JP6709105B2 - 大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法 - Google Patents

大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物に使用される鉄筋籠で、特に、大径(800〜3000mm)のアロンパイル(登録商標)(以下単に、アロンパイルという)の内部に配筋される太く(径が25〜50mm)て長い(6m以上)主筋と、フープ筋(径が13〜25mm)との交点を結束するための特殊な結束線の製造方法に関するものである。
この種の鉄筋篭の編成について、同一発明者による結束装置と該結束装置を使用して結束される複数の結束線が公知になっている。まず、第1の公知例は、輪郭が略ボトル形状を呈するループ部と一対の脚部とからなり、該脚部の自由端部側に変形部を形成した結束線である(特許文献1)。
そして、少なくとも主筋の太さが20〜30mmを超えるような鉄筋を結束するために使用される番線または結束線であって、鉄筋の交差部に装着するループ部と一対の脚部とからなり、その太さも2.0〜3.0mmを超えるような強い剛性を有するものであり、脚部の自由端部側に変形部を形成したことによって、該変形部がストッパーの役目をして、捩り合わせで一方の脚部のみが引き出されるのを防止し、適正で強固な捩れ部を形成できるというものである。
また、第2の公知例は、コンクリート構造物の内部に配設される鉄筋を組み立てるべく該鉄筋の交差部分または継手部分を結合させるための鉄筋用結束線ユニットを製造する方法であって、断面茸状を呈する雄型型材と、該雄型型材の外径とほぼ対応する内部空間を有すると共に、中央部で2分割され且つ分画された各半体が軸により開閉可能に支持された雌型型材とを使用するものであり、コイル状に巻かれている焼き鈍し線を順次引き出して直線機で歪みを除去した後に所要長さの直線線材に切断する工程と、該切断した直線線材の複数本を前記雌型型材の開口部を横切るように隣接状体に並べて端部を揃えて配設する工程と、前記配設した直線線材の上部中央部から該線材を押し曲げながら前記雄型型材を下降させると共に、雌型型材の底部に当接してさらに下降させることにより雌型型材を閉じて線材を雄型型材の外径に合わせてループ部と脚部とを一連に形成する工程と、該成型工程後に、雄型型材を上昇させてループ部と脚部とを形成した線材と一緒に雌型型材から離型させると共に、該離型させた隣接状態の成型した線材を皮膜材により分離可能に接合する工程とからなることを特徴とする鉄筋用結束線ユニットの製造方法である(特許文献2)。
この公知例の鉄筋用結束線ユニットの製造方法によれば、焼き鈍し線をそのまま用いてループ部と脚部とを有する結束線が隣接状態で、しかも皮膜材により分離可能に接合してユニットに形成できるので、所要の児童結束装置にセットして順次1本ずつ分離して供給できるばかりでなく、製造が容易であり表面に黒皮が存在して錆びない結束線を安価に提供できるという優れた効果を奏する、というものである。
特許第5144377号公報 特許第5179116号公報
ところで、前記特許文献1に記載の結束線は、輪郭が略ボトル形状を呈するループ部と一対の脚部とからなり、該脚部の自由端部側に変形部を形成した結束線であり、変形部は押し潰して横に少し張り出させた形状するか、または、脚部の先端部を内側または外側に僅かに曲げるように加工したものであるとしているが、結束線全体の製造方法については、実質的に述べられていないし、また、実際に大径のアロンパイルの主筋とフープ筋の結束に使用した場合に、結束装置の構成にもよるが、脚部の巻き締め時に掛かる抵抗力によって、脚部が抜け出して強い巻き締めができないという問題点を有している。
また、前記特許文献2に記載の結束線ユニットの製造方法については、断面茸状を呈する雄型型材と、該雄型型材の外径とほぼ対応する内部空間を有し、中央部で開閉可能に形成された雌型型材とを使用して、複数本の所要長さの直線線材を茸状に折り曲げ加工して結束線を製造するものであるが、茸状に折り曲げた脚部の先端側はストレートのままであるため、実際の使用に際して、前記特許文献1と同様に、脚部の巻き締め時に掛かる抵抗力によって、脚部が抜け出して強い巻き締めができないという問題点を有しており、線材に対して脚部の先端側に抜け出し防止用の強固なストッパー部分を自動的に且つ機械的に形成すること自体が困難なのである。
