JP6712168B2 - プレス打抜き性の良好なCu−Zr系銅合金板材および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高圧端子やバスバーなどの通電部材用素材として好適なプレス打抜き性の良好なCu−Zr系銅合金板材およびその製造方法に関する。
Cu−Zr系銅合金は、65%IACS以上といった高い導電率を有することから、高圧端子やバスバーなど電源回路周りの通電部材として有用である。この種の通電部材に使用するためには、例えば圧延方向の0.2%耐力が400MPa以上といった強度と、曲げ軸が圧延平行方向(B.W.)となる90°W曲げ試験において割れが発生しない最小曲げ半径MBRと板厚tとの比MBR/tの値が0.3以下である曲げ加工性を備えていることが望まれる。また、例えば200℃×1000時間での応力緩和率30%以下であるような耐応力緩和特性を備えていることも望まれる。従来、時効条件や最終的な加工度を適正化することによって、Cu−Zr系銅合金板材の導電性および強度を上記所望のレベルに調整することは可能であった。しかし、曲げ加工性および耐応力緩和特性をも同時に上記所望の範囲に調整することは必ずしも容易でないのが現状である。
一方、銅合金の板材を通電部材に加工する際には、プレス打抜きの工程を経るのが一般的である。図1に、銅合金板材を打ち抜いたときに形成される切口の形状を模式的に示す。切口には、通常、せん断面と破断面が形成される。せん断面はポンチ軸方向にほぼ平行な直線状の形態を有する。本明細書では、ポンチ軸方向およびせん断面法線方向に平行な断面において、せん断面の位置を基準とした、破断面およびカエリの領域での切口の最も深い部分の深さを「エグレ量δ」と呼ぶ。ポンチとダイのクリアランスが適正である場合に、エグレ量δが大きい材料では、プレス打抜き時にいわゆる「打抜きかす」の生成量が多くなり、金型寿命や製品の寸法精度に悪影響を及ぼす。従来のCu−Zr系銅合金板材ではエグレ量δを低減するための材料側からのアプローチは十分になされておらず、プレス打抜き性に関しても改善の余地が残されている。なお、図1においてエグレ量δの大きさは板厚tに対して誇張して描いてある。
特許文献1〜6には、Cu−Zr系銅合金に関する製造技術が種々開示されている。しかし、発明者らの調査によれば、これらの技術ではエグレ量δの改善が困難であり、曲げ加工性についても更なる向上が望まれる。
特開2005−298931号公報 特開2014−133913号公報 特開2011−117055号公報 国際公開第2012/026610号 特開2014−208860号公報 特開2010−126783号公報
本発明は、Cu−Zr系銅合金板材において、導電性、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性の同時改善を図るとともに、プレス打抜きにおけるエグレ量を低減することを目的とする。
発明者らは、Alを添加したCu−Zr系銅合金において、熱間圧延時に動的再結晶が生じる700℃から600℃までの温度域での圧延率を50%以下に制限することによって、耐応力緩和特性および曲げ加工性の低下を回避しながら、その後に行う冷間圧延ではかなりの強加工を行ってもCube方位の配向度が高い結晶配向の集合組織が得られることを発見した。これにより、圧延平行方向および圧延直角方向いずれのせん断切口においても、エグレ量δを顕著に低減できることがわかった。また、Cu−Zr系銅合金にAlを添加することによって、時効処理を行うまでの工程で格子歪の蓄積量を増大させることができ、時効処理ではその歪を利用して多くのサイトから微細な析出物を効率的に生成させることができる。これにより、耐応力緩和特性が改善される。本発明はこのような知見に基づいて完成したものである。
