JP6701958B2 - 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6701958B2
JP6701958B2 JP2016103504A JP2016103504A JP6701958B2 JP 6701958 B2 JP6701958 B2 JP 6701958B2 JP 2016103504 A JP2016103504 A JP 2016103504A JP 2016103504 A JP2016103504 A JP 2016103504A JP 6701958 B2 JP6701958 B2 JP 6701958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
edge
unit
character string
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016103504A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017108371A (ja
Inventor
拓巳 秋山
拓巳 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to US15/360,204 priority Critical patent/US9894227B2/en
Publication of JP2017108371A publication Critical patent/JP2017108371A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6701958B2 publication Critical patent/JP6701958B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Image Input (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラムに関する。
ADF(自動原稿搬送装置)などの用紙搬送装置では、1枚ずつ用紙を定期的に搬送されるように構成されている。しかし、静電気、湿度等により用紙同士が吸着し、2枚以上の用紙が重なりあって搬送されてしまう不具合(以下、重送と記述する)が発生する場合がある。そこで従来の用紙搬送装置では専用のセンサを用いて重送を検知する手法が用いられている。例えば、用紙を挟み込むように超音波センサを配置し、用紙が1枚で搬送された場合と重送された場合とでの受信信号の違いから用紙の紙厚を検知し、重送状態を検出する技術が既に知られている。
一方、画像処理によって重送を検知する技術としては、例えば特開2004−186807号公報(特許文献1)に開示された発明が公知である。この発明は、スキャナにより得られる画像を利用して帳票の重送を検知するため、スキャナから入力される画像から一定の直線成分を含むエッジを検出し、各エッジの傾きに基づいて帳票の重送を行うように構成されている。
しかし、今までの重送検知機構では、2枚の用紙がずれて搬送された場合には、紙厚を正確に測定できず、重送を検出できないことがある。また、重送検知専用のセンサを必要とするため、システム全体でのコストが増加する。また、専用のセンサを設けず、スキャナ読み取り画像を画像処理的に解析することで重送を検知する前記公知例では、2枚の用紙の傾きが同じ場合には重送を検知できない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、読み取った原稿画像の画像データに基づいて、2枚の原稿がいかなる重なり方でも、画像処理的に当該原稿の重送の検出を可能とすることにある。
前記課題を解決するため、本発明の一態様は、光学的に原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読み取り部と、前記読み取り部で生成した画像データに対してエッジの抽出を行うエッジ抽出部と、前記エッジ抽出部で抽出したエッジデータに対して特徴点の探索を行う特徴点探索部と、前記特徴点探索部で探索した特徴点情報より原稿領域サイズの算出を行う原稿領域サイズ算出部と、ユーザが原稿サイズを指定するためのユーザ操作部と、前記原稿領域サイズ算出部で算出した原稿サイズ情報とユーザ指定原稿サイズ情報を比較し、原稿の重送を判定する重送判定部と、を備え、前記重送判定部は、生成された前記画像データに含まれる複数の文字矩形ブロックのうち、所定の距離以内に存在する当該文字矩形ブロックを結合して生成される文字列ブロックを抽出する文字列抽出部と、前記文字列ブロックの長さに相当する線分を含む直線を近似直線として算出する近似直線算出部と、各文字列ブロックに対応して算出された前記近似直線の各々の傾きを比較する近似直線傾き比較部と、を備え、比較した前記傾きの差異があらかじめ設定された角度以上であるか否かに基づいて、前記原稿の重送を判定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、読み取った原稿画像の画像データに基づいて、2枚の原稿がいかなる重なり方でも、画像処理的に当該原稿の重送を検出することができる。