JP6702105B2 - スイッチング回路装置 - Google Patents
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「IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)」とは、半導体素子の一つであり、MOSFETをゲートに組み込んだバイポーラトランジスタである。「フライホイールダイオード」とは、半導体スイッチング素子で発生した起電力を一定の方向へ流したり、サージ電圧を吸収したりして、半導体スイッチング素子が破損しないように保護する機能を持つ素子のことをいう。「低電流領域」とは、通電電流が比較的低い領域のことをいう。「高電流領域」とは、通電電流が比較的高い領域のことをいう。「通電電流」とは、半導体スイッチング素子がON状態の時に流れる電流のことをいう。「ターンオン指令」とは、半導体スイッチング素子のON期間を指示する指令のことをいう。「ターンオフ指令」とは、半導体スイッチング素子のOFF期間を指示する指令のことをいう。「サージ電圧」とは、半導体スイッチング素子に瞬間的に定常状態を超えて発生する電圧のことをいい、例えば、半導体スイッチング素子の定格電圧に対応して決定される。
実施例1におけるスイッチング回路装置は、走行用駆動源などとして車両に搭載されるモータジェネレータのインバータに用いられるスイッチング回路装置に適用したものである。以下、実施例1におけるスイッチング回路装置の構成を、「モータ駆動ユニットの全体構成」と、「スイッチング回路装置の回路構成」と、「還流動作基本構成」に分けて説明する。
図1は実施例1におけるスイッチング回路装置を含むモータ駆動ユニットの全体構成を示す。以下、図1に基づいて、モータ駆動ユニットの全体構成を説明する。
ここで、「PWM(Pulse Width Modulation)」とは、パルス幅変調を意味する。「PWM制御」とは、パルス幅を変調させることで所望の出力電圧(出力電流)を得る制御のことをいう。
図2は、実施例1におけるスイッチング回路装置の回路構成を示す。以下、図2に基づいて、回路構成を説明する。
ここで、「MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)」とは、双方向駆動素子であり、ドレインD→ソースSに向かう方向、ソースS→ドレインDに向かう方向の両方向へ電流を流すことができる素子のことをいう。「ターンオン」とは、MOSFET20がOFF状態からON状態に切り替わる動作のことをいう。「ターンオフ」とは、MOSFET20がON状態からOFF状態に切り替わる動作のことをいう。「ON期間」とは、MOSFETがON状態となる期間をいう。「順方向」とは、ドレインD→ソースSに向かう方向のことをいう。「逆方向」とは、ソースS→ドレインDに向かう方向のことをいう。「主電流経路」とは、MOSFET20のドレインD−ソースS間の電流経路のことをいう。「ボディダイオード」とは、MOSFETに寄生的に形成されるダイオードのことをいう。
ここで、「ゲート電圧」とは、MOSFET20のゲートGに印加される電圧のことをいう。「ゲート電流」とは、MOSFET20のゲートGに注入されたり、ゲートGから放電されたりする電流のことをいう。
ここで、「プッシュプル(Push Pull)回路」とは、二つの増幅素子を正負対称に接続して、それぞれ一方の極性の信号を増幅する回路のことをいう。「NPN型トランジスタ」とは、N型とP型の半導体がN−P−Nの接合構造を持つ3端子のバイポーラトランジスタ(Bipolar Transistor)のことをいう。「PNP型トランジスタ」とは、N型とP型の半導体がP−N−Pの接合構造を持つ3端子のバイポーラトランジスタのことをいう。「ゲート信号」とは、MOSFET20をターンオフ又はターンオンするための信号のことをいう。
ここで、「FPGA(Field Programmable Gate Array)」とは、プログラミングできるLSI(Large Scale Integration)のことをいう。
ここで、「Vf(順方向電圧)」とは、アノードAからカソードKの方へ電流が流れ始める時の電圧のことをいう。「ON抵抗」とは、MOSFETがON状態となり、電流が流れ始めるときに、MOSFETの内部に発生する抵抗成分のことをいう。「順方向時」とは、ドレインD→ソースSに向かう方向に電流が流れる期間のことをいう。「逆方向時」とは、ソースS→ドレインDに向かう方向に電流が流れる期間のことをいう。
ここで、「ホール効果」とは、半導体に電流を流し、それと直角に磁界を印加すると、電流と磁界に直角に電位差を生じる現象のことをいう。
ここで、「デューティ幅」とは、スイッチング素子のON状態/OFF状態の周期に占めるON期間の割合である。
図3は、実施例1におけるスイッチング回路装置にて実行される還流動作基本構成を示す。図3には、インバータIV(不図示)の一相分を示す。図3では、下段MOSFET20のON期間に流れる電流I1を一点鎖線で示す。上段MOSFET20及び下段MOSFET20のOFF期間に流れる電流I2を二点鎖線で示す。上段MOSFT20のON期間に流れる電流I2,I3,I4を破線で示す。なお、図3中の駆動回路3は、MOSFET20の駆動回路を示す。以下、図3に基づいて、還流動作基本構成を説明する。上段MOSFET20には、コイルLが並列に接続される。還流動作は、上段MOSFET20及び下段MOSFET20が共にOFF状態にある期間に開始される。この期間をデットタイムという。
ここで、「デットタイム(Dead Time)」とは、MOSFETがスイッチングする間、上段MOSFET及び下段MOSFETのON区間が互いに重ならないように設定される期間のことをいう。
