JP6702063B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁継電器に関する。
特許文献1に開示されている電磁継電器は、内部に閉鎖空間を有するハウジングと、ハウジングにそれぞれ互いに電気的に独立して固定された一対の固定端子と、閉鎖空間内に設けられると共に、一対の固定端子の各々に対向し、かつ、一対の固定端子の各々に対して接近または開離するように移動可能な板状の可動接触子とを備えている。一対の固定端子の各々の閉鎖空間内に位置する先端には、固定接点が固定されている。また、可動接触子には、一対の固定接点の各々に対して対向するように配置された一対の可動接点が固定されている。
また、前記電磁継電器では、可動接触子の一対の固定端子側に規制部が設けられている。そして、規制部と可動接触子との間に回動規制緩和部を設けて、規制部による可動接触子の軸方向への相対移動の規制を緩和している。
特開2014−130771号公報
ところで、前記電磁継電器では、固定接点および可動接点を接触させて閉成する場合、少なくとも一方の固定端子の固定接点配置面と、この固定接点配置面に対向する可動接触子の可動接点配置面とは、略平行になっており、平行移動により接触または開離している。このため、前記電磁継電器では、固定接点および可動接点の開閉時に固定接点および可動接点間に発生するアークにより、固定接点および可動接点間で溶着が発生する可能性があり、溶着が発生すると、溶着した固定接点および可動接点を引き剥がすことができず、電磁継電器の性能が著しく低下してしまう。
そこで、本発明は、溶着による性能低下を低減できる電磁継電器を提供することを課題とする。
本発明の電磁継電器は、
内部に閉鎖空間が形成された箱形の絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングにそれぞれ互いに電気的に独立して固定されると共に、前記閉鎖空間内に固定接点配置面をそれぞれ有する一対の固定端子と、
前記閉鎖空間内に設けられると共に、前記一対の固定端子の前記固定接点配置面に対向する第1面を有し、かつ、前記第1面が前記一対の固定端子の前記固定接点配置面の各々に対して接近および開離するように移動可能に配置された導電性を有する板状の可動接触子と、
前記一対の固定端子の前記固定接点配置面にそれぞれ設けられた一対の固定接点と、
前記可動接触子の前記第1面にそれぞれ設けられていると共に、前記一対の固定接点の各々に対向し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する接近に伴って前記一対の固定接点の各々に接触し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する開離に伴って前記一対の固定接点の各々から開離するように配置された一対の可動接点と、
を備え、
前記可動接触子の前記第1面の少なくとも前記一対の可動接点がそれぞれ設けられている部分が、前記一対の固定端子の配列方向である第1方向および前記可動接触子の移動方向の両方に直交する第2方向に対して同一方向に傾斜し、かつ、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが接触するときに前記可動接触子の前記第1面が前記第1方向周りに傾動可能である。
本発明の電磁継電器によれば、可動接触子の第1面の少なくとも一対の可動接点が設けられている部分が、第1方向および可動接触子の移動方向の両方に直交する第2方向に傾斜している。これにより、可動接点と固定接点との接触時には、一対の固定接点の端面に対して一対の可動接点の端面が平行移動して全面で同時的に接触するのではなく、まず、各可動接点と対応する固定接点とが部分的に接触し、接触した部分を中心(支点)に各可動接点が回動して各可動接点の残りの部分が固定接点に接触する。逆に、可動接点と固定接点との開離時には、一対の固定接点に対して一対の可動接点が平行移動して開離するのではなく、各可動接点が対応する固定接点に対して回動して、各可動接点と固定接点とが一部接触したままの部分を残すように各可動接点の大部分が固定接点から開離したのち、残りの一部の接触した部分も開離させるようにしている。このように、可動接点と固定接点とにおいて、全面的に接触および開離するのではなく、部分的に接触および開離する結果、固定接点および可動接点間が溶着することによる電磁継電器の性能低下を低減できる。
本発明の第1実施形態の電磁継電器を示す斜視図。 復帰状態の図1の電磁継電器のII−II線に沿った断面図。 図1の電磁継電器の可動接触子を示す斜視図。 復帰状態の図1の電磁継電器の一対の固定接点および一対の可動接点を示す正面図。 図4のV-V線に沿った断面図。 図4のVI-VI線に沿った断面図。 動作途中の図1の電磁継電器の一対の固定接点および一対の可動接点を示す正面図。 図7のVIII-VIII線に沿った断面図。 動作状態の図1の電磁継電器の図7のVIII-VIII線に沿った断面図。 復帰状態の本発明の第2実施形態の電磁継電器の可動接触子および一対の可動接点を示す斜視図。 復帰状態の第11の電磁継電器の一対の固定接点および一対の可動接点を示す正面図。 図11のXII-XII線に沿った断面図。 動作途中の図11の電磁継電器の一対の固定接点および一対の可動接点を示す正面図。 図13のXIV-XIV線に沿った断面図。 動作状態の図11の電磁継電器の図13のXIV-XIV線に沿った断面図。 復帰状態の本発明の第3実施形態の電磁継電器を示す正面図。 動作状態の図16の電磁継電器を示す正面図。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の電磁継電器100は、図1に示すように、絶縁性のハウジング1と、このハウジング1に固定された一対の固定端子31a、31bとを備えている。この電磁継電器100は、図2に示すように、一対の固定端子31a、31bの中心を通り、かつ、一対の固定端子31a、31bの配列方向に直交する方向に延びる平面CP(図2に示す)に対して対称に設けられている。