本発明は、前記公知技術に係る輪郭がボトル形状または茸形状を呈し一対の脚部を有する鉄筋篭用の結束線における問題点を解決し、結束装置の構成に多少の違いがあっても、脚部の巻き締め工程で、結束線の脚部の先端が抜け出さないストッパー部分を自動的に且つ機械的に形成した結束線を効率良く製造できるようにすることを目的とするものである。
本発明に係る大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法の発明は、大型鉄筋篭における主筋とフープ筋とを結束するための結束線の製造方法であって、径が2.5〜5mm程度の太い焼き鈍し線材を所要長さに切断した直線状の線材を供給側から1本ずつ加工領域に自動的に供給し、該加工領域において移送手段により順次移送して複数段の加工位置において加工するものであって、一段目で逆U字状に曲げ加工し、二段目で両端部を内側に直角に折り曲げ加工し、三段目で直角に折り曲げた端部を鋭角に折り曲げ加工し、四段目で鋭角に折り曲げた端部を完全に折り返し状態に加工し、五段目で主筋とフープ筋が嵌まる頭部と撚り合わせられる脚部とで全体の輪郭形状を茸形状に成型加工し、六段目で脚部を主筋とフープ筋が入り込みやすいように開脚状態に加工することを特徴とする製造方法を提供するものである。
本発明に係る製造方法の発明において、前記鋭角の折り曲げ加工は、30±5°であること;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る結束線の製造方法によれば、太い直線状の線材を1本ずつ加工領域に自動的に供給し、該加工領域における複数段の加工位置において、段階的に曲げ加工することによって予定した形状・構成の結束線が機械的に且つ自動的に製造できるのであり、困難とされていた太い線材でも、段階的な曲げ加工を採用することによって、均一な品質の結束線が機械的に量産できるという優れた効果を奏する。
本発明に係る結束線の製造方法が実施できる加工装置の概略を示した斜視図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の一段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の二段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の三段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の四段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の五段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。 (a)図は同加工装置における加工領域に係る多段式加工位置の六段目の加工装置を略示的に示す説明図であり、(b)図は加工された線材を示す正面図である。
次に本発明を図示の具体的な実施の形態に基づいて詳しく説明する。まず、図1は結束線の製造方法に用いられる加工(製造)装置1の概略を示すものであって、結束線として径が、例えば、2.5〜5mm程度の太い焼き鈍し線材を使用するものであり、該線材を所要長さ(例えば、35〜40cm程度)の直線状にカットした多数本の線材2を隣接状態に整列させて加工装置1の緩やかに傾斜(10〜15°)させた平板(鉄板)からなる供給部3にセットし、該供給部3の両側に線材2を整列状態でガイドするガイド板4が設けられると共に、先端部側は所要のR(曲面)を介して略垂直部に形成され、該垂直部においては、前面側に複数のガイド部材5を設けることによって、線材2が前面側にはみ出すことなく、自重で上下方向に整列された状態に保持されるのである。
垂直部における最下部の線材2は水平に配設された平板6上に載置され、下から2〜5番目程度の線材2は、平板6上に所要間隔(線材2の径よりも1.5〜2mm程度)持ち上げて取り付けられた角材などの補強を兼ねたストッパーまたは保持部材7によって前面側が垂直に整列状態で保持されている。この場合に、平板6とストッパーまたは保持部材7との両端部側に、例えば、線材2の径+1.5〜2mm程度の厚みの板材を間隔維持材8として挟み込んで間隔調整可能な状態に設けられている。