なお、前記以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明において明らかにされる。
本発明の一実施形態における実施例1の情報処理装置としての画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図1に示した画像処理装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 判別される原稿の重なり状態を示す説明図である。 実施例1に係る画像処理装置の全体処理の処理手順一例を示すフローチャートである。 原稿が重送された場合に画像処理装置によって読み取られる画像の一例を示す図である。 実施例1に係る画像処理装置のエッジ抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。 図6のフローチャートによるエッジ抽出処理の処理結果の一例を示す図である。 実施例1に係る画像処理装置の上辺特徴点探索処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8のフローチャートによる上辺特徴点探索処理の一例を示す説明図である。 実施例1に係る画像処理装置の下辺特徴点探索処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図10のフローチャートによる下辺特徴点探索処理の一例を示す説明図である。 実施例1に係る画像処理装置の原稿領域サイズ算出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図12のフローチャートによる原稿領域サイズ算出処理の一例を示す説明図である。 公知技術に係る重送検知の方法を示す説明図である。 本発明における重送検知の方法を示す説明図である。 判別される原稿が包含関係にある重なり状態を示す説明図である。 実施例2に係る画像処理装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 実施例2に係る画像処理装置における全体処理の一例を示すフローチャートである。 図18におけるステップS14−1の文字列領域抽出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図19の文字列領域抽出処理における文字矩形ブロック抽出処理の一例を示す説明図である。 図20における文字矩形ブロック抽出処理の一例を示す説明図である。 図18における文字列抽出処理の一例を示す説明図である。 図18における文字列近似直線算出処理の一例を示す説明図である。 図18における文字列近似直線傾き比較処理の一例を示す説明図である。
本発明は、画像処理による原稿重送検知処理に際して、エッジの連続性評価や、原稿領域を覆う領域サイズを算出し、そのサイズ情報とユーザ入力の原稿サイズ情報との比較を行うことにより、重送の検知を行うことが特徴になっている。また、この構成に加えて原稿内部の文字列領域を抽出し、その傾き情報から重送状態の検出を行うことが特徴となっている。すなわち、本発明では、前記特許文献1記載の技術(以下、公知技術と称す。)とは、重送された原稿を覆う領域サイズを算出し、そのサイズ情報を根拠に重送を検知するという点で異なる。
ここで、前記公知技術と本願発明の相違点について説明する。
図14は前記公知技術に係る重送検知の方法を示す説明図である。
前記公知技術では、以下のような手順で重送を検知している。
1.重送された2枚の原稿G1,G2に関してエッジ検出処理を行い、その上端エッジaと下端エッジb、左端エッジcと右端エッジdをそれぞれ検出する。
2.次に、対向する上端エッジaと下端エッジbあるいは左端エッジcと右端エッジdの傾きを比較する。
3.前記比較により、上端エッジaと下端エッジb、あるいは左端エッジcと右端エッジdの傾きが不一致の場合に重送と検知する。
例えば、図14(a)のような場合、上端エッジaと下端エッジbまたは左端エッジcと右端エッジdの傾きが不一致であることから重送と検知される。