ハウジング1の内部には、図2に示すように、閉鎖空間70が形成されており、電磁継電器100は、この閉鎖空間70内に、一対の固定端子31a、31bに対向するように設けられた導電性の板状の可動接触子32を備えている。この可動接触子32は、一対の固定端子31a、31bに対して接近および開離するように移動可能に配置されている。また、電磁継電器100は、閉鎖空間70内において、一対の固定端子31a、31bに設けられた一対の固定接点33a、33bと、一対の固定接点33a、33bの各々に対向するように可動接触子32に設けられた一対の可動接点34a、34bと、を備えている。
なお、一対の固定端子31a、31bの配列方向(図2の左右方向)をX方向とし、電磁継電器100の高さ方向(図2の上下方向)をZ方向とする。また、このXおよびZ方向の両方に直交する方向をY方向とする。
ハウジング1は、図2に示すように、ケース10およびカバー20と、ケース10およびカバー20の内部に設けられた閉鎖空間70を形成する閉鎖空間形成部30とで構成されている。
ケース10は、図1に示すように、矩形の箱形状を有している。また、このケース10は、図2に示すように、Z方向上側に開口部を有している。
ケース10のY方向左側の側面には、図1に示すように、コイル端子43が突出する端子溝11と、ケース10およびカバー20を固定するための係止孔12とが設けられている。
カバー20は、図1に示すように、矩形の箱形状を有し、ケース10の開口部を覆うように取り付けられている。また、このカバー20は、図2に示すように、Z方向下側に開口部を有している。
カバー20のZ方向上側の外面には、X方向の略中央に設けられ、かつ、Y方向に延びる仕切り壁21が設けられている。この仕切り壁21のX方向の両側には、一対の固定端子31a,31bが突出する端子孔22がそれぞれ設けられている。なお、図示していないが、カバー20の開口部には、ケース10の係止孔12と共にケース10とカバー20とを固定するための係止爪が設けられている。
閉鎖空間形成部30は、図2に示すように、XY平面沿いの絶縁性の四角形状のセラミックプレート52と、このセラミックプレート52の端縁からZ方向下向きに延びた四角筒状のフランジ51と、このフランジ51の下端に配置されたXY平面沿いの板状の第1ヨーク53と、この第1ヨーク53の平坦面付近からZ方向下向きの延びた円形または四角形状の有底筒体54とで構成されている。フランジ51、セラミックプレート52、および、第1ヨーク53は、一体化されており、第1ヨーク53および有底筒体54は、気密接合されている。
フランジ51は、Z方向上下端部に開口部を有すると共に、その外周を覆う絶縁性の内カバー511を有している。
セラミックプレート52は、フランジ51のZ方向上側の開口部を塞ぐように配置されている。このセラミックプレート52には、カバー20の端子孔22に対向するように配置された一対の端子孔521が設けられている。各端子孔521には、一対の固定端子31a、31bが挿入され、ロウ付けにより固定されている。
第1ヨーク53は、フランジ51のZ方向下側の開口部を塞ぐように配置されている。この第1ヨーク53の平坦面には、孔部531が設けられている。この孔部531には、略円柱形状の可動軸35が移動可能に挿入されている。可動軸35は、その上端部(Z方向上側の端部)に連結端部35aを有しており、この連結端部35aで可動軸35と可動接触子32とが抜け止めリング38を介して連結されている。連結端部35aの下端面(すなわち、抜け止めリング38の下端面)は、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して略平行となっている。また、可動軸35の下端部(Z方向下側の端部)には、可動鉄心58が連結されている。
フランジ付の有底筒体54は、第1ヨーク53からケース10の底部まで伸びており、第1ヨーク53の孔部531を覆うように配置されている。この有底筒体54の内部には、可動軸35と、第1ヨーク53に固定された固定鉄心57と、可動軸35の下端部に固定された可動鉄心58とが収納されている。固定鉄心57と可動鉄心58との間には、可動鉄心58をZ方向下向きに付勢する復帰ばね59が設けられている。
一対の固定端子31a、31bの各々は、図2に示すように、略円柱形状を有し、ハウジング1を構成するセラミックプレート52にそれぞれ互いに電気的に独立して固定されている。この一対の固定端子31a、31bは、その配列方向である第1方向(X方向)に沿って互いに間隔を空けて配置され、その一部が閉鎖空間70内に位置している。
一対の固定端子31a、31bの閉鎖空間70内の端面(Z方向下側の端部の端面)には、それぞれXY平面沿いの固定接点配置面311が設けられている。各固定接点配置面311には、それぞれ固定接点33a、33bが設けられている。なお、各固定接点33a、33bは、対応する固定端子31a、31bと一体に形成してもよいし、対応する固定端子31a、31bとは別体で形成してもよい。
