JP6713101B2 - 蓄電池システム及び蓄電池の制御方法 - Google Patents

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本発明は、単体の充放電可能な二次電池セルあるいは、直列又は並列に接続した複数の充放電可能な二次電池セルからなる蓄電池と、蓄電池、商用電源、発電装置に接続され、接続される負荷に対して電力供給を可能な電力調整装置とを有する蓄電池システム及び蓄電池の制御方法に関する。
商用電源の使用を抑制するために、太陽光等の自然エネルギーを用いて発電した電力を蓄電池に蓄積し、電力を必要とする負荷に対して商用電源の代わりに蓄電池に蓄積した電力を供給するようにした蓄電池システムが提案されている。蓄電池から負荷への電力供給は、例えば、夏場の日中における電力ピーク時のような電力の使用が集中する時間帯に行われる。また、日中に自然エネルギーを用いて発電した電力を蓄電しておき、夜間に蓄電池から電灯や照明など夜間に使用される負荷へ電力供給される。
太陽光発電では、夜間や曇りや雨などの天候によって晴天時ほどの発電量が期待できない場合がある。また、風力発電では、風力の強弱によって発電量が異なり、安定的な発電量を確保することができない。このように、自然エネルギーを用いた発電装置が発電しない又は発電が不十分となって負荷へ安定供給することができない時であっても、予め蓄電池に電力を蓄積しておくことで商用電源を使用せずに蓄電池に蓄積した電力を負荷へ供給することができる。
蓄電池システムは、商用電源からの買電を抑制し、蓄電池システムが商用電源の供給が困難な野外での使用も可能とするため、蓄電池に蓄積した電力は、蓄電池システムを構成する各構成要素の動作に必要な電力としても使用される。蓄電池を構成する各電池セルは過放電すると、寿命の低下などの不具合が生じ、蓄電池として機能劣化が起こる。電池セルとしてリチウムイオン電池を用いた場合は、金属リチウムの析出による電極間の短絡が発生し、これに基づいて蓄電池としての機能が損なわれる恐れがある。このため、自然エネルギーを用いての発電が期待できない又は発電が不十分となって自然エネルギーを用いて発電した電力による蓄電池への充電が満足になされないまま蓄電池から負荷や蓄電池システムを構成する各構成要素への電力供給のための放電が行われて蓄電池の残量がなくなった場合には、商用電源から蓄電池に補充電するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2000−341876号公報 特開2012−44733号公報 特開平11−127546号公報 特開2010−239705号公報
先行文献では補充電により蓄電池を満充電あるいは任意に設定した量の充電を行うことものとしている。しかしながら、商用電源からの買電、特に料金の高い日中の商用電源からの買電量を減らして、商用電源に対する依存度を抑えたいという要望がある。そのため、特許文献4のように、商用電源から蓄電池に充電する補充電において、蓄電池の満充電に満たない電力を充電するよう設定する方法が考えられるものの、補充電によって蓄電池に充電した電力を負荷に使用、すなわち、補充電終了の蓄電池の次の動作として放電すると、十分な電力量を負荷へ供給できず、再度、商用電源から蓄電池に満充電に満たない補充電を行うことになり、蓄電池への充放電が短い間隔で繰り返し行われてしまう。このように蓄電池に短い間隔で充放電を行わせると、充放電回数が短時間で増加し、蓄電池の寿命が低下してしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑み、蓄電池の充放電回数を低減して、蓄電池の寿命を延ばすことができると共に、商用電源からの買電を低減した蓄電池システム及び蓄電池の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、電力を蓄える蓄電池と、前記蓄電池、商用電源、及び、自然エネルギーを用いて発電を行う発電装置に接続され、接続される負荷に対して電力供給を可能な電力調整装置と、を具備する蓄電池システムであって、前記電力調整装置は、前記蓄電池の残量を検出する蓄電池監視手段と、前記蓄電池の充電及び放電を制御する充放電制御手段と、を具備し、充放電制御手段は、前記蓄電池監視手段が検出した前記蓄電池の残量が第1電力量以下となった場合に、前記第1電力量よりも大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量分を、前記商用電源を用いて前記蓄電池に充電し、前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで前記負荷への放電を禁止して待機するよう制御することを特徴とする蓄電池システムにある。
かかる態様では、蓄電池の残量が第1電力量以下となった場合に行う充電は第2電力量分の充電とし、蓄電池を満充電しないことで、商用電源の買電を減らすことができる。また、第2電力量分の充電を行った後に放電を禁止して待機とすることで、蓄電池の充放電を短い期間で繰り返すのを抑制して、蓄電池の寿命の低下などの機能劣化を抑制することができる。
ここで、前記第2電力量は、前記蓄電池の満充電時の電力の半分以下であることが好ましい。これによれば、商用電源の買電をできるだけ減らすことができる。
また、充放電制御手段は、前記待機中に前記発電装置が発電した場合には該発電した電力を用いて前記蓄電池を充電するよう制御することが好ましい。これによれば、蓄電池が待機中であっても発電装置が発電した電力による充電が行われるので、商用電源からの電力を買電することを抑制して蓄電池への充電を効率的に行うことができる。
