回転アクチュエータ46が駆動され、その回転出力軸46aが回転する。回転出力軸46aの回転は装置側関節軸45を中心とする第1、第2リンクの人体前後方向への相対的な開閉運動として伝達される。これら第1、第2リンクを介して、膝関節13に対して、歩行動作などにおける屈伸運動のアシスト力が与えられる。
膝関節13を中心とする屈伸運動に伴って、その運動中心である人体側の膝関節軸が人体前後方向および上下方向に移動する。また、膝関節軸の姿勢も変化する。このような膝関節軸の移動および姿勢の変化に追従して、装置側関節軸45も変位する。したがって、不要な力が膝関節13の上下の骨に作用することなく、実質的に屈伸運動のアシスト力のみを膝関節13に加えることができる。装着者は、健常な状態における膝の屈伸運動に近い自然な動きを維持しつつアシスト力を受けることができる。
1 体内埋め込み型歩行アシスト装置(アシスト装置)
2 股関節動作アシストユニット
4、4A、4C、4D 膝関節動作アシストユニット
5 バッテリ電源
6、7 給電用コード
11 左脚
12 股関節
13 膝関節
14 骨盤
16 大腿骨
16a 骨端
17 脛骨
21 回転アクチュエータ
22 回転出力軸
22a 中心軸線
23 第1リンク
24 第2リンク
25 カップリング機構
26 スクリューネジ
27 スクリューネジ
28 髄内釘
31 第1カップリング部材
32 第2カップリング部材
33 中間カップリング部材
34 第1スライド面
35 第2スライド面
41 第1取付部材
42 第2取付部材
43 第1リンク
43a 第1リンク先端部
43b 第1リンク後端部
44 第2リンク
44a 第2リンク先端部
44b 第2リンク後端部
45 装置側関節軸
46 回転アクチュエータ
46a 回転出力軸
47 第1カップリング機構
48 第2カップリング機構
49 方向
50 円筒面
51 第1スライド部材
52 第2スライド部材
53 ガイドレール
60 膝関節軸
61 三角形
62 移動軌跡
65 第1カム溝
66 外周曲線
67 第1スライド台座
68 第1カムフォロワ
69 連結枠
71 第1カップリング機構
72 第1軸線
73 第2軸線
74 第3軸線
76 スライド部材
77 ピボッド軸部
78 連結枠
81 第1リンク
81a 第1リンク先端部
81b 第1リンク後端部
82 第2リンク
82a 第2リンク先端部
P 点
86 第1軸線
87 第3軸線
89 スライド部材
90 ピボット軸部
91 連結枠
101 髄内釘
102 上端側部分
103 スクリューネジ
104 下端部分
105 横止めネジ

Claims (8)

  1. 装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置であって、
    前記関節を中心として相対運動を行う一方の骨あるいは人体部位を第1の部位、他方の骨あるいは人体部位を第2の部位とすると、前記第1の部位に固定される第1リンクおよび前記第2の部位に固定される第2リンクと、
    前記第2リンクに回転出力軸が固定されているアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
    前記第1リンクと前記回転アクチュエータの間を連結しているカップリング機構と、
    を有しており、
    前記カップリング機構は、前記第1リンクに対して相対的に第1方向にスライド可能な状態で連結され、前記回転アクチュエータに対して相対的に前記第1方向とは異なる第2方向にスライド可能な状態で連結されており、
    前記第1方向および前記第2方向は、前記回転出力軸の中心軸線の延長線上に位置する点を中心とする円弧あるいは球面によって規定されていることを特徴とする動作アシスト装置。
  2. 請求項1において、
    前記カップリング機構は、
    前記第1リンクに固定され、あるいは一体形成された第1カップリング部材と、
    前記回転アクチュエータに固定され、あるいは一体形成された第2カップリング部材と、
    前記第1カップリング部材に対して前記第1方向に面接触状態でスライド可能に連結され、前記第2カップリング部材に対して前記第2方向に面接触状態でスライド可能に連結された中間カップリング部材と、
    を備えている動作アシスト装置。
  3. 請求項1において、
    前記第1リンクは、股関節を構成する骨盤あるいは腰部、および、大腿骨あるいは大腿部のうちの一方に固定されるリンクであり、前記第2リンクは他方に固定されるリンクである動作アシスト装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1リンクは骨盤および大腿骨のうちの一方に固定されるリンクであり、前記第2リンクは他方に固定されるリンクであり、
    大腿骨の髄腔内に挿入固定される髄内釘と、
    前記第1、第2リンクのうち、大腿骨に固定される側のリンクを、前記髄内釘に固定するための固定具と、
    を有している体内埋め込み型の動作アシスト装置。
  5. 装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置であって、
    前記関節を中心として相対運動を行う一方の骨あるいは人体部位を第1の部位、他方の骨あるいは人体部位を第2の部位とすると、前記第1の部位に取り付けられる第1取付部材、および、前記第2の部位に取り付けられる第2取付部材と、
    前記関節から前記第1の部位に沿って延びる状態に配置される第1リンクと、
    前記関節から前記第2の部位に沿って延びる状態に配置される第2リンクと、
    前記第1、第2リンクにおける前記関節の側に配置される第1リンク先端部および第2リンク先端部を通る装置側関節軸線を中心として、前記第1、第2リンクを相対的に開閉する方向に旋回させるアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
    前記第1リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と前記第
    1取付部材との間を連結している第1カップリング機構と、
    前記第2リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と前記第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構と、
    を有しており、
    前記第1カップリング機構によって、前記第1リンクは前記第1取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能、かつ、前記軸線の方向にスライド可能な状態となっており、
    前記第2カップリング機構によって、前記第2リンクは前記第2取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる軸線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能、かつ、前記軸線の方向にスライド可能な状態になっていることを特徴とする動作アシスト装置。
  6. 装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置であって、
    前記関節を中心として相対運動を行う一方の骨あるいは人体部位を第1の部位、他方の骨あるいは人体部位を第2の部位とすると、前記第1の部位に取り付けられる第1取付部材、および、前記第2の部位に取り付けられる第2取付部材と、