即ち、下段MOSFET20のON期間では、下段MOSFET20において、順方向(ドレインD→ソースS)に電流I1が流れることによる順方向動作が行われる。
即ち、上段MOSFET20及び下段MOSFET20のOFF期間では、上段MOSFET20において、逆方向(ソースS→ドレインD)に電流I2が流れることによる還流動作が行われる。
実施例1のスイッチング回路装置における作用を、「還流動作基本作用」と、「順方向時及び逆方向時におけるスイッチング制御作用」と、「スイッチング回路装置1Aにおける特徴作用」に分けて説明する。
以下、図3に基づき、還流動作基本作用を説明する。
図4は、実施例1におけるスイッチング回路装置における順方向時及び逆方向時のスイッチング制御を示す。以下、図2及び図4に基づき、順方向時及び逆方向時におけるスイッチング制御作用を説明する。
ここで、図4中の電圧Vsig1,Vsig2は、信号入力部Vsigにおける電圧である。ゲート電圧Vg1は、MOSFET20がOFF状態にあるときのゲート電圧である。ゲート電圧Vg2は、MOSFET20がON状態にあるときのゲート電圧である。MOSFET20の閾値電圧特性に合わせ、ゲート電圧Vg1はMOSFET20の閾値電圧より低い値に調整される。ゲート電圧Vg2は閾値電圧より高い値に調整される。閾値電圧とは、この電圧を超えたらMOSFET20がターンオンするという電圧をいう。ゲート電流Igは、ゲートGに注入されたり、ゲートGから放電されたりする電流である。
ここで、「サージ抑制」とは、上アーム素子又は下アーム素子がターンオフするときに発生するサージ電圧を抑制することをいう。
ここで、「誤ターンオン抑制」とは、下アーム素子がターンオンしたときに、上アーム素子が誤ってターンオンすることを抑制したり、上アーム素子がターンオンしたときに、下アーム素子が誤ってターンオンすることを抑制したりすることをいう。
実施例1では、MOSFET20がターンオフする期間については、少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの期間より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの期間の方が短く設定される。
即ち、MOSFET20のON条件であるゲート電圧Vg2からOFF条件であるゲート電圧Vg1に変更する期間は、順方向時において時刻t6〜時刻t10までの期間を要するのに対し、逆方向時においては時刻t8〜時刻t10までの期間に短縮される。このため、時刻t1〜時刻t10までの期間が順方向時と逆方向時で同一となる条件下で、NPN型トランジスタ30A及びPNP型トランジスタ30BのON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。これにより、逆方向時の主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて長くできる。つまり、逆方向時にボディダイオード20Aに低損失な電流が流れる時間を長くできる。
その結果、ボディダイオード20Aを介して電流が流れる逆方向時の損失を低減できる。
即ち、ゲート電圧Vg1からゲート電圧Vg2に変更される期間は、順方向時において時刻t1〜時刻t5までの期間を要するのに対し、逆方向時においては時刻t1〜時刻t3までの期間に短縮される。このため、MOSFET20でのターンオンのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。これにより、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。つまり、逆方向時にボディダイオード20Aに低損失な電流が流れる時間を長くできる。
従って、ボディダイオード20Aを介して電流が流れる逆方向時の損失をより低減できる。
即ち、ゲート電圧Vgの時間当たりの変化量は、順方向時において(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t5−時刻t1)であるのに対し、逆方向時においては(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t3−時刻t1)に増加する。このため、MOSFET20でのターンオンのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、ゲート電流Igの時間当たりの変化量は、順方向時において(ゲート電流Ig4−ゲート電流Ig3)/(時刻t4−時刻t1)であるのに対し、逆方向時においては(ゲート電流Ig3−ゲート電流Ig2)/(時刻t2−時刻t1)に増加する。このため、MOSFET20でのターンオンのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、ゲート電圧Vgの時間当たりの変化量は、順方向時において(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t10−時刻t6)であるのに対し、逆方向時においては(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t10−時刻t8)に増加する。このため、MOSFET20でのターンオフのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、ゲート電流Igの時間当たりの変化量は、順方向時において(ゲート電流Ig3−ゲート電流Ig2)/(時刻t10−時刻t7)であるのに対し、逆方向時においては(ゲート電流Ig2−ゲート電流Ig1)/(時刻t10−時刻t9)に増加する。このため、MOSFET20でのターンオンのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、例えば逆方向時であれば、MOSFET20の動作期間(時刻t10−時刻t8)、ゲート電圧Vgの変化量(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t10−時刻t8)及びゲート電流Igの変化量(ゲート電流Ig2−ゲート電流Ig1)/(時刻t10−時刻t9)は、ゲート電圧Vg及びゲート電流Igで調整される。このため、既存のMOSFET20を用いて、MOSFET20の動作期間、ゲート電圧Vgの変化量及びゲート電流Igの変化量を調整できる。これにより、別途の調整機構を設ける必要がない。