可動接触子32は、図2に示すように、一対の固定端子31a、31bに対向するXY平面沿いの第1面321と、この第1面321とは反対側のXY平面沿いの第2面322とを有している。
可動接触子32の第1面321には、一対の可動接点34a,34bが設けられている。すなわち、第1面321は可動接点配置面であり、一対の可動接点34a、34bは、可動接触子32によって相互に電気的に接続されている。この一対の可動接点34a、34bは、それぞれ一対の固定接点33a、33bの各々に対向するように配置されている。なお、各可動接点34a、34bは、可動接触子32と一体に形成してもよいし、可動接触子32とは別体で形成してもよい。
図3に示すように、可動接触子32の第1面321の一対の可動接点34a,34bがそれぞれ設けられている部分321a、321bが、第1方向(X方向)および可動接触子32の移動方向(Z方向)の両方に直交する第2方向(Y方向)に対して同一方向にそれぞれ傾斜している。すなわち、可動接触子32の第1面321の一対の可動接点34a,34bが設けられている部分321a、321bがそれぞれ傾斜面であり、各傾斜面321a、321bと一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311とは、所定の傾斜角度θ(例えば0.5度〜3度)を成している。各傾斜面321a、321bは、同一の傾斜角度θを有している。
なお、傾斜角度θが0.5度未満である場合、各可動接点34a、34bの対応する固定接点33a、33bに対する回動による移動範囲が小さくなりすぎて、各可動接点が対応する固定接点に接触する場合の溶着軽減効果、および、各可動接点を対応する固定接点から開離させる場合の開離力向上効果を十分に得ることができなくなる。一方、傾斜角度θが3度を超える場合、各可動接点34a、34bの対応する固定接点33a、33bに対する回動による移動範囲が大きくなりすぎて、各可動接点34a、34bを対応する固定接点33a、33bに対して押し付ける力が弱くなり、一対の固定端子31a、31bと一対の可動接点34a、34bとの間の接触信頼性が低下するおそれがある。
また、可動接触子32の傾斜面321a、321bの間には、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して略平行な平坦面321cが設けられている。この平坦面321cには、一対の可動接点34a、34b間に配置されていると共に、可動接触子32の移動方向(Z方向)に貫通し、かつ、可動軸35を嵌合可能な貫通孔323が設けられている。この貫通孔323は、Z方向に沿って見た平面視において、楕円形状を有しており、X方向の直径寸法xよりもY方向の直径寸法yの方が大きくなっている。すなわち、第2方向における、略円柱形状の可動軸35と貫通孔323との間には、隙間324(図5に示す)が設けられており、この隙間324によって可動接触子32が可動軸35に対して第1方向周りに傾動可能になっている。
なお、図5に示すように、抜け止めリング38の下端面と可動接触子32の第1面321の平坦面321cとは、略平行になっており、抜け止めリング38の下端面および可動接触子32の第1面321の平坦面321cと可動接触子32の第2面322とは、傾斜角度θを成している。また、図6に示すように、可動接触子32の第1面321の傾斜面321a、321bの各々と可動接触子32の第2面322とは、略平行になっている。
また、ハウジング1の閉鎖空間70内には、一対の永久磁石55,55とアーク用シールド部材71とが設けられている。
一対の永久磁石55,55は、相互に対向し、かつ、フランジ51の内部のX方向の両端に、一対の固定接点33a,33bおよび一対の可動接点34a,34bを挟むように配置されている。一対の永久磁石55,55は、絶縁性の磁石ホルダ56により保持されている。この磁石ホルダ56は、第1ヨーク53のZ方向上側の面に沿って可動軸35まで延びている。
磁石ホルダ56と可動接触子32との間には、可動軸35に保持されている支持板部の一例のばね受け皿37と、このばね受け皿37と可動接触子32との間に配置され、内部に可動軸35が配置されたコイルばね36とが設けられている。可動接触子32、可動軸35、コイルばね36、および、ばね受け皿37は、Z方向に一体的に移動可能になっている。
アーク用シールド部材71は、一対の固定接点33a,33bおよび可動接点34a,34bのY方向の両側(図2の奥側および手前側)と、X方向の外側(隣接する永久磁石55に近い側)を覆うように配置されている。
電磁石部40は、図2に示すように、絶縁性のスプール41と、このスプール41に巻回されているコイル42と、スプール41に固定されたコイル端子43(図1に示す)とで構成されている。この電磁石部40は、コイル42に電圧が印加されることにより、可動軸35をZ方向沿いに上下移動させて、可動接触子32を一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して接近または開離させるようになっている。
また、ハウジング1の内部には、断面略U字形状の第2ヨーク44が設けられている。この第2ヨーク44は、第1ヨーク53に接続され、第1ヨーク53と共に電磁石部40を囲むように、ケース10の内部に配置されている。