このように供給部3にセットされた線材2は、最下部の線材2から順次1本づつ間欠的に加工装置1における加工領域Aに引き出しまたは移送して供給される。そのためには、線材2が垂直に整列保持されているストッパーまたは保持部材7と加工領域Aとの間に、線材2が水平状態を維持して引き出しまたは移送できるように、所要間隔をもって配設された複数のガイド支持板9と、線材2を支持するために先端部が鉤状に曲げられた弾性を有するバネ状支持板10と、先端が双俣に形成されたバネ状の押さえ部材11とが配設されると共に、線材2を水平に引き出すための先端が鉤状に曲げられた所要幅の板状鉤部材12が配設されており、さらに、線材2の両端部を一時的に支持する支持部材13が配設されている。
そこで、板状鉤部材11によって供給部3の最下部の線材2を引き出して、加工領域A側に供給するのであって、引き出された線材2はガイド支持板9によって水平状態を維持して引き出され、ガイド支持板9の先端から外れると、バネ状支持板10の鉤状先端部に支持されて加工領域Aに供給され、該加工領域Aに供給された線材2は、最初の加工位置においてバネ状の押さえ部材11によって安定した状態に維持される。該加工領域Aにおいては、線材2を複数段a〜gに渡って所要の加工を行うのであり、その加工について理解を容易にするために各段における加工毎に説明する。
まず、加工領域Aにおける一段目の加工位置aでの加工に使用される加工装置の一例としては、例えば、図2(a)に示したように、上面(頂部)が円弧状に形成された直方体の固定型部材15とその上方に可動型部材16が上下動可能に配設されており、該可動型部材16は、固定型部材15の頂部から両側面の外周に対応する円弧状を呈し、両側面に対応する脚部16a、16bは、固定型部材15における両側面の中間位置付近までの長さに形成されると共に、固定型部材15の両側面とは所要の間隔、つまり、加工される線材2の太さに対応する間隔をもって形成され、且つ最終製品である結束線の大きさに対応すべく、2分割されていて脚部16a、16bの間隔を調整できるように構成されている。勿論、このような場合には、固定型部材15については、それに相応するもの(幅)に取り換えるのである。
そして、一段目の加工位置aでの加工装置による加工は、固定型部材15の頂部に中央部が載置された線材2に対して、可動型部材16が下降することにより、脚部16a、16bが線材2を円弧状の頂部から両側面に沿って押し下げることにより、(b)図に示したように、逆U字状に曲げ加工が行われる。この加工において、固定型部材15の頂部に載置された線材2の両端部を支持している支持部材13は、可動型部材16の脚部16a、16bが線材2当接する直前に、支持部材13の軸部13aが、可動型部材16の下降に同調する所要の下降部材により、それぞれ内側に所要角度(略90°)回転するように構成されているので、線材2の両端部がフリーになり、線材の曲げ加工については、全く支承を来たさなのである。
一段目の加工位置aで加工がなされた線材2は、ガイド部材17に沿って二段目の加工位置bに所要の移送手段、例えば、鉤状部材で引っ掛けてガイド部材17に沿ってずらしながら、或いは、逆U字状に垂れ下がった脚部を機械的に挟持して移送される。この二段目の加工位置bでの加工装置の一例は、例えば、図3(a)に示したように、固定型部材18が設けられており、該固定型部材18の下端部側の両サイドが所要の厚み切り欠かれた凹み部19が設けられており、該凹み部19にそれぞれ嵌まり込む同一構成の一対のスライド部材20が設けられ、該スライド部材20の自由端部(外側端部)に滑車21が設けられ、該滑車21に接触して摺動させるテーパー面22aを有する駆動部材22が設けられている。そして、移送されてきた線材2は、線材2の各下端部は固定型部材18の凹み部19の外側にそれぞれ位置し、上端部は、適宜の押さえ部材23により浮き上がらないように押さえられた状態で、駆動部材22が下降することにより、スライド部材20が摺動して線材2の下端部側を凹み部19側に押し込む作用をするので、(b)図に示したように、逆U字状に曲げられた線材2の両端部、即ち、各下端部2aは略直角状態に内側への曲げ加工がなされる。
