JP6711639B2 - レンズ駆動装置、及び光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、銀塩カメラ、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の光学機器に用いられるレンズ駆動装置、及びレンズ駆動装置を備える光学機器に関する。
デジタルカメラ等の光学機器に用いられるレンズ駆動装置では、レンズを光軸方向に移動させて微小位置決めする装置として、ねじ軸の駆動によりねじ軸に螺合されたナットを光軸方向に移動させる送りねじ装置が知られている。
従来、制御回路の異常でねじ軸を駆動するモータが制御不能となり、ナットが可動範囲の終端に到達してねじ軸にねじ込まれてメカロックしても、システムリセットによりロックを解除して再びナットが移動可能となるレンズ駆動装置が提案されている。この提案では、ねじ軸をナットがモータの取り付け板から離れる方向に回転させることで、前述したロックを解除している(特許文献1)。
しかし、上記特許文献1では、ナットとねじ軸間の食い込み力、及びナットとモータの取り付け板間の摩擦力(食い込み力)がモータの発生トルクよりも大きい場合には、ナットを移動させることができない。このため、カメラ本体やレンズ鏡筒を分解修理する必要が生じてしまう。
そこで、ナットがメカ端到達時に当接する面に半球状の突起を設けることで、当接部の面積を減らして摩擦係数を小さくし、ナットのメカロック時の食い込み力、またはメカロック後のメカロック解除力を低減する技術が提案されている(特許文献2)。この提案では、ナットが可動範囲を超えてメカ端に衝突した際にメカロック状態を起こしにくくするとともに、メカロック状態になっても確実にメカロックを解除できるとしている。
実公平6−37228号公報 特許第4211363号公報
しかし、上記特許文献2では、ナットがメカ端到達時に当接する面に半球状の突起を設ける必要があるため、製造工程が増加する。また、低トルクのモータを用いた場合、ナットとねじ軸間の食い込み力、及びナットとモータの取り付け板間の摩擦力がモータの発生トルクよりも大きい場合には、上記特許文献1と同様に、ナットを移動させることができなくなる。
そこで、本発明は、ナットがメカ端到達時にねじ軸にねじ込まれる状態となっても、ナットのメカ端到達時の当接面に半球状突起を設けることなく、システムリセット時により低トルクのモータで容易にロックを解除してナットの移動を可能にする技術を提供する。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ駆動装置は、ねじ軸と、前記ねじ軸を回転駆動するモータと、前記ねじ軸に螺合され、前記ねじ軸の回転により前記ねじ軸の軸方向に沿って移動するナットと、前記ナットを保持するナット保持部が設けられ、レンズを保持するレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を前記ナットに向けて前記ねじ軸の軸方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記ナット保持部には、前記ナットに係合して前記ナットの回転を規制する回転規制部と、前記付勢手段よる付勢方向への前記レンズ保持部材の移動が規制された状態で前記ナットが前記付勢方向に更に移動して前記ナットの前記付勢方向への移動が規制されたとき、前記ナットの回転規制を解除する規制解除部とが設けられ、前記ナットには、前記回転規制部に係合する係合部と、前記規制解除部により回転規制が解除されて前記ナットが前記ねじ軸とともに回転したとき、前記規制解除部に対して回転方向に当接する当接部とが設けられ、前記回転規制部は、前記係合部が前記ナットの軸方向と平行な方向に線接触する円筒部により構成され、前記規制解除部は、前記円筒部と略同軸に設けられ、前記付勢方向に向けて縮径する円錐部により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ナットがメカ端到達時にねじ軸にねじ込まれる状態となっても、ナットのメカ端到達時の当接面に半球状突起を設けることなく、システムリセット時により低トルクのモータで容易にロックを解除してナットを移動させることができる。