また、前記充放電制御手段は、前記発電装置の発電した電力を用いた前記蓄電池への充電として、前記発電装置が前記負荷に供給した電力の余剰電力を用いて前記蓄電池を充電する第1充電モードと、前記発電装置が発電した電力の全てを用いて前記蓄電池を充電する第2充電モードと、を選択制御することが好ましい。これによれば、第1充電モードによって商用電源からの買電を抑制することができる。また、第2充電モードによって蓄電池の充電を優先して、蓄電池の充電速度を向上することができる。
また、前記予め定めた条件は、前記第2電力量分まで充電された前記蓄電池に対してさらに充電が行われたと判断される条件であることが好ましい。これによれば、蓄電池からの放電との禁止を、蓄電池に対する充電が行われたと判断される条件が満たされるまでにすることができるので、禁止状態が不当に長期化することを回避しつつ発電装置で発電した電力による蓄電池への充電が行われることが期待できる。
また、前記予め定めた条件として、前記蓄電池への充電を行うよう設定している期間を過ぎた場合、予め定めた時間が経過した場合、前記蓄電池が満充電となった場合、あるいは、発電装置が発電した電力による前記蓄電池の充電が行われた場合、であることが好ましい。これによれば、禁止状態の条件として、満充電の判断とは異なる蓄電池への蓄電レベルを用いることがないので、装置の制御動作を複雑化することなく実現することができる。
また、前記充放電制御手段は、前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで前記負荷への放電を禁止するとともに前記商用電源を用いて前記蓄電池へ充電することを禁止するようして待機するよう制御可能であることが好ましい。これによれば、商用電源の買電をさらに抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、電力を蓄える蓄電池であって、商用電源からの電力、及び、自然エネルギーを用いて発電を行う発電装置からの電力を蓄える前記蓄電池の制御方法であって、前記蓄電池の残量を検出し、検出した前記蓄電池の残量が第1電力量以下となった場合に、前記第1電力量よりも大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量分を、前記商用電源を用いて充電する補充電ステップと、前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで負荷への放電を禁止する待機ステップと、を具備することを特徴とする蓄電池の制御方法にある。
かかる態様では、補充電ステップにおいて蓄電池を満充電しないことで、商用電源の買電を減らすことができる。また、補充電ステップを行った後に放電を禁止して待機ステップとすることで、蓄電池の充放電を短い期間で繰り返すのを抑制して、蓄電池の寿命の低下などの機能劣化を抑制することができる。
本発明によれば、自然エネルギーを用いた発電装置を用いることで、商用電源からの買電を減少させることができる。また、蓄電池の過放電を商用電源からの充電(補充電)によって抑制することができると共に、補充電では蓄電池を満充電まで充電しないことで、商用電源からの買電を減少させることができる。さらに、補充電した蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで負荷への放電を禁止して待機することで、補充電と放電とが短い期間で繰り返されるのを抑制して蓄電池の寿命の低下などの機能劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る制御部の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの放電状態を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの放電状態を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの充電状態(第1充電モード時)を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの充電状態(第2充電モード時)を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの補充電状態を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの待機状態を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る蓄電池の制御方法を示すフローチャートである。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る蓄電池システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、蓄電池システム1は、電力を蓄える蓄電池2と電力調整装置3とを具備し、電力調整装置3には、商用電源4と、負荷5と、自然エネルギーを用いて発電する発電装置としての太陽光発電装置6とが接続されている。
蓄電池2は、電力を充放電可能に構成されたものであり、単体又は複数の充放電可能な二次電池セル2aで構成されている。このような蓄電池2を構成する二次電池セル2aとしては、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドニウム電池、鉛電池等を用いることができる。本実施形態では、蓄電池2としてリチウムイオン電池を用いた。また、複数の二次電池セル2aは、蓄電池として求められる機能・能力に基づいて接続されるもので、直列で接続されたものであってもよく、また並列で接続されたものであってもよい。
電力調整装置3は、所謂パワーコンディショナであり、商用電源4として供給された交流電力を整流すると共に、蓄電池2や太陽光発電装置6からの直流電力を交流電力に変換して負荷5へ出力するインバータ30と、複数のスイッチ(第1スイッチ31〜第5スイッチ35)と、電力調整装置3の全般の制御を行う制御部40と、有する。本実施形態においては、インバータ30は入力された直流電力を交流電力に変換して出力する機能と入力された交流電力を直流電力に変換して出力する機能とを有する双方向インバータとしている。
