JP6711908B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本開示は、マスフローコントローラ、XYテーブルの精密位置決め装置等に用いられる圧電アクチュエータに関するものである。
圧電素子と、該圧電素子を上下から押圧するように内部に収容した、筒体および蓋体を有するケースとを備えた圧電アクチュエータが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この圧電アクチュエータは、例えば、圧電素子に圧縮荷重を印加した状態で、筒体の上端近傍の内面を蓋体の側面にレーザー溶接や抵抗溶接で接合することで作製される。
特開2012−174947号公報
本開示の圧電アクチュエータは、圧電素子と、該圧電素子を上下から押圧するように内部に収容した、筒体および蓋体を有するケースとを備え、前記筒体は、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部を有し、上端近傍の内面の少なくとも一部
が接合部を介して前記蓋体の側面と接合されており、前記筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、前記接合部の下端が前記傾斜部の下端よりも上側に位置しているとともに、前記傾斜部の下端は前記蓋体の側面の下端よりも上側に位置している
本実施形態の圧電アクチュエータの一例を示す概略斜視図である。 図1に示すA−A線で切断した圧電アクチュエータの概略断面図である。 図2に示す圧電素子の概略斜視図である。 図2に示す領域Bの一例の拡大図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の要部拡大断面図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の要部拡大断面図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の要部拡大断面図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の要部拡大断面図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の一部透過要部拡大図である。 本実施形態の圧電アクチュエータの他の例の要部拡大断面図である。
従来の圧電アクチュエータは、駆動時の変位で接合部に応力が繰り返しかかることで、接合部にクラックが入り、所望の変位量が安定して得られなくなるおそれがあった。そのため駆動時の変位による接合部のクラック発生を抑制し、所望の変位量を安定して得られる圧電アクチュエータが求められている。
本開示の圧電アクチュエータは、連続駆動しても、接合部にクラックが生じにくく、長期間にわたって変位量を安定とすることができるものである。
以下、本実施形態の圧電アクチュエータの例について図面を参照して説明する。
図1は本実施形態の圧電アクチュエータの一例を示す概略斜視図、図2は図1に示すA−A線で切断した圧電アクチュエータの概略断面図、図3は図2に示す圧電素子の概略斜視図である。
図1および図2に示す圧電アクチュエータ10は、圧電素子1と、圧電素子1を上下から押圧するように内部に収容した、筒体21および蓋体22を有するケース2とを備えている。また、筒体21は、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部211を有し、上端近傍の内面の少なくとも一部が接合部3を介して蓋体22の側面と接合されており、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部3の下端が傾斜部211の下端よりも上側に位置している。
圧電アクチュエータ10を構成する圧電素子1は、図3に示すように、例えば圧電体層11と内部電極層12とが交互に複数積層された活性部と、活性部の積層方向の両端に積層された圧電体層11からなる不活性部とを有する積層体13を備えた積層型の圧電素子である。ここで、活性部は駆動時に圧電体層が積層方向に伸長または収縮する部位であり、不活性部は駆動時に圧電体層が積層方向に伸長または収縮しない部位である。
圧電素子1を構成する積層体13は、例えば縦4〜7mm、横4〜7mm、高さ20〜50mmの直方体状(四角柱状)に形成されている。なお、積層体13としては、六角柱形状、八角柱形状などであってもよい。
圧電体層11は、圧電特性を有する圧電磁器(圧電セラミックス)からなり、当該圧電磁器は平均粒径が例えば1.6〜2.8μmとされたものである。圧電磁器としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。
また、内部電極層12は、例えば銀、銀−パラジウム合金、銀−白金、銅などで形成されたものであり、正極と負極(もしくはグランド極)とがそれぞれ積層体13の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。この構成により、活性部において、積層方向に隣り合う内部電極層12同士の間に挟まれた圧電体層11に駆動電圧を印加するものである。
