JP4977805B1 - 独立型電源装置 - Google Patents
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Abstract
電力源の出力を増大させることなく、余剰電力を蓄積してより長期の連続無日照保証に対応できる独立型電源装置を提供する。
本発明の独立型電源装置は、電気二重層キャパシタを複数含む少なくとも2個の蓄電ユニット(31、32)で構成された蓄電部(3a)を備え、これら蓄電ユニット(31、32)の定格電圧は等しく、かつ蓄電ユニット(31、32)間に優先順位が定められている。電圧監視部(9)は、前記少なくとも2個の蓄電ユニット(31、32)のうち優先順位の高い第1の蓄電ユニット(31)を、スイッチ部(8)を介して直流電流源(1)に接続し、第1の蓄電ユニット(31)に直流電流源(1)から電力が供給されて電圧があらかじめ設定された第1の電圧になったとき、スイッチ部(8)の接続状態を切り換え、次に優先順位の高い第2の蓄電ユニット(32)を直流電流源(1)に接続して、余剰電力を第2蓄電ユニット(32)に蓄積する。
【選択図】図15
本発明の独立型電源装置は、電気二重層キャパシタを複数含む少なくとも2個の蓄電ユニット(31、32)で構成された蓄電部(3a)を備え、これら蓄電ユニット(31、32)の定格電圧は等しく、かつ蓄電ユニット(31、32)間に優先順位が定められている。電圧監視部(9)は、前記少なくとも2個の蓄電ユニット(31、32)のうち優先順位の高い第1の蓄電ユニット(31)を、スイッチ部(8)を介して直流電流源(1)に接続し、第1の蓄電ユニット(31)に直流電流源(1)から電力が供給されて電圧があらかじめ設定された第1の電圧になったとき、スイッチ部(8)の接続状態を切り換え、次に優先順位の高い第2の蓄電ユニット(32)を直流電流源(1)に接続して、余剰電力を第2蓄電ユニット(32)に蓄積する。
【選択図】図15
Description
本発明は、電気二重層キャパシタで構成された蓄電部を含む独立型電源装置に関する。
太陽光や風力などの自然エネルギーを用いた発電源の出力電力は安定性に欠ける。例えば、太陽電池の発電電力は照度によって変化し、夜間には全く発電することができない。また風力発電機の発電電力も風速によって大きく変化する。このように、自然エネルギーを用いた発電装置の出力は安定性に欠けるので、一般的に発電源の出力電力を一旦、二次電池や電気二重層キャパシタ等を用いた蓄電部に蓄積した後、負荷に対して安定供給される。
しかし、蓄電要素としての二次電池はサイクル寿命が500〜1000回程度と短く、動作温度範囲も狭い。また、重金属等が含まれていることが多く、廃棄時の環境負荷も大きい。そこで蓄電要素として、サイクル寿命が10万回〜100万回と長く、動作温度範囲も広い電気二重層キャパシタ(Electric Double Layer Capacitor)が、二次電池に代わる蓄電素子として注目されている。
上述の電気二重層キャパシタを用いた蓄電部を含む独立型電源装置については、既に多くの提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。ここで、独立型電源装置とは、系統電源と接続せず、太陽光や風力などの自然エネルギーのみによる発電電力を電力源とし、その電力を蓄電部に蓄積した後、負荷に供給する電源装置のことである。
以下、独立型電源装置の一般的な設計手順について説明する。なお、以下では太陽電池を発電源とし、蓄電要素として電気二重層キャパシタ(以降、単に「キャパシタ」と記す)を用いた電源装置について述べるが、発電源は太陽電池に限定されるものではない。
一般的に、太陽電池を利用した発電システムを設計する際には、太陽電池の設置方位と傾斜角が重要である。方位については北半球では真南、南半球では真北とし、傾斜角については、非降雪地域の場合、太陽電池が設置される地域(以下、「設置地域」と記す)の通年にわたる毎月の日射量データを基に、最小日射量月の日射量が最も大きくなるような最適傾斜角を選定する。
最適傾斜角が選定されると、設置地域において最適傾斜角に設定された太陽電池の単純日射時間が求められる。この単純日射時間[h]は、設置地域における太陽電池の最適傾斜角における斜面日射量[kWh/m2]を、通年にわたる晴天日南中時の平均直射日光のエネルギー密度[kW/m2]で除して換算された時間[h]である。
しかし実際には、すべての日射量が晴天南中時の理想的な日射量ではないので、単純日射時間を太陽光発電に有効な日射量時間に換算するための、有効日射時間換算係数を単純日射時間[h]に乗じた「有効日射時間」[h]が設計に用いられる。なお、降雪地域では、冬季間の降雪(太陽電池への積雪)による日射障害を出来る限り小さく抑えるために太陽電池の設置角度が設定され、非降雪地域と同様にして有効日射時間[h]が定められる。
太陽電池を用いた独立型電源装置は、天候不順等によって発電源からの電力が供給されなくても、蓄電装置に蓄積されている電力を出力することにより、電力を中断あるいは停止させることなく負荷に供給しなければならない。
したがって、独立型電源装置の設計にあたっては、まず、独立型電源装置が設置される地域における太陽電池の最適傾斜角と有効日射時間が設計値として設定される。次に蓄電装置に蓄積すべき電力量を求めるために、悪天候が続いて太陽電池の発電が期待できなくても負荷の稼働を保証すべき日数(以後、連続無日照保証日数と記す)が設計値として定められる。この連続無日照保証日数は、蓄電装置が満充電の状態から日照の無い環境で使用できる日数であるとも言える。
図1に示すように、有効日射時間がm時間、連続無日照保証日数がn日と設定されると、1日の有効日射時間m時間で、有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数n日間の合計(n+1)日間で必要される電力量が、電源装置に蓄積されなければならない。
そこで、電源装置の回路損失等による消費電力と負荷の消費電力が求められ、さらに、それらの消費電力値に基づいて、有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間に必要とされる電力量が求められる。そして、その電力量を蓄積可能な蓄電部のキャパシタの静電容量と、1日の有効日射時間で蓄電部のキャパシタを定格電圧まで充電(満充電)し得る電力を供給できる太陽電池が選定される。
しかし、独立型電源装置の負荷が、例えば、放射線連続モニタリングシステムや、地滑りなどの土砂災害や地震を検知・予測するための屋外センサ、津波警報システムなどの場合には、天候によって稼働しなかったり、データの欠損が生じたりすることは許されない。しかも、このような屋外センサは山間部などの日照条件の悪い地域に設置されることも多い。したがって、連続無日照保証日数以上の悪天候が続いて、太陽電池による発電が行われない場合も起こり得る。
そこで、独立型電源装置と負荷が設置される地域の気象統計データから、1年間で最も日照時間の短い晴天日1日の有効日射時間を設計上の有効日射時間として設定したり、1年間で曇天や雨天が最も長く続くと予想される日数を連続無日照保証日数として設定して、負荷の消費電力量と電源の制御回路での回路損失を加えた総消費電力量に基づいて、蓄電部のキャパシタの静電容量や太陽電池を選定して独立型電源装置を構成することもできる。
しかし、有効日射時間を短く設定すると、必要な電力量を確保するために発電量の大きな太陽電池が必要となり、また、連続無日照保証日数をむやみに長く設定しすぎると蓄電部に大容量のキャパシタが必要となり、満充電に到らず、負荷に必要な電力が供給できないことも起こり得るので、実用的ではない。
また、上記のような独立型電源装置において、1日の発電可能な日照時間(以後、発電可能日照時間と記す)が、設定された有効日射時間より長かったり、連続無日照保証日数の期間中に発電可能日照時間が存在したりすると、有効日射時間と連続無日照保証日数から計算された電力量を蓄積し得る静電容量を持つ蓄電部のキャパシタに蓄積できない電力が発生する。以後、この電力を「余剰電力」という。
図2に、蓄電部の蓄電要素としてキャパシタを用いた一般的な独立型電源装置の構成を示す。独立型電源装置は直流電流源1、過充電保護回路2a、蓄電部3および電力変換器4で構成され、電力変換器4の出力側に負荷5が接続されている。なおダイオードD1は逆流防止用ダイオードである。図中、白抜きの矢印は制御信号の流れを示し、黒塗りの矢印は電圧信号の流れを示す。以後の図においても同様である。
従来、蓄電部3の蓄電効率は、上述したように蓄電部3に入力される電力と蓄電部3から出力される電力の関係だけから議論されてきたが、太陽光発電・蓄電システムでは、太陽電池が発電する電力と蓄電部3から出力される電力の関係から、太陽光発電・蓄電システムの蓄電効率を評価する必要がある。
すなわち、一般的に太陽光発電・蓄電システムを設計する場合、有効日射時間をm時間、連続無日照保証日数をn日とし、さらに蓄電部3の回路損失等による消費電力と負荷の消費電力を求める。そしてそれらの消費電力の値に基づいて、有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間に必要とされる電力量を求め、その電力量を蓄積可能な蓄電部3のキャパシタの静電容量と、1日の有効日射時間で蓄電部3のキャパシタを定格電圧まで充電し得る電力を供給できる太陽電池が選定される。
しかし、例えば1日目に有効日射時間m時間が確保され、連続無日照保証日数n日分の電力が蓄電部3に蓄積され、蓄電部3のキャパシタが満充電になった場合、さらに2日目に有効日射時間m時間が確保されたとしても、蓄電部3のキャパシタに蓄積された電力量は既に蓄積可能電力量に達しており、2日目に発電された電力量の大部分は蓄積することができず、余剰電力として無駄に廃棄されてしまう。この余剰電力を蓄積することができれば、太陽光発電・蓄電システム全体としての蓄電効率は向上し、より長い連続無日照保証日数を確保することができる。
図2の蓄電部3は、キャパシタ単体(1個)または複数個のキャパシタから構成されている。キャパシタは過充電になると劣化が進み、最悪の場合には破壊に到るので、特許文献2に記載されているように、過充電保護回路2aはキャパシタを用いた独立型電源装置には欠かせない要素である。
また、キャパシタの端子間電圧は蓄積電荷量に比例して変化するので、蓄電部3の出力電圧は充電あるいは放電によって大きく変化する。図2中の電力変換器4はDC−DCコンバータやDC−ACインバータで構成され、大きく変化する蓄電部3の出力電圧を、安定した一定電圧の直流電力あるいは交流電力に変換して負荷5に供給する。
なお、蓄電要素としてキャパシタを用いた独立型電源装置には、キャパシタの過充電防止のために、シャント・レギュレータ等を用いて、定電圧充電を行う方法もあるが、キャパシタを定電圧充電すると定電流充電の場合に比べて充電効率が極めて悪くなるという問題がある。したがって、ここでは直流電流源から定電流充電する場合を想定している。また、太陽電池は定電流源とみなしてよい特性を持っているので、直流電流源は太陽電池を想定しているが、他の直流電流源であっても良い。
図2に示すように、直流電流源1から供給される電力は、過充電保護回路2aを介して蓄電部3に蓄積される。過充電保護回路2aはスイッチ部21、比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24で構成されている。
スイッチ部21は、ブレイク接点動作をするブレイク接点スイッチ(normally closed switch)で構成され、蓄電部3が満充電となった場合に、比較回路22からの制御信号により、直流電流源1から蓄電部3への電力供給を遮断する。
一般的に、過充電保護回路2a内の比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の電源は、蓄電部3から供給されるように構成される場合が多い。この場合、完全放電状態にある蓄電部3への充電開始時には、過充電保護回路2a内の比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24は稼働状態にはない。
そして蓄電部3への充電が進み、蓄電部3の出力電圧(以降、「蓄電部電圧」と記す)Vtが上昇して、過充電保護回路2a内の比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24が稼働状態になると、蓄電部電圧検出回路24により蓄電部電圧Vtが常時検出される。
蓄電部電圧Vtが基準電圧生成回路23の出力電圧(一般的には蓄電部3の定格電圧値に設定されている)に達すると、比較回路22からスイッチ部21のスイッチをOFFにする(すなわち開く)信号が送出されて、蓄電部3への充電が停止し、蓄電部3が過充電とならないように制御される。
また、蓄電部電圧Vtはキャパシタの蓄積電荷量によって変化し、一定ではないので、蓄電部3の出力電力はDC−DCコンバータやDC−ACインバータで構成された電力変換器4により、負荷に適した安定した直流あるいは交流の電圧に変換され、負荷に供給される。
しかし、上述のように過充電保護回路2a内の比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の電源を蓄電部3から供給すると、負荷5への電力供給のために蓄積された蓄電部3の電力が消費される。そこで、図3の過充電保護回路2bに示すように、比較回路22と基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の駆動電力を直流電流源1から供給するようにしてもよい。
蓄電部3のキャパシタが完全放電状態に近く、蓄電部電圧Vtが直流電流源1の開放電圧より極めて低い場合には、比較回路22と基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24には直流電流源1から電力が供給され、一旦、稼働状態になる。しかし、直流電流源1がスイッチ部21のブレイク接点スイッチと逆流防止用ダイオードD1を介して蓄電部3に接続されると、直流電流源1の電圧が蓄電部電圧Vt近くまで急激に低下するので、比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の稼働が停止する。
充電が進行し、蓄電部電圧Vtの上昇に伴って直流電流源1の電圧も上昇するが、スイッチ部21の導通時の順方向電圧降下分とダイオードD1の順方向電圧降下分の和をVfとすると、スイッチ部21の導通時には直流電流源1の電圧は蓄電部電圧Vtより常にVfだけ高い電圧なる。
