JP6709157B2 - 変性ジエンエラストマーおよびそれを含有するゴム組成物 - Google Patents

変性ジエンエラストマーおよびそれを含有するゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明は、アミン官能基を有する、ジアルコキシシランおよびトリアルコキシシラン型の官能化剤によって変性した、ジエンエラストマーに関する。本発明は、そのようなジエンエラストマーの調製方法、そのようなジエンエラストマーを含む組成物、ならびにこの組成物を含む半製品およびタイヤにも関する。
燃料の節約、および環境保護に対する要求は、今や優先事項となり、できる限りヒステリシスの低い混合物を製造することが望ましい。現行の課題である、このヒステリシスの低減は、一方で、例えば下層、側壁、またはトレッドといったタイヤケーシング組成物に関与する様々な完成製品の製造においてゴム組成物として使用できるように、および転がり抵抗の低減したタイヤを得るために、とりわけ原料の状態における、混合物の加工適性を保ちつつ達成されなければならない。
ヒステリシスを減少させる課題を達成するため、すでに多くの解決法が試されてきた。重合の目的で、官能化剤を用いてあるいは官能性開始剤を用いて、ジエンポリマーおよびコポリマーの構造を変性することがとりわけ挙げられ、その目的は、充填剤がカーボンブラックであろうと強化無機充填剤であろうと、前述のように変性したポリマーと充填剤の間の良好な相互作用を得ることである。
この従来技術の説明として、アミン官能基を有するアルコキシシラン化合物を用いて官能化されるジエンエラストマーの使用が挙げられる。
(ジアルキルアミノアルキル)トリアルコキシシラン型化合物による鎖末端の官能化、およびシリカまたはカーボンブラックをベースとするゴム組成物を請求する、仏国特許出願公開第2867477号に言及し得る。米国特許第8071689号および米国特許第8106130号にも言及し得、ひとつは、置換または無置換の芳香族ヘテロ環に窒素原子が含まれる窒素ベースの基を有するトリアルコキシシラン化合物を用いる、鎖末端の官能化を、他方は、アルコキシシリル基を少なくとも1つ、および第三級アミン基を少なくとも2つ有するアミン官能基を有するアルコキシシランを用いる、鎖末端の官能化を、それぞれ請求する。
米国特許第7807747号において、アミノアルコキシシラン型化合物を用いて官能化され、バッチ法に従って合成されたエラストマーを含有する原料混合物の加工性(オープンミル経過後に混合する局面)を向上することが提案されている。この方法の計略は、アミノアルコキシシラン化合物、好ましくは(アミノアルキル)トリアルコキシシラン型の化合物を、官能化工程の間に、i)n((アミノアルキル)トリアルコキシシラン)/n(アルカリ金属をベースとする開始剤)のモル比が0.05から0.35の間となるような量で添加する第1の添加、ii)n((アミノアルキル)トリアルコキシシラン)/n(アルカリ金属をベースとする開始剤)の最終モル比が0.5以上となるような量で添加する続く第2の添加の、2段階で添加することにある。この方法により、鎖末端が官能化されたエラストマーを40から80質量%、分子鎖の中央が官能化されたエラストマーを5から45質量%、および星型分岐エラストマー(三枝の星形)を3から30質量%含む、官能性ジエンエラストマー混合物を得ることが可能となる。
これらの官能化エラストマーは、ヒステリシスの低減に有効であるとして従来技術に記載されている。しかしながら、そのようなエラストマーのムーニー粘度は、必ずしも保存において安定ではなく、工業におけるロバスト性の問題をもたらし得ることが判明している。
アルコキシシラン官能基を有するエラストマーの保存におけるムーニー粘度を安定化するため、様々な計略が試されてきた。説明のため、特定のアルコキシシラン(R=4から20個の炭素を含有する非加水分解性基である、Si(OR)x)の使用を請求する、欧州特許第0299074号が挙げられる。アニオン重合開始剤の寄与による塩基性を中和し、アルコキシシラン基の加水分解を最小限に抑えるため、剥離工程の前に、n(カルボン酸)/n(アニオン重合開始剤)のモル比が0.8から1.2の間となるよう、カルボン酸をエラストマー溶液に添加することを請求する、欧州特許第0801078号にも言及し得る。欧州特許第1198506号において、アルキルアルコキシシランと、剥離時にその加水分解した形態、ポリマー−SiOHであるポリマーの間の反応を促進するため、剥離工程の前に、n(R1 nSi(OR24-n)/n(ポリマー−SiOR’)のモル比が高く(20/1)なるよう、アルキルアルコキシシラン型の化合物(R1 nSi(OR24-n)をエラストマー溶液に添加することが提案されている。最後に、剥離時の加水分解反応、及びその結果形成するSi−O−Si結合を最小限に抑えるために、剥離工程の前に、長鎖アルコールをエラストマー溶液に添加することを請求する、欧州特許第1237934号に言及し得る。
技術水準を踏まえると、組成物に関与する官能化エラストマーのムーニー粘度の保存における安定性を向上しつつ、ゴム組成物におけるヒステリシス/加工性の妥協を改善したゴム組成物を得るために、官能化エラストマーを提供する必要がある。
したがって、本発明の目的は、そのような組成物を提供することである。1つの課題は、加工性、およびエラストマーのムーニー粘度の保存における安定性を向上しつつ、ゴム組成物のヒステリシスを低減するためにゴム組成物が含有する強化充填剤と十分に作用する、官能化エラストマーをとりわけ提供することにある。
出願人である本会社等は、驚くべきことに、調査研究中に、
(i)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基によって鎖末端が官能化された物質(entity)を、変性ジエンエラストマーの総質量に対し、40から80質量%、
(ii)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された物質を、変性ジエンエラストマーの総質量に対し、5から45質量%、
(iii)第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した物質を、変性ジエンエラストマーの総質量に対し、3から30質量%
含む、変性ジエンエラストマーが、加工性およびムーニー粘度の保存における安定性を向上させつつ、ヒステリシスを低減することを可能とすることをまさに発見したので、この目的は達成される。
したがって、本発明の主題は、変性ジエンエラストマーであって、
(i)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基によって鎖末端が官能化された物質を、当該変性ジエンエラストマーの総質量に対し、40から80質量%、
(ii)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された物質を、当該変性ジエンエラストマーの総質量に対し、5から45質量%、
(iii)第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した物質を当該、変性ジエンエラストマーの総質量に対し、3から30質量%