商用電源4は、電気事業者から供給されるものであり、本実施形態では、交流電力が供給される。
発電装置は、例えば、太陽光、太陽熱、水力、風力、地熱、波力、温度差、バイオマスなどの自然エネルギー(再生可能エネルギー)によって発電する発電装置であり、本実施形態では、発電装置として太陽光発電装置6を用いた。太陽光発電装置6は家屋の屋根や屋上に設置されるなど設置場所を用意することもないことから近年広く利用されており、装置自体も設置費用も安価になってきている。また、メンテナンスも他の自然エネルギーによって発電する発電装置に比べると比較的簡単である。このように太陽光発電装置6を用いることで、発電装置のイニシャルコストを低減させると共に、発電装置のランニングコストを低減して発電した電力を得ることができる。
このような蓄電池システム1の電力調整装置3は、制御部40によって太陽光発電装置6で発電された直流電力を蓄電池2及びインバータ30を介して交流化して負荷5に所望のタイミング及び割合で供給する制御が行われる。また、電力調整装置3は、制御部40によって商用電源4から供給された交流電力を負荷5及びインバータ30を介して直流化して蓄電池2に所望のタイミングで供給する制御が行われる。
また、電力調整装置3には、制御部40の制御によって開閉可能な開閉器である複数のスイッチ(第1スイッチ31〜第5スイッチ35)が設けられている。具体的には、太陽光発電装置6とインバータ30との間に設けられた第1スイッチ31と、インバータ30と蓄電池2との間に設けられた第2スイッチ32と、商用電源4と負荷5との分岐点50とインバータ30との間に設けられた第3スイッチ33と、分岐点50と商用電源4との間に設けられた第4スイッチ34と、分岐点50と負荷5との間に設けられた第5スイッチ35と、を具備する。制御部40は、第1スイッチ31〜第5スイッチ35の開閉を制御して、上述した蓄電池2への充放電や、商用電源4の供給先の制御等を行う。つまり、第1スイッチ31〜第5スイッチ35は、制御部40によって制御可能なものである。なお、第5スイッチ35として、配線用遮断機(ブレーカー)を用いて、制御部40によって制御されないものであってもよい。
ここで、電力調整装置3の制御部40についてさらに図2を参照して説明する。なお、図2は、制御部40の概略構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、制御部40は、電力調整装置3の全体を制御するものであり、発電装置監視手段41と、蓄電池監視手段42と、充放電制御手段43と、を具備する。
発電装置監視手段41は、太陽光発電装置6の発電状態を検出する。すなわち、発電装置監視手段41は、太陽光発電装置6が太陽光によって発電状態であるか非発電状態であるか検出する。また、発電装置監視手段41は、太陽光発電装置6の発電状態における発電量を検出するようにしてもよい。
蓄電池監視手段42は、蓄電池2の残量、すなわち、蓄電池2に蓄えられた電力量を検出する。また、本実施形態の蓄電池監視手段42は、二次電池セル2a毎、又は、複数の二次電池セル2aで構成された電池セル群毎に電圧、電流、温度等を監視する監視装置(CMU:Cell Monitor Unit)としても機能する。蓄電池監視手段42は、二次電池セル2aの電圧、電流、温度等の異常を検知し、異常の発生を充放電制御手段43に伝える。本実施形態においては、蓄電池監視手段42は、蓄電池2に蓄えられた電力量のみ(電力量の検出に必要な蓄電池2の情報のみ)を検出するものであってもよい。
充放電制御手段43は、各種条件に基づいてインバータ30及び第1スイッチ31〜第5スイッチ35を制御して、蓄電池2の充放電や、商用電源4からの電力供給を制御する。
なお、このような発電装置監視手段41、蓄電池監視手段42及び充放電制御手段43は、特に図示しないが、電力調整装置3を構成する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、記憶手段の一例である読み出し及び書き込み可能なメモリ(RAM:Random Access Memory)、各種プログラムなど格納するための読み出し専用のメモリ(ROM:Read Only Memory)によって実現することができる。
ここで、充放電制御手段43は、蓄電池2を満充電あるいは蓄電池システム1の各構成要素への電力使用の他に接続される負荷5へ電力供給しても十分な電力量の充電をするもので、主に太陽光発電装置6の発電による電力を用いた蓄電池2への充電(主充電)と、後述する第1電力量以下となった時に実行される、蓄電池2の性能を維持すべく商用電源の電力を用いた蓄電池の充電(補充電)と、蓄電池2に蓄えた電力の放電と、蓄電池2に対する充電を行わない状態(待機)と、を切り替えるようにインバータ30及び第1スイッチ31〜第5スイッチ35等を制御する。
放電とは、蓄電池2に蓄えた電力を放電させることを言う。具体的には、放電では、図3に示すように、太陽光発電装置6が太陽光によって発電した発電状態において、蓄電池2にも詳しくは後述する第1電力量よりも多くの電力が蓄えられている場合には、太陽光発電装置6の発電電力と、蓄電池2に蓄えられた電力とを負荷5に供給する。すなわち、太陽光発電装置6の発電量が負荷5の消費電力よりも小さい場合において、蓄電池2に蓄えられた電力を負荷5に供給することで、負荷5が必要な電力のうちの足りない電力を補う。なお、この放電では、例えば、分岐点50と第5スイッチ35の間に設置される図示しない電力センサにより検出した負荷5で消費する消費電力量の情報を得るとともに、発電装置監視手段41により太陽光発電装置6の発電による電力量と、蓄電池監視手段42により蓄電池2に蓄えた電力量とを検出している。そして、検出された電力量から、蓄電池2が放電可能な電力量を有していれば、充放電制御手段43は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第5スイッチ35を閉じ、第4スイッチ34を開くように制御する。これにより、商用電源4から負荷5やインバータ30を介した蓄電池2への電力供給が行われない。なお、太陽光発電装置6の発電量が負荷5の消費電力以上の場合は太陽光発電装置6の発電電力が負荷5に供給され、蓄電池2は放電せずに待機状態になる。
