以下に、本願に係る抽出装置、抽出方法及び抽出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る抽出装置、抽出方法及び抽出プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.抽出処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る抽出処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る抽出処理の一例を示す図である。図1では、抽出装置100によって、情報コンテンツ配信のターゲティングに利用するためのユーザの特徴情報を抽出する処理が行われる一例を示す。なお、実施形態では、情報コンテンツとして、ネットワークを介して配信される広告コンテンツを例に挙げて説明する。
図1に示す抽出装置100は、広告主から広告コンテンツの入稿を受け付け、ユーザから広告配信の要求を受け付けた場合に、広告主から受け付けた広告コンテンツを配信するサーバ装置である。抽出装置100は、ユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」と表記する場合がある)を利用して、配信対象先であるユーザと、配信される広告コンテンツとの適切なマッチング処理を実行する。言い換えれば、抽出装置100は、特定のユーザに配信されることで広告効果が高くなると想定される広告コンテンツを選択し、選択された広告コンテンツを当該ユーザに配信する、いわゆるターゲティング配信を行う。広告配信を依頼する広告主(例えば、商品等を扱う企業)は、抽出装置100を利用することにより、広告配信を契機としてユーザから何らかの成果を得ることのできる可能性が高い広告コンテンツや、クリック率が高くなると想定される広告コンテンツ、すなわち、広告効果の高い広告コンテンツの配信を実現する。
ここで、ユーザ情報とは、一般ユーザによって操作される情報処理端末であるユーザ端末10がウェブサイトにアクセスした際のログ(log)データや、ログデータから導出される各種情報をいう。すなわち、ユーザ情報は、ユーザがアクセスしたウェブサイトの識別情報や、アクセスした日時や、ウェブページにおいてバナー広告をクリックしたことを示す情報や、ショッピングページにおいて商品を購買した履歴など、ネットワーク上のユーザの種々の行動履歴を含む。また、ユーザ情報には、特定のウェブサイトへの会員登録や、ウェブサイトへのアクセス履歴や、ショッピングサイトでの購入履歴等から導かれるユーザの属性情報(例えば、ユーザの年齢、性別、居住地など)が含まれる。
抽出装置100は、例えば、ウェブサイトにアクセスしたユーザ端末10が広告コンテンツの配信要求を送信した場合に、ユーザ端末10からユーザ情報を取得し、ユーザ情報にマッチングする広告を配信する。この場合、抽出装置100は、広告コンテンツに予め設定されたターゲティング情報に基づいて、ユーザ端末10に配信する広告コンテンツを選択する。ターゲティング情報は、どのようなユーザ層に対して広告コンテンツを配信させたいかといった要望に応じて、例えば広告コンテンツが抽出装置100に入稿される際に、広告主によって設定される。
ここで、ターゲティング情報は、ユーザの特徴を反映するものが望ましい。例えば、ターゲティング情報としてユーザの年齢や性別等を設定したとしても、ユーザの年収や生活環境などの生活レベルの違いによって、ユーザが広告コンテンツの宣伝対象を魅力的に感じるか否かは異なることが想定される。すなわち、ターゲティング情報に、ユーザの年収や生活環境、また、ユーザがどのような対象に興味関心を抱いているか等のユーザの特徴情報が含まれている方が、より広告効果の向上が期待できる。
しかしながら、ユーザの年収や生活環境、興味関心といった特徴情報を取得することは容易でない。例えば、ユーザの年収のような個人情報は、広告主がユーザから取得することは難しい。また、ユーザの資産等を管理する金融機関であっても、当該金融機関に口座を有しているユーザの資産情報を取得できるのみであり、例えばユーザが複数の金融機関に口座を有している場合には正確な資産情報を取得することは難しい。
そこで、実施形態に係る抽出装置100は、以下に説明する処理によってユーザの特徴情報を抽出する。そして、抽出装置100は、抽出した特徴情報を利用することにより、広告効果が高くなると想定される広告コンテンツを配信するためのターゲティングを行う。これにより、抽出装置100は、詳細な個人情報等を取得せずとも、適切なターゲティングをユーザごとに行うことができる。以下、図1を用いて、抽出装置100による抽出処理の一例を流れに沿って説明する。
図1では、抽出装置100が、ユーザ端末10に広告コンテンツを配信する場合の処理の一例を示す。図1に示すユーザ端末10は、ユーザU01によって利用される情報処理端末である。例えば、ユーザ端末10は、スマートフォンやタブレット端末等によって実現される。また、ユーザ端末10は、例えばGPS(Global Positioning System)等を利用して、自装置が存在する位置を示す情報である位置情報を取得することが可能であるものとする。なお、以下の説明では、ユーザ端末10をユーザU01と言い換えて表記する場合がある。
図1の例において、まず抽出装置100は、ネットワークを介して所定のリストを取得し、抽出装置100が備える記憶部に格納するものとする(ステップS01)。実施形態においてリストとは、位置情報と何らかの関係性を有する所定のデータが登録されたデータリストである。
リストの一例は、土地の位置情報(住所)と、地価との関係が登録された地価リストL01である。また、他の一例は、企業の所在地と、企業に関する情報(設立年月日、上場の有無、社員の年収など)との関係が登録された企業リストL02である。例えば、抽出装置100は、ネットワークを介して、地価リストを作成する公共の団体等から地価リストL01を取得する。また、抽出装置100は、ネットワークを介して、企業情報を調査する調査会社等から、企業リストL02を取得する。また、抽出装置100は、例えば、所定の位置(住所)において事業を営む事業者の情報や、事業者が運営する施設の情報が網羅された事業者リスト等を取得してもよい。すなわち、抽出装置100は、位置情報と何らかの関係性を有する所定のデータが登録されたリストであれば、あらゆるリストを取得し、後述する処理に利用可能である。
その後、抽出装置100は、ユーザ端末10の位置情報を取得する(ステップS02)。例えば、抽出装置100は、ユーザ端末10が所定のウェブサイトを提供するウェブサーバ30(図1での図示は省略する)にアクセスした際のクッキー(Cookie)情報等によってユーザ端末10を特定する。そして、抽出装置100は、特定したユーザ端末10から位置情報を継続的に取得する。例えば、抽出装置100は、所定時間おき(例えば10分ごと)にユーザ端末10の位置情報を取得する。抽出装置100は、取得した位置情報と、位置情報を取得した日時や曜日等の情報を対応付けて、抽出装置100が備える記憶部に蓄積する。
そして、抽出装置100は、ユーザ端末10から取得した位置情報に基づいて、ユーザU01の生活拠点を推定する処理を行う(ステップS03)。例えば、抽出装置100は、生活拠点として、ユーザU01の自宅や勤務先、ユーザU01が頻繁に通う施設等を推定する。
具体的には、抽出装置100は、平日の早朝や夜におけるユーザ端末10の位置情報に基づいて、ユーザU01の自宅があると推定される位置を推定する。また、抽出装置100は、平日の昼間におけるユーザ端末10の位置情報に基づいて、平日の昼間にユーザU01が定期的に通う地域、すなわちユーザU01の勤務先と推定される位置を推定する。なお、抽出装置100は、平日の昼間におけるユーザ端末10の位置情報の推移に基づいて、ユーザU01が定職に就いているか否か等のユーザU01に関する情報を推定してもよい。
抽出装置100は、例えば図1に示すように、位置情報と照らして、ユーザ端末10が存在する所定範囲を座標にマッピングする。図1の例では、ユーザ端末10の位置情報が分布する確率の比較的高い範囲について、座標によってマッピングした例である。図1の例では、地図50において、地図50の左上の基点から数えて縦に1、横に1の座標によって示される範囲を位置情報P11とする。同様に、地図50の基点から数えて縦に2、横に1の座標によって示される範囲を位置情報P12、地図50の左上の基点から数えて縦に3、横に1の座標によって示される範囲を位置情報P13とする。
地図50では、ユーザ端末10から取得される位置情報において、ユーザ端末10が所在する確率の高い(すなわち、確率分布の高い)範囲をハッチングで示すものとする。なお、確率分布は、ユーザU01に関して取得された位置情報の全情報における確率を示すものであってもよいし、特定の時間帯や曜日に絞った場合に、ユーザU01が所定範囲に所在する確率を示すものであってもよい。また、図1では、図示のために、抽出装置100が一定の範囲にわたる領域をユーザの位置情報として推定する例を示しているが、実際には抽出装置100は、ユーザ端末10によって取得された位置情報によって対象を特定可能な精度、例えば、特定の住所に位置する拠点を特定可能な精度で推定処理を行うことが可能である。
図1に示す例では、位置情報P47が、比較的濃いハッチングで示される。これは、ユーザ端末10が、位置情報P47が示す範囲内に比較的長い時間所在していることを示す。例えば、位置情報P47は、地図50に示される範囲におけるユーザ端末10が所在する確率を示す確率分布において、所定の閾値を超える分布の値を示す範囲に対応する位置情報であることを示す。また、図1に示すように、地図50において、位置情報P55が示す範囲についても比較的濃いハッチングで示される。このハッチングも、ユーザ端末10が、位置情報P55が示す範囲内に比較的長い時間所在していることを示す。