ただし、図14(b)あるいは図14(c)のように2枚の原稿G1,G2の傾きが同じ場合、上端エッジaと下端エッジbあるいは左端エッジcと右端エッジ,dの傾きは一致するため、前記特許文献1記載の技術では重送を検知することができない。
これに対して本発明では2枚の原稿G1,G2の傾きが同じ場合でも重送検知を可能とするように、原稿G1,G2を覆う領域を検出し、そのサイズ情報とユーザ指定原稿サイズを比較することで重送の検知を行うことを特徴としている。
図15は本発明における重送検知の方法を示す説明図である。
本発明では、以下のような手順で重送を検知している。
1.原稿G1,G2を覆う領域(点線領域)Rを検出し、その幅Wと高さHを計算する(図15(a)および図15(b))。
2.得られたWとHから読み取った原稿G1,G2の主走査サイズと副走査サイズを推定する。
3.ユーザが指定した原稿サイズと前記推定した原稿G1,G2の主走査サイズと副走査サイズとが一致するか否かを判定し、不一致の場合に重送と検知する。
これにより、前記公知技術では重送検知ができなかった2枚の原稿G1,G2の傾きが同じ場合でも重送検知が可能となる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について、実施例を挙げて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の実施例1に係る情報処理装置としての画像処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。同図において、画像処理装置100は、CPU100H1、ASIC100H2、記憶装置100H3およびバス(bus)100H4を有する。
CPU100H1は、画像処理装置100が行う各種処理に係る演算および画像データの加工を行う演算装置である。さらに、CPU100H1は、画像処理装置100が有する装置等を制御する制御装置である。
ASIC100H2は、画像処理装置100が行う画像処理に係る各種処理および画像データ等の各種データの加工を行う電子回路である。なお、ASIC100H2は、FPGA等のPLD(Programmable Logic Device)でもよい。
記憶装置100H3は、画像処理装置100が扱うデータ、プログラムおよび設定値等を記憶する。また、記憶装置100H3は、いわゆるメモリ(memory)等である。なお、記憶装置100H3は、ハードディスク等の補助記憶装置等を有してもよい。
読み取りユニット200は、画像処理装置100内ハードウェアとバス100H4を介して接続され、相互に画像データD1等の各種データを送受信する。操作パネル300は、画像処理装置100内ハードウェアとバス100H4を介して接続され、相互にユーザ指定原稿サイズD2等の各種データを送受信する。
なお、本実施形態に係る画像処理装置100は、例えば情報処理装置(PC:Personal Computer)400に接続され、情報処理システム500として構成することができる。この場合、画像処理装置100はPC400の画像読み取り装置として機能する。また、PCに代えてあるいはPCに加えて画像形成装置に接続された情報処理システム500として構成することもできる。この場合、画像処理装置100は画像形成装置の画像読み取り装置としても機能することができる。
図2は、画像処理装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図2において、画像処理装置100は、読み取り部100F1、エッジ抽出部100F2、上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4、傾き比較判定部100F5、原稿領域サイズ算出部100F6、ユーザ操作部100F7、設定読み込み部100F8および原稿サイズ比較重送判定部100F9を有する。
読み取り部100F1は、原稿1に画像形成される画像等を読み取る画像読み取り部であり、画像データD1を生成する。エッジ抽出部100F2は、画像データD1から原稿領域の上辺および下辺部分をエッジ情報として抽出したエッジ画像を生成する。なお、符号1は原稿G1,G2を特定せずに総称する場合に付している。上辺特徴点探索部100F3は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の上辺部分における各種特徴点を検出する。また、エッジ情報の連続性の評価を行い、十分な長さを持ったエッジ直線が検出できない場合、重送状態と判定する。