含む、変性ジエンエラストマーである。
本発明の他の主題は、当該変性ジエンエラストマーの合成方法である。
本発明の他の主題は、当該変性ジエンエラストマーを少なくとも含むエラストマーマトリックス、および強化充填剤を少なくともベースとする強化ゴム組成物である。
本明細書において、別段の明確な定めがない限り、示される全ての百分率(%)は、質量パーセントである。さらに、「aからbの間」という表現で表される値の区間は、何れもaを超え、b未満まで広がる値の範囲(すなわち境界aおよびbは除外される)を表すのに対し、「aからbまで」という表現で表される値の区間は、何れもaからbに至るまで広がる値の範囲(すなわち厳密な境界aおよびbを含む)を意味する。
アニオン重合工程から生じるリビングエラストマーと官能化剤の反応によってエラストマーが変性される際に、このエラストマーの変性された物質の混合物が得られ、その組成は、とりわけリビング鎖の数に対する官能化剤の反応性部位の比率に依存することが当業者に知られることは、明記すべきである。この混合物は、鎖末端が官能化された物質、結合した物質、星型分岐した物質、および/または官能化されていない物質を含むことができる。
エラストマー物質は、部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を鎖末端に有するアルキルアルコキシシラン官能基を有し、当該物質は、鎖末端が官能化されているという。この基のケイ素原子は、ジエンエラストマーの分子鎖に直接結合し、アルキル基およびアミン官能基を含む基に加え、1つのアルコキシ基のみに置換される。
部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有するアルコキシシラン官能基を、エラストマー物質がそのエラストマー鎖内に有する場合、この基のケイ素原子は2本のジエンエラストマー鎖を結合し、エラストマーは、「鎖末端」位置、またはエラストマー鎖の厳密な中央に基が位置しない場合とは異なり、分子鎖の中央が結合または官能化されているという。
3つのエラストマー鎖または枝が結合する、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有するシラン官能基が中央にあり、エラストマーの星型分岐構造を形成する場合、当該物質は星型分岐しているという。この基のケイ素原子は、変性ジエンエラストマーの3つの枝に互いに結合する。
「をベースとする組成物」という表現は、使用される様々な成分の、混合物および/または反応生成物を含む組成物を意味すると理解されるべきであり、それらのベース成分のいくつかは、組成物の製造における様々な局面で、とりわけその架橋または加硫の間に、少なくとも部分的に、互いに反応することができるか、または互いに反応することを目的とされる。
「ジエンエラストマー」という用語は、ジエンモノマー(共役または非共役の、炭素−炭素二重結合を2つ有するモノマー)に、少なくとも部分的(すなわちホモポリマーまたはコポリマー)に由来するエラストマー(1種または複数が認められる)を意味するとして、知られる通りに理解されるべきである。より具体的には、「ジエンエラストマー」という用語は、4から12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーの重合によって得られる任意のホモポリマー、または1種または複数の共役ジエン同士の共重合、もしくは1種または複数の共役ジエンと1種または複数の、8から20個の炭素原子を有するビニル芳香族化合物の共重合によって得られる、任意のコポリマーを意味すると理解される。コポリマーの場合、後者は、20質量%から99質量%のジエン単位、および1質量%から80質量%のビニル芳香族単位を含有する。
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、例えば2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−3−エチル−1,3−ブタジエン、または2−メチル−3−イソプロピル−1,3−ブタジエンといった2,3−ジ(C1−C5アルキル)−1,3−ブタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、および2,4−ヘキサジエン等が、とりわけ本発明にかかる方法に使用できる共役ジエンに適する。
スチレン、オルト−、メタ−、またはパラ−メチルスチレン、α−メチルスチレン、市販混合物の「ビニルトルエン」、パラ−(tert−ブチル)スチレン、メトキシスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、およびビニルナフタレン等が、とりわけビニル芳香族化合物として適する。
好ましくは本発明のジエンエラストマーは、ポリブタジエン(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、ブタジエンコポリマー、とりわけブタジエンとビニル芳香族モノマーのコポリマー、イソプレンコポリマー、およびそれらのエラストマーの混合物からなる、高度不飽和ジエンエラストマーの群から選択される。そのようなコポリマーは、より具体的にはブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、およびイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)である。これらのコポリマーのうち、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)が特に好ましい。
部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基によって鎖末端が官能化された物質(i)は、好ましくは下記式(I)に相当する。
Figure 0006709157
(I)
(式中、
− Eは、ジエンエラストマーを意味し、
− Rは、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基を意味し、
− R’1は、加水分解度に応じて、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を意味し、
− R’2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
− R’3およびR’4は、同一または異なり、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR’3およびR’4は、R’3およびR’4が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
本発明の有利な代替形態によると、次の4つの特徴のうちの少なくとも1つ、好ましくは次の4つの特徴すべてが見られる:
− Rは、メチル基を表す、
− R’1は、水素原子、またはメチル基もしくはエチル基を表し、好ましくは水素原子を表す、
− R’2は、二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基を表す、
