JP6702400B1 - 多段圧縮システム - Google Patents
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Abstract
Description
第2観点の多段圧縮システムは、第1観点のシステムであって、油戻し管の容器内部への油導入部分の角度は水平から上下15°以内の角度になるように配置されている。
(1)冷凍装置1の冷媒回路
(1−1)冷凍装置1の冷媒回路全体
第1実施形態の冷凍装置1の冷媒回路構成を図1に示す。本実施形態の冷凍装置1は、超臨界域で作動する冷媒である二酸化炭素を用い、二段圧縮式の冷凍サイクルを行う装置である。本実施形態の冷凍装置1は、冷暖房を行う空気調和装置、冷房専用の空気調和装置、冷温水器、冷蔵装置、冷凍貯蔵装置などに用いることができる。
本実施形態の多段圧縮システム20は、図1に示すように、第1アキュムレータ22と、低段圧縮機21と、インタークーラ26と、第2アキュムレータ24と、高段圧縮機23と、油分離器25と、オイルクーラ27と、減圧器31aとを備えている。
本実施形態の低段圧縮機21、高段圧縮機23は、ともに、2シリンダタイプ、かつ、揺動式のロータリー圧縮機である。圧縮機21、23はほとんど同一の構成なので、ここでは、低段圧縮機21を用いて、詳細に説明する。
容器30は、モータ40の回転軸RAを中心軸として、略円筒状の形状である。容器の内部は機密性が保たれており、運転時に、低段圧縮機21においては中間圧、高段圧縮機23においては高圧の圧力が保持される。容器30の内部の下部は、油(潤滑油)を貯留するための油溜まり30aとなっている。なお、図2では、油溜まり30aの液面を仮に記載しているが、油溜まり30aの液面の高さは一定ではなく、圧縮機の運転中、増減する。
モータ40は、ブラシレスDCモータである。モータ40は、クランクシャフト60を、回転軸RAを中心に回転する動力を発生する。モータ40は、容器30の内部の空間内で、上部の空間の下、圧縮部50の上に配置されている。モータ40は、ステータ41およびロータ42を有する。ステータ41は、容器30の内壁に固定されている。ロータ42は、ステータ41と磁気的な相互作用をすることによって回転する。
クランクシャフト60は、モータ40の動力を圧縮部50に伝達する。クランクシャフト60は、主軸部61、第1偏心部62a、第2偏心部62bを有する。
圧縮部50は、2シリンダ型の圧縮機構である。圧縮部50は、第1シリンダ51、第1ピストン56、第2シリンダ52、第2ピストン66、フロントヘッド53、ミドルプレート54、リアヘッド55、フロントマフラ58a、58bを有する。
第1圧縮室71は、図2または5に示すように、第1シリンダ51と、第1ピストン56と、フロントヘッド53と、ミドルプレート54とによって囲まれた空間である。
第2圧縮室72は、第2シリンダ52と、第2ピストン66と、リアヘッド55と、ミドルプレート54とによって囲まれた空間である。
油戻し管31は、図2に示すように、モータ40の下で、圧縮部50の上の空間に、内部流路が連通するように、容器30に接続されている。モータ40の下とは、モータ40の横の空間(コアカットなど)を含む。ただし、モータ40の下で、圧縮部50の上の空間がより好ましい。油戻し管31は、容器30の側面にほぼ垂直に、油がほぼ水平に流れるように、容器30に接続されている。油戻し管31の容器30内部への油導入部分の角度は水平から上下15°以内の角度になるように配置されている。
本実施形態の多段圧縮システム20においては、低段圧縮機21の上流に第1アキュムレータ22が、高段圧縮機23の上流に第2アキュムレータ24が配置されている。アキュムレータ22、24は、流れてきた冷媒を一度蓄えて、液冷媒が圧縮機に流れるのを防止し、圧縮機の液圧縮を防止する。第1アキュムレータ22と第2アキュムレータ24の構成はほとんど同じなので、第1アキュムレータ22について、図2を用いて説明する。
(3−1)