下辺特徴点探索部100F4は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の下辺部分における各種特徴点を検出する。また、エッジ情報の連続性の評価を行い、十分な長さを持ったエッジ直線が検出できない場合、重送状態と判定する。傾き比較判定部100F5は、上辺特徴点探索部100F3および下辺特徴点探索部100F4によって検出された各種特徴点に基づき、原稿領域の上辺直線式および下辺直線式を算出する。さらに、算出した上辺および下辺の傾き情報の比較を行い、傾きが不一致の場合、重送状態と判定する。
原稿領域サイズ算出部100F6は、検出した各種情報から、原稿部分を覆う領域を形成する4つの座標を算出する。さらに、その座標情報から原稿領域サイズを算出する。
一方、ユーザ操作部100F7からは、ユーザにより読み取る原稿1のサイズ情報が指定され、ユーザ指定原稿サイズD2が生成される。設定読み込み部100F8は、ユーザ操作部100F7からユーザ指定の原稿サイズ情報を読み込む。原稿サイズ比較重送判定部100F9は、原稿領域サイズ算出部100F6によって算出された原稿領域サイズと、設定読み込み部100F8によって設定されたユーザ指定原稿サイズを比較する。原稿サイズ不一致の場合、重送状態との判定を行う。このように、ユーザ操作部100F7からユーザが原稿サイズ情報を入力することによって、重送状態を判断するための根拠となるデータを得ることができる。
図3は、判別される原稿の重なり状態を示す説明図である。ここでは、分かりやすいように重なりあう2枚の原稿G1,G2の下に位置する方の原稿G2を網掛けで塗りつぶしている。本実施形態では、原稿G1,G2が重送されて読み取り部100F1が読み取った場合、大きく分けて図3(a)〜図3(d)に示す4つの状態であることを判別し、これらの状態であると判別されたとき、原稿が重送状態と検知する。なお、4つの状態とは、
・ 2枚の原稿G1,G2の傾きが異なる(図3(a))。
・ 2枚の原稿G1,G2の傾きが異なり、かつ各辺上で交差している(図3(b))。
・ 2枚の原稿G1,G2の傾きが同一(図3(c))。
・ 2枚の原稿G1,G2の傾きが同一で、かつ各辺上での交差がない(図3(d))。
という状態である。
図4は、本実施形態に係る画像処理装置の全体処理の処理手順一例を示すフローチャートである。
図4において、ます、ユーザによりADFの原稿トレイに原稿1が載置され、ユーザ操作部100F7に対して、読み取る原稿サイズ情報が設定される。設定読み込み部100F8は、ユーザ操作部100F7より、読み取り原稿サイズ情報を受け取る(ステップS1)。原稿1の読み取り指示が入力されると、読み取り部100F1により原稿1の読み取りが行われる(ステップS2)。エッジ抽出部100F2は、読み取った画像データD1に対して、エッジ抽出フィルタ処理、2値化、ノイズ除去の各種処理を行い、原稿領域の上辺および下辺部分をエッジ情報として抽出したエッジ画像を生成する(ステップS3)。
上辺特徴点探索部100F3は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の上辺部分における各種特徴点を検出する(ステップS4)。また、エッジ情報の連続性を評価し、十分な長さを持ったエッジ直線が検出できない場合(例えば、図3(b)の状態、ステップS5:YES)、重送状態と判定する(ステップS15)。すなわち、十分な長さを持ったエッジ直線とは、エッジ画像の上辺部分がエッジ検出対象となっている原稿の上辺の長さに足る長さに対応する。このエッジ直線が原稿1の上辺の長さに足る長さよりも足らなければ、エッジ直線が交差していると判断できる。
十分な長さを持ったエッジ直線が検出できた場合(ステップS5:NO)、下辺特徴点探索部100F4は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の下辺部分における各種特徴点を検出する(ステップS6)。また、エッジ情報の連続性の評価を行い、十分な長さを持ったエッジ直線が検出できない場合(例えば、図3(b)の状態、ステップS7:YES)、重送状態と判定する(ステップS15)。下辺部分の場合も上辺部分と同様に、原稿G1と原稿G2の下辺が交差していれば、原稿の下辺の長さに対応する十分な長さではないので、エッジ直線が交差していると判断できる。
十分な長さを持ったエッジ直線が検出できた場合(ステップS7:NO)、傾き比較判定部100F5は、上辺特徴点探索部100F3および下辺特徴点探索部100F4によって検出された各種特徴点に基づき、原稿領域の上辺直線式および下辺直線式を算出する(ステップS8、S9)。