従って、MOSFET20をターンオフさせるときに、MOSFET20の動作期間、ゲート電圧Vgの変化量及びゲート電流Igの変化量の調整を低コストに実現できる。
即ち、例えば逆方向時であれば、MOSFET20の動作期間(時刻t3−時刻t1)、ゲート電圧Vgの変化量(ゲート電圧Vg2−ゲート電圧Vg1)/(時刻t3−時刻t1)及びゲート電流Igの変化量(ゲート電流Ig3−ゲート電流Ig2)/(時刻t2−時刻t1)は、ゲート電圧Vg及びゲート電流Igで調整される。このため、既存のMOSFET20を用いて、MOSFET20の動作期間、ゲート電圧Vgの変化量及びゲート電流Igの変化量を調整できる。これにより、別途の調整機構を設ける必要がない。
従って、MOSFET20をターンオンさせるときに、MOSFET20の動作期間、ゲート電圧Vgの変化量及びゲート電流Igの変化量の調整を低コストに実現できる。
即ち、逆方向時には、順方向時と比べて抵抗値を低く設定した可変抵抗装置33Bを介して、MOSFET20のゲートGからゲート電流Igが放電される。このため、ターンオフのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、逆方向時には、順方向時と比べて抵抗値を低く設定した可変抵抗装置33Aを介して、MOSFET20のゲートGにゲート電流Igが注入される。このため、ターンオンのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。
従って、主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
即ち、逆方向時にボディダイオード20Aに低損失な電流が流れる時間を長くできる。
従って、ボディダイオード20Aを介して電流が流れる逆方向時の損失を低減できる。
実施例1におけるスイッチング回路装置1Aにあっては、下記に列挙する効果が得られる。
スイッチ機能(MOSFET20)のON状態又はOFF状態の切り替え制御をする制御信号(ゲート信号)を、制御電圧(ゲート電圧Vg)又は制御電流(ゲート電流Ig)に応じてスイッチ機能(MOSFET20)へ入力する制御部(制御装置37)と、を備えるスイッチング回路装置(スイッチング回路装置1A)であって、
ON状態にあるスイッチ機能(MOSFET20)をOFF状態にする制御信号(ゲート信号)が制御部(制御装置37)からスイッチ機能(MOSFET20)に対して入力されたときに、スイッチ機能(MOSFET20)がON状態からOFF状態に切り替わる期間については、
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの期間より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの期間の方が短く設定される(図2)。
このため、ダイオード機能(ボディダイオード20A)を介して電流が流れる逆方向時の損失を低減できるスイッチング回路装置(スイッチング回路装置1A)を提供することができる。
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの期間より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの期間の方が短く設定される(図2)。
このため、(1)の効果に加え、ダイオード機能(ボディダイオード20A)を介して電流が流れる逆方向時の損失をより低減できる。
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの変化量より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの変化量の方が大きく設定される(図2)。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、主電流経路のスイッチ機能(MOSFET20)のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの変化量より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの変化量の方が大きく設定される(図2)。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、主電流経路のスイッチ機能(MOSFET20)のON期間を順方向時と比べて逆方向時により長くできる。
ON状態からOFF状態にスイッチ機能(MOSFET20)が動作する期間、主電流経路の制御電圧(ゲート電圧Vg)の時間当たりの変化量及び制御電流(ゲート電流Ig)の時間当たりの変化量の少なくとも一方が、
