以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。この図1では、スロットマシン100の前面、右面、および上面の3つの面が示されている。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。なお、上記表示窓113は、本発明の図柄視認枠の一例に相当する。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(後述するバックライトモジュール740)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。入賞ラインとは、後述する図8で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ272、277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部にはタイトルパネル160および音孔143が設けられている。この音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ272の音を外部に出力するための孔である。
表示窓113付近には、この表示窓113およびその周囲を囲む液晶表示装置である演出画像表示装置157が設けられている。この演出画像表示装置157は、表示窓113の左右と上下の領域だけでなく、この表示窓113の内側を含めた領域に画像を表示可能なものである。なお、この演出画像表示装置157は、本発明の演出手段および画像表示手段の一例に相当する。
演出画像表示装置157は、複数の画素がマトリックス状に形成された液晶パネルの間に液晶を封入して構成されるもので、液晶ドライバ(図示せず)から出力される駆動信号により各画素の電圧を制御することで液晶の配向状態を変化させることにより光の透過率を変化させる。液晶ドライバは、表示制御部(後述)から画像信号が入力されていないときには、透過色(つまり、光の透過率が最も高い)の画像を表示するための駆動信号を各画素に出力するものとなっている。また、液晶パネルの表面には、表面光沢処理が施されている。また、演出画像表示装置157の各画素には、RGBのカラーフィルタが配置されている。画像を表示する演出画像表示装置157の透過率については、リールの図柄が視認可能な範囲で適宜設定される。
なお、画像を表示する装置については、液晶表示装置に限らず、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置を採用してもよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認できるように構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
次に図3、図4を用いて、スロットマシン100の内部に設けられたリールユニット700の構造について説明する。図3は、リールユニット700の構成を示す斜視図であり、図4は、リールユニット700の一部を分解した斜視図である。
図3に示すように、リールユニット700は、箱状の金属板からなるリールケース702を備えている。このリールケース702の上部には電源、主制御部300、第1副制御部400と接続するためのコネクタ703が設けられている。また、このリールケース702には、3つのリール110〜112が収容されている。これらのリール110〜112には、リール110〜112を回転駆動するためのモータ720が取付けられている。このモータ720の他、リール110〜112の回転位置を検出するためのインデックスセンサ730と、リール110〜112のリール帯710の裏面から表面に向けて光を照射するためのバックライトモジュール740は、取付ベース732に取付けられている。
図4には、3つのリール110〜112が、リール帯710、リール枠712、検知片716及び補強リム711で構成されていることが示されている。
リール帯710には図柄が印刷されており、図柄が施されている領域以外は、可視光の透過率が高い白色で構成されている。
リール枠712は、モータ720の回転軸に取り付けられるボス部715とリール帯710が貼り付けられるリム部713と、ボス部715とリム部713とを連結するための4本の連結部714とで構成されている。このような構成にすることでリール枠712を軽量化し、モータ720への負荷を低減している。また、連結部714と検知片716にはそれぞれネジ孔が形成されており、ネジ717を用いて検知片716がリール枠712に取り付けられている。リール帯710は、リール枠712のリム部713と補強リム711で挟んだ状態で接着されている。
上記取付ベース732には、センサブラケット734が設けられており、インデックスセンサ730は、このセンサブラケット734に取り付けられている。また、取付ベース732に取り付けられたモータ720の回転軸が、3つのリール110〜112のボス部715にそれぞれ取り付けられている。さらに、バックライトモジュール740も取付ベース732に取り付けられ、各リールの内側に配置されている。なお、バックライトモジュール740を取付ベース732に取り付ける取り付け部材も設けられているが、同図では省略している。
主制御部300は、各リール110〜112に設けられた検知片716を検知するインデックスセンサ730の検知結果に基づいて各リール110〜112の回転を検知するとともに、各リール110〜112の停止位置(リール110〜112に表示されている図柄位置)を特定している。さらに、主制御部300は、リール110〜112に表示されている図柄位置に関する情報を第1副制御部400に対して送信する。
次に、図5を用いて、バックライトモジュール740の構造について詳細に説明する。図5(a)は、バックライトモジュール740の構造を示す斜視図であり、(b)はバックライトモジュール740の正面図である。
バックライトモジュール740は、リフレクタ742と、このリフレクタ742の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板744によって構成されている。リフレクタ742には、表面側から裏面側に通じる開口部BK1〜BK3が縦方向に三つ並んで形成されている。また、照明基盤744には、この開口部BK1〜BK3に対応する位置に、LED745が2つずつ配置されている。
上記開口BK1〜BK3およびLED745は、取り付けられた状態で表示窓113に停止表示する図柄位置(図2に示すNo1〜9の位置)に対応する位置に設けられている。上記説明したように各開口部BK1〜BK3のそれぞれにLED745を設けることにより、光を照射する際に他の位置に照射される光と干渉しないように構成されている。これにより、図2に示すNo1〜9の位置のそれぞれに対して光を照射することができる。例えば、全てのLED745を点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄を背後から全て照らすことができる。また、一部を点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄のうち、一部の図柄を背後から照らすことができる。なお、開口部やLEDの数や位置については、この構成に限定されるものではない。
上記説明したバックライトモジュール740は、表示窓113に向けて可視光を照射可能に構成されている。この可視光が照射されることにより、各リール110〜112に設けられた図柄が表示窓113を通して識別し易くなる。また、演出画像表示装置157の表示領域のうちの表示窓113の内側の領域においては、当該領域の液晶用のバックライトの役割も担っている。なお図示は省略しているが、演出画像表示装置157の表示領域のうちの表示窓113の内側を除く領域では、液晶用のバックライトが設けられている。
次に、図6を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、本発明の主制御手段、内部抽選手段の一例に相当し、第1副制御部400および第2副制御部500は、本発明の副制御手段、表示制御手段の一例に相当する。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272、277は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。なお、この各種ランプ420は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を行う。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図7を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「リプレイ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み図柄数(本実施形態では、4図柄)までの範囲で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
ここで、一つのリールに対してある図柄(以下、図柄A)が複数配置されており、いずれの図柄Aからも、次の図柄Aまでの間の図柄の数が、最大引込み図柄数を超えない場合には、停止操作が如何なるタイミングであっても、有効ラインから最大引込み図柄数に相当する範囲内に図柄Aが存在することになる。なお本実施形態では、ベル図柄やリプレイ図柄がこの図柄Aに相当する。この図柄Aのみで構成される役については、操作タイミングに関わらず入賞可能な役となる。なお、この図柄Aは、最大引込み図柄数を超えない間隔を空けて配置された図柄ということもできる。
一方、一つのリールに対してある図柄(以下、図柄B)が複数配置されているが、いずれかの図柄Bから次の図柄Bまでの間の図柄の数が、最大引込み図柄数を超えている場合には、停止操作のタイミングによっては有効ラインから最大引込み図柄数に相当する範囲内に図柄Bが存在しない場合が生じ得る。なお本実施形態では、中リール111および右リール112のスイカ図柄、中リール111のチェリー図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄がこの図柄Bに相当する。さらに、一つのリールに対してある図柄(以下、図柄C)が一つしか配置されていない場合にも、停止操作のタイミングによっては有効ラインから最大引込み図柄数に相当する範囲内に図柄Cが存在しない場合が生じ得る。なお本実施形態では、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄、左リール110のスイカ図柄、左リール110および右リール112のチェリー図柄がこの図柄Cに相当する。これらの図柄B又は図柄Cを含んで構成される役については、操作タイミングが適切であった場合にのみ入賞可能な役となる。なお、この図柄Bおよび図柄Cは、最大引込み図柄数を超える間隔を空けて配置された図柄ということもできる。また、図柄Bや図柄Cが施されたリールは、これらの図柄が施された位置から最大引込み図柄数の範囲内において、この図柄とは異なる図柄(図柄Bや図柄C以外の図柄)が配置されたリールであるといえる。
<入賞役の種類>
次に、図8を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1〜特別役3(以下、これらを「特別役」と総称する場合がある)と、再遊技役1〜再遊技役6(以下、これらを「再遊技役」と総称する場合がある)と、小役1〜小役38(以下、これらを「小役」と総称する場合がある)がある。なお、特別役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(詳細は後述。以下、この状態を「特別」と称することがある)に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ラインL1上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役(特別役1〜特別役3)は、入賞によって遊技状態が遷移し、内部当選した後に入賞するまで、内部当選した旨が持ち越される役である。なお、各々の特別役は、その他の特別役と同時に当選することがない役である。また、特別役を除いた一般役(後述する再遊技役および小役)と重複して当選している場合には、一般役の図柄組み合わせを構成する図柄を、優先的に有効ラインL1上に引き込むように構成されている。この特別役に対応する図柄組み合わせは、図8に示す通りである。なお、本実施形態では特別役を構成する図柄組み合わせは同一の図柄で構成されているが、異なる図柄を含んで構成されていてもよい。この特別役に入賞したことによるメダルの払出は行われない。なお、本実施形態には存在しないが、入賞によって遊技状態が遷移するが、内部当選した後に入賞するまで、内部当選した旨が持ち越されない役(所謂、SB(シングルボーナス))については、一般役に含めてもよいし、特別役に含めてもよい。
特別役に内部当選すると、この役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を内当遊技状態(詳細は後述。以下、この状態を「内当」と称することがある)に移行させる。なおこのとき、再遊技役当選状態(RT、詳細は後述。)がRT1でない場合には、主制御部300はRTをRT1に設定する。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせが、有効ラインL1上に揃って入賞しやすい状態になる。主制御部300は、特別役に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態に移行させる。さらに、この特別遊技状態において、規定数を超えるメダルの払出しがされると、通常遊技状態(詳細は後述。以下、この状態を「通常」と称することがある)に移行させる。
再遊技役(再遊技役1〜再遊技役6)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
再遊技役に対応する図柄組み合わせは、図8に示す通りである。再遊技役のうち再遊技役2および再遊技役3は、入賞によってRTが遷移する役である。また、再遊技役4〜再遊技役6は、再遊技役1と再遊技役2、または再遊技役1と再遊技役3が重複して内部当選する内部当選役を、後述する正解の操作順序のそれぞれに対応させて複数種類設けるために用いられる。すなわち、これら再遊技役4〜再遊技役6は、内部当選しても入賞しないように構成された制御用の再遊技役である。
小役(小役1〜小役38)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。本実施形態では、対応する図柄組み合わせおよび払出数は、図8に示す通りである。小役のうち小役3は、取りこぼし(内部当選したが入賞しなかった場合)によってRTが移行する役である。本実施形態では、小役1〜小役4の払出数(本実施形態では、15枚)と小役5〜小役7の払出数(本実施形態では、3枚)が異なっているが、両者の払出数が同一であってもよい。小役12〜小役38は、入賞により3枚のメダルの払出が行われる役であり、小役3と同時当選させて正解の操作順序を付与する役である。なお、これらの小役12〜小役38は、後述する正解の操作順序で操作されなかった場合であって、操作タイミングが合致した場合に入賞する補助用の小役(補助小役と称する場合がある)である。
主制御部300は、通常遊技状態で且つRT1である場合に再遊技役2に入賞すると、RT1からRT2に移行させる。また、通常遊技状態で且つRT2である場合に再遊技役3に入賞すると、RT2からRT3に移行させる。また、通常遊技状態で且つRT2である場合に小役3の取りこぼしがあった場合(内部当選したが入賞しなかった場合)には、RT2からRT1に移行させる。また、通常遊技状態で且つRT3である場合において小役3の取りこぼしがあった場合には、RT3からRT1に移行させる。
図9と図10は、内部当選役と、当選番号Sと、名称を示す図である。本実施形態に係る内部当選結果(当該遊技における内部抽選処理の結果)には、上述の役のうちのいずれか一つの役のみに当選する場合以外に、複数の役に当選する同時当選と重複当選とがある。同時当選とは、当該遊技で初めてそれぞれの役が当選すること(例えば、内部抽選によって特別役と小役が同時に内部当選すること)であり、重複当選とは、一方の役(例えば、特別役)が内部当選した遊技より後の遊技で他方の役が内部当選すること(例えば、前回以前の内部抽選によって特別役に内部当選した状態で(ボーナスフラグありの状態で)、今回の入賞役内部抽選によって小役に内部当選すること)である。なお、本明細書や図面では、同時に当選する役(または、重複して当選する役)を、「小役1−2」のように「−(ハイフン)」で繋げて省略して表現する場合がある。
小役1−2(当選番号S=1)は、小役1と小役2に同時当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「強スイカ」と称し、小役3−4(当選番号S=2)は、小役3と小役4に同時当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「弱スイカ」と称する。小役5(当選番号S=3)は、小役5のみに内部当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「強チェリー」と称し、小役6−7(当選番号S=4)は、小役6と小役7に同時当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「弱チェリー」と称する。
小役8−9(当選番号S=5)は、小役8と小役9に同時当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「チャンス目A」と称し、小役10(当選番号S=6)は、小役10のみに内部当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「チャンス目B」と称し、再遊技役1(当選番号S=7)は、再遊技役1のみに内部当選する内部当選結果であり、この内部当選役を「リプレイ」と称する。
再遊技役1−2(当選番号S=8)、再遊技役1−2−4(当選番号S=9)、再遊技役1−2−5(当選番号S=10)、再遊技役1−2−6(当選番号S=11)、再遊技役1−2−4−5(当選番号S=12)、再遊技役1−2−4−6(当選番号S=13)は、それぞれに正解の操作順序が対応付けされており、この正解の操作順序に従って停止操作を行うと再遊技役2に入賞し、それ以外の停止操作がされた場合には再遊技役1に入賞する内部当選役であり、これらの内部当選役を「押し順リプレイ1」と称する。なお、本実施形態では、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の操作順序のそれぞれを、この順番で、再遊技役1−2、再遊技役1−2−4、再遊技役1−2−5、再遊技役1−2−6、再遊技役1−2−4−5、再遊技役1−2−4−6に対する正解の操作順序として対応付けている。
再遊技役1−3(当選番号S=14)、再遊技役1−3−4(当選番号S=15)、再遊技役1−3−5(当選番号S=16)、再遊技役1−3−6(当選番号S=17)、再遊技役1−3−4−5(当選番号S=18)、再遊技役1−3−4−6(当選番号S=19)は、それぞれに正解の操作順序が対応付けされており、この正解の操作順序に従って停止操作を行うと再遊技役3に入賞し、それ以外の停止操作がされた場合には再遊技役1に入賞する内部当選役であり、これらの内部当選役を「押し順リプレイ2」と称する。なお、本実施形態では、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の操作順序のそれぞれを、この順番で、再遊技役1−3、再遊技役1−3−4、再遊技役1−3−5、再遊技役1−3−6、再遊技役1−3−4−5、再遊技役1−3−4−6に対する正解の操作順序として対応付けている。
小役11(当選番号S=20)は、操作順序に関わらず小役11に入賞する内部当選役であり、この内部当選を共通ベルと称する。
小役11−21−22−30−31(当選番号S=21)〜小役11−28−29−37−38(当選番号S=29)は、共通の正解の操作順序(本実施形態では、左リール110に対応する左ストップボタン137の第一停止操作)が対応付けされており、この正解の操作順序に従って停止操作を行うと小役11に入賞し、それ以外の停止操作がされた場合には、操作タイミングに応じて、同時当選した他の役に入賞する内部当選役であり、これらの内部当選役を「押し順ベル(左第一停止操作)」と称する。
小役11−12−13−30−31(当選番号S=30)〜小役11−19−20−37−38(当選番号S=38)は、共通の正解の操作順序(本実施形態では、中リール111に対応する中ストップボタン138の第一停止操作)が対応付けされており、この正解の操作順序に従って停止操作を行うと小役11に入賞し、それ以外の停止操作がされた場合には、操作タイミングに応じて、同時当選した他の役に入賞する内部当選役であり、これらの内部当選役を「押し順ベル(中第一停止操作)」と称する。
小役11−12−13−21−22(当選番号S=39)〜小役11−19−20−28−29(当選番号S=47)は、共通の正解の操作順序(本実施形態では、右リール112に対応する右ストップボタン139の第一停止操作)が対応付けされており、この正解の操作順序に従って停止操作を行うと小役11に入賞し、それ以外の停止操作がされた場合には、操作タイミングに応じて、同時当選した他の役に入賞する内部当選役であり、これらの内部当選役を「押し順ベル(右第一停止操作)」と称する。
以降、本明細書においては、押し順リプレイ1、押し順リプレイ2、および押し順ベルを、AT役と総称する場合がある。また、図9や図10に示す「当選番号S」の名称は、内部当選される一般役の組み合わせを示す番号であり、この一般役の組み合わせを、単に一般役と称する場合があり、この一般役に後述する「はずれ」を含めてもよい。なお、本実施形態のAT役における正解の操作条件は、ストップボタン137乃至139の操作順序のみとしたが、ストップボタン137乃至139の操作タイミングのみであってもよいし、ストップボタン137乃至139の操作順序および操作タイミングの双方であってもよい。