次に、図2および図4〜図9を参照して、電磁継電器100の動作について説明する。図2には、復帰状態の電磁継電器100を示し、図4〜図6には復帰状態(一対の固定接点33a、33bと一対の可動接点34a、34bとが開離した状態)の電磁継電器100の一対の固定端子31a、31bおよび可動接触子32を示している。また、図7および図8には動作途中の電磁継電器100の一対の固定端子31a、31bおよび可動接触子32を示し、図9には、動作状態(一対の固定接点33a、33bと一対の可動接点34a、34bとが接触した状態)の電磁継電器100の固定端子31aおよび可動接触子32を示している。さらに、図5、図6、および、図8では、理解を容易にするため、傾斜角θを誇張している。
電磁石部40のコイル42に電圧が印加されていない復帰状態の電磁継電器100では、図2に示すように、可動軸35の先端に固定されている可動鉄心58が復帰ばね59によりZ方向下側に向かって付勢され、図4に示すように、一対の固定接点33a、33bと一対の可動接点34a、34bとが開離している。
このとき、図5および図6に示すように、可動接触子32の長手方向の両端に位置している傾斜面321a、321bの各々は、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311と所定の傾斜角度θを成すように配置されており、傾斜面321a、321bの間に位置している平坦面321cは、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して略平行になるように配置されている。
復帰状態の電磁継電器100のコイル42に電圧を印加すると、可動鉄心58が固定鉄心57に磁気的に吸引されて、復帰ばね59のばね力に抗してZ方向上側に移動する。この可動鉄心58の移動に伴って可動軸35がZ方向上側に向かって移動し、コイルばね50を介して可動接触子32をZ方向上側に移動させ、可動接触子32の第1面321が一対の固定端子31a、31bに対して接近する。そして、可動接触子32の一対の固定端子31a、31bに対する接近に伴って、可動接触子32の第1面321に設けられている一対の可動接点34a、34bが、それぞれ一対の固定接点33a、33bの各々に接触する。
このとき、各可動接点34a、34bは、図7〜図9に示すように、最初に、対応する固定接点33a、33bに最も近い第2方向(Y方向)の一端が、対応する固定接点33a、33bに接触する。そして、各可動接点34a、34bは、最初に接触した部分Pとの接触を維持したまま、最初に接触した部分Pを中心に可動接触子32の移動方向(Z方向上側)に向かって、可動接触子32の各傾斜面321a、321bが対応する固定接点33a、33bの固定接点配置面311に対して略平行になるまで第1方向(X方向)周りに回動する。これにより、一対の固定端子31a、31bと一対の可動接点34a、34bとの接触が完了し、電磁継電器100が動作状態となる。
動作状態の電磁継電器100のコイル42への電圧の印加を停止すると、固定鉄心の磁気的吸引力が消滅し、復帰ばね59のばね力により可動鉄心58がZ方向下側に向かって移動する。この可動鉄心58の移動に伴って可動軸35がZ方向下側に向かって移動し、コイルばね50を介して可動接触子32をZ方向下側に移動させ、可動接触子32の第1面321が一対の固定端子31a、31bから開離する。そして、図2に示すように、可動接触子32の一対の固定端子31a、31bからの開離に伴って、可動接触子32の第1面321に設けられている一対の可動接点34a、34bが、それぞれ一対の固定接点33a、33bの各々から開離する。
このとき、各可動接点34a、34bは、最初に接触した部分Pを中心に可動接触子32の移動方向(Z方向下側)に向かって、可動接触子32の傾斜面321a、321bの各々と一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311とが傾斜角度θを成すまで第1方向周りに回動する。そして、最初に接触した部分Pを除いた各可動接点34a、34bの全ての部分が対応する固定接点33a、33bから開離したのち、最初に接触した部分が開離して、一対の固定端子31a、31bと一対の可動接点34a、34bとの開離が完了する。これにより、電磁継電器100が復帰状態となる。
すなわち、可動接触子32は、第1面321が一対の固定端子31a、31bに対して接近および開離するように移動可能に配置されている。また、一対の可動接点34a、34bは、図2に示すように、可動接触子32の一対の固定端子31a、31bに対する開離に伴って一対の固定接点33a、33bの各々から開離するように配置されている。さらに、一対の可動接点34a、34bは、図3に示すように、可動接触子32の一対の固定端子31a、31bに対する接近に伴って一対の固定接点33a、33bの各々に接触するように配置されている。