なお、積層体13には、応力を緩和するための層であって内部電極層として機能しない金属層等が含まれていてもよい。
そして、内部電極層12の正極または負極(もしくはグランド極)が導出された積層体13の対向する一対の側面には、それぞれ外部電極14が設けられ、導出された内部電極層12と電気的に接続されている。外部電極14は、例えば銀およびガラスの焼結体からなるメタライズ層である。なお、図2に示すように、外部電極14にはリード線41がはんだ5によって取り付けられていて、リード線41を介して圧電素子1に駆動電圧を印加するようになっている。
積層体13の対向する他の一対の側面には、内部電極層12の正極および負極(もしくはグランド極)の両極が露出しており、この側面には酸化物からなる被覆層15が形成されている。被覆層15の形成により、駆動時に高電圧をかけた際に発生する両極間での沿面放電を低減することができる。この被覆層15を形成する酸化物としては、セラミック材料が挙げられ、特に圧電アクチュエータを駆動した際の積層体13の駆動変形(伸縮)に追随でき、被覆層15が剥がれて沿面放電が生じるおそれのないように、応力によって変形可能な材料とすることができる。具体的には、応力が生じると局所的に相変態して体積変化して変形可能な部分安定化ジルコニア、Ln1−XSiAlO3+0.5X(Lnは、Sn,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,TmおよびYbのうちから選ばれるいずれか少なくとも一種を示す。x=0.01〜0.3)などのセラミック材料、あるいは、生じた応力を緩和するように結晶格子内のイオン間距離が変化するチタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛などの圧電材料が挙げられる。この被覆層15は、例えばインク状にした後、ディッピングやスクリーン印刷によって積層体の側面に塗布され、焼結することによって形成される。
そして、圧電アクチュエータ10を構成するケース2は、筒体21、蓋体22および基体23を有しており、圧電素子1を上下から押圧するようにして内部に収容している。このケース2は、筒体21の上端部に蓋体22が接合され、筒体21の下端部に基体23が接合されたものである。そして、蓋体22の下面に圧電素子1の上端面が当接され、基体23の上面に圧電素子1の下端面が当接されている。
筒体21、蓋体22および基体23は、SUS304、SUS316Lなどの金属材料からなるものである。
筒体21は、所定の形状でシームレス管を作製した後、圧延加工や静水圧プレスなどによりベロー(蛇腹)形状に形成されたものである。この筒体21は、圧電素子1に電圧を印加した際に圧電素子1の伸縮に追従できるように、所定のバネ定数を有しており、厚み、溝形状および溝数によってそのバネ定数を調整している。例えば、筒体21の厚みは例えば0.1〜0.5mmとされる。そして、筒体21の一端側開口は円筒状にされたものであるが、筒体21の他端側開口は径方向外側に向かって広がるいわゆるラッパ状になっている。このように、筒体21の他端側開口がラッパ状になっていることで、筒体21が鍔部を有する構造になっている。
蓋体22は外径が筒体21の内径と同じ程度に形成されたもので、筒体21の一端(上端)側開口から蓋体22が嵌め込まれて、筒体21の一端側開口の近傍(上端近傍)の内壁にその側面を例えば溶接により接合されている。
また、基体23は円板状にされたもので、図1および図2に示す例では周縁部が薄肉になっている。そして、圧電素子1に圧縮荷重がかかるようにして、基体23の周縁部と筒体21の鍔部とが例えば溶接により接合されている。なお、基体23にはリードピン42を挿通可能な貫通孔231が2つ形成されており、リード線41と電気的に接続されたリードピン42を貫通孔231に挿通させている。そして、貫通孔231の隙間には例えば軟質ガラス43が充填されていて、リードピン42が固定されている。
そして、筒体21は、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部211を有している。また、筒体21の上端近傍の内面の少なくとも一部が接合部3を介して蓋体22の側面と接合されており、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部3の下端が傾斜部211の下端よりも上側に位置している。
この構成により、筒体21の傾斜部211を含む上端近傍の部位が撓みやすくなっていることから、接合部3にかかる応力を低減させることができる。したがって、圧電アクチュエータ10を連続駆動しても、接合部3にクラックが生じにくく、長期間にわたって変位量を安定させることができる。
接合部3としては、接着剤、ろう材などであってもよいが、筒体21を蓋体22に溶接することによって筒体21の一部が溶けてなるものであるのがよい。溶接により筒体21を蓋体22の側面に接合することで、高い接合強度を得ることができる。
また、傾斜部211は、上端と上端近傍の外面との間の稜部を面取りするなどして予め加工されたものでもよく、筒体21を蓋体22に溶接することによって筒体21の一部が溶けてなるものであってもよい。