上記目的は、質量%で、Zr:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.25%、Sn、Mg、Si、P、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Fe、Ag、Ca、Bの合計含有量:0〜0.50%、残部がCuおよび不可避的不純物である化学組成を有し、下記(1)式を満たす結晶配向を有し、板面(圧延面)に平行な観察面について、EBSD(電子線後方散乱回折法)により、結晶方位差15°以上の境界を結晶粒界とみなした場合の結晶粒内における、ステップサイズ0.2μmで測定したKAM値が1.5〜4.5である銅合金板材によって達成される。この銅合金板材の導電率は例えば65%IACS以上、圧延方向の0.2%耐力は例えば400MPa以上である。
I{200}/I{220}≧1.0 …(1)
ここで、I{hkl}は板材の板面(圧延面)における{hkl}結晶面のX線回折ピークの積分強度である。(1)式左辺の積分強度比は、X線回折装置を用いて、Cu−Kα線、管電圧40kV、管電流20mAの条件で測定されたX線回折パターンにより定めることができる。上記成分元素のうち、Sn、Mg、Si、P、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Fe、Ag、Ca、Bは任意含有元素である。
KAM(Kernel Average Misorientation)値は、測定領域の平面内に0.2μm間隔で配置された電子線照射スポットについて、隣接するスポット間の結晶方位差(以下これを「隣接スポット方位差」という。)をすべて測定し、15°未満である隣接スポット方位差の測定値のみを抽出して、それらの平均値を求めたものに相当する。すなわち、KAM値は結晶粒内の格子歪の量を表す指標であり、この値が大きいほど結晶格子の歪が大きい材料であると評価することができる。
上記の銅合金板材の製造方法として、前記化学組成を有する銅合金の鋳片を850〜1000℃に加熱したのち熱間圧延を開始し、最終パス圧延温度を700℃以下とし、700℃から600℃までの温度域での圧延率を50%以下とする条件で熱延材を得る工程(熱間圧延工程)、
前記熱延材に、中間焼鈍を挿入しないか、または再結晶が生じない温度での1回以上の中間焼鈍を挿入する方法でトータル圧延率80%以上の冷間圧延を施して冷延材を得る工程(冷間圧延工程)、
前記冷延材を250〜750℃の温度域に加熱して第二相粒子を析出させ、導電率65%IACS以上かつ圧延方向の0.2%耐力400MPa以上の時効材を得る工程(時効処理工程)、
を有する銅合金板材の製造方法が提供される。
ここで、ある板厚h0(mm)からある板厚h1(mm)までの圧延率は下記(2)式によって定まる。
圧延率R(%)=(h0−h1)/h0×100 …(2)
本発明によれば、Cu−Zr系銅合金において、導電率が65%IACS以上、圧延方向の0.2%耐力が400MPa以上、曲げ軸が圧延平行方向(B.W.)となる90°W曲げ試験でのMBR/tの値が0.3以下、200℃×1000時間での応力緩和率30%以下の特性を有し、かつ後述のエグレ率が3%以下という優れたプレス打抜き性を有する板材が実現できた。上記の強度および耐応力緩和特性は従来一般的なCu−Zr2元系銅合金よりも向上している。プレス打抜きに際しては打抜きかすの生成量が少なくなるので、金型寿命の延伸や製品品質の向上が実現される。また、製造時においては熱間圧延後に高温から急水冷する処理や、熱間圧延後の溶体化処理が不要となる。従って本発明は、高圧端子やバスバーなどの通電部材の品質向上および低コスト化に寄与するものである。
銅合金板材を打ち抜いたときに形成される切口の断面形状を模式的に示した図。 実施例のプレス打抜き試験で作製した試験片の形状を示す図。
《化学組成》
以下、化学組成における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
本発明では、Alを添加したCu−Zr系銅合金を適用する。発明者らは上述のように、ZrとAlを複合添加した銅合金においては、熱間圧延時に動的再結晶が生じる700℃から600℃までの温度域での圧延率を50%以下に制限することによって、耐応力緩和特性および曲げ加工性の低下を回避しながら、その後に行う冷間圧延でCube方位の配向度が高い集合組織が得られることを見いだした。そのメカニズムについての詳細はまだ解明されていないが、動的再結晶が生じるときの加工率が過大とならないようにコントロールしたときには、適度な加工歪を蓄積しながら、ZrとAlの何らかの相乗作用により、動的再結晶による結晶方位のランダム化が促進されるのではないかと推測している。