さらに、抽出装置100は、ユーザ端末10が平日の早朝や夜、休日等に、位置情報P47が示す範囲に比較的多く所在するという情報を取得する。具体的には、抽出装置100は、ユーザ端末10から取得した位置を示す情報(例えば、GPSによって取得された経度及び緯度情報)が、比較的多く、位置情報P47が示す範囲に分布するという情報を取得する。この場合、抽出装置100は、位置情報P47が示す範囲が、ユーザU01の自宅が所在する範囲であると推定する。また、抽出装置100は、ユーザ端末10が平日の昼間に、位置情報P55が示す範囲に比較的多く所在するという情報を取得する。この場合、抽出装置100は、位置情報P55が示す範囲が、ユーザU01の勤務先が所在する範囲と推定する。
例えば、抽出装置100は、このような推定を行うための設定を予め受け付けておき、受け付けた設定と位置情報とを照合することにより、上記の推定処理を実行する。具体的には、抽出装置100は、所定範囲の確率分布が所定の閾値を超える場合に、当該範囲にユーザU01の住所又は勤務先が存在すると推定する。一例としては、抽出装置100は、統計した位置情報(例えば、処理に用いる期間を1週間とした場合に、朝6時から朝8時までの時間帯に絞って取得されたユーザU01の位置情報)のうち、所定範囲にユーザU01が所在する確率を示す確率分布が「0.5(50%)」を超える場合に、当該範囲にユーザU01の住所が存在すると推定する。あるいは、抽出装置100は、統計した位置情報(例えば、期間を1週間として、朝10時から夕方18時までの時間帯に絞って取得されたユーザU01の位置情報)のうち、所定範囲にユーザU01が所在する確率を示す確率分布が「0.5(50%)」を超える場合に、当該範囲にユーザU01の勤務先が存在すると推定する。なお、上記で示した数値は一例であり、抽出装置100は、抽出装置100の管理者による入力や、所定の学習処理により、上記数値を適宜更新するようにしてもよい。また、抽出装置100は、推定処理において、上記の手法に限らず、種々の既知の手法を利用してユーザU01の自宅や勤務先等の生活拠点を推定してもよい。
その後、抽出装置100は、推定した生活拠点とリストとの組み合わせから、ユーザU01の特徴情報を抽出する(ステップS04)。例えば、抽出装置100は、ユーザU01の自宅の位置を示す位置情報P47と、地価リストL01に登録された位置情報P47との関係性を参照する。そして、抽出装置100は、例えば、地価リストL01に基づいて、位置情報P47の地価が、他の地域と比較して相対的に高額であると判定する。この場合、抽出装置100は、ユーザU01の特徴情報の1つであるユーザU01の生活レベルを、平均的なユーザと比較して高く設定する処理を行う。言い換えれば、抽出装置100は、ユーザU01の特徴情報の1つとして、平均的なユーザよりも高い生活レベルであるという特徴情報を抽出する。
また、抽出装置100は、ユーザU01の勤務先の位置を示す位置情報P55と、企業リストL02に登録された位置情報P55との関係性を参照する。そして、抽出装置100は、例えば、企業リストL02に基づいて、位置情報P55に所在する企業を特定する。さらに、抽出装置100は、位置情報P55に所在する企業が、企業リストL02に登録されている他の企業と比較して、相対的に優良企業(例えば、当該企業の設立年月日が古いことや、従業員の年収が他の企業よりも高いなどの情報から判定される)であると判定する。この場合も、抽出装置100は、ユーザU01の特徴情報の1つであるユーザU01の生活レベルを、平均的なユーザと比較して高く設定する処理を行う。また、抽出装置100は、企業リストL02に基づき、ユーザU01の特徴情報の1つとしてユーザU01の年収を抽出してもよい。
なお、抽出装置100は、図1に示した地価リストL01や、企業リストL02のみならず、種々のリストと、取得したユーザU01の生活拠点との関係性に基づいて、ユーザU01の特徴情報を抽出してもよい。そして、抽出装置100は、抽出した特徴情報に基づいて、ユーザU01にターゲティング情報を設定する。例えば、抽出装置100は、各ユーザの生活レベルを示す数値を設定する際に、ユーザU01の生活レベルを示す数値を他のユーザよりも高く設定する。言い換えれば、抽出装置100は、ユーザU01の特徴として、ユーザU01が富裕層に属するユーザであるという情報を付与する。
そして、抽出装置100は、ユーザU01に対して設定したターゲティング情報と広告コンテンツとのマッチングを行い、ユーザU01にターゲティングされた広告コンテンツを配信する(ステップS05)。例えば、抽出装置100は、ユーザU01の年齢や性別に加えて、比較的生活レベルの高いユーザであるユーザU01向けにターゲティングされた広告コンテンツをユーザU01に配信する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザU01が利用するユーザ端末10の位置情報と、位置情報と所定の関係性を有するデータが登録されたリストとを取得する。そして、抽出装置100は、取得されたユーザ端末10の位置情報と所定のリストとに基づいて推定される情報である、ユーザU01の特徴情報を抽出する。
すなわち、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザU01から直接的に詳細な個人情報を取得せずとも、位置情報から推定される生活拠点と、位置情報と関係性を有するデータが登録されたリストとを参照することで、ユーザU01の特徴情報を抽出する。これにより、抽出装置100は、詳細な個人情報を取得せずとも、ユーザU01の生活レベルなど、通常では推定するのが難しい特徴情報を抽出することができるため、当該特徴情報を利用して、適切なターゲティングを行うことができる。例えば、抽出装置100によれば、年齢や性別などの属性情報によるターゲティングのみならず、平均的な年収であると想定されるユーザや、富裕層ユーザなど、種々の対象に合わせてターゲティングされた広告配信を行うことができる。このため、広告主は、配信する広告の効果をより高めたり、特定のユーザに絞った無駄のない広告配信を実現させたりすることができる。
なお、図1の例において、抽出装置100は、ユーザ端末10が検知した位置情報をユーザ端末10から取得することを示した。しかし、抽出装置100は、ユーザ端末10からの送信によらず、所定時間おきにユーザ端末10をクロール(crawl)することにより、位置情報を取得するようにしてもよい。また、抽出装置100は、ユーザ端末10にインストールされたプログラム(例えば、スマートフォン専用のアプリ)を介して、位置情報を継続的に取得するようにしてもよい。この場合、抽出装置100は、必ずしもユーザ端末10自身が検知した位置情報を取得しなくてもよい。例えば、抽出装置100は、ユーザ端末10から検出される情報(例えば、ユーザ端末10が通信を行ったアクセスポイントの所在位置等)に基づいて、抽出装置100自身がユーザ端末10の位置情報を特定し、特定した位置情報を処理に利用してもよい。
〔2.抽出システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る抽出装置100が含まれる抽出システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る抽出システム1の構成例を示す図である。図2に例示するように、実施形態に係る抽出システム1には、ユーザ端末10と、広告主端末20と、ウェブサーバ30と、抽出装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した抽出システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台の広告主端末20や、複数台のウェブサーバ30が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、上述のように、スマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末である。また、ユーザ端末10には、眼鏡型や時計型の情報処理端末であるウェアラブルデバイス(wearable device)も含まれる。さらに、ユーザ端末10には、位置情報を取得するための情報処理機能を有する種々のスマート機器が含まれてもよい。例えば、ユーザ端末10には、TV(Television)や冷蔵庫、掃除機などのスマート家電や、自動車などのスマートビークル(Smart vehicle)や、ドローン(drone)、家庭用ロボットなどが含まれてもよい。
広告主端末20は、抽出装置100に広告配信を依頼する広告主によって利用される情報処理装置である。広告主端末20は、広告主による操作に従って、抽出装置100に広告コンテンツを入稿する。また、広告主端末20は、適切な配信対象に広告コンテンツを配信させるために、配信先となるターゲティング設定がされた広告コンテンツを入稿する。例えば、広告主端末20は、広告コンテンツの配信先となるデバイスの種別(パソコン向けや、スマートフォン向けなど)や、広告コンテンツを配信する対象となるユーザの属性情報等が指定された広告コンテンツを抽出装置100に入稿する。
なお、広告主は、広告主端末20を用いて、抽出装置100に広告コンテンツを入稿せずに、かかる入稿等を代理店に依頼する場合もある。この場合、抽出装置100に広告コンテンツを入稿等するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