また、放電では、図4に示すように、太陽光発電装置6が発電しない非発電状態において負荷5への電力供給が必要な場合に、蓄電池2に詳しくは後述する第1電力量よりも多くの電力が蓄えられている場合には、蓄電池2に蓄えられた電力のみを負荷5に供給する。この図4に示す放電では、発電装置監視手段41により太陽光発電装置6が発電していないことを検出し、蓄電池監視手段42により蓄電池2に蓄えた電力量を検出する。検出された電力量が放電可能な電力量を有していれば、充放電制御手段43は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第5スイッチ35を閉じ、第4スイッチ34を開くように制御する。
このような放電では、蓄電池2に蓄えられた電力を負荷5に供給することで、商用電源4からの買電を減らすことができる。もちろん、放電状態において、負荷5の消費電力を太陽光発電装置6の発電及び蓄電池2の放電によって賄えない場合には、商用電源4から供給される電力で補うようにしてもよい。この場合であっても、負荷5に商用電源4のみから電力を供給する場合に比べて買電量を減少させることができる。
主充電とは、主に太陽光発電装置6が発電した電力を蓄電池2に供給して蓄電池2の充電を行わせることを言う。
ここで、主充電は、本実施形態では、図5に示すように、太陽光発電装置6が発電した電力のうちの余剰分を蓄電池2の充電に使用する第1充電モードと、図6に示すように、太陽光発電装置6が発電した電力の全てを用いて蓄電池2を充電する第2充電モードと、を有する。
第1充電モードは、太陽光発電装置6が発電した電力が負荷5の消費電力よりも大きい場合に行われるモードである。このような第1充電モードでは、充放電制御手段43は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第5スイッチ35を閉じ、第4スイッチ34を開くように制御する。このように第1充電モードを行わせることによって、商用電源4から負荷5への電力供給を減少させて、商用電源4からの買電を減少させることができる。
また、第2充電モードは、太陽光発電装置6が発電した電力が負荷5の消費電力よりも大きい場合と、太陽光発電装置6が発電した電力が負荷5の消費電力よりも小さい場合との何れの場合であっても行われるモードである。このような第2充電モードでは、充放電制御手段43は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第4スイッチ34及び第5スイッチ35を閉じ、第3スイッチ33を開く動作を行わせる。すなわち、第2充電モードでは、商用電源4から負荷5への電力供給が行われる。
また、第1充電モードと第2充電モードとの切り替えは、例えば、需要家であるユーザの指示によって行うようにすればよい。すなわち、太陽光発電装置6が発電した電力が、負荷5の消費電力よりも大きい場合であっても、小さい場合であっても、ユーザの指示によって第2充電モードを行うようにしてもよい。このように第2充電モードを行わせることによって、蓄電池2の充電が優先されて、蓄電池2の充電速度が向上する。
もちろん、第1充電モードと第2充電モードとの切り替えは、自動的に切り替えられるようにしてもよい。例えば、太陽光発電装置6が発電した電力が、負荷5の消費電力よりも大きい場合には、第1充電モードを行い、太陽光発電装置6が発電した電力が負荷5の消費電力よりも小さい場合には、第2充電モードを行うように自動的に切り替えるようにしてもよい。また、太陽光による発電が期待できる日中の時間帯のうち、大きな発電の期待できる時間帯は第1充電モードとし、それ以外の時間帯は第2充電モードとするようするといった、時間によって第1充電モードと第2充電モードとを自動的に切り替えるようにしてもよい。
補充電は、図7に示すように、蓄電池2の残量が、第1電力量以下となった場合に、商用電源4からの電力供給によって蓄電池2を第1電力量より大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量となるまで充電させることを言う。ここで、第1電力量とは、蓄電池2に過放電を行わせないように蓄電池2を保護するのに必要な最低電力量のことである。言い換えると、第1電力量とは、蓄電池2の著しい機能劣化が生じない状態まで放電した際の電力量のことである。例えば、第1電力量は、蓄電池2で蓄え可能な電力量と蓄電池システム1が動作するのに必要な電力量との関係にもよるが、蓄電池2の満充電に対して数%程度、一例として2〜6%程度とすることができる。なお、補充電モードでは、充放電制御手段43は、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第4スイッチ34及び第5スイッチ35を閉じるように制御する。ちなみに、補充電モードにおいて、太陽光発電装置6が発電している場合、補充電による充電が完了するまでは第1スイッチ31を開いたままにして商用電源4からの電力のみを蓄電池2に充電するようにしてもよいし、第1スイッチ31を閉じて商用電源4からの電力に加えて、さらに太陽光発電装置6が発電した電力を蓄電池2に充電してもよい。なお、どちらの場合であっても、本実施形態においては、補充電による充電が完了した後には、後述する予め定めた条件を満たすまでは蓄電池2の放電は禁止するものとする。商用電源4からの電力のみでなく、商用電源4の電力とともに太陽光発電装置6で発電した電力を用いて蓄電池2の補充電を行うようにすれば、補充電にかかる時間が短縮できるとともに補充電における商用電源4からの買電量を抑制することができる。