また、Zrは本来、マトリックス(金属素地)であるCu相の結晶粒界に第二相として析出し、強度や耐応力緩和特性の向上に有利に作用すると考えられている。そのZr含有相はCu3Zrを主体とするものであると考えられる。本発明では、Alを添加し、かつ後述の製造条件を適用することにより、結晶粒内にもZr含有相の析出を促進させ、強度および耐応力緩和特性の一層の向上を図っている。
上記のようなZrとAlの作用を十分に発揮させるためには、Zr含有量を0.01%以上、かつAl含有量を0.005%以上確保する必要がある。Zr含有量は0.03%以上とすることがより好ましい。Al含有量は0.010%以上とすることがより好ましい。特にAl含有量を0.15%以上とすることによりエグレ量δを顕著に抑制することができる。ただし、多量のZr添加は熱間加工性の低下を招くので、Zr含有量は0.50%以下の範囲とする。また、多量のAl添加は導電性の低下を招くので、Al含有量は0.25%以下とする。
Snは、Cu相中に固溶し、結晶粒内歪を与えることで強度向上に寄与することに加え、熱間圧延時に生じる酸化皮膜が緻密になり、Zrの内部酸化を効果的に抑制する。更に、後述の製造条件により、固溶しているSn原子の周囲に多くの歪を蓄えることができ、KAM値の向上に寄与する。従って、必要に応じてSnを含有させることができる。その場合、Sn含有量は0.01〜0.50%の含有量とすることがより効果的である。
Mgは、Cu相中に固溶して強度、耐応力緩和特性を向上させる作用を有するので、必要に応じて含有させることができる。その場合、Mg含有量は0.01〜0.10%の範囲とすることがより効果的である。
Pは、析出物を形成して強度向上に寄与する。また、Cube方位の配向度が高い結晶配向を実現する上でも極めて有効である。そのため、必要に応じてPを含有させることができる。その場合、P含有量は0.01〜0.10%の範囲とすることが好ましい。
Niは、析出物を形成して強度向上に寄与するので、必要に応じて含有させることができる。その場合、Ni含有量は0.03〜0.20%の範囲とすることが好ましい。
Ti、Siは、上記Ni、Pと同様、析出物を形成して強度向上に寄与する。また、Cube方位の配向度が高い結晶配向を実現する上でもこれらの元素は極めて有効である。そのため、Ti、Siは必要に応じて含有させることができる。その場合、Ti含有量は0.03〜0.20%の範囲とすることが好ましい。また、Si含有量は0.01〜0.10%の範囲とすることが好ましい。TiとSiは複合添加することがより効果的である。
Crは、結晶粒内析出型の元素であり、Zrとともに添加すると相互作用により互いの析出物が微細化する。析出物の微細化は強度、耐応力緩和特性の向上に有効である。そのため、必要に応じてCrを含有させることができる。Crを含有させる場合、その含有量は0.01〜0.10%の範囲とすることがより効果的である。
その他、Mn、Co、Zn、Fe、Ag、Ca、B等を含有させることができる。
Sn、Mg、Si、P、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Fe、Ag、Ca、Bの合計含有量は0.50%以下の範囲とすることが望ましい。これらの元素の過剰含有は、熱間加工性の低下や、歪過多による導電性の低下を招く要因になる。
《金属組織》
〔結晶配向〕
圧延を経て製造された銅系材料の板材において、{200}結晶面が板面に平行で且つ<001>方向が圧延方向に平行な結晶の方位はCube方位と呼ばれる。Cube方位の結晶は、板厚方向(ND)、圧延方向(LD)、圧延方向と板厚方向に垂直な方向(TD)の3方向に同等な変形特性を示す。発明者らの調査によれば、Cu−Zr系銅合金において、Cube方位の配向度が高い結晶配向とすることにより、プレス打抜きの際に、圧延平行方向および圧延直角方向いずれのせん断切口においても、エグレ量δを顕著に低減できることがわかった。