<遊技状態と再遊技役当選状態の種類>
次に、図11を用いて、スロットマシン100の遊技状態と再遊技役当選状態(RT)の種類および変遷について説明する。図11は、スロットマシン100の遊技状態とRTの遷移図である。
本実施形態に係るスロットマシン100には、大別すると、通常遊技状態、内当遊技状態、特別遊技状態の計3つの有利度の異なる複数種類の遊技状態が設けられており、これらの遊技状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。
さらに、上記の遊技状態とは別に、内部当選する再遊技役の種類および確率が異なる再遊技役当選状態(RT)が3つ設けられており、これらの状態をそれぞれRT1、RT2、RT3と称する。
なお、遊技状態が通常遊技状態である場合には、これら3つのRTが移行条件に応じて移行するように構成されており、以下の説明では、通常遊技状態であってRT1が設定された状態を再遊技役低確率状態と称し、通常遊技状態であってRT2が設定された状態を再遊技役高確率準備状態と称し、通常遊技状態であってRT3が設定された状態を再遊技役高確率状態と称する場合がある。一方、内当遊技状態、特別遊技状態では、RT1が設定される。遊技状態およびRTは、主制御部300によって制御されている。
また、図11には遊技状態およびRTの移行条件が記載されており、各矢印に記載された移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態やRTが遷移する。本実施形態におけるRTの移行条件には、(A)再遊技役2の入賞、(B)再遊技役3の入賞、(C)押し順ベルの取りこぼし、の3つの条件がある。また、本実施形態における遊技状態の移行条件には、(D)特別役1、2、3の内部当選、(E)特別役1、2、3の入賞、(F)規定数を超えるメダルの払出し、の3つの条件がある。
なお、遊技状態やRTの移行条件は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、本実施形態では、小役12〜38に入賞した場合であってもRTの移行条件(C)を満たすが、小役12〜38に入賞した場合には、RTの移行条件(C)を満たさないように構成してもよい。
<通常遊技状態/RT1(再遊技役低確率状態)>
通常遊技状態は、電源投入後に最初に設定される(デフォルト)の遊技状態であり、通常遊技状態におけるRT1(再遊技役低確率状態)は、通常遊技状態において最初に設定される(デフォルト)のRTである。このRT1(再遊技役低確率状態)は、通常遊技における他のRTよりも再遊技役の内部当選確率が低く、かつRT3(再遊技役高確率状態)へ直接移行することができないため、通常遊技状態において最も不利なRTである。
通常遊技状態におけるRT1(再遊技役低確率状態)では、移行条件(A)が成立した場合(本実施形態では、再遊技役2に入賞した場合)に、後述するRT2(再遊技役高確率準備状態)に移行し、移行条件(D)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに内部当選した場合)に、後述する内当遊技状態に移行し、移行条件(E)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに入賞した場合)に、後述する特別遊技状態に移行する。
<通常遊技状態/RT2(再遊技役高確率準備状態)>
RT2(再遊技役高確率準備状態)は、RT1(再遊技役低確率状態)よりも再遊技役の内部当選確率が高く、かつRT3(再遊技役高確率状態)へ直接移行できるため、RT1(再遊技役低確率状態)よりも有利なRTである。
通常遊技状態におけるRT2(再遊技役高確率準備状態)では、移行条件(B)が成立した場合(本実施形態では、再遊技役3に入賞した場合)に、後述するRT3(再遊技役高確率状態)に移行し、移行条件(C)が成立した場合(本実施形態では、押し順ベルの取りこぼしが発生した場合)に、RT1(再遊技役低確率状態)に移行し、移行条件(D)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに内部当選した場合)に、後述する内当遊技状態に移行し、移行条件(E)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに入賞した場合)に、後述する特別遊技状態に移行する。
<通常遊技状態/RT3(再遊技役高確率状態)>
RT3(再遊技役高確率状態)は、RT2(再遊技役高確率準備状態)よりも再遊技役の内部当選確率が高く、通常遊技状態において最も有利なRTである。
通常遊技状態におけるRT3(再遊技役高確率状態)では、移行条件(C)が成立した場合(本実施形態では、押し順ベルの取りこぼしが発生した場合)に、RT1(再遊技役低確率状態)に移行し、移行条件(D)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに内部当選した場合)に、後述する内当遊技状態に移行し、移行条件(E)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに入賞した場合)に、後述する特別遊技状態に移行する。
<内当遊技状態(内当)>
内当遊技状態は、特別役に内部当選している遊技状態(特別役1〜3に対応するいずれかの内部当選フラグがオンに設定された状態)であり、通常遊技状態よりも特別遊技状態へ移行し易く、通常遊技状態よりも有利な遊技状態である。内当遊技状態では、移行条件(E)が成立した場合(本実施形態では、特別役1、2、3のいずれかに入賞した場合)に、後述する特別遊技状態に移行する。
<特別遊技状態(特別)>
特別遊技状態(特別)は、他の遊技状態よりも特定の役(本実施形態では、小役11)の内部当選確率が高く、他の遊技状態よりもメダルの獲得が最も容易な遊技状態であり、遊技者にとって最も有利な遊技状態である。特別遊技状態では、移行条件(F)が成立した場合(規定数(本実施形態では、特別役1、2が360枚、特別役3が90枚)を超えるメダルの付与(払い出し)があった場合)に、通常遊技状態におけるRT1(再遊技役低確率状態)に移行する。なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
なお、特別役1、2の規定数は、特別役3の規定数よりも多いため、特別役3よりも有利な特別役となっている。このような特別役の有利不利の関係性を設けるにあたっては、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、特別役に内部当選した場合に付与されるATセット数等の特典に差を設けた構成を採用してもよいし、特別遊技状態終了後のRTを異ならせた構成を採用してもよい。
<入賞役の抽選テーブル>
次に、入賞役の抽選テーブルについて説明する。図12と図13は、内部当選役のうちの一般役の抽選データを規定した一般役抽選テーブルの一例であり、図14は、内部当選役のうちの特別役の抽選データを規定した特別役抽選テーブルの一例である。
図12や図13に示す一般役抽選テーブルは、図11を用いて説明した遊技状態とRTの組み合わせごとに、一般役の抽選データを記憶したテーブルであり、図14に示す特別役抽選テーブルは、設定値(本実施形態では、設定1〜設定3)ごとに、特別役の抽選データを記憶したテーブルである。本実施形態では、いずれの抽選テーブルも、1バイト(8ビット)の当選番号Sを特定するためのデータに2バイト(16ビット)の抽選データが対応付けされ、主制御部300のROM306に予め記憶されている。なお、特別役抽選テーブルに記憶されている当選番号Sは、仮の当選番号Sであり、後述する内部抽選処理(図18参照)において、真の当選番号Sと特別役種別に分解される。
各々の抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の入賞役を対応付けしている。後述する内部抽選処理では、取得した乱数値が、いずれの入賞役に対応する抽選値であったか否かを判定し、内部抽選役を決定する処理を実行する。この抽選値は、少なくとも1つの入賞役の当選確率を異ならせた設定1〜設定3の抽選値が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、抽選値の種類は設定1〜設定3の3種類に限定されないことは言うまでもない。以降に説明する入賞役の内部当選確率は、各々の入賞役に対応付けされた抽選データを、内部抽選時に取得される乱数値(本実施形態では、0〜65535のうちの一の値)で除することで算出可能である。
図12と図13に示す一般役抽選テーブルについて説明すると、例えば、通常遊技状態(通常)におけるRT1(再遊技役低確率状態)においては、再遊技役1の抽選データが5200であることから、再遊技役1の内部当選確率は5200/65536×100≒7.9%であり、通常遊技状態(通常)におけるRT3(再遊技役高確率状態)においては、再遊技役1の抽選データが43488であることから、再遊技役1の内部当選確率は43488/65536×100≒66.3%である。
また、再遊技役1−2、再遊技役1−2−4、再遊技役1−2−5、再遊技役1−2−6、再遊技役1−2−4−5、再遊技役1−2−4−6に対応するRT1(再遊技役低確率状態)以外の抽選データは0であり、これらの一般役は、RT1(再遊技役低確率状態)においてのみ入賞可能(内部当選可能)な役である。また、再遊技役1−3、再遊技役1−3−4、再遊技役1−3−5、再遊技役1−3−6、再遊技役1−3−4−5、再遊技役1−3−4−6に対応するRT2(再遊技役高確率準備状態)以外の抽選データは0であり、これらの一般役は、RT2(再遊技役高確率準備状態)においてのみ入賞可能(内部当選可能)な役である。また、小役11に対応する特別遊技状態(特別)の抽選データは65536であり、特別遊技状態(特別)における小役11の内部当選確率は65536/65536×100=100%である。
図14に示す特別役抽選テーブルについて説明すると、例えば、小役1−2は、小役3−4よりも特別役1〜3と同時当選する確率が高く、かつ小役3−4よりも内部当選確率が低いため、小役3−4が内部当選した遊技は、特別役に内部当選する期待度が高い遊技となる。同様に、小役5が内部当選した遊技は、小役6−7よりも特別役に内部当選する期待度が高い遊技となる。
なお、本実施形態の一般役抽選テーブル、および特別役抽選テーブルにおけるデータの並びは、同一の抽選データが隣接するように配置され、抽選テーブルの当選番号Sを特定するためのデータ1バイト(8ビット)のうちの最上位のビットに抽選データを省略するか否かを示すデータが含まれている。後述する内部抽選処理の説明においては省略するが、上記ビットに抽選データを省略する旨のデータ(1)が記憶されている場合には、直前に参照した抽選データを引き続き使用するように内部抽選処理が実行される。また、本実施形態では、一般役の内部当選確率を全ての設定値において同一としているが、一般役の一部を設定値によって内部当選確率が異なるものとしてもよい。このとき例えば、正解の操作順序が左第一停止操作を要する役の内部当選確率を他の役の内部当選確率よりも低くする、といったように内部当選確率に偏りを設けることで、操作条件によって有利不利が存在するようにしてもよい。
<特定小役の図柄の停止態様>
次に、図15を用いて、特定小役の図柄の停止態様について説明する。図15(a)〜同図(f)は、特定小役に内部当選し、かつリール110乃至112を順押し操作順序で停止させた場合における図柄の停止態様を時系列で示した図である。なお、特定小役とは、強スイカ、弱スイカ、強チェリー、弱チェリー、チャンス目A、チャンス目Bをいう(図9参照)。
<特定小役の図柄の停止態様/強スイカ、弱スイカ>
図15(a)は、強スイカが内部当選した場合に、左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号0〜4が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、6番、6番、4番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図15(a)において点線で示す無効ライン(上段水平ライン)上には、スイカ図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役2に対応する図柄組み合わせ(「ベル図柄−チェリー図柄−BAR図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
また、図15(b)は、弱スイカが内部当選した場合に、左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号3〜7が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、6番、7番、6番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図13(b)において点線で示す無効ライン(右下がりライン)上には、スイカ図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役4に対応する図柄組み合わせ(「ベル図柄−スイカ図柄−ブランク2図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
本実施形態に係るスロットマシンによれば、最初に左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで操作した場合には、左リール110の停止態様によって強スイカおよび弱スイカのうちのいずれが内部当選したかを判断することができず、強スイカと弱スイカは、特別役の内部当選およびATセット数抽選(詳細は後述)において、有利度が異なるため、第二停止操作以降の停止操作に対する遊技者の意欲を高めることができる。
<特定小役の図柄の停止態様/強チェリー、弱チェリー>
図15(c)は、強チェリーが内部当選した場合に、左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号0〜3、20が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号8〜12が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、3番、6番、12番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図15(c)において点線で示す無効ライン(右上がりライン)上には、チェリー図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役5に対応する図柄組み合わせ(「ブランク2図柄−チェリー図柄−ベル図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
また、図15(d)は、弱チェリーが内部当選した場合に、左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号0〜3、20が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号9〜13が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、3番、6番、13番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図15(d)において点線で示す無効ライン(屈曲ライン)上には、チェリー図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役6に対応する図柄組み合わせ(「ブランク2図柄−チェリー図柄−チェリー図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
本実施形態に係るスロットマシンによれば、上述の強スイカと弱スイカの関係性と同様に、強チェリーと弱チェリーは、特別役の内部当選およびATセット数抽選(詳細は後述)において、有利度が異なるため、第二停止操作以降の停止操作に対する遊技者の意欲を高めることができる。
<特定小役の図柄の停止態様/チャンス目A、チャンス目B>
図15(e)は、チャンス目Aが内部当選した場合に、左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号2〜6が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号3〜7が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号0〜4が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、6番、7番、4番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図15(e)において点線で示す無効ライン(屈曲ライン)上には、スイカ図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役9に対応する図柄組み合わせ(「ベル図柄−スイカ図柄−BAR図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
また、図15(f)は、チャンス目Bが内部当選した場合に左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号1〜5が中段ラインにきたタイミングで第一停止操作し、その後、中リール111に対応するストップボタン138を、図柄番号0〜3が中段ラインにきたタイミングで第二停止操作し、さらに、右リール112に対応するストップボタン139を、図柄番号3〜7が中段ラインにきたタイミングで第三停止操作した場合の図柄の停止態様の一例を示したものである。
このような順押し操作順序でリール110乃至112を停止させた結果、左リール110、中リール111、および右リール112の各図柄番号は、順に、5番、3番、7番が中段ライン(本実施形態の有効ラインL1)となる位置で停止し、図15(f)において点線で示す無効ライン(屈曲ライン)上には、ベル図柄が3つ並んで停止し、有効ラインL1上には、小役10に対応する図柄組み合わせ(「リプレイ図柄−ベル図柄−リプレイ図柄」の図柄組み合わせ)が停止している。
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシンでは、最初に左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号4〜6が中段ラインにきたタイミングで操作した場合には、強スイカおよび弱スイカに対応する図柄を有効ラインL1上に停止させることができる一方、強チェリーおよび弱チェリーに対応する図柄を有効ラインL1上に停止させることができないように構成されている。また、同様に、最初に左リール110に対応するストップボタン137を、図柄番号0、1、20が中段ラインにきたタイミングで操作した場合には、強チェリーおよび弱チェリーに対応する図柄を有効ラインL1上に停止させることができる一方、強スイカおよび弱スイカに対応する図柄を有効ラインL1上に停止させることができないように構成されている。また、図15(a)〜(f)で示した図柄の停止態様の流れは、特別役と同時当選(または、重複当選)している場合であっても同じである。
<演出状態>
本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、3つの遊技状態と3つのRTを制御しているが、さらに、これらの状態とは別に通常演出状態、AT演出状態の2つの演出状態を管理している。
AT演出状態では、内部当選した役に応じて、遊技者に有利な結果がもたらされるように操作タイミング又は操作順序を示唆する操作条件報知演出が実行される(図30のステップS1505)。具体的には、AT役(押し順リプレイ1、押し順リプレイ2、押し順ベル)に内部当選した場合にはそれぞれの正解の操作順序を報知する。この操作条件報知演出に用いられるデバイスとしては、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420がある。
AT演出状態は、ATゲーム数に従って設定(維持)される。ここでATゲーム数とは、AT演出状態を維持するための値である。本実施形態では通常遊技状態が設定され、且つ通常演出状態が設定されている場合に、ATセット数獲得抽選によってATセット数が設定される場合がある(図24のステップS606)。通常演出状態が設定され、且つ通常演出状態が設定されている場合にATセット数が0でなければAT演出状態が設定されるとともに、ATゲーム数に初期値(本実施形態では50)が設定され、ATセット数が1減算される(図27のステップS703でYesの判定)。通常遊技状態が設定され、且つAT演出状態が設定されている場合には、ATゲーム数は遊技毎に1ずつ減算される(図24のステップS604)。そして、ATゲーム数が0となった時点でATセット数が0でなければ再度ATゲーム数に初期値が設定され、ATセット数が1減算される(図27のステップS709でYesの判定)。一方、ATゲーム数が0となった時点でATセット数が0であれば通常演出状態が設定される(図27のステップS714)。
また本実施形態では、通常遊技状態が設定され、且つAT演出状態が設定されている場合にも、ATセット数獲得抽選によってATセット数が加算される場合がある(図24のステップS606)。
また本実施形態では、AT演出状態中に低確率、中確率、高確率のいずれかの抽選状態が設定される(図27のステップS713)。これらの抽選状態では、ATセット数獲得抽選の抽選確率が異なるように構成されている。