− R’3およびR’4は、同一または異なり、好ましくは同一であり、メチル基またはエチル基、好ましくはメチル基を表す。
部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された物質(ii)は、好ましくは下記式(II)に相当する。
Figure 0006709157
(II)
(式中、
− Eは、ジエンエラストマーを意味し、
− R1は、加水分解度に応じて、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を意味し、
− R2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
− R3およびR4は、同一または異なり、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR3およびR4は、R3およびR4が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
本発明の有利な代替形態によると、次の3つの特徴のうちの少なくとも1つ、好ましくは次の3つの特徴すべてが見られる:
− R1は、水素原子、またはメチルもしくはエチル基を表し、好ましくは水素原子を表す、
− R2は、二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基を表す、
− R3およびR4は、同一または異なり、好ましくは同一であり、メチル基またはエチル基、好ましくはメチル基を表す。
第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した物質(iii)は、好ましくは下記式(III)に相当する。
Figure 0006709157
(III)
(式中、R2、R3、およびR4は、上で定義する通りである)
好ましい、またはそうでない、先の異なる態様は、互いに組み合わせることができる。
本発明にかかる変性ジエンエラストマーは、2種の適切な官能基剤とリビングジエンエラストマーの反応によるエラストマーの変性を含む方法に従って調製することができる。そのような方法も、本発明の主題を構成する。
したがって、本発明によると、変性ジエンエラストマーは、下記の工程:
1)リビングジエンエラストマーを形成するため、重合開始剤の存在下で、少なくとも1種の共役ジエンをアニオン重合させる工程、次いで
2)保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン化合物を、工程1)で得られるリビングジエンエラストマーに添加する工程であって、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン/重合開始剤のモル比が0.05から0.35で変動する工程、次いで
3)保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するアルキルジアルコキシシラン化合物を、工程2)の終了に際して得られるエラストマー溶液に添加する工程であって、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するアルキルジアルコキシシラン/工程1)で使用した重合開始剤のモル比が0.8以上である工程、
を含む方法によって得られる。
ジエンモノマーの重合は、開始剤によって開始される。任意の既知の単官能性アニオン重合開始剤が、重合開始剤として使用され得る。しかしながら、リチウムといったアルカリ金属を含有する開始剤が好ましく使用される。
炭素−リチウムまたは窒素−リチウム結合を含む開始剤は、とりわけ有機リチウム開始剤として適切である。代表的な化合物は、エチルリチウム、n−ブチルリチウム(n−BuLi)、およびイソブチルリチウムなどといった脂肪族有機リチウム化合物、または第2級アミンから得られるリチウムアミド、より具体的にはピロリジンまたはヘキサメチレンイミンといった環状第2級アミンから得られるリチウムアミドである。
重合は、好ましくは不活性炭化水素溶媒の存在下で行われ、例えば不活性炭化水素溶媒は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサン、もしくはメチルシクロヘキサンといった、脂肪族もしくは脂環式炭化水素、またはベンゼン、トルエンもしくはキシレンといった、芳香族炭化水素であり得る。
重合は、連続して、またはバッチ式で行うことができる。重合は、一般的に20℃から150℃の間の温度で、好ましくは30℃から110℃付近で行われる。
本発明にかかる方法の第2の工程は、ジエンエラストマーの星型分岐およびカップリング反応を促進する操作条件に従う、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン型官能化剤による、アニオン重合工程の終了に際して得られるリビングジエンエラストマーの変性で構成される。
この保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン化合物は、好ましくは下記式(IV)に相当する。
Figure 0006709157
(IV)
(式中、
− 互いに同一であるかまたは異なる、直鎖または分岐鎖のR’’1基は、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、さらによくはメチル基またはエチル基を表し、
− R2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
− R5およびR6は、同一または異なり、トリアルキルシリル基であって、そのアルキル基は、同一または異なり、1から4個の炭素原子を有するトリアルキルシリル基であるか、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR5およびR6は、R5およびR6が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
官能化剤として、(N,N−ジアルキルアミノプロピル)トリアルコキシシラン、第2級アミン官能基がトリアルキルシリル基によって保護される(N−アルキルアミノプロピル)トリアルコキシシラン、および第1級アミン官能基が2つのトリアルキルシリル基によって保護されるアミノプロピルトリアルコキシシランが挙げられる。