Cube方位の配向度が高い結晶配向を表す規定として、本発明では下記(1)式を適用する。
I{200}/I{220}≧1.0 …(1)
ここで、I{hkl}は板材の板面(圧延面)における{hkl}結晶面のX線回折ピークの積分強度である。
通常、銅合金では冷間圧延率が増大するに伴ってBrass方位と呼ばれる{220}方位の配向度が優勢な圧延集合組織が発達しやすい。従来のCu−Zr系銅合金でも同様である。ところが、Alを添加したCu−Zr系銅合金では、後述の製造工程に従うとき、90%を超える高い冷間圧延率でも、上記(1)式を満たすCube方位優勢の結晶配向を実現することができる。
〔KAM値〕
本発明では、本来粒界析出型のCu−Zr系析出相を結晶粒内に微細分散させた特異な組織状態によって、強度と耐応力緩和特性の向上作用を得ている。しかし、単に微細第二相粒子を結晶粒内に多く分散させるだけでは、強度および耐応力緩和特性をバランス良く向上させることができない。微細第二相粒子の結晶粒内分散に加え、時効処理後においても適度な結晶格子歪を有していること、すなわちマトリックスの過度な軟化が生じていないこと重要となる。結晶格子歪の分布状態を定量的に評価する指標として、KAM値を挙げることができる。発明者らの検討によれば、この合金において圧延方向の0.2%耐力400MPa以上および200℃×1000時間の応力緩和率30%以下の特性を両立させるためには、結晶方位差15°以上の境界を結晶粒界とみなした場合の結晶粒内における、ステップサイズ0.2μmで測定したKAM値(上述)が1.5〜4.5であることが極めて有効であり、1.8〜4.5であることがより好ましい。
《特性》
〔導電率〕
高圧端子やバスバーなど電源回路周りの通電部材として実用的な導電性を確保することを考慮すると、導電率は65%IACS以上であることが望ましく、70%IACS以上であることがより好ましい。
〔引張特性〕
圧延平行方向(LD)の0.2%耐力は400MPa以上であることが望ましい。この強度レベルを有する材料であれば高圧端子やバスバーをはじめとする種々の通電部材に広く適用できる。450MPa以上であるものがより好適な対象となる。LDの引張強さについては450MPaであることが好ましい。破断伸びは3.0%以上であることが好ましい。
〔曲げ加工性〕
JIS H3110:2012に記載の90°W曲げ試験において、曲げ軸が圧延平行方向(B.W.)となる場合の割れが発生しない最小曲げ半径MBRと板厚tとの比MBR/tの値が0.3以下であることが好ましい。この曲げ試験でMBR/tが0.3以下であるものは、高圧端子やバスバーなどの通電部材への加工に際し、優れた曲げ加工性を有していると評価される。
〔耐応力緩和特性〕
上記のような通電部材の用途を考慮したとき、後述の耐応力緩和特性の評価方法において、長手方向が圧延方向(LD)である試験片を200℃で1000時間保持した場合の応力緩和率が30%以下、より好ましくは25%以下となる耐応力緩和特性を有していることが望まれる。
《製造方法》
上述の特性を具備するCu−Zr系銅合金板材は、溶解・鋳造、熱間圧延、冷間圧延、時効処理を上記の順に実施するシンプルな工程により製造することができる。
なお、熱間圧延後には必要に応じて面削が行われ、冷間圧延前や時効処理後には必要に応じて酸洗、研磨、あるいは更に脱脂が行われる。以下、各工程について説明する。
〔溶解・鋳造〕
連続鋳造、半連続鋳造等により鋳片を製造すればよい。Zrなどの酸化を防止するためには、不活性ガス雰囲気または真空溶解炉で行うのが好ましい。
〔熱間圧延〕
鋳片を加熱炉に装入して850〜1000℃に加熱する。加熱温度が850℃未満であると鋳造組織中の粗大なCu−Zr系第二相の溶体化が不足して粗大第二相粒子が残存しやすく、その結果、最終的に強度と耐応力緩和特性をバランス良く向上させることが難しくなる。加熱温度が1000℃を超えると鋳造組織中の融点が低い箇所で強度が著しく低下し、熱間加工割れが発生しやすくなる。上記温度範囲での保持時間(材料温度が上記温度範囲にある時間)は30分以上とすることが好ましい。