なお、本実施形態の構成に限らず、例えば、ATセット数を用いずにATゲーム数のみを用いてAT演出状態の期間を維持するといった構成としてもよい。
本実施形態では、押し順リプレイが操作順序によって結果が異なる役である場合について説明したが、操作タイミングによって結果が異なる押し順リプレイを採用した上で、操作条件報知演出によってこの操作タイミングを報知する(例えば、ある図柄を狙うように報知する)ようにしてもよい。すなわち、AT役は、操作順序あるいは操作タイミングの少なくともいずれかを含む操作条件に応じて結果が異なる役であればよく、AT演出状態においてはこれらの操作条件を報知するものであればよい。ここで、操作条件とは、操作順序および操作タイミングのうちの少なくともいずれか一方で構成される条件である。
また、本実施形態のように、異なる役において正解の操作条件が同一の場合には、同一の表示内容とする構成を採用してもよいが、役毎に異なる表示内容としてもよい。
本実施形態ではAT演出状態の管理を主制御部300で実行しているが、第1副制御部400で実行するようにしてもよい。
<主制御部メイン処理>
次に、図16を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、図16は、主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って、この主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で初期設定処理を行う。この初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、遊技開始処理を行う。この遊技開始処理では、スタートレバー135による操作やベットボタン130乃至132による操作(賭け数設定操作)を受け付けたか否かのチェックや、賭け数が規定数(本実施形態では、3枚)になったか否かのチェックや、賭け数設定操作を受け付けた場合に、賭け数設定コマンドやスタートレバー受付コマンドを第1副制御部400に送信する準備や、投入されたメダル枚数に基づいて有効な入賞ラインを確定する処理や、メダルが投入された場合に、投入コマンドを第1副制御部400に送信する準備や、乱数発生回路316で発生させた乱数値を取得する処理等を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数(3枚)のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS103では、内部抽選処理を行う。詳細は図18にて後述するが、この内部抽選処理では、図12〜図14を用いて説明した抽選テーブルと上記ステップS102で取得した乱数値を用いた抽選(内部抽選)に関する処理等を行う。
ステップS104では、遊技開始時演出状態関連処理を行う。詳細は図24にて後述するが、この遊技開始時演出状態関連処理では、ATセット数や抽選状態の移行に関する抽選等を行う。
ステップS105では、第一停止準備処理を行う。この第一停止準備処理では、上記ステップS103の内部抽選処理の結果(内部当選結果)に基づき、第一停止操作に対応するリール停止データを選択する処理等を行う。
ステップS106では、リール回転開始処理を行う。このリール回転開始処理では、RAM308に設けた遊技間隔タイマが0であることを条件として、全てのリール110乃至112の回転を開始(加速)させるとともに、遊技間隔タイマに初期値を設定し、リール回転開始時にリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備等を行う。また、その後、リール110乃至112が所定の回転速度になり、各リール110乃至112に設けられたインデックスセンサを検知し、各リール110乃至112の図柄位置を把握した場合に、ストップボタン137乃至139に対する停止操作を有効化する処理等を行う。なお、この遊技間隔カウンタによって、1遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS107では、リール停止制御処理を行う。このリール停止制御処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備等を行う。これらの押下コマンドには、停止操作されたストップボタン137乃至139、押下時の図柄位置、およびリール110乃至112のうちの停止操作されたストップボタンに対応するリールの停止予定位置を特定可能な情報が含まれ、さらに、通常演出状態におけるAT役の内部当選時には、ストップボタン137乃至139のうちの正解の操作順序に対応するストップボタンを特定可能な情報も含まれる。
ステップS108では、入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効ラインL1上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが停止表示された場合に、その入賞役に入賞したと判定する処理等を行う。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS109では、メダル付与処理を行う。このメダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞している場合に、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す処理や、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する処理等を行う。
ステップS110では、遊技状態更新処理を行う。この遊技状態更新処理では、図11を用いて説明した移行条件に基づいて遊技状態およびRTの移行に関する処理を行い、それらの移行条件の成立により、遊技状態およびRTを移行する処理等を行う。
ステップS111では、遊技終了時演出状態関連処理を行う。詳細は図27を用いて後述するが、この遊技終了時演出状態関連処理では、演出状態や抽選状態の設定等を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込み処理>
次に、図17を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込み処理について説明する。図17は、主制御部タイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込み開始処理を行う。このタイマ割込み開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、インデックスセンサの状態はこの処理で確認される。
ステップS204では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、遊技間隔タイマ等の各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、主制御部メイン処理や主制御部タイマ割込み処理において送信準備が完了している各種コマンドを第1副制御部400に対して送信する処理等を行う。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は、本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、賭け数設定コマンド、スタートレバー受付コマンド、投入コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う押下コマンド、入賞判定処理コマンド、メダル払出処理に伴う払出処理開始コマンド及び払出処理終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)によって構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込み処理を終了するタイマ割込み終了処理を行う。このタイマ割込み終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<内部抽選処理>
次に、図18を用いて、主制御部メイン処理における内部抽選処理(ステップS103)について説明する。図18は、主制御部メイン処理における内部抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS301では、本内部抽選処理における一般役の抽選および特別役の抽選に用いる一の乱数(2バイト)に加え、後述するATセット数抽選に用いる乱数(1バイト)、および状態移行抽選に用いる乱数(1バイト、後述するATセット抽選に用いる乱数とは異なる)を取得した後にステップS302に進む。
ステップS302では、現在の遊技状態およびRTに対応する一般役抽選テーブルをROM306から取得し、取得した一般役抽選テーブルをRAM308に展開した後にステップS303に進む。
ステップS303では、ステップS302で取得した一般役抽選テーブルを用いて一般役の抽選を行う。この一般役の抽選方法は特に限定されないが、本実施形態では、ステップS302で取得した一般役抽選テーブル内の抽選データごとに、ステップS301で取得した乱数を順次、加算する処理を行い、桁あふれが発生した場合に、当該抽選データに対応する当選番号Sを、内部当選した当選番号Sと判定し、最後まで桁あふれが発生しなかった場合に、この抽選を、はずれと判定する。
ステップS304では、ステップS303の一般役の抽選に当選したか否かを判定し、当選した場合にはステップS305に進み、はずれの場合にはステップS308に進む。
ステップS305では、RAM308に設けた内部当選Sの記憶領域に、ステップS303で決定した一般役の当選番号Sを記憶し、次のステップS306では、AT役に当選したか否かを判定し、当選した場合にはステップS307に進み、はずれの場合にはステップ315に進む。
ステップS307では、当選番号Sに対応する、ストップボタン137乃至139の正解の操作順序の情報(例えば、上述の、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、または、右中左の情報)をRAM308に記憶した後にステップS315に進む。
ステップS308では、現在の設定値に対応する特別役抽選テーブルをROM306から取得し、取得した特別役抽選テーブルをRAM308に展開した後にステップS309に進む。
ステップS309では、ステップS308で取得した特別役抽選テーブルを用いて特別役の抽選を行う。この特別役の抽選方法は特に限定されないが、本実施形態では、ステップS308で取得した特別役抽選テーブル内の抽選データごとに、ステップS301で取得した乱数を順次、加算する処理を行い、桁あふれが発生した場合に、当該抽選データに対応する仮の当選番号Sを、内部当選した仮の当選番号Sと判定し、最後まで桁あふれが発生しなかった場合に、この抽選を、はずれと判定する。
ステップS310では、ステップS309の特別役の抽選に当選したか否かを判定し、当選した場合にはステップS311に進み、はずれの場合にはステップS314に進む。
ステップS311では、内部当選Sの記憶領域に、ステップS309で決定した仮の当選番号Sを記憶し、次のステップS312では、仮の当選番号Sを10で除する除算処理を行い、次のステップS313では、内部当選Sの記憶領域に、ステップS312の除算処理の商を記憶するとともに、RAM308に設けた特別役種別の記憶領域に、ステップS312の除算処理の余りを記憶した後にステップS315に進む。なお、遊技状態が内当遊技状態のときには、特別役種別が0以外となった場合であっても強制的に0に変換する。
一般役の抽選および特別役の抽選の双方において当選しなかった場合、すなわち、内部抽選の結果が「はずれ」となった場合には、ステップS314において、内部当選Sの記憶領域に0を記憶した後にステップS315に進む。
ステップS315では、当選番号Sグループ化処理(詳細は図19を用いて後述)を行った後に本内部抽選処理を終了する。
<当選番号Sグループ化処理>
次に、図19を用いて、内部抽選処理における当選番号Sグループ化処理(ステップS315)について説明する。図19は、内部抽選処理における当選番号Sグループ化処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、グループ化A用のビットデータを取得し、次のステップS402では、グループ化Aを行う。詳細は図20を用いて後述するが、このグループ化Aでは、当選番号Sをグループ化して当選番号Aに変換し、変換結果を、RAM308に設けた当選番号Aに対応する記憶領域に格納する処理等を行う。
ステップS403では、グループ化B用の変換テーブルを取得し、次のステップS404では、グループ化Bを行う。詳細は後述するが、このグループ化Bでは、当選番号Aをグループ化して当選番号Bに変換し、変換結果を、RAM308に設けた当選番号Bに対応する記憶領域に格納する処理等を行う。
ステップS405では、グループ化C用の変換テーブルを取得し、次のステップS406では、グループ化Cを行った後、これらステップS405、S406の処理を、抽選の回数分、繰り返して実行する。詳細は後述するが、このグループ化Cでは、当選番号Bをグループ化して当選番号Cに変換し、変換結果を、RAM308に設けた当選番号Cに対応する記憶領域に格納する処理等を行う。なお、この変換結果は、当選番号Cの種別ごとに分けて格納される。ステップS405、S406の処理を、抽選の回数分、繰り返して実行した後、本当選番号Sグループ処理を終了する。
<グループ化A>
次に、図20を用いて、当選番号Sグループ化処理におけるグループ化A(ステップS402)について説明する。図20(a)は、当選番号Sグループ化処理におけるグループ化Aの流れを示すフローチャートである。
このグループ化Aは、本実施形態のような複数段階のグループ化において最初に実行されるグループ化であって、後述するAT演出状態に係る抽選に対して共通で行われるものであり、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けられた変換テーブルを用いることなく、当選番号Sのそれぞれに対応するビットデータで構成される変換テーブルを用いるものである。なお、各ビットデータには、手前の当選番号Sと同一の当選番号Aとするか否かを示すビットデータが記憶され、このビットデータを順に参照して当選番号Sをグループ化するものである。
ステップS501では、ビットデータの先頭位置(ビットデータが記憶されたROM306の先頭アドレス)を取得し、次のステップS502では、判定番号(本実施形態では、8ビットのデータ)と当選番号A(本実施形態では、4ビットのデータ)を、それぞれ0に初期化する。ステップS503では、当選番号S(本実施形態では、8ビットのデータ)が判定番号に一致するか否かを判定し、一致する場合にはステップS507に進み、一致しない場合には、ステップS504に進む。
ステップS504では、判定番号に1を加算し、次のステップS505では、対応するビットデータを参照し、ビットデータにおける判定番号に対応するビットの値(対応ビットデータ)が1と一致するか否かを判定し、一致する場合にはステップS506に進み、一致しない場合にはステップS503に戻る。ステップS506では、当選番号Aに1を加算した後、ステップS503に戻る。ステップS507では、当選番号AをRAM308の所定の記憶領域に記憶した後、本グループ化Aを終了する。
図20(b)は、グループ化A用のビットデータの一例を示した図である。本実施形態に係るグループ化A用のビットデータは、47ビット(≒6バイト)のデータで構成される。このビットデータを構成する各ビットの値は、当選番号Sの昇順に対応して前回(手前)の当選番号と同一のグループであるか否かの情報を示しており、本実施形態では、同一のグループである場合には0、そうでない場合には1が記憶される。
図20(c)は、一般役抽選テーブルを用いた内部抽選において、当選番号S=9の再遊技役1−2−4が内部当選した場合におけるグループ化Aの処理の流れを示した図である。本例では、グループ化AのステップS502の処理を実行した直後は、判定番号=0、当選番号A=0、当選番号S=9であることから、次のステップS503では、当選番号S(本例では、9)が判定番号(本例では、0)に一致しないと判定し、ステップS504において、判定番号を0から1に更新する。続いて、ステップS505では、ビットデータにおける判定番号(本例では、1)に対応するビットの値(対応ビットデータ)が1と一致すると判定し、ステップS506において、当選番号Aを0から1に更新する。
続いて、ステップS506の処理を実行した直後は、判定番号=1、当選番号A=1、当選番号S=9であることから、次のステップS503では、当選番号S(本例では、9)が判定番号(本例では、1)に一致しないと判定し、ステップS504において、判定番号を1から2に更新する。続いて、ステップS505では、ビットデータにおける判定番号(本例では、2)に対応するビットの値(対応ビットデータ)が1と一致すると判定し、ステップS506において、当選番号Aを1から2に更新する。以降、判定番号=8、当選番号A=8の状態になるまで同様の処理を繰り返す。
ステップS506の処理を実行した直後に、判定番号=8、当選番号A=8の状態となった場合、次のステップS503では、当選番号S(本例では、9)が判定番号(本例では、8)に一致しないと判定し、ステップS504において、判定番号を8から9に更新する。続いて、ステップS505では、ビットデータにおける判定番号(本例では、9)に対応するビットの値(対応ビットデータ)が0であることから、1と一致しないと判定し、ステップS506において当選番号Aを更新することなくステップS503に戻る。ステップS503では、当選番号S(本例では、9)が判定番号(本例では、9)に一致したと判定し、ステップS507において、当選番号A(本例では、8)をRAM308の所定の記憶領域に記憶した後、グループ化Aの処理を終了する。
当選番号S(8ビット)に対して変換後の当選番号A(4ビット)が対応付けられた変換テーブルを用いた場合には、(8(当選番号Sのビット数)+4(当選番号Aのビット数))ビット×48(当選番号Sの数)=576ビット(72バイト)のデータ容量を必要とするが、本実施形態に係るスロットマシンでは、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けられた変換テーブルを用いることなく、当選番号Sのそれぞれに対応するビットデータで構成される変換テーブルを用いるため、グループ化Aに対応するグループ化に要するデータ容量を、47ビット(≒6バイト)にデータ容量を抑えることができる。
なお、上述したビットデータで構成される変換テーブルには、はずれに対応するビットが設けられていないが、このビットをビットデータの先頭に設けたものとしてもよく、このようにした場合であっても、当選番号Sのグループ化に要するデータ容量を、本実施形態におけるグループ化Aと同程度削減することができる。このようにしても、いずれの役にも内部当選しなかった場合(はずれ、当選番号S=0)には、初回のステップS503において、当選番号S(0)と判定番号(0)が一致したとされ、内部当選番号A=0がRAM308の所定の記憶領域に記憶される。
また、上記したグループ化Aは、変換された当選番号Aに空きがないように詰めてグループ化されており、必ずしもこのようにする必要はなく、当選番号Aを同一のグループに属する当選番号Sのうちの最も手前の当選番号Sとしてもよいが、このようにすることで、当選番号Sを特定可能とするために必要なデータ容量(8ビット)を、当選番号Aを特定するためのデータ容量(4ビット)に削減でき、その後のグループ化(グループ化Bおよびグループ化C)におけるデータ容量も削減することができる。
また、上記の発明(後述する、本願発明3)は、グループ化Aによる要するデータ容量を削減するものであって、後述するグループ化Bおよびグループ化Cのそれぞれの実行有無とは無関係のものである。よって、この発明では、後述するAT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルを、グループ化Bおよびグループ化Cのそれぞれを実行せずに、当選番号Aのそれぞれに対して抽選データが対応付けられたものとしてもよいし、グループ化Cを実行せずに、当選番号Bのそれぞれに対して抽選データが対応付けられたものとしてもよい。すなわち、この発明(後述する、本願発明3)は、後述するAT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルを、グループ化Aによって少なくとも変換された情報(当選番号A、B、およびCのいずれか)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられたものとし、この抽選テーブルを用いてAT演出状態に係る抽選を実行するものであれば、グループ化Aに対応するグループ化に要するデータ容量を削減することができる。
<グループ化B>
次に、図21を用いて、当選番号Sグループ化処理におけるグループ化B(ステップS404)について説明する。図21は、グループ化B用変換テーブルの一例を示した図である。
このグループ化Bは、グループ化Cで用いる変換テーブルのデータ容量を削減するために実行されるものであり、全てのAT演出状態に係る抽選において有利度が同一となる当選番号A(例えば、弱チェリーと弱スイカ)をグループ化するものである。
このグループ化Bでは、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けられた変換テーブル(例えば、図21に示すグループ化B用変換テーブル)を取得し、取得した変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを順に参照し、グループ化Aで変換された当選番号Aと一致した箇所に対応する番号を、当選番号B(本実施形態では、4ビットのデータ)として記憶する。以下、具体的に説明する。
<グループ化B/強スイカ>