ウェブサーバ30は、ユーザ端末10からアクセスされた場合に、各種ウェブページを提供するサーバ装置である。ウェブサーバ30は、例えば、ニュースサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを提供する。
ウェブサーバ30によって配信されるウェブページには、広告コンテンツを表示するための広告枠が含まれる。そして、広告枠を含むウェブページには、広告枠に表示する広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTML(HyperText Markup Language)ファイル等には、抽出装置100のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、ユーザ端末10は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、抽出装置100から広告コンテンツの配信を受ける。
抽出装置100は、上述のように、ユーザの位置情報とリストとに基づいてユーザの特徴情報を抽出するサーバ装置である。また、抽出装置100は、抽出した特徴情報に基づいて、ターゲティングされた広告コンテンツをユーザに配信する広告配信サーバとしての処理を兼ねてもよい。
また、上述のように、抽出装置100は、広告コンテンツの配信にあたって、ユーザ端末10を識別し、広告コンテンツを配信するユーザ端末10を特定する。例えば、ユーザの識別は、ユーザ端末10のウェブブラウザと抽出装置100との間でやり取りされるクッキーにユーザ識別情報を含めることによって行うことができる。ただし、ユーザを識別する手法は上記に限られない。例えば、ユーザ端末10に専用のプログラムを設定し、かかる専用プログラムからユーザ識別情報を抽出装置100に送信させてもよい。また、抽出装置100は、各ウェブサイトに登録されているユーザ情報(例えば、ユーザの属性情報)と、広告配信要求を送信したユーザ端末10のクッキーとを照合することにより、各ユーザのユーザ情報を取得してもよい。
〔3.ユーザ端末の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。図3は、実施形態に係るユーザ端末10の構成例を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、検知部14と、制御部15とを有する。
通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、抽出装置100やウェブサーバ30との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
入力部12は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、ユーザ端末10に備えられた操作キー等によって実現される。表示部13は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、表示部13は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、ユーザ端末10にタッチパネルが採用される場合には、入力部12の一部と表示部13とは一体化される。
検知部14は、ユーザ端末10に関する各種情報を検知する。具体的には、検知部14は、ユーザ端末10の物理的な状態を検知する。図3に示した例では、検知部14は、位置検知部14aを有する。
位置検知部14aは、ユーザ端末10の現在位置を検知する。一例として、位置検知部14aは、GPS衛星から送出される電波を受信し、受信した電波に基づいてユーザ端末10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を検知する。なお、位置検知部14aは、GPSの利用に限らず、様々な手法を用いて位置情報を取得してもよい。例えば、ユーザ端末10が駅改札や商店等で使用される非接触型ICカードと同等の機能を備えている場合(もしくは、ユーザ端末10が非接触型ICカードの履歴を読み取る機能を備えている場合)、ユーザ端末10によって駅での乗車料金の決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。位置検知部14aは、この情報を検知し、位置情報として取得してもよい。また、位置検知部14aは、ユーザ端末10が特定のアクセスポイントと通信を行う際に、アクセスポイントから取得可能な位置情報を検知してもよい。また、位置検知部14aは、ユーザ端末10がインターネットに接続された際の識別情報(IPアドレス等)に基づいて、ユーザ端末10が通信を行った時点で所在すると推定される位置を検知してもよい。
なお、検知部14は、位置検知部14aに限られず、ユーザ端末10の種々の状態を検知する各種機器を有してもよい。例えば、検知部14は、ユーザ端末10の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末10の周囲の照度を検知する照度センサや、ユーザ端末10の物理的な動きを検知する加速度センサ(又は、ジャイロセンサなど)や、ユーザ端末10の周囲の湿度を検知する湿度センサや、ユーザ端末10の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等を有してもよい。また、検知部14は、センサの機能を用いて、種々の情報を検知するようにしてもよい。例えば、検知部14は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末10を利用するユーザの歩行数を検知してもよい。また、検知部14は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末10が動作しているか、静止しているか、などを示す動作情報を一定時間間隔ごとや、ユーザ端末10が動作したタイミングごとに検知してもよい。
制御部15は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、ユーザ端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
制御部15は、抽出装置100にユーザ端末10の位置情報を提供する処理を制御する。例えば、制御部15は、ユーザ端末10の位置情報の提供処理を実現するためのプログラム(アプリケーション)を実行制御する。プログラムは、予めユーザ端末10にインストールされていてもよいし、ユーザ端末10を有するユーザU01による操作に従ってサーバ装置(抽出装置100、又は、各種プログラムを提供する外部サーバ)からダウンロードされ、ユーザ端末10にインストールされてもよい。
図3に示すように、制御部15は、取得部16と、送信部17とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。例えば、制御部15は、RAMを作業領域として上述したプログラムを実行することにより、取得部16及び送信部17を実現する。なお、制御部15の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
取得部16は、位置情報を取得する。具体的には、取得部16は、検知部14を制御することにより、検知部14によって検知される各種情報を位置情報として取得する。例えば、取得部16は、位置検知部14aを制御することにより、位置情報として、ユーザ端末10の位置情報と、位置情報が検知された時間に対応する時間情報を取得する。
また、取得部16は、位置情報として、通信部11が行う通信の状況に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部16は、ユーザ端末10と所定のアクセスポイントにおける相互の通信状況を取得してもよい。また、取得部16は、ユーザ端末10が通話機能を有する場合には、通話が行われた時間や、通話先や、通話時間などの情報を取得してもよい。また、取得部16は、ユーザ端末10が撮影機能を有する場合には、撮影が行われた時間や、撮影が行われた位置情報や、撮影時間などの情報を取得してもよい。そして、取得部16は、これらの情報に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。
また、取得部16が位置情報を取得するタイミングは、制御部15によって予め決められていてもよい。例えば、取得部16は、定期的(例えば、1分ごと、3分ごと、5分ごと、1時間ごとなど)に位置情報を取得する。また、取得部16が位置情報を取得するタイミングは、抽出装置100によって設定されてもよい。また、取得部16は、所定のイベントが発生するタイミングで位置情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部16は、所定のイベントとして、上述した非接触型ICカード機能が利用されたときや、カメラ撮影が行われたときなどに応じて位置情報を取得してもよい。
送信部17は、取得部16によって取得された位置情報を抽出装置100に送信する。例えば、送信部17は、ユーザ端末10を識別するための識別情報と、取得部16によって取得された位置情報と、かかる位置情報が取得部16によって取得された取得日時とを抽出装置100に送信する。このとき、送信部17は、取得部16によって位置情報が取得されるたびに位置情報等を抽出装置100に送信してもよいし、所定の期間毎に位置情報等を抽出装置100に送信してもよい。例えば、送信部17は、定期的(例えば、1分ごと、3分ごと、5分ごと、1時間ごとなど)に、位置情報を抽出装置100に送信する。また、送信部17が位置情報を取得するタイミングは、抽出装置100によって設定されてもよい。