加熱後の鋳片を炉から出したのち、熱間圧延を開始する。通常、銅合金の熱間圧延は添加元素が固溶する高温域で行い、その後、水冷することが多い。Cu−Zr系銅合金であれば800℃以上の高温域で熱間圧延したのち水冷する方法が一般的である。一方、動的再結晶を利用して組織の均質化を狙うような場合は、動的再結晶温度域で積極的に圧延率を稼ぐ熱間圧延手法が採用されることもある。しかしながら、これらいずれの手法を採用しても、Cu−Zr系銅合金板材において、耐応力緩和特性および曲げ加工性の低下を回避しながら、加工度の高い冷間圧延後にCube方位の配向度が高い結晶配向を得ることはできない。
本発明では、Alを含有させたCu−Zr系銅合金の鋳片に対して、動的再結晶が生じる700℃から600℃の温度域で圧下を付与し、動的再結晶を生じさせる。ただし、その温度域での圧延率を50%以下に抑えることが肝要である。35%以下とすることがより好ましく、20%以下に管理してもよい。動的再結晶温度域での圧延率を少なく設定することで、耐応力緩和特性および曲げ加工性の確保と、Cube方位の配向度が高い結晶配向の実現が同時に可能となる。そのメカニズムについてはまだ解明されていないが、上述したように、動的再結晶が生じるときの加工率が過大とならないようにコントロールしたときには、適度な加工歪を蓄積させながら、ZrとAlの何らかの相乗作用により、動的再結晶によって結晶方位のランダム化が促進されるのではないかと推測され、それがCube方位の配向度向上に寄与している可能性がある。700℃から600℃の温度域で少なくとも1パスの圧下を施す必要がある。そのためには、最終パスの圧延温度が700℃以下となるように熱間圧延のパススケジュールを設定すればよい。圧延温度は、その圧延パスでのワークロールに入る直前の材料表面温度として把握することができる。700℃から600℃の温度域での圧延率は8%以上とすることが望ましく、10%以上に管理してもよい。
700℃から600℃までの圧延率を上記のように制限することが重要であるが、それより低温での温度域では特段の制限はなく、目標板厚に応じて適切な圧延率で板厚を減じることができる。ただし、低温域では材料の変形抵抗が増すので、装置への負荷を考慮すると、例えば550℃から250℃までの圧延率を50%未満の範囲で設定することが好ましい。熱間圧延でのトータル圧延率は例えば60〜95%の範囲とすればよい。熱間圧延後は常法に従い板材をコイル状に巻き取ることができる。
なお、本明細書では、動的再結晶が生じにくい低温域での圧延も含め、加熱炉から取り出した後、熱間圧延設備を用いて行う一連の圧延パスを熱間圧延と称する。
〔冷間圧延〕
上記のようにして得られた熱延材に、中間焼鈍を挿入しないか、または再結晶が生じない温度での1回以上の中間焼鈍を挿入する方法でトータル圧延率80%以上の冷間圧延を施して冷延材を得る。この冷間圧延で蓄積された歪は、次に行う時効処理で結晶粒内の多くの位置を析出サイトとして微細な第二相粒子を多数生成させるための駆動力となる。また、この歪は強度向上にも有効である。この冷間圧延工程での圧延率の上限は、圧延機の能力や目標板厚に応じて設定されるが、通常、98%以下の合計圧延率とすればよい。中間焼鈍を挿入しない場合は95%以下の圧延率となるように管理してもよい。上記熱間圧延工程で得られた熱延材は、ZrとAlを複合添加した場合に形成可能となるランダム化された動的再結晶粒を有していると考えられる。このような組織状態から冷間圧延をスタートさせたときには、上記のような高い圧延率を付与してもBrass方位の発達が抑制され、Cube方位の配向度が高い集合組織を得ることができる。冷間圧延後の板厚は例えば0.1〜1.0mmである。
冷間圧延工程の途中で1回以上の中間焼鈍を挟む場合は、上記熱延材に由来する組織状態が、中間焼鈍を経ても引き継げるように、再結晶が生じない条件で中間焼鈍を行う。中間焼鈍の加熱温度は例えば200〜500℃とすることが望ましい。中間焼鈍を挿入する場合も、冷間圧延工程でのトータル圧延率を80%以上とする。例えば中間焼鈍を1回挿入して、75%圧延→中間焼鈍→80%圧延の工程で板厚h0からh1まで冷間圧延する場合、h1=h0×0.25×0.2=0.05h0となるから、前記(2)式よりトータル圧延率は(h0−0.05h0)/h0×100=95%と求まる。