なお、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに傾斜部211が直線である場合において、筒体21の上下方向に対する傾斜部211の傾斜角度θは、この部位における筒体21の変形しやすさと強度とのバランスを考慮すると、例えば15°〜45°に設定される。
ここで、接合部3は、図4に示すように筒体21の上端からはみ出している構成であってもよく、図5に示すように筒体21の上端からはみ出していない構成であってもよい。なお、図4に示すように、接合部3が筒体21の上端からはみ出している構成において、接合部3は傾斜部211の傾斜面に連続する傾斜面を有していてもよく、これにより接合部3の上端にかかる応力を低減させることができる。
また、傾斜部211は、図6に示すような凹曲面形状であってもよいが、図7に示すような外側に凸となる曲面形状(凸曲面形状)をなしているのがよい。この形状は、傾斜部211の強度および撓みの安定性に優れ、またばね状弾性を有する形状として適しているからである。
また、図8に示すように、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部3の下端が蓋体22の側面の下端よりも上側に位置しているのがよい。例えば、接合部3の下端の位置は、蓋体22の側面の下端よりも0.1mm以上上側の位置にあるように設定される。
これにより、筒体21の内面と蓋体22の側面との間にスリット(隙間)ができるので、筒体21が上下方向および水平方向(径方向)に変形しやすくなり、接合部3にかかる応力をより低減させることができる。
また、図9に示すように、接合部3の下端と蓋体22の下端との距離が筒体21の周方向に一定でないのがよい。接合部3にかかる応力を周方向で見渡したときに応力がかかる上下方向の位置、向き、大きさなどが異なるので、接合部3にかかる応力を分散させることができる。
また、図10に示すように、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、傾斜部211の下端は蓋体22の側面の下端よりも上側に位置しているのがよい。例えば、傾斜部211の下端の位置は、蓋体22の側面の下端よりも0.1mm以上上側の位置にあるように設定される。傾斜部211の下端が蓋体22の側面の下端よりも上側にあることで、水平方向(径方向)への変形量が安定して、変位量が不安定になるのを抑制することができる。
次に、本実施形態にかかる圧電アクチュエータ10の製造方法について説明する。
まず、圧電体層11となるセラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系,ブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、周知のドクターブレード法、カレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーからセラミックグリーンシートを作製する。圧電セラミックスとしては、圧電特性を有するものであればよく、例えば、PbZrO−PbTiOからなるペロブスカイト型酸化物などを用いることができる。また、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP),フタル酸ジオクチル(DOP)などを用いることができる。
次に、内部電極層12となる導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって、導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを上記のセラミックグリーンシート上にスクリーン印刷法を用いて印刷し、次に、導電性ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚積層するとともに積層方向の両端部に導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートを複数枚積層して積層成形体を得る。この積層成形体を所定の温度で脱バインダー処理した後、900〜1200℃で焼成することによって積層体13が得られる。
次に、必要により、積層体13の側面のうち両内部電極層(正極および負極)が導出された一対の側面に、酸化物のインクをスクリーン印刷によって印刷した後、900〜1200℃で焼成し、被覆層15を形成する。なお、酸化物のインクは、酸化物の粉体を溶剤、分散剤、可塑剤、及びバインダーの溶液に分散させた後、3本ロールを数回通すことにより、粉体の凝集を解砕するとともに、粉体を分散させて作製される。
次に、メタライズ層からなる外部電極14を形成する。まず、銀粒子およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、内部電極層12の正極または負極が導出された積層体13の対向する一対の側面にスクリーン印刷法によって印刷し、500〜800℃程度の温度で焼き付け処理を行なう。これにより、メタライズ層からなる外部電極14を形成して、圧電素子1が完成する。