強スイカ(当選番号S=1)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、強スイカ(当選番号S=1)に対応する当選番号Aとして1が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、1)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、1)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/弱スイカ>
弱スイカ(当選番号S=2)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、弱スイカ(当選番号S=2)に対応する当選番号Aとして2が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、2)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、2)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/強チェリー>
強チェリー(当選番号S=3)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、強チェリー(当選番号S=3)に対応する当選番号Aとして3が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、3)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、3)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/弱チェリー>
弱チェリー(当選番号S=4)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、弱チェリー(当選番号S=4)に対応する当選番号Aとして4が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、4)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、2)を、当選番号Bとして記憶する。
これにより、弱チェリー(当選番号S=4)には、AT演出状態に係る抽選において有利度が同一となる弱スイカ(当選番号S=2)と同一の当選番号B(本実施形態では、2)が付与され、弱スイカ(当選番号S=2)と弱チェリー(当選番号S=4)は、同一の当選番号Bにグループ化される。
<グループ化B/チャンス目A>
チャンス目A(当選番号S=5)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、チャンス目A(当選番号S=5)に対応する当選番号Aとして5が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、5)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、4)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/チャンス目B>
チャンス目B(当選番号S=6)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、チャンス目B(当選番号S=6)に対応する当選番号Aとして6が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、6と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、4)を、当選番号Bとして記憶する。
これにより、チャンス目B(当選番号S=6)には、AT演出状態に係る抽選において有利度が同一となるチャンス目A(当選番号S=5)と同一の当選番号B(本実施形態では、4)が付与され、チャンス目A(当選番号S=5)とチャンス目B(当選番号S=6)は、同一の当選番号Bにグループ化される。
<グループ化B/リプレイ>
リプレイ(当選番号S=7)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、リプレイ(当選番号S=7)に対応する当選番号Aとして7が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、7)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、5)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/押し順リプレイ1>
押し順リプレイ1(当選番号S=8〜13)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、押し順リプレイ1(当選番号S=8〜13)に対応する当選番号Aとして8が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、8)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、6)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/押し順リプレイ2>
押し順リプレイ2(当選番号S=14〜19)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、押し順リプレイ2(当選番号S=14〜19)に対応する当選番号Aとして9が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、9)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、6)を、当選番号Bとして記憶する。
これにより、押し順リプレイ2(当選番号S=14〜19)には、AT演出状態に係る抽選において有利度が同一となる押し順リプレイ1(当選番号S=8〜13)と同一の当選番号B(本実施形態では、6)が付与され、押し順リプレイ1(当選番号S=8〜13)と押し順リプレイ2(当選番号S=14〜19)は、同一の当選番号Bにグループ化される。
<グループ化B/共通ベル>
共通ベル(当選番号S=20)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、当選番号Aとして10が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、10)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、7)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/押し順ベル>
押し順ベル(当選番号S=21〜47)に内部当選した場合には、上述のグループ化Aの処理により、当選番号Aとして11が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、11)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、8)を、当選番号Bとして記憶する。
<グループ化B/はずれ>
いずれの役にも内部当選しなかった場合(はずれの場合。当選番号S=0)には、上述のグループ化Aの処理により、当選番号Aとして0が記憶される。次に、グループ化Bの処理では、図21に示すグループ化B用変換テーブルの当選番号Aに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Aで変換された当選番号A(本実施形態では、0)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、0)を、当選番号Bとして記憶する。
このグループ化Bの処理は、後述するAT演出状態に係る抽選に対して共通で行われるものであるため、当選番号Sにおいて、強チェリーと弱チェリーの番号、もしくは弱スイカと強チェリーの番号を入れ替えてグループ化Aと同様の方法でグループ化することが可能であるが、本実施形態のように、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けられた変換テーブルを用いることで、開発時に設計変更(後述する特典の付与に係る抽選の変更や、AT役を除く一般役の追加や削除等)をし易くすることができ、開発負担を軽減することができる。
<グループ化C>
次に、図22と図23を用いて、当選番号Sグループ化処理におけるグループ化C(ステップS406)について説明する。図22(a)〜同図(d)は、グループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)の一例を示した図であり、図23(a)〜同図(c)は、グループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)の一例を示した図である。
グループ化Cでは、グループ化Bと同様に、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けされた変換テーブル(例えば、図22(a)〜同図(d)に示すATセット数抽選用変換テーブルや図23(a)〜同図(c)に示す状態移行抽選用変換テーブル)を演出状態等に基づいて取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを順に参照し、グループ化Bで変換された当選番号Bと一致した箇所に対応する番号を当選番号C(本実施形態では、4ビットのデータ)として記憶する。以下、具体的に説明する。
<グループ化C/強スイカ>
強スイカ(当選番号S=1)に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、強スイカ(当選番号S=1)に対応する当選番号Bとして1が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、1)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も1)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、1)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が0、その他のAT演出状態が1)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/弱レア役>
弱レア役(弱スイカ(当選番号S=2)または弱チェリー(当選番号S=4))に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、弱レア役に対応する当選番号Bとして2が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、2)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も2)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、2)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が0、その他のAT演出状態が1)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/強チェリー>
強チェリー(当選番号S=3)に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、強チェリー(当選番号S=3)に対応する当選番号Bとして3が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、3)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も3)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、3)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が0、その他のAT演出状態が1)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/チャンス目>
チャンス目(チャンス目A(当選番号S=5)またはチャンス目B(当選番号S=6))に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、チャンス目に対応する当選番号Bとして4が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、4)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、通常演出状態またはAT演出状態(高確率)が2、その他の演出状態が4)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、4)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が0、その他のAT演出状態が2)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/リプレイ>
リプレイ(当選番号S=7)に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、リプレイ(当選番号S=7)に対応する当選番号Bとして5が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、5)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も0)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、5)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が1、AT演出状態(中確率)が3、AT演出状態(低確率)が0)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/押し順リプレイ>
押し順リプレイ(押し順リプレイ1(当選番号S=8〜13)または押し順リプレイ2(当選番号S=14〜19))に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、押し順リプレイに対応する当選番号Bとして6が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、6)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も0)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、6)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が1、AT演出状態(中確率)が3、AT演出状態(低確率)が0)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/共通ベル>
共通ベル(当選番号S=20)に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、共通ベル(当選番号S=20)に対応する当選番号Bとして7が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、7)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(中確率)が5、AT演出状態(高確率)が2、その他の演出状態が0)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、7)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が0、AT演出状態(中確率)が4、AT演出状態(低確率)が3)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/押し順ベル>
押し順ベル(当選番号S=21〜47)に内部当選した場合には、上述のグループ化Bの処理により、押し順ベル(当選番号S=21〜47)に対応する当選番号Bとして8が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、8)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、AT演出状態(高確率)が4、その他の演出状態が0)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、8)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も0)を、当選番号Cとして記憶する。
<グループ化C/はずれ>
いずれの役にも内部当選しなかった場合(はずれの場合。当選番号S=0)には、上述のグループ化Bの処理により、当選番号Bとして0が記憶される。次に、ATセット数抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図22(a)〜同図(d)に示すグループ化C用変換テーブル(ATセット数抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、0)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も0)を、当選番号Cとして記憶する。
また、状態移行抽選用変換テーブルを用いたグループ化Cの処理では、演出状態に応じて図23(a)〜同図(c)に示すグループ化C用変換テーブル(状態移行抽選用変換テーブル)のいずれかを取得し、取得した変換テーブルの当選番号Bに対応するデータを0から順番に参照し、グループ化Bで変換された当選番号B(本実施形態では、0)と一致した箇所に対応する番号(本実施形態では、いずれの演出状態も0)を、当選番号Cとして記憶する。
本実施形態では、グループ化Bによってグループ化された当選番号Bを用いて各抽選に対応したグループ化Cを実行しているため、グループ化Cで用いる変換テーブルのデータ容量を削減できている。具体的には、(4(当選番号Aのビット数)+4(当選番号Bのビット数))ビット×3(グループ化Bによる当選番号Aの削減数)×7(変換テーブルの数)=168ビット(21バイト)の削減に成功しており、グループ化Bにおける変換テーブルの容量(12バイト)を考慮しても9バイト削減できており、抽選の種類が増えれば、更なるデータ容量の削減が可能となる。
また、本実施形態では、全てのグループ化Cに対して一のグループ化Bを実行することで、グループ化Cに要するデータ容量を削減しているが、複数種類のグループ化Cに対して一のグループ化Bを対応付けたものを複数設け、この複数のグループ化Bを以てグループ化Cに要するデータ容量を削減するようにしてもよく、この方法を本実施形態に適用する場合には、抽選状態や抽選対象によって区分されるグループ化Cのグループのそれぞれに対して複数のグループ化Bのそれぞれを対応させることが好ましい。
また、グループ化Cは、グループ化Aやグループ化Bとは異なり、実行される抽選に対して共通で行われるものではないため、グループ化Aと同様の方法でグループ化することができず、既に示した変換テーブルを用いたグループ化が必須となる。
なお、グループ化Cにおける変換テーブルのデータ容量を削減することだけを目的とするのであれば、グループ化Aとグループ化Bを一のグループ化としてもよく、そのように構成することで、更なるデータ容量の削減が可能になるが、本実施形態では、第1副制御部300等における演出の自由度を高めるため(詳細は後述)にグループ化Aとグループ化Bに分けてグループ化を行っている。
<遊技開始時演出状態関連処理>
次に、図24を用いて、主制御部メイン処理における遊技開始時演出状態関連処理(ステップS104)について説明する。図24は、主制御部メイン処理における遊技開始時演出状態関連処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS602に進み、該当しない場合にはステップS614に進む。
ステップS602では、AT演出状態であるか否かを判定し、該当しない場合にはステップS603に進み、該当する場合にはステップS604に進む。
ステップS603では、図25(a)に示す通常演出状態のATセット数抽選テーブルを取得した後にステップS606に進む。
ステップS604では、現在のATゲーム数を1つ減算し、次のステップS605では、図25(b)〜同図(d)に示すATセット数抽選テーブルの中から、抽選状態に応じたATセット数抽選テーブルを取得した後にステップS606に進む。
ステップS606では、乱数を取得し、獲得ATセット数の抽選(本明細書では、ATセット獲得抽選と称する場合がある)を行う。具体的には、ステップS603またはステップS604で取得したATセット数抽選テーブルの抽選データのうち、内部抽選処理で決定した当選番号Cに対応する抽選データを参照し、この抽選データと取得した乱数とを加算する処理を抽選データごとに行い、桁あふれが発生した抽選データに対応する獲得ATセット数を取得する。
ステップS607では、ステップS606で取得した獲得ATセット数が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS608に進み、そうでない場合にはステップS609に進む。
ステップ608では、現在のATセット数に、取得した獲得ATセット数を加算した後にステップS614に進む。
ステップS609では、AT演出状態であるか否かを判定し、該当しない場合にはステップS614に進み、該当する場合にはステップS610に進む。