ちなみに、蓄電池2に過放電を行うと、蓄電池2へ充電できる電力量が少なくなるなど蓄電池2が劣化し電池寿命が短くなることや蓄電池2としての機能を損なう虞がある。本実施形態の電力調整装置3には、蓄電池2に蓄えられた電力を用いて各構成要素に電力が供給されることでシステムとしての機能が維持される。このため、蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下となったままの状態が維持されると、電力調整装置3がシステムの維持のために蓄電池2に蓄えた電力を消費することで第1電力量をさらに下回り過放電が行われてしまう。したがって、蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下となった場合に、蓄電池2を補充電により第2電力量分の充電をすることで、蓄電池2に蓄えられた電力を電力調整装置3のシステムの維持に用いることができると共に蓄電池2が蓄える電力量が第1電力量以下となる過放電を抑制することができ、蓄電池2の寿命が短くなるなどの機能劣化を抑制することができる。
すなわち、第2電力量とは、商用電源4から買電を行わなくても、次に充電されるまで蓄電池2に蓄えられた電力だけで電力調整装置3のシステムの機能を維持できる電力量のことである。このような第2電力量は、電力調整装置3のシステムの維持に必要な消費電力や、電力調整装置3のシステムを維持する時間、すなわち、次に蓄電池2に充電が行われるまでの時間や、蓄電池2の容量等によって適宜決定すればよい。なお、第2電力量は、第1電力量より大きく、電力調整装置3のシステムを最低限維持できるように、蓄電池2の満充電時の電力量より小さい電力量でよく、なるべく小さい電力量であるのが好ましい。このように第2電力量を満充電よりも小さく、システムを最低限維持できるなるべく小さい電力量とすることで、補充電モードにおける商用電源4からの買電を減少させることができる。このような第2電力量としては、例えば、蓄電池2の満充電の電力量の半分以下、蓄電池2の満充電の電力量の20%などと規定することができる。なお、本願発明の補充電とは、蓄電池2の蓄えている電力量が蓄電池2の保護に必要な最低電力量である第1電力量以下になったことを検出することにより充電を開始し、第2電力量分の電力を蓄電池2に充電するまで行われることであり、上述したように第2電力量は満充電よりも小さい電力量のことであるため、補充電によって満充電まで充電することは含まれない。言い換えると、補充電とは、次に蓄電池2が充電されるまでに少なくともシステムを維持するのに必要な電力分の充電をすることであり、例えば、蓄電池の満充電の電力量の半分以下に充電することや、蓄電池の満充電の電力量の20%以下に充電することを言う。
ちなみに、第2電力量は、季節毎や、月毎、日毎などの過去の実績に基づいて異なる値に設定するようにしてもよい。すなわち、過去の天候(日照時間等)に基づいて季節毎、月毎、日毎に第2電力量を異なる値に設定するようにしてもよい。また、地域によっても天候(日照時間等)の傾向は異なるため、蓄電池システム1を設置する地域と、その地域の過去の天候(日照時間等)とに基づいて第2電力量を設定するようにしてもよい。つまり、例えば、天候不良が続く梅雨時期には、第2電力量は比較的多く、天候不良が少ない季節には、第2電力量を比較的少なくすればよい。もちろん、風力発電についても同様に蓄電池システム1を設置する地域の過去の季節毎、月ごと又は日ごとの風力量の実績に基づいて第2電力量を設定してもよい。このように、過去の自然エネルギーの変動実績に基づいて第2電力量を異なる値に設定することで、補充電に使用する商用電源4の電力を必要最低限に抑えることができる。したがって、商用電源4の買電を減らして、商用電源4に対する依存度を低減することができる。
待機とは、蓄電池2が充電も放電もしていない状態のことを言う。蓄電池2の待機状態には、蓄電池2に蓄えられた電力量が放電可能な状態で太陽光発電装置6の発電した電力あるいは商用電源4からの電力に基づく充電あるいは放電の指示(蓄電池2が満充電であれば放電の指示のみ)を待っている状態と、図8に示すように蓄電池2が第2電力量まで補充電された後、放電を禁止して太陽光発電装置6により充電されるのを待っている状態とがある。つまり、後者の場合では、電力調整装置3のシステムの機能を維持する電力が蓄電池2から消費されるだけで、負荷5への放電が禁止されている。この場合、充放電制御手段43は、第1スイッチ31、第2スイッチ32、第4スイッチ34及び第5スイッチ35を閉じ、第3スイッチ33を開く動作を行わせる。この時、商用電源4から負荷5への電力供給が行われる。この状態は後述する条件を満たすまで維持される。
また、補充電後の待機は、予め定めた条件を満たした場合に解除されるようにしている。ここで、予め定めた条件とは、第2電力量まで充電された蓄電池2に対してさらに充電が行われたと判断される条件のことである。具体的には、以下の条件の何れか一つを満たすことで行うようにすればよい。
(条件1)
蓄電池2が満充電になる。条件1では、補充電後の待機状態で蓄電池監視手段42にて蓄電池2の満充電が検出されることで条件1を満たしたことを認識することができる。満充電は、例えば、太陽光発電装置6による発電した電力が蓄電池2に供給され、発電した電力が継続して発生し蓄電池2へ供給されている状態で蓄電池2が満充電になった場合や、料金の安い夜間電力を商用電源4から買電して蓄電池2に充電している状態で蓄電池2が満充電になった場合などが考えられる。
(条件2)