さらに、算出した上辺および下辺の傾き情報を比較し(ステップS10)、傾きが不一致の場合(例えば、図3(a)の状態、ステップS11:YES)、重送状態と判定する(ステップS15)。傾きが一致した場合(ステップS11:NO)、原稿領域サイズ算出部100F6は、検出した各種情報から、原稿部分を覆う領域を形成する4つの座標を算出する。さらに、その座標情報から原稿領域サイズを算出する(ステップS12)。
原稿サイズ比較重送判定部100F9は、原稿領域サイズ算出部100F6によって算出された原稿領域サイズと、設定読み込み部100F8によって設定されたユーザ指定原稿サイズを比較する(ステップS13)。そして、原稿サイズ不一致の場合(例えば、図3(c)または(d)の状態、ステップS14:NO)、重送状態と判定する(ステップS15)。
図5は、原稿が重送された場合に画像処理装置によって読み取られる画像の一例を示す図である。
読み取られた画像の画像データD1は、重送された原稿G1,G2の第1の原稿データA1、第2の原稿データA2および背景領域データA3からなる。
図6はエッジ抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。
図6において、画像処理装置100は、読み取った画像データD1に対して、濃度値が大きく変化する画素群をエッジとして抽出するフィルタ処理を行う(ステップS21)。次に、画像処理装置100は、ステップS21で作成したエッジ抽出画像に対して、ある閾値により2値化処理を行う(ステップS22)。ステップS22で作成した画像には、画像中の輝度値のばらつきなどに起因する細かなノイズが残っている場合がある。これは、次のエッジ探索処理において誤検知の要因となるため取り除くことが好ましい。そこで次に、画像処理装置100は、ローパスフィルタ等によって、ステップS22で2値化したエッジ抽出画像における背景領域データA3に含まれるノイズを除去する(ステップS23)。
図7は、本実施形態に係る画像処理装置のエッジ抽出処理の処理結果の一例を示す図である。
図7(a)はステップS21のエッジ抽出フィルタ処理で用いられるフィルタの一例である。画像データD1に対して、フィルタFIL1を用いて、図6に示す各処理が行われる。なお、フィルタFIL1は、1次微分を行うフィルタであり、濃度が大きく変化する画素が横方向に連なっている箇所がエッジとして抽出される。
画像データD1に対してFIL1を用いたエッジ抽出処理を行った結果、図7(b)のような画像データD3が生成される。画像データD3において、抽出された原稿上辺のエッジデータをEDG1、原稿下辺のエッジデータをEDG2とする。
また、フィルタFIL1は、いわゆるプリヴィット(Prewitt)のフィルタである。他に、フィルタは、ラプラシアン(Laplacian)、ソーベル(Sobel)またはロバーツ(Roberts)等のフィルタで実現されても良い。
図8は、本実施形態に係る画像処理装置の上辺特徴点探索処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
上辺特徴点探索部100F3は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の上辺部分における各種特徴点(上辺直線代表点、上辺左端エッジ座標、上辺右端エッジ座標)を検出する。そして、上辺エッジデータEDG1に関して、最も左(X最小)の画素を探索し、上辺左端エッジ座標としてその座標値を記憶する(ステップS31)。
次いで、予め定めたX座標数ラインについてY方向に画像を走査し、最も上(Y最小)の上辺エッジデータEDG1上の代表点とする(ステップS32)。ステップS32で探索した代表点に関して、その連続性を評価し、上辺エッジデータEDG1が十分な長さを持った直線であるか否かを判定する(ステップS33)。上辺エッジデータEDG1に関して、最も右(X最大)の画素を探索し、上辺右端エッジ座標としてその座標値を記憶する(ステップS34)。このようにして4つの特徴点が探索される。
図9は、本実施形態に係る画像処理装置の上辺特徴点探索処理の一例を示す説明図である。
図8のフローチャートで説明したように、上辺エッジデータEDG1に関して探索処理を行い、その最も左(X最小)の座標である上辺左端エッジ座標と、上辺エッジデータEDG1上の代表点と、最も右(X最大)の座標である上辺右端エッジ座標とを検出する。
例えば、図9において代表点として検出される画素数を4点とした場合、座標PTaが上辺左端エッジ座標、座標PT1、PT2、PT3、PT4が上辺直線代表点、座標PTbが上辺右端エッジ座標である。