ステップS610では、図26(a)〜同図(c)に示す状態移行抽選テーブルの中から、抽選状態に応じた状態移行抽選テーブルを取得した後にステップS611に進む。
ステップS611では、乱数を取得し、移行先の抽選状態の抽選(本明細書では、状態移行抽選と称する場合がある)を行う。具体的には、ステップS610で取得した状態移行抽選テーブルの抽選データのうち、内部抽選処理で決定した当選番号Cに対応する抽選データを参照し、この抽選データと取得した乱数とを加算する処理を抽選データごとに行い、桁あふれが発生した抽選データに対応する抽選状態を取得する。なお、本実施形態では、獲得ATセット数が0、すなわち、ステップS606において獲得ATセット数の抽選に当選しなかった場合にのみ、ステップS611において抽選状態の移行抽選を行うように構成したが、ATセット獲得抽選に当選した場合にも抽選状態の移行抽選を行うように構成してもよい。
ステップS612では、抽選状態の移行があるか否かを判断し、移行がある場合にはステップS613に進み、移行が無い場合にはステップS614に進む。
ステップS613では、移行先の抽選状態を格納(記憶)した後にステップS614に進む。
ステップS614では、内部当選コマンドの送信準備を行った後に本遊技開始時演出状態関連処理を終了する。このように、本実施形態では、AT演出状態に係る抽選を主制御部300のみで実行している。
ここで、ステップS614で送信準備を行う内部当選コマンドには、当選番号A、特別役種別、遊技状態、RTに加え、現在の演出状態、現在のATセット数、現在のATゲーム数、現在の抽選状態、および移行先の抽選状態を特定可能な情報が含まれ、さらに、現在の演出状態がAT演出状態である場合には、ストップボタン137乃至139の正解の操作順序を特定可能な情報が含まれる。このように、AT演出状態においてのみ第1副制御部400が正解の操作順序を特定可能とすることで、第1副制御部400の不正改造によって不正にメダルを獲得させないようにしている。なお、本実施形態では、AT演出状態においてAT役が内部当選した場合に、払出枚数表示器127等を用いて主制御部300でも正解の操作順序を特定可能な演出を行うようにしてもよい。
<ATセット数抽選テーブル>
次に、図25を用いて、ATセット獲得抽選に用いられるATセット数抽選テーブルについて説明する。図25(a)は、通常演出状態のATセット数抽選テーブルの一例を示した図であり、同図(b)〜同図(d)は、AT演出状態のATセット数抽選テーブルの一例を示した図である。
図25(a)に示す通常演出状態のATセット数抽選テーブルは、通常演出状態(非AT演出状態)においてATセット獲得抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)は、弱スイカ(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強チェリー(当選番号C=3)は、弱チェリー(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強スイカ(当選番号C=1)は、強チェリー(当選番号C=3)よりも有利度が高くなっている。また、弱スイカ(当選番号C=2)、弱チェリー(当選番号C=2)、およびチャンス目(当選番号C=2)は、同一の有利度となっている。
図25(b)に示すAT演出状態(低確率)のATセット数抽選テーブルは、AT演出状態(低確率)においてATセット獲得抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)は、弱スイカ(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強チェリー(当選番号C=3)は、弱チェリー(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強スイカ(当選番号C=1)は、強チェリー(当選番号C=3)よりも有利度が高くなっている。また、弱スイカ(当選番号C=2)、弱チェリー(当選番号C=2)は、同一の有利度となっており、チャンス目(当選番号C=4)よりも有利度が高くなっている。
図25(c)に示すAT演出状態(中確率)のATセット数抽選テーブルは、AT演出状態(中確率)においてATセット獲得抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)は、弱スイカ(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強チェリー(当選番号C=3)は、弱チェリー(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強スイカ(当選番号C=1)は、強チェリー(当選番号C=3)よりも有利度が高くなっている。また、弱スイカ(当選番号C=2)と弱チェリー(当選番号C=2)は、同一の有利度であり、チャンス目(当選番号C=4)よりも有利度が高くなっている。なお、この抽選テーブルは、図25(b)に示すAT演出状態(低確率)のATセット数抽選テーブルよりも有利度が高くなっている。
図25(d)に示すAT演出状態(高確率)のATセット数抽選テーブルは、AT演出状態(高確率)においてATセット獲得抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)は、弱スイカ(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強チェリー(当選番号C=3)は、弱チェリー(当選番号C=2)よりも有利度が高く、強スイカ(当選番号C=1)は、強チェリー(当選番号C=3)よりも有利度が高くなっている。弱スイカ(当選番号C=2)、弱チェリー(当選番号C=2)、およびチャンス目(当選番号C=2)は同一の有利度となっている。なお、この抽選テーブルは、図25(c)に示すAT演出状態(中確率)のATセット数抽選テーブルよりも有利度が高くなっている。
<状態移行抽選テーブル>
次に、図26を用いて、状態移行抽選に用いられる状態移行抽選テーブルについて説明する。図26は、AT演出状態における状態移行抽選テーブルの一例を示した図である。
図26(a)に示すAT演出状態(低確率)の状態移行抽選テーブルは、AT演出状態(低確率)において状態移行抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)、弱スイカ(当選番号C=1)、強チェリー(当選番号C=1)、および弱チェリー(当選番号C=1)は同一の有利度となっている。また、チャンス目(当選番号C=2)はこれらの役よりも有利度が高くなっている。
図26(b)に示すAT演出状態(中確率)の状態移行抽選テーブルは、AT演出状態(中確率)において状態移行抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=1)、弱スイカ(当選番号C=1)、強チェリー(当選番号C=1)、および弱チェリー(当選番号C=1)は同一の有利度となっている。また、チャンス目(当選番号C=2)はこれらの役よりも有利度が高くなっている。
図26(c)に示すAT演出状態(高確率)の状態移行抽選テーブルは、AT演出状態(高確率)において状態移行抽選に用いられる抽選テーブルである。この抽選テーブルにおいては、強スイカ(当選番号C=0)、弱スイカ(当選番号C=0)、強チェリー(当選番号C=0)、弱チェリー(当選番号C=0)、およびチャンス目(当選番号C=0)は同一の有利度となっている。
本実施形態では、ATセット獲得抽選や状態移行抽選の各抽選において、グループ化される当選番号Cのそれぞれに抽選データが対応付けられた抽選テーブルを備え、当選番号Sが変換された当選番号Cに対応する抽選データと、取得した乱数に基づいて抽選を行うように構成しているため、抽選テーブルのデータ容量を削減することが可能になっている。
通常演出状態におけるATセット獲得抽選を例に挙げると、上記のグループ化を行わなかった場合には、48(当選番号Sの数)×8(当選番号Sのビット数)×8(抽選データのビット数)×6(獲得ATセットの数)=18432ビット(2304バイト)ものデータ容量を要するが、上記のグループ化を行うことで、4(当選番号Cの数)×4(当選番号Cのビット数)×8(抽選データのビット数)×6(獲得ATセットの数)=768ビット(96バイト)にデータ容量を抑えることができており、グループ化に要するデータ容量を考慮しても大幅にデータ容量を削減することができる。
また、本実施形態では、複数種類のグループ化C(特に、実行され得る抽選に対応するグループ化C)を同時に実行することで、グループ化Cに要するデータ容量を削減している。
また、本実施形態では、状態に応じて実行されない抽選に対応するグループ化C(特に、全ての抽選に対応するグループ化C)を同時に実行することで、グループ化Cに要するデータ容量を削減し、かつ処理時間(本実施形態では、レバー操作からリール回転開始までの時間)によって意図せずに演出状態や抽選状態を識別されないようにすることができる。
なお、上記の発明(後述する、本願発明2)は、AT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルのデータ容量を削減するものであって、グループ化Aおよびグループ化Bのそれぞれの実行有無とは無関係のものである。よって、この発明では、グループ化Aおよびグループ化Bを実行せずに、当選番号Sを直接当選番号Cに変換してもよいし、グループ化Aおよびグループ化Bのいずれか一方を実行するようにしてもよいし、本実施形態のように、グループ化Aおよびグループ化Bの双方を実行するようにしてもよく、グループ化Aおよびグループ化Bの双方を実行する際には、グループ化Aおよびグループ化Bに分けずに一のグループ化として実行するようにしてもよい。すなわち、この発明(後述する、本願発明2)は、少なくともグループ化Cを実行し、後述するAT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルを、グループ化Cによって少なくとも変換された情報(当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられたものとすれば、AT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルのデータ容量を削減することができる。
<遊技終了時演出状態関連処理>
次に、図27を用いて、主制御部メイン処理における遊技終了時演出状態関連処理(ステップS111)について説明する。図27は、主制御部メイン処理における遊技終了時演出状態関連処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS701では、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS702に進み、該当しない場合には本遊技終了時演出状態関連処理を終了する。
ステップS702では、AT演出状態であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS708に進み、該当しない場合にはステップS703に進む。
ステップS703では、ATセット数が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS704に進み、そうでない場合には本遊技終了時演出状態関連処理を終了する。ステップS704では、演出状態をAT演出状態に設定し、次のステップS705では、ATゲーム数に初期値(本実施形態では、50)を設定し、次のステップS706では、ATセット数を1減算し、次のステップS707では、AT演出状態における確率状態を低確率状態に設定した後に、本遊技終了時演出状態関連処理を終了する。
ステップS708では、ATゲーム数が0であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS709に進み、該当しない場合にはステップS712に進む。ステップS709では、ATセット数が0よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはステップS710に進み、そうでない場合にはステップS714に進む。
ステップS710では、ATゲーム数に初期値(本実施形態では、50)を設定し、次のステップS711では、ATセット数を1減算しステップS712に進む。
ステップS712では、抽選状態の移行があるか否かを判定し、該当する場合にはステップS713に進み、該当しない場合には本遊技終了時演出状態関連処理を終了する。
ステップS713では、移行先の抽選状態を設定した後に、本遊技終了時演出状態関連処理を終了し、ステップS714では、演出状態を通常演出状態に設定した後に、本遊技終了時演出状態関連処理を終了する。なお、AT演出状態を、単にATと称する場合がある。
<第1副制御部400の処理>
次に、図28を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図28(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込み処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS801では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS801で初期設定が実行される。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS802では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS803の処理に移行する。ステップS803では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS804では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS805では、演出制御処理を行う。この演出制御処理は、主制御部300から各コマンドを受信したことに基づいて、実行する演出を決定し、決定した演出用の演出データを設定する処理であり、ステップS804で新たなコマンドがあった場合には、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理等を行う。詳細は後述するが、例えば、主制御部300から内部当選コマンドを受信した場合には、当該内部当選コマンドに含まれる情報(当選番号A、遊技状態、RT、現在の演出状態、現在のATセット数、現在のATゲーム数、現在の抽選状態、および移行先の抽選状態を特定可能な情報等)をRAM408に記憶する処理や、実行する演出を決定し、決定した演出用の演出データをROM406から読み出して設定する処理等を行う。
ステップS806では、ステップS805の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS805で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS807では、ステップS805の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS805で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS808では、ステップS805の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS805で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS802へ戻る。
次に、図28(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込み処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS901では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図28(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込み処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS951では、第1副制御部メイン処理におけるステップS803において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS802において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS952では、ステップS808で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図29を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図29(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1001では、第2副制御部500の各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。次に、ステップS1002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS1003の処理に移行する。ステップS1003では、第1副制御部400からの受信コマンドを未処理コマンドとして保存し、次のステップS1004では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS1005は、コマンド処理を行う。このコマンド処理では、第1副制御部400のCPU404から制御コマンドや状態信号を受信したか否かを判別する。ステップS1006では、演出制御処理を行う。この演出制御処理は、第1副制御部400から各コマンドを受信したことに基づいて、実行する演出を決定し、決定した演出用の演出データを設定する処理であり、ステップS1005で新たなコマンドがあった場合には、演出データをROM506からVRAM536に読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理等を行う。詳細は後述するが、例えば、第1副制御部400から内部当選コマンドを受信した場合には、当該内部当選コマンドに含まれる情報(当選番号A、遊技状態、RT、現在の演出状態、現在のATセット数、現在のATゲーム数、現在の抽選状態、および移行先の抽選状態を特定可能な情報等)をRAM508に記憶する処理や、実行する演出を決定し、決定した演出用の演出データをROM506から読み出してVRAM536に設定する処理等を行う。
ステップS1007では、ステップS1006の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS1006で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS1002へ戻る。
図29(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部コマンド受信割込み処理の流れの一例を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、例えば、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図29(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行する第2副制御部タイマ割込み処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1201では、第2副制御部メイン処理におけるステップS1002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って本実施形態では、ステップS1002においてタイマ変数の値が10以上と判定されるのは、20ms毎(2ms×10)となる。次に、ステップS1202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
図29(d)は、第2副制御部メイン処理の画像制御処理(ステップS1008)の流れの一例を示すフローチャートである。画像制御処理のステップS1301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
次に、ステップS1302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS1301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
次に、ステップS1304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。次に、ステップS1305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントする演出シーンカウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<内部当選コマンド受付処理>
次に、図30を用いて、第1副制御部メイン処理や第2副制御部メイン処理において実行される内部当選コマンド受付処理について説明する。図30(a)は、第1副制御部メイン処理や第2副制御部メイン処理において実行される内部当選コマンド受付処理の流れを示すフローチャートである。
この内部当選コマンド処理は、第1副制御部400が主制御部300から内部当選コマンドを受信した場合(または、第2副制御部500が第1副制御部400から内部当選コマンドを受信した場合)に、第1副制御部メイン処理(または、第2副制御部メイン処理)における演出制御処理において実行される処理である。