比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24が再び稼働するのは、蓄電部電圧Vtが比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の稼働電圧に達した時である。換言すれば、比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の稼働電圧が、蓄電部電圧Vtの満充電電圧より高い場合には、過充電保護回路2bの機能は果たせない。
図4に示した独立型電源装置は、蓄電部3が、満充電電圧が2.3〜2.7[V]程度の低い電圧のキャパシタ単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続して構成されている場合でも、過充電保護回路2cが稼働するように構成した例である。
図4では、過充電保護回路2c内のスイッチ部21のブレイク接点スイッチをP型MOSFET(以降、単に「FET」と略す)25によって構成し、またFET25のドレインDに逆流防止用ダイオードD1を接続している。
また図2の比較回路22、基準電圧生成回路23および蓄電部電圧検出回路24の機能を、最低動作電圧Vrstが極めて低く(0.3〜0.6[V]程度)、消費電力も極めて少ないリセットIC(電圧検出素子)26を用いて実現し、このリセットIC26の電源端子VDには、蓄電部3ではなく直流電流源1から電力を供給している。
リセットIC26は、一般的にマイクロプロセッサ等を用いた機器において、図5(a)のように電源投入時の電圧の不安定な期間Tdに、マイクロプロセッサ等に一定期間、リセット信号を与えることにより、マイクロプロセッサ等の暴走を防止するものである。また図5(b)のように電源切断時や通常時に電源電圧を常時監視し、電源電圧が一定電圧Vr以下になれば、一定期間のリセット信号を出力し、マイクロプロセッサ等の動作を停止させるのに用いられる。
図4の構成例では、オープンコレクタ出力あるいはオープンドレイン出力のLリセット型リセットIC26とFET25によって過充電保護回路2cが構成されている。なお、リセットIC26には、Lリセット型とHリセット型があるが、特に区別する必要がない場合には、以後、単にリセットICと記す。
オープンコレクタ出力あるいはオープンドレイン出力のLリセット型リセットIC26は、入力端子VIへの入力電圧Viが、リセットIC内で設定された検出電圧Vr以下の場合には低レベルの信号(すなわち接地電位の信号。以後、「L信号」と記す)を出力端子VOから出力し、入力電圧Viが検出電圧Vr以上になると開放状態になる。
したがって、図4の回路において、リセットIC26の遅延容量接続端子CdにコンデンサC1が接続されていない場合には、図6(a)のように、入力端子VIへの入力電圧Viが検出電圧Vr以下になると、接地電位の信号が出力端子VOから出力され、入力電圧Viが検出電圧Vr以上になると、リセットIC26の出力端子VOがプルアップ抵抗R3を介して直流電流源1が接続されているので、出力端子VOには直流電流源1の電圧と等しい高レベルの信号(以後、「H信号」と記す)が出力される。
なお、図4の回路において、リセットIC26の遅延容量接続端子CdにコンデンサC1を接続することにより、図6(b)に示すように、リセットIC26の入力端子VIへの入力電圧Viが検出電圧Vr以上になってから高レベルの出力信号(H信号)が出力されるまでの遅延時間Tdを設定することができる。
図4の回路では、蓄電部電圧Vtが抵抗R1、R2によって分圧され、抵抗R2にかかる電圧ViがリセットIC26の入力端子VIに印加され、電圧ViがリセットIC26の検出電圧Vr以上か否かを検出することができる。したがって、抵抗R2にかかる電圧ViがリセットIC26の検出電圧Vrに等しくなる時に、蓄電部電圧Vtがあらかじめ設定された第6の電圧になるように抵抗R1、R2の分圧比を設定しておけば、蓄電部電圧Vtが第6の電圧以上か否かを検出することができる。なお、第6の電圧は蓄電部3のキャパシタが過充電にならないような電圧(例えば定格電圧)に設定される。
以下では、図4の過充電保護回路2cを用いて、蓄電部3のキャパシタが完全放電状態から充電される過程について説明する。なお、ダイオードD1は、直流電流源1の電圧が蓄電部電圧Vtを下回った場合に、蓄電部3に蓄積された電力がFET25の寄生ダイオードを通じて逆流することを防止するためのものである。
まず、直流電流源1が過充電保護回路2cに接続され、過充電保護回路2cに直流電流源1の電圧が印加されると同時に、リセットIC26の電源端子VDにも直流電流源1の電圧が印加される。リセットIC26の電源端子VDにリセットIC26の最低動作電圧以上の電圧が印加されると、リセットIC26は稼働状態となる。この時点では完全放電状態にある蓄電部3にはまだ電荷が蓄積されておらず、蓄電部電圧Vtはあらかじめ設定された第6の電圧より低いので、リセットIC26の出力端子VOからは低レベルの信号(L信号)、すなわち接地電位が出力される。
したがって、FET25のゲートG−ソースS間に電位差が生じ、その結果、FET25のソースS−ドレインD間が導通状態となるので、直流電流源1と蓄電部3が逆流防止用ダイオードD1を介して接続され、蓄電部3への充電が開始される。
なお、スイッチ部であるFET25の順方向電圧降下分とダイオードD1の順方向電圧降下分の和をVfとすると、FET25が導通し、完全放電状態にある蓄電部3のキャパシタと接続された直後の直流電流源1の出力電圧Vsは、図7に示すように、蓄電部電圧(すなわち接地電位)VtよりVfだけ高い電圧にまで低下するが、リセットIC26の最低動作電圧Vrstは極めて低く(0.3〜0.6[V]程度)、その電圧はVfより低いので、リセットIC26の動作が停止することはない。
また、完全放電状態にある蓄電部3のキャパシタと接続された直後の直流電流源1の出力電圧Vsは、上記のように一旦急激に低下するが、図7のように、充電に伴う蓄電部電圧Vtの上昇に伴って、蓄電部電圧VtにVfを加えた電圧を保ちながら徐々に上昇する。
蓄電部3への充電が進み、蓄電部電圧Vtがあらかじめ設定された第6の電圧に達すると、リセットIC26の出力端子VOからは高レベルの信号(H信号)、すなわち直流電流源1の電圧Vsに等しい電圧が出力される。なお、先にも述べたように、第6の電圧は蓄電部3のキャパシタが過充電にならないような電圧(例えば定格電圧)に設定されている。また、リセットIC26の出力の遅延時間Tdはゼロでよい。
リセットIC26の出力端子VOからFET25のゲートGに高レベルの信号(H信号)が出力されると、FET25のゲートG−ソースS間の電位差が無くなるので、FET25のソースS−ドレインD間が非導通状態となり、蓄電部3への充電が停止する。
上記の動作によって蓄電部電圧Vtは常に第6の電圧以下に保たれ、過充電が防止される。また、リセットIC26を用いた図4の過充電保護回路2cは、一般的にリセットIC26の消費電力が極めて小さく、しかもリセットIC26の電源が直流電流源1から供給されている。従って、直流電流源1が太陽電池の場合には、充電の不可能な夜間において、リセットIC26は停止状態となるので、過充電保護回路2cの電力消費を極めて小さく抑えることができる。
蓄電部3に使用されるキャパシタには、種類によって端子間電圧に上限電圧(定格電圧)のみの制限が設けられているものと、上限電圧と下限電圧のいずれにも制限が設けられているものがある。
蓄電要素として、リチウムイオンキャパシタなどのように、上限電圧と下限電圧に制限が設けられている非対称型キャパシタを用いた場合には、図8に示すように、過充電保護回路2a〜2cの代わりに、上限電圧監視用リセットIC6aと下限電圧監視用リセットIC6b、およびスイッチ部21によって電圧監視部7を構成しても良い。蓄電部電圧Vtが上限電圧まで上昇した場合には、スイッチ部21のスイッチを非導通にして充電を停止し、蓄電部電圧Vtが下限電圧付近まで低下した場合には、スイッチ部21のスイッチを導通にして充電を行うように制御する。以下では、上限電圧(上限定格電圧)のみに制限が設けられているキャパシタを蓄電部3に用いた場合についてのみ説明する。
ところで、図4の独立型電源装置では、分圧抵抗R1とR2を介して蓄電部3に蓄積された電力が漏洩するという問題がある。この問題を解決するために、図9に示す構成の過充電保護回路2dを用いることもできる。逆流防止ダイオードD1は、FET25のドレインと蓄電部3の間に接続されていれば、過充電保護回路内にあっても外にあっても良い。
図4の過充電保護回路2cと図9の過充電保護回路2dの本質的な違いは、リセットIC26の入力端子VIが、図4では分圧抵抗R1とR2を介して蓄電部3と接続されているのに対して、図9では分圧抵抗R1とR2を介して直流電流源1と接続されている点である。以後、過充電保護回路2a〜2dを総称して「過充電保護回路2」ともいう。
以下では、図9の独立型電源装置の蓄電部3のキャパシタが、完全放電状態から充電される過程について、電圧の時間的経過を表した図10を参照して説明する。
リセットIC26は図4と同様、Lリセット型のリセットICであるが、図9では、直流電流源1の電圧Vsが、後述するあらかじめ設定された第7の電圧以上になったことを検出した後、図6(b)のように、あらかじめ設定された遅延時間Td後に高レベルの信号(H信号)を、また、第7の電圧未満になったことを検出すると、低レベルの信号(L信号)を出力するように、分圧抵抗R1とR2と遅延容量端子Cdに接続されるキャパシタC1の値が設定されている。なお、第7の電圧は蓄電部3のキャパシタが過充電にならないような電圧であるが、その設定の詳細については後述する。
まず、時刻taにおいて直流電流源1と過充電保護回路2dが接続され、直流電流源1の電圧が印加されると、リセットIC26の電源端子VDにも直流電流源1の電圧Vsが印加される。リセットIC26の電源端子VDに、リセットICの最低動作電圧Vrst以上の電圧が印加され、リセットIC26が稼働状態となると同時に、リセットIC26の入力端子VIにも、直流電流源1の電圧Vsを分圧抵抗R1、R2によって分圧した電圧が印加される。
この際、直流電流源1の開放電圧はキャパシタの定格電圧より高く設定されているので、入力端子VIに印加される抵抗R2の両端電圧は、直流電流源1の電圧Vsが第7の電圧以上であると判断される電圧が印加される。しかし、時刻taからあらかじめ設定された遅延時間Td後まで、リセットIC26の出力端子VOからは低レベルの信号(L信号)、すなわち接地電位の信号がFET25のゲートに出力され続ける。
なお、遅延時間Tdは、FET25のソースS−ドレインD間が非導通状態から導通状態に変化するまでのスイッチング時間Ts1あるいはFET25のソースS−ドレインD間が導通状態から非導通状態に変化するまでのスイッチング時間Ts2よりも少し長い時間に設定されている。
リセットIC26の出力端子VOからL信号、すなわち接地電位の信号がFET25のゲートに出力されると、FET25のゲートG−ソースS間に電圧差が生じ、その結果、時刻(ta+Ts1)においてFET25のソースS−ドレインD間が導通状態になり、直流電流源1と蓄電部3が逆流防止用ダイオードD1を介して接続され、蓄電部3のキャパシタへの充電が開始される。
ここで、FET25の導通時の順方向電圧降下分とダイオードD1の順方向電圧降下分を加えた電圧をVfとすると、FET25が非導通状態から導通状態に変化し、直流電流源1と蓄電部3がダイオードD1を介して接続された直後に、直流電流源1の電圧は、完全放電状態にある蓄電部3の電圧(すなわち接地電位)にVfを加えた電圧まで低下する(図10のA点)。
したがって、この時点では、分圧抵抗R1、R2を介してリセットIC26の入力端子VIに、直流電流源1の電圧が第7の電圧以下であると判断される電圧が印加されるので、リセットIC26の出力電圧は、図10の一点鎖線で示したようなH信号(図10中のB)とはならず、遅延時間Td後もリセットIC26の出力端子VOからは低レベルの信号(L信号)、すなわち接地電位の信号がFET25のゲートに出力され続けるので、蓄電部3のキャパシタへの充電が継続される。
また、蓄電部3のキャパシタへの充電が継続されている間、直流電流源1の電圧は、蓄電部電圧VtにVfを加えた電圧を保持しながら徐々に上昇する。なお、図10では、説明のためにFET25のスイッチング時間Ts1とTs2を大きく記載してあるが、実際には無視できるほど小さい。
蓄電部3の充電の進行に伴って蓄電部電圧Vtが上昇するので、直流電流源1の電圧Vsも蓄電部電圧VtにVfを加えた電圧を保持しながら上昇し、図10中の時刻tbにおいて、直流電流源1の電圧Vsが第7の電圧に達すると、その時点から遅延時間Td後に、リセットIC26の出力端子VOからH信号、すなわち直流電流源1の電圧Vsと等しい電圧が、FET25のゲートGに出力される。
したがって、FET25のゲートG−ソースS間の電位差が無くなるので、時刻(tb+Td+Ts2)において、FET25のソースS−ドレインD間が非導通状態となり、蓄電部3への充電が停止する。
なお、第7の電圧は、蓄電部3のキャパシタが過充電にならないような電圧、すなわち、蓄電部3への充電が進行し、それに伴って上昇する直流電流源1の電圧Vsが第7の電圧に達した時刻tbから(Td+Ts2)後に、蓄電部電圧Vtが定格電圧を超えないような電圧値に設定される。
しかし、実際にはスイッチング時間Ts1もTs2も無視できるほど小さいので、遅延時間Tdも小さく設定することができ、時間(Td+Ts2)の間における蓄電部3のキャパシタの電圧上昇も小さいので、第7の電圧を蓄電部3のキャパシタの定格電圧にVfを加えた電圧に設定してもよい。
したがって、以下では第7の電圧を、蓄電部3のキャパシタの定格電圧に、スイッチ部であるFET25の順方向電圧降下分とダイオードD1の順方向電圧降下分の和Vfを加えた電圧として説明する。
なお、図4の独立型電源装置と同様、図9の独立型電源装置も、完全放電状態にある蓄電部3のキャパシタと接続された直後の直流電流源1の出力電圧Vsは、蓄電部電圧(すなわち接地電位)VtにVfを加えた電圧だけ高い電圧まで低下するが、リセットIC26の最低動作電圧は極めて低く、その値はVfより低いので、直流電流源1が稼働状態である限り、リセットIC26の動作が停止することはない。
上述のような一連の動作によって、蓄電部電圧Vtは、常に過充電にならないような電圧以下に保たれる。また、先にも述べたように、リセットIC26の消費電力は一般的に極めて小さく、しかも図4と同様、図9に示した過充電保護回路2dにおいても、リセットIC26の電源は直流電流源1から供給されるので、直流電流源1が太陽電池の場合には、充電の不可能な夜間においてリセットIC26が自動的に停止状態となり、電源装置の電力消費を極めて小さく抑えることができる。