ユーザが意図的に設けた充電を1回以上完了する。例えば、補充電後に待機状態となっているときに、蓄電池監視手段42で検出した電池電圧の変化をみて充電がなされたものと認識した場合あるいは発電装置監視手段41にて太陽光発電装置6からの発電電力があることを検出し、この発電電力量と負荷5の消費電力量との関係と蓄電池監視手段42による電力量の監視にて余剰が生じていることで蓄電池2への充電が行われたものと認識した場合や、充電期間として設定した夜間の所定の期間を経過したことにより、料金の安い夜間電力を商用電源4から買電して蓄電池2に充電が行なわれたことを、制御部40にて認識した場合などが考えられる。これらの充電においては満充電まで検出されなくとも放電可能な電力量の充電は行われたものと判断する。
(条件3)
補充電後に待機状態となってから所定の時間、例えば、24時間経過する。放電せずに24時間経過した場合には、日照時間を経過しているので太陽光発電装置6による蓄電池2の充電が行われたと判断する。なお、条件3は、時間ではなく、時刻で規定してもよい。例えば、待機状態となってから日の出時刻から日の入り時刻までの間を経過した場合には、日照時間を経過しているので太陽光発電による充電が行われていると判断してもよい。この制御は時計機能を有するようにして補充電の完了時刻(補充電後の待機状態になった時刻)やその後の経過時刻などを把握可能としておけば制御部40により制御可能である。
このような条件1〜3の何れか一つを満たすことによって、蓄電池2の放電の禁止(待機状態)を解除し、放電可能な状態に切り替える。言い換えると、条件1〜3の何れも満たさない場合には、蓄電池2は放電禁止の状態を維持する。すなわち、条件1〜3の何れか一つを満たすことによって、蓄電池2には放電可能とできるだけの充電がなされたと判断することができる。これにより、蓄電池2を短い間隔で充放電を繰り返すことによる寿命の低下を抑制することができる。
なお、上述した条件1〜3は、第2電力量まで充電された蓄電池2に対してさらに充電が行われたと実質的に判断可能な条件である。つまり、第2電力量まで充電された蓄電池2に対してさらに充電が行われたと実質的に判断される条件とは、条件1、2のように蓄電池2が充電されたことを蓄電池2の電力量や蓄電池2への充電制御を行ったかを検出することによって直接的に検出して判断するものも、条件3のように蓄電池2が充電されたことを待機状態の経過時間を検出することによって間接的に検出して判断するものも含まれる。
また、上述した条件1は、蓄電池2が満充電になった場合に限定したが、特にこれに限定されず、例えば、第2電力量よりも高く、満充電よりも低い放電開始電力などの閾値を設定し、補充電後に蓄電池2に放電開始電力以上が充電された場合に放電可能な状態に切り替えるようにしてもよい。この場合は、放電開始電力以上の充電が行われたか否かを判断する制御が必要になるが、任意に定めた電力量が蓄電池2に充電されるまで放電を禁止した状態を維持することができる。
また、上述した条件1〜3(特に、条件3)は、電力調整装置3のシステムの機能の維持が最低でも1日継続できる条件となっている。したがって、1日のうちに補充電と放電とが短い期間で繰り返されるのを抑制して、蓄電池2の充放電が短い期間で繰り返されることによる寿命の低下を抑制することができる。
なお、天候不良が続くなどの予期せぬ状況によって、太陽光発電装置6が発電しない非発電状態が想定していた時間を超えて続いた場合には、太陽光発電装置6からの電力供給が期待できないので、補充電後の放電禁止(待機状態)の解除条件として太陽光発電装置6からの電力のみによる蓄電池2への充電を条件にしてしまうのではなく、上述したように夜間電力など商用電源4からの電力でも料金の安い電力を用いるようにすれば、商用電源4による電力の買電による料金が増加することを抑えることができる。補充電後の放電禁止の解除条件として太陽光発電装置6からの電力のみによる蓄電池2への充電を条件とする場合は、条件1〜3のいずれも満足しない場合も起こり得るため、電力調整装置3のシステムを維持するために、補充電した第2電力量以上の電力を消費してしまうことも考えられる。このため、補充電後の放電禁止状態において、蓄電池2の残量が第1電力量よりも下回ったことを検出したら、再び蓄電池2を商用電源4によって補充電すればよい。ただし、蓄電池2に補充電した電力は、電力調整装置3のシステムの維持に用いられるだけであり、負荷5には使用されない。したがって、補充電によって充電する第2電力量は、天候不良も考慮して適宜設定するのが好ましい。なお、前回の補充電後に充電が行われずに再度補充電する場合には、再補充電の充電時間を長くして、満充電の半分以下の範囲で充電量を前回より多くするようにしたり、再補充電後の放電禁止状態においては、放電禁止の解除条件として太陽光発電装置6からの電力のみではなく上述した夜間電力による充電も行えるようにして解除条件を変更するようにしてもよい。
ここで、蓄電池の制御方法についてさらに図9を参照して説明する。なお、図9は、蓄電池の制御方法を示すフローチャートである。
図9に示すように、ステップS1で、蓄電池監視手段42が検出した蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下であるか判断し、第1電力量以下ではない場合には(ステップS1;No)、ステップS2で充放電制御手段43による制御により充電あるいは放電が行われる。このようなステップS2における充電あるいは放電は、蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下となるまで維持される。ステップS1で、蓄電池監視手段42が検出した蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下であるか判断し、第1電力量以下であると判断した場合には(ステップS1;Yes)、ステップS3で商用電源4によって蓄電池2を補充電する(補充電ステップ)。蓄電池2の補充電が完了したら、ステップS4で、負荷5への放電を禁止した待機状態となる(待機ステップ)。
