JP6707241B1 - 水素水生成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1,6等に示すように、この実施の形態に係る水素水生成装置2は、全体が筒状で、本体部4、電解槽6、蓋部材8及び電極部材10等を有する。
本体部4の内部には、制御部12、給電部14等が内蔵され、上側には電解槽6を載置可能な台部16が形成されている。また本体部4の一部には上方に延長されたアーム部18が形成され、アーム部18の上部には連結部20が設けられている。
この水量は、家庭内、或いは施設内等において十分に消費量がまかなえ、また水素水生成装置の能力、重量及び設置場所等を考慮して定めたものである。他に、3リットル〜8リットル程度の水量をまかなうことも可能である。水量を増加した場合には、その分、電気分解に要する時間を増やすことで対処可能である。
蓋部材8の閉時には、蓋部材8の裏面部36の周囲に配置された環状のシール部材が、電解槽6の上部の縁部28と係合し、電解槽6の上部を密閉する。また同時に、蓋部材8に対するロック機能により、蓋部材8は閉状態を維持する。
給電部14からは、第二の電極52を形成する一対の各電極板52a,52bに対して、それぞれに交流の電気配線が行われる。
パイプ電極材56は、円筒状のパイプ材からなる。パイプ電極材56の長さは、第一の電極50の電極部60の長さと同じ(同程度)で、電極部60はパイプ電極材56によって完全に覆われる形状である。このため、実質的に、電気分解は第一の電極50に替えてパイプ電極材56によって行われることになる。これにより、シリカ等のスケールが第一の電極50に付着することが防止でき、メンテナンスは、スケールが付着するパイプ電極材56について行えばよいことになる。
第二の電極52の各電極板52a,52bの配置は、それぞれ第一の電極50の近傍であって、かつ第一の電極50の中心対称位置に配置される。これにより、棒状の第一の電極50に対して、各電極同士のバランスがとれ電気分解も安定して行われる。
第三の電極54を、筒状とし全体を網目状に形成したのは、この電極の表面積を大きくし、筒状の表裏の両側で化学反応を生じさせ、電気分解の効果を高めるためである。
第一の電極50とパイプ電極材56との間は、両者が挿通可能な程度で、隙間は殆んど無い状態である。パイプ電極材56は導電性があり、第一の電極50に嵌装(被篏)されていることから、第一の電極50との間は接触により電気的に導通している。このため、パイプ電極材56は第一の電極50と電気的に一体であり、また電気的作用も同様である。
蓋部材8には、第一の電極50及び第二の電極52の上部が固定(着脱不可)され、またパイプ電極材56及び第三の電極54が着脱可能に保持される。
(パイプ電極材56(第一の電極50)の面積<第二の電極52(電極板52a及び電極板52b)の面積<第三の電極54の面積)
なお、第一の電極50の直径は6mm程度、パイプ電極材56の外径は8mm程度であり、また、第三の電極54の筒部70は直径70mm程度である。また、電極が網材の場合、網を形成する線材の表面積が、電極の面積に該当する。
第二の電極52の各電極板52a,52b同士は平行に配置されており、またパイプ電極材56と第二の電極52(電極板52a,52b)との間の最短距離は数mm程度である。
図4は、蓋部材8を開いた状態であり、この蓋部材8には第一の電極50及び第二の電極52のみが取り付けられ、パイプ電極材56及び第三の電極54等は装着されていない形態を示している。この形態は、例えば、前記パイプ電極材56及び第三の電極54等を脱着して、スケール(シリカ等)の除去等の掃除(メンテナンス)を行っている場合等の状態である。
最初に、第一の電極50の端部(図中左端)からパイプ電極材56を嵌める。そして、これらの端部に電極保持具84を配置する。電極保持具84は、その貫通孔部92をパイプ電極材56に嵌め、同時に、第二の電極の各電極板52a,52bの端部(図中左端)を電極保持具84の保持部86に篏合させる。
この電極保持具84により、第二の電極52の端部(下部)が保持され、また分離板87の介在により、パイプ電極材56と第二の電極52とが正確に隔離される。
また、パイプ電極材56の下端部は、第三の電極54と接触しており、またパイプ電極材56は第一の電極50と接触していることから、第一の電極50の接地状態は、そのまま第三の電極54の接地状態となり、電気的に導通し一体化する。
止着具としてナット部材94を用いる方法以外に、第一の電極50の下端部に孔部を設けピン等の止着具で固定する方法、同下端部に凹部を設け、ここにバネ材等の弾性体を止着し固定する方法もある。
また、合金板80を納めた合金板ケース82は、電極保持具84のケース保持部90にその一端部を差し込んで保持固定する。
また、パイプ電極材56は、その上部が蓋部材8の裏面部36に、また下部が第三の電極54の底面部72にそれぞれ保持され、第一の電極50に嵌めた状態で保持固定される。
また、電極保持具84は、その貫通孔部92に第一の電極50(及びパイプ電極材56)が貫通した状態で配置されており、第二の電極52等を保持した状態で、第三の電極54の底面部72に配置される。
この脱着に際しては、パイプ電極材56及び第三の電極54等を固定しているナット部材94を、第一の電極50のネジ部64から緩めて取り外す。これにより、第三の電極54及び電極保持具84が取り外せ、同時に第一の電極50からパイプ電極材56を引き抜いて外すことができる。また、合金板ケース82は電極保持具84から抜き取る。
はじめに、蓋部材8を開けて開状態にし、本体部4の台部16から電解槽6を取り出す。そして、電解槽6に水道水等の水を注ぎ、約5リットルの水を充填する。電解槽6の内部には、この5リットルの水量の位置に印が設けてある。この水量に制限はないが、水量が多いほうが電気分解の効率が良い。そして、電解槽6を取っ手26で持ち、再度電解槽6を本体部4の台部16に載置し、蓋部材8を閉じて電極部材10等を電解槽6の水中に配置する。