(a)は本発明のレンズ駆動装置を備える光学機器の実施形態の一例であるデジタルカメラを正面側(被写体側)から見た斜視図、(b)は(a)に示すデジタルカメラに搭載されるレンズ鏡筒を正面側から見た斜視図である。 レンズ鏡筒の撮影位置(ワイド位置)での断面図である。 レンズ鏡筒の沈胴位置での断面図である。 フォーカス機構を正面側から見た斜視図である。 フォーカス機構を構成する4群ホルダ、ナット、ねじ軸及びモータのみを背面側から見た斜視図である。 (a)はフォーカス機構の撮影位置(ワイド位置)におけるモータの出力軸方向に沿う断面図、(b)は(a)のナット付近の拡大図である。 ナットと4群ホルダのナット保持凸部との位置関係を結像面側から見た図である。 (a)はフォーカス機構の4群ホルダが最も結像面側に移動したときのモータの出力軸方向に沿う断面図、(b)は(a)のナット付近の拡大図である。 (a)はナットがメカロックした状態でのモータの出力軸方向に沿う断面図、(b)は(a)のナット付近の拡大図である。 ナット保持凸部の変形例を説明する図であり、(a)はナットがメカロックした状態でのモータの出力軸方向に沿う断面図、(b)は(a)のナット付近の拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1(a)は本発明のレンズ駆動装置を備える光学機器の実施形態の一例であるデジタルカメラを正面側(被写体側)から見た斜視図である。図1(b)は図1(a)に示すデジタルカメラに搭載されるレンズ鏡筒を正面側から見た斜視図である。なお、本実施形態では、レンズ駆動装置を備える光学機器の一例として、コンパクトタイプのデジタルカメラを例示するが、これに限定されない。
本実施形態のデジタルカメラは、図1に示すように、カメラ本体110の正面側にズーム式のレンズ鏡筒100が設けられた構造を有する。レンズ鏡筒100の繰り出し動作及び繰り込み動作は、ズーム駆動部105によって行われる。
レンズ鏡筒100は、デジタルカメラの電源がオンされると、繰り出し動作によって沈胴位置から撮影位置へ移動することで、レンズ鏡筒100を構成する各種レンズが光軸(撮影光軸)上に配置され、これにより、デジタルカメラでの撮影が可能になる。レンズ鏡筒100は、撮影位置にあるときには、各種レンズの光軸上での位置が制御されることによって撮影倍率を変更することができる。デジタルカメラの電源がオフされると、レンズ鏡筒100の繰り込み動作が行われ、レンズ鏡筒100は、撮影位置から沈胴位置へと移動する。
図2は、レンズ鏡筒100の撮影位置(ワイド位置)での断面図である。図3は、レンズ鏡筒100の沈胴位置での断面図である。
図2及び図3に示すように、レンズ鏡筒100は、1群レンズ10を保持する1群ホルダ11、1群ホルダ11を保持する1群鏡筒12、及び2群レンズ20を保持する2群ホルダ21を備える。また、レンズ鏡筒100は、2群レンズ20に隣接して配置される3群レンズ30を保持する3群ホルダ31、4群レンズ40を保持する4群ホルダ41、及び固定レンズである5群レンズ50を保持する5群ホルダ51を備える。5群ホルダ51は、センサホルダ111に設けられている。センサホルダ111には、固定筒103、撮像素子109、ズーム駆動部105及びフォーカス機構60(図4参照)が支持されている。
1群レンズ10、1群ホルダ11及び1群鏡筒12は、1群レンズユニットを構成し、2群レンズ20及び2群ホルダ21は、2群レンズユニットを構成し、3群レンズ30及び3群ホルダ31は、3群レンズユニットを構成する。また、4群レンズ40及び4群ホルダ41は、4群レンズユニットを構成し、5群レンズ50及び5群ホルダ51は、5群レンズユニットを構成する。1群レンズ10、2群レンズ20、3群レンズ30、4群レンズ40及び5群レンズ50により、レンズ鏡筒100の撮影光学系が構成されている。
レンズ鏡筒100の最外周側には、固定筒103が設けられ、固定筒103の内周側には、外カム筒104が設けられ、外カム筒104の内周側には、外直進筒106が設けられている。また、外直進筒106の内周側には、内カムカバー107が設けられ、内カムカバー107の内周側には、内カム筒101が設けられ、内カム筒101の内周側には、直進筒102が設けられている。
固定筒103の内周部には、カム溝103a及び直進キー溝103bがそれぞれ周方向に略等間隔で3箇所形成されている。固定筒103の3箇所のカム溝103aには、それぞれ、外カム筒104の外周部に周方向に略等間隔で3箇所に設けられたフォロア(不図示)が係合する。ズーム駆動部105は、外カム筒104を回転駆動する。外カム筒104は、ズーム駆動部105により回転駆動されると、固定筒103に対して回転しながらカム溝103aのリフトに沿って光軸方向に移動する。