図10は、本実施形態に係る画像処理装置の下辺特徴点探索処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
下辺特徴点探索部100F4は、エッジ抽出部100F2で生成されたエッジ画像の下辺部分における各種特徴点(下辺直線代表点、下辺左端エッジ座標、下辺右端エッジ座標)を検出する。そして、下辺エッジデータEDG2に関して、最も左(X最小)の画素を探索し、下辺左端エッジ座標としてその座標値を記憶する(ステップS41)。次いで、予め定めたX座標数ラインについてY方向に画像を走査し、最も下(Y最大)の下辺エッジデータEDG2上の代表点とする(ステップS42)。
ステップS42で探索した代表点に関して、その連続性を評価し、下辺エッジデータEDG2が十分な長さを持った直線であるか否かを判定する(ステップS43)。下辺エッジデータEDG2に関して、最も右(X最大)の画素を探索し、下辺右端エッジ座標としてその座標値を記憶する(ステップS44)。このようにして4つの特徴点が探索される。
図11は、本実施形態に係る画像処理装置の下辺特徴点探索処理の一例を示す説明図である。
図10のフローチャートで説明したように、下辺エッジデータEDG2に関して探索処理を行い、その最も左(X最小)の座標である下辺左端エッジ座標と、下辺エッジデータEDG2上の代表点と、最も右(X最大)の座標である下辺右端エッジ座標とを検出する。
例えば、図11において代表点として検出される画素数を4点とした場合、座標PBaが下辺左端エッジ座標、座標PB1、PB2、PB3、PB4が下辺直線代表点、座標PBbが下辺右端エッジ座標である。
図12は、本実施形態に係る画像処理装置の原稿領域サイズ算出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
原稿領域サイズ算出部100F6は、検出した各種情報から、原稿部分を覆う領域を形成する4つの座標を算出する。さらに、その座標情報から原稿領域サイズを算出する。そして、上辺左端エッジ座標と、上辺右端エッジ座標とで、Y座標が小さい方を選択する(ステップS51)。次いで、下辺左端エッジ座標と、下辺右端エッジ座標とで、Y座標が大きい方を選択する(ステップS52)。
ステップS51で選択した座標を通り、上辺直線式と直交する直線式を算出する。また、ステップS52で選択した座標を通り、下辺直線式と直交する直線式を算出する(ステップS53)。上辺直線式と下辺直線式、ステップS53で算出した各直線式が互いに交差する4つの座標を算出する(ステップS54)。ステップS54で算出した4つの座標から、原稿部分を覆う領域のサイズを算出する(ステップS55)。
図13は、本実施形態に係る画像処理装置の原稿領域サイズ算出処理の一例を示す説明図である。
図9に示す上辺左端エッジ座標PTaと上辺右端エッジ座標PTbとを比較し、図13(a)に示すようにY座標が小さな方を選択し、これを座標P1とする。さらに、図11に示す下辺左端エッジ座標PBaと下辺右端エッジ座標PBbとを比較し、図13(a)に示すようにY座標が大きな方を選択し、これを座標P4とする。
次に、座標P1を通り、上辺直線式L1と直交する直線式L3を算出する。また、座標P2を通り、下辺直線式L2と直交する直線式L4を算出する。その後、直線L1,L2,L3,L4が互いに交わる4つの座標P1,P2,P3,P4を算出する。最後に、座標P1,P2,P3,P4より、各座標間の距離W1、W2、H1、H2を算出する。
距離W1または距離W2は、検知した原稿領域の主走査サイズ情報であり、距離H1または距離H2は、検知した原稿領域の副走査サイズ情報である。この距離情報から原稿領域サイズを算出することができる。
なお、図2、図4、図6、図8、図10および図12の各フローチャートに示された制御手順はコンピュータプログラムとして構成され、画像処理装置100の記憶装置100H3からCPU100H1にダウンロードされ、実行される。また、前記プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。その場合、この記録媒体を用いて前記CPU100H1に当該プログラムをインストールすることができる。なお、前記記録媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記憶媒体は特に限定されないが、例えばCD−ROM等の記録媒体が使用できる。