代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−ジエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−ジプロピルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジプロピルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−ジブチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジブチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−ジペンチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジペンチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−ジヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−ジヘキシルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−ヘキサメチレンアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−ヘキサメチレンアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−モルホリノプロピル)トリメトキシシラン、(3−モルホリノプロピル)トリエトキシシラン、(3−ピペリジノプロピル)トリメトキシシランおよび(3−ピペリジノプロピル)トリエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシランである。
他の代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−エチルトリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3−N,N−エチルトリメチルシリルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(3−N,N−プロピルトリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシランおよび(3−N,N−プロピルトリメチルシリルアミノプロピル)トリエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシランである。
さらに他の代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシラン、および(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)トリエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)トリメトキシシランである。
保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン化合物、およびリビングジエンポリマーの混合は、任意の適切な手段によって行われる。リビングジエンポリマーとアミノトリアルコキシシラン化合物の間の反応時間は、10秒から2時間の間とすることができる。
本発明にかかる方法の第2の工程は、部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された物質(ii)の形成、ならびに第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した物質(iii)の形成をもたらす。
本発明にかかる方法の第3の工程は、ジエンエラストマーの鎖末端における官能化反応を促進する操作条件に従う、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するアルキルジアルコキシシラン型官能化剤による、リビングジエンエラストマーの変性で構成される。
この保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するアルキルジアルコキシシラン化合物は、下記式(V)に相当する。
Figure 0006709157
(V)
(式中、
− Rは、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基を意味し、
− 互いに同一であるかまたは異なる、R’’’1基は、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基またはエチル基を表し、
− R’2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
− R7およびR8は、同一または異なり、トリアルキルシリル基であって、そのアルキル基は、同一または異なり、1から4個の炭素原子を有するトリアルキルシリル基であるか、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR7およびR8は、R7およびR8が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
官能化剤として、(N,N−ジアルキルアミノプロピル)(アルキル)ジアルコキシシラン、第2級アミン官能基がトリアルキルシリル基によって保護される(N−アルキルアミノプロピル)(アルキル)ジアルコキシシラン、および第1級アミン官能基が2つのトリアルキルシリル基によって保護される(アミノプロピル)(アルキル)ジアルコキシシランが挙げられる。
代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−ジエチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジエチルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−ジプロピルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジプロピルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−ジブチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジブチルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−ジペンチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジペンチルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−ジヘキシルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−ジヘキシルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−ヘキサメチレンアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−ヘキサメチレンアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−モルホリノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−モルホリノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−ピペリジノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、および(3−ピペリジノプロピル)(メチル)ジエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシランである。