次に、独立型電源装置の消費電力の計算方法とキャパシタの静電容量の選定方法について説明する。先にも述べたように、太陽光や風力などの自然エネルギーを用いた独立型電源装置の一般的な設計手順は、1日の有効日射時間をm時間、連続無日照保証日数をn日とすると、まず、過充電保護回路2における回路損失と負荷の消費電力を含めた消費電力を求め、その消費電力の値に基づいて、有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間に必要とされる電力量を求める。
その電力量を蓄積可能な蓄電部3を構成するキャパシタの静電容量と、m時間の有効日射時間で、蓄電部3のキャパシタを定格電圧まで充電することが可能な電圧と電流を供給できる太陽電池を選定する。
連続無日照保証日数をn日、負荷を直流負荷とし、負荷の平均消費電流をIa[A]、負荷への供給電圧をVa[V]、1日当たりの負荷の動作時間をt1[sec]とすると、有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間における負荷の消費電力量Uc0[J]は、
Uc0=Ia×Va×t1×(n+1) [J]
となる。
Uc0=Ia×Va×t1×(n+1) [J]
となる。
しかし、蓄電部3に蓄積された電力は電力変換器4を介して負荷に供給されるので、電力変換器4の変換効率も考慮しなければならない。また、電池と異なり、キャパシタの端子間電圧は蓄積電荷量により変化する。したがって、電力変換器4への入力電圧である蓄電部電圧Vtが変化するので、電力変換器4の変換効率も変化する。
そこで、有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数n日の合計(n+1)日間における、電力変換器4の変換効率も考慮した負荷の消費電力量Uc1[J]を計算する際には、電力変換器4の許容入力電圧範囲内で最小の変換効率E(E<1)を用いて計算することが安全である。したがって、電力変換器4の変換効率を考慮した(n+1)日間における負荷の消費電力量Uc1[J]は、
Uc1=Ia×Va×t1×(n+1)/E [J] ・・・(1)
となる。
Uc1=Ia×Va×t1×(n+1)/E [J] ・・・(1)
となる。
また、有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数n日の合計(n+1)日間における過充電保護回路2での最大回路損失Uc2[J]は、過充電保護回路2の平均消費電流をIb[A]、蓄電部3の定格電圧(すなわち満充電電圧)をVc[V]、1日あたりの過充電保護回路2の平均動作時間をt2[sec]とすると、
Uc2=Ib×Vc×t2×(n+1) [J] ・・・(2)
となる。
Uc2=Ib×Vc×t2×(n+1) [J] ・・・(2)
となる。
したがって、有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数n日の合計(n+1)日間における、負荷5の消費電力量と過充電保護回路2での回路損失を加えた総消費電力量Uw[J]は
Uw=Uc1+Uc2 [J] ・・・(3)
となる。
Uw=Uc1+Uc2 [J] ・・・(3)
となる。
ここで、蓄電部3の定格電圧をVc[V]、蓄電部3のキャパシタの静電容量をC[F]とすると、満充電状態の蓄電部3に蓄積されている電力量Uは
U=CVc2/2 [J] ・・・(4)
となる。
U=CVc2/2 [J] ・・・(4)
となる。
(4)式で示される電力量が蓄電部3のキャパシタに蓄積され、電力変換器4を介して負荷5に電力が供給されるが、電力変換器4には許容入力電圧範囲があるので、蓄電部3のキャパシタに蓄積された電力量の全てを利用できるわけではない。
そこで、電力変換器4の許容入力電圧範囲の上限値が蓄電部3の定格電圧Vc[V]より高く、下限値がVd[V]であるとすると、蓄電部3に蓄積された電力量Uの内、利用可能な電力量UpOは、
UpO=C(Vc2−Vd2)/2 [J] ・・・(5)
となる。
UpO=C(Vc2−Vd2)/2 [J] ・・・(5)
となる。
さらに、(5)式で示される利用可能な電力量UpOは、(1)式の負荷の消費電力量Uc1より大きいか、等しくなければならないから、
UpO≧Uc1 ・・・(6)
となる。
UpO≧Uc1 ・・・(6)
となる。
したがって、(1)式と(5)式および(6)式より、蓄電部3のキャパシタに要求される静電容量C[F]は、
UpO=C(Vc2−Vd2)/2
≧Uc1
=Ia×Va×t1×(n+1)/E [J]
∴ C≧2Uc1/(Vc2−Vd2)
=2{Ia×Va×t1×(n+1)}
/{E(Vc2−Vd2)} [F] ・・・(7)
となる。
UpO=C(Vc2−Vd2)/2
≧Uc1
=Ia×Va×t1×(n+1)/E [J]
∴ C≧2Uc1/(Vc2−Vd2)
=2{Ia×Va×t1×(n+1)}
/{E(Vc2−Vd2)} [F] ・・・(7)
となる。
次に、選定された静電容量C[F]のキャパシタを、m時間(=m×3600[sec])の有効日射時間で満充電にすることが可能な太陽電池の選定を行う。
m時間の有効日射時間で発電可能な太陽電池の発電電力量をUp[J]とすると、蓄電部3のキャパシタが完全放電状態にある場合、m時間の有効日射時間で蓄電部3のキャパシタを定格電圧(すなわち満充電電圧)まで充電するためには、発電電力量Upは、少なくとも(4)式で示される満充電状態の蓄電部3に蓄積される電力量Uと(2)式で示される(n+1)日間における過充電保護回路2の回路損失Uc2の和より大きいか、等しくなければならない。したがって
Up≧U+Uc2
=CVc2/2+Ib×Vc×t2×(n+1) [J] ・・・(8)
を満たす太陽電池を選定しなければならない。
Up≧U+Uc2
=CVc2/2+Ib×Vc×t2×(n+1) [J] ・・・(8)
を満たす太陽電池を選定しなければならない。
また、m時間の有効日射時間で蓄電部3のキャパシタを満充電にするために太陽電池に要求される出力電流Is[A]は、過充電保護回路2の平均消費電流をIb[A]とすると
Is≧Ib+C×Vc/(m×3600) [A]
Is≧Ib+C×Vc/(m×3600) [A]
しかし、一般的にリセットICの消費電流は非常に小さく、過充電保護回路2の平均消費電流Ibも小さいので、
Is≧C×Vc/(m×3600) [A] ・・・(9)
と考えて良い。したがって、(9)式を満たす電流値を出力できる太陽電池が必要となる。
Is≧C×Vc/(m×3600) [A] ・・・(9)
と考えて良い。したがって、(9)式を満たす電流値を出力できる太陽電池が必要となる。
なお、実際には太陽電池の劣化等も配慮した安全率を考慮し、(9)式の右辺で示される電流値の1.5〜2倍の電流を出力できる太陽電池を選定することが望ましい。
さらに、太陽電池に要求される出力電圧Vs[V]は、図4中のFET25の導通時の順方向電圧降下分とダイオードD1の順方向電圧降下分の和をVf[V]とすると、
Vs≧(Vc+Vf) [V] ・・・(10)
を満たさなければならない。
Vs≧(Vc+Vf) [V] ・・・(10)
を満たさなければならない。
したがって、太陽電池に要求される出力電力W[W]は
W=Vs×Is≧(Vc+Vf)×C×Vc
/(m×3600)[W] ・・・(11)
となる。
W=Vs×Is≧(Vc+Vf)×C×Vc
/(m×3600)[W] ・・・(11)
となる。
なお、一般的に太陽電池は、雨天時であっても晴天時の10[%]程度の電力を発電するので、晴天日1日の有効日射時間m時間における太陽電池の発電電力量をUpとすると、実際には、晴天日1日と連続無日照保証日数のn日間で発電される電力量Ugは
Ug=Up×(1+0.1×n) [J] ・・・(12)
となる。
Ug=Up×(1+0.1×n) [J] ・・・(12)
となる。
次に、図4の独立型電源装置の評価実験の結果について説明する。以下では、過充電保護回路2cを有する独立型電源装置の蓄電部3を、定格電圧(すなわち満充電電圧)Vcが2.7[V]のキャパシタ1個で構成し、電力変換器4をDC−DCコンバータで構成した例について述べる。
例えば、有効日射時間を3時間、連続無日照保証日数を5日とし、DC−DCコンバータを含めた負荷5の平均消費電流Iaを0.237[mA]、DC−DCコンバータの出力電圧、すなわち負荷への供給電圧Vaを3.3[V]、1日あたりの負荷の動作時間t1を24時間(すなわち、t1=24×3600[sec])、過充電保護回路2cの動作時間t2を12時間(すなわち、t2=12×3600[sec])、電力変換器4の許容入力電圧範囲を0.8〜3.3[V]、電力変換器4の許容入力電圧範囲における最小変換効率60%とすると、6日(=晴天日1日+連続無日照保証日数5日)間における負荷5の消費電力量Uc1は(1)式より
Uc1=0.237×10-3×3.3×24×3600×(5+1)
/0.60
≒675.7 [J]
となる。
Uc1=0.237×10-3×3.3×24×3600×(5+1)
/0.60
≒675.7 [J]
となる。
したがって、蓄電部3のキャパシタの静電容量Cは(7)式より
∴ C≧2×675.7/(2.72−0.82)
≒203.2 [F]
となる。
∴ C≧2×675.7/(2.72−0.82)
≒203.2 [F]
となる。
そこで、必要とされる静電容量値に近い、公称静電容量200[F]のキャパシタを蓄電部3に用い、過充電保護回路2cの平均消費電流Ibを11.3[μA]とすると、Ibは非常に小さいので、太陽電池に要求される出力電流Isは(9)式より
Is≧200×2.7/(3×3600)
=0.05[A]=50 [mA]
となる。
Is≧200×2.7/(3×3600)
=0.05[A]=50 [mA]
となる。
また、太陽電池に要求される出力電圧Vsは、図4中のFET25の導通時の最大の順方向電圧降下とダイオードD1の順方向電圧降下の和Vfを1.17[V]とすると、Vc=2.7[V]であるので、(10)式より
Vs≧(Vc+Vf)=2.7+1.17=3.87 [V]
となる。さらに太陽電池に要求される出力電力Wは(11)式より
W=Vs×Is≧3.87×0.05
=0.1935 [W]
=193.5 [mW]
となる。
Vs≧(Vc+Vf)=2.7+1.17=3.87 [V]
となる。さらに太陽電池に要求される出力電力Wは(11)式より
W=Vs×Is≧3.87×0.05
=0.1935 [W]
=193.5 [mW]
となる。
そこで、上記の条件を満たす、開放電圧4.15[V]、短絡電流95[mA]、出力電力394[mW]の市販の太陽電池を選定し、図4に示した過充電保護回路2cと組み合わせて独立型電源装置を構成し、蓄電部3を満充電状態まで充電した後、上記のような平均消費電流と供給電圧を要するDC−DCコンバータを含めた負荷を接続して暗室に放置し、蓄電部電圧VtおよびDC−DCコンバータの出力電圧Vaの時間経過を測定した。その結果を図11に示す。
図11から、蓄電部電圧Vtは、想定した連続無日照保証日数5日間を超え、約5日12時間の間、DC−DCコンバータの許容入力電圧範囲内の電圧を維持しており、5日間の連続無日照保証日数を満たしていることが分かる。なお、DC−DCコンバータは、蓄電部電圧Vtが許容入力電圧範囲の下限電圧以下になっても稼働しており、約6日6時間連続稼働している。
また、上記の独立型電源装置の蓄電部電圧Vtが0[V]の状態、すなわち蓄電部3のキャパシタが完全放電状態において、上記の平均消費電流と供給電圧を必要とするDC−DCコンバータと負荷を接続して屋外に設置し、蓄電部電圧VtとDC−DCコンバータの出力電圧Vaおよび照度を1週間測定した。その測定結果を図12に示す。
図12に示すように、1週間の間に曇りや雨などの天候不順があったが、夜間に消費された電力は翌日に補充電されて、蓄電部電圧Vtは2.5〜2.7[V]の範囲に維持され、電力変換器(DC−DCコンバータ)4も設定された3.3[V]の安定した電圧Vaを出力しており、負荷への安定した電力供給が確認できた。
図12の第1日目の蓄電部電圧VtとDC−DCコンバータの出力電圧Vaおよび照度の時間経過を、拡大して表示した図を図13に示す。図13から、過充電保護回路2cの作用により、蓄電部電圧Vtはキャパシタが過充電に陥らないように、定格電圧の2.7[V]以下に制御されていることがわかる。
上述したように従来の独立型電源装置においては、設置地域における有効日射時間と連続無日照保証日数、および負荷5の消費電力量と過充電保護回路2での回路損失を加えた総消費電力量に基づいて、蓄電部3のキャパシタの静電容量や太陽電池が選定された。
したがって、図14(a)に示すように、1日の発電可能な日照時間(発電可能日照時間)が、設定された有効日射時間より長い日には、選定された静電容量のキャパシタによって構成された蓄電部3に蓄積しきれない余剰電力が発生する。
また従来の独立型電源装置では、設定された1日の有効日射時間で、その日と連続無日照保証日数n日間の合計(n+1)日分の総消費電力量に相当する電力量を蓄積および供給し得る構成になっているので、図14(b)に示すように、有効日射時間が確保できた後、さらに連続無日照保証日数の期間中に発電可能日照時間が生じた場合にも当然、蓄電部3に蓄積しきれない余剰電力が発生する。この余剰電力を無駄にせず蓄積することができれば、さらに長期の連続無日照保証に対応することができる。
従来の独立型電源装置においても、蓄電部3のキャパシタの静電容量を増加すれば、蓄積可能な電力量は増加する。しかし、太陽電池の出力電流や出力電力を増加させずに、単に蓄電部3のキャパシタの静電容量を増加するだけでは、充電に必要な時間が増大し、有効日射時間内に電力変換器4と負荷5を駆動するのに必要な電圧までキャパシタを充電できないという問題が起こり得る。
換言すれば、静電容量の増加した蓄電部3を有効日射時間内に満充電にしようとすれば、キャパシタの静電容量の増加に応じて、太陽電池の出力電流や出力電力を増大させる必要があり、太陽電池の面積も大きくしなければならないという問題が生じる。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、電力源の出力を増大させることなく、余剰電力を蓄積してより長期の連続無日照保証に対応できる独立型電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明にかかる独立型電源装置は、直流電流源から供給される電力を電気二重層キャパシタに蓄積する独立型電源装置であって、
