JP6709086B2 - 通信制御装置、および、通信制御方法 - Google Patents
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Description
他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部が、前記第1工程から前記第3工程までのうちの任意の時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間が、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
通信システムは、マスタ装置(通信制御装置)1とスレーブ装置2とが制御ネットワーク9で接続されて構成される。
マスタ装置1が送信するパケットは、各スレーブ装置2に対して右回りで順番に到達し、前のスレーブ装置2は後のスレーブ装置2へとパケットを転送する。スレーブ装置2は、転送されてくるパケットに対して、必要に応じてデータアクセスしてもよいし、自身と関係ないパケットであれば、データアクセスをせずに転送してもよい。そして、パケットが一巡することで、マスタ装置1へとパケットが戻ってくる。
スレーブ装置2として、産業制御機器、車載ECU(Engine Control Unit)、変電所監視制御システムを構成する保護制御装置、IED(Intelligent Electronic Device)、MU(Merging Unit)、サーボコントローラ、サーボアンプ、サーボモータなどが例示される。サーボモータは、産業用製造装置(ロボットアーム、チップマウンタ、工作機械テーブルなど)を動作させる。
中継装置3は、制御ネットワーク9を構成し、マスタ装置1、スレーブ装置2、中継装置3から通信されるパケットを他の装置に対して転送する機能を有する。中継装置3として、ネットワークスイッチ、ルータ、ハブ、リピータ、ゲートウェイ、SDN(Software Defined Network)におけるパケット・経路制御を書き換え可能なスイッチなどが挙げられる。
なお、管理装置8は、単独の機器、装置とは限らず、複数の機器、装置で構成してもよい。管理装置8の実装として、PC、サーバ、ワークステーション、クラウド、SAAS(Software as a Service)、SCADAなどによる構成が例示される。
また、管理装置8は、他装置(マスタ装置1、スレーブ装置2、中継装置3)と通信し、その通信相手の設定や状態を監視するためのHMI(Human Machine Interface)機能、SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)の機能、DCS(Distributed Control System)の機能、ストレージサーバの機能を有していてもよい。
IEEE802.17は、障害復帰時間が0ではないが、効率よくネットワーク回線の帯域を利用できる。一方、PRPとHSRは、常時、冗長経路を利用するため、通信帯域の利用効率は下がるが、障害復帰時間が0である。障害復帰時間が0であるため、PRP、HSRは制御システムに適している。RPR、HSRは、ネットワークを構成するノードがリングトポロジを構成するリングネットワークである。
1つのパケットは、先頭から順に、イーサヘッダ、データ領域、トレイラが含まれる。
1つのデータ領域には、1つの共通ヘッダと、1つ以上のデータグラムとが含まれる。
1つのデータグラムには、ヘッダ、データ、トレイラが含まれる。
CPU11は、不揮発性記憶媒体15からプログラムをメモリ14に転送して実行する。実行処理プログラムとしては、オペレーティングシステム(以下、OSと称す)やOS上で動作するアプリケーションプログラムが例示される。CPU11は、マルチコアCPU、メニーコアCPUを用いてもよい。
不揮発性記憶媒体15は、情報の記憶媒体で、OS、アプリケーション、デバイスドライバなどや、CPU11を動作させるためのプログラムの保存、プログラムの実行結果の保存に利用される。不揮発性記憶媒体15として、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリが例示される。また、取り外しが容易な外部記憶媒体として、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、CD、DVD、ブルーレイ(登録商標)、USBメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)などの利用が例示される。
なお、マスタ装置1のハードウェア構成は、CPU11、通信制御部12、PHY13、メモリ14、不揮発性記憶媒体15のいずれか、または複数を一体化したIC、CPU、SoC(System on Chip) FPGAを用いてもよい。
また、通信制御部12の各機能部(図3(b)で後記)においても、確定的に処理する構成(例えば、データサイズにより、処理時間が一意に決定される)が望ましい。スレーブ装置2、中継装置3においても、通信処理時間、転送時間が確定的(データサイズにより、一意に決定される)であることが望ましい。
