JP6712110B2 - 圧力容器のサイクル試験装置 - Google Patents
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Description
本技術によれば、1台のモータ、1台のポンプで片ロッドシリンダを駆動することが可能となる。
このような装置によれば、圧力容器内を交互に昇圧、降圧する動作を連続的に多数回行うことで、圧力容器の圧力サイクル試験を行うことができる。
また、モータの動力が大きくなることで電力の消費が大きくなるという不具合もある。
さらに、必要な作動媒体の量も多くなり、作動媒体の冷却設備も多くなるという不具合もある。
しかし、従来、1台のポンプと1台のモータとで圧力容器の圧力サイクル試験を行う技術については知られていなかった。
そこで、本発明の課題は、簡素で高性能な装置構成により圧力容器の圧力サイクル試験を行うことができるようにすることである。
別の本発明は、水である圧力流体を圧力容器内に出し入れすることで当該圧力容器を昇圧、降圧する増圧機を有する圧力容器のサイクル試験装置であって、前記増圧機は、油である作動媒体により駆動するピストンによって区画される第1室および第2室を有する駆動シリンダを有し、前記作動媒体の吸入吐出口である第1ポートおよび第2ポートを有する作動媒体ポンプと、前記作動媒体ポンプを駆動するサーボモータと、前記第1室と前記第1ポートを連通する第1の作動媒体流路と、前記第2室と前記第2ポートを連通する第2の作動媒体流路と、前記増圧機により吐出される圧力流体を前記圧力容器に導く流路に設けられた自動減圧弁と、を備え、前記サーボモータは、正転および逆転することにより、前記第1室および前記第2室に対して前記作動媒体の吸入および吐出を切り替えて前記増圧機を駆動する、ことを特徴とする圧力容器のサイクル試験装置である。
また、サーボモータを駆動源とすることにより、圧力流体の圧力波形を所望の波形に制御することができる。
さらに、サーボモータの回転数制御により、作動媒体ポンプによって必要な量の圧力流体のみを吐出することが可能となるため、その分、サーボモータの動力を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態である圧力容器のサイクル試験装置1の構成を示す説明図である。この圧力容器のサイクル試験装置1は、水素タンク等の圧力容器100の圧力サイクル試験を行うための装置である。
圧力容器のサイクル試験装置1は、単動増圧機2、サーボモータ3、作動媒体ポンプ4、方向切換弁5、超高圧圧力センサ(圧力検出装置)6、制御装置7を備えている。
制御装置7は、マイクロコンピュータ等から構成され、圧力容器のサイクル試験装置1の動作を制御する。制御装置7には、超高圧圧力センサ6、方向切換弁5、サーボモータ3が所定のインターフェイスを介して接続されている。
まず、圧力流体の給液を行い、流路31、増圧室22、圧力容器100などを圧力流体で満たす。具体的には、図示しない給液ポンプを運転することにより、図示しないタンク内の圧力流体が、チェックバルブ33を通り、増圧室22、流路25,31,32,34、圧力容器100に満たされる。流路34には図示しないエア抜き弁が設置されていて、このエア抜き弁を開の状態にすることで、圧力流体をドレンさせる。当該ドレンにより流路内のエアがなくなれば、エア抜き弁を閉にして、給液ポンプを停止する。増圧室22、流路25,31,32,34、圧力容器100に圧力流体を充填してしまえば、基本的にその後の給液は実施しない。給液する圧力流体の量は、圧力容器100の容量や、その圧力容器100と単動増圧機2との距離(流路の長さ)により異なる。あくまで、前記のエア抜きが終わるまでの量の圧力流体を給液する。
制御装置7が、この状態でサーボモータ3を逆転で駆動すると、第1室12、第2室13に作動媒体が存在しない初期状態のときは、作動媒体貯留容器51内の作動媒体を、流路53を介して第1ポート41から作動媒体ポンプ4内に吸引する。そして、作動媒体ポンプ4は第2ポート42から作動媒体を吐出し、この作動媒体は流路44を介して第2室13に注入される。
この場合に、既に第1室12、第2室13が作動媒体で満たされているときは、第1室12内の作動媒体が流路43を介して第1ポート41から作動媒体ポンプ4に吸入される。そして、この作動媒体は、第2ポート42から吐出されて、流路44を介して第2室13に注入される。
この場合に、既に第1室12、第2室13が作動媒体で満たされているときは、第2室13内の作動媒体が流路44を介して第2ポート42から作動媒体ポンプ4に吸入される。そして、この作動媒体は、第1ポート41から吐出されて、流路43を介して第1室12に注入される。