前記電気二重層キャパシタを複数含む少なくとも2個の蓄電ユニットで構成され、これら蓄電ユニットの定格電圧は等しく、かつ蓄電ユニット間に優先順位が定められた蓄電部と、
複数のスイッチで構成され、前記直流電流源と前記複数の蓄電ユニットとを選択的に接続するスイッチ部と、
前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続され、前記直流電流源から供給される電力を電気二重層キャパシタに蓄積する電源、および前記電源から供給される電力により動作し、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧を検出すると共に、前記スイッチ部のスイッチを切り換えるための制御信号を出力する制御回路により構成され、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧に従って前記スイッチ部の接続状態を切り換える電圧監視部と、を備え、
前記電圧監視部は、
前記少なくとも2個の蓄電ユニットのうち優先順位の高い第1の蓄電ユニットを、前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続し、
前記第1の蓄電ユニットに前記直流電流源から電力が供給されて電圧があらかじめ設定された第1の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、次に優先順位の高い第2の蓄電ユニットを前記直流電流源に接続することを特徴とする。
前記電気二重層キャパシタを複数含む少なくとも2個の蓄電ユニットで構成され、これら蓄電ユニットの定格電圧は等しく、かつ蓄電ユニット間に優先順位が定められた蓄電部と、
複数のスイッチで構成され、前記直流電流源と前記複数の蓄電ユニットとを選択的に接続するスイッチ部と、
前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続され、前記直流電流源から供給される電力を電気二重層キャパシタに蓄積する電源、および前記電源から供給される電力により動作し、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧を検出すると共に、前記スイッチ部のスイッチを切り換えるための制御信号を出力する制御回路により構成され、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧に従って前記スイッチ部の接続状態を切り換える電圧監視部と、を備え、
前記電圧監視部は、
前記少なくとも2個の蓄電ユニットのうち優先順位の高い第1の蓄電ユニットを、前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続し、
前記第1の蓄電ユニットに前記直流電流源から電力が供給されて電圧があらかじめ設定された第1の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、次に優先順位の高い第2の蓄電ユニットを前記直流電流源に接続することを特徴とする。
ここで、前記電圧監視部は、電力が蓄積された前記第1の蓄電ユニットの電圧が放電によりあらかじめ設定された第3の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、再び前記第1の蓄電ユニットを前記直流電流源に接続することが好ましい。また前記少なくとも2個の蓄電ユニットの静電容量は同一であることが好ましい。
また前記電圧監視部は、前記スイッチ部の接続状態を切り換えて前記電源の充電を停止した後、前記電源の電圧が放電によりあらかじめ設定された第4の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、再び前記電源を前記直流電流源に接続することが好ましい。
また前記蓄電部から出力された電力を、所定の電圧の直流電力または交流電力に変換する電力変換器を更に備えることが好ましい。
なお、前記第1の蓄電ユニットと第2の蓄電ユニットは直列に接続され、前記第2の蓄電ユニットから出力された電力が前記第1の蓄電ユニットに供給され、前記第1の蓄電ユニットから出力された電力が前記電力変換器に供給されるものであってもよい。
もしくは前記第1の蓄電ユニットと第2の蓄電ユニットは並列に接続され、前記第1の蓄電ユニットから出力された電力または前記第2の蓄電ユニットから出力された電力が、選択的に前記電力変換器に供給されるものであってもよい。
本発明にかかる独立型電源装置は、1日の発電可能日照時間が、設定された有効日射時間より長かったり、連続無日照保証日数の期間中に発電可能日照時間が存在したために、蓄電部に蓄積しきれない余剰電力が発生した場合にも、この余剰電力を蓄積することにより、設定された連続無日照保証日数より長期の連続無日照保証日数に対応できる。
したがって、本発明による独立型電源装置を利用すれば、独立型電源装置と負荷が設置される地域が、冬季に殆ど日照のない北欧等の高緯度地域の場合でも、日照のある春期〜秋期に発生する余剰電力を蓄積することにより、日照のない冬期の電力を賄うことも可能となる。
本発明の独立型電源装置は、蓄電部を、定格電圧が等しく、かつ優先順位が定められた複数の蓄電ユニットで構成するものである。そして有効日射時間をm時間、連続無日照保証日数をn日とし、さらに蓄電部の回路損失等による消費電力と負荷の消費電力値に基づいて、有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間に必要とされる電力量を、優先順位の高い第1の蓄電ユニットに蓄積し、余剰電力を次の優先順位の第2の蓄電ユニットに蓄積することにより、より長期の連続無日照保証に対応できる独立型電源装置を実現するものである。以下、本発明の実施の形態にかかる独立型電源装置について、図面を参照しながら説明する。
実施の形態についての具体的な説明に入る前に、本発明の蓄電部に用いられる電気二重層キャパシタについて説明する。狭義の電気二重層キャパシタは、電極の正極と負極の両方に電気二重層容量を用いた対称型の電気二重層キャパシタを意味するが、広義の電気二重層キャパシタには、対称型のキャパシタの他に、一方の極が酸化還元反応を伴って発生する酸化還元擬似容量(レドックス擬似容量)で、他方の極が電気二重層容量となっている非対称型の電気二重層キャパシタなども含まれる。本発明は広義の電気二重層キャパシタに適用可能である。
また、蓄電部の蓄電要素としてのキャパシタ単体の定格電圧は2.3〜4.0[V]程度と低いので、一般的にはキャパシタを直列接続して出力電圧を高めた蓄電部を構成する場合も多いが、実施の形態4を除き、説明を簡単化するために負荷が高い電圧を必要とせず、蓄電部のキャパシタを直列接続せず、キャパシタ単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続して構成した場合の例について述べる。
すなわち、後述する実施の形態1〜3の蓄電部の定格電圧(すなわち満充電電圧)は、キャパシタ単体の定格電圧2.3〜4.0[V]程度である場合を想定しており、直流電流源の開放電圧も、蓄電部のキャパシタを充電し得るような、キャパシタ単体の定格電圧より少し高い程度の電圧であるとする。
負荷がキャパシタ単体の定格電圧より高い電圧を必要とし、キャパシタを直列接続して出力電圧を高めた蓄電部を構成しなければならない場合については、実施の形態4において、実施の形態1〜3を適用する方法について述べる。
(実施の形態1)
図15に本発明の実施の形態1にかかる独立型電源装置の構成を示す。図中、既述の図面に記載された構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図15に本発明の実施の形態1にかかる独立型電源装置の構成を示す。図中、既述の図面に記載された構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態に用いる蓄電部3aは、キャパシタ単体または複数個のキャパシタを並列接続して構成された、定格電圧の等しい第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32を有する。第1蓄電ユニット31の静電容量は、少なくとも有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数n日間に負荷が必要とする電力量を供給し得る静電容量に設定されている。また直流電流源1が太陽電池の場合には、有効日射時間内に第1蓄電ユニット31を満充電にし得る出力電流を供給できる太陽電池が設定されている。
第2蓄電ユニット32の静電容量が、第1蓄電ユニット31の静電容量と同一であれば、図16に示すように、有効日射時間が確保される晴天日1に発電された電力を第1蓄電ユニット31に蓄積し、さらにn日の連続無日照保証期間中に、有効日射時間が確保される晴天日2が存在すれば、晴天日2に発電された電力を第2蓄電ユニット32に蓄積するので、蓄電部3aには2n日の連続無日照保証日数の間に負荷が必要とする電力が蓄積できる。
第2蓄電ユニット32の静電容量は、第1蓄電ユニット31の静電容量と同一容量であることが好ましいが、第1蓄電ユニット31の静電容量より小さくても大きくても、本発明の効果が損なわれることはない。以下の説明では、第1蓄電ユニット31の静電容量と第2蓄電ユニット32の静電容量が同一容量である場合について説明する。
図15に示す独立型電源装置では、スイッチ部8と電圧監視部9によって、図4や図9の過充電保護回路2の機能を担っている。スイッチ部8内の破線で囲まれたスイッチS1とリセットIC81で構成される回路は、図9に示した過充電保護回路2dと同様の回路である。また図15では、煩雑さを避けるため、リセットIC81の入力端子VIに接続される分圧抵抗や、遅延容量接続端子および遅延容量接続端子に接続されるキャパシタおよび接地端子は省略している。
電圧監視部9は、蓄電部3aの第1蓄電ユニット31の出力電圧(以後、「第1ユニット電圧」と記す)Vt1と第2蓄電ユニット32の出力電圧(以後、「第2ユニット電圧」と記す)Vt2を監視し、スイッチ部8のスイッチS2とスイッチS3を制御する。なお、スイッチS1〜スイッチS3は、一般的にはFET等の半導体で構成される。
図15の電圧監視部9内の電源用キャパシタCv(以降、「キャパシタCv」と略記する)は、電圧監視部9の制御回路90を駆動するための電力を蓄積するためのキャパシタである。キャパシタCvの過充電保護の具体的な方法については後述する。また、ダイオードD1〜D6は逆流防止用ダイオードであり、ダイオードD1〜D3はスイッチ部8内にあっても、電圧監視部9内にあっても良い。また、ダイオードD4およびD5もスイッチ部8内にあっても蓄電部3a内にあっても良い。
図15の独立型電源装置の動作について説明する。まず、直流電流源1がスイッチ部8に接続されると、図9の独立型電源装置と同様の動作により、スイッチS1がオン(すなわち閉じる)となり、直流電流源1とキャパシタCvがスイッチS1およびダイオードD1を経由して接続されてキャパシタCvが充電され、電圧監視部9が稼働状態となる(キャパシタCvへの充電過程は、図9における蓄電部3への充電過程と同様である)。
電圧監視部9が稼働状態になると、制御回路90からスイッチ部8のスイッチS2をオンにする(すなわち閉じる)信号が送出され、直流電流源1と第1蓄電ユニット31がダイオードD4を介して接続され、第1蓄電ユニット31への充電が開始される。
なお、制御回路90が停止することのないように、できる限りキャパシタCvに電力を蓄積しておくために、直流電流源1とキャパシタCvをスイッチS2とダイオードD2を介して接続し、キャパシタCvの充電を行うようにしてもよい。この時点で、スイッチS3はオフ(すなわち開く)の状態である。
そして第1蓄電ユニット31の充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ設定された第1の電圧(すなわち第1蓄電ユニット31が過充電にならないような電圧、例えば定格電圧)になった時点で、第1蓄電ユニット31には負荷5が必要とする有効日射時間が確保される1日分と連続無日照保証日数分の電力量が蓄積されたことになる。
第1ユニット電圧Vt1が定格電圧に達した(すなわち満充電になった)ことを制御回路90が検知すると、制御回路90からスイッチ部8のスイッチS2をオフ(すなわち開く)にし、スイッチS3をオン(すなわち閉じる)にする信号が送出されることにより、直流電流源1と第1蓄電ユニット31との接続が切り離されて第1蓄電ユニット31への充電が停止され、直流電流源1と第2蓄電ユニット32がダイオードD5を介して接続されて、第1蓄電ユニット31に蓄えきれない余剰電力の第2蓄電ユニット32への充電が開始される。
なお、制御回路90が停止することのないように、できる限りキャパシタCvに電力を蓄積しておくために、直流電流源1とキャパシタCvをスイッチS3とダイオードD3を介して接続し、キャパシタCvの充電を行うようにしてもよい。
そして第2蓄電ユニット32への充電が進行し、第2ユニット電圧Vt2があらかじめ設定された第2の電圧(すなわち第2蓄電ユニット32が過充電にならないような電圧、例えば定格電圧)になったことを制御回路90が検知すると、制御回路90からスイッチ部8のスイッチS3をオフ(すなわち開く)にする信号が送出され、第2蓄電ユニット32への充電が停止される。
第1蓄電ユニット31の静電容量と第2蓄電ユニット32の静電容量が同一容量で、第1蓄電ユニット31から負荷に対して電力が供給されていなければ、この時点で、第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32に蓄積された電力量の総和は、設定された連続無日照保証日数に必要とされる電力量の2倍となる。
また、第2蓄電ユニット32が充電中に、第2ユニット電圧Vt2があらかじめ設定された第2の電圧(すなわち定格電圧)に到るまでに、第1蓄電ユニット31から負荷に対して電力が供給され、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ設定された第3の電圧まで低下すると、制御回路90はその電圧低下を検出し、スイッチ部のスイッチS2をオン(すなわち閉じる)にし、スイッチS3をオフ(すなわち開く)にする信号を送出することにより、第2蓄電ユニット32への充電を中断し、第1蓄電ユニット31を優先的に充電する。そして、再び第1ユニット電圧Vt1が第1の電圧に達すると、第2蓄電ユニット32への充電が再開される。