通信制御部12は、パケット通信に関する処理部(バス接続部30と、通信処理部31と、送信部32と、受信部33と、時刻同期制御部38)と、割込信号に関する処理部(起算契機検知部34と、割込制御部35と、計時部41)と、記憶部(処理時間情報記憶部36と、ネットワーク情報記憶部37)とを含めて構成される。
また、PHY13が複数ある場合やバス16に接続するデバイス(CPU11やメモリ14、その他IC)に転送する場合の宛先を制御してもよい。例えば、通信データに宛先を示す情報(バス16上のアドレス、PHY13の指定)を付加し、その情報に基づいて制御してもよい。
受信部33は、通信制御部12における受信機能部であり、制御ネットワーク9から送信されたパケットを受信する。なお、通信制御部12、PHY13のいずれか、または複数で構成してもよい。
起算契機とは、割込制御部35からCPU11に通知される割込信号の割込発生時刻t_s2(図5)までの割込待ち時間Tsの開始時刻(起算時刻t_s1)となる事象(イベント)である。以下、起算契機を例示する。
起算契機(1)パケットの送信開始
起算契機(2)パケットの受信開始
起算契機(3)パケットの送受信とは関係ない所定時刻。例えば、他装置との間で同期処理が発生した時刻や、他装置とは関係なく1時間ごとなどの予め設定した時刻など。
起算契機(4)パケットに関する処理で異常が発生したとき
このとき、計時部41には複数の割込待ち時間Tsを設定され、それぞれの時間経過毎に割込制御部35へ時間経過を通知する。また、CPU11上で動作するソフトウェアから通信制御部12への送信設定方法において、起算契機とするかどうかで異なる設定方法(送信開始要求、受信要求)を有することで、通信処理部31はソフトウェアが指定したパケットに対して起算契機を選択することができる。
(起算後工程時間Tc)=(1周期目での起算契機から演算処理開始までの時間)+(周期数−1)×(一つの周期の長さ)
また、起算契機(3)の同期時刻について、例えば、スレーブ装置2が同期時刻に通信パケットをマスタ装置1に送信する場合や、スレーブ装置2において何らかのセンサ情報を計測してマスタ装置1に送信する場合を想定している。さらに、割込発生時刻t_s2を同期時刻として指定し、その同期時刻経過後すぐに割込信号を生成してもよい。あるいは、以下の各時刻を同期時刻としてもよい。
・送信データのバス転送処理(図4のS101)の開始時刻
・パケット生成処理(図4のS102)の開始時刻
・パケット送信処理(図4のS103)の開始時刻
また、マスタ装置1内の処理に基づいてタイミングを制御する場合を想定し、同期時刻ではなくマスタ装置1自身の時刻の所定時刻経過を起算契機としてもよい。
なお、処理時間情報記憶部36、ネットワーク情報記憶部37、割込制御部35による通信処理時間、通信遅延、経過時間の算出はマスタ装置1の通信制御部12で実現する構成を説明したが、別の装置で実現してもよい。
以上の算出または計測した通信処理時間、あるいは途中の計算結果、算出、計測に用いる情報は処理時間情報記憶部36、ネットワーク情報記憶部37のいずれか、または両方に保持、記憶することが例示される。
(送信データバス転送時間Tbs)=(送信データのサイズ)/(バス16の転送スループット)+(オーバーヘッド時間)
なお、オーバーヘッド時間は、バス通信プロトコルに基づく処理時間であり、例えば、バス調停によるバスの利用権を獲得するまでの時間や、データサイズに依存しないオーバーヘッドである。オーバーヘッド時間を0としてもよい。
(パケット生成時間Tds)=(各サブデータの生成時間)の総和+(オーバーヘッド時間)
(各サブデータの生成時間)=(各サブデータのサイズ)/(通信処理部31の処理スループット)+(各サブデータのオーバーヘッド)
S103は、通信処理部31(送信部32)がS102の送信パケットを制御ネットワーク9を介してスレーブ装置2に送信する処理である。この処理時間(パケット送信時間Tps)は、後記の図7で示すように、ストア&フォワード方式やカットスルー方式などの転送方式によって異なり、またパケットサイズにも依存する。
(ネットワーク転送時間Tn)=(通信ケーブルの通過時間)の総和+(通過する各中継装置3内の転送遅延)の総和+(通過する各スレーブ装置2内の転送遅延)の総和+(オーバーヘッド時間)
S112は、図2のパケットフォーマットに従って、通信処理部31がS111の受信パケットから受信データを抽出する時間である。この待ち時間(受信データ抽出時間Tdr)もS102のパケット生成時間Tdsと同様に、パケットを構成する複数のサブデータから計算できる。なお、CPU11がS102およびS112の少なくとも1つの処理を実行してもよい。
S113は、通信処理部31がS112で抽出した受信データをバス16を介してCPU11に転送する処理である。この処理時間(受信データバス転送時間Tbr)もS101の送信データバス転送時間Tbsと同様に、データサイズとバス転送スループットとから算出することができる。
CPU11上で動作するソフトウェアと、通信制御部12の計時機構が同期していない場合は、該ソフトウェアで起算契機が発生した場合に、通信制御部12に計時指令を出し、通信制御部12内で計時してもよい。