このように、圧力容器のサイクル試験装置1は、圧力容器100内を昇圧、降圧することができる。そして、制御装置7は、圧力容器100内の昇圧、降圧を交互に繰り返し行う。これにより、圧力容器100の圧力サイクル試験を行うことが可能となる。
なお、圧力流体の排液は、圧力容器100の入口を開放して排出することができる。
図2(a)の圧力波形の例はサイン波である。図2(b)の圧力波形の例は三角波である。図2(c)の圧力波形の例は台形波である。
なお、圧力流体の圧力はサイクル試験を行うユーザが決定し、その圧力に対応できるような増圧機を使用するようにする。
また、制御装置7は、サーボ系をコントロールするアンプを備え、当該アンプのゲインの調整により圧力流体の圧力の指令波形と現在の波形とが一致するように調整する。ゲインを大きくすれば、指令波形に対する現在の波形の追従が良くなるが、あまり敏感にすると、圧力波形が乱れたりするので、現在の波形を見ながら調整する。
さらに、圧力容器のサイクル試験装置1によれば、サーボモータ3の回転数制御により、作動媒体ポンプ4によって必要な量の圧力流体のみを吐出することが可能となるため、その分、サーボモータ3の動力を抑制することができる。
その上、流路34の図示しないエア抜き弁により、当該流路34内のエア抜きをすることで、圧力流体の圧力の制御性を向上することができる。
また、流路31に自動減圧弁を設けることで、緊急時、瞬時に圧力流体の減圧を行うことができる。
なお、前記の例ではワークを水素タンクなどの圧力容器100としているが、この他にも、制御用バルブ(油圧機器など)、燃料噴射系部品(コモンレールなど)、配管部品(ホース類)等をワークとすることができる。
2 単動増圧機(増圧機)
3 サーボモータ
4 作動媒体ポンプ
6 超高圧圧力センサ(圧力検出装置)
7 制御装置
11 ピストン
12 第1室
13 第2室
14 駆動シリンダ
41 第1ポート
42 第2ポート
43 第1の作動媒体流路
44 第2の作動媒体流路
Claims (4)
- 水である圧力流体を圧力容器内に出し入れすることで当該圧力容器を昇圧、降圧する増圧機を有する圧力容器のサイクル試験装置であって、
前記増圧機は、油である作動媒体により駆動するピストンによって区画される第1室および第2室を有する駆動シリンダを有し、
前記作動媒体の吸入吐出口である第1ポートおよび第2ポートを有する作動媒体ポンプと、
前記作動媒体ポンプを駆動するサーボモータと、
前記第1室と前記第1ポートを連通する第1の作動媒体流路と、
前記第2室と前記第2ポートを連通する第2の作動媒体流路と、
前記増圧機により吐出される圧力流体を前記圧力容器に導く流路に設けられたエア抜き弁と、を備え、
前記サーボモータは、正転および逆転することにより、前記第1室および前記第2室に対して前記作動媒体の吸入および吐出を切り替えて前記増圧機を駆動する
ことを特徴とする圧力容器のサイクル試験装置。 - 水である圧力流体を圧力容器内に出し入れすることで当該圧力容器を昇圧、降圧する増圧機を有する圧力容器のサイクル試験装置であって、
前記増圧機は、油である作動媒体により駆動するピストンによって区画される第1室および第2室を有する駆動シリンダを有し、
前記作動媒体の吸入吐出口である第1ポートおよび第2ポートを有する作動媒体ポンプと、
前記作動媒体ポンプを駆動するサーボモータと、
前記第1室と前記第1ポートを連通する第1の作動媒体流路と、
前記第2室と前記第2ポートを連通する第2の作動媒体流路と、
前記増圧機により吐出される圧力流体を前記圧力容器に導く流路に設けられた自動減圧弁と、を備え、
前記サーボモータは、正転および逆転することにより、前記第1室および前記第2室に対して前記作動媒体の吸入および吐出を切り替えて前記増圧機を駆動する、
ことを特徴とする圧力容器のサイクル試験装置。 - 前記増圧機は、サイン波、三角波、または台形波からなる圧力波形を有する圧力流体を連続して吐出すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力容器のサイクル試験装置。 - 前記増圧機から吐出した前記圧力流体の圧力を計測する圧力検出装置と、
この圧力検出装置の検出圧力に応じて前記サーボモータの回転数を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかの一項に記載の圧力容器のサイクル試験装置。
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