他の代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−エチルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−エチルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシラン、(3−N,N−プロピルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、(3−N,N−プロピルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−メチルトリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシランである。
さらに他の代替形態によると、官能化剤は、(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシラン、および(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジエトキシシランから選択することができる。さらにカップリング剤は、好ましくは(3−N,N−ビストリメチルシリルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシランである。
本発明にかかる方法の第3の工程は、部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基によって鎖末端が官能化された物質(i)の形成をもたらす。
本発明にかかる、変性ジエンエラストマーの合成方法は、自体公知の方法で、変性エラストマーを回収する工程へ継続させることができる。
この方法の代替形態によると、先の行程で生じたエラストマーを乾燥状態で回収する目的で、これらの工程は剥離工程を含む。とりわけこの剥離工程は、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基をシラノール官能基に変換するために、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基の、全てまたは一部を加水分解する効果を有し得る。
この方法の他の代替形態によると、これらの工程は、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基をシラノール官能基に変換するために、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基の全てまたは一部を専ら加水分解する、個別の加水分解工程を含む。この完全または部分的な加水分解工程は、任意に行ってもよい剥離工程の前に、酸または塩基化合物の添加によって、自体公知の方法で行うことができる。そのような加水分解工程は、例えば文献、欧州特許出願公開第2266819号に記載される。
この方法の他の代替形態によると、使用する2種の官能化剤のうち少なくとも1種が保護された第1級アミン官能基または保護された第2級アミン官能基を有する場合、これらの工程は、特定の、第1級アミンまたは第2級アミンを脱保護する工程を含む。この工程は、2つの官能化工程の後で、任意で行ってもよい剥離工程の前に行われる。このアミン官能基またはこれらのアミン官能基を脱保護するために、酸、塩基、フッ化テトラブチルアンモニウムといったフッ素化誘導体、および硝酸銀といった銀塩などと、保護されたアミン基で官能化された分子鎖を反応させることが、例として可能である。これらの異なる方法は、Protective Groups in Organic Synthesis, T.W. Green and P.G.M. Wuts, Third Edition, 1999の研究に記載される。この脱保護工程は、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基をシラノール官能基に変換するために、変性ジエンエラストマーの加水分解性アルコキシシラン官能基の、全てまたは一部を加水分解する効果を有し得る。
強化ゴム組成物のヒステリシスおよび加工性に影響する官能基の、認められている効果を受けて、本発明にかかる変性ジエンエラストマーは、とりわけタイヤの製造を目的とする、強化ゴム組成物に有利に使用される。
したがって、本発明の他の主題は、少なくとも1種の強化充填剤、および前述の変性ジエンエラストマーを少なくとも1種含むエラストマーマトリックスをベースとする強化ゴム組成物である。ゴム組成物は、本発明にかかるこれらの変性ジエンエラストマーを1種または複数含むことができることを、理解すべきである。
本発明にかかる強化ゴム組成物は、架橋された状態、または架橋されない状態、すなわち架橋可能な状態で提供することができる。
本発明にかかる変性ジエンエラストマーは、異なる代替形態に従い、組成物中で単独で、または、他の従来型ジエンエラストマーが星型分岐しているか、結合しているか、官能化されているか、または非官能化であるかに関わらず、少なくとも1種の他の従来型ジエンエラストマーとの混合で、使用することができる。本発明に使用される、この他のジエンエラストマーは、好ましくはポリブタジエン(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、およびそれらのエラストマーの混合物からなる、高度不飽和ジエンエラストマーの群から選択される。そのようなコポリマーは、より好ましくはブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン−ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、およびイソプレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(SBIR)からなる群から選択される。ジエンエラストマー以外の、任意の合成エラストマーとの混合を想定することも可能であり、さらにエラストマー以外の任意のポリマーとの、例えば熱可塑性ポリマーとの混合を想定することも可能である。
本発明の変性ジエンエラストマーとは異なるエラストマーの、この組成物における比率が少なくなるほど、本発明にかかる組成物の特性の向上は大きくなるであろうことに注意すべきである。
したがって、エラストマーマトリックスは、好ましくは本発明にかかる変性ジエンエラストマーを、主として含む。
混合に使用される従来型エラストマーは、天然ゴム、および/または1種もしくは複数の、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、またはブタジエン−スチレンもしくはブタジエン−スチレン−イソプレンコポリマーといった、ジエンポリマーであり、このエラストマーまたはこれらのエラストマーは、変性または未変性であり、さらに本発明にかかる変性ジエンエラストマー100部につき、1から70質量部で存在することができる。
より好ましくは、エラストマーマトリックスは、本発明にかかる変性ジエンエラストマー単独で構成される。