なお、第3の電圧は、少なくとも電力変換器4の許容入力電圧範囲の下限値以上の電圧に設定される。またスイッチ部8内の破線で囲まれたスイッチS1とリセットIC81で構成される回路において、スイッチS1をブレイク接点スイッチ(normally closed switch)で構成することにより、直流電流源1とスイッチ部8が接続されると同時にキャパシタCvの充電を開始し、キャパシタCvの電圧が定格電圧(満充電)に達すると制御回路90からの制御信号により、スイッチS1をOFF(すなわち開く)とする構成としてもよい。
また、図15では第2蓄電ユニット32の出力がダイオードD6を経由して第1蓄電ユニット31に接続されているが、図17に示すように、第2蓄電ユニット32の出力を第1蓄電ユニット31の出力に並列に接続し、ダイオードD6を経由して電力変換器4に接続する構成としてもよい。ただし、この場合には第1蓄電ユニット31と電力変換器4の間にも逆流防止ダイオードD7が必要となる。
(実施の形態2)
図18は、本発明の実施の形態2にかかる独立型電源装置の構成を示したものである。図18の独立型電源装置は、図15に示した独立型電源装置の電圧監視部9の具体的な構成の一例を示している。ただし、図18では説明を簡単化するために、図15中に記した、スイッチS3とダイオードD3を介して直流電流源1とキャパシタCvを接続し、キャパシタCvの充電を行う回路は省略している。また図18では、リセットIC81、91〜93のそれぞれの入力端子VIに接続される分圧抵抗や、遅延容量接続端子および遅延容量接続端子に接続されるキャパシタおよび接地端子の図示を省略している。
図18は、本発明の実施の形態2にかかる独立型電源装置の構成を示したものである。図18の独立型電源装置は、図15に示した独立型電源装置の電圧監視部9の具体的な構成の一例を示している。ただし、図18では説明を簡単化するために、図15中に記した、スイッチS3とダイオードD3を介して直流電流源1とキャパシタCvを接続し、キャパシタCvの充電を行う回路は省略している。また図18では、リセットIC81、91〜93のそれぞれの入力端子VIに接続される分圧抵抗や、遅延容量接続端子および遅延容量接続端子に接続されるキャパシタおよび接地端子の図示を省略している。
図18中のリセットIC81、リセットIC92およびリセットIC93は、先に述べたLリセット型のリセットICであり、リセットIC91は、図19に示すようにリセットICへの入力電圧Viが検出電圧Vr以下の場合には高レベルの信号(H信号)を出力し、入力電圧Viが検出電圧Vr以上の場合には低レベルの信号(L信号)を出力するHリセット型のリセットICである。
このHリセット型のリセットICも、Lリセット型のリセットICと同様、遅延容量接続端子CdにキャパシタC1を接続することにより、遅延時間Tdを設定することができる。
さらに図18中の、ダイオードD1、D2、D4〜D6は逆流防止用ダイオードである。またスイッチ部8内のスイッチS1は、L信号が入力されるとオン(すなわち閉じる)となり、H信号が入力されるとオフ(すなわち開く)となるスイッチであり、スイッチS2〜S3は、H信号が入力されるとオン(すなわち閉じる)となり、L信号が入力されるとオフ(すなわち開く)となるスイッチである。
図18の電圧監視部9内の電源用キャパシタCvは、電圧監視部9内の論理積ICであるAND回路96とリセットIC91〜93およびセット・リセット・フリップフロップであるSR−FF94と95の電源端子に電力を供給するためのキャパシタである。ただし、キャパシタCvからAND回路96に供給される電源線は省略している。
また電圧監視部9内の論理積ICであるAND回路96とリセットIC91〜93およびSR−FF94と95は、図15の制御回路90を構成している。
以下に、キャパシタCvを制御回路90の電源として用いる理由を述べる。直流電流源1をスイッチS2とダイオードD4を介して第1蓄電ユニット31と接続すると、第1蓄電ユニット31の電圧Vt1がキャパシタCvの電圧Vbより低い場合には、直流電流源1の出力電圧Vsは接続された第1蓄電ユニット31の電圧Vt1とほぼ等しくなる。また、直流電流源1をスイッチS3とダイオードD5を介して第2蓄電ユニット32と接続すると、直流電流源1の出力電圧Vsは接続された第2蓄電ユニット32の電圧Vt2とほぼ等しくなる。
したがって、制御回路90の電源をキャパシタCvからではなく、直流電流源1から直接供給する構成にすると、第1蓄電ユニット31も第2蓄電ユニット32も完全放電状態にある場合や、直流電流源1からの電力を蓄積する対象を、満充電状態に達した第1蓄電ユニット31から完全放電状態にある第2蓄電ユニット32へと切換えた際に、直流電流源1の出力電圧Vsは急激に低下する。
この時の直流電流源1の出力電圧Vsは、第1ユニット電圧Vt1あるいは第2ユニット電圧Vt2より、スイッチS2やスイッチS3の導通時の順方向電圧降下と逆流防止用ダイオードD4あるいはD5の順方向電圧降下を加えた電圧Vfだけ高くなるので、最低動作電圧の低いリセットICは駆動できるが、一般的にリセットICより最低動作電圧の高い論理積ICであるAND回路やSR−FFを安定的に駆動させることはできない。
そこで、電圧監視部9内の制御回路用の電源としてキャパシタCvを用いることにより、第1蓄電ユニット31も第2蓄電ユニット32も完全放電状態にある場合や、直流電流源1からの電力を蓄積する対象を、満充電状態に達した第1蓄電ユニット31から完全放電状態にある第2蓄電ユニット32へ切り換えた際などに、直流電流源1の出力電圧が低下しても、制御回路90を安定的に駆動できるようにしている。
なお、キャパシタCvは、少なくとも有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日の間、制御回路90を駆動させることができる電力量を蓄積できる静電容量を有している。
次に、図18に示す独立型電源装置の充電過程について、図20のグラフを参照して説明する。図20の上段は図18の独立型電源装置の各部の電圧の時間的な経過を示したもの、下段はスイッチS1〜S3のON/OFF状態を示したものである。なお、以下の説明では、第1蓄電ユニット31の定格電圧と第2蓄電ユニット32の定格電圧は同一であるとし、また初期状態では、第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32のキャパシタ、および電圧監視部9の電源としてのキャパシタCvは完全放電状態にあるとする。
<電源用キャパシタCvの充電>
電源用キャパシタCvの充電過程では、図10に示した図9の独立型電源装置の蓄電部3の充電過程と同様の動作が行われる。
電源用キャパシタCvの充電過程では、図10に示した図9の独立型電源装置の蓄電部3の充電過程と同様の動作が行われる。
(1)図18中のスイッチ部8のリセットIC81は、先に述べたようにLリセット型のリセットICで、直流電流源1の電圧を監視しており、直流電流源1の電圧が、あらかじめ設定された第4の電圧以上になった時点から遅延時間Td後に高レベルの信号(H信号)を、また、第4の電圧未満になった時点で低レベルの信号(L信号)を出力するように、分圧抵抗(図示せず)の値とリセットIC81の遅延容量端子(図示せず)に接続されるキャパシタ(図示せず)の値が設定されている。
なお、第4の電圧は、電圧監視部9のリセットIC91〜93とSR−FF94および95の全てが稼働する最低動作電圧Vmに、スイッチS1の順方向電圧降下とダイオードD1の順方向電圧降下の和の電圧Vfを加えた電圧以上の電圧に設定されている。
時刻T1において、直流電流源1とスイッチ部8が接続され、スイッチ部8に直流電流源1の電圧が印加されると同時に、リセットIC81の電源端子VDにも直流電流源1の電圧が印加される。リセットIC81の電源端子VDに、リセットIC81の最低動作電圧以上の電圧が印加されると、リセットIC81は稼働状態となり、同時に直流電流源1の電圧が第4の電圧以上であると判断される電圧が、分圧抵抗(図示せず)を介してリセットIC81の入力端子VIに印加されるが、その時点から少なくとも遅延時間Td後までは、リセットIC81の出力端子VOからスイッチS1に対して低レベルの信号(L信号)、すなわち接地電位の信号が出力され続ける。
その結果、スイッチS1は導通状態となり、直流電流源1とキャパシタCvがダイオードD1を介して接続され、キャパシタCvへの充電が開始される。
直流電流源1とキャパシタCvが、スイッチS1と逆流防止用ダイオードD1を介して接続された直後、直流電流源1の電圧Vsは図20のように、完全放電状態にあるキャパシタCvの出力電圧にVfを加えた電圧(すなわち電圧Vf)まで一旦低下する(図20のA点)。この電圧は第4の電圧より低いが、リセットIC81の最低動作電圧は極めて低く、Vfより低いので、リセットIC81の動作が停止することはない。
また、リセットIC81の入力端子VIには、第4の電圧より低い直流電流源1の電圧Vsが分圧抵抗(図示せず)を介して印加されるので、リセットIC81の出力電圧は、遅延時間Td後も高レベルの信号(H信号)とはならず、リセットIC81の出力端子VOからは低レベルの信号(L信号)がスイッチS1に出力され続けるので、キャパシタCvへの充電は継続される。
すなわち、リセットIC81の出力の遅延時間Tdを、スイッチS1のスイッチング時間より少し長い値に設定しておけば、リセットIC81は遅延時間Td以降もL信号を継続して出力し続け、さらに直流電流源1の電圧Vsがあらかじめ設定された第4の電圧に到った時点から遅延時間Td後までは、L信号を出力し続けるので、キャパシタCvへの充電が中断することなく継続される。
なお、図20ではスイッチS1〜スイッチS3のスイッチング時間および遅延時間Tdは無視できるほど小さいので図示していない。
キャパシタCvへの充電継続中、直流電流源1の電圧Vsは、図20に示すようにキャパシタCvの端子間電圧にVfを加えた電圧を保持しながら徐々に上昇する。
(2)キャパシタCvに蓄えられた電力は制御回路90に供給されるが、制御回路90全体は、キャパシタCvの端子間電圧Vbが制御回路90の全ての素子が稼働する最低動作電圧Vmに達しなければ稼働しない。なお、リセットIC91〜93には遅延時間を設定しなくてもよい。
(3)キャパシタCvへの充電が進み、キャパシタCvの端子間電圧Vbが、制御回路90が稼働する最低動作電圧Vm(≦第4の電圧−Vf)に達すると、スイッチ部8および電圧監視部9全体が稼働状態になる。
<第1蓄電ユニット31への充電>
(4)電圧監視部9が稼働状態になると、リセットIC91はキャパシタCvの端子間電圧Vbの監視を、リセットIC92は第1ユニット電圧Vt1の監視を、リセットIC93は第2ユニット電圧Vt2の監視を開始する。
(4)電圧監視部9が稼働状態になると、リセットIC91はキャパシタCvの端子間電圧Vbの監視を、リセットIC92は第1ユニット電圧Vt1の監視を、リセットIC93は第2ユニット電圧Vt2の監視を開始する。
Hリセット型のリセットIC91は、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ設定された第5の電圧未満の場合には、SR−FF94とSR−FF95のセット端子SF1、SF2にH信号を送出し、キャパシタCvの端子間電圧Vbが第5の電圧以上の場合にはSR−FF94とSR−FF95のセット端子SF1、SF2にL信号を送出する。
なお、第5の電圧は、キャパシタCvの蓄積電荷量が、制御回路90を、少なくとも有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間動作させることができる電力量に相当する電圧に設定されている。
またLリセット型のリセットIC92は、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ設定された第1の電圧未満の場合には、SR−FF94のリセット端子RF1にL信号を送出し、第1ユニット電圧Vt1が第1の電圧以上の場合には、SR−FF94のリセット端子RF1にH信号を送出する。
さらにLリセット型のリセットIC93は、第2ユニット電圧Vt2があらかじめ設定された第1の電圧未満の場合には、SR−FF95のリセット端子RF2にL信号を送出し、第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧以上の場合には、SR−FF95のリセット端子RF2にH信号を送出する。前述したように第1の電圧は、第1蓄電ユニット31および第2蓄電ユニット32が過充電にならないような電圧(例えば定格電圧)に設定することが好ましい。
したがって、キャパシタCvの端子間電圧が最低動作電圧Vmに達して、制御回路90が稼働状態になると、リセットIC91は、SR−FF94とSR−FF95のセット端子SF1、SF2にH信号を送出する。また、リセットIC92は、SR−FF94のリセット端子RF1にL信号(すなわち第1ユニット電圧Vt1が、まだ第1の電圧に達していないという信号)を送出し、リセットIC93は、SR−FF95のリセット端子RF2にL信号(すなわち第2ユニット電圧Vt2が、まだ第1の電圧に達していないという信号)を送出する。
上記の信号を受けたSR−FF94は、出力端子Q1からスイッチS2をオン(すなわち閉じる)にするH信号を送出し、Q1の否定出力端子からAND回路96の一方の入力にL信号を送出する。また、SR−FF95は、出力端子Q2からAND回路96の他方の入力にH信号を送出する。したがって、AND回路96の出力はL信号となり、スイッチS3はオフ(すなわち開く)状態に保持される。
その結果、直流電流源1と第1蓄電ユニット31がスイッチS2とダイオードD4を介して接続され、第1蓄電ユニット31への充電が開始され、同時に、直流電流源1とキャパシタCvもスイッチS2とダイオードD2を介して接続され、キャパシタCvの充電も継続される。
しかし、第1蓄電ユニット31への充電が開始された直後に、直流電流源1の電圧Vsは図20に示すように、完全放電状態にある第1ユニット電圧(すなわち接地電位)Vt1にVfを加えた電圧まで低下し、また、すでに充電が進行しているキャパシタCvの端子間電圧Vbの方が完全放電状態にある第1蓄電ユニット31の電圧Vt1より高いので、直流電流源1からの充電電流は、キャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1が等しくなるまで第1蓄電ユニット31へ流入する。そして第1蓄電ユニット31への充電が進み、キャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1が等しくなった時点から、キャパシタCvと第1蓄電ユニット31は、ほぼ同電圧を保ちながら充電が進行する。