本実施形態の多段圧縮システム20は、低段圧縮機21と、高段圧縮機23と、油戻し管31とを有する。油戻し管31は、高段圧縮機で排出された油を、低段圧縮機21に戻す。低段圧縮機21は、圧縮部50と、モータ40と、容器30と、油ガイドとを有している。容器は、圧縮部50と、モータ40と、油ガイドとを収容している。油ガイドは、容器30内において、油戻し管31の出口に対向して配置されている。油ガイドは、油戻し管31を流れて容器30内部に導入された油を衝突させて容器30下部の油溜まり30a側に向ける。
本実施形態の多段圧縮システム20は、油戻し管の容器内部への油導入部分の角度は水平から上下15°以内の角度になるように配置されている。
本実施形態の多段圧縮システム20は、油ガイドは、容器30の内周から、容器30の水平断面の内径Dの25%以内に配置されている。
(4−1)変形例1A
第1実施形態では、油戻し管31より低段圧縮機21内部に導入された油の向きを変える油ガイドは、モータ40のインシュレータ47であった。変形例1Aにおいては、油ガイドは、モータ40のステータ41のステータコア46の外面である。変形例1Aにおいては、油戻し管31は、容器30の側壁のうち、ステータコア46の高さに接続されている。図3に示すように、容器30とステータコア46の間には隙間であるコアカット部46aが形成されている。変形例1Aにおいては、油戻し管31は、容器30の側壁のコアカット部46aに対向する部分に接続されている。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
第1実施形態においては、油戻し管31は、油分離器25からの油を低段圧縮機21に戻している。変形例1Bにおいては、油戻し管31は、高段圧縮機23から排出された油を直接低段圧縮機21に戻している。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
変形例1Cの多段圧縮システムは、第1実施形態の多段圧縮システム20の構成に加えて、低段圧縮機21の油溜まり30aの油量を計測する液面計と、油戻し管31の途中に、油戻し管31を流れる油の流量を制御する制御弁と、をさらに備える。そして、液面計で計測された液面のデータを下に、液面が所定値よりも高いときは、制御弁の流量を絞り、液面が所定値よりも低いときは、制御弁の流量を多くする制御を行う。
(5)第2実施形態の低段圧縮機21の油ガイド
第1実施形態においては、油戻し管31を流れて容器30内部に導入された油を衝突させて容器30下部の油溜まり30a側に向ける油ガイドは、モータ40のインシュレータ47の一部であった。第2実施形態においては、図6に示すように、インシュレータの一部は、下方に延長されている。インシュレータ47と、このインシュレータの延長部分47aが油ガイドとしての役割を果たす。延長部分は、上下に伸びる板状部材である。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
(6)第3実施形態の低段圧縮機21の油ガイド
第1、第2実施形態では、油ガイドは、モータ40の一部品、または、一部品を延長したものであった。第3実施形態においては、図7に示すように、油戻し管31の容器30内部への延長部分31pが油ガイドとしての役割を果たす。延長部分31pは、油戻し管31と一体であってもよいし、別体の物を接続しても良い。その他の第3実施形態の構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態の油ガイドも、第1実施形態の油ガイドと同様の作用効果を示す。
2 熱源側熱交換器
3 ブリッジ回路
4 利用側熱交換器
5 四方切換弁
6 レシーバ
7 エコノマイザ熱交換器
8、9 膨張機構
12 中間インジェクション配管
15 中間圧冷媒配管
15b 中間インジェクション通路の合流部分
20 多段圧縮システム
21 低段圧縮機
22 第1アキュムレータ
23 高段圧縮機
24 第2アキュムレータ
25 油分離器
26 インタークーラ
30 容器