これらの計測は、制御システム稼働前の事前に試験計測してもよいし、制御システム稼働中に計測した時間を利用してもよい。計測を複数回繰り返して、計測値が複数の場合は、最悪値を利用してもよいし、平均値や所定の統計処理を適用した値を用いてもよい。また、計測値にばらつきがある場合は、所定のはずれ値を除いた値を対象に最悪値や統計処理した値を用いてもよい。
割込遅延時間Tiは、割込制御部35が割り込みを生成してから、CPU11上で動作する演算時間Tpの演算処理が起動するまでの遅延時間である。
(割込遅延時間Ti)=(通信制御部12からCPU11へ割込を通知するためにかかる時間)+(CPU11が割込を受けてから、割込に対応するソフトウェアを起動するまでの時間)+(一連の割込処理にかかるオーバーヘッド)
なお、第1項〜第3項のうちの第1項または第2項を省略してもよく、第3項を省略してもよい。
図5(a)では、起算契機として、(1)送信開始(送信データバス転送時間Tbsの開始時刻)の場合を例示しており、起算後工程時間Tcは以下の式で計算される。
(起算後工程時間Tc)=(Tbs+Tds+Tps+Tn+Tpr+Tdr+Tbr)
図5(b)では、起算契機として、(3)同期時刻の場合を例示しており、起算後工程時間Tcは以下の式で計算される。
(起算後工程時間Tc)=(Tnb+Tpr+Tdr+Tbr)
なお、Tnbとはネットワーク転送時間Tnのうちの起算契機の発生後の残り時間である。
(割込待ち時間Ts)=(起算後工程時間Tc)−(割込遅延時間Ti)+(マージン)
マージンは、0でも正の値でも負の値でもよい。ここで、割込待ち時間Tsを起算後工程時間Tcよりも割込遅延時間Tiの分だけ前倒しにすることで、割込発生時刻t_s2に発生させた割込信号がCPU11に届いて演算処理を起動させるタイミングを、受信データバス転送時間Tbrの終了時刻(受信データの処理準備が整う時刻)に近づけることができ、無駄な待ち時間を最小化できる。
なお、図5では「起算後工程時間Tc>割込遅延時間Ti」であったが、図6では「起算後工程時間Tc<割込遅延時間Ti」である。よって、図5と同じ計算式を用いたときには、図6では、割込待ち時間Tsが負の値となってしまう。
そこで、割込待ち時間Ts=0とし、起算契機が発生した瞬間に割込信号を生成することとする。このとき、受信データバス転送時間Tbrの終了時刻t_p2よりも、割込遅延時間Tiを経て割込信号がCPU11で受け付けるパケット演算時刻t_p3が遅いため、その待ち時間Twが発生してしまう。
図5(a)のように割込待ち時間Tsを長くしすぎると、その待ち時間に発生した予期せぬ変化(パケットサイズの変更)などにより、割込発生時刻t_s2の精度が落ちてしまうこともある。
図6のように割込待ち時間Tsを短くしすぎると、割込遅延時間Tiによる無駄な待ち時間が発生してしまう。
よって、割込待ち時間Tsの長さを割込遅延時間Tiよりも長くしつつ、あまり長すぎないように起算契機を選択することが望ましい。例えば、図5(a)の例では、割込遅延時間Tiよりも長い工程の時間は「Tdr+Tbr」なので、受信データ抽出時間Tdrの開始時刻を起算契機とすればよい。
・(割込遅延時間Ti’)>(割込遅延時間Ti)の場合は、割込待ち時間Tsが実際より短くなることで割込発生時刻t_s2が早めになる。よって、受信データの転送完了後からCPU11が起動するまでの空白時間を減らすことができる。
・(割込遅延時間Ti’)<(割込遅延時間Ti)の場合は、割込待ち時間Tsが実際より長くなることで割込発生時刻t_s2が遅めになる。よって、CPU11がソフトウェアを起動した際には、受信データ転送完了の情報が示されているなど、受信データの転送が完了されていることが期待され、すぐに受信データの処理を開始できる。
対応の一例として、管理者は、設定画面の中継装置3やスレーブ装置2の台数を入力する手段を介して、各装置の台数を実際よりも多く設定したり、少なく設定したりすることで、それらの各装置の転送に要するネットワーク転送時間Tnを柔軟に変更できる。
マスタ装置1の通信処理部31からスレーブ装置2に向けて送信されるパケットのデータは、各スレーブ装置2内で一度全てバッファリングしてから(パケット全体を受信し終えてから)、次のスレーブ装置2へと送信(転送)される。そのため、ネットワーク転送時間Tnとして、パケットのデータサイズに依存する処理時間がかかる。
スレーブ装置2は、前の装置から受信したパケットについて、データの宛先が判明した時点で次の装置へとデータ転送を開始する。そのため、以下に示すように、パケットサイズに依存する処理時間は、パケット送信時間Tpsとパケット受信時間Tprのどちらか一方のみに含まれ、他方は固定オーバーヘッドとなる。
(パケット送信時間Tps)=(通信処理部31の通信処理における固定オーバーヘッド)
(パケット受信時間Tpr)=(パケットサイズ)/(制御ネットワーク9の転送スループット)+(オーバーヘッド時間)
なお、送信部32や受信部33の処理時間は、Tpsの固定オーバーヘッドと、Tprのオーバーヘッド時間に含まれている。