制御電圧(ゲート電圧Vg)の電圧値及び制御電流(ゲート電流Ig)の電流値の何れか一方もしくは両方で調整される(図2)。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、スイッチ機能(MOSFET20)をON状態からOFF状態に切り替えるときに、スイッチ機能(MOSFET20)の動作期間、制御電圧(ゲート電圧Vg)の変化量及び制御電流(ゲート電流Ig)の変化量の調整を低コストに実現できる。
OFF状態からON状態にスイッチ機能(MOSFET20)が動作する期間、主電流経路の制御電圧(ゲート電圧Vg)の時間当たりの変化量及び制御電流(ゲート電流Ig)の時間当たりの変化量の少なくとも一方が、
制御電圧(ゲート電圧Vg)の電圧値及び制御電流(ゲート電流Ig)の電流値の何れか一方もしくは両方で調整される(図2)。
このため、(1)〜(5)の効果に加え、スイッチ機能(MOSFET20)をOFF状態からON状態に切り替えるときに、MOSFET20の動作期間、ゲート電圧Vgの変化量及びゲート電流Igの変化量の調整を低コストに実現できる。
制御電流(ゲート電流Ig)が通る電流経路(可変抵抗装置33B)の抵抗値が、
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの抵抗値より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの抵抗値の方が低く設定される(図2)。
このため、(5)の効果に加え、逆方向時の主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
制御電流(ゲート電流Ig)が通る電流経路(可変抵抗装置33A)の抵抗値が、
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときの抵抗値より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときの抵抗値の方が低く設定される(図2)。
このため、(6)の効果に加え、逆方向時の主電流経路のMOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
主回路部(主回路部2)のON期間は、
少なくとも主電流経路において順方向に電流が流れるときのON期間より、主電流経路において逆方向に電流が流れるときのON期間の方が長く設定される(図2)。
このため、(1)〜(8)の効果に加え、ダイオード機能(ボディダイオード20A)を介して電流が流れる逆方向時の損失を低減できる。
実施例2におけるスイッチング回路装置は、実施例1と同様に、走行用駆動源などとして車両に搭載されるモータジェネレータのインバータに用いられるスイッチング回路装置に適用したものである。図5は実施例2におけるスイッチング回路装置の回路構成を示す。以下、図5に基づいて、実施例2における「スイッチング回路装置の回路構成」について説明する。なお、実施例2における「モータ駆動ユニットの全体構成」と、「還流動作基本構成」については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
ここで、「ホール素子」とは、ホール効果を利用した素子のことをいう。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例2では、電流センサー38は、主電流経路の電流の方向をセンシングする。
即ち、電流センサー38により、順方向(ドレインD→ソースS)又は逆方向(ソースS→ドレインD)がセンシングされる。このため、ダイオード特性のVfが低い場合や、MOSFET20のON抵抗が低い条件でも、電流方向の判断が可能となる。
従って、電圧によるセンシング困難な場合でも、制御装置37は、順方向(ドレインD→ソースS)又は逆方向(ソースS→ドレインD)の判断が可能となる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2におけるスイッチング回路装置1Bにあっては、実施例1の(1)〜(9)と同様の効果を得ることができる。
実施例3におけるスイッチング回路装置は、実施例1と同様に、走行用駆動源などとして車両に搭載されるモータジェネレータのインバータに用いられるスイッチング回路装置に適用したものである。図6は実施例3におけるスイッチング回路装置の回路構成を示す。以下、図6に基づいて、実施例3における「スイッチング回路装置の回路構成」について説明する。なお、実施例3における「モータ駆動ユニットの全体構成」と、「還流動作基本構成」については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例3では、制御装置37は、信号発生器31から出力される情報に基づき、主電流経路の電流の方向を判断する。
即ち、制御装置37は、信号発生器31からの情報で、順方向(ドレインD→ソースS)又は逆方向(ソースS→ドレインD)を判断する。このため、既存の信号発生器31を用いて、順方向(ドレインD→ソースS)又は逆方向(ソースS→ドレインD)を判断できる。これにより、電圧センサーや電流センサーを別途に設ける必要がない。
従って、順方向(ドレインD→ソースS)又は逆方向(ソースS→ドレインD)の判断を低コストに実現できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3におけるスイッチング回路装置1Cにあっては、実施例1の(1)〜(9)と同様の効果を得ることができる。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例4のスイッチング回路装置における作用を、「順方向時及び逆方向時におけるスイッチング制御作用」と、「スイッチング回路装置1Dにおける特徴作用」に分けて説明する。