本発明のゴム組成物は、前述の少なくとも1種のエラストマーマトリックスに加えて、少なくとも1種の強化充填剤を含む。
タイヤトレッドの製造に使用できるゴム組成物を強化する、その能力で知られる、例えばカーボンブラックや、シリカといった強化無機充填剤などの、任意の種類の強化充填剤を、知られる方法でカップリング剤と組み合わせて、またはそれら充填剤の2種類の混合物としても使用し得る。
本発明にかかるゴム組成物は、タイヤ製造用のエラストマー組成物に一般的に使用される、例えば顔料、非強化充填剤、カップリング活性剤、充填剤の被覆剤もしくはより一般的には加工助剤、抗オゾンワックス、化学的オゾン化防止剤、もしくは酸化防止剤といった保護剤、抗疲労剤、可塑剤、強化樹脂もしくは可塑性樹脂、メチレンアクセプター(例えばノボラック型フェノール樹脂)もしくは例えば国際特許出願公開WO02/10269に記載されるようなメチレンドナー(例えばHMTまたはH3M)、架橋システムであって、硫黄もしくは硫黄ドナーの何れか、および/もしくはペルオキシド、および/もしくはビスマレイミドに基づく架橋システム、加硫促進剤、または加硫活性剤といった、通常の添加剤のすべてまたは一部も含むことができる。
例えば、タイヤ用のゴム製半製品として使用できるゴム型出しエレメントを形成するために、本発明にかかるゴム組成物は、続いて、例えばシート状またはプラーク状にカレンダー成形、または同様に押出成形することができる。
本発明の他の主題は、架橋可能であるかもしくは架橋された、またはそのような組成物で構成される、本発明にかかるゴム組成物を含む、タイヤ用のゴム製半製品である。
本発明にかかる強化ゴム組成物の、ヒステリシスと加工性の間の妥協における改善、およびその組成物に関与するエラストマーの、ムーニー粘度の保存における安定性改善に起因し、そのような組成物は、任意のタイヤ半製品、とりわけトレッドを構成できることに注目すべきである。
したがって、本発明の最後の主題は、本発明にかかる半製品、とりわけトレッドを含む、タイヤである。
限定されない例として示される、本発明のいくつかの実施例に関する下記の記載を読むことで、本発明の前述の特徴などはよりよく理解される。
用いる測定および試験
高分解能サイズ排除クロマトグラフィー
ポリマー試料中に様々な分布量で存在する分子鎖の質量パーセントを測定するため、高分解能SEC技術を使用する。
分析前のポリマー試料に特別な処理は行わない。分析後は、約1g・l-1の濃度で、単純に溶出溶媒に溶解させる。次いで溶液は、注入前に、気孔率0.45μmのフィルターに通してろ過される。
使用する装置は、Waters Alliance 2695クロマトグラフィー系列である。溶出溶媒はテトラヒドロフランであり、流量は0.2ml・分-1、系内の温度は35℃である。一組の、直列する3本の同一なカラムを使用する(Shodex、長さ300mm、直径8mm)。一組のカラム理論段数は、22000を超える。注入するポリマー試料溶液の量は、50μlである。検出器は、Waters 2414示差屈折計であり、クロマトグラフデータを利用するソフトウェアは、Waters Empowerシステムである。
算出されるモル質量は、スチレン系単位25質量%、1,2−系単位23質量%、およびtrans−1,4−系単位50質量%の微細構造を有するSBRの検量線と比較する。
ムーニー粘度
エラストマーのムーニー粘度(ML(1+4)100℃)は、ASTM標準D−1646に従って測定する。
ASTM標準D−1646に記載の振動コンシストメーターを使用する。ムーニー塑性測定は、次の方針に従って行われる。100℃に加熱した円筒チャンバ内でエラストマーを成形する。1分間予熱した後、試験片内でローターを2回転/分で回転させ、4分間回転した後にこの運動を維持するための作用トルクを測定する。ムーニー塑性(ML(1+4))は、「ムーニー単位」(MU、ここで1MU=0.83N・m)で表される。
示差走査熱量測定
エラストマーのガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計を用いて測定する。
近赤外(Near−infrared:NIR)分光法
エラストマーの微細構造は、近赤外(NIR)分光技術によって特徴付ける。
近赤外(NIR)分光法は、エラストマー内のスチレンの質量含有量、および同様にその微細構造(1,2−、trans−1,4−、およびcis−1,4−ブタジエン単位の相対分布)を、定量的に決定するために用いられる。当該方法の原理は、多成分系に一般化されたランベルト・ベールの法則に基づく。当該方法は間接的であるため、13C NMRによって決定された組成を有する標準エラストマーを用いて行われる、多変量検量法[Vilmin, F., Dussap, C. and Coste, N., Applied Spectroscopy, 2006, 60, 619-29]を伴う。次いでスチレン含有量および微細構造は、約730μmの厚さを有するエラストマーフィルムのNIRスペクトルから算出される。スペクトルは、ペルチェ効果によって冷却されるInGaAs検出器を備えるフーリエ変換近赤外分光計Bruker Tensor 37を用いて、2cm-1の分解能で、4000から6200cm-1の間の透過モードで得られる。
変性エラストマーの調製例
ポリマーAの調製−本発明にかかるポリマー
2.0kgのスチレンおよび4.7kgのブタジエン、ならびに0.0708mol・l-1の、テトラヒドロフルフリルのメチルシクロヘキサン溶液318mlを、45.5kgのメチルシクロヘキサンを含有する、圧力約2バールの窒素下に維持された90リットルの反応容器に注入する。n−ブチルリチウムの添加により重合される溶液中の不純物の中和後、メチルシクロヘキサン中、0.059mol・l-1のn−ブチルリチウムを644ml添加する。重合は40℃で行われる。
70分後、モノマーの転化率は90%に達する。この転化率は、200mmHgの減圧下、140℃で乾燥させた抽出物を量ることによって決定する。0.0516mol・l-1の、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシランのメチルシクロヘキサン溶液147mlを、リビングポリマー溶液に添加する。40℃で15分間反応させた後、続いて0.08mol・l-1の、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)(メチル)ジメトキシシランのメチルシクロヘキサン溶液190mlを、このポリマー溶液に添加する。40℃で15分間反応させた後、エラストマー100質量部(phr)につき0.8質量部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール、およびエラストマー100質量部(phr)につき0.2質量部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンの添加によって、溶液を抗酸化処理する。このように処理されたコポリマーは、液化によって、その溶液から分離される。
高分解能SEC技術によって決定された、鎖末端が官能化された分子鎖の質量パーセントは50%、分子鎖の中央が官能化された分子鎖の質量パーセントは20%、3枝に星型分岐した分子鎖の質量パーセントは30%である。ポリマーAのムーニー粘度は70である。