実施例1では、図3(a)ないし(d)のように2枚の原稿G1,G2の辺が重なっている場合、あるいは2枚の原稿G1,G2の傾きが同じ場合には重送を検知できる。しかし、図16に示すように2枚の原稿G1,G2が包含関係になっている場合には、重送を検知することができない。実施例2は、このような2枚の原稿G1,G2(の画像データ)が包含関係になっている場合にも、重送を検知することができるようにした例である。具体的には、エッジの連続性を評価し、原稿領域を覆う領域サイズを算出し、そのサイズ情報とユーザ入力の原稿サイズ情報とを比較し、さらに原稿内部の文字列領域を抽出し、その傾き情報から重送状態の検出を行うようにした。
なお、以下の実施例2に関する説明では、実施例1と異なる構成および機能について説明し、同一もしくは同様な各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
実施例2に係る画像処理装置100のハードウェア構成は図1に示した実施例1と同様である。図17は実施例2に係る画像処理装置100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図17において、画像処理装置100は、読み取り部100F1、エッジ抽出部100F2、上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4、傾き比較判定部100F5、原稿領域サイズ算出部100F6、ユーザ操作部100F7、設定読み込み部100F8、原稿サイズ比較重送判定部100F9、文字列抽出部100F10および文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11を備えている。実施例2は、実施例1に対して文字列抽出部100F10および文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11が付加された構成となっている。その他の読み取り部100F1から原稿サイズ比較重送判定部100F9までの構成は実施例1でと同一である。文字列抽出部100F10は、画像データD1から文書内の各行を構成する文字列領域を抽出し、その文字列領域の近似直線式を算出する。文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11は、文字列抽出部100F10によって算出された各文字列領域の近似直線式から各直線の傾きを比較する。傾き不一致箇所が見つかった場合、重送状態と判定する。
図18は実施例2に係る画像処理装置100における全体処理の一例を示すフローチャートである。図18の処理手順は、実施例1における図4の処理手順に対してステップS14とステップS15の処理の間にステップS14−2〜4の処理を実行し、原稿の重送に対する検出処理を行っている。すなわち、実施例2においても、ステップS1からステップS14まで、実施例1と同じ処理を実行し、ステップS14で、原稿サイズ不一致の場合(例えば、図3(c)または(d)の状態)、ステップS15で重送状態と判定する。
一方、ステップS14で原稿サイズ一致の場合(ステップS14:YES)、文字列抽出部100F10は、読み取った画像データD1に対して、画像データ中から原稿内の文字列ブロックを抽出する文字列抽出処理を実行する(ステップS14−1)。文字列抽出処理で文字列ブロックを抽出した後、文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11は、ステップS14−1で抽出した各文字列ブロックの近似直線式を(文字列)近似直線算出部で算出する(ステップS14−2)。近似直線算出部はステップS14−2の処理部に対応する。さらに、ステップS14−2で算出した各文字列ブロックの近似直線式より、各文字列ブロックの傾きを比較する(ステップS14−3)。このステップS14−3は文字列の近似直線傾き比較部として機能し、この近似直線傾き比較部で文字列ブロックの傾きを比較することにより、例えば、図16に示す状態のように文字列ブロックに関して、その前後の文字列ブロックと傾きが異なっている箇所が見つかった場合(ステップS14−4:YES)、重送状態と判定する(ステップS15)。傾きが異なっている箇所が見つからなかった場合(ステップS14−4:NO)、重送ではないので、この処理を終了する。
図19は、ステップS14−1の文字列領域抽出処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。同図において、文字列抽出部100F10は、まず読み取った画像データD1に対して、ある閾値により2値化処理を行う(ステップS61)。ステップS61で作成した画像には、画像中の輝度値のばらつきなどに起因する細かなノイズが残っている場合がある。このノイズは、後段の文字矩形ブロック抽出処理(ステップS66)において誤検知の要因となる。このようなノイズは取り除くことが好ましい。そこで文字列抽出部100F10は、ローパスフィルタ等によって、ステップS61で2値化した画像中に含まれるノイズを除去する(ステップS62)