(ネットワーク転送時間Tn)=(通過する各スレーブ装置2の固定オーバーヘッド)の総和
S201として、割込制御部35は、図3(b)の起算契機検知部34で説明したように、割込信号の割込待ち時間Tsの開始時刻となる起算契機を決定する。
なお、S201,S202の計算を行う回数は1回でもよいし、2回以上(再計算)としてもよい。再計算された場合は、前回の計算結果を破棄して、今回の再計算された結果をもとに再度図8の処理を最初から実行すればよい。
例えば、割込制御部35は、送信サイズが小さいものとしてパケット送信時(S103)を起算契機とした後、スレーブ装置2がデータを付加することでパケットサイズが増加したときには、そのパケットのパケット受信時(S111)を新たな起算契機として、割込待ち時間Tsを再計算すればよい。
または、起算契機をパケット受信(S111)の開始としていたが、CPU11上で動作するソフトウェアの負荷が高まる場合や、優先度の高い割込が追加されるなどして、割込遅延時間Tiが長くなり、「起算後工程時間Tc<割込遅延時間Ti」となった場合は、起算契機をパケット送信(S103)の開始に変更してもよい。
S210として、割込制御部35は、起算契機検知部34に設定された起算契機が発生するまで待機する。
S211として、割込制御部35は、起算契機が発生した後に、計時部41に対してS203で設定した割込待ち時間Ts分のタイマ(計時)を開始する。なお、S203の計時部41に対する割込待ち時間Tsの設定処理は、S210の処理の後でもよい。このようにすれば、起算契機発生後に、処理時間に影響する状況が確定する場合に対応することができる。
S212として、割込制御部35は、計時部41に設定された割込待ち時間Tsが経過するまで待機する。
S213として、割込制御部35は、割込信号を生成し、割込信号の伝送路を活性化し、その伝送路を介して割込信号をCPU11に通知する。
S210bとして、起算契機の発生後(S210,Yes)の異常を起算契機検知部34または割込制御部35が検出すると(S210b,Yes)、その異常を割込制御部35に通知して、処理をS213bへと進める。なお、受信データ抽出(S112)または抽出データのバス転送(S113)以降を起算契機とすれば、パケット全体を受信し終えているため、例えば、IEEE 802.3のCRC(Cyclic Redundancy Check)の確認によって、パケットの異常(データ化け、データの欠損など)を判定することができる。
・図2に例示したような制御ネットワーク9のプロトコルに、パケットのデータフォーマットがしたがっていないこと
・所定の時間経過してもマスタ装置1がパケットを受信しないタイムアウト異常
・スレーブ装置2、中継装置3が異常を検出してマスタ装置1へ通知した異常
そして、S213bとして、S210bまたはS210cで検出された異常を通知された割込制御部35は、S213の通常の割込信号を割込発生時刻t_s2に生成する代わりに、割込待ち時間Tsを待たずに直ちに異常が発生したことを示す割込信号を生成する。この割込信号を受けたCPU11は、パケット演算時刻t_p2にパケット処理を起動する必要がなくなる。なお、正常な受信データのみを必要とし、特に異常発生時に対応する必要がない場合は、S213bの割込信号を発生させなくともよい。
さらに、管理装置8は、割込み生成タイミングに必要な情報の保持や情報の算出を実行することで、柔軟なシステム構成や、システム構成の変更に応じて、本発明を最適に継続して実現、提供させることができる。
そのため、例えば、パケットデータの管理情報をメモリ14上にもうけ、受信データ転送後に、受信完了かどうかを示す領域を通信制御部12がメモリフラグ「1」にする。加えて、ソフトウェアが該受信データを利用後に、該領域をメモリフラグ「0」とする。あるいはメモリ14上の領域ではなく、転送完了したかどうかを通信制御部12が保持し、CPU11に通知してもよい。
これは、例えば、低頻度で受信データ転送時間が長くなる場合にも有効である。ほとんどの場合では割込信号起動後に演算処理を即座に実行でき、受信データ転送時間が長くなった場合のみ、ポーリングすることで、割込信号による待ち時間を最小化しながら、CPU11上で動作するソフトウェアの処理スループットを向上させることができる。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
また、前記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
さらに、各装置を繋ぐ通信手段は、無線LANに限定せず、有線LANやその他の通信手段に変更してもよい。
2 スレーブ装置
3 中継装置
8 管理装置
9 制御ネットワーク
11 CPU
12 通信制御部
13 PHY
14 メモリ
15 不揮発性記憶媒体
16 バス
30 バス接続部
31 通信処理部
32 送信部
33 受信部
34 起算契機検知部
35 割込制御部
36 処理時間情報記憶部
37 ネットワーク情報記憶部
38 時刻同期制御部
41 計時部
Claims (13)