次に、外部電極14とリード線41をはんだ付けする。また、穴加工にて貫通孔を形成してなる図2に示すような形状の基体23(下側蓋体)を用意し、この基体23に形成された2つの貫通孔にそれぞれリードピン42を挿通するとともに隙間に軟質ガラス43を充填して固定し、さらに基体23の上面に圧電素子1の下端を接着剤で接着する。そして、圧電素子1の外部電極14にはんだにてはんだ付けしたリード線41と基体23に取り付けられたリードピン42とをはんだで接続する。
次に、例えばSUS304製のシームレスの円筒状の筒体21に圧延加工によりベロー形状を形成する。ここで、この筒体21の一端側(上端側)は開口し、他端側(下端側)には鍔部が形成されている。また、圧延加工時に金型形状を変更することにより、溝部の厚み、及び曲率半径の変更することができる。
この筒体21の一端側(上端側)の開口を塞ぐように、SUS304製の蓋体22を当該開口に嵌め込んで、例えばレーザー溶接によって溶接する。
次に、筒体21および蓋体22を基体23に接着した圧電素子1に被せ、所定の荷重で筒体21を引張り、圧電素子1に荷重を加える。この状態で、筒体21の鍔部と基体23とを例えば抵抗溶接によって溶接する。
ここで、図に示すような筒体21が上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部211を有する構成とするには、筒体21上端のエッジ部をあらかじめ面取り加工しておいてもよく、レーザー溶接によって筒体21と蓋体22とを接合するようにして、筒体21上端の斜め上方から筒体21上端のエッジ部付近にレーザーの照準をあわせて照射し、接合と同時に傾斜部211を形成してもよい。また、接合部3の下端が傾斜部211の下端より上側に位置している構成とするには、レーザー溶接によって筒体21と蓋体22とを接合する場合には、照射するレーザーの幅や照射時間を適宜制御すればよい。
また、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部3の下端が蓋体22の側面の下端よりも上側に位置している構成とするには、蓋体22の嵌め込み距離を大きくして、接合部3を蓋体22の側面の下端から遠ざけて形成すればよい。
同様に、筒体21を上下方向に切断した断面で見たときに、傾斜部211の下端が蓋体22の側面の下端よりも上側に位置している構成とするには、蓋体22の嵌め込み距離を大きくして、傾斜部211を蓋体22の側面の下端から遠ざけて形成すればよい。
また、接合部3の下端と蓋体22の下端との距離が筒体21の周方向に一定でない構成とするには、レーザー溶接によって筒体21と蓋体22とを接合する場合には、レーザーの射出を連続ではなく、間隔をあけながら周方向に射出して溶接していけばよい。
また、傾斜部211が外側に凸となる曲面形状をなしている構成とするには、筒体21上端のエッジ部の位置を原点とした上下方向の軸を想定した場合、原点(0mm)から下方0.5mmの位置にレーザー照射の照準をあわせて照射すればよい。
最後に、基体23に取り付けられたリードピン42に0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、積層体13を分極することによって、本実施形態の圧電アクチュエータ10が完成する。
そして、リードピン42と外部電源とを接続して、圧電体層11に電圧を印加することにより、各圧電体層11を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。
実施例の一例としての圧電アクチュエータを以下のようにして作製した。
まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末、バインダー及び可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法で厚み120μmの圧電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。
このセラミックグリーンシートの片面に、銀−パラジウム合金(銀95質量%−パラジウム5質量%)にバインダーを加えて作製した内部電極となる導電性ペーストを、スクリーン印刷法により印刷したセラミックグリーンシートを260枚積層し、その上下に導電性ペーストなしのセラミックグリーンシートを各20枚積層した積層成形体を作製した。
次に、所定の大きさとなるようにダイシングソーマシンで積層成形体を切断した後、積層成形体を乾燥させ、焼成して積層体を作製した。焼成は、800℃の温度を90分保持した後、1000℃で200分間焼成した。積層体は直方体状であり、その大きさは、端面が縦5mm、横5mmであり、高さが35mmであった。
次に、チタン酸ジルコン酸鉛からなるインクを作製し、それぞれ、被覆層の厚みが20μmとなるように、スクリーン印刷にて、内部電極層の両極が露出している積層体の側面に印刷し、その後、1000℃で焼成し、積層体の側面に被覆層を形成した。
次に、銀粒子およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、これを積層体の側面にスクリーン印刷法によって印刷し、500〜800℃程度の温度で焼き付け処理して外部電極を形成した後、半田付けにて外部電極にリード線を接続した。
また、SUS304で円板状の基体を作製した。具体的には、切削にて溶接部となる環状突起(図示せず)を設け、2箇所に貫通孔を形成した図2に示す形状の基体を作製した。そして、基体に形成された貫通孔に軟質ガラスでリードピンを取り付けた。なお、環状突起は、高さ0.2mm、幅0.5の断面三角形状とした。