外カム筒104の内周部には、外直進筒106の外周部に形成された円周溝106aと係合するバヨネット爪(不図示)が周方向及び光軸方向に設けられている。また、外直進筒106の外周部には、固定筒103の直進キー溝103bと係合する直進キー(不図示)が設けられている。外直進筒106は、外カム筒104の回転に伴って、直進キー溝103bに沿って光軸方向に直進移動する。
内カム筒101は、その内周部に直進筒102を相対回転可能に保持する。内カム筒101の外周部には、周方向に略等間隔で3箇所ずつ設けられたフォロア101a、内カムカバー107の係合部(不図示)及び駆動キー101cが設けられている。
内カムカバー107には、内カム筒101の係合部(不図示)と係合する3本の係合爪(不図示)と、内カム筒101の駆動キー101cと係合する3箇所の回り止め部(不図示)が設けられている。また、内カム筒101に設けられた駆動キー101cは、外カム筒104の内周部に設けられた3本のキー溝(不図示)と係合している。これにより、内カム筒101は、外カム筒104と同位相で光軸周りに回転し、内カムカバー107は、内カム筒101の回転に伴って内カム筒101と一体的に回転しながら光軸方向に移動する。
直進筒102には、直進プレート108が一体的に取り付けられている。直進プレート108には、外直進筒106の内周部に設けられた直進キー溝106bと係合する直進キー(不図示)が設けられている。また、直進筒102には、1群ガイドキー(不図示)、2群ガイド溝102a及び3群ガイド溝102bが設けられている。更に、直進筒102には、フランジ102h、3群レバー(不図示)と当接する退避導入面(不図示)、及び3群レバーと当接する退避完了面(不図示)等が設けられている。直進筒102は、フランジ102h及び直進プレート108によって内カム筒101が回転可能に保持され、光軸方向に内カム筒101と一体的に移動する。
1群鏡筒12の内周部には、1群フォロア13が周方向に略等間隔で6箇所設けられている。6箇所の1群フォロア13は、それぞれ内カム筒101の外周部に設けられた6箇所の1群カム溝101dと係合し、直進筒102の1群ガイドキー(不図示)にガイドされることで、1群ホルダ11と1群鏡筒12とが一体的に光軸方向に移動する。
2群ホルダ21の外周部には、2群フォロア(不図示)が周方向に略等間隔で3箇所設けられている。3箇所の2群フォロアは、それぞれ内カム筒101の内周部に設けられた3箇所の2群カム溝101eと係合し、直進筒102の2群ガイド溝102aにガイドされることにより、2群ホルダ21は光軸方向に移動可能に支持される。
2群ホルダ21は、2群フォロアと2群レンズ20との間に配置される遮光フランジ22を有する。遮光フランジ22は、2群レンズ20の外周部と直進筒102の内周部との間を通過して光軸方向を被写体側から結像面側に向かう光を遮光する。
3群レンズ30を保持した3群ホルダ31は、ホルダシャフト(不図示)を介して撮影位置と退避位置との間で回動可能に3群フレーム(不図示)の軸受に支持され、像ブレ補正時に3群フレームと一体的に光軸と直交する平面内を移動する。3群地板(不図示)の外周部には、周方向に略等間隔で3箇所にフォロア(不図示)が設けられている。
3群地板は、3箇所のフォロアがそれぞれ内カム筒101の内周部に形成された3箇所のカム溝101fと係合し、直進筒102のガイド溝102bにガイドされる。これにより、3群地板が内カム筒101及び直進筒102に対して光軸方向に移動可能に支持され、ひいては3群レンズ30が光軸方向に移動可能に支持されている。
次に、図4及び図5を参照して、レンズ鏡筒100に組み込まれたフォーカス機構60について説明する。図4は、フォーカス機構60を正面側から見た斜視図である。
図4において、フォーカス機構60は、センサホルダ111を備え、センサホルダ111には、4群ホルダ41の振れ止め部111bが設けられている。本実施形態では、4群ホルダ41により保持される4群レンズ40がフォーカスレンズを構成している。
モータ112は、ステッピングモータで構成され、回転駆動されることで、4群ホルダ41を光軸方向に移動させる。直進案内軸113は、4群ホルダ41を光軸方向に直進案内する。モータ112の出力軸には、ねじ軸114が固定され、ねじ軸114には、4群ホルダ41に係合するナット117(図5参照)が螺合されている。モータ112の駆動によりねじ軸114が回転すると、ナット117がねじ軸114とのねじ作用により軸方向に移動し、これにより、4群ホルダ41を光軸方向に駆動する。