- 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの任意の時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御装置。 - 前記割込制御部は、前記任意の時点から選択された前記他装置と同期した時刻に基づいた任意の時刻を、割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義することを特徴とする
請求項1に記載の通信制御装置。 - 前記割込制御部は、前記任意の時点から選択された前記第1工程の開始時点を、割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義することを特徴とする
請求項1に記載の通信制御装置。 - 前記割込制御部は、前記第1工程の開始時点を前記起算契機としたときの前記起算後工程時間の計算に用いたパケットサイズがパケットを受信するまでに変更されたときには、前記起算契機を前記第2工程の開始時点に変更するとともに、その変更後の前記起算契機をもとに前記割込待ち時間を再計算することを特徴とする
請求項3に記載の通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの前記第2工程の開始時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御装置。 - 前記割込制御部は、前記第2工程の開始時点を前記起算契機としたときの前記起算後工程時間が前記割込遅延時間よりも短い場合には、前記起算契機をパケットを前記第1工程の開始時点に変更するとともに、その変更後の前記起算契機をもとに前記割込待ち時間を再計算することを特徴とする
請求項5に記載の通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちのパケットの処理状況とは関係なくあらかじめ登録されている所定時刻を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの前記パケットに関する異常が発生した時刻を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの任意の時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることとし、
前記通信処理部は、前記第2工程が終了したことを示すフラグデータをメモリに書き出し、
前記CPUは、前記割込制御部から前記割込信号が通知されたことに加えて、前記フラグデータを読み込んだときに受信したパケットのデータ処理を開始することを特徴とする
通信制御装置。 - 前記CPUは、前記割込制御部から前記割込信号が通知されたものの、前記フラグデータを読み込めないときには、ポーリングにより前記フラグデータの有無を監視することを特徴とする
請求項9に記載の通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備えており、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの任意の時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込制御部は、複数のパケットを連続して送信するときには、それらのパケットのうちの所定数のパケットごとに前記起算契機を定義し、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御装置。 - 前記割込制御部は、前記割込待ち時間を設定可能であること、または前記CPUがパケットのデータ処理を起動した際に受信データの転送が完了しているかどうかを画面表示することを特徴とする
請求項1に記載の通信制御装置。 - 他装置との間でパケットを送受信する通信処理部と、
前記通信処理部が送受信するパケットのデータを処理するCPUと、
前記通信処理部が他装置から受信したパケットを対象として前記CPUがデータ処理を開始するための割込信号を前記CPUに通知する割込制御部とを備える通信制御装置により実行され、
前記CPUがパケットを作成し、前記通信処理部が作成されたパケットを他装置に送信する工程を第1工程とし、
前記通信処理部が、前記第1工程で送信してから他装置を経由したパケットを受信する工程を第2工程とし、
前記通信処理部が、前記第2工程で受信したパケットのデータを前記CPUに転送する工程を第3工程とし、
前記割込制御部は、前記第1工程から前記第3工程までのうちの任意の時点を割込待ち時間の開始時刻となる起算契機として定義し、その定義した前記起算契機から前記割込待ち時間だけ経過した時点で前記割込信号を生成することとし、
前記割込待ち時間は、前記起算契機の時点以降の前記第1工程から前記第3工程までの各工程に要する時間の総和である起算後工程時間から、生成された前記割込信号が前記割込制御部から前記CPUに通知され、そのCPUがパケットのデータ処理を起動するまでの割込遅延時間だけ引いた時間とすることを特徴とする
通信制御方法。
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