次に、ステップS5で、本実施形態では、上述した条件1〜3の何れか一つを満たしたか判断する。すなわち、条件1〜3のいずれかの条件を満たしたということは、第2電力量まで充電された蓄電池2に対してさらに充電が行われたと判断されるため、条件1〜3の何れか一つを満たしたか判断し、ステップS5で、蓄電池2が充電されていない(条件1〜3の何れか一つも満たしていない)と判断された場合には(ステップS5;No)、ステップS4の待機状態が維持される。
また、ステップS5で蓄電池2が充電された(条件1〜3の何れか一つを満たす)と判断された場合には(ステップS5;Yes、充電ステップ)、負荷5への放電禁止が解除されてステップS2の状態となる。そして、ステップS1及びS2によって蓄電池2に蓄えられた電力が第1電力量以下となるまで放電あるいは充電が蓄電池2に対して行われる。
以上説明したように、充放電制御手段43は、蓄電池監視手段42が検出した蓄電池2の残量が第1電力量以下となった場合に、第1電力量よりも大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量分まで商用電源4を用いて蓄電池2を充電し、第2電力量分の充電が完了した蓄電池2に対して予め定めた条件を満たすまで負荷5への放電を禁止して待機するようにした。
このため、蓄電池2が短い期間に充放電を繰り返すのを抑制して、蓄電池2の寿命が短くなるのを抑制することができると共に、商用電源4からの買電を低減することができる。ちなみに、補充電後すぐに放電可能にしてしまうと、放電と補充電を繰り返し行うか、商用電源4によって満充電まで充電する方法が考えられる。放電と補充電を繰り返し行うと、短い間隔で補充電と負荷5への放電が繰り返されることになり、蓄電池の寿命が短くなる。また、補充電として商用電源4によって蓄電池2を満充電まで充電すると、商用電源4の買電が増えてしまう。本実施形態では、蓄電池2を満充電まで行わない第2電力量まで補充電を行った後、予め定めた条件を満たすまで蓄電池2の放電を禁止することで、蓄電池2の充放電が短い期間で繰り返されるのを抑制して、蓄電池2の寿命が短くなるなどの機能劣化を抑制することができる。また、満充電より小さい第2電力までしか補充電を行わないため、不要な充電を減少させて商用電源4の買電を低減させることができる。さらに、補充電では、蓄電池2が満充電まで充電しないものの予め定めた条件を満たすまで蓄電池の放電を禁止するため補充電が短時間で繰り返されない。
また、予め定めた条件を満たしたことに基づいて待機状態を解除して蓄電池2から負荷5に電力を放電可能に制御することで、蓄電池2が補充電された状態から直接放電可能な状態に切り替わらないようにしている。このようにすることで、放電開始する際の蓄電池2の残量を確保することができる。蓄電池2の放電可能時間を長くすることができ、蓄電池2の充放電が短い期間で繰り返されるのを抑制することができる。特に、本実施形態では、放電の禁止を解除する条件として上述した条件1〜3の何れか一つを満たすようにした。このため、蓄電池2の充電が満充電か、満充電に近い状態で放電可能な状態に切り替えることが期待でき、さらに蓄電池2の放電可能時間を長くすることができ、蓄電池2の充放電が短い間隔で繰り返されるのを抑制することができる。
また、発電装置は、自然エネルギーを用いて発電を行うものとすることで、発電に係るランニングコストを低減することができる。特に、本実施形態では、発電装置として一般家庭にまで普及するまでに大量生産された太陽光発電装置6を用いることで、イニシャルコストをより低減することができる。
また、蓄電池2を充電する第2電力量は、蓄電池2の満充電時の電力の半分以下とすることで、商用電源からの買電量を低減することができる。
また、充放電制御手段43は、待機中に太陽光発電装置6が発電した場合には、発電した電力を用いて蓄電池2を充電するよう制御するようにした。このため、待機中であっても、太陽光発電装置6によって蓄電池2を充電することで、商用電源4からの買電を減少させることができる。また、待機中に太陽光発電装置6から蓄電池2に充電することで、蓄電池システム1の維持に必要な電力が蓄電池2から放電されても、第1電力量を下回るまでの時間を延長することができ、蓄電池2が第1電力量以下になることによる蓄電池2の寿命の低下などの機能劣化を抑制することができる。
さらに、充放電制御手段43は、太陽光発電装置6が発電した電力を用いた蓄電池2への充電として、太陽光発電装置6が負荷5に供給した電力の余剰電力を用いて蓄電池2を充電する第1充電モードと、太陽光発電装置6が発電した電力の全てを用いて蓄電池2に充電する第2充電モードと、を選択制御するようにした。このため、第1充電モードによって商用電源4からの買電を減少させることができる。また、第2充電モードによって蓄電池2の充電を優先して、蓄電池2の充電速度を向上することができる。
また、充放電制御手段43が、蓄電池2の放電を禁止する予め定めた条件は、第2電力量まで充電された蓄電池2に対してさらに充電が行われたと判断される条件とした。このため、蓄電池2からの放電の禁止を、蓄電池2に対する充電が行われたと判断される条件が満たされるまで維持することができるので、禁止状態が不当に長期化することを回避しつつ太陽光発電装置6で発電した電力による蓄電池2への充電が行われることが期待できる。