〔4.抽出装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る抽出装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る抽出装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、抽出装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、抽出装置100は、抽出装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10やウェブサーバ30との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、リスト情報記憶部121と、位置情報記憶部122と、ユーザ情報記憶部123と、広告情報記憶部124とを有する。
(リスト情報記憶部121について)
リスト情報記憶部121は、抽出装置100が取得したリストに関する情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係るリスト情報記憶部121の一例を示す。図5は、実施形態に係るリスト情報記憶部121の一例を示す図である。図5に示した例では、リスト情報記憶部121は、「リストID」、「名称」、「データ内容」といった項目を有する。また、「データ内容」は、「位置情報」、「データ例」といった小項目を有する。
「リストID」は、リストを識別する識別情報を示す。なお、実施形態において、識別情報は、説明に用いる参照符号と一致するものとする。例えば、リストID「L01」で識別されるリストは、地価リストL01を示す。
「名称」は、リストの名称を示す。「データ内容」は、リストに登録されているデータの内容を示す。「位置情報」は、所定のデータに対応する位置情報を示す。「データ例」は、位置情報に対応するデータの具体例を示す。なお、データ例は、リストごとに異なる内容であってもよい。また、図5では、例えばリストに登録されるデータの一例を「地価J01」のような概念で示しているが、実際にデータとしてリストに登録されている情報は、具体的な地価の数値や、企業の名称や、従業員の平均年収の数値等である。
すなわち、図5に示す一例では、リストID「L01」で識別されるリストは、名称が「地価リスト」であり、登録されているデータ内容としては、位置情報「P47」の土地の地価が「地価J01」であることを示している。
また、図5では、リストの例として、地価リストL01や、企業リストL02や、事業者リストL03を挙げているが、これらのリストの他にも、リスト情報記憶部121には、位置情報と関連性のあるデータが登録された種々のリストが記憶されてもよい。例えば、リスト情報記憶部121には、位置情報(所定の地域)と世帯に属する人数との関係性を示すリストや、リスト情報記憶部121には、位置情報(所定の地域)と出生率との関係性を示すリストや、位置情報(所定の地域)と子供の学力との関係性を示すリスト等が記憶されてもよい。この場合、抽出装置100は、例えば、あるユーザの自宅が、世帯に属する人数の比較的多い地域や、出生率の比較的高い地域に属する場合には、当該ユーザには子供がいる確率が高いなどの推定処理を行ってもよい。
(位置情報記憶部122について)
位置情報記憶部122は、ユーザ端末10の位置情報に関する情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係る位置情報記憶部122の一例を示す。図6は、実施形態に係る位置情報記憶部122の一例を示す図である。図6に示した例では、位置情報記憶部122は、「端末ID」、「ユーザID」、「取得日時」、「位置情報」といった項目を有する。
「端末ID」は、ユーザ端末10を識別する識別情報を示す。「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報を示す。なお、図5の説明で述べたように、識別情報は参照符号と一致するものとする。例えば、端末ID「10」で識別される端末は、ユーザ端末10を示す。また、ユーザID「U01」で識別されるユーザは、ユーザU01を示す。
「取得日時」は、位置情報がユーザ端末10又は抽出装置100によって取得された日時を示す。なお、図6では、位置情報を1時間ごとや1日ごとに記憶している例を示しているが、実際には、より詳細な間隔(例えば、5分間隔)で位置情報が取得されてもよい。「位置情報」は、ユーザ端末10の位置情報を示す。また、図6では、「位置情報」として、「P47」のような、図1で示した地図50に対応した位置情報が格納される例を示しているが、位置情報は、具体的な住所を示した情報や、経度及び緯度などの実測値や、アクセスポイントの位置情報や、駅改札の位置などによって示されてもよい。
すなわち、図6に示す一例では、端末ID「10」で識別されるユーザ端末10は、ユーザID「U01」で識別されるユーザU01に利用される端末装置であることを示している。また、位置情報の一例として、「2016年12月1日 6:00」に取得された位置情報は、位置情報「P47」が示す範囲にユーザ端末10が所在することを示している。また、位置情報の他の一例として、「2016年12月1日 12:00」に取得された位置情報は、位置情報「P55」が示す範囲にユーザ端末10が所在することを示している。
(ユーザ情報記憶部123について)
ユーザ情報記憶部123は、ユーザに関する情報を記憶する。ここで、図7に、実施形態に係るユーザ情報記憶部123の一例を示す。図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部123の一例を示す図である。図7に示すように、ユーザ情報記憶部123は、「ユーザID」、「端末ID」、「年齢」、「性別」、「推定情報」といった項目を有する。また、「推定情報」は、「生活拠点」、「勤務先」、「年収」、「家族構成」、「生活レベル」といった小項目を有する。
「ユーザID」及び「端末ID」は、図6で示した同一の項目に対応する。「年齢」は、ユーザの年齢を示す。「性別」は、ユーザの性別を示す。「推定情報」は、抽出装置100によって推定されたユーザの情報や、推定された情報から抽出されたユーザの特徴情報等を示す。
「生活拠点」は、ユーザの生活拠点を示す。なお、生活拠点の項目には、推定された生活拠点の種別(自宅、勤務先など)とともに、生活拠点を示す位置情報(「P47」など)が記憶されてもよい。また、生活拠点には、自宅や勤務先の他に、ユーザが頻繁に通う位置情報に対応した施設等が含まれてもよい。抽出装置100は、例えば、ユーザの位置情報と、事業者リストL03に基づいて、ユーザが頻繁に通う施設を生活拠点として推定する。
「勤務先」は、ユーザが勤務していると推定される勤務先を示す。「年収」は、推定されたユーザの年収を示す。なお、図7では、「勤務先」や「年収」の項目に記憶される情報を「F01」や「G01」のような概念で示しているが、実際には、各項目を示す具体的な情報が記憶される。例えば、勤務先の項目には、ユーザが勤務している企業の名称や、企業の所在情報や、上場の有無などの企業情報が記憶される。また、年収の項目には、ユーザの具体的な年収の数値や、ユーザが当該企業に勤務している年数などが記憶される。なお、抽出装置100は、必ずしもこれらの情報の全てを記憶することを要さず、ユーザの位置情報とリストとの関係に基づいて推定された情報のみを記憶していればよい。
「家族構成」は、ユーザに対して推定されたユーザの家族構成を示す。「生活レベル」は、ユーザの自宅の地価や、勤務先や、年収等から判定されたユーザの生活レベルを示す。例えば、実施形態において、生活レベルは5段階の数値で示され、5が最も生活レベルが高く、1が最も生活レベルが低いものとする。
すなわち、図7に示す一例では、ユーザU01は、ユーザ端末10を利用するユーザであって、年齢が「30歳代」であり、性別が「男性」であることを示している。また、ユーザU01に対して推定された推定情報のうち、生活拠点は、「自宅」が「位置情報P47」であり、「勤務先」が「位置情報P55」であり、「スポーツジム」が「位置情報P57」であることを示している。また、ユーザU01に対して推定された推定情報のうち、勤務先は「F01」であり、年収は「G01」であり、家族構成は「子供あり」であり、生活レベルは「4」である例を示している。
なお、図7での図示は省略するが、ユーザ情報記憶部123には、さらに多くのターゲティング情報が記憶されてもよい。例えば、広告のターゲティングには、各ユーザのタグ情報として記憶されるユーザの関心事項が利用される場合がある。例えば、家電に関心のあるユーザには、「家電」のタグが付され、家電のカテゴリに属する広告コンテンツが相対的に多く配信されるよう調整される。例えば、ユーザの関心事項は、ユーザの購買履歴や、ウェブサイトの閲覧履歴等によって設定される。ここで、抽出装置100は、ユーザの購買履歴やウェブサイトの閲覧履歴のみならず、後述する抽出処理によって、各ユーザに関心事項に関する情報を付与するようにしてもよい。そして、ユーザ情報記憶部123には、ユーザごとに関心事項に関する情報が記憶されてもよい。
(広告情報記憶部124について)