図8は、実施例4におけるスイッチング回路装置における順方向時及び逆方向時のスイッチング制御を示す。以下、図7及び図8に基づき、順方向時及び逆方向時におけるスイッチング制御作用を説明する。
ここで、図8中の電圧値Vsig1,Vsig2は、信号入力部Vsigにおける電圧値である。ゲート電圧Vg1は、ゲート電圧Vg2よりも低い値に調整される。ゲート電圧Vg2は、MOSFET20がOFF状態にあるときのゲート電圧である。MOSFET20の閾値電圧特性に合わせ、ゲート電圧Vg2はMOSFET20の閾値電圧より低い値に調整される。この閾値電圧は実施例1と同様のものである。ゲート電圧Vg3は、閾値電圧以下であり、ゲート電圧Vg2より高い値に調整される。ゲート電圧Vg4は、MOSFET20がON状態にあるときのゲート電圧である。ゲート電圧Vg4は閾値電圧より高い値に調整される。ゲート電流Igは、ゲートGに注入されたり、ゲートGから放電されたりする電流である。
実施例4では、制御装置37は、駆動用電圧可変電源32A,32Bを可変させて、逆方向時のMOSFET20のON期間を制御する。
即ち、逆方向時において、制御装置37は、T−on手前の時刻t1〜時刻t2の間には、駆動用電圧可変電源32Aを制御して、ゲート電圧Vgをゲート電圧Vg2からゲート電圧Vg3まで上昇させる。このため、ゲート電圧Vgをゲート電圧Vg4まで迅速に到達させることができる。これにより、ターンオンのスイッチングが速くなる。
従って、MOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
加えて、逆方向時において、ゲート電圧Vgは、時刻t7〜時刻t8の間には、ゲート電圧Vg4からゲート電圧Vg1(<ゲート電圧Vg2)まで降下する。このため、ターンオフのスイッチングが速くなる。従って、MOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時により長くできる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例4におけるスイッチング回路装置1Dにあっては、実施例1の(1)〜(6),(9)と同様の効果を得ることができる。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例5では、信号発生器31は、順方向時、第2入力経路31B及び第4入力経路31Dを用いてNPN型トランジスタ30Aに電流を供給し、逆方向時、第1入力経路31A及び第3入力経路31Cを用いてPNP型トランジスタ30Bに電流を供給する。
即ち、信号発生器31は、順方向時、第3固定抵抗器39C及び第4固定抵抗器39Dが接続された方の経路を用いて電流を供給し、逆方向時、第3固定抵抗器39C及び第4固定抵抗器39Dが接続されていない方の経路を用いて電流を供給する。このため、MOSFET20は、順方向時において緩やかにターンオン及びターンオフし、逆方向時において迅速にターンオン及びターンオフする。これにより、ターンオン及びターンオフのスイッチングが順方向時と比べて逆方向時に速くなる。つまり、MOSFET20のON期間を順方向時と比べて逆方向時に長くできる。
従って、ボディダイオード20Aに低損失な電流が流れる時間を長くできる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例5におけるスイッチング回路装置1Eにあっては、実施例1の(1)〜(9)と同様の効果を得ることができる。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例6では、制御装置37は、順方向時、第1固定抵抗器39A及び第2固定抵抗器39Bを用いて、逆方向時、第3固定抵抗器39C及び第4固定抵抗器39Dを用いて、ゲート電圧Vg又はゲート電流Igを調整する。第1固定抵抗器39Aは、第3固定抵抗器39Cよりも抵抗値が大きい。第2固定抵抗器39Bは、第4固定抵抗器39Dよりも抵抗値が大きい。
即ち、順方向時、制御装置37は、抵抗値が大きい固定抵抗器のセットを用いて、ゲート電圧Vg又はゲート電流Igを調整する。また、逆方向時、制御装置37は、抵抗値が小さい固定抵抗器のセットを用いて、ゲート電圧Vg又はゲート電流Igを調整する。このため、MOSFET20は、順方向時において緩やかにオンし、逆方向時において迅速にオンする。これにより、MOSFET20は、順方向時において緩やかにターンオン及びターンオフし、逆方向時において迅速にターンオン及びターンオフする。つまり、逆方向時においては、ターンオン及びターンオフのスイッチングが順方向時と比べて速くなる。
従って、逆方向時にボディダイオード20Aに低損失な電流が流れる時間を長くできる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例6におけるスイッチング回路装置1Fにあっては、実施例1の(1)〜(9)と同様の効果を得ることができる。
2 主回路部
20 MOSFET(スイッチ機能)
20A ボディダイオード(ダイオード機能)
21 フライホイールダイオード(ダイオード機能)
37 制御装置(制御部)
Ig ゲート電流(制御電流)
Vg ゲート電圧(制御電圧)
Vsig ゲート信号(制御信号)
Claims (9)
- 主電流経路の順方向と逆方向の両方向に電流を流すことが可能なスイッチ機能と、前記スイッチ機能と並列かつ前記逆方向に電流を流すことが可能なダイオード機能と、を有する主回路部と、
前記スイッチ機能のON状態又はOFF状態の切り替え制御をする制御信号を、制御電圧又は制御電流に変換して前記スイッチ機能へ入力する制御部と、を備えるスイッチング回路装置であって、