また、予め設定した条件として、蓄電池2への充電を行うよう設定している期間を過ぎた場合、予め定めた時間が経過した場合、蓄電池2が満充電となった場合、あるいは、太陽光発電装置6が発電した電力による蓄電池2の充電が行われた場合、が挙げられる。このような条件に基づいて禁止状態を解除することで、満充電の判断とは異なる蓄電池2への蓄電レベルを用いることがないので、電力調整装置3の制御動作を複雑化することなく実現することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、補充電では、第1電力量から第2電力量まで商用電源4によって充電するようにしたが、特にこれに限定されず、蓄電池2の容量、充電性能等から補充電を行う時間によって管理してもよい。すなわち、蓄電池2の容量、充電性能から、第2電力量分が充電されるだけの時間の補充電を行うように管理することでも、補充電として、第2電力量分の充電することができる。
また、上述した実施形態1では、太陽光発電装置6が発電した電量を用いた蓄電池2への充電として、太陽光発電装置6の負荷5に供給した電力の余剰電力を蓄電池2に充電する第1充電モードと、太陽光発電装置6が発電した電力の全てを蓄電池2に充電する第2充電モードとを設けるようにしたが、特にこれに限定されず、太陽光発電装置6から蓄電池2への充電は、第1充電モード及び第2充電モードの何れか一方のみであってもよい。
また、上述した実施形態1では、商用電源4を用いて蓄電池2へ第2電力量分の補充電した後は、予め定めた条件を満たすまで蓄電池2から負荷5への放電を禁止するものとしたが、負荷5への放電を禁止するとともに商用電源4を用いた蓄電池2への充電も禁止するようにしてもよい。この場合、予め定めた条件としては、上述の条件1〜3はいずれも自然エネルギーを用いて発電する発電装置(実施形態1においては太陽光発電装置6)の発電に基づく蓄電池2への充電によることが対象となる。このようにすることで、実施形態1に比べると負荷5への放電禁止が解除されるのに時間を要する可能性がある一方、商用電源4を買電することをより抑制することができる。
本発明は蓄電池を電源として利用する蓄電池システムを構築する産業分野や、その保守、運用を行う産業分野において有効に利用することができる。
1…蓄電池システム
2…蓄電池
2a…二次電池セル
3…電力調整装置
4…商用電源
5…負荷
6…太陽光発電装置(発電装置)
30…インバータ
31…第1スイッチ
32…第2スイッチ
33…第3スイッチ
34…第4スイッチ
35…第5スイッチ
40…制御部
41…発電装置監視手段
42…蓄電池監視手段
43…充放電制御手段
50…分岐点

Claims (8)

  1. 電力を蓄える蓄電池と、
    前記蓄電池、商用電源、及び、自然エネルギーを用いて発電を行う発電装置に接続され、接続される負荷に対して電力供給を可能な電力調整装置と、を具備する蓄電池システムであって、
    前記電力調整装置は、
    前記蓄電池の残量を検出する蓄電池監視手段と、
    前記蓄電池の充電及び放電を制御する充放電制御手段と、を具備し、
    充放電制御手段は、
    前記蓄電池監視手段が検出した前記蓄電池の残量が第1電力量以下となった場合に、前記第1電力量よりも大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量分を、前記商用電源を用いて前記蓄電池に充電し、
    前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで前記負荷への放電を禁止して待機するよう制御することを特徴とする蓄電池システム。
  2. 前記第2電力量は、前記蓄電池の満充電時の電力の半分以下であることを特徴とする請求項1記載の蓄電池システム。
  3. 前記充放電制御手段は、前記待機中に前記発電装置が発電した場合には該発電した電力を用いて前記蓄電池を充電するよう制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電池システム。
  4. 前記充放電制御手段は、前記発電装置の発電した電力を用いた前記蓄電池への充電として、
    前記発電装置が前記負荷に供給した電力の余剰電力を用いて前記蓄電池を充電する第1充電モードと、
    前記発電装置が発電した電力の全てを用いて前記蓄電池を充電する第2充電モードと、
    を選択制御することを特徴とする請求項3記載の蓄電池システム。
  5. 前記予め定めた条件は、前記第2電力量分まで充電された前記蓄電池に対してさらに充電が行われたと判断される条件であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の蓄電池システム。
  6. 前記予め定めた条件として、前記蓄電池への充電を行うよう設定している期間を過ぎた場合、予め定めた時間が経過した場合、前記蓄電池が満充電となった場合、あるいは、前記発電装置が発電した電力による前記蓄電池の充電が行われた場合、であることを特徴とする請求項5記載の蓄電池システム。
  7. 前記充放電制御手段は、前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで前記負荷への放電を禁止するとともに前記商用電源を用いて前記蓄電池へ充電することを禁止するようして待機するよう制御可能であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の蓄電池システム。
  8. 電力を蓄える蓄電池であって、商用電源からの電力、及び、自然エネルギーを用いて発電を行う発電装置からの電力を蓄える蓄電池の制御方法であって、
    前記蓄電池の残量を検出し、検出した前記蓄電池の残量が第1電力量以下となった場合に、前記第1電力量よりも大きく、且つ満充電よりも小さい第2電力量分を、前記商用電源を用いて充電する補充電ステップと、
    前記第2電力量分の充電が完了した前記蓄電池に対して予め定めた条件を満たすまで負荷への放電を禁止する待機ステップと、を具備することを特徴とする蓄電池の制御方法。
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