次に、基体の上面に積層体を接着剤で固定し、外部電極にはんだ付けしたリード線と基体に取り付けられたリードピンとをはんだ付けで接続した。
次に、SUS304で円板状の蓋体を作製した。
また、SUS316L製の厚み0.15mmのシームレスの円筒に圧延加工によりベロー形状とラッパ状の下端部(鍔部)を形成した筒体を作製した。
作製した筒体に蓋体を入れ、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部を有し、上端近傍の内面の少なくとも一部が接合部を介して蓋体の側面と接合されており、筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部の下端が傾斜部の下端よりも上側に位置するように、筒体の先端に斜め上方からレーザーの焦点を合わせ、斜め上方から斜め下方に向けてレーザーを照射し、溶接した。
その後、筒体と蓋体を溶接したものを、基体に接着した圧電素子に被せ、所定の荷重で筒体を引張り、圧電素子に荷重を印加した後、筒体と基体の環状突起との当接部を抵抗溶接で溶接し、圧電素子の封止を行なった。
最後に、2本のリードピンに3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行ない、図10に示すような形態の実施例となる圧電アクチュエータ(試料番号1)を作製した。
一方、比較例として、筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、接合部の下端が傾斜部の下端よりも下側に位置するような圧電アクチュエータ(試料番号2)を作製した。
そして、作製したそれぞれの圧電アクチュエータに200Vの直流電圧を印加して、初期変位量を求めたところ、試料番号1は変位量が56.2μm、試料番号2は変位量が55.8μmであった。
さらに、これらの圧電アクチュエータについて、140℃の環境下で電圧200Vにて1000時間駆動し続ける高温連続駆動試験を行なった。
その結果、実施例の圧電アクチュエータ(試料番号1)は、1000時間の連続駆動後における変位量が56.3μmと、連続駆動前後の変化がほとんどなく必要な有効変位量を維持しており、長期間使用しても安定した変位量が得られることがわかった。
これに対し、比較例の圧電アクチュエータ(試料番号2)は、1000時間の連続駆動後の変位量が49.1μmと約6μm低下していた。また、この試料を確認したところ、接合部(レーザー溶接部)にクラックが発生していた。クラックを原因として片当たりが発生し、荷重抜けが発生していることが予想された。
10・・・圧電アクチュエータ
1・・・圧電素子
11・・・圧電体層
12・・・内部電極層
13・・・積層体
14・・・外部電極
15・・・被覆層
2・・・ケース
21・・・筒体
211・・・傾斜部
22・・・蓋体
23・・・基体
231・・・貫通孔
3・・・接合部
41・・・リード線
42・・・リードピン
43・・・軟質ガラス
5・・・はんだ

Claims (5)

  1. 圧電素子と、該圧電素子を上下から押圧するように内部に収容した、筒体と蓋体とを有するケースとを備え、前記筒体は、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部を有し、上端近傍の内面の少なくとも一部が接合部を介して前記蓋体の側面と接合されており、前記筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、前記接合部の下端が前記傾斜部の下端よりも上側に位置しているとともに、前記傾斜部の下端は前記蓋体の側面の下端よりも上側に位置している圧電アクチュエータ。
  2. 前記傾斜部は外側に凸となる曲面形状をなしている請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 圧電素子と、該圧電素子を上下から押圧するように内部に収容した、筒体と蓋体とを有するケースとを備え、前記筒体は、上端近傍の外面から上端にかけて内側に向かって傾斜した傾斜部を有し、上端近傍の内面の少なくとも一部が接合部を介して前記蓋体の側面と接合されており、前記筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、前記接合部の下端が前記傾斜部の下端よりも上側に位置しており、前記傾斜部は外側に凸となる曲面形状をなしている圧電アクチュエータ。
  4. 前記筒体を上下方向に切断した断面で見たときに、前記接合部の下端が前記蓋体の側面の下端よりも上側に位置している請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記接合部の下端と前記蓋体の下端との距離が前記筒体の周方向に一定でない請求項に記載の圧電アクチュエータ。
JP2018518169A 2016-05-16 2017-04-19 圧電アクチュエータ Active JP6711908B2 (ja)

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