製造コストの面からは、中間焼鈍を行わない冷間圧延工程を適用することが好ましい。
〔時効処理〕
上記のようにして得られた冷延材を250〜750℃の温度域に加熱して第二相粒子を析出させ、導電率65%IACS以上かつ圧延方向の0.2%耐力400MPa以上の時効材を得る。この時効処理では、冷間圧延で蓄積した歪エネルギーが駆動力となり、結晶粒内の多くの箇所から多数の第二相を微細に析出させることができる。結晶粒内に微細分散した第二相粒子はその周囲に格子歪を形成し、この歪場は転位の運動を妨げる機能を発揮する。その結果、耐応力緩和特性が向上する。前述のKAM値はこのような結晶粒内の歪場の分布を表す指標となる。本発明に従う時効材では前記KAM値は1.5〜4.5という高い値となる。一方、結晶粒内に第二相が微細析出することにより、結晶粒界での粗大な第二相の生成が抑制される。粗大第二相の生成抑制は曲げ加工性の向上に有利となる。
時効処理時に材料を昇温すると、時効処理前に既に蓄積されている歪が開放される方向に原子拡散が生じる。この歪の開放化(再結晶化の進行を含む)は強度低下につながる一方で、更なる時効析出は強度向上につながる。これらの強度低下−強度向上のバランスによって、所定の強度レベルが維持される。時効温度が250℃を下回ると析出不足によって強度向上効果および導電性向上効果が十分に発揮されない。時効温度が750℃を超えると、歪の開放が過多となり、強度レベルの低下が大きくなる。従って、時効温度は250〜750℃の範囲に設定する。化学組成および目標特性に応じた適切な時効条件は、予め予備実験により把握しておくことができる。通常、時効時間は1分〜3時間の範囲で設定することができる。
以上の工程により、導電性、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性の各特性が良好であり、かつプレス打抜きにおけるエグレ量が小さいCu−Zr系銅合金板材が得られる。
時効処理後には必要に応じて更に冷間圧延を施して強化を図ることも可能である。
表1に示す化学組成の銅合金を高周波真空溶解炉にて溶製し、鋳造した。得られた鋳片を厚さ20mmに切り出し、加熱炉に装入して表2に示す加熱温度で30分保持した。加熱後の鋳片を炉から出し、熱間圧延機にて熱間圧延を開始した。表2に最終パス圧延温度、700℃から600℃までの圧延率、550℃から250℃までの圧延率を示してある。熱間圧延工程での最終圧延パス後の板厚はNo.8が約4mm、それ以外が約7mmである。熱間圧延中に材料に割れが生じた一部の比較例(No.34)では、その時点で製造工程を終了した。なお、各パスでの圧延温度は、熱間圧延機のワークロール入り側での材料表面温度を接触式温度計(熱電対)で測定することによりモニターした。熱間圧延後には面削を行って酸化スケールを除去し、次工程に供するための熱延材とした。
上記の各熱延材に表2に示すトータル圧延率で冷間圧延を施し、板厚0.5mmの冷延材を得た。一部の例(本発明例No.10、比較例No.40)では冷間圧延工程の途中で中間焼鈍を1回挿入した。中間焼鈍条件は表2の欄外に記載してある。それ以外は中間圧延を挿入せずに冷間圧延工程を終了した。中間焼鈍を挿入した例については中間焼鈍後の金属組織を光学顕微鏡にて観察して再結晶粒の有無を確認した。次いで、各冷延材に表2に示す条件で時効処理を施した。ここでは、表2中に示す温度まで昇温後、その温度で表2中に示す時間の保持を行ったのち冷却するというヒートパターンを採用した。加熱時の雰囲気は水素+窒素混合ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気とした。時効処理後には酸洗を施し、得られた時効材を供試材とした。供試材の板厚は上記冷間圧延により0.5mmに揃えてある。
Figure 0006712168
Figure 0006712168
各供試材について以下の調査を行った。
〔X線回折強度比〕
X線回折装置を用いて、Cu−Kα線、管電圧40kV、管電流20mAの条件で各供試材の板面(ND面)についてX線回折パターンを測定し、{200}面、{220}面各回折ピークの積分強度を求め、積分強度比I{200}/I{220}を算出した。なお、試料圧延面(ND面)に明らかな酸化が認められた場合には、酸洗または番手1500(JIS R6010:2000に規定される粒度P1500)の耐水研磨紙で研磨仕上した試料を使用した。