本実施形態の電磁継電器100によれば、可動接触子32の第1面321の少なくとも一対の可動接点34a、34bが設けられている部分321a、321bが、第1方向(X方向)および可動接触子32の移動方向(Z方向)の両方に直交する第2方向(Y方向)に対して同一方向に傾斜している。これにより、各可動接点34a、34bは、復帰状態における対応する固定接点33a、33bに最も近い第2方向の一端が、まず、対応する固定接点33a、33bに接触したのち、当該接触している一端を中心に、可動接触子32の移動方向(第1方向周り)に正逆回動しながら、対応する固定接点33a、33bに接触する、または、対応する固定接点33a、33bから開離する。その結果、各可動接点34a、34bが対応する固定接点33a、33bに接触する場合、各可動接点34a、34bと対応する固定接点33a、33bとの間の溶着を軽減できる。また、各可動接点34a、34bを対応する固定接点33a、33bから開離させる場合、各可動接点34a、34bを対応する固定接点33a、33bから回動させることなく開離させる場合と比べて、各可動接点34a、34bを対応する固定接点33a、33bから開離させる力を増加させることができる。すなわち、各可動接点34a、34bと対応する固定接点33a、33bとが溶着することによる電磁継電器100の性能低下を低減できる。
また、可動接触子32の第1面321の一対の可動接点34a、34bが設けられている部分が、同一の傾斜角度θを有する傾斜面321a、321bである。これにより、一対の可動接点34a、34bを対応する固定接点33a、33bに対して略同時に部分的に接触又は開離させ、部分的に接触した部分又は開離していない部分を中心(支点)に同じ方向に回動させることができる。このため、各可動接点34a、34bと対応する固定接点33a、33bとが全面的に接触又は開離する結果として溶着することによる電磁継電器100の性能低下をより確実に低減できる。
また、第2方向における可動接触子32の貫通孔323と略円柱形状の可動軸35との間には、隙間324(図5に示す)が設けられており、この隙間324によって可動接触子32が可動軸35に対して第2方向に傾動、すなわち、第1方向周りに回動可能になっている。これにより、一対の可動接点34a、34bが対応する固定接点33a、33bに対して接触または開離するときにおける可動接触子32の回動を容易にし、各可動接点34a、34bと対応する固定接点33a、33bとが溶着することによる電磁継電器100の性能低下をより確実に低減できる。
なお、例えば、第1面が第1方向(X方向)に対して同一方向に傾斜している可動接触子を用いた場合であっても、一対の可動接点を対応する固定接点に対して第2方向(Y方向)周りに回動させることができる。しかし、この場合、各可動接点は、それぞれ独立して対応する固定接点に対して第2方向周りに回動するため、各可動接点が対応する固定接点に接触する場合の溶着軽減効果、および、各可動接点を対応する固定接点から第2方向周りに回動させて開離させる場合の開離力向上効果が薄れてしまう。このため、一対の可動接点を対応する固定接点に対して略同時に第1方向周りに回動させることができる、第1面が第2方向(Y方向)に対して同一方向に傾斜している可動接触子を用いるのが好ましい。
第1実施形態の電磁継電器100では、可動接触子32は、互いに同一の傾斜角度θを有する2つの傾斜面321a、321bを有しているが、これに限らない。例えば、可動接触子は、相互に傾斜角度が異なる2つの傾斜面を有するように構成してもよい。
また、可動接触子32は、第1面321の少なくとも一対の可動接点34a,34bが設けられている部分が、第1方向(X方向)および可動接触子32の移動方向(Z方向)の両方に直交する第2方向(Y方向)に対して同一方向に傾斜していればよい。すなわち、可動接触子は、例えば、第1面の全体が第2方向に対して同一方向に傾斜するように構成してもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の電磁継電器200は、図10に示すように、可動軸35の連結端部35aが傾斜部材60を有している点で、第1実施形態の電磁継電器100とは異なっている。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
傾斜部材60は、第2方向に延びかつ可動接触子32の第1面321に一端縁が接触する接触面61を有していると共に、可動接触子32の第1面321に接触する接触面61の他端に、この接触面61から可動接触子32の移動方向(Z方向)に突出する突出部62を有する、側面J字状の部材で構成している。この傾斜部材60は、接触面61の反対側の面(Z方向上側の面)が、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して略平行になるように、可動軸35の上端の円板状の連結端部35aに固定されている。すなわち、連結端部35aの下端面は、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して略平行であるため、連結端部35aの下端面に接触する傾斜部材60の接触面61の反対側の面(Z方向上側の面)も、固定接点配置面311に対して略平行となる。
また、第2実施形態の電磁継電器200では、可動接触子32は、第1面321と第2面322とが略平行になるように設けられている。すなわち、可動接触子32の第1面321は、傾斜部材60の突出部82により、第2方向に対して同一方向に傾斜しており、一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311と所定の傾斜角度θ(例えば0.5度〜3度)を成している。
よって、第2実施形態の電磁継電器200は、第1実施形態の電磁継電器100と同様に動作する。すなわち、図11〜図15に示すように、各可動接点34a、34bは、最初に接触した部分Pまたは最初に開離せずに接触したままの部分2を中心に回動しつつ、対応する固定接点33a、33bに対して接触または開離する。