    前記関節から前記第1の部位に沿って延びる状態に配置される第1リンクと、
    前記関節から前記第2の部位に沿って延びる状態に配置される第2リンクと、
    前記第1、第2リンクにおける前記関節の側に配置される第1リンク先端部および第2リンク先端部を通る装置側関節軸線を中心として、前記第1、第2リンクを相対的に開閉する方向に旋回させるアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
    前記第1リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と前記第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構と、
    前記第2リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と前記第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構と、
    を有しており、
    前記第1カップリング機構は、所定形状の第1カム溝が形成された外周曲面を備えた第1スライド台座、および、前記第1カム溝に沿ってスライド可能な第1カムフォロワを備えており、前記第1スライド台座は前記第1取付部材に取り付けられ、前記第1カムフォロワは前記第1リンク後端部に取り付けられており、
    前記第2カップリング機構は、所定形状の第2カム溝が形成された外周曲面を備えた第2スライド台座、および、前記第2カム溝に沿ってスライド可能な第2カムフォロワを備えており、前記第2スライド台座は前記第2取付部材に取り付けられ、前記第2カムフォロワは前記第2リンク後端部に取り付けられていることを特徴とする動作アシスト装置。
  7. 装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置であって、
    前記関節を中心として相対運動を行う一方の骨あるいは人体部位を第1の部位、他方の骨あるいは人体部位を第2の部位とすると、前記第1の部位に取り付けられる第1取付部材、および、前記第2の部位に取り付けられる第2取付部材と、
    前記関節から前記第1の部位に沿って延びる状態に配置される第1リンクと、
    前記関節から前記第2の部位に沿って延びる状態に配置される第2リンクと、
    前記第1、第2リンクにおける前記関節の側に配置される第1リンク先端部および第2リンク先端部を通る装置側関節軸線を中心として、前記第1、第2リンクを相対的に開閉する方向に旋回させるアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
    前記第1リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と前記第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構と、
    前記第2リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と前記第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構と、
    を有しており、
    前記第1カップリング機構によって、前記第1リンクは前記第1取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に平行な第1軸線およびこれに直交する第2軸線のそれぞれを中心として回転可能で、
    前記第1、第2軸線に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる第3軸線の方向にスライド可能で、かつ、
    前記第3軸線の方向に延びる線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態となっており、
    前記第2カップリング機構によって、前記第2リンクは前記第2取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に平行な第4軸線およびこれに直交する第5軸線のそれぞれを中心として回転可能で、
    前記第4、第5軸線に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる第6軸線の方向にスライド可能で、かつ、
    前記第6軸線の方向に延びる線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態となっていることを特徴とする動作アシスト装置。
  8. 装着者の関節の動きをアシストするために使用される動作アシスト装置であって、
    前記関節を中心として相対運動を行う一方の骨あるいは人体部位を第1の部位、他方の骨あるいは人体部位を第2の部位とすると、前記第1の部位に取り付けられる第1取付部材、および、前記第2の部位に取り付けられる第2取付部材と、
    前記関節から前記第1の部位に沿って延びる状態に配置される第1リンクと、
    前記関節から前記第2の部位に沿って延びる状態に配置される第2リンクと、
    前記第1、第2リンクにおける前記関節の側に配置される第1リンク先端部および第2リンク先端部を通る装置側関節軸線を中心として、前記第1、第2リンクを相対的に開閉する方向に旋回させるアシスト力発生用の回転アクチュエータと、
    前記第1リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第1リンク後端部と前記第1取付部材との間を連結している第1カップリング機構と、
    前記第2リンクにおける前記関節から離れた側に配置される第2リンク後端部と前記第2取付部材との間を連結している第2カップリング機構と、
    を有しており、
    前記回転アクチュエータは前記第1リンク先端部に取り付けられ、前記回転アクチュエータの回転出力軸の中心軸線が前記装置側関節軸線であり、
    前記回転出力軸に前記第2リンク先端部が取り付けられており、
    前記第1リンク先端部と前記第2リンク先端部との間は、これら第1、第2リンク先端部よりも前記関節の側の前記装置側関節軸線上に位置する点を中心とし、前記関節とは反対側に凸の球面に沿ってスライド可能な状態で連結されており、
    前記第1カップリング機構によって、前記第1リンクは前記第1取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に平行な軸線を中心として回転可能で、
    前記軸線に直交し前記第1リンクの長さ方向に延びる第1スライド方向にスライド可能で、かつ、
    前記第1スライド方向に延びる線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態となっており、
    前記第2カップリング機構によって、前記第2リンクは前記第2取付部材に対して、
    前記装置側関節軸線に平行な軸線を中心として回転可能で、
    前記軸線に直交し前記第2リンクの長さ方向に延びる第2スライド方向にスライド可能で、かつ、
    前記第2スライド方向に延びる線を中心線とする円筒面に沿ってその円周方向にスライド可能な状態となっていることを特徴とする動作アシスト装置。
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