31 油戻し管
31a 減圧器
31p 油戻し管の延長部分
32 油排出管
40 モータ
47 インシュレータ
47a インシュレータの延長部分
50 圧縮部
71 第1圧縮室
72 第2圧縮室
58a、58b マフラ
58c、58d 吐出穴
Claims (6)
- 冷媒と油とを利用する多段圧縮システム(20)であって、
前記冷媒を圧縮する低段圧縮機(21)と、
前記低段圧縮機で圧縮された前記冷媒をさらに圧縮する高段圧縮機(23)と、
前記高段圧縮機で排出された前記油を、前記低段圧縮機に戻す油戻し管(31)と、
を備え、前記低段圧縮機は、
前記冷媒を圧縮する圧縮部(50)と、
前記圧縮部を駆動するモータであって、前記圧縮部よりも上に配置されるモータ(40)と、
前記圧縮部と前記モータとを収容する容器(30)と、
前記容器内において、前記油戻し管の出口に対向して配置された油ガイド(47、47a、31p)と、
を有し、
前記油ガイドは、上下に伸びる板状部材である、
多段圧縮システム。 - 冷媒と油とを利用する多段圧縮システム(20)であって、
前記冷媒を圧縮する低段圧縮機(21)と、
前記低段圧縮機で圧縮された前記冷媒をさらに圧縮する高段圧縮機(23)と、
前記高段圧縮機で排出された前記油を、前記低段圧縮機に戻す油戻し管(31)と、
を備え、前記低段圧縮機は、
前記冷媒を圧縮する圧縮部(50)と、
前記圧縮部を駆動するモータであって、前記圧縮部よりも上に配置されるモータ(40)と、
前記圧縮部と前記モータとを収容する容器(30)と、
前記容器内において、前記油戻し管の出口に対向して配置された油ガイド(47、47a、31p)と、
を有し、
前記モータ(40)は、インシュレータ(47)を含み、
前記油ガイド(47a)は、前記インシュレータと連続して、前記インシュレータから下に延びる部分である、
多段圧縮システム。 - 冷媒と油とを利用する多段圧縮システム(20)であって、
前記冷媒を圧縮する低段圧縮機(21)と、
前記低段圧縮機で圧縮された前記冷媒をさらに圧縮する高段圧縮機(23)と、
前記高段圧縮機で排出された前記油を、前記低段圧縮機に戻す油戻し管(31)と、
を備え、前記低段圧縮機は、
前記冷媒を圧縮する圧縮部(50)と、
前記圧縮部を駆動するモータであって、前記圧縮部よりも上に配置されるモータ(40)と、
前記圧縮部と前記モータとを収容する容器(30)と、
前記容器内において、前記油戻し管の出口に対向して配置された油ガイド(47、47a、31p)と、
を有し、
前記モータは、ステータ(41)を含み、
前記油ガイドは、ステータの外面である、
多段圧縮システム。 - 前記油戻し管の前記容器内部への油導入部分の角度は水平から上下15°以内の角度になるように配置されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の多段圧縮システム。 - 前記油ガイドは、前記容器の内周から、前記容器の水平断面の内径Dの25%以内に配置されている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の多段圧縮システム。 - 冷媒と油とを利用する多段圧縮システム(20)であって、
前記冷媒を圧縮する低段圧縮機(21)と、
前記低段圧縮機で圧縮された前記冷媒をさらに圧縮する高段圧縮機(23)と、
前記高段圧縮機で排出された前記油を、前記低段圧縮機に戻す油戻し管(31)と、
を備え、前記低段圧縮機は、
前記冷媒を圧縮する圧縮部(50)と、
前記圧縮部を駆動するモータであって、前記圧縮部よりも上に配置されるモータ(40)と、
前記圧縮部と前記モータとを収容し、下部が油溜まり(30a)となる容器(30)と、
前記容器内において、前記油戻し管を延長、または前記油戻し管に接続された管であって、下方へ曲げられ、油を前記油溜まりへ導く油ガイド(47、47a)と、
を有する、
多段圧縮システム。
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