このコポリマーの微細構造は、NIR法によって決定され、trans−1,4−単位の質量含有量は22%、cis−1,4−単位の質量含有量は19%、1,2−単位の質量含有量は59%であり、これら3つの含有量はそれぞれブタジエン単位に対する含有量である。スチレンの質量含有量は27%である。
このコポリマーのガラス転移温度は−23℃である。
ポリマーBの調製−本発明によらないポリマー
2.0kgのスチレンおよび4.7kgのブタジエン、ならびに0.0695mol・l-1の、テトラヒドロフルフリルのメチルシクロヘキサン溶液354mlを、45.3kgのメチルシクロヘキサンを含有する、圧力約2バールの窒素下に維持された90リットルの反応容器に注入する。n−ブチルリチウムの添加により重合される溶液中の不純物の中和後、メチルシクロヘキサン中、0.059mol・l-1のn−ブチルリチウムを644ml添加する。重合は40℃で行われる。
70分後、モノマーの転化率は90%に達する。この転化率は、200mmHgの減圧下、140℃で乾燥させた抽出物を量ることによって決定する。0.0516mol・l-1の、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシランのメチルシクロヘキサン溶液147mlを、リビングポリマー溶液に添加する。40℃で15分間反応させた後、続いて0.0516mol・l-1の、(3−N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシランのメチルシクロヘキサン溶液294mlを、このポリマー溶液に添加する。40℃で15分間反応させた後、エラストマー100質量部(phr)につき0.8質量部の4,4’−メチレンビス(2,6−ジ(tert−ブチル)フェノール、およびエラストマー100質量部(phr)につき0.2質量部のN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンの添加によって、溶液を抗酸化処理する。このように処理されたコポリマーは、液化によって、その溶液から分離される。
高分解能SEC技術によって測定された、鎖末端が官能化された分子鎖の質量パーセントは50%、分子鎖の中央が官能化された分子鎖の質量パーセントは20%、3枝に星型分岐した分子鎖の質量パーセントは30%である。ポリマーBのムーニー粘度は72である。
このコポリマーの微細構造は、NIR法によって決定され、trans−1,4−単位の質量含有量は21%、cis−1,4−単位の質量含有量は19%、1,2−単位の質量含有量は60%であり、これら3つの含有量はそれぞれブタジエン単位に対する含有量である。スチレンの質量含有量は28%である。
このコポリマーのガラス転移温度は−22℃である。
結果
これらのポリマーについて、標準条件下で保存する間の、ムーニー粘度の経時変化を評価した。
ポリマーAおよびBの試料を、通気性ポリエチレンフィルムで包み、大気圧で、25℃の温度で、光を排除して保存した。
ムーニー粘度測定は、下記表1に示す時間間隔で行った。
Figure 0006709157
表1において、「/」は、ムーニー粘度が測定されなかったことを意味する(100を超えても値が測定不可能)。
19日の保存の結果、そのムーニー粘度が26ムーニー単位増大する対照ポリマーBと比較し、本発明にかかる変性ジエンエラストマーであるポリマーAは、60日間にわたる保存期間の間、ムーニー粘度の変化を受けないことが見出される。

Claims (19)

  1. 変性ジエンエラストマーであって、
    (i)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基によって鎖末端が官能化された物質を、前記変性ジエンエラストマーの総質量に対し、40から80質量%、
    (ii)部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された物質を、前記変性ジエンエラストマーの総質量に対し、5から45質量%、
    (iii)第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した物質を、前記変性ジエンエラストマーの総質量に対し、3から30質量%
    含む、変性ジエンエラストマー。
  2. 部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基を有し、ケイ素原子を介してエラストマーと結合する、アルキルアルコキシシラン基で鎖末端が官能化された前記物質(i)が、下記式(I)に相当することを特徴とする、請求項1に記載の変性ジエンエラストマー。
    Figure 0006709157
    (I)
    (式中、
    − Eは、ジエンエラストマーを意味し、
    − Rは、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基を意味し、
    − R’1は、加水分解度に応じて、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を意味し、
    − R’2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
    − R’3およびR’4は、同一または異なり、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR’3およびR’4は、R’3およびR’4が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
  3. R’1が、水素原子、またはメチルもしくはエチル基を表し、好ましくは水素原子を表すことを特徴とする、請求項2に記載の変性ジエンエラストマー。
  4. R’2が、二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基を表すことを特徴とする、請求項2または3に記載の変性ジエンエラストマー。
  5. R’3およびR’4が、同一または異なり、好ましくは同一であり、メチル基またはエチル基、好ましくはメチル基を表すことを特徴とする、請求項2から4までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマー。
  6. 部分的または完全に加水分解されてシラノールを生じてもよく、第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および2本の分子鎖を結合するケイ素原子を有する、アルコキシシラン基によって分子鎖の中央が官能化された前記物質(ii)が、下記式(II)に相当することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマー。
    Figure 0006709157
    (II)
    (式中、
    − Eは、ジエンエラストマーを意味し、
    − R1は、加水分解度に応じて、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を意味し、