二段目の加工位置bで加工がなされた線材2は、ガイド部材17に沿って三段目の加工位置cに移送される。この三段目の加工位置cでの加工装置の一例は、例えば、図4(a)に示したように、固定型部材24に対して可動型部材25がガイド付きの心棒26を介して上下動可能に、且つ内部にコイルバネ27等を配して作用しない時は、常に上方に所要間隔をもって位置付けされるように連結されている。そして、固定型部材24には、両側端部寄りに概ね30±5°程度の角度をもった切り込み凹部28が設けられており、可動型部材25には、両側端部に前記切り込み凹部28の角度と略対応する角度の突出部29が形成され、可動型部材25か下降した時に、突出部29が固定型部材24の切り込み凹部28に合体するようになっている。なお、切り込み凹部28と突出部29の合体時点で、両者間に心線2の直径に対応する空間部が形成されるようになっている。
さらに、可動型部材25を作用させるための押圧部材30が可動型部材25の上方位置に所要間隔をもって設けられている。この押圧部材30は、4本の脚部31が所要間隔をもって形成されており、線材2の移送時には障害にならないように常に上方位置に待機させた状体に配設されている。したがって、線材2が三段目の加工位置cに移送されるときには、上方位置に待機しているので、線材2の垂れ下がった両脚部は、可動型部材25の両側面側に位置するように移送され、その後の押圧部材30の各脚部31が可動型部材25の上面に当接し、そのまま押し下げられることにより、突出部29が線材2の直角状態に曲げられた下端部2aの付け根部分に当接して押し下げ、固定型部材24の切り込み凹部28に合体することによって各下端部2bは、(b)図に示したように、直角状態から35〜25°程度、好ましくは30°以下の鋭角に曲げ加工されるのである。この曲げ加工工程が終了後、押圧部材30は速やかに所要の上部位置へ上昇するので、次に、四段目の加工位置dに線材2を移送できるのである。
四段目の加工位置dでの加工に使用される加工装置の一例は、例えば、図5(a)に示したように、固定型部材32と該固定型部材32の両側に配設した一対の同構造のスライド部材33とによって、さらに線材2の各下端部の曲げ加工を行うのである。この加工位置に移送された線材2の35〜25°程度、好ましくは30°以下の鋭角に曲げ加工され下端部2bは、固定型部材32の両側に位置した状態に維持され、この状態でスライド部材33を固定型部材32側にスライドさせて下端部2bを強く押圧すること、つまり押し潰して完全に折り返した状態にすることにより、(b)図に示したように、折り曲げ状態が略完全に内側へ密着状態に折り返された下端部2cとなり、この下端部2cが結束線の撚り合わせ用結束具を使用した時の抜け止め用のストッパー部となるのである。
このように各下端部2cが内側へ密着状態に折り返された線材2は、五段目の加工位置eに移送される。この五段目の加工位置eでの加工は、線材2を主筋とフープ筋の結束線として使用できるように加工することであって、加工装置の一例として、例えば、図6(a)に示したように、固定型部材34の両側に配設された外形形成用の同一構造の一対の可動型部材35とからなるものであり、固定型部材34は、柱状の支持部34aとその上部に一体に形成され正面から見て両サイドが概ねワイングラスの底部形状の湾曲部34bとを有する形状を呈しており、可動型部材35は、上部側に線材2の上方部分の湾曲部を修正するための曲面35aに形成されると共に、下部側には固定型部材34の湾曲部34bに略対応するような曲面35bに形成されたものである。
そこで、五段目の加工位置eに移送された線材2は、ガイド部材17で支持され、仮想線で示したように、固定型部材34の両側で柱状の支持部34aまで下端部が垂れ下がった状態で維持されている。この状態において、可動型部材35が固定型部材34の両側に移動して押し付けられると、上面側の曲面35aが線材2の上方側の湾曲部に当接して少し内側に曲げられて縮小するように作用すると共に、下部側の曲面35bが垂れ下がった下端部側の線材2を固定型部材34の湾曲部34bに沿って押し付けて曲げ加工し、さらに柱状の支持部34aに押し当てるように作用することによって、上部側の線材を少し引き下げるように作用するので、(b)図に示したように、主筋とフープ筋が嵌まる頭部2dを山形に形成し、撚り合わせて固着させる脚部2eは略平行状態で全体が略茸形状に曲げ加工されるのである。