前記ON状態にある前記スイッチ機能を前記OFF状態にする前記制御信号が前記制御部から前記スイッチ機能に対して入力されたときに、前記スイッチ機能が前記ON状態から前記OFF状態に切り替わる期間については、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの期間より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの期間の方が短く設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1に記載されたスイッチング回路装置において、
前記OFF状態にある前記スイッチ機能を前記ON状態にする前記制御信号が前記制御部から前記スイッチ機能に対して入力されたときに、前記スイッチ機能が前記OFF状態から前記ON状態に切り替わる期間については、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの期間より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの期間の方が短く設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1又は請求項2に記載されたスイッチング回路装置において、
前記OFF状態にある前記スイッチ機能を前記ON状態にする前記制御信号が前記制御部から前記スイッチ機能に対して入力されたときに、前記スイッチ機能が前記OFF状態から前記ON状態に切り替わるための前記主電流経路の前記制御電圧の時間当たりの変化量又は前記制御電流の時間当たりの変化量については、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの変化量より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの変化量の方が大きく設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載されたスイッチング回路装置において、
前記ON状態にある前記スイッチ機能を前記OFF状態にする前記制御信号が前記制御部から前記スイッチ機能に対して入力されたときに、前記スイッチ機能が前記ON状態から前記OFF状態に切り替わるための前記主電流経路の前記制御電圧の時間当たりの変化量又は前記制御電流の時間当たりの変化量については、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの変化量より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの変化量の方が大きく設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載されたスイッチング回路装置において、
前記スイッチ機能が前記ON状態から前記OFF状態に切り替わる動作については、
前記ON状態から前記OFF状態に前記スイッチ機能が動作する期間、前記主電流経路の前記制御電圧の時間当たりの変化量及び前記制御電流の時間当たりの変化量の少なくとも一方が、
前記制御電圧の電圧値及び前記制御電流の電流値の何れか一方もしくは両方で調整される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1から請求項5までの何れか一項に記載されたスイッチング回路装置において、
前記スイッチ機能が前記OFF状態から前記ON状態に切り替わる動作については、
前記OFF状態から前記ON状態に前記スイッチ機能が動作する期間、前記主電流経路の前記制御電圧の時間当たりの変化量及び前記制御電流の時間当たりの変化量の少なくとも一方が、
前記制御電圧の電圧値及び前記制御電流の電流値の何れか一方もしくは両方で調整される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項5に記載されたスイッチング回路装置において、
前記スイッチ機能が前記ON状態から前記OFF状態に切り替わる動作については、
前記制御電流が通る電流経路の抵抗値が、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの抵抗値より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの抵抗値の方が低く設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項6に記載されたスイッチング回路装置において、
前記スイッチ機能が前記OFF状態から前記ON状態に切り替わる動作については、
前記制御電流が通る電流経路の抵抗値が、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときの抵抗値より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときの抵抗値の方が低く設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。 - 請求項1から請求項8までの何れか一項に記載されたスイッチング回路装置において、
前記主回路部が任意の周期でON動作とOFF動作を繰り返す場合について、
前記主回路部のON期間は、
前記主電流経路において前記順方向に電流が流れるときのON期間より、前記主電流経路において前記逆方向に電流が流れるときのON期間の方が長く設定される
ことを特徴とするスイッチング回路装置。
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