    − R2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
    − R3およびR4は、同一または異なり、水素原子、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR3およびR4は、R3およびR4が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
  7. 1が、水素原子、またはメチル基もしくはエチル基を表し、好ましくは水素原子を表すことを特徴とする、請求項6に記載の変性ジエンエラストマー。
  8. 2が、二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基を表すことを特徴とする、請求項6または7に記載の変性ジエンエラストマー。
  9. 3およびR4が、同一または異なり、好ましくは同一であり、メチル基またはエチル基、好ましくはメチル基を表すことを特徴とする、請求項6から8までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマー。
  10. 第1級、第2級、または第3級アミン官能基、および分子鎖の三枝を結合するケイ素原子を有するシラン官能基を含有する、三枝に星型分岐した前記物質(iii)が下記式(III)に相当することを特徴とする、請求項6から9までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマー。
    Figure 0006709157
    (III)
  11. 前記ジエンエラストマーが、ブタジエンおよびビニル芳香族モノマーのコポリマー、特にSBRであることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマー。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマーの調製方法であって、
    1)リビングジエンエラストマーを形成するため、重合開始剤の存在下で、少なくとも1種の共役ジエンをアニオン重合させる工程、次いで
    2)保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するトリアルコキシシラン化合物を、工程1)で得られる前記リビングジエンエラストマーに添加する工程であって、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有する、前記トリアルコキシシラン/前記重合開始剤のモル比が0.05から0.35で変動する工程、次いで
    3)保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有するアルキルジアルコキシシラン化合物を、工程2)の終了に際して得られるエラストマー溶液に添加する工程であって、保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有する、前記アルキルジアルコキシシラン/工程1)で使用した重合開始剤のモル比が0.8以上である工程
    を含むことを特徴とする、調製方法。
  13. 前記重合開始剤が、アルキルリチウム化合物から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の調製方法。
  14. 保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有する、前記トリアルコキシシラン化合物が、式(IV)に相当することを特徴とする、請求項12または13に記載の調製方法。
    Figure 0006709157
    (IV)
    (式中、
    − 互いに同一であるかまたは異なる、直鎖または分岐鎖のR’’1基は、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、さらによくはメチル基またはエチル基を表し、
    − R2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
    − R5およびR6は、同一または異なり、トリアルキルシリル基であって、そのアルキル基は、同一または異なり、1から4個の炭素原子を有するトリアルキルシリル基であるか、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR5およびR6は、R5およびR6が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
  15. 保護された第1級アミン官能基、保護された第2級アミン官能基、または第3級アミン官能基を有する、前記アルキルジアルコキシシラン化合物が、下記式(V)に相当することを特徴とする、請求項12から14までのいずれか1項に記載の調製方法。
    Figure 0006709157
    (V)
    (式中、
    − Rは、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基を意味し、
    − 互いに同一であるかまたは異なる、R’’’1基は、直鎖または分岐鎖の、C1−C10アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基またはエチル基を表し、
    − R’2は、二価の、飽和もしくは不飽和の、環状もしくは非環状C1−C18脂肪族炭化水素基、または二価のC6−C18芳香族炭化水素基、好ましくは二価の直鎖C1−C6脂肪族炭化水素基、より好ましくは二価の直鎖飽和C3脂肪族炭化水素基であり、
    − R7およびR8は、同一または異なり、トリアルキルシリル基であって、そのアルキル基は、同一または異なり、1から4個の炭素原子を有するトリアルキルシリル基であるか、または直鎖もしくは分岐鎖の、C1−C18アルキル基、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチル基もしくはエチル基を表し、あるいはR7およびR8は、R7およびR8が結合するNと共に、窒素原子および少なくとも1つの炭素原子、好ましくは2から6個の炭素原子を含有するヘテロ環を形成する)
  16. 少なくとも1種の強化充填剤、および請求項1から11までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマーを少なくとも1種含むエラストマーマトリックスをベースとする、強化ゴム組成物。
  17. 前記エラストマーマトリックスが、請求項1から11までのいずれか1項に記載の変性ジエンエラストマーを主に含むことを特徴とする、請求項16に記載のゴム組成物。
  18. 架橋可能であるかまたは架橋された、請求項16または17に記載のゴム組成物を含むことを特徴とする、タイヤ用のゴム製半製品。
  19. 請求項18に記載の半製品を含むことを特徴とする、タイヤ。
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