広告情報記憶部124は、広告主端末20から入稿された広告コンテンツに関する情報を記憶する。また、広告情報記憶部124は、入稿された広告コンテンツに対応付けて、広告主から設定される配信先のユーザに関する条件の指定(いわゆるターゲティング設定)を記憶する。ここで、図8に、実施形態に係る広告情報記憶部124の一例を示す。図8に示した例では、広告情報記憶部124は、「広告ID」、「カテゴリ」、「ターゲティング情報」といった項目を有する。また、「ターゲティング情報」は、「性別」、「年齢」、「推定情報」、「生活拠点情報」、「家族構成」、「生活レベル」といった小項目を有する。
「広告ID」は、広告主から抽出装置100に入稿された広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、広告コンテンツが宣伝する対象とする商材のカテゴリを示す。
「ターゲティング情報」は、広告コンテンツに対して設定されたターゲティング情報を示す。なお、ターゲティング情報は、広告主によって予め設定されてもよいし、抽出装置100によって設定されてもよい。
「性別」は、広告配信の対象とするユーザの性別を示す。「年齢」は、広告配信の対象とするユーザの年齢を示す。「推定情報」は、抽出装置100によって推定された情報に基づいて設定されるターゲティング情報を示す。
「生活拠点情報」は、ユーザに推定された生活拠点であって、どのような位置情報に生活拠点を有するユーザにターゲティングするかといった情報を示す。なお、図8では、「生活拠点情報」の項目に記憶される情報を「H01」のような概念で示しているが、実際には、生活拠点情報としては、ユーザの生活拠点の種別と、位置情報とが対応付けられて記憶される。そして、例えば、生活拠点情報H01には、ユーザの自宅が「位置情報P45から位置情報P48の範囲」にあるユーザを広告配信の対象としたり、ユーザの勤務先が「位置情報P40」にあるユーザを広告配信の対象としたりするといったターゲティングに関する設定が含まれるものとする。
「家族構成」は、広告配信の対象とするユーザの家族構成を示す。「生活レベル」は、広告配信の対象とするユーザの生活レベルを示す。
すなわち、図8に示す一例では、広告ID「C01」で示される広告コンテンツC01は、カテゴリが「家電」であり、ターゲティング情報として、性別が「男性、女性」であり、年齢が「20〜40歳代」のユーザを広告配信の対象とする設定がなされていることを示している。さらに、広告コンテンツC01は、生活拠点情報が「H01」を満たすユーザを広告配信の対象とする設定がなされていることを示している。また、広告コンテンツC01には、家族構成に関しては「設定なし」であり、生活レベルに関しては「4以上」であるというターゲティング情報が設定されていることを示している。
なお、広告情報記憶部124には、図8で図示した以外にも、広告に関する種々の情報が記憶されてもよい。例えば、広告情報記憶部124には、ユーザに広告コンテンツが配信される回数として広告主が指定した配信数(インプレッション数)や、広告配信のための入札額(ビッド額)等が記憶されてもよい。また、広告情報記憶部124には、広告コンテンツごとに、広告効果を示す情報が記憶されてもよい。例えば、広告情報記憶部124には、広告コンテンツが実際に配信された数や、ユーザから選択された数(クリック数)や、CTR(Click Through Rate)等の指標値が記憶されてもよい。
なお、実際にユーザ端末10に配信される広告コンテンツのデータは、抽出装置100とは別に備えられた所定の広告配信サーバに記憶されてもよい。この場合、抽出装置100は、広告情報記憶部124に記憶された広告IDに基づいて、外部の広告配信サーバに記憶された広告コンテンツを特定する。そして、抽出装置100は、広告配信サーバに対して、特定された広告コンテンツをユーザ端末10に対して配信するよう制御する。
(制御部130について)
制御部130は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、抽出装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(抽出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、抽出部133と、受付部134と、配信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザが利用するユーザ端末10の位置情報と、位置情報と所定の関係性を有する所定のデータが登録されたリストとを取得する。
例えば、取得部131は、ネットワークを介して、公共の団体等から、位置情報に対応した地価データが登録された地価リストL01を取得する。また、取得部131は、企業情報を調査する調査会社等から、企業の所在地や、当該企業における従業員の賃金額等が登録された企業リストL02を取得する。
また、取得部131は、登記を管理する公共の団体等から、位置情報に対応する所在地に存在する事業者や、当該事業者が運営する施設の種別が登録された事業者リストL03を取得してもよい。事業者リストL03には、例えば、スポーツジムや学習塾など、事業者が運営する施設と、施設が所在する位置の対応関係が登録される。
また、取得部131は、ユーザ端末10から位置情報を取得する。具体的には、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10によって検知された位置情報を取得する。例えば、取得部131は、所定の時間間隔でユーザ端末10から位置情報を取得し、取得した位置情報を位置情報記憶部122に格納する。
なお、取得部131は、後述する各処理部が利用する位置情報そのものを取得することを要しない。例えば、取得部131は、ユーザによって利用されるユーザ端末10から検出される情報に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得するようにしてもよい。具体的には、抽出部133が図1に示した位置情報P47のような所定範囲を示す情報を処理に利用する場合であっても、取得部131は、ユーザ端末10から位置情報P47そのものを取得することを要しない。すなわち、取得部131は、ユーザ端末10からは経度及び緯度によって示される位置情報を取得し、取得した経度及び緯度から検出される情報を位置情報P47のような所定範囲を示す情報に変換し、変換した情報を位置情報記憶部122に格納するようにしてもよい。
また、取得部131は、曜日情報を含めた日時情報とともに位置情報を取得するようにしてもよい。上述のように、生活拠点を推定する処理は、例えば、ユーザが平日の早朝に所在する位置や、平日の昼間に所在する位置や、休日に所在する位置など、日時や曜日との関係性によって行われる場合がある。このため、取得部131は、曜日情報を含めた日時情報とともに位置情報を取得することで取得する位置情報の情報量を高め、より精度の高い抽出処理が行われるようにしてもよい。
また、取得部131は、必ずしもユーザ端末10が位置情報を取得した時間と同じ時間に位置情報を取得しなくてもよい。すなわち、取得部131は、リアルタイムに位置情報を取得するのではなく、処理に利用する際に、ユーザ端末10の記憶部に記憶されている位置情報を取得するようにしてもよい。具体的には、取得部131は、抽出処理が試みられた時点と対応する所定の時間における位置情報をさらに取得してもよい。例えば、取得部131は、抽出処理が試みられた時点が「月曜日」の「8時00分」である場合には、その一週間前の「月曜日」の「8時00分」における、ユーザ端末10の位置情報を新たに取得してもよい。このように、取得部131が、対応する時間帯同士の位置情報を取得することにより、後述する抽出部133は、対応する時間帯同士で位置情報の比較を行うといった抽出処理を行うことが可能となる。
また、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10と他の装置における通信の状況を取得してもよい。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10がアクセスポイントを介してインターネットなどにアクセスしている通信状況を取得する。この場合、取得部131は、アクセスポイントとの通信状況から検出される情報を位置情報として取得する。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10と通信中のアクセスポイントの設置位置を割り出し、割り出したアクセスポイントの設置位置を、ユーザ端末10の位置情報として取得するようにしてもよい。また、取得部131は、上述のように、駅改札の装置とユーザ端末10との通信を検出することでユーザ端末10の位置情報を取得したり、ユーザ端末10のIPアドレスに基づいて位置情報を取得したりしてもよい。
(推定部132について)
推定部132は、取得部131によって取得された情報に基づいて、ユーザの生活拠点を推定する。例えば、推定部132は、ユーザ端末10が検知した位置情報から、当該ユーザ端末10を利用するユーザの自宅位置を推定する。また、推定部132は、ユーザ端末10が検知した位置情報から、当該ユーザ端末10を利用するユーザの勤務先の所在地を推定する。また、推定部132は、位置情報の推移に基づいて、自宅や勤務先以外の、ユーザが頻繁に通っている位置を生活拠点として推定してもよい。
例えば、推定部132は、位置情報に応じて所定範囲(例えば、図1に示した位置情報P47等で示される範囲)を設定し、所定範囲のうちユーザが所在する確率を示す分布である確率分布に基づいて、ユーザの生活拠点を推定する。