センサホルダ111と4群ホルダ41の取り付け部116との間には、ナット117を軸方向の結像面側に付勢する片寄せばね115が掛けられている。また、4群ホルダ41には、センサホルダ111の振れ止め部111bに係合される係合凹部41aが設けられている。4群ホルダ41は、直進案内軸113と振れ止め部111bによって平面方向の位置が規制されており、光軸方向にのみ移動可能に保持されている。
図5は、フォーカス機構60を構成する4群ホルダ41、ナット117、ねじ軸114及びモータ112のみを背面側から見た斜視図である。
図5に示すように、モータ112には、センサホルダ111に取り付けるための取付プレート118が設けられている。ナット117は、4群ホルダ41のナット保持凸部42に保持されている。4群ホルダ41には、メカ端規制部43が設けられており、メカ端規制部43がセンサホルダ111に当接することにより、4群ホルダ41の結像面側への移動が規制される。4群ホルダ41は、本発明のレンズ保持部材の一例に相当し、ナット保持凸部42は、本発明のナット保持部の一例に相当する。
このように、ねじ軸114に螺合されたナット117は、4群ホルダ41のナット保持凸部42に嵌合され、取り付け部116に掛けられている片寄せばね115によって光軸方向の結像面側(付勢方向)に付勢されている。そのため、ねじ軸114が回転すると、4群ホルダ41がナット117とねじ軸114とにより構成される送りねじ機構によって光軸方向に沿って移動する。なお、図5では、モータ112に電源を供給するフレキシブルプリント基板の図示は省略している。
次に、図6乃至図9を参照して、ナット117、モータ112、4群ホルダ41、及びナット保持凸部42について詳しく説明する。図6(a)はフォーカス機構60の撮影位置(ワイド位置)におけるモータ112の出力軸方向に沿う断面図、図6(b)は図6(a)のナット117付近の拡大図である。
図6に示す状態では、4群ホルダ41は、片寄せばね115の付勢力によりナット117と密着した状態となっている。このとき、4群ホルダ41のメカ端規制部43は、センサホルダ111とは当接していない。ナット保持凸部42は、光軸と平行な円筒部42aと、円筒部42aのモータ112側の端部から先端側に向けて縮径する円錐部42bとを有する。ナット117には、ねじ軸114の軸方向から見てU字状に形成されて、4群ホルダ41のナット保持凸部42と係合するU字形状部が設けられている。円筒部42aは、本発明の回転規制部の一例に相当し、円錐部42bは、本発明の規制解除部の一例に相当する。
U字形状部は、光軸と平行な面を有してナット保持凸部42を径方向に挟む位置に配置された一対のストレート部117aと、ストレート部117aの4群ホルダ41側に形成された面取り部117bとを有する。4群ホルダ41とナット117が密着した状態では、ナット保持凸部42の円筒部42aが一対のストレート部117a間に嵌合された状態となっており、ねじ軸114に螺合されたナット117の回転が規制されている。また、ねじ軸114の先端部は、センサホルダ111に設けられた受け部111aに回転可能に支持されている。ストレート部117aは、本発明の係合部の一例に相当し、面取り部117bは、本発明の当接部の一例に相当する。
図7は、ナット117と4群ホルダ41のナット保持凸部42との位置関係を結像面側から見た図である。図7に示すように、ナット117のU字形状部には、一対のストレート部117aがナット保持凸部42の円筒部42aが2箇所の位置117c,117dで円筒部42aの軸方向に線接触した状態で嵌合されている。図6の状態において、ナット117を4群ホルダ41とともに結像面側(図の下側)へ移動させると、4群ホルダ41のメカ端規制部43がセンサホルダ111に当接する。
図8(a)はフォーカス機構60の4群ホルダ41が最も結像面側に移動したときのモータ112の出力軸方向に沿う断面図、図8(b)は図8(a)のナット117付近の拡大図である。
図8に示す状態では、4群ホルダ41は、片寄せばね115の付勢力によってナット117と密着し、4群ホルダ41のメカ端規制部43は、センサホルダ111と当接している。そして、ナット保持凸部42の円筒部42aは、一対のストレート部117a間に嵌合され、ねじ軸114に螺合されたナット117の回転が規制されている。また、ナット117とモータ112の取付プレート118との隙間量L1は、ナット117のストレート部117aとナット保持凸部42の円筒部42aの軸方向におけるオーバラップ量L2よりも大きくなるように設定されている。