ステップS62でノイズを除去した画像に対して、文字列抽出部100F10は、画像の水平方向および垂直方向に関してそれぞれヒストグラムを作成する(ステップS63)。ここで作成するヒストグラムは、水平方向および垂直方向のある1ラインにおける画素位置を階級数とし、そのライン内に存在する黒画素数を度数とする。ステップS63で作成した水平方向ヒストグラムおよび垂直方向ヒストグラムのそれぞれに関して、ある一定度数以上となる階級が連続する領域の位置と、領域の階級数の幅を記憶する(ステップS64)。さらにステップS64で抽出した領域に関して、ある一定以上の階級数の幅をもつ領域のみを抽出する(ステップS65)。次いで、ステップS65で抽出した水平方向および垂直方向の各領域情報より、原稿内の各文字を覆う矩形領域を作成し、これを文字矩形ブロックとする(ステップS66)
ステップS66で文字矩形ブロックを抽出した後、当該抽出した文字矩形ブロックに関して、その面積を算出し、所定サイズ以上の文字矩形ブロックを除外する(ステップS67)。これは、画像内において文字部と絵柄部を区別するためである。そして、ステップS67で抽出した各文字矩形ブロックにラベル付けを行う(ステップS68)。ステップS68でラベル付けした各文字矩形ブロックの距離を比較し、ある所定距離以内に存在するブロックがある場合、互いのブロックを結合し1つのブロックとする連結処理を行う(ステップS69)。ステップS69で作成した各ブロックに関して、そのブロックの幅を計算し、ある所定長さ以上のブロックのみを抽出し、それを文字列ブロックとする(ステップS70)。このステップS70の処理で文字列ブロックが抽出される。
図20は画像処理装置100の文字矩形ブロック抽出処理の一例を示す説明図である。この例は、図19に示した文字列領域抽出処理において文字矩形ブロック抽出を行った場合の例である。なお、図20に示す文字画像は、ステップS61で2値化し、ステップS62でノイズ除去を行った後の画像である。
ステップS63では、図20に示した文字画像に関して、文字列抽出部100F10は、水平方向および垂直方向のある1ラインにおける画素位置を階級数とし、そのライン内に存在する黒画素数を度数としたヒストグラムを作成する。これにより、水平方向ヒストグラム11および垂直方向ヒストグラム12が得られる。次に、文字列抽出部100F10は、水平方向ヒストグラム11および垂直方向ヒストグラム12のそれぞれについて、ある一定度数以上となる階級が連続する領域を抽出する。また、抽出した領域の階級数の幅を算出し、ある一定幅以上の領域のみを抽出する。領域13,14,15は、水平方向ヒストグラムより抽出された領域情報であり、領域16,17,18は、垂直方向ヒストグラムより抽出された領域情報である。
次に、文字列抽出部100F10は、抽出した水平方向および垂直方向の各領域情報から、文字画像の各文字を覆う矩形領域を作成し、これを文字矩形ブロックとする。例えば、領域13および領域16より文字矩形ブロック19が得られる。同様に、領域14と領域17より文字矩形ブロック20が、領域15と領域18より文字矩形ブロック21が得られる。
図21は、図20における文字矩形ブロック抽出処理の一例を示す説明図である。同図を参照し、文字部と画像部の判別方法について説明する。
図21は、文書画像31に関してステップS66の文字矩形ブロック抽出を行った結果を示している。文書画像31には、文書タイトル部32、文字部33および絵柄部34が含まれている。同図では、それぞれに関して抽出された文字矩形ブロックが点線で示されている。文字列抽出部100F10は、文字矩形ブロック抽出処理を実施後、抽出した各文字矩形ブロックに関して、その面積を計算する。
得られた面積が、ある所定の面積以上の大きさの場合、その文字矩形ブロックは抽出結果から除外する。図21においては、絵柄部34を覆う文字矩形領域35が抽出されるが、その面積が所定の大きさ以上であるため抽出結果から除外される。なお、所定の大きさとは、例えば文書タイトル部32および文字部33で抽出される文字の大きさに対応する矩形ブロックに対して、絵柄が現れている領域に対応する大きさをあらかじめ設定して決められる。原稿中に文字部33が存在せず、絵柄部34のみが存在する場合でも、絵柄部34内に文字列情報を持つ原稿である場合、その文字列情報を検知することは可能である。
図22は、文字列抽出