装置の稼働開始のスタート(ストップ)スイッチ104を押下すると、還元ランプ106が緑色に点灯し、電気分解が開始される。途中で、電気分解を停止させたい場合にはスタート(ストップ)スイッチ104を再度押下する。このとき、停止ランプ108が点灯する。
さて、前記水素水生成装置を用いて水を電気分解した場合、その使用が長時間に及ぶと電極、特に接地電極としてパイプ電極材56等にスケール(シリカ等)が付着し、電極に係る電流値が低下し、処理効率が悪化する。このため、パイプ電極材56等におけるスケール除去などのメンテナンスを行う。また、蓋部材8に固定された第一の電極50にはスケールが付着しないため、実質的に第一の電極50はメンテナンスの必要はない。
第三の電極54についても、スケールが多少付着する場合があり、この場合も同様のメンテナンスを行う。メンテナンスは、装置の使用時間にもよるが、スケール(不純物)の付着の程度により、1〜3か月に一度程度、適宜行う。
このように、パイプ電極材56、第三の電極54等は簡単に取り外せることから、掃除等は容易で作業性にも寄与する。また、他の第二の電極52、第一の電極50等についても、必要により掃除を行う。この場合も、これら電極の掃除は、他のパイプ電極材56及び第三の電極54を取り外していることから邪魔がなく、作業がはかどる。
その結果、この装置で水道水を2時間程度、電気分解により還元した場合、約3億個〜8億個のナノバブルを測定した。尚、この測定値は、原水にもナノサイズの物質が含まれていることから、このナノサイズの物質数を差し引いた数値である。
また、前記粒子(気泡)内の物質については、具体的な測定を行っていないが、多くの水素ガスが含有されているものと推測され、このため水素水生成装置2により、ナノサイズの気泡(ナノバブル水素水)が大量に生成されていると考えられる。
また、この水素水生成装置2は、水道水等を用いた場合であっても塩素の発生量が少ないことが確認されている。社内試験によれば、この水素水生成装置2は、同等他社の水素水生成装置と比べて、遊離塩素(mg/L)の量が半分程度であった。この遊離塩素の量が減少するのは、特に第三の電極54を筒状の網体で構成し、その表面積を広くしたことによるものと推測している。
4 本体部
6 電解槽
8 蓋部材
10 電極部材
14 給電部
50 第一の電極
52 第二の電極
54 第三の電極
56 パイプ電極材
64 ネジ部
72 底面部
74 挿通孔部
84 電極保持具
94 止着具(ナット部材)
Claims (7)
- 本体部に保持される電解槽と、
前記電解槽の上部を被い、前記本体部に対して回動により開閉可能に取り付けられる蓋部材と、
前記蓋部材に上部が固定される棒状の第一の電極と、
一対の電極板からなり、前記蓋部材に前記電極板の上部がそれぞれ固定され、且つ前記電極板が前記第一の電極の周囲に配置される第二の電極と、
前記第一の電極及び前記第二の電極の外側を被う状態で配置される第三の電極と、
前記第一の電極に着脱自在に装着保持され、かつ当該第一の電極と密着し一部が接触する導電性のあるパイプ電極材と、を有し、
前記第二の電極の各電極材間に給電部から供給される交流を印加し、前記第一の電極及び前記第三の電極をそれぞれ接地電極とし、
前記蓋部材の裏面部に、電極部材として前記第一の電極、前記第二の電極、前記パイプ電極材及び前記第三の電極を取り付け、前記蓋部材を閉じた状態で、全ての前記電極部材を前記電解槽内の水中に配置して水の電気分解を行い、
前記蓋部材の開操作により、前記電極部材を前記電解槽から引き揚げ、この状態で前記本体部に対して前記蓋部材が保持され、前記パイプ電極材を前記第一の電極から脱着することが可能であることを特徴とする水素水生成装置。 - 前記第二の電極の各電極板を、それぞれ網目が形成された板状に形成し、前記第一の電極の中心対称位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載の水素水生成装置。
- 前記第三の電極を、網目が形成された筒状に形成したことを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の水素水生成装置。
- 前記第三の電極に底面部を形成し、当該底面部の中央に挿通孔部を設け、
前記第三の電極の内部に、前記パイプ電極材を装着した前記第一の電極及び前記第二の電極を収納し、この状態で前記第一の電極の下端部を前記第三の電極の前記挿通孔部から突出させ、当該突出させた部位を止着具で止着し、当該第一の電極に、前記パイプ電極材及び第三の電極を保持させたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の水素水生成装置。 - 前記第一の電極の下端部にネジ部を設け、当該ネジ部を前記第三の電極の前記挿通孔部から突出させ、前記ネジ部にナット部材を螺着し、前記第一の電極に、前記パイプ電極材及び第三の電極を保持させたことを特徴とする請求項4に記載の水素水生成装置。
- 前記第二の電極に、チタン材に白金メッキを施した材料を用い、前記第三の電極にステンレス網材を用いたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の水素水生成装置。
- 前記パイプ電極材及び第二の電極の下部側に、これら電極を保持する電極保持具を配置し、当該電極保持具にマグネシウム合金材を保持させたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の水素水生成装置。
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