このように、第2実施形態の電磁継電器200では、連結端部35aが、第2方向(Y方向)に延びかつ一端縁が可動接触子32の第1面321に接触する接触面61を有していると共に、可動接触子32の第1面321に接触する接触面61の他端に、この接触面61から可動接触子32の移動方向(Z方向)に突出する突出部62をする、側面J字状の部材で構成されたた傾斜部材60を有している。これにより、可動接触子32に特別な加工を施すことなく、可動接触子32の第1面321を一対の固定端子31a、31bの固定接点配置面311に対して傾斜させることができる。すなわち、固定接点および可動接点間が溶着することによる性能低下を低減できる電磁継電器を容易に得ることができる。
なお、連結端部35aは、可動軸35の可動接触子32の第1面321側の端部に設けられると共に、可動軸35と可動接触子32を連結し、かつ、可動接触子32の第1面321を第2方向(Y方向)に傾斜させるように構成されていればよい。例えば、可動軸の一端部に、可動接触子の貫通孔に対して係止可能なフランジを設け、このフランジの可動接触子の第1面に接触する面を第2方向に傾斜させてもよい。
また、傾斜部材60は、接触面61に設けられた突出部62を有する場合に限らず、例えば、突出部の代わりに接触面を第2方向に傾斜する傾斜面にしてもよい。また、傾斜部材として、可動接触子の第1面に接触する面が第2方向に傾斜する傾斜面である抜け止めリングを用いてもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の電磁継電器300は、図16および図17に示すように、可動接触子32の移動方向(Z方向)に沿った高さが異なり、かつ、対応する固定接点33a、33bとの接触面341a、341bが第1方向に対して同一方向に傾斜した可動接点134a、134bを有する点で、第1実施形態の電磁継電器100とは異なっている。なお、第3実施形態では、第1実施形態と同一部分に同一参照番号を付して説明を省略し、第1実施形態と異なる点について説明する。
第3実施形態の電磁継電器300では、復帰状態から動作状態になるとき、まず、一対の可動接点134a、134bのうちの固定接点33a、33bに近い左側の可動接点134aの接触面341aが、対応する左側の固定接点33aに接触する。そして、可動接点134aが最初に接触した部分Pを中心(支点)に第2方向周りに回動し、右側の可動接点134bの接触面341bが、対応する右側の固定接点33bに接触した後、さらに、各可動接点134a、134bが、図17の手前側(Y方向における最初に接触した部分)を中心に第1方向周りに回動する。
また、電磁継電器300が動作状態から復帰状態になるときは、まず、各可動接点134a、134bが、図17の手前側を中心に第1方向周りに回動した後、可動接点134aが最初に接触した部分Pを支点として第2方向周りに回動し、最後に、可動接点134aが最初に接触した部分Pが固定接点33aから離間する。
このように、対応する固定接点33a、33bとの接触面341a、341bが第1方向に対して同一方向に傾斜し、かつ、可動接触子32の移動方向(Z方向)の高さが異なる一対の可動接点134a、134bを設けることでも、各可動接点134a、134bと対応する固定接点33a、33bとが溶着することによる電磁継電器100の性能低下を低減できる。
なお、接触面341a、341bは、第1方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面に限らず、例えば、対応する固定接点33a、33b方向に突出した半球面であってもよい。
本発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
本発明の電磁継電器は、
内部に閉鎖空間が形成された箱形の絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングにそれぞれ互いに電気的に独立して固定されると共に、前記閉鎖空間内に固定接点配置面をそれぞれ有する一対の固定端子と、
前記閉鎖空間内に設けられると共に、前記一対の固定端子の前記固定接点配置面に対向する第1面を有し、かつ、前記第1面が前記一対の固定端子の前記固定接点配置面の各々に対して接近および開離するように移動可能に配置された導電性を有する板状の可動接触子と、
前記一対の固定端子の前記固定接点配置面にそれぞれ設けられた一対の固定接点と、
前記可動接触子の前記第1面にそれぞれ設けられていると共に、前記一対の固定接点の各々に対向し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する接近に伴って前記一対の固定接点の各々に接触し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する開離に伴って前記一対の固定接点の各々から開離するように配置された一対の可動接点と、
を備え、
前記可動接触子の前記第1面の少なくとも前記一対の可動接点がそれぞれ設けられている部分が、前記一対の固定端子の配列方向である第1方向および前記可動接触子の移動方向の両方に直交する第2方向に対して同一方向に傾斜し、かつ、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが接触するときに前記可動接触子の前記第1面が前記第1方向周りに傾動可能である。