なお、第1蓄電ユニット31と接続された直後の直流電流源1の出力電圧Vsは、完全放電状態にある第1ユニット電圧(すなわち接地電位)Vt1よりVfだけ高い電圧になっており、Vfより低いリセットIC81の最低動作電圧は確保されるので、リセットIC81が動作を停止することはない。
また、直流電流源1の電圧Vsは図20のように、第1蓄電ユニット31への充電が開始されて以降、第1ユニット電圧Vt1にVfを加えた電圧を保持しながら上昇する。
なお、第1蓄電ユニット31の充電中にも、直流電流源1とキャパシタCvがスイッチS2とダイオードD2を介して接続され、キャパシタCvの充電が行われているのは、制御回路90が停止することのないように、できる限りキャパシタCvに電力を蓄積しておくためである。
(5)第1蓄電ユニット31への充電の進行に伴って第1ユニット電圧Vt1が上昇するので、直流電流源1の出力電圧Vsも上昇する。直流電流源1の電圧Vsがあらかじめ設定された第4の電圧に達したことをリセットIC81が検知した時刻T2から遅延時間Td後に、リセットIC81はスイッチS1をオフにする(すなわち開く)H信号を送出し、スイッチS1を介したキャパシタCvへの充電は停止される。その後は、オン(すなわち閉じた)状態にあるスイッチS2を介してキャパシタCvと第1蓄電ユニット31が並列に充電される。
また、キャパシタCvに蓄積されている電力は、制御回路90によって消費されるが、キャパシタCvと第1蓄電ユニット31が並列接続されて直流電流源1から充電が行われるので、キャパシタCvの端子間電圧Vbが第1ユニット電圧Vt1より低下すると直流電流源1からキャパシタCvへの流入電流量が増加し、第1蓄電ユニット31への流入電流量が減少するので、結果的にキャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1は常にほぼ同電圧を保ちながら上昇する。
(6)キャパシタCvへの充電が進行し、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ設定された第5の電圧に達すると、Hリセット型のリセットIC91からSR−FF94とSR−FF95のセット端子SF1、SF2にL信号が送出されるが、SR−FF94とSR−FF95の出力信号は反転せず、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電も継続される。
<第1蓄電ユニット31の充電から第2蓄電ユニット32の充電へ>
(7)第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1が電力変換器4の許容入力電圧範囲の下限値を超えると負荷5への電力供給が可能となる。また、第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ設定された第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と(図20の時刻T3)、リセットIC92はSR−FF94のリセット端子RF1へH信号(すなわち第1蓄電ユニット31の満充電を知らせる信号)を送出する。一方、リセットIC91からSR−FF94のセット端子SF1へ送出されている信号はL信号なので、SR−FF94の出力信号レベルが反転する。
(7)第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1が電力変換器4の許容入力電圧範囲の下限値を超えると負荷5への電力供給が可能となる。また、第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ設定された第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と(図20の時刻T3)、リセットIC92はSR−FF94のリセット端子RF1へH信号(すなわち第1蓄電ユニット31の満充電を知らせる信号)を送出する。一方、リセットIC91からSR−FF94のセット端子SF1へ送出されている信号はL信号なので、SR−FF94の出力信号レベルが反転する。
(8)したがって、SR−FF94の出力端子Q1からL信号が送出されて、スイッチS2がオフ(すなわち開く)になり、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電が停止され、SR−FF1のQ1の否定出力端子からはAND回路96の一方の入力にH信号が送出され、SR−FF95の出力端子Q2からはH信号が保持されているので、スイッチS3がオン(すなわち開じる)となり、直流電流源1と第2蓄電ユニット32がスイッチS3とダイオードD5を介して接続され、直流電流源1から第2蓄電ユニット32への充電が開始される。
<キャパシタCvへの補充充電>
(9)第2蓄電ユニット32への充電が行われている間、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電は行われない。そのため、キャパシタCvの端子間電圧(出力電圧)Vbは、制御回路90での電力消費により低下する。
(9)第2蓄電ユニット32への充電が行われている間、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電は行われない。そのため、キャパシタCvの端子間電圧(出力電圧)Vbは、制御回路90での電力消費により低下する。
(10)キャパシタCvは、少なくとも有効日射時間が確保される晴天日1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日の間、制御回路90を駆動させることができる電力量を蓄積できる静電容量を有しているが、設定した以上の有効日射時間が確保される日があり、(n+1)日間以上の無日照保証日数分の電力が蓄積された場合、キャパシタCvの端子間電圧Vbは低下する。
そこで、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ設定された第4の電圧まで低下すると(図20の時刻T4)、Hリセット型のリセットIC91はその電圧低下を検出し、SR−FF94のセット端子SF1に対してH信号(すなわちキャパシタCvの出力電圧低下検出信号)を送出する。
その結果、SR−FF94の出力信号は再び反転し、スイッチS2がオン(すなわち閉じる)、スイッチS3がオフ(すなわち開く)となり、直流電流源1と第1蓄電ユニット31および直流電流源1とキャパシタCvとがそれぞれダイオードD4、D2を介して再び接続され、第2蓄電ユニット32への充電が停止される。但し、キャパシタCvと第1蓄電ユニット31は端子間電圧の低い方から充電される。
その後もキャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ定められた第4の電圧まで低下する度に、(6)〜(10)の過程を繰り返す。この動作により、直流電流源1から電力が供給されている間、図20の時刻T3〜T6に示すように、キャパシタCvの端子間電圧Vbは、制御回路90の動作を停止させることのない第4の電圧以上でかつ第1の電圧以下に保たれ、また、第1ユニット電圧Vt1も、あらかじめ定められた第3の電圧以上でかつ第1の電圧以下に保たれる。なお、第3の電圧は、少なくとも電力変換器4の許容入力電圧範囲の下限値以上の電圧に設定される。
<充電停止>
(11)第2蓄電ユニット32への充電が進み、第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧に達した(すなわち満充電になった)ことをリセットIC93が検知すると(図20の時刻T6)、リセットIC93はSR−FF95のリセット端子RF2に対してH信号(すなわち第2蓄電ユニット32が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。その結果、SR−FF95の出力端子Q2は、AND回路96の一方の入力にL信号を送出し、AND回路96の他方の入力にはSR−FF95のQ1の否定出力端子からはL信号が保持されているので、スイッチS3がオフ(すなわち開く)となり、第2蓄電ユニット32への充電が停止する。
(11)第2蓄電ユニット32への充電が進み、第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧に達した(すなわち満充電になった)ことをリセットIC93が検知すると(図20の時刻T6)、リセットIC93はSR−FF95のリセット端子RF2に対してH信号(すなわち第2蓄電ユニット32が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。その結果、SR−FF95の出力端子Q2は、AND回路96の一方の入力にL信号を送出し、AND回路96の他方の入力にはSR−FF95のQ1の否定出力端子からはL信号が保持されているので、スイッチS3がオフ(すなわち開く)となり、第2蓄電ユニット32への充電が停止する。
(12)図18に示す独立型電源装置の構成では、第1蓄電ユニット31から負荷5への電力供給により、第1ユニット電圧Vt1が低下し、第2ユニット電圧Vt2が、第1ユニット電圧Vt1にダイオードD6の順方向電圧降下分を加えた電圧を上回ると、第2蓄電ユニット32から第1蓄電ユニット31へと電力が供給される。
しかし、前述の図17に示したように、第2蓄電ユニット32の出力を第1蓄電ユニット31に接続せず、ダイオードD6を経由して電力変換器4に接続する構成としてもよい。ただし、この場合には図17のように第1蓄電ユニット31と電力変換器4の間にも逆流防止ダイオードD7が必要となる。
また、図18の独立型電源装置の電圧監視部9のAND回路96およびリセットIC91〜リセットIC93、SR−FF94、SR−FF95の機能をマイクロプロセッサやマイクロコントローラ、あるいはCPLDやFPGAなどで構成してもよい。
以下、図18に示した独立型電源装置の評価試験の結果について説明する。先に述べた図4の独立型電源装置の評価実験の場合と同様、有効日射時間を3時間、連続無日照保証日数を5日とした静電容量をもつ第1蓄電ユニット31と、さらに第1蓄電ユニット31と同じ静電容量もつ第2蓄電ユニット32を用意した。
独立型電源装置の第1ユニット電圧Vt1と第2ユニット電圧Vt2が0[V]の状態(すなわち完全放電状態)で、先に記した図4の独立型電源装置の評価実験の場合と同じ負荷とDC−DCコンバータ(電力変換器4)を接続して屋外に設置し、第1ユニット電圧Vt1、第2ユニット電圧Vt2、DC−DCコンバータの出力電圧Vaおよび照度を1週間測定した。その結果を図21に示す。
なお、第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32にはそれぞれ、定格電圧2.7[V]、静電容量200[F]のキャパシタを、キャパシタCvには定格電圧2.7[V]、静電容量1[F]のキャパシタを用いた。
図21により、1日目から第1ユニット電圧Vt1は定格電圧に近い状態を維持しており、第1ユニット電圧Vt1が定格電圧に達すると充電対象を第2蓄電ユニットVt2に切換えて充電が行われていることから、余剰電力が蓄えられていることが確認される。
また、2日目には、第2ユニット電圧Vt2も定格電圧に近い状態を維持しており、3日目以降は、第1ユニット電圧Vt1と第2ユニット電圧Vt2は悪天候の影響を受けることなく、いずれも、2.0[V]に設定された第3の電圧と2.7[V]に設定された第1の電圧の間に維持されている。
すなわち、第1蓄電ユニット31で連続無日照保証日数5日分の電力量が確保され、さらに第2蓄電ユニット32で連続無日照保証日数5日分の電力量が確保され、10日分の電力量が確保されていることがわかる。
(実施の形態3)
図22に本発明の実施の形態3にかかる独立型電源装置の構成の一例を示す。本実施の形態では、図18の蓄電部3aが蓄電部3bに、スイッチ部8がスイッチ部8bに、電圧監視部9が電圧監視部9bに置き換えられている。また蓄電部3bは、第1蓄電ユニット31、第2蓄電ユニット32および第3蓄電ユニット33の3つの蓄電ユニットで構成されている。
図22に本発明の実施の形態3にかかる独立型電源装置の構成の一例を示す。本実施の形態では、図18の蓄電部3aが蓄電部3bに、スイッチ部8がスイッチ部8bに、電圧監視部9が電圧監視部9bに置き換えられている。また蓄電部3bは、第1蓄電ユニット31、第2蓄電ユニット32および第3蓄電ユニット33の3つの蓄電ユニットで構成されている。
図22において、リセットIC81、92、93および97はLリセット型のリセットICであり、リセットIC91は、Hリセット型のリセットICである。なお、リセットIC81には実施の形態2と同様の遅延時間が設定されており、リセットIC91、92、93および97には遅延時間を設定しなくても良い。
また、図22中のスイッチ部8b内のスイッチS1は、L信号が入力されるとオン(すなわち閉じる)となり、H信号が入力されるとオフ(すなわち開く)となるスイッチであり、スイッチS2〜S4は、H信号が入力されるとオン(すなわち閉じる)となり、L信号が入力されるとオフ(すなわち開く)となるスイッチである。
なお、電圧監視部9b内の論理積ICであるAND回路96と99、リセットIC91、92、93および97、セット・リセット・フリップフロップであるSR−FF94、95および98は、制御回路を構成している。また、図22では、リセットIC81、91、92、93、および97の入力端子に接続される分圧抵抗や遅延容量接続端子に接続されるキャパシタおよび接地端子は図示されていない。また、ダイオードD1〜D7は逆流防止用ダイオードである。
以下、図22に示した本実施の形態にかかる独立型電源装置の動作を説明するが、初期状態において、第1蓄電ユニット31、第2蓄電ユニット32、第3蓄電ユニット33およびキャパシタCvはいずれも完全放電状態であり、スイッチS1〜スイッチS4は開放状態にある。
<電源用キャパシタCvの充電>
(1)電源用キャパシタCvの充電開始までの過程は、実施の形態2における電源用キャパシタCvの充電開始までの過程と同様であるので、説明は省略する。
(1)電源用キャパシタCvの充電開始までの過程は、実施の形態2における電源用キャパシタCvの充電開始までの過程と同様であるので、説明は省略する。