ここで、図8に示す状態において、4群ホルダ41が可動範囲内で目標位置に停止した場合は問題ないが、制御回路の異常(バグやその他の原因)でモータ112が制御不能となり、ナット117が結像面側に移動し続ける場合がある。この場合、ナット117は、可動範囲の終端(メカ端)から更に結像面側に移動してモータ112の取付プレート118に衝突して位置規制され、ねじ軸114にねじ込まれる状態(メカロック状態)となって停止する(図9参照)。
図9(a)はナット117がメカロックした状態でのモータ112の出力軸方向に沿う断面図、図9(b)は図9(a)のナット117付近の拡大図である。
図9に示す状態では、4群ホルダ41は、その軸線をナット117の軸線と平行に保ちながらナット117に対して軸方向に離間した位置に配置されている。このとき、4群ホルダ41のメカ端規制部43は、センサホルダ111に当接している。また、ねじ軸114に螺合されたナット117は、モータ112の取付プレート118に衝突して取付プレート118に当接している。このため、ナット保持凸部42の円筒部42aは、ナット117の一対のストレート部117a間から軸方向に離脱し、ナット117の回転規制が解除されている。
この状態では、ナット117の面取り部117bとナット保持凸部42の円錐部42bが光軸方向においてオーバラップしている。そのため、ナット117は、回転規制が解除されるが、面取り部117bが円錐部42bに回転方向に当接して360°回転することはできず、ナット保持凸部42により回転量が規制される。
メカロック状態となってナット117が停止すると、制御回路は、モータ112の出力信号等を基に異常を検出し、システムリセット動作に入る。そして、制御回路は、ナット117のメカロック状態を解除するために、ねじ軸114をナット117が取付プレート118から離れる方向に移動するようにモータ112を回転させる。すなわち、制御回路は、モータ112を逆回転させるようにモータ112の駆動を制御する。
このとき、メカロックを解除するには、ナット117とねじ軸114との食い込み力と、ナット117と取付プレート118間の摩擦力より大きい力が必要となる。また、ねじ軸114の先端部は、センサホルダ111の受け部111aに回転可能に支持されているため、支持されていない場合に比べてねじ軸114の倒れ量は小さくなっている。このため、ナット117と取付プレート118間の摩擦力は、ねじ軸114の先端部が受け部111aに回転可能に支持されていない場合と比べて大きくなっている。
ここで、本実施形態では、ナット117は、面取り部117bが円錐部42に当接するまで回転規制が解除され、ねじ軸114と一体に回転可能になっている。すなわち、メカロックの解除時にナット117がねじ軸114と一体に回転し始めるまでに必要なモータ112のトルクは、ナット117と取付プレート118間の静止摩擦力だけである。したがって、ナット117と取付プレート118間の静止摩擦力より大きいトルクをモータ112が発生することで、ナット117とねじ軸114は、一体となって回転し始める。
その後、ナット117とねじ軸114が一体に回転してナット117の面取り部117bがナット保持凸部42の円錐部42bに当接すると、ナット117の回転が規制されてねじ軸114のみが回転しようとする。このとき、ナット117に対してねじ軸114との食い込み力を解除する方向の押し力が発生する。
そして、この押し力とモータ112が発生するトルクとを足した力がナット117とねじ軸114との食い込み力より大きい場合に、ナット117とねじ軸114との食い込みを解除してメカロック状態を解除することができる。したがって、モータ112の発生トルクは、押し力の分だけ低くすることが可能となる。