より具体的には、推定部132は、一日の時間帯ごとの確率分布、曜日ごとの確率分布、又は、平日もしくは休日ごとの確率分布に基づいて、ユーザ情報に対応する情報を推定する。すなわち、推定部132は、設定された所定範囲のうち、確率分布が所定の閾値を超える所定範囲をユーザの住所又は勤務先と推定するようにしてもよい。
例えば、推定部132は、一日の時間帯のうち、早朝(例えば朝8時まで)の時点でユーザが所在する所定範囲と、夜(例えば、夜8時以降)の時点でユーザが所在する所定範囲との確率分布が最も高い範囲を、ユーザの自宅位置と推定する。あるいは、推定部132は、一日の時間帯のうち、早朝と夜以外の時間帯においてユーザが所在する所定範囲の確率分布が最も高い範囲を、ユーザの勤務先の所在地と推定する。
なお、推定部132は、ユーザの勤務先を推定する場合には、リスト情報を参照してもよい。例えば、推定部132は、ユーザの勤務先として推定した位置に任意の企業が存在するかをリストから照合し、リストに任意の企業が登録されている場合に、当該企業をユーザの勤務先として推定するようにしてもよい。
また、推定部132は、自宅や勤務先以外であっても、一週間のうちの特定の時間帯においてユーザが所在する確率分布が最も高い位置をユーザの生活拠点の1つと推定してもよい。
(抽出部133について)
抽出部133は、取得部131によって取得されたユーザ端末10の位置情報とリストとに基づいて推定されるユーザの特徴情報を抽出する。具体的には、抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から推定されるユーザの位置情報とリストとの関係性に基づいて当該ユーザの特徴情報を抽出する。
例えば、抽出部133は、推定部132によって推定されたユーザの生活拠点と、リストに含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する。具体的には、抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの自宅位置が推定された場合には、推定された自宅位置と、地価リストL01に含まれるデータとの関係性に基づいて、当該ユーザの特徴情報を抽出する。一例として、抽出部133は、当該ユーザの自宅が所在する地域の地価が、他の平均的な地価よりも高い場合には、当該ユーザが他の平均的なユーザよりも生活レベルが高いことを特徴情報として抽出する。
また、抽出部133は、ユーザ端末10を利用するユーザの勤務先(すなわち、勤務先である企業)が推定された場合には、推定された勤務先と、企業リストL02に含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する。
また、抽出部133は、ユーザ端末10を利用するユーザの生活拠点を推定し、推定した生活拠点と、事業者リストL03に含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報としてユーザの関心事項を抽出してもよい。
例えば、抽出部133は、位置情報と事業者リストL03に基づいて、ユーザの生活拠点の1つが「スポーツジム」であると推定された場合、当該ユーザの関心事項が「スポーツ」や「健康」であることを抽出する。そして、抽出部133は、当該ユーザへのターゲティング情報の1つとして、「スポーツ」や「健康」をユーザ情報記憶部123に登録する。また、抽出部133は、位置情報と事業者リストL03に基づいて、ユーザの生活拠点の1つが「子供向けの学習塾」であると推定された場合、当該ユーザが子供の送迎を行っていると推定するとともに、当該ユーザの関心事項が「子供」や「学習」や「教育」であることを抽出する。そして、抽出部133は、当該ユーザへのターゲティング情報の1つとして、「子供」や「学習」や「教育」をユーザ情報記憶部123に登録する。
なお、抽出部133は、このような抽出処理を行うための所定のデータベースを参照してもよい。例えば、抽出部133は、生活拠点である「学習塾」に、関心事項として「子供」や「学習」や「教育」が対応付けられているデータベースを参照する。かかるデータベースは、例えば、抽出装置100の管理者等により更新されてもよいし、所定の学習処理によって構築されてもよい。例えば、抽出装置100は、生活拠点として「学習塾」を有するユーザがクリックしやすい広告コンテンツの傾向を取得する。そして、抽出装置100は、当該ユーザからクリックされた広告コンテンツのカテゴリが「子供」や「学習」や「教育」に属する場合に、生活拠点である「学習塾」と、関心事項の「子供」や「学習」や「教育」を対応付けることを学習する。これにより、抽出装置100は、学習が進むにつれ、生活拠点と、関心事項とを対応付けるデータベースを構築することができる。
上述のように、抽出部133は、種々のリストを取得することが可能であり、また、上記のようなデータベースの更新により、取得したリストからどのような特徴情報を抽出するかを適宜変更することができる。
例えば、抽出部133は、ユーザが通う施設の情報と、当該施設がどのようなユーザ層に利用されているかといった関係性を参照し、かかる関係性に基づいて特徴情報を抽出することが可能なように構築されたデータベースを保持していてもよい。以下に、具体例を挙げて説明する。例えば、推定部132は、ユーザの位置情報と事業者リストL03に基づいて、ユーザが頻繁に通う施設として所定の飲食店を推定したものとする。また、取得部131は、当該飲食店のショップ情報等が含まれるリストをさらに取得したものとする。そして、抽出部133は、ショップ情報が含まれるリストを参照し、当該飲食店が、他の飲食店と比較して値段設定が高い飲食店であると判定する。この場合、抽出部133は、他のユーザと比較して高い生活レベルであるという情報を、当該ユーザの特徴情報として抽出してもよい。また、抽出部133は、飲食店に限らず、スポーツジムや学習塾などの施設においても詳細情報を取得し、これらの施設がどのようなユーザ層に利用されるかといった情報に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出するようにしてもよい。
また、抽出部133は、リストに含まれるデータに基づいて、ユーザの位置情報が入力された場合にユーザの特徴情報を出力するモデルを生成し、生成したモデルを用いて、ユーザの特徴情報を抽出するようにしてもよい。
例えば、抽出部133は、実際に富裕層であるユーザを正解データとして、リストと当該ユーザの位置情報から導出される特徴情報(例えば、生活レベル)をサンプルとして学習モデルを生成する。これにより、抽出部133は、あるユーザの位置情報を取得した場合には、学習モデルに位置情報を入力することにより、富裕層(例えば、生活レベルが5と設定されるユーザ)ユーザとの相関性を示すスコアを出力することができる。そして、抽出部133は、出力されたスコアに基づいて、当該ユーザの生活レベルを抽出する。例えば、位置情報が入力されたユーザと、正解データとなったユーザの位置情報との相関性が高い場合には、当該ユーザの生活レベルは「5」として出力される。また、位置情報が入力されたユーザと、正解データとなったユーザの位置情報との相関性が極めて低い場合には、当該ユーザの生活レベルは「1」として出力される。
(受付部134について)
受付部134は、広告コンテンツの配信要求を受け付ける。具体的には、受付部134は、ウェブページを表示するユーザ端末10から送信される要求であって、ウェブページに含まれる広告枠で表示する広告コンテンツの配信に関する要求を受け付ける。
受付部134は、ユーザ端末10から送信される広告配信の要求を受け付けるとともに、ユーザ端末10を識別する情報を受け付ける。例えば、受付部134は、ユーザ端末10から送信されるクッキーを受け付ける。そして、受付部134は、受け付けた情報を後述する配信部135や取得部131へ送る。
なお、受付部134は、広告主から入稿された広告コンテンツに対するターゲティング設定を受け付けてもよい。受付部134は、受け付けたターゲティング設定を広告情報記憶部124に記憶する。
(配信部135について)
配信部135は、受付部134によって受け付けられた広告コンテンツの配信要求に応答して、広告コンテンツを配信する。このとき、配信部135は、抽出部133によって抽出されたユーザの特徴情報に応じた広告コンテンツを配信する。すなわち、配信部135は、抽出部133によって抽出された特徴情報と、受付部134によって受け付けられたターゲティング設定とが合致するユーザに対して、広告コンテンツの広告主から提供された広告コンテンツを配信する。
より具体的には、配信部135は、抽出部133によって抽出されたユーザの特徴情報が設定されたユーザ情報記憶部123に格納された情報と、ターゲティング情報が格納された広告情報記憶部124とを参照し、ユーザと広告コンテンツとのマッチングを行う。そして、配信部135は、ユーザとマッチングした広告コンテンツほど優先的に当該ユーザに配信する。
上記抽出部133によって抽出された特徴情報に基づくことで、配信部135は、ユーザごとに適切な広告コンテンツを配信することができる。例えば、配信部135は、学習塾に頻繁に通うユーザ、すなわち、学習塾が生活拠点の1つとして推定されたユーザに対しては、学習塾や教材の広告コンテンツを配信する。また、配信部135は、特徴情報の1つとして、家族構成に子供が含まれると抽出されたユーザに対しては、家族向けの商品に関する広告コンテンツを配信する。