この内部当選コマンド処理のステップS1501では、内部当選コマンドに含まれる情報(当選番号A、遊技状態、RT、現在の演出状態、現在のATセット数、現在のATゲーム数、現在の抽選状態、および移行先の抽選状態を特定可能な情報等)の中から、当選番号Aの情報を参照し、当選番号Aが1または2であるか否か(内部当選役が強スイカまたは弱スイカであるか否か)を判定し、該当する場合にはステップS1503に進み、該当しない場合にはステップS1502に進む。ステップS1502では、当選番号Aが3または4であるか否か(内部当選役が強チェリーまたは弱チェリーであるか否か)を判定し、該当する場合にはステップS1504に進み、該当しない場合にはステップS1505に進む。
ステップS1503では、スイカ告知演出用の演出データを設定した後に、ステップS1505に進み、ステップS1504では、チェリー告知演出用の演出データを設定した後に、ステップS1505に進む。ステップS1505では、その他の演出データの設定等を行った後に、本内部当選コマンド処理を終了する。なお、ステップS1505では、受信したコマンドに正解の操作順序を特定する情報が含まれている場合に、正解の操作順序を特定可能な演出を行うための演出データや、演出状態や抽選状態を特定可能な演出を行うための演出データを設定する等の処理を行う。
図30(b)は、第1副制御部400や第2副制御部500がスイカ告知演出用の演出データを設定した場合に、遊技開始時に、演出画像表示装置157に表示されるスイカ告知演出(画像)の一例である。このスイカ告知演出(画像)は、当選番号A=1または2に対応する演出(画像)であって、当選番号Bに対応しない演出(画像)である。
図30(c)は、第1副制御部400や第2副制御部500がチェリー告知演出用の演出データを設定した場合に、遊技開始時に、演出画像表示装置157に表示されるチェリー告知演出(画像)の一例である。このチェリー告知演出(画像)は、当選番号A=3または4に対応する演出(画像)であって、当選番号Bに対応しない演出(画像)である。
なお、本実施形態では、ステップS1503やステップS1504において必ず演出データを設定するように構成したが、例えば、乱数を用いた抽選を行い、当該抽選に当選した場合にのみ演出データを設定するように構成してもよい。
本実施形態では、押し順リプレイ1、2および押し順ベルのみをグループ化した当選番号Aを第1副制御部400に送信するようにしているため、グループ化Cにおける変換テーブルの容量を削減しつつも、第1副制御部400による演出の自由度を高めている。具体的には、AT演出状態に係る抽選において弱チェリーと同一の有利度となる弱スイカが内部当選した場合に、スイカ告知演出を実行可能とする一方、弱チェリーが内部当選した場合にはスイカ告知演出を実行させないようにすることで、弱スイカに対応する払出しを得られ易くすることができる。また、弱チェリーが内部当選した場合も同様に、弱チェリーに対応する払出しを得られ易くすることができる。
特に、AT演出状態に係る抽選において弱スイカよりも有利であって、左リール110に対応するストップボタン137を最初に操作した場合に左リール110を弱スイカと同一の位置で停止させることが可能な強スイカが内部当選した場合にも、スイカ告知演出を実行可能としており、このようなスイカ告知演出を実行することで、遊技の興趣を高めることができる。なお、本実施形態とは異なり、AT演出状態に係る抽選において、強スイカを弱スイカよりも不利なものとしても同様の効果を得ることができる。また、弱チェリーと強チェリーの関係性についても同様に遊技の興趣を高めることができる。
また、上記の発明(後述する、本願発明1)において、本実施形態では、グループ化A、グループ化B、およびグループ化Cの順にグループ化を実行しているが、この発明においては、必ずしもグループ化Bおよびグループ化Cの双方を実行する必要はなく、グループ化Bおよびグループ化Cのうちの少なくともいずれか一方のグループ化を実行すれば、グループ化を実行しない場合よりもAT演出状態に係る抽選におけるデータ容量を削減することができる。このように、グループ化Bのみを実行する場合には、AT演出状態に係る抽選に用いる抽選テーブルを、当選番号Bのそれぞれに抽選データが対応付けられた抽選テーブルとする必要がある。
また、本実施形態とは異なり、少なくとも1種類のAT役をグループ化すれば、第1副制御部400の不正改造によって不正にメダルを獲得させ難くすることができ、このような場合にも本願に係る発明(後述する、本願発明1〜3)を適用することはできるが、本実施形態のように、全てのAT役をグループ化した方がより不正改造によってメダルを獲得させ難くすることができる。
また、本実施形態では、全ての一般役のグループ化に対して本願発明1〜3を適用していたが、これに限らず、一般役の一部(例えば、設定値によって内部当選確率に差がない一般役)をグループ化し、このグループ化に対して本願発明1〜3を適用してもよい。さらに、本実施形態では、一般役のグループ化に対して本願発明1〜3を適用した例を説明したが、特別役の一部(例えば、設定値によって内部当選確率に差がない特別役)または全部のグループ化に対して本願発明1〜3を適用してもよいし、一般役(一部または全部)と、特別役(一部または全部)を含めた内部当選役のグループ化に対して本願発明1〜3を適用してもよい。すなわち、本願発明1〜3は、内部当選役の少なくとも一部のグループ化に対して適用することができ、このようにしても上述したそれぞれの効果を奏するものである。なお、特別役は、内部当選した後に入賞するまで、内部当選した旨が持ち越される役であるため、特別役が内部当選した旨が持ち越されていない状態で内部当選した特別役のみをグループ化の対象とすることが好ましい。
また、本実施形態では、AT演出状態に係る抽選におけるデータ容量を削減する例を挙げているが、本願発明1〜3においては、データ容量の削減の対象となる抽選はAT演出状態に係る抽選に限らず、利益(メダル)の獲得を容易にする特典の付与に係る抽選であればよい。
また、本実施形態では、特典の付与に係る抽選に用いられる抽選テーブルにおける抽選データが全ての設定値において共通の値となっており、必ずしもこのようにする必要はなく、設定値によって対応する抽選データが異なる場合があってもよいが、本実施形態のようにすることで、抽選テーブルの容量を削減することができる。
また、本実施形態では、グループ化によって最終的に導出された情報(当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた抽選テーブルでのみ特典に係る抽選を実行していたが、グループ化の途中の情報(当選番号Aや当選番号B)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた抽選テーブルや、グループ化前の情報(当選番号S)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた抽選テーブルを用いて特典に係る抽選を実行する場合があってもよい。
従来の遊技台には、主制御部と、主制御部からの一方向通信で接続され副制御部を備え、遊技の結果に応じて付与される利益の獲得を容易にする特典を付与可能に構成され、この特典の付与に関する抽選を主制御部でのみ実行するものがある。この特典の付与に関する抽選には莫大なデータ容量が必要であり、データ容量の上限が設けられた主制御部では複雑な抽選を行うことができず、遊技の興趣を高められることが困難となっている。このような従来の課題に対し、以上説明した遊技台では、特典の付与に関する抽選に要するデータ容量を削減することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、複数種類の図柄(例えば、図7に示す図柄)が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272,277、各種ランプ)と、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御部300)と、前記主制御手段からの一方向通信で接続され、前記演出手段を制御する副制御手段(例えば、第1副制御部400および第2副制御部500)と、を備え、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益(例えば、メダル)を付与し、該利益の獲得を容易にする特典(例えば、AT)を付与可能な遊技台であって、前記主制御手段は、内部当選役(例えば、図12〜14に示す一般役および特別役)を抽選によって導出する内部抽選手段(例えば、図18に示す内部抽選処理)と、前記内部当選役のうちの少なくとも一部の対象役に基づく複数種類の情報を一の情報に変換するグループ化を実行可能なグループ化手段(例えば、図19に示す当選番号Sグループ化処理)と、前記特典の付与に関する特典抽選(例えば、ATセット数抽選)を実行する特典抽選手段(例えば、図24に示す遊技開始時演出状態関連処理)と、前記特典抽選で用いられる特典抽選テーブルを記憶した特典抽選テーブル記憶手段(例えば、ROM306)と、前記副制御手段へ情報を送信する情報送信手段(例えば、図17に示すコマンド設定送信処理)と、を備えたものであり、前記内部抽選手段は、前記内部当選役として、有利な態様で前記複数のリールを停止させるための前記ストップボタンの操作条件が互いに異なる複数種類の操作条件役(例えば、図10に示す押し順ベル)、第一の役(例えば、図9に示す弱スイカ)、および第二の役(例えば、図9に示す弱チェリー)を導出可能なものであり、前記グループ化手段は、前記グループ化として、前記対象役を特定可能な複数種類の情報(例えば、当選番号S)を一の情報(例えば、当選番号A)に変換する第一のグループ化(例えば、図20(a)に示すグループ化A)、および該第一のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号A)を一の情報(例えば、当選番号C)に変換する第二のグループ化(例えば、図19に示すグループ化Bおよびグループ化C)を実行可能なものであり、前記第一のグループ化は、前記複数種類の操作条件役のそれぞれを特定可能な情報(例えば、図10に示す当選番号S=21〜47)を一の情報(例えば、図21に示す当選番号A=11)に変換するものであり、前記第二のグループ化は、前記第一の役および前記第二の役のそれぞれを特定可能な情報(例えば、図21に示す当選番号A=2、4)を一の情報(例えば、図21に示す当選番号B=2、図22〜図23に示す当選番号C=0〜2のいずれか一つ)に変換するものであり、前記特典抽選テーブル記憶手段は、前記第二のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号C)のそれぞれに抽選データが対応付けられた所定の特典抽選テーブル(例えば、図25に示すATセット数抽選テーブル)を記憶したものであり、前記特典抽選手段は、前記特典抽選として、前記第二のグループ化によって変換された情報および前記所定の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出する所定の特典抽選を実行可能なものであり、前記情報送信手段は、前記第一のグループ化によって変換された変換情報(例えば、当選番号A)を送信するものであり、前記副制御手段は、送信された前記変換情報に基づいて前記演出手段を制御するものであることを特徴とする遊技台(以下、「本願発明1」という場合がある。)である。
本願発明1によれば、所定の特典抽選テーブルのデータ容量を削減しつつも、副制御手段における演出の自由度を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前記副制御手段は、第一の演出(例えば、図30(b)に示すスイカ告知演出)を実行させることが可能なものであって、前記変換情報が前記第一の役を特定可能な情報であった場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第一の演出を実行する一方、前記変換情報が前記第二の役を特定可能な情報であった場合には、前記第一の演出を実行させないものであってもよい。
このような構成とすれば、副制御手段に第一の役に対応する演出を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前記副制御手段は、前記第一の演出とは異なる第二の演出(例えば、図30(c)に示すチェリー告知演出)を実行させることが可能なものであって、前記変換情報が前記第二の役を特定可能な情報であった場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第二の演出を実行する一方、前記変換情報が前記第一の役を特定可能な情報であった場合には、前記第二の演出を実行させないものであってもよい。
このような構成とすれば、副制御手段に第二の役に対応する演出を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前記内部抽選手段は、前記内部当選役として、前記所定の特典抽選における有利度が前記第一の役とは異なる第三の役(例えば、図9に示す強スイカ)を導出可能なものであり、前記第一のグループ化は、前記第三の役を特定可能な情報(例えば、図9に示す当選番号S=1)を他の前記対象役を特定可能な情報と合わせて一の情報に変換しないものであり、前記副制御手段は、前記変換情報が前記第三の役を特定可能な情報であった場合のうちの少なくとも一部の場合には、前記第一の演出を実行させるものであってもよい(以下、「本願発明1−1」という場合がある。)。
このような構成とすれば、第一の役および第三の役のそれぞれに対応する演出を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本願発明1−1において、前記主制御手段は、回転中の前記複数のリールを停止させるリール停止手段(例えば、図16に示すリール停止制御処理)を備え、前記複数のリールは、第一のリール(例えば、左リール110)、第二のリール(例えば、中リール111)を含むものであり、前記リール制御手段は、前記第一の役が導出された遊技において、前記ストップボタンのうちの前記第一のリールに対応する第一のストップボタン(例えば、ストップボタン137)が最初に操作され、かつ該第一のストップボタンが第一のタイミング(例えば、図柄番号5、6が中段ラインにきたタイミング)で操作された場合には、前記第一のリールを第一の位置(例えば、図柄番号6が中段ラインに停止した位置)で停止させ、その後、前記ストップボタンのうちの前記第二のリールに対応する第二のストップボタン(例えば、ストップボタン138)が第二のタイミング(例えば、図柄番号3〜6が中段ラインにきたタイミング)で操作された場合には、前記第二のリールを第二の位置(例えば、図15(b)の中央図に示すように、図柄番号7が中段ラインに停止した位置)で停止させ、前記第一の役が導出された遊技において、前記第一のストップボタンが最初に操作され、かつ前記第一のストップボタンが前記第一のタイミングとは異なる第三のタイミング(例えば、図柄番号0、1が中段ラインにきたタイミング)で操作された場合には、前記第一のリールを前記第一の位置で停止させず、前記第二の役が導出された遊技において、前記第一のストップボタンが最初に操作され、かつ前記第一のストップボタンが前記第三のタイミングで操作された場合には、前記第一のリールを前記第一の位置とは異なる第三の位置(例えば、図15(d)の左図に示すように、図柄番号3が中段ラインに停止した位置)で停止させる一方、前記第二の役が導出された遊技において、前記第一のストップボタンが最初に操作され、かつ前記第一のストップボタンが前記第一のタイミングで操作された場合には、前記第一のリールを前記第三の位置で停止させず、前記第三の役が導出された遊技において、前記第一のストップボタンが最初に操作され、かつ前記第一のストップボタンが前記第一のタイミングで操作された場合には、前記第一のリールを前記第一の位置の位置で停止させ、その後、前記第二のストップボタンが前記第二のタイミングで操作された場合には、前記第二のリールを前記第二の位置とは異なる第四の位置(例えば、図15(a)の中央図に示すように、図柄番号6が中段ラインに停止した位置)で停止させ、前記第三の役が導出された遊技において、前記第一のストップボタンが最初に操作され、かつ前記第一のストップボタンが前記第三のタイミングで操作された場合には、前記第一のリールを前記第一の位置で停止させないものであり、前記第一の位置は、前記第一の役および前記第三の役に対応する利益(例えば、15枚)が付与される態様(例えば、図15(a)の右図に示す「ベル図柄−チェリー図柄−BAR図柄」の図柄組み合わせ、および、図15(b)の右図に示す「ベル図柄−スイカ図柄−ブランク2図柄」の図柄組み合わせ)を構成する一方、前記第二の役に対応する利益(例えば、5枚)が付与される態様(例えば、図15(d)の右図に示す「ブランク2図柄−チェリー図柄−チェリー図柄」の図柄組み合わせ)を構成しないものであり、前記第二の位置は、前記第二の役に対応する利益が付与される態様を構成する一方、前記第一の役および前記第三の役に対応する利益が付与される態様を構成しないものであることを特徴とする遊技台であってもよい。
このような遊技台によれば、第一の役、第二の役、および第三の役に対応する利益を付与させ易くすることができる。また、第二のリールが停止されるまで、第一の役および第三の役のいずれが導出されたのかを特定させずにいずれか一方の役に期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、複数種類の図柄(例えば、図7に示す図柄)が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御部300)と、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益(例えば、メダル)を付与し、該利益の獲得を容易にする特典(例えば、AT)を付与可能な遊技台であって、前記主制御手段は、内部当選役(例えば、図12〜14に示す一般役および特別役)を抽選によって導出する内部抽選手段(例えば、図18に示す内部抽選処理)と、前記内部当選役のうちの少なくとも一部の対象役に基づく複数種類の情報を一の情報に変換するグループ化を実行するグループ化手段(例えば、図19に示す当選番号Sグループ化処理)と、前記特典の付与に関する特典抽選を実行する特典抽選手段(例えば、図24に示す遊技開始時演出状態関連処理)と、前記特典抽選で用いられる特典抽選テーブルを記憶した特典抽選テーブル記憶手段(例えば、ROM306)と、を備えたものであり、前記グループ化手段は、前記グループ化として、第一のグループ化(例えば、AT演出状態(低確率)におけるATセット数抽選用のグループ化C)を実行可能なものであり、前記特典抽選テーブル記憶手段は、前記第一のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、AT演出状態(低確率)におけるATセット数抽選用の当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた第一の特典抽選テーブル(例えば、図25(b)に示すAT演出状態(低確率)のATセット数抽選テーブル)を記憶したものであり、前記特典抽選手段は、前記特典抽選として、前記第一のグループ化によって変換された情報(例えば、当選番号C)および前記第一の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出する第一の特典抽選(例えば、AT演出状態(低確率)におけるATセット数抽選)を実行可能なものであることを特徴とする遊技台(以下、「本願発明2」という場合がある。)である。
本願発明2によれば、第一の特典抽選テーブルのデータ容量を削減することができ、容量や数が限られたハードウェア資源を有効に活用することができる。
なお、前記グループ化手段は、前記グループ化として、前記第一のグループ化とは異なる第二のグループ化(例えば、AT演出状態(中確率)におけるATセット数抽選用のグループ化C)、および第三のグループ化(例えば、図20(a)に示すグループ化Aおよび図19に示すグループ化B)を実行可能なものであり、前記特典抽選テーブル記憶手段は、前記第二のグループ化によって変換される複数種類の情報の(例えば、AT演出状態(中確率)におけるATセット数抽選用の当選番号C)それぞれに対して抽選データが対応付けられた第二の特典抽選テーブル(図25(c)に示すAT演出状態(中確率)のATセット数抽選テーブル)を記憶したものであり、前記特典抽選手段は、前記特典抽選として、前記第二のグループ化によって変換された情報および前記第二の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出する第二の特典抽選(例えば、AT演出状態(中確率)におけるATセット数抽選)を実行可能なものであり、前記第三のグループ化は、前記対象役を特定可能な複数種類の情報(例えば、当選番号S)を一の情報(例えば、当選番号B)に変換するものであり、前記第一のグループ化および前記第二のグループ化は、前記第三のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号B)を一の情報(例えば、当選番号C)に変換するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルおよび第二の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減することができる。
また、前記グループ化手段は、前記第三のグループ化を実行した後に、前記第一のグループ化および前記第二のグループ化のそれぞれを実行するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルおよび第二の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減することができる。