上記五段目の加工がなされた略茸形状に曲げ加工された線材2は、さらに、六段目の加工位置fに移送される。この六段目の加工においては、実際に主筋とフープ筋とを抱えるように挿着して結束線として使用できるように、線材2の脚部2eを少し拡げる加工を行うのである。この場合の加工装置の一例としては、例えば、図7(a)に示したように、所要間隔をもって定着させた支持機能を有する一対の固定型部材36と、該固定型部材36間に軸部37を介して回転可能に取り付けられた同一構造の一対の可動型部材38とからなるものである。可動型部材38は、水平に向かい合わせて位置するブロック状脚部38aと、該ブロック状脚部38aの内側端部側に垂直に取り付けられた柱状部38bと、該柱状部38の上端に水平状態に取り付けられた作用部材38cとからなるものであり、前記ブロック状脚部38aが固定型部材36の定着位置よりも少し浮かせた状態で固定型部材36に軸部材37で回転可能に取り付けられている。
そして、可動型部材38を作動させる押圧用柱状体39がブロック状脚部38aの各自由端側の上部に機械的に上下動可能な状態で配設されている。なお、可動型部材38の対をなす作用部材38cは、常に閉まった状態、即ち両者が当接した状態に位置している。
そこで、移送されて来た略茸形状に曲げ加工された線材2は、支持部材17によって支持された状態で、可動型部材38の作用部材38cが山形の頭部2d内を挿通した状態に位置しており、押圧用柱状体39が下降してブロック状脚部38aを押し下げることにより、軸部37により可動型部材38が回動するので、必然的に柱状部38bの上端側及び作用部材38cが、仮想線で示したように、外側に開くようになり、作用部材38cが山形の頭部2dを外側に強制的に開くように作用し、それによって、(b)図に示したように、頭部2dと脚部2eとで茸形状を維持した状態で、脚部2eが平行位置から僅かに開いた結束線40として完成するのである。この完成した結束線40は、最終加工位置gに順次移送され、該最終加工位置から先は、ガイド部材17を少し長めに(1m程度)且つ先端側が傾斜した状態の結束線40の貯め置き部に形成されており、その貯め置き部に整列して貯め置かれた結束線40を複数本、例えば、線材2の太さにもよるが、数10本単位で纏めて整列した状態で箱詰めして出荷するのである。
このように脚部2e側が開いた結束線40とすることによって、主筋41とフープ筋42との交差部に少し斜めに挿着してもフープ筋42は、抵抗なく頭部2d内に入り、主筋41は頭部2dと脚部2eとのくびれ部に当接するが、少し力を入れて押し込むことによりくびれ部が押し開かれて簡単に挿着することができるのであり、一旦挿着すると、結束線40は簡単には脱落しないのである。そして、脚部2eを複数回撚り合わせることによって主筋41とフープ筋42とを太い結束線40で強固に結束することができるのである。
いずれにしても、本発明に係る大型鉄筋篭を結束する結束線40の製造方法においては、加工が困難な太い径で且つ所定長さの直線状に切断した多数本の線材2を整列させて維持させた供給部3から、1本ずつ順次加工領域Aに供給し、該加工領域Aにおいては段階的に複数段の加工位置a〜fが設定されており、各加工位置に所要の移送手段によって順次移送しては所要の加工を行うのであり、一段目の加工位置aでは、直線状の線材2を逆U字状に曲げ加工し、二段目の加工位置bでは、逆U字状に曲げられた線材2の各下端部2aを略直角に内側へ曲げ加工し、三段目の加工位置cでは、直角に曲げ加工した下端部をさらに30°以下の鋭角に曲げ加工し、四段目の加工位置dでは、30°以下の鋭角に曲げ加工した下端部を、さらに押し潰して完全に折り返し状態に加工し、五段目の加工位置eでは、逆U字状に加工された線材2を主筋41とフープ筋42とが嵌まり込む頭部2dと撚り合わせられる脚部2eとに加工し、さらに、六段目の加工位置fでは、結束線の脚部2eが平行であると、実際の使用時において主筋41とフープ筋42とを挿着することが困難であるため、脚部2e側を少し開くように加工するのである。