〔KAM値〕
FE−SEM(電界放出形走査電子顕微鏡、TSLソリューション社製SC−200)を用いて、EBSD(電子線後方散乱回折法)により、結晶方位差15°以上の境界を結晶粒界とみなした場合の結晶粒内における、ステップサイズ0.2μmで測定したKAM値を求めた。このKAM値は、測定領域の平面内に0.2μm間隔で配置された電子線照射スポットについて、隣接するスポット間の結晶方位差(以下これを「隣接スポット方位差」という。)をすべて測定し、15°未満である隣接スポット方位差の測定値のみを抽出して、それらの平均値を求めたものである。測定領域は120μm×100μmとし、各供試材につき3個の測定領域で求めたKAM値を平均した値をその供試材のKAM値として採用した。
〔導電率〕
JIS H0505に従って各供試材の導電率を測定した。
〔0.2%耐力〕
各供試材からLDの引張試験片(JIS 5号)を採取し、試験数n=3でJIS Z2241の引張試験行い、n=3の平均値によって0.2%耐力を定めた。また、この0.2%耐力の値を後述の応力緩和率の測定に用いた。
〔曲げ加工性〕
JIS H3110:2012に記載の方法で曲げ軸が圧延平行方向(B.W.)となる場合の90°W曲げ試験を行った。割れが発生しない最小曲げ半径MBRと板厚tとの比MBR/tを求めた。
〔応力緩和率〕
応力緩和率は、供試材からLDの長さが60mm、TDの幅が10mmの試験片を切り出し、これを日本電子材料工業会標準規格EMAS−1011に示される片持ち梁方式の応力緩和試験にかけることによって求めた。試験片は、たわみ変位が板厚方向となるように、0.2%耐力の80%に相当する負荷応力を付与した状態でセットし、200℃で1000時間保持後の応力緩和率を測定した。
〔エグレ率〕
試験金型を用いて図2に示す形状の試験片をクリアランス0.025mmの条件で打ち抜いた。上記クリアランス値は予備実験により確認した適正クリアランスである。打ち抜かれた試験片は、15mm×15mmの正方形のコーナーにR=5mmの円弧状端面を持ち、各辺には長さ5mmの直線部分がある。対向する1組の2辺が圧延方向に平行である。打抜きにより形成された端面をレーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK−X100)により観察し、図2中に矢印で示した計12箇所(各辺の直線部分の両端および中央)の位置で、切口の凹凸プロフィールを板厚方向に測定した。各位置について、その凹凸プロフィールから、図1に示したエグレ量δ(せん断面の位置を基準とした、破断面およびカエリの領域での切口の最も深い部分の深さ)を求め、下記(3)式に従ってエグレ率を算出した。
エグレ率(%)=δ/t×100 …(3)
ここで、δはエグレ量(mm)、tは板厚(mm)である。
tはここでは0.5mmである。12箇所で求めたエグレ率の平均値を当該試験片のエグレ率の値として採用した。このエグレ率が3.0%以下であれば、従来のCu−Zr系銅合金板材と比べ、適正クリアランスで打ち抜いたときに発生する打抜きかすの量が顕著に低減されると判断される。従って、エグレ率3.0%以下であるものを合格(プレス打抜き性;良好)と評価した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 0006712168
本発明例では、圧延率80%以上の冷間圧延を施したにもかかわらずI{200}/I{220}が1.0以上のCube方位の配向度が高いCu−Zr系銅合金板材が得られた。KAM値も1.5以上の高い値であった。これらの板材では、導電率65%IACS以上、圧延方向の0.2%耐力400MPa以上、200℃×1000時間の応力緩和率30%以下、W曲げ試験によるB.W.でのMBR/tが0.3以下の特性を有し、かつプレス加工性はエグレ率が3.0%以下のレベルまで顕著に改善された。特に、Al含有量の増大(No.2)、Ti、Siの複合添加(No.5)、Pの添加(No.6)などによって、エグレ率を更に改善できることが確認された。なお、No.10の冷間圧延工程における中間焼鈍では再結晶は生じていなかった。