また、前記主制御手段は、複数種類の抽選状態から一の抽選状態を設定する抽選状態設定手段(例えば、図27に示す遊技終了時演出状態関連処理)を備えたものであり、前記抽選状態設定手段は、第一の抽選状態(例えば、抽選状態=低確率)および第二の抽選状態(例えば、抽選状態=中確率)を設定可能なものであり、前記特典抽選手段は、前記第一の抽選状態が設定されている場合には、前記第一の特典抽選を実行する一方、前記第二の特典抽選を実行せず、前記第二の抽選状態が設定されている場合には、前記第二の特典抽選を実行する一方、前記第一の特典抽選を実行しないものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルおよび第二の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減することができる。
また、前記内部抽選手段は、前記内部当選役として、有利な態様で前記複数のリールを停止させるための前記ストップボタンの操作条件が互いに異なる複数種類の操作条件役(例えば、図10に示す押し順ベル)、第一の役(例えば、図9に示す弱スイカ)、および第二の役(例えば、図9に示す弱チェリー)を導出可能なものであり、前記第二の役は、前記第一の特典抽選および前記第二の特典抽選のそれぞれにおける有利度が前記第一の役と同じものであり、前記第三のグループ化は、前記複数種類の操作条件役のそれぞれを特定可能な情報を一の情報に変換し、かつ前記第一の役および前記第二の役のそれぞれを特定可能な情報を一の情報(例えば、図22(b)、同図(c)に示す当選番号=2)に変換するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルのデータ容量を削減することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、複数種類の図柄(例えば、図7に示す図柄)が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールの回転を個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主制御部300)と、を備え、停止された前記複数のリールの態様に応じた利益(例えば、メダル)を付与し、該利益の獲得を容易にする特典(例えば、AT)を付与可能な遊技台であって、前記主制御手段は、内部当選役(例えば、図12〜14に示す一般役および特別役)を抽選によって導出する内部抽選手段(例えば、図18に示す内部抽選処理)と、前記内部当選役のうちの少なくとも一部の対象役に基づく複数種類の情報を一の情報に変換するグループ化を実行するグループ化手段(例えば、図19に示す当選番号Sグループ化処理)と、前記グループ化に用いられる変換テーブルを記憶した変換テーブル記憶手段(例えば、ROM306)と、前記特典の付与に関する特典抽選(例えば、ATセット数抽選)を実行する特典抽選手段(例えば、図24に示す遊技開始時演出状態関連処理)と、前記特典抽選で用いられる特典抽選テーブルを記憶した特典抽選テーブル記憶手段(例えば、ROM306)と、を備えたものであり、前記グループ化手段は、前記グループ化として、第一のグループ化(例えば、図20(a)に示すグループ化A)を実行可能なものであり、前記変換テーブル記憶手段は、前記変換テーブルとして、前記第一のグループ化に用いられる第一の変換テーブル(例えば、図20(b)に示すグループ化A用のビットデータ)を記憶したものであり、前記特典抽選テーブル記憶手段は、前記第一のグループ化によって少なくとも変換される複数種類の情報(例えば、当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた第一の特典抽選テーブル(例えば、図25(b)に示すAT演出状態(低確率)のATセット数抽選テーブル)を記憶したものであり、前記特典抽選手段は、前記特典抽選として、前記第一のグループ化によって少なくとも変換された情報(例えば、当選番号C)および前記第一の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出する第一の特典抽選(例えば、AT演出状態(低確率)におけるATセット数抽選)を実行可能なものであり、前記第一の変換テーブルは、前記対象役のそれぞれに対応するビットデータで構成されたものであり、前記第一のグループ化は、前記第一の変換テーブルに設けられた前記ビットデータを順に参照し、参照した該ビットデータが特定のビットデータ(例えば、1)であった場合には、今回参照した前記対象役に対応する情報(例えば、当選番号A)を変換後の情報とし、参照した該ビットデータが該特定のビットデータではなかった場合には、前回参照した前記内部当選役に対応する情報(例えば、当選番号A)を変換後の情報とする処理を、導出された前記対象役に対応するビットデータとなるまで繰り返し実行するものであることを特徴とする遊技台(以下、「本願発明3」という場合がある。)である。
本願発明3によれば、変換前のデータに対して変換後のデータが対応付けられた従来の変換テーブルを用いることなく、ビットデータが対応付けられた変換テーブルを用いるため、第一の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減することができ、容量や数が限られたハードウェア資源を有効に活用することができる。
なお、前記グループ化手段は、前記グループ化として、第二のグループ化(例えば、AT演出状態(低確率)におけるATセット数抽選用のグループ化C)、および第三のグループ化(例えば、AT演出状態(中確率)におけるATセット数抽選用のグループ化C)を実行可能なものであり、前記第二のグループ化および前記第三のグループ化は、前記第一のグループ化によって少なくとも変換される複数種類の情報(例えば、当選番号B)を一の情報(例えば、当選番号C)に変換するものであり、前記特典抽選テーブル記憶手段は、前記第三のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられた第二の特典抽選テーブル(例えば、図25(c)に示すAT演出状態(中確率)のATセット数抽選テーブル)を記憶したものであり、前記第一の特典抽選テーブルは、前記第二のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号C)のそれぞれに対して抽選データが対応付けられたものであり、前記特典抽選手段は、前記特典抽選として、前記第三のグループ化によって変換された情報(例えば、当選番号C)および前記第二の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出する第二の特典抽選(例えば、AT演出状態(中確率)におけるATセット数抽選)を実行可能なものであり、前記第一の特典抽選は、前記第二のグループ化によって変換された情報(例えば、当選番号C)および前記第一の特典抽選テーブルを用いた抽選によって結果を導出するものであり、前記変換テーブル記憶手段は、前記変換テーブルとして、前記第二のグループ化に用いられる第二の変換テーブル(例えば、図22(b)に示すAT演出状態(低確率)のATセット数抽選用変換テーブル)、および前記第三のグループ化に用いられる第三の変換テーブル(例えば、図22(c)に示すAT演出状態(中確率)のATセット数抽選用変換テーブル)を記憶したものであり、前記第二の変換テーブルおよび前記第三の変換テーブルは、前記第一のグループ化によって少なくとも変換される複数種類の情報(例えば、当選番号B)のそれぞれに対して情報(例えば、当選番号C)が対応付けられたものであり、前記第二のグループ化および前記第三のグループ化は、対応する前記変換テーブルにおいて前記第一のグループ化によって少なくとも変換された情報(例えば、当選番号B)に対応する情報を変換後の情報(例えば、当選番号C)とするものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルおよび第二の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減することができる。
また、前記内部抽選手段は、前記内部当選役として、有利な態様で前記複数のリールを停止させるための前記ストップボタンの操作条件が互いに異なる複数種類の操作条件役(例えば、図10に示す押し順ベル)、第一の役(例えば、図9に示す弱スイカ)、および第二の役(例えば、図9に示す弱チェリー)を導出可能なものであり、前記グループ化手段は、前記グループ化として、第四のグループ化(例えば、グループ化B)を実行可能なものであり、前記変換テーブル記憶手段は、前記変換テーブルとして、前記第四のグループ化に用いられる第四の変換テーブル(例えば、図21に示すグループ化B用変換テーブル)を記憶したものであり、前記第二の変換テーブルよび前記第三の変換テーブルは、前記第四のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号B)のそれぞれに対して情報(例えば、当選番号C)が対応付けられたものであり、前記第二のグループ化および前記第三のグループ化は、対応する前記変換テーブルにおいて前記第四のグループ化によって変換された情報(例えば、当選番号B)に対応する情報を変換後の情報(例えば、当選番号C)とするものであり、前記四の変換テーブルは、前記第一のグループ化によって変換される複数種類の情報(例えば、当選番号A)のそれぞれに対して情報(例えば、当選番号B)が対応付けられたものであり、前記第四のグループ化は、前記第四の変換テーブルにおいて前記第一のグループ化によって変換された情報(例えば、当選番号A)に対応する情報を変換後の情報(例えば、当選番号B)とするものであって、前記第一の役および前記第二の役のそれぞれを特定可能な情報(例えば、図21に示す当選番号A=2、4)を一の情報(例えば、図21に示す当選番号B=2)に変換するものであり、前記第一のグループ化は、前記複数種類の操作条件役のそれぞれを特定可能な情報(例えば、図10に示す当選番号S=21〜47)を一の情報(例えば、図21に示す当選番号A=11)に変換するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の特典抽選テーブルおよび第二の特典抽選テーブルのデータ容量を削減するためのグループ化に要するデータ容量を削減しつつも、設計変更等をし易くすることができ、開発負担を軽減することができる。
なお、本願発明1〜3に係る遊技台は、本実施形態に係るスロットマシンの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、本願発明1に係る「演出手段」は、演出画像表示装置157等の表示手段に限定されず、例えば、スピーカ272等の音出力手段であってもよいし、各種ランプ420等の光出力手段であってもよいし、シャッタ等の可動手段であってもよいし、これらのうちの一または複数の組み合わせであってもよい。また、当選番号S、A、B、C、ビットデータ等のビット長は例示したビット数に限定されない。
<リールに重なる画像の視認性について(1)>
本実施形態のスロットマシン100では、演出画像表示装置157の一部がリール110〜112の表示窓113に重なっており、この領域ではリール110〜112のバックライトが演出画像表示装置157のバックライトとして機能する。リール110〜112には様々な図柄が施されているが、この図柄にはリール110〜112のバックライトの光が透過しにくいものがある。こうした図柄が表示窓113内に停止した状態では、演出画像表示装置157に表示される画像が視認しにくくなる場合がある。以下、適宜図面を用いて、画像の視認性に関する構成について説明する。
本実施形態では、特別役が持ち越され、最も有利な特別遊技状態に移行し易い内当遊技状態が設けられているが、この内当遊技状態ではATセット数獲得抽選が実行されず、また新たな特別役の抽選も実行されない。このため、この内当遊技状態の滞在時間が必要以上に長くなることは遊技者にとってメリットがなく、遊技意欲の低下を招く虞があるため、持ち越された特別役にいち早く入賞できるようにすることが好ましい。
上記の事情から特別役を構成する図柄は、リールが回転している最中に遊技者が識別し易い色や形状であることが要求される。このうち、形状よりも識別効果の高い色については、色相を異ならせることでその識別効果を高めることが考えられる。しかし、リールに施された図柄には、特別役を構成する図柄以外にも多くの図柄があるため、色相の違いだけではなく明度による違いも生じるように、その色を定める必要がある。なお、このように特別役を構成する図柄を識別し易くすることは、特別役の入賞の有無を認識させ易くさせる上でも重要である。
図31(a)は、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)を狙った場合に停止する態様の一例を示す図である。本実施形態では特別役3を構成するBAR図柄を黒色とし、特別役1を構成するセブン1図柄を青色、特別役2を構成するセブン2図柄をピンク色とし、これらの色の違いによって、特別役1、2を構成する図柄に対して特別役3の図柄を識別し易くしている。このうちBAR図柄は、セブン1図柄およびセブン2図柄よりも明度が低くなっている。この明度の低い部分は、リールバックライトの光が透過しにくい(透過率が低い)部分でもある。ここで、光の透過率の高低とは、特定の光の波長(例えばRGBの三色)に対する透過率ではなく可視光全体の透過率(図柄表面から出射される当該光の強度/図柄の内側から入射した当該光の強度)の平均値で定義されるものであり、色相とは必ずしも一致するものではない。
図31(b)は、一の遊技が終了し、その後にデモ画像が表示窓113の内側の領域に表示された状態の一例を示す図である。図31(b)に示すデモ画像は、一の遊技が終了してから所定の時間(例えば、1分)が経過したことに基づいて表示される画像である。なお、このときのリールの停止態様は図31(a)に示す状態となっている。上記説明したように、BAR図柄が施された部分(左リール110および中リール111の中段と、右リール112の下段の領域)はリールバックライトの光が透過しにくい。このため、図31(b)に示すように、演出画像表示装置157の画像が鮮明に表示されず、見えにくくなる。
この表示窓113の内側は、遊技者が注目し易いリールを視認しようとする際に目に入る領域であり、画像を認識させ易い領域であり、画像を表示するには好適な領域である。このため、図31(b)の例のように文字に限らず、例えばキャラクタのような文字以外の画像であったり、また静止画像や動画像といった様々な画像が表示されるが、リールバックライトの光が透過しにくい図柄が停止した状態であれば、どのような画像を表示した場合であってもその画像を認識させ難くしてしまう問題が生じる。また、表示窓113の内側にのみ表示される画像に限らず、表示窓113の外側と内側に跨って表示される画像であっても、リールバックライトの光が透過しにくい図柄と重なった部分については画像が認識しにくくなる。
特に、本実施形態における特別役を構成する図柄は、特別役を構成しない図柄(小役や再遊技役を構成する図柄やブランク)よりも識別させ易くするため、これらの図柄と比較してその幅(リールの回転方向に対して垂直な方向の長さ)が広く、その面積も大きい。そのため、上記の問題がより顕著になる。
図32(a)は、特別役2を構成する図柄(セブン2図柄)を狙った場合に停止する態様の一例を示す図である。本実施形態ではセブン2図柄をピンク色とし、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)よりも明度を高くすることで、特別役3を構成する図柄に対して特別役2を構成する図柄を識別し易くしている。なお、特別役1を構成するセブン1図柄(青色)とは色相の違いで認識し易くしている。
図32(b)は、図31(b)と同様に、一の遊技が終了し、その後にデモ画像が表示窓113の内側の領域に表示された状態の一例を示す図である。なお、このときのリールの停止態様は図32(a)に示す状態となっている。セブン2図柄が施された部分(左リール110および中リール111の中段と、右リール112の下段の領域)は、BAR図柄が施された部分と比較してリールバックライトの光が透過しやすい。このため、図32(b)に示すように、図31(b)よりも演出画像表示装置157の画像を鮮明に表示させることができる。なお、特別役1を構成する図柄(セブン1図柄)を狙った場合も同様に、図31(b)よりも演出画像表示装置157の画像を鮮明に表示させることができる。
本実施形態では、特別役3を構成する図柄が表示窓113の内側に停止する頻度を抑えるため、特別役1、2を特別役3よりも有利な特別役とすることで、BAR図柄が狙われる可能性を低くしている。さらに、特別役1、2を構成する図柄(セブン1図柄、セブン2図柄)を狙った際に、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)が表示窓113内に停止しにくくなるように構成されている。以下、図33を用いて図柄の配置について説明する。同図は、特別役を構成する図柄の間隔を示す図である。
本実施形態では、各リールにおいて特別役3を構成する図柄(BAR図柄)が、特別役1、2を構成する図柄(セブン1、2図柄)のそれぞれから回転方向上流に向かって表示窓の各リールに対応する図柄数(本実施形態では、3)以上の間隔を空けて設けられている。このため、遊技者が狙う可能性が高い(特別役3よりも有利な)特別役を構成する図柄を停止させた場合に、特別役3を構成する図柄が表示窓113の内側に停止しないようにすることができ、図32(b)に示す通り、表示窓113の内側に表示する画像を鮮明にすることができる。なお、この場合、上記した関係性を担保していれば、特別役3を構成する図柄は、最大引込み図柄数以内の間隔で配置される(取りこぼしのない)図柄であってもよい。
また、本実施形態では、いずれのリールにおいても、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)が最大引込み図柄数を超える間隔を空けて配置され、かつ特別役1、2を構成する図柄(セブン1、2図柄)から回転方向上流側に向かって特別役3を構成する図柄(BAR図柄)までの間隔が最大引込み図柄数を超えたものとなっている(セブン1図柄からは6図柄、セブン2図柄からは13図柄)。ここで例えば、特別役3を構成する図柄については最大引込み図柄数を超える間隔を空けて配置しつつ、特別役1、2を構成する図柄から回転方向上流側に向かって特別役3を構成する図柄までの間隔が最大引込み図柄数以下となる間隔で図柄を配置してもよい。この場合、特別役1、2を構成する図柄を狙うことで特別役3を構成する図柄も停止させることができるようになるため、特別役1、2を構成する図柄を遊技者が狙う可能性を高め、上記の効果を高めることができる。
また、本実施形態では、いずれのリールにおいても、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)から回転方向上流側に向かって特別役1、2を構成する図柄(セブン1、2図柄)までの間隔が最大引込み図柄数を超えたものとなっている。この構成では、特別役3を構成する図柄を狙った場合に特別役1、2を構成する図柄を停止させることができない。このため有利な特別役1、2を構成する図柄を遊技者が狙う可能性を高め、上記の効果を高めることができる。
これまで、特別役1、2が特別役3よりも有利な特別役である構成を採用することによって、遊技者が特別役1、2を構成する図柄を狙うことが期待でき、その結果、特別役3を構成する図柄が表示窓113内に停止することを抑制して表示窓113の内側に表示する画像を鮮明にすることについて説明した。しかし、特別役1、2が特別役3よりも有利な特別役である構成に限らず、特別役1、2が特別役3よりも内部当選し易い特別役である構成を採用してもよい。この構成では、より入賞の可能性が高い特別役1、2を構成する図柄を遊技者が狙うことが期待でき、特別役1、2が特別役3よりも有利な特別役である場合と同様の効果を生じる。なお、本実施形態では、これらの双方の構成を採用しており、上記の効果をより高めることができる。
上記の構成は、第一の特別役(例えば、特別役3)を構成する第一の図柄(例えば、BAR図柄)が施された部分よりも、第二の特別役(例えば、特別役1あるいは特別役2)を構成する第二の図柄(例えば、セブン1図柄あるいはセブン2図柄)が施された部分の方が、リールバックライトの光の透過率が高いリールがある場合に、第一の特別役と第二の特別役とで有利度や内部当選確率に差を設けるとともに、第一の図柄と第二の図柄を上記説明した位置関係にすることで、リールの停止時に第一の図柄が施された部分を出現しにくくして演出画像表示装置157の画像を鮮明にするものである。この構成では、第一の図柄が施された部分よりも第二の図柄が施された部分の方が明るくなるように、リールバックライトの光の透過率が高ければよく、第一の図柄および第二の図柄の種類については限定されるものではない。
また、本実施形態ではすべてのリール110〜112において、上記説明した第一の図柄と第二の図柄の関係性を満たしているが、少なくとも一つのリールで第一の図柄と第二の図柄の関係性が満たされていれば、そのリールにおいては演出画像表示装置157の画像を鮮明にすることができる。なお、隣接する複数のリールを対象にした場合には、表示する画像を鮮明にする効果を高めることができる。
また本実施形態では、各特別役を構成する図柄が各リールに対して一つであったが、当該図柄が複数設けられていてもよい。この場合、上記説明した位置関係を満たす箇所が少なくとも一か所あれば、その部分で上記の効果を生じる。
また本実施形態では、特別役を構成する図柄を対象に説明したが、特別役に入賞する場合にのみ表示窓113内に停止する図柄組み合わせ(特別役を構成するものとしないものを含む)を構成する図柄など、特別役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を対象にしてもよい。なお、ここでの図柄組み合わせは、入賞ラインにおける図柄組み合わせに限らず、例えば図15に点線で示された無効ラインにおける図柄組み合わせのように、如何なるラインにおける図柄組み合わせでもよい。
<リールに重なる画像の視認性について(2)>