その後、ねじ軸114の回転により回転規制されたナット117が取付プレート118から離れる方向に移動し、図8に示す状態に戻る。なお、一度の押し力の発生によりメカロック状態を解除できない場合は、ねじ軸114と一体回転するナット117の正逆回転を繰り返すことにより、メカロックを解除することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、メカロック状態になったとき、ナット117の回転規制を解除することで、メカロック状態を解除するためにモータ112に必要なトルクを分散することができる。即ち、ナット117と取付プレート118間の静止摩擦力に打ち勝つ力とナット117とねじ軸114との食い込み力に打ち勝つ力とに分散することができる。また、回転規制が解除されたナット117の面取り部117bがナット保持凸部42の円錐部42bに当接した際の押し力を利用することで、メカロック状態を解除するのに必要なモータ112の発生トルクを低くすることができる。
これにより、ナット117がメカ端到達時にねじ軸114に食い込んだ状態となっても、ナット117の当接面に半球状突起を設けることなく、システムリセット時により低トルクのモータ112で容易にロックを解除してナット117を移動させることができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ナット保持凸部42を、光軸と平行な円筒部42aと、円筒部42aのモータ112側の端部に円筒部42aと略同軸に設けた円錐部42bとにより構成したが、これに限定されない。例えば、図10に示すように、ナット保持凸部42を、光軸と平行な円筒部42aと、円筒部42aのモータ112側の端部に円筒部42aと略同軸に設けた円筒部42aより小径の小径円筒部42cにより構成としてもよい。
41 4群ホルダ
42 ナット保持凸部
42a 円筒部
42b 円錐部
43 メカ端規制部
100 レンズ鏡筒
111a 受け部
112 モータ
113 直進案内軸
114 ねじ軸
115 片寄せばね
116 取り付け部
117 ナット
117a ストレート部
117b 面取り部
118 取付プレート

Claims (7)

  1. ねじ軸と、
    前記ねじ軸を回転駆動するモータと、
    前記ねじ軸に螺合され、前記ねじ軸の回転により前記ねじ軸の軸方向に沿って移動するナットと、
    前記ナットを保持するナット保持部が設けられ、レンズを保持するレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材を前記ナットに向けて前記ねじ軸の軸方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記ナット保持部には、前記ナットに係合して前記ナットの回転を規制する回転規制部と、前記付勢手段よる付勢方向への前記レンズ保持部材の移動が規制された状態で前記ナットが前記付勢方向に更に移動して前記ナットの前記付勢方向への移動が規制されたとき、前記ナットの回転規制を解除する規制解除部とが設けられ、
    前記ナットには、前記回転規制部に係合する係合部と、前記規制解除部により回転規制が解除されて前記ナットが前記ねじ軸とともに回転したとき、前記規制解除部に対して回転方向に当接する当接部とが設けられ
    前記回転規制部は、前記係合部が前記ナットの軸方向と平行な方向に線接触する円筒部により構成され、前記規制解除部は、前記円筒部と略同軸に設けられ、前記付勢方向に向けて縮径する円錐部により構成されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記ねじ軸は、前記モータの出力軸に固定され、前記ねじ軸の先端部は、受け部により回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記モータは、ステッピングモータにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記レンズ保持部材は、フォーカスレンズを保持することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記ナットは、前記モータが取り付けられる取付プレートに当接することで、前記付勢方向への移動が規制されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置を備えることを特徴とする光学機器。
  7. 前記ナットの前記付勢方向への移動が規制されたとき、前記ナットが前記付勢方向と逆の方向に移動するように前記モータの駆動を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項に記載の光学機器。
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