なお、抽出装置100は、配信部135によって配信された広告コンテンツの広告効果に基づいて、ユーザの特徴情報を更新する処理を行ってもよい。例えば、取得部131は、配信部135によって配信された広告コンテンツに対するユーザの反応に関する情報を取得する。ユーザの反応に関する情報とは、例えば、広告コンテンツの広告効果を算出するために用いられる情報である。具体的には、取得部131は、広告コンテンツがユーザから選択(クリック)された数もしくは率、広告コンテンツを契機としてコンバージョンに至った数もしくは率、又は、広告コンテンツがユーザから視聴された数もしくは時間長の少なくともいずれか一つを取得する。
そして、抽出部133は、取得部131によって取得されたユーザの反応に関する情報に基づいて、当該ユーザの特徴情報を更新する。例えば、抽出部133は、所定のユーザの特徴情報として、当該ユーザの関心事項が「スポーツ」であるという情報を抽出していたとする。しかし、抽出部133は、関心事項である「スポーツ」に基づいて選択され配信された広告コンテンツに対する当該ユーザの反応が悪い場合(例えば、他の広告コンテンツに比べてCTRが低い場合)、抽出した関心事項「スポーツ」は正解でないと判定する。そして、抽出部133は、当該ユーザに対して設定したターゲティング情報である関心事項「スポーツ」を削除するよう更新する。このような学習処理を繰り返すことにより、抽出装置100は、ユーザに設定するターゲティング情報を最適化することができる。
なお、上述のように、配信部135によってユーザに配信される広告コンテンツのデータ自体は、抽出装置100に係る広告情報記憶部124内に記憶されていなくてもよい。例えば、配信部135は、外部に備えられた所定の広告配信サーバに広告配信の制御命令を送信することで、広告コンテンツをユーザ端末10に配信させるよう制御してもよい。
〔5.処理手順〕
次に、図9及び図10を用いて、実施形態に係る抽出装置100による処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャート(1)である。図9では、実施形態に係る抽出処理手順について説明する。
図9に示すように、取得部131は、位置情報に関連するリストを取得する(ステップS101)。その後、取得部131は、ユーザ端末10から位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS102)。位置情報を取得しない場合(ステップS102;No)、取得部131は、位置情報を取得するまで待機する。
一方、位置情報を取得した場合(ステップS102;Yes)、取得部131は、取得した位置情報を位置情報記憶部122に蓄積する(ステップS103)。そして、取得部131は、処理に充分な情報が蓄積されたか否かを判定する(ステップS104)。取得された情報が推定処理に充分でない場合(ステップS104;No)、取得部131は、さらに位置情報を取得する処理を継続する。
一方、取得された情報が推定処理に充分なほど蓄積された場合(ステップS104;Yes)、推定部132は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの生活拠点を推定する(ステップS105)。
その後、抽出部133は、リストに含まれるデータと、推定部132によって推定された生活拠点とに基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する(ステップS106)。そして、抽出部133は、抽出した特徴情報に基づいて、ユーザ情報記憶部123に記憶されていたユーザ情報を更新する(ステップS107)。
次に、図10を用いて、実施形態に係る抽出装置100による配信処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャート(2)である。図10では、実施形態に係る配信処理手順について説明する。
図10に示すように、受付部134は、ユーザ端末10から広告取得要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。広告取得要求を受け付けていない場合(ステップS201;No)、受付部134は、広告取得要求を受け付けるまで待機する。
一方、広告取得要求を受け付けた場合(ステップS201;Yes)、配信部135は、ユーザの特徴情報と広告のターゲティング情報とのマッチングを判定する(ステップS202)。そして、配信部135は、当該ユーザにマッチングした広告コンテンツをユーザ端末10に配信する(ステップS203)。
続けて、取得部131は、配信された広告コンテンツに対するユーザの反応に関する情報を取得する(ステップS204)。さらに、抽出部133は、取得部131によって取得されたユーザの反応に関する情報に基づいて、当該ユーザの特徴情報を更新する(ステップS205)。
〔6.変形例〕
上述した抽出装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、抽出装置100の他の実施形態について説明する。
〔6−1.コンテンツの種類〕
上記実施形態では、情報コンテンツの例として、ウェブページに表示される広告コンテンツを例として示した。しかし、情報コンテンツは、ウェブページに限られず、例えば、情報アプリやゲームアプリに表示されるバナー広告等でもよい。また、情報コンテンツは、広告に限られず、商品や商材のレコメンド情報等であってもよい。
〔6−2.指標値〕
上述した実施形態において、抽出装置100は、広告コンテンツの広告効果を示す指標値としてCTRを取得する例を示した。しかし、抽出装置100は、CTRの他にも、広告効果を示す指標値を取得してもよい。
例えば、抽出装置100は、広告コンテンツの配信により広告主が何らかの利益を得た(コンバージョンに至った)割合を示すCVR(Conversion Rate)を取得してもよい。また、抽出装置100は、広告コンテンツが動画コンテンツである場合、広告コンテンツが最後まで視聴された割合を示す完遂率を取得してもよい。また、抽出装置100は、ユーザのウェブサイト上での視線の動きを分析するアイトラッキングの手法により、広告コンテンツに視線を滞留させた滞留時間を取得してもよい。このように、抽出装置100は、広告効果を示す指標値として、種々の情報を取得することができる。
このように、抽出装置100は、CTRに限らず、広告効果を示す様々な指標値を取得することができる。これにより、抽出装置100は、ユーザに配信した広告コンテンツと、推定処理や抽出処理を経てユーザに設定されたターゲティング情報とがマッチングするものであったかを判定できる。結果として、抽出装置100は、ユーザに設定するターゲティング情報を最適化することができ、広告コンテンツの効果をより向上させることができる。
〔6−3.データの取得〕
上述した処理において、抽出装置100は、ユーザ端末10がウェブサーバ30の提供するウェブサイトにアクセスした場合におけるユーザ情報を取得する例を示した。しかし、抽出装置100は、ユーザ端末10がウェブサーバ30の提供するウェブサイトにアクセスする場合に限らず、ユーザ端末10からユーザ情報を取得することもある。この点について、以下に説明する。
例えば、実施形態に係る抽出装置100は、ウェブサーバ30の提供するウェブサイトに埋め込まれたウェブビーコンのような通知機能を利用することにより、ユーザ端末10からユーザ情報を取得してもよい。
また、抽出装置100は、ユーザ端末10がアクセスしたウェブサイトが、抽出装置100を管理する管理装置(例えば、抽出装置100に対するフロントエンドサーバ)と同じ管理装置に管理される所定のウェブサーバから提供されている場合、抽出装置100は、ユーザ端末10からユーザ情報を取得することができる。すなわち、ユーザ端末10は、管理装置に管理される所定のウェブサーバが提供するウェブサイトにアクセスする際、ユーザ端末10のユーザ情報を上記管理装置に送信する。これは、ユーザ端末10が管理装置にクッキーを送信することなどにより実現される。この場合、ユーザ端末10の送信したユーザ情報は、管理装置を介して抽出装置100に送信される。これにより、抽出装置100は、ウェブサーバ30を介することなく、ユーザ端末10のユーザ情報を取得することができる。なお、抽出装置100は、取得したユーザ情報については、上述したユーザ端末10から送信されるクッキー、あるいは、ユーザ端末10に予め設定されているデバイスIDを照合すること等により、ユーザ情報に係る各ユーザ端末10を識別することができる。
〔6−4.広告主から受け付ける条件〕
上述した実施形態では、抽出装置100は、広告主から、広告コンテンツを配信する対象となるデバイスやユーザの属性情報等の指定(ターゲティング設定)を受け付ける例を示した。しかし、抽出装置100は、さらに異なる情報の指定とともに広告コンテンツの入稿を受け付けてもよい。
例えば、抽出装置100は、1回あたりの広告コンテンツの配信金額や、広告コンテンツが配信されるための入札額(ビッド額)や、CPA(Cost Per Acquisition)の指定を受け付けてもよい。CPAは、広告コンテンツによってコンバージョンにつながった(新規顧客を獲得した)場合における、新規顧客の獲得人数あたりの費用を示す。CPAは、広告費用をコンバージョン数で除算することで求められ、CPAの値が低いほど、広告の効率がよいことを意味している。すなわち、広告主は、自身が達成したいCPAの値を設定するのみで、その他のターゲティング設定等を行わずとも、広告コンテンツを入稿することができる。
また、抽出装置100は、広告コンテンツが配信される媒体(広告枠を有するコンテンツ、すなわちウェブページや情報アプリやゲームアプリなど)に関する条件を広告主から受け付けてもよい。例えば、広告主は、「ニュースサイト」に掲載を所望する広告コンテンツや、「スポーツサイト」に掲載を所望する広告コンテンツや、「ショッピングサイト」に掲載を所望する広告コンテンツなど、広告コンテンツごとに、表示される媒体を指定する。この場合、抽出装置100は、広告主から指定された情報をターゲティング情報の1つとして用いてもよい。