前記第1態様の電磁継電器によれば、可動接点と固定接点との接触時には、一対の固定接点の端面に対して一対の可動接点の端面が平行移動して全面で同時的に接触するのではなく、まず、各可動接点と対応する固定接点とが部分的に接触し、接触した部分を中心(支点)に各可動接点が回動して各可動接点の残りの部分が固定接点に接触する。逆に、可動接点と固定接点との開離時には、一対の固定接点に対して一対の可動接点が平行移動して開離するのではなく、各可動接点が対応する固定接点に対して回動して、各可動接点と固定接点とが一部接触したままの部分を残すように各可動接点の大部分が固定接点から開離したのち、残りの一部の接触した部分も開離させるようにしている。このように、可動接点と固定接点とにおいて、全面的に接触および開離するのではなく、部分的に接触および開離する結果、固定接点および可動接点間が溶着することによる電磁継電器の性能低下を低減できる。
本発明の第2態様の電磁継電器では、
前記可動接触子の前記第1面の前記一対の可動接点がそれぞれ設けられている部分が、同一の傾斜角度を有する傾斜面である。
前記第2態様の電磁継電器によれば、一対の可動接点を対応する固定接点に対して略同時に部分的に接触又は開離させ、部分的に接触した部分又は開離していない部分を中心(支点)に同じ方向に回動させることができるので、各可動接点と対応する固定接点とが溶着することによる電磁継電器100の性能低下をより確実に低減できる。
本発明の第3態様の電磁継電器では、
前記可動接触子の前記移動方向に沿って延びる可動軸をさらに備え、
前記可動接触子が、前記一対の可動接点間に配置されていると共に、前記可動接触子の前記移動方向に貫通し、かつ、前記可動軸が嵌合された貫通孔を有し、
前記第2方向における前記可動軸と前記貫通孔との間に、前記可動接触子を傾動可能な隙間が設けられて、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが接触するときに前記可動接触子の前記第1面が前記第1方向周りに傾動可能である。
前記第3態様の電磁継電器によれば、一対の可動接点が対応する固定接点に対して接触または開離するときにおける可動接触子の回動を容易にし、各可動接点と対応する固定接点とが溶着することによる電磁継電器の性能低下をより確実に低減できる。
本発明の第4態様の電磁継電器では、
前記可動接触子の前記第1面が、前記一対の可動接点がそれぞれ設けられた一対の傾斜面と、この一対の傾斜面の間に設けられかつ前記貫通孔が設けられた平坦面とを有し、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが開離した状態において、前記平坦面が、前記一対の固定端子の前記固定接点配置面の各々に対して平行に移動可能である。
前記第4態様の電磁継電器によれば、第1面の平坦面と固定接点配置面とが平行であることを基準として、可動接触子32を位置決めすることで、傾斜面を設計通りの傾斜角度θで傾斜させることができる。すなわち、固定接点および可動接点間が溶着することによる性能低下を低減できる電磁継電器を容易に得ることができる。
本発明の第5態様の電磁継電器では、
前記可動接触子の前記移動方向に沿って延びる可動軸と、
前記可動接触子の前記第1面とは反対側の第2面に接触すると共に、前記可動軸が中心に位置し、かつ、前記可動軸に沿って伸縮するコイルばねと、
前記可動軸に保持されていると共に、前記コイルばねを前記可動接触子と共に挟持する支持板部と、
を備え、
前記可動接触子が、前記一対の可動接点間に配置されていると共に、前記可動接触子の前記移動方向に貫通し、かつ、前記可動軸が嵌合された貫通孔を有しており、
前記可動軸が、前記可動接触子の前記第1面側の一端に、前記可動軸と前記可動接触子を連結すると共に、前記可動接触子の前記第1面を前記第2方向に傾斜させる連結端部を有している。
前記第5態様の電磁継電器によれば、可動接触子に特別な加工を施すことなく、可動接触子の第1面を一対の固定端子の固定接点配置面に対して傾斜させることができる。すなわち、固定接点および可動接点間が溶着することによる性能低下を低減できる電磁継電器を容易に得ることができる。
本発明の第6態様の電磁継電器では、
前記連結端部が、前記第2方向に延びかつ前記可動接触子の前記第1面に接触する接触面を有していると共に、前記可動接触子の前記第1面に接触する接触面にこの接触面から前記可動接触子の前記移動方向に突出する突出部が設けられた傾斜部材を有する。
前記第6態様の電磁継電器によれば、可動接触子に特別な加工を施すことなく、可動接触子の第1面を一対の固定端子の固定接点配置面に対して傾斜させることができる。すなわち、固定接点および可動接点間が溶着することによる性能低下を低減できる電磁継電器を容易に得ることができる。
本発明の第7態様の電磁継電器では、
前記一対の可動接点の各々が、相互に異なりかつ前記可動接触子の前記移動方向に沿った高さを有すると共に、前記一対の可動接点の各々に対応する固定接点との接触面が、前記第1方向に対して同一方向に傾斜している。
前記第7態様の電磁継電器によれば、各可動接点が対応する固定接点に対して接触または開離するときに、各可動接点が、最初に接触する部分を中心に第2方向に加えて第1方向にも回動する。このため、各可動接点と対応する固定接点とが溶着することによる電磁継電器の性能低下をより確実に低減できる。
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の電磁継電器は、前記実施形態の電磁継電器に限らず、他の構成の電磁継電器に適用することができる。
1 ハウジング
10 ケース
11 端子溝
12 係止孔
20 カバー