(2)キャパシタCvに蓄えられた電力は、電圧監視部9b内の論理積ICであるAND回路96と99およびリセットIC91、92、93および97、SR−FF94、95および98の電源端子に供給されるが、これらの素子は、キャパシタCvの端子間電圧Vbがこれらの素子の最低動作電圧Vmに達しなければ稼働しない。
(3)キャパシタCvへの充電が進み、キャパシタCvの端子間電圧Vbが、制御回路を構成する各素子の最低動作電圧Vmに達すると、制御回路全体が稼働状態になる。
<第1蓄電ユニット31への充電>
(4)電圧監視部9b内のリセットIC91は稼働状態になると、キャパシタCvの端子間電圧Vbを監視し、実施の形態2と同様に、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ定められた第5の電圧未満の場合には、SR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にH信号を送出し、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ定められた第5の電圧以上の場合にはSR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にL信号を送出する。
(4)電圧監視部9b内のリセットIC91は稼働状態になると、キャパシタCvの端子間電圧Vbを監視し、実施の形態2と同様に、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ定められた第5の電圧未満の場合には、SR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にH信号を送出し、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ定められた第5の電圧以上の場合にはSR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にL信号を送出する。
なお、第5の電圧は、キャパシタCvの蓄積電荷量が、電圧監視部9b内の制御回路を、少なくとも有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間動作させることができる電力量に相当する電圧に設定されている。
また、リセットIC92は稼働状態になると、第1ユニット電圧Vt1を監視し、第1ユニット電圧Vt1が第1の電圧未満の場合には、SR−FF94のリセット端子RF1にL信号を送出し、第1ユニット電圧Vt1が第1の電圧以上の場合には、SR−FF94のリセット端子RF1にH信号を送出する。
さらに、リセットIC93は稼働状態になると第2ユニット電圧Vt2を監視し、第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧未満の場合には、SR−FF95のリセット端子RF2にL信号を送出し、第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧以上の場合には、SR−FF95のリセット端子RF2にH信号を送出する。
同様に、リセットIC97は稼働状態になると第3蓄電ユニット33の電圧(以下では「第3ユニット電圧」と記す)Vt3を監視し、第3ユニット電圧Vt3が第1の電圧未満の場合には、SR−FF98のリセット端子RF3にL信号を送出し、第3ユニット電圧Vt3が第1の電圧以上の場合には、SR−FF98のリセット端子RF3にH信号を送出する。
前述したように、第1の電圧は第1蓄電ユニット31、第2蓄電ユニット32および第3蓄電ユニット33の定格電圧(すなわち満充電電圧)に設定することが好ましい。
キャパシタCvへの充電が進み、キャパシタCvの端子間電圧Vbが、制御回路を構成する各素子の最低動作電圧Vmに達すると、制御回路全体が稼働状態になり、リセットIC91は、SR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にH信号を送出する。
また、リセットIC92は、SR−FF94のリセット端子RF1にL信号(すなわち第1ユニット電圧Vt1が第1の電圧に達していないという信号)を送出し、リセットIC93は、SR−FF95のリセット端子RF2にL信号(すなわち第2ユニット電圧Vt2が第1の電圧に達していないという信号)を送出する。同様に、リセットIC97は、SR−FF98のリセット端子RF3にL信号(すなわち第3ユニット電圧Vt3が第1の電圧に達していないという信号)を送出する。
そして、上述の信号を受けたSR−FF94は、出力端子Q1からスイッチS2をON(すなわち閉じる)にするH信号を送出し、Q1の否定出力端子から論理積ICのAND回路96と99のそれぞれの1つの入力端子にL信号を送出する。
また、SR−FF95は、出力端子Q2からAND回路96の1つの入力端子にH信号を送出し、Q2の否定出力端子からAND回路99の1つの入力端子にL信号を送出する。さらにSR−FF98は、出力端子Q3からAND回路99の1つの入力端子にH信号を送出する。
その結果、スイッチS2はON(すなわち閉じる)状態、スイッチS3とスイッチS4はOFF(すなわち開く)状態となるので、直流電流源1と第1蓄電ユニット31がスイッチS2とダイオードD3を介して接続され、第1蓄電ユニット31への充電が開始され、また、直流電流源1とキャパシタCvもスイッチS2とダイオードD2を介して接続される。すなわち、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvが直流電流源1と並列に接続される。
しかし、直流電流源1と第1蓄電ユニット31が接続された直後、すなわち第1蓄電ユニット31への充電が開始された直後には、すでに充電が進行しているキャパシタCvの端子間電圧の方が、完全放電状態にある第1蓄電ユニット31の電圧より高いので、キャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1が等しくなるまで、直流電流源1からの充電電流は第1蓄電ユニット31へ流入する。そして第1蓄電ユニット31への充電が進み、キャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1が等しくなった時点から、キャパシタCvと第1蓄電ユニットVt1がほぼ同電圧を保ちながら充電が進行する。
なお、第1蓄電ユニット31と接続された直後の直流電流源1の出力電圧は、完全放電状態にある第1ユニット電圧(すなわち接地電位)Vt1より、スイッチS2の導通時の順方向電圧降下とダイオードD3の順方向電圧降下を加えた電圧Vfだけ高い電圧になっており、リセットIC81の最低動作電圧は確保されるので、リセットIC81が動作を停止することはない。また、第2蓄電ユニット32への充電はまだ行われていない。
(5)キャパシタCvと第1蓄電ユニット31への充電の進行に伴って、キャパシタCvと第1ユニット電圧Vt1が上昇するので、直流電流源1の出力電圧Vsも上昇する。直流電流源1の電圧Vsがあらかじめ定められた第4の電圧に達したことをリセットIC81が検知すると、リセットIC81はスイッチS1をオフにする(すなわち開く)H信号を送出し、スイッチS1を介したキャパシタCvへの充電は停止される。その後は、オン(すなわち閉じた)状態にあるスイッチS2を介してキャパシタCvと第1蓄電ユニット31が並列に充電される。
なお、第4の電圧は、キャパシタCvの端子間電圧(出力電圧)Vsが、制御回路の全てが稼働する最低動作電圧Vm(すなわち、一般的にはリセットICの動作電圧より高いSR−FFの動作電圧)にVfを加えた電圧以上の電圧に設定されている。
また、キャパシタCvに蓄積された電力は制御回路によって消費されるので、キャパシタCvの端子間電圧Vbは低下するが、キャパシタCvと第1蓄電ユニット31が並列接続されて直流電流源1から充電が行われているので、キャパシタCvの端子間電圧Vbが第1ユニット電圧Vt1より低下すると、キャパシタCvへの流入電流量が増加して第1蓄電ユニット31への流入電流量が減少し、結果的にキャパシタCvの端子間電圧Vbと第1ユニット電圧Vt1は常にほぼ同電圧を保ちながら上昇する。なお、第2蓄電ユニット32や第3蓄電ユニット33への充電はまだ行われていない。
(6)キャパシタCvへの充電が進行し、キャパシタCvの端子間電圧Vbがあらかじめ設定された第5の電圧に達すると、リセットIC91からSR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3にL信号が送出されるが、SR−FF94、95および98の出力信号は変化せず、保持される。また、キャパシタCvへの充電は継続されている。
なお、第5の電圧はキャパシタCvの蓄積電荷量が、電圧監視部9b内の制御回路を、少なくとも有効日射時間が確保される1日と連続無日照保証日数であるn日間の合計(n+1)日間動作させることができる電力量に相当する電圧に設定されている。
<第1蓄電ユニット31の充電から第2蓄電ユニット32の充電へ>
(7)第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC92はSR−FF94のリセット端子RF1へH信号(すなわち第1蓄電ユニット31の満充電を知らせる信号)を送出する。一方、リセットIC91からSR−FF94のセット端子SF1へ送出されている信号はL信号なので、SR−FF94の出力信号レベルが反転する。
(7)第1蓄電ユニット31への充電が進行し、第1ユニット電圧Vt1があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC92はSR−FF94のリセット端子RF1へH信号(すなわち第1蓄電ユニット31の満充電を知らせる信号)を送出する。一方、リセットIC91からSR−FF94のセット端子SF1へ送出されている信号はL信号なので、SR−FF94の出力信号レベルが反転する。
(8)SR−FF94の出力信号レベルが反転することにより、出力端子Q1からはスイッチS2をオフ(すなわち開く)にするL信号が送出され、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電が停止される。また、否定出力端子Q1からは、AND回路96の一方の入力端子に対してH信号が送出され、AND回路96の他方の入力端子にはSR−FF95の出力端子Q2から変化なくH信号が送出されているので、スイッチS3がONとなり(すなわち閉じる)、直流電流源1と第2蓄電ユニット32がスイッチS3とダイオードD4を介して接続され、直流電流源1から第2蓄電ユニット32への充電が開始される。
<第2蓄電ユニット32の充電から第3蓄電ユニット33の充電へ>
(9)第2蓄電ユニット32への充電が進み、第2ユニット電圧Vt2があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC93はSR−FF95のリセット端子RF2へH信号(すなわち第2蓄電ユニット32が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。
(9)第2蓄電ユニット32への充電が進み、第2ユニット電圧Vt2があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC93はSR−FF95のリセット端子RF2へH信号(すなわち第2蓄電ユニット32が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。
(10)リセットIC93から第2蓄電ユニット32の満充電を知らせる信号を受け取ったSR−FF95は、出力端子Q2からAND回路96の一方の入力端子に対してL信号を送出し、AND回路96の他方の入力端子にはSR−FF94のQ1の否定出力端子からH信号が送出されているので、AND回路96の出力はL信号となり、スイッチS3はオフ(すなわち開く)となる。
また、SR−FF95のQ2の否定出力端子からはAND回路99の第1の入力端子にH信号が送出され、AND回路99の第2の入力端子にはSR−FF94のQ1の否定出力端子からH信号が送出され、さらにAND回路99の第3の入力端子にはSR−FF98の出力端子Q3からH信号が送出されているので、AND回路99の出力はH信号となり、スイッチS4がオン(すなわち閉じる)になる。したがって、第2蓄電ユニット32への充電が停止され、第3蓄電ユニット33への充電が開始される。
<キャパシタCvの補充充電>
(11)第2蓄電ユニット32または第3蓄電ユニット33への充電が行われている間、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電は行われない。そのため、第1蓄電ユニット31と並列に接続されているキャパシタCvの出力電圧Vbは、電圧監視部9b内のAND回路96と99およびリセットIC91、92、93および97、ならびにSR−FF94、95および98での電力消費により低下する。
(11)第2蓄電ユニット32または第3蓄電ユニット33への充電が行われている間、第1蓄電ユニット31とキャパシタCvへの充電は行われない。そのため、第1蓄電ユニット31と並列に接続されているキャパシタCvの出力電圧Vbは、電圧監視部9b内のAND回路96と99およびリセットIC91、92、93および97、ならびにSR−FF94、95および98での電力消費により低下する。
(12)キャパシタCvの出力電圧Vbがあらかじめ定められた第4の電圧まで低下すると、Hリセット型のリセットIC91はその電圧低下を検出し、SR−FF94、95および98のセット端子SF1〜SF3に対してH信号(すなわちキャパシタCvの電圧低下検出信号)を送出する。
(13)その結果、SR−FF94の出力信号が再び反転するので、スイッチS2がON(すなわち閉じる)になり、スイッチS3とスイッチS4がOFF(すなわち開く)になるので、キャパシタCvと第1蓄電ユニット31への充電が再開すると共に、第2蓄電ユニット32または第3蓄電ユニット33への充電が停止する。
その後もキャパシタCvの出力電圧Vbがあらかじめ定められた第4の電圧まで低下する度に、(5)〜(13)の過程を繰り返す。この動作により、直流電流源1から電力が供給されている期間、キャパシタCvの端子間電圧Vbは、制御回路の動作を停止させることのない電圧に保たれ、また、第1ユニット電圧Vt1も常にあらかじめ定められた第3の電圧以上で、且つ第1の電圧以下に保たれる。なお、第3の電圧は実施の形態2と同様、少なくとも電力変換器4の許容入力電圧範囲の下限値以上の電圧に設定される。
<充電停止>