〔6−5.位置情報〕
上記実施形態では、位置情報は、ユーザ端末10が取得するGPS情報や、アクセスポイント等から取得することを説明した。しかし、抽出装置100は、異なる情報からユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。
例えば、抽出装置100は、ユーザ端末10がウェブサーバ30から提供される各種サービスを利用した履歴に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。具体的には、抽出装置100は、路線検索サービスにおいて頻繁にユーザ端末10から入力される駅を、ユーザの最寄り駅と推定する。そして、抽出装置100は、最寄り駅を含む所定範囲をユーザ端末10が所在する地域として取得してもよい。かかる処理によれば、抽出装置100は、ユーザ端末10が位置情報を取得する機能を有していない場合であっても、ユーザ端末10の位置情報を取得することができる。
〔6−6.ユーザ端末の構成〕
上記実施形態では、ユーザ端末10の構成例について図3を用いて説明した。しかし、ユーザ端末10は、図3で例示した全ての処理部を備えることを必ずしも要しない。例えば、ユーザ端末10は、表示部13や位置検知部14aを必ずしも備えていなくてもよい。また、ユーザ端末10は、2以上の機器に分離されて図3を示す構成が実現されてもよい。例えば、ユーザ端末10は、少なくとも検知部14と取得部16とを有する検知装置と、少なくとも通信部11を有する通信装置とが分離された構成を有する、2台以上の機器により実現されてもよい。
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る抽出装置100やユーザ端末10、広告主端末20、ウェブサーバ30等は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、抽出装置100を例に挙げて説明する。図11は、抽出装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図2に示すネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る抽出装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図4に示した推定部132と、抽出部133とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた記憶装置に記憶されてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、抽出装置100が、位置情報を取得する取得処理と、特徴情報を抽出する抽出処理と、広告コンテンツを配信する配信処理とを行う例を示した。しかし、上述した抽出装置100は、取得処理を行う取得装置と、抽出処理を行う抽出装置と、配信処理を行う配信装置とに分離されてもよい。この場合、取得装置は、少なくとも取得部131を有する。抽出装置は、少なくとも抽出部133を有する。また、配信装置は、少なくとも配信部135を有する。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る抽出装置100は、取得部131と、抽出部133とを有する。取得部131は、ユーザが利用するユーザ端末10の位置情報と、位置情報と所定の関係性を有するデータが登録されたリストとを取得する。抽出部133は、取得部131によって取得されたユーザ端末10の位置情報とリストとに基づいて推定されるユーザの特徴情報を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザから直接的に詳細な個人情報を取得せずとも、位置情報から推定されるユーザの生活拠点等と、位置情報と関係性を有するデータが登録されたリストとを参照することで、ユーザの特徴情報を抽出する。これにより、抽出装置100は、ユーザの生活レベルなど、通常では推定するのが難しい特徴情報を抽出することができる。この結果、抽出装置100は、詳細な個人情報を取得せずとも、ユーザに対して適切なターゲティングを行うことができる。
また、抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの生活拠点を推定し、推定した生活拠点とリストに含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザの位置情報から生活拠点を推定し、推定した生活拠点から導出される情報に基づいて特徴情報を抽出するので、ユーザの生活に即した特徴情報を精度よく抽出できる。
また、取得部131は、リストとして、位置情報に対応した地価データが登録された地価リストL01を取得する。抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの自宅位置を推定し、推定した自宅位置と、地価リストL01に含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザの自宅を推定する。これにより、抽出装置100は、自宅と地価リストL01など、ユーザの生活基盤となる自宅に関する情報に基づいて特徴情報を抽出できるので、よりユーザの特徴を適切に示した情報を抽出できる。
また、取得部131は、リストとして、企業の所在地と、企業における賃金額とが登録された企業リストL02を取得する。抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの勤務先である企業を推定し、推定した企業と、企業リストL02に含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザの勤務先を推定する。これにより、抽出装置100は、勤務先から推定されるユーザの年収や社会的地位をユーザの特徴情報として抽出できる。
また、取得部131は、リストとして、位置情報に対応する所在地に存在する事業者の種別が登録された事業者リストを取得する。抽出部133は、ユーザ端末10の位置情報から、ユーザ端末10を利用するユーザの生活拠点を推定し、推定した生活拠点と、事業者リストに含まれるデータとの関係性に基づいて、ユーザの特徴情報として、ユーザの関心事項を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、自宅や勤務先のみならず、ユーザが頻繁に通う施設などを推定することで、詳細な個人情報を取得せずとも、ユーザの関心事項などの特徴情報を適切に抽出することができる。
また、抽出部133は、リストに含まれるデータに基づいて、ユーザの位置情報が入力された場合にユーザの特徴情報を出力するモデルを生成し、生成したモデルを用いて、ユーザの特徴情報を抽出する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、リストと位置情報に基づいて、ユーザの特徴情報を出力する学習モデルを生成してもよい。これにより、抽出装置100は、抽出処理の効率化を図ることができる。
また、実施形態に係る抽出装置100は、抽出部133によって抽出されたユーザの特徴情報に応じた広告コンテンツをユーザに配信する配信部135をさらに備える。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザの特徴情報を用いて配信処理を行うことにより、ユーザに適切にターゲティングされた広告コンテンツを配信することができる。
また、取得部131は、配信部135によって配信された広告コンテンツに対するユーザの反応に関する情報として、広告コンテンツがユーザから選択された数もしくは率、広告コンテンツを契機としてコンバージョンに至った数もしくは率、又は、広告コンテンツがユーザから視聴された数もしくは時間長の少なくともいずれか一つを取得する。抽出部133は、取得部131によって取得されたユーザの反応に関する情報に基づいて、ユーザの特徴情報を更新する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、ユーザに配信された広告コンテンツの広告効果に基づいて、ユーザの特徴情報を更新してもよい。すなわち、抽出装置100は、ユーザに設定されるターゲティング情報を、実際の広告コンテンツの配信に伴い、最適化することができる。これにより、抽出装置100は、ユーザごとのターゲティングの精度をより高めることができる。
また、実施形態に係る抽出装置100は、広告コンテンツの広告主から広告コンテンツの配信対象とするユーザのターゲティング設定を受け付ける受付部134をさらに備える。配信部135は、抽出部133によって抽出された特徴情報と、受付部134によって受け付けられたターゲティング設定とが合致するユーザに対して、広告コンテンツの広告主から提供された広告コンテンツを配信する。
このように、実施形態に係る抽出装置100は、予め広告主から広告コンテンツに関するターゲティング設定を受け付け、受け付けた情報と、抽出された特徴情報とのマッチングに基づいて、広告コンテンツを配信するようにしてもよい。抽出装置100は、抽出した特徴情報を利用することで、ある特徴を有するユーザに対して広告主が配信を望む広告コンテンツを、当該ユーザに正確に配信することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。