比較例であるNo.31はAlを添加していない従来のCu−Zr系銅合金である。本発明の製造方法を採用してもCube方位の配向度を高めることができず、エグレ率が高かった。KAM値も低く、耐応力緩和特性に劣った。No.32はSnを添加し、Alは添加していないものである。Sn添加によって格子歪を確保することができ、耐応力緩和特性は改善された。しかしAl無添加のためCube方位の配向度を高めることができず、エグレ率が高かった。No.33はZr含有量が低すぎたので微細なCu−Zr系第二相がほとんど析出せず、耐応力緩和特性が悪かった。No.34はZr含有量が高すぎたので熱間圧延において割れが発生し、それ以降の工程に進めることができなかった。No.35はAl含有量が少なすぎたのでCube方位の配向度を高めることができず、エグレ率が高かった。No.36はAl含有量が過剰であったので導電率が低く、耐応力緩和特性も悪かった。No.37はZr、Alの含有量は適正であったが、それ以外の元素の合計含有量が多すぎたものである。この例では曲げ加工性が悪く、エグレ率も高くなった。No.38〜40は本発明で規定する化学組成を満たすものである。しかし、No.38は熱間圧延で700℃から600℃までの圧延率を高くしすぎたので、動的再結晶の促進により熱延材に加工歪を十分に蓄積させることができなかったものと推察され、結果的にKAM値が低くなり、耐応力緩和特性および曲げ加工性の改善が伴わなかった。No.39は熱間圧延での最終パスの圧延温度が高すぎたので、動的再結晶が生じなかった。その結果、Cube方位の配向度が上昇せず、エグレ率が高くなった。No.40は冷間圧延工程で行った中間焼鈍で再結晶が生じたものである。この場合KAM値が低くなり、耐応力緩和特性に劣った。

Claims (3)

  1. 質量%で、Zr:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.25%、Sn、Mg、Si、P、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Fe、Ag、Ca、Bの合計含有量:0〜0.50%、残部がCuおよび不可避的不純物である化学組成を有し、下記(1)式を満たす結晶配向を有し、板面(圧延面)に平行な観察面について、EBSD(電子線後方散乱回折法)により、結晶方位差15°以上の境界を結晶粒界とみなした場合の結晶粒内における、ステップサイズ0.2μmで測定したKAM値が1.5〜4.5であり、導電率が65%IACS以上である銅合金板材。
    I{200}/I{220}≧1.0 …(1)
    ここで、I{hkl}は板材の板面(圧延面)における{hkl}結晶面のX線回折ピークの積分強度である。
  2. 延方向の0.2%耐力が400MPa以上である請求項1に記載の銅合金板材。
  3. 質量%で、Zr:0.01〜0.50%、Al:0.005〜0.25%、Sn、Mg、Si、P、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Fe、Ag、Ca、Bの合計含有量:0〜0.50%、残部がCuおよび不可避的不純物である銅合金の鋳片を850〜1000℃に加熱したのち熱間圧延を開始し、最終パス圧延温度を700℃以下とし、700℃から600℃までの温度域での圧延率を8%以上50%以下とする条件で熱延材を得る工程(熱間圧延工程)、
    前記熱延材に、中間焼鈍を挿入しないか、または再結晶が生じない温度での1回以上の中間焼鈍を挿入する方法でトータル圧延率80%以上の冷間圧延を施して冷延材を得る工程(冷間圧延工程)、
    前記冷延材を250〜750℃の温度域に加熱して第二相粒子を析出させ、導電率65%IACS以上かつ圧延方向の0.2%耐力400MPa以上の時効材を得る工程(時効処理工程)、
    を有する銅合金板材の製造方法。
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