21 仕切り壁
22 端子孔
30 閉鎖空間形成部
31a,31b 固定端子
311 固定接点配置面
32 可動接触子
321 第1面
321a,321b 傾斜面
321c 平坦面
322 第2面
323 貫通孔
324 隙間
33a,33b 固定接点
34a,34b,134a,134b 可動接点
341a,341b 接触面
35 可動軸
35a 連結端部
36 コイルばね
37 ばね受け皿(支持板部)
38 抜け止めリング
40 電磁石部
41 スプール
42 コイル
43 コイル端子
44 第2ヨーク
51 フランジ
52 セラミックプレート
521 端子孔
53 第1ヨーク
531 孔部
54 有底筒体
55 永久磁石
56 磁石ホルダ
57 固定鉄心
58 可動鉄心
59 復帰ばね
60 傾斜部材
61 接触面
62 突出部
70 閉鎖空間
71 アーク用シールド部材
100,200,300 電磁継電器
P 可動接点が固定接点に最初に接触した部分
θ 傾斜角度

Claims (7)

  1. 内部に閉鎖空間が形成された箱形の絶縁性のハウジングと、
    前記ハウジングにそれぞれ互いに電気的に独立して固定されると共に、前記閉鎖空間内に固定接点配置面をそれぞれ有する一対の固定端子と、
    前記閉鎖空間内に設けられると共に、前記一対の固定端子の前記固定接点配置面に対向する第1面を有し、かつ、前記第1面が前記一対の固定端子の前記固定接点配置面の各々に対して接近および開離するように移動可能に配置された導電性を有する板状の可動接触子と、
    前記一対の固定端子の前記固定接点配置面にそれぞれ設けられた一対の固定接点と、
    前記可動接触子の前記第1面にそれぞれ設けられていると共に、前記一対の固定接点の各々に対向し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する接近に伴って前記一対の固定接点の各々に接触し、かつ、前記可動接触子の前記一対の固定端子に対する開離に伴って前記一対の固定接点の各々から開離するように配置された一対の可動接点と、
    を備え、
    前記可動接触子の前記第1面の少なくとも前記一対の可動接点がそれぞれ設けられている部分が、前記一対の固定端子の配列方向である第1方向および前記可動接触子の移動方向の両方に直交する第2方向に対して同一方向に傾斜し、かつ、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが接触するときに前記可動接触子の前記第1面が前記第1方向周りに傾動可能であり、
    前記一対の可動接点の各々が、相互に異なりかつ前記可動接触子の前記移動方向に沿った高さを有すると共に、前記一対の可動接点の各々に対応する固定接点との接触面が、前記第1方向に対して同一方向に傾斜している、電磁継電器。
  2. 前記可動接触子の前記第1面の前記一対の可動接点がそれぞれ設けられている部分が、同一の傾斜角度を有する傾斜面である、請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記可動接触子の前記移動方向に沿って延びる可動軸をさらに備え、
    前記可動接触子が、前記一対の可動接点間に配置されていると共に、前記可動接触子の移動方向に貫通し、かつ、前記可動軸が嵌合された貫通孔を有し、
    前記第2方向における前記可動軸と前記貫通孔との間に、前記可動接触子を傾動可能な隙間が設けられて、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが接触するときに前記可動接触子の前記第1面が前記第1方向周りに傾動可能である、請求項1または2に記載の電磁継電器。
  4. 前記可動接触子の前記第1面が、前記一対の可動接点がそれぞれ設けられた一対の傾斜面と、この一対の傾斜面の間に設けられかつ前記貫通孔が設けられた平坦面とを有し、前記一対の固定接点と前記一対の可動接点とが開離した状態において、前記平坦面が、前記一対の固定端子の前記固定接点配置面の各々に対して平行に移動可能である、請求項3に記載の電磁継電器。
  5. 前記可動接触子の前記移動方向に沿って延びると共に、前記可動接触子の前記移動方向に沿って移動可能な可動軸と、
    前記可動接触子の前記第1面とは反対側の第2面に接触すると共に、前記可動軸が中心に位置し、かつ、前記可動軸に沿って伸縮するコイルばねと、
    前記可動軸に保持されていると共に、前記コイルばねを前記可動接触子と共に挟持する支持板部と、
    を備え、
    前記可動接触子が、前記一対の可動接点間に配置されていると共に、前記可動接触子の前記移動方向に貫通し、かつ、前記可動軸が嵌合された貫通孔を有しており、
    前記可動軸が、前記可動接触子の前記第1面側の一端に、前記可動軸と前記可動接触子とを連結すると共に、前記可動接触子の前記第1面を前記第2方向に傾斜させる連結端部を有している、請求項1に記載の電磁継電器。
  6. 前記連結端部が、前記第2方向に延びかつ前記可動接触子の前記第1面に接触する接触面を有していると共に、前記接触面にこの接触面から前記可動接触子の前記移動方向に突出する突出部が設けられた傾斜部材を有する、請求項5に記載の電磁継電器。
  7. 前記可動軸と前記貫通孔との間に、前記可動接触子を傾動可能な隙間が設けられている、請求項5または6に記載の電磁継電器。
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