上記したように、本発明においては、供給部3から直線状の線材2を1本ずつ自動的に加工領域Aの加工位置に供給するのであるが、複数段の加工位置においての移送は、同一のピッチで同時に同一の移送手段により移送できるし、また、各加工位置での加工についても、加工の形状や位置が違っていても同じタイミングで同時に加工できるので、全ての駆動操作は同一の駆動源により機械的に駆動されるのである。
そして、例えば、移送して加工する工程について、無理のない10秒以内で行えるように設定すれば、概ね1分間で少なくとも6個の結束線40が製造できるので、1時間で360個の結束線40が自動的に製造できることになるのである。しかしながら実際には、もっと早くしたり遅くすることができ、早くする場合に、例えば、5〜6秒程度に設定できるので、さらに生産能力が向上するのである。
本発明に係る大型鉄筋篭を結束する結束線40の製造方法においては、普通の番線と違って、加工が困難な径が2.5〜5mm程度の太い焼き鈍し線材を使用し、該線材を35〜40cm程度の直線状にカットした多数本の線材2を隣接状態に整列させて加工装置1の供給部3にセットし、該供給部3から1本ずつ自動的に加工領域Aの多段式の加工位置a〜gに順次供給移送させて、各加工位置においてそれぞれ必要な形状に順次機械的に自動加工して、最終的に主筋41とフープ筋42とが嵌まり込む頭部2dと、少し開いた撚り合わせられる脚部2eとからなる使用に適した結束線40が得られるのであり、適用される鉄筋籠の大きさによって線材2の径が多少違っても、その太さに対応して簡単に調整して結束線40を自動的に製造できるので工場での量産性に優れ、種々の大型鉄筋篭の編成に広く利用できる。
1 加工装置
2 線材
2a 直角に折り曲げられた下端部
2b 鋭角に折り曲げられた下端部
2c 完全に折り返し状態にした下端部(ストッパー部)
2d 頭部
2e 脚部
3 供給部
4 ガイド板
5 ガイド部材
6 平板
7 保持部材
8 間隔維持材
9 ガイド支持板
10 バネ状支持板
11 押さえ部材
12 板状鉤部材
13 支持部材
13a 軸部
15、18、24、32,34、36 固定型部材
16、25、35、38 可動型部材
16a、16b 脚部
17 ガイド部材
19 凹み部
20、33 スライド部材
21 滑車
22 駆動部材
22a テーパー面
23 押さえ部材
26 心棒
27 コイルバネ
28 切り込み凹部
29 突出部
30 押圧部材
31 脚部
34a 柱状の支持部
34b ワイングラスの底部形状の湾曲部
35a 曲面
37 軸部
38a ブロック状脚部
38b 柱状部
38c 作用部材
39 押圧用柱状体
40 完成した結束線
41 主筋
42 フープ筋
A 加工領域
a〜g 複数段の加工位置

Claims (2)

  1. 大型鉄筋篭における主筋とフープ筋とを結束するための結束線の製造方法であって、
    径が2.5〜5mm程度の太い焼き鈍し線材を所要長さに切断した直線状の線材を供給側から1本ずつ加工領域に自動的に供給し、
    該加工領域において移送手段により順次移送して複数段の加工位置において加工するものであって、一段目で逆U字状に曲げ加工し、
    二段目で両端部を内側に直角に折り曲げ加工し、
    三段目で直角に折り曲げた端部を鋭角に折り曲げ加工し、
    四段目で鋭角に折り曲げた端部を完全に折り返し状態に加工し、
    五段目で主筋とフープ筋が嵌まる頭部と撚り合わせられる脚部とで全体の輪郭形状を茸形状に成型加工し、
    六段目で脚部を主筋とフープ筋が入り込みやすいように開脚状態に加工すること
    を特徴とする大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法。
  2. 前記鋭角の折り曲げ加工は、30±5°であること
    を特徴とする請求項1に記載の大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法。
JP2016090700A 2016-04-28 2016-04-28 大型鉄筋篭を結束する結束線の製造方法 Expired - Fee Related JP6709105B2 (ja)

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