次に、上記<リールに重なる画像の視認性について(1)>で説明した構成とは異なる場面において、演出画像表示装置157に表示される画像を視認しやすくする構成について、適宜図面を用いて説明する。なお、特別役を構成する図柄の色や形状については、<リールに重なる画像の視認性について(1)>で説明したとおりである。
図34(a)は、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)が中リール111の上段に停止した状態で遊技が終了し、次の遊技の開始時にこのBAR図柄が移動する様子を示す図である。特別役は、役の中で最も有利な役であることから、特別役を構成する図柄は遊技者に狙われる可能性が高い。このため、図34(a)に示すBAR図柄のように、特別役を構成する図柄が表示窓113の内側に停止した状態となりやすく、この状態から遊技が開始されることが多くなる。ここで遊技が開始されると特別役を構成する図柄がリール回転方向(下方向)に向かって加速され移動する。
一方、図34(b)は、当該遊技の内部当選結果として、強スイカまたは弱スイカが導出された場合(当選番号S:1、2、11、12、13であり、取りこぼしが発生し得る役)の少なくとも一部で表示される画像であって、リールの回転方向と同一の方向に移動する画像(以下、移動画像A)を表示した例である。この移動画像Aは、表示窓の内側の領域に表示され、移動によって遊技者の注意を引くことでを移動画像A(およびこれに関する示唆)を認識させ易くすることができる。
ここで、リールの回転が開始されてから一定速度まで加速される期間、すなわち、遊技が開始されてからストップボタンの操作が有効化されるまでの期間(以下、単にリール加速期間と称する)において、上記図34(a)の状態に図34(b)の移動画像Aが表示されたとする。このリール加速期間は、リールが一定速度に達した状態と比較してリールの回転速度が遅い状態である。また、移動画像Aは、遊技者に認識させることを目的とするものであるため、その移動速度は、リールが一定速度に達した状態における図柄の移動速度と比べて遅い傾向にある。このため、リール加速期間では、リールの回転速度が0から一定速度まで変化する最中に上記移動画像Aの移動速度とリールの回転速度との差がなくなる(あるいは小さくなる)可能性が高く、図34(c)に示すように、図34(a)に示すBAR図柄と、図34(b)に示す移動画像Aが重なって移動する虞がある。この場合、BAR図柄が施された部分と重複した部分においては移動画像Aが鮮明に表示されないため、遊技者が移動画像Aを認識しにくくなる。
なお、表示窓113の内側に表示される移動画像Aの態様が、本実施形態のように導出された内部当選役に基づく画像でなくても、上記の問題が生じる場合がある。なお、本実施形態のように、移動画像Aが取りこぼしが発生する役の内部当選に基づく画像であれば、移動画像Aを認識し難くなったことによって取りこぼしの発生を誘発し、遊技意欲を低下させてしまう虞がある。
図35(b)は、当該遊技の内部当選結果として、強スイカまたは弱スイカが導出された場合(当選番号S:1、2、11、12、13であり、取りこぼしが発生し得る役)の少なくとも一部で表示される画像であって、リールの回転方向とは異なる方向(ここでは右方向)に移動する画像(以下、移動画像B)を表示した例である。なお、図34の例と比較するために、図35(a)には図34(a)と同じ図を示している。この移動画像Bは、表示窓の内側の領域に表示され、移動によって遊技者の注意を引くことでを移動画像B(およびこれに関する示唆)を認識させ易くすることができる。特に、リール加速期間は、遊技者がリールに注目する一方で、ストップボタンの操作に集中する期間ではないため、この期間に表示させることで移動画像Bをより認識させ易くすることができる。なお、上記の効果を奏するにあたり、移動画像Bを表示する期間は、リール加速期間の少なくとも一部の期間であればよい。
図34の例では、BAR図柄と移動画像Aが重なって移動することで、遊技者が移動画像Aを認識しにくくなることについて説明したが、図35(b)に示す移動画像Bの移動方向はリールの回転方向とは異なる。このため、図35(a)の状況において図35(b)の移動画像Bが表示された場合、図35(c)に示すように、BAR図柄と移動画像Bが重なっている期間を短くすることができ、移動画像Bを認識させ易くすることができる。
本実施形態では、特別役を構成する図柄が対象のリールに対して一つであったが、上記移動画像Bを用いた構成においては、特別役を構成する図柄は、最大引込み図柄数以内の間隔で配置される(取りこぼしのない)図柄であってもよい。この場合であっても遊技者に画像を認識させ易くすることができる。
また、本実施形態のように、移動画像が取りこぼしが発生する役の内部当選に基づく画像である場合、移動画像を認識させ易くすることで遊技者が取りこぼしのないように停止操作をすることになるため、取りこぼしの発生を低減して遊技意欲の低下を抑えることができる。
上記説明した移動画像Bでは、その移動方向が右方向であったが、この移動方向については右方向に限らず、例えば左方向や上方向(回転方向上流側)のようにリールの回転方向と異なる方向であれば上記の効果を奏する。なお、右または左方向、すなわち、リールの回転方向に対して略垂直な方向(直交する方向)であれば、上記した効果をより高めることができる。
上記図35の例では、バックライトの光の透過率が低い図柄(BAR図柄)が施された一のリール(中リール111)を対象として、このリールと重複して表示される画像(移動画像B)をリールの回転方向と異なる方向に移動させる構成について説明したが、バックライトの光の透過率が低い図柄が施された複数のリールを対象としてもよい。
上記移動画像Bに関する構成については、前述の<リールに重なる画像の視認性について(1)>で説明した構成を採用し、リールバックライトの透過率が低い部分が表示窓113内に停止する頻度を抑えることで、移動画像Bを認識させやすくすることができる。以下、具体的に説明する。
例えば、本実施形態では、特別役1、2が特別役3よりも有利な役であり、各リールにおいて特別役3を構成する図柄(BAR図柄)が、特別役1、2を構成する図柄(セブン1、2図柄)のそれぞれから回転方向上流に向かって表示窓の各リールに対応する図柄数(本実施形態では、3)以上の間隔を空けて設けているため、遊技者が狙う可能性が高い(特別役3よりも有利な)特別役を構成する図柄を停止させた場合に、特別役3を構成するBAR図柄を表示窓の内側に停止させないようにすることができる。移動画像Bに関する構成については、このような関係性にする必要はないが、このようにすることで、表示を開始した時点での移動画像の認識させ易くし、リール加速期間における移動画像をより認識させ易くすることができる。なお、特別役1、2が特別役3よりも有利な特別役である構成に限らず、特別役1、2が特別役3よりも内部当選し易い特別役である構成を採用してもよい。
さらに本実施形態では、特別役3を構成する図柄は、特別役1、2を構成する図柄から最大引込み図柄数を超える間隔を空けて配置していたが、特別役3を構成する図柄については最大引込み図柄数を超える間隔を空けて配置しつつ、特別役1、2を構成する図柄から回転方向上流側に向かって特別役3を構成する図柄までの間隔が最大引込み図柄数以下となる間隔で図柄を配置してもよい。この場合、特別役1、2を構成する図柄を狙うことで特別役3を構成する図柄も停止させることができるようになるため、特別役1、2を構成する図柄を遊技者が狙う可能性を高め、特別役3を構成するBAR図柄を表示窓の内側に停止させないようにすることができる。
さらに本実施形態では、いずれのリールにおいても、特別役3を構成する図柄(BAR図柄)から回転方向上流側に向かって特別役1、2を構成する図柄(セブン1、2図柄)までの間隔が最大引込み図柄数を超えたものとなっている。この構成では、特別役3を構成する図柄を狙った場合に特別役1、2を構成する図柄を停止させることができない。このため有利な特別役1、2を構成する図柄を遊技者が狙う可能性を高め、特別役3を構成するBAR図柄を表示窓の内側に停止させないようにすることができる。
さらに本実施形態では、各特別役を構成する図柄が各リールに対して一つであったが、当該図柄が複数設けられていてもよい。この場合、上記説明した位置関係を満たす箇所が少なくとも一か所あれば、その部分で特別役3を構成するBAR図柄を表示窓の内側に停止させないようにする効果が生じる。
さらに本実施形態では、特別役を構成する図柄を対象に説明したが、特別役に入賞する場合にのみ表示窓113内に停止する図柄組み合わせ(特別役を構成するものとしないものを含む)を構成する図柄など、特別役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を対象にしてもよい。なお、ここでの図柄組み合わせは、入賞ラインにおける図柄組み合わせに限らず、例えば図15に点線で示された無効ラインにおける図柄組み合わせのように、如何なるラインにおける図柄組み合わせでもよい。
≪その他≫
上記<リールに重なる画像の視認性について(1)>および<リールに重なる画像の視認性について(2)>において説明した実施例は、演出画像表示装置157の表示窓113の内側の領域に対応するバックライトとしてリールバックライトのみを用いるものである。しかし、この構成に限らず、表示窓113の上部にバックライトを設けるなど、補助的なバックライトを設けるようにしてもよい。このような構成であっても表示される画像は図柄が施された部分の透過率による影響を受けるため、上記構成を適用することで画像を鮮明にすることができる。
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール、封入式遊技機あるいはメダルレススロットマシン等に適用可能である。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
以上の説明では、
複数種類の図柄(例えば、図7に示す図柄)が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
抽選によって役を導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300、図16のステップS103)と、
前記複数のリールに施された図柄を視認させるための図柄視認枠(例えば、表示窓113)と、
前記複数のリールの内側から前記図柄視認枠の内側に向けて可視光を照射するリールバックライト(例えば、バックライトモジュール740)と、
前記リールバックライトから照射される可視光を用いて前記図柄視認枠の内側に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、
前記画像表示手段を制御する表示制御手段(例えば、第1副制御部400および第2副制御部500)と、
を備え、前記内部抽選手段の抽選結果に基づいて前記ストップボタンが操作された図柄位置から最大引込み図柄数を超えない範囲で前記複数のリールを停止させ、前記図柄視認枠の内側に停止された図柄の態様に基づいて役の入賞を判定し、入賞と判定された役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
入賞と判定されるまで導出された状態が維持される役として、第一の役(例えば、特別役3)、および第二の役(例えば、特別役1または特別役2)を導出可能なものであり、
前記第二の役は、
前記第一の役よりも有利な役、または前記第一の役よりも導出される確率が高い役であり、
前記複数のリールは、
第一のリール(例えば、リール110〜112のいずれか)を含むものであり、
前記第一のリールは、
第一の図柄(例えば、BAR図柄)、および第二の図柄(例えば、セブン1図柄またはセブン2図柄)が施されたリールであり、
前記第一の図柄は、
前記第一の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記第二の図柄は、
前記第二の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記第一のリールは、
前記第二の図柄から前記最大引込み図柄数の範囲内において、前記第二の図柄が配置されずに、前記第二の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7では、セブン1図柄から最大引込み図柄数の範囲内にはセブン1図柄がない)であって、
前記第一の図柄が配置された領域よりも前記第二の図柄が配置された領域の方が可視光の透過率が高いもの(例えば、セブン1図柄の方がBAR図柄よりも可視光が透過しやすい)であり、
前記表示制御手段は、
前記第一のリールが停止されている所定の期間(例えば、遊技終了後)において、前記図柄視認枠の内側の領域のうちの前記第一のリールに対応する第一の領域(例えば、第一のリールが左リール110の場合、この左リール110の範囲)を少なくとも含む所定の領域(例えば、表示窓113の内側)に、所定の画像(例えば、デモ画像)を表示させることが可能なものであり、
前記第一のリールは、
前記第二の図柄から回転方向の上流側に向かって前記第一の領域に対応する図柄数以上(例えば、3図柄以上)の間隔を空けて前記第一の図柄が配置されたものであることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のリールは、
前記第一の図柄から前記最大引込み図柄数の範囲内において、前記第一の図柄が配置されずに、前記第一の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7では、BAR図柄から最大引込み図柄数の範囲内にはBAR図柄がない)であって、
前記第二の図柄から回転方向の上流側に向かって前記最大引込み図柄数の範囲内に、前記第一の図柄が配置されたもの(例えば、<リールに重なる画像の視認性について(1)>の記載中、特別役1、2を構成する図柄から回転方向上流側に向かって特別役3を構成する図柄までの間隔が最大引込み図柄数以下となる間隔で図柄を配置した構成)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のリールは、
前記第一の図柄から回転方向の上流側に向かって前記最大引込み図柄数の範囲内に、前記第二の図柄が配置されずに、前記第二の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7の配置では、BAR図柄から回転方向上流側に向かってセブン1、2図柄までの間隔が最大引込み図柄数を超えている)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
前記第一のリールに隣接する第二のリールを含むもの(例えば、左リール110を第一のリールとした場合の中リール111)であり、
前記第二のリールは、
第三の図柄(例えば、BAR図柄)、および第四の図柄(例えば、セブン1図柄またはセブン2図柄)が施されたリールであり、
前記第三の図柄は、
前記第一の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記第四の図柄は、
前記第二の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記第二のリールは、
前記第四の図柄から前記最大引込み図柄数の範囲内において、前記第四の図柄が配置されずに、前記第四の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7では、セブン1図柄から最大引込み図柄数の範囲内にはセブン1図柄がない)であって、
前記第三の図柄が配置された領域よりも前記第四の図柄が配置された領域の方が可視光の透過率が高いもの(例えば、セブン1図柄の方がBAR図柄よりも可視光が透過しやすい)であり、
前記所定の期間は、
前記第一のリールに加えて前記第二のリールが停止されている期間であり、
前記所定の領域は、
前記第一の領域に加え、前記図柄視認枠の内側の領域のうちの前記第二のリールに対応する第二の領域(例えば、第二のリールが中リール111の場合、この中リール111の範囲)を少なくとも含む領域であり、
前記第二のリールは、
前記第四の図柄から回転方向の上流側に向かって前記第二の領域に対応する図柄数以上(例えば、3図柄以上)の間隔を空けて前記第三の図柄が配置されたものであることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の画像は、
一の遊技が終了してから所定の時間が経過したことに基づいて表示されるデモ画像(例えば、図31(b)、図32(b)参照)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、
複数種類の図柄(例えば、図7に示す図柄)が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、回転中の前記複数のリールを停止させるために操作されるストップボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
抽選によって役を導出する内部抽選手段(例えば、主制御部300、図16のステップS103)と、
前記複数のリールに施された図柄を視認させるための図柄視認枠(例えば、表示窓113)と、
前記複数のリールの内側から前記図柄視認枠の内側に向けて可視光を照射するリールバックライト(例えば、バックライトモジュール740)と、
前記リールバックライトから照射される可視光を用いて前記図柄視認枠の内側に画像を表示する画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、
前記画像表示手段を制御する表示制御手段(例えば、第1副制御部400および第2副制御部500)と、
を備え、遊技が開始されたことに基づいて前記複数のリールの回転速度を所定の回転速度まで加速させた後に、前記ストップボタンの操作を有効化し、その後の前記ストップボタンの操作によって回転中の前記複数のリールを停止させ、前記図柄視認枠の内側に停止された図柄の態様に基づいて役の入賞を判定し、入賞と判定された役に応じた利益を付与する遊技台(例えば、スロットマシン100)であって、
前記内部抽選手段は、
入賞と判定されるまで導出された状態が維持される役として、第一の役(例えば、特別役3)、および第二の役(例えば、特別役1または特別役2)を導出可能なものであり、
前記複数のリールは、
所定のリール(例えば、リール110〜112のいずれか)を含むものであり、
前記所定のリールは、
第一の図柄(例えば、BAR図柄)、および第二の図柄(例えば、セブン1図柄またはセブン2図柄)が施されたリールであり、
前記第一の図柄は、
前記第一の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記第二の図柄は、
前記第二の役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄であり、
前記所定のリールは、
前記第一の図柄が配置された領域よりも前記第二の図柄が配置された領域の方が可視光の透過率が高いもの(例えば、セブン1図柄の方がBAR図柄よりも可視光が透過しやすい)であり、
前記表示制御手段は、
遊技が開始されてから前記ストップボタンの操作が有効化されるまでの所定の期間において、前記図柄視認枠の内側の領域のうちの前記所定のリールに対応する所定の領域(例えば、所定のリールが左リール110の場合、この左リール110の範囲)を少なくとも含む領域で、所定の画像(例えば、図34、図35に示すスイカの画像)を所定の方向に移動させて表示させることが可能なものであり、
前記所定の方向は、
前記複数のリールの回転中に前記図柄視認枠において前記図柄が移動する方向とは異なる方向(例えば、右方向)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台が、
前記内部抽選手段の抽選結果に基づいて、前記ストップボタンが操作された図柄位置から最大引込み図柄数を超えない範囲で前記複数のリールを停止させる遊技台であって、
前記第二の役は、
前記第一の役よりも有利な役、または前記第一の役よりも導出される確率が高い役であり、
前記所定のリールは、
前記第二の図柄から前記最大引込み図柄数の範囲内において、前記第二の図柄が配置されずに、前記第二の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7では、セブン1図柄から最大引込み図柄数の範囲内にはセブン1図柄がない)であって、
前記第二の図柄から回転方向の上流側に向かって前記所定の領域に対応する図柄数以上(例えば、3図柄以上)の間隔を空けて前記第一の図柄が配置されたものであることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定のリールは、
前記第一の図柄から前記最大引込み図柄数の範囲内において、前記第一の図柄が配置されずに、前記第一の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7では、BAR図柄から最大引込み図柄数の範囲内にはBAR図柄がない)であって、
前記第二の図柄から回転方向の上流側に向かって前記最大引込み図柄数の範囲内に、前記第一の図柄が配置されたもの(例えば、<リールに重なる画像の視認性について(1)>の記載中、特別役1、2を構成する図柄から回転方向上流側に向かって特別役3を構成する図柄までの間隔が最大引込み図柄数以下となる間隔で図柄を配置した構成)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定のリールは、
前記第一の図柄から回転方向の上流側に向かって前記最大引込み図柄数の範囲内に、前記第二の図柄が配置されずに、前記第二の図柄とは異なる図柄が配置されたもの(例えば、図7の配置では、BAR図柄から回転方向上流側に向かってセブン1、2図柄までの間隔が最大引込み図柄数を超えている)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の方向は、
前記複数のリールの回転中に前記図柄視認枠において前記図柄が移動する方向と略垂直な方向(例えば、右方向)であることを特徴とする遊技台、が記載されている。