(14)第3蓄電ユニット33への充電が進み、第3ユニット電圧Vt3があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC97はSR−FF98のリセット端子RF3へH信号(すなわち第3蓄電ユニット33が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。
(14)第3蓄電ユニット33への充電が進み、第3ユニット電圧Vt3があらかじめ定められた第1の電圧に達する(すなわち満充電になる)と、リセットIC97はSR−FF98のリセット端子RF3へH信号(すなわち第3蓄電ユニット33が満充電になったことを知らせる信号)を送出する。
(15)リセットIC97から第3蓄電ユニット33の満充電を知らせる信号を受け取ったSR−FF98の出力信号Q3は反転するので、AND回路99からスイッチS4をOFFにする(すなわち開く)信号が送出され、第3蓄電ユニット33への充電が停止する。
<第2蓄電ユニット32または第3蓄電ユニット33から第1蓄電ユニット31への電力供給>
(16)第3蓄電ユニット33への充電停止後、第3ユニット電圧Vt3が第1ユニット電圧Vt1を上回ると、第3蓄電ユニットVt3からダイオードD7を介して第1蓄電ユニット31へと電力が供給される。
(16)第3蓄電ユニット33への充電停止後、第3ユニット電圧Vt3が第1ユニット電圧Vt1を上回ると、第3蓄電ユニットVt3からダイオードD7を介して第1蓄電ユニット31へと電力が供給される。
なお、図22では第2蓄電ユニット32および第3蓄電ユニット33の出力がそれぞれダイオードD5とD7を経由して第1蓄電ユニット31に接続されているが、第1蓄電ユニット31、第2蓄電ユニット32および第3蓄電ユニット33の出力を、それぞれダイオードD8(図示せず)とダイオードD5およびD7を経由して電力変換器に接続するようにしてもよい。また、第3ユニット電圧Vt3が第2ユニット電圧Vt2を上回ると、第3蓄電ユニット33から逆流防止ダイオードを経由して第2蓄電ユニット32へと電力が供給される構成としても良い。
上記のように3個の蓄電ユニットを持つ独立型電源装置を構築する手法について述べたが、同様にして、4個以上の蓄電ユニットをもつ独立型電源装置を構築することができる。
(実施の形態4)
上述の実施の形態1〜3では、単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続した蓄電ユニットを用いた場合について説明した。しかし、負荷が高い電圧を必要とする場合や大きな電力量を必要とする場合する場合には、必要な電圧と蓄積電荷量を確保するために、複数個のキャパシタを直並列に接続した蓄電ユニットを用いなければならないことも多い。
上述の実施の形態1〜3では、単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続した蓄電ユニットを用いた場合について説明した。しかし、負荷が高い電圧を必要とする場合や大きな電力量を必要とする場合する場合には、必要な電圧と蓄積電荷量を確保するために、複数個のキャパシタを直並列に接続した蓄電ユニットを用いなければならないことも多い。
複数個のキャパシタを直並列接続して充放電効率を向上するための制御や、各キャパシタの過充電防止のための制御を施した蓄電ユニットについては、特開平11−215695号公報を初めとして多くの制御方式が提案されている。
このような蓄電ユニットを蓄電部に用いることにより、負荷が高い電圧を必要とする場合やさらに大きな電力量を必要とする場合に対しても、実施の形態1〜3で述べた方法で独立型電源装置を構築することができる。
しかし、上述のような蓄電ユニットには、蓄電ユニットが満充電になった場合、過充電防止のための過充電保護回路を備えているものも多いので、本実施の形態では、実施の形態
1〜3で述べた手法に上述の蓄電ユニットを用いる場合の変更点について説明する。
1〜3で述べた手法に上述の蓄電ユニットを用いる場合の変更点について説明する。
満充電電圧がキャパシタ単体の定格電圧より高い上記のような蓄電ユニットを蓄電部に用いる場合、当然、開放電圧の高い直流電流源が必要となる。したがって、実施の形態1〜3で示した電圧監視部内の論理積ICおよびリセットICやSR−FF(セット・リセット・フリップフロップ)が破壊しないように配慮する必要がある。
なお、上述のような満充電電圧の高い蓄電ユニットを蓄電部に用いる場合であっても、実施の形態1〜3で述べた電圧監視部内の制御回路への電源を供給するキャパシタCvの定格電圧は、蓄電ユニットの出力電圧より低くて良いので、キャパシタ単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続した構成で良い。
また、以下では上述の蓄電ユニットが、それぞれ満充電になったことを知らせる信号(以下では満充電信号と記す)を出力する機能を備えているものとし、この満充電信号の電圧レベルは、実施の形態1〜3で示した電圧監視部内の各SR−FFの入力信号レベルの信号と同様であるとする。
したがって、電圧監視部9または9b内の制御回路の電源用キャパシタCvの満充電監視用リセットIC(図18または図22中のリセットIC91)以外の電源監視部内のリセットIC(すなわち、蓄電ユニットがそれぞれ満充電になったことを判断する電源監視部内の各リセットIC)が不要である場合について説明する。
蓄電部3aまたは3bに上述の蓄電ユニットを用いた独立型電源装置の構成を図23に示す。図23(a)は、蓄電部が第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32から構成される実施の形態2に対応した例を、図23(b)は、蓄電部が第1蓄電ユニット、第2蓄電ユニット1および第3蓄電ユニットから構成される実施の形態3に対応した例を示している。
図23(a)、(b)のいずれの独立型電源装置においても、図18、図22中に記されたキャパシタCvは、電圧監視部9内に設けられており、その充電過程は実施の形態2または3で述べた内容と同様である。
図23(a)の独立型電源装置では、第1蓄電ユニット31が満充電になると、第1蓄電ユニット31は電圧監視部9へ満充電信号を送出し、その満充電信号を受けた電圧監視部9は、第1蓄電ユニット31への充電を停止し、第2蓄電ユニット32への充電を開始するようにスイッチ部8へスイッチ切り換え信号を送出する。
図23(b)の独立型電源装置では、第1蓄電ユニット31が満充電になると、第1蓄電ユニット31は電圧監視部9へ満充電信号を送出し、その満充電信号を受けた電圧監視部9は、第1蓄電ユニット31への充電を停止し、第2蓄電ユニット32への充電を開始するようにスイッチ部8へスイッチ切り換え信号を送出する。さらに、第2蓄電ユニット32が満充電になると、第2蓄電ユニット32は電圧監視部9へ満充電信号を送出し、その満充電信号を受けた電圧監視部9は、第2蓄電ユニット32への充電を停止し、第3蓄電ユニット33への充電を開始するようにスイッチ部8へスイッチ切り換え信号を送出する。
以下では、蓄電部3aまたは3bに上述の蓄電ユニットを用いた独立型電源装置において、実施の形態2または3と異なる点について具体的に説明する。図24に、本実施の形態にかかる独立型電源装置の構成の一例を示す。図24に示す独立型電源装置では、図18の電圧監視部9が電圧監視部9cに置き換えられている。
実施の形態2の第1蓄電ユニット31と第2蓄電ユニット32に、キャパシタ単体の定格電圧より満充電電圧の高い蓄電ユニットを用いた場合には、実施の形態2より高い電圧の直流電流源が必要となる。そこで図24に示すように、リセットIC81の電源端子VDと入力端子VIに分圧抵抗R01、R02、R1、R2を挿入し、適切な動作電圧がリセットIC81の電源に印加されるようにする必要がある。
また、図18中のリセットIC92および93は不要となり、図24では、図18の第1蓄電ユニット31に相当する蓄電ユニットと第2蓄電ユニット32に相当する蓄電ユニットから、電圧監視部9c内の対応する各SR−FF(SR−FF94および95)のリセット入力端子に直接、満充電信号が送出されるようになっている。
一方、電源用キャパシタCvはキャパシタ単体あるいは複数個のキャパシタを並列接続して構成しており、その端子間電圧が直流電流源1の出力電圧より低い値になるため、入力側に抵抗RとツェナーダイオードZDからなるリミッタ回路を接続して入力電圧を低減させている。
なお、図24では、リセットIC81およびリセットIC91の遅延容量接続端子に接続されるキャパシタや接地端子は図示されていない。また、図18との違いを明確にするために、リセットIC81の電源端子と入力端子に接続される分圧抵抗は示したが、リセットIC91の入力端子に接続される分圧抵抗は図示していない。
以上説明したように、蓄電部3aまたは3bを、優先順位が設定された2個以上の蓄電ユニットで構成し、余剰電力を第2蓄電ユニット以下の蓄電ユニットに蓄積することにより、長期間の連続無日照保証日数を実現することができる。したがって、冬季には日照時間が殆どなく、夏季の日照時間は十数時間となる北欧等の高緯度地域では、従来は太陽電池を用いた独立型電源装置を用いることは困難であったが、本発明の独立型電源装置を用いることにより、夏季に太陽電池で発電した電力を蓄積しておき、冬季にその電力を利用することも出来る。
なお、本発明の独立型電源装置は、独立型電源装置として用いるのではなく、直流電流源として、系統電力を整流して直流電流源化した電源を用いることにより、停電や災害時に系統電力が供給されなくなった場合のバックアップ電源として用いることもできる。
1 直流電流源
3a、3b 蓄電部
4 電力変換器
5 負荷
8、8b スイッチ部
9、9b、9c 電圧監視部
31、32、33 蓄電ユニット
81、91、92、93、97 リセットIC
94、95、98 SR−FF
96、99 AND回路
Cv 電源用キャパシタ
D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7 ダイオード
R、R1、R2、R3、R01、R02 抵抗
S1、S2、S3、S4 スイッチ
ZD ツェナーダイオード
3a、3b 蓄電部
4 電力変換器
5 負荷
8、8b スイッチ部
9、9b、9c 電圧監視部
31、32、33 蓄電ユニット
81、91、92、93、97 リセットIC
94、95、98 SR−FF
96、99 AND回路
Cv 電源用キャパシタ
D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7 ダイオード
R、R1、R2、R3、R01、R02 抵抗
S1、S2、S3、S4 スイッチ
ZD ツェナーダイオード
Claims (9)
- 直流電流源から供給される電力を電気二重層キャパシタに蓄積する独立型電源装置であって、
前記電気二重層キャパシタを複数含む少なくとも2個の蓄電ユニットで構成され、これら蓄電ユニットの定格電圧は等しく、かつ蓄電ユニット間に優先順位が定められた蓄電部と、
複数のスイッチで構成され、前記直流電流源と前記複数の蓄電ユニットとを選択的に接続するスイッチ部と、
前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続され、前記直流電流源から供給される電力を電気二重層キャパシタに蓄積する電源、および前記電源から供給される電力により動作し、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧を検出すると共に、前記スイッチ部のスイッチを切り換えるための制御信号を出力する制御回路により構成され、前記少なくとも2個の蓄電ユニットの電圧に従って前記スイッチ部の接続状態を切り換える電圧監視部と、を備え、
前記電圧監視部は、
前記少なくとも2個の蓄電ユニットのうち優先順位の高い第1の蓄電ユニットを、前記スイッチ部を介して前記直流電流源に接続し、
前記第1の蓄電ユニットに前記直流電流源から電力が供給されて電圧があらかじめ設定された第1の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、次に優先順位の高い第2の蓄電ユニットを前記直流電流源に接続することを特徴とする独立型電源装置。 - 前記電圧監視部は、電力が蓄積された前記第1の蓄電ユニットの電圧が放電によりあらかじめ設定された第3の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、再び前記第1の蓄電ユニットを前記直流電流源に接続することを特徴とする、請求項1に記載の独立型電源装置。
- 前記少なくとも2個の蓄電ユニットの静電容量は同一であることを特徴とする、請求項1または2に記載の独立型電源装置。
- 前記電圧監視部は、前記スイッチ部の接続状態を切り換えて前記電源の充電を停止した後、前記電源の電圧が放電によりあらかじめ設定された第4の電圧になったとき、前記スイッチ部の接続状態を切り換え、再び前記電源を前記直流電流源に接続することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の独立型電源装置。
- 前記蓄電部から出力された電力を、所定の電圧の直流電力または交流電力に変換する電力変換器を更に備えたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の独立型電源装置。
- 前記第1の蓄電ユニットと第2の蓄電ユニットは直列に接続され、前記第2の蓄電ユニットから出力された電力が前記第1の蓄電ユニットに供給され、前記第1の蓄電ユニットから出力された電力が前記電力変換器に供給されることを特徴とする、請求項5に記載の独立型電源装置。
- 前記第1の蓄電ユニットと第2の蓄電ユニットは並列に接続され、前記第1の蓄電ユニットから出力された電力または前記第2の蓄電ユニットから出力された電力が、選択的に前記電力変換器に供給されることを特徴とする、請求項5に記載の独立型電源装置。
- 前記電圧監視部の電源の前段に、入力電圧を制限するリミッタ回路が接続されていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の独立型電源装置。
- 前記制御回路は、複数のリセットIC、複数のセット・リセット・フリップフロップおよび少なくとも1つのAND回路で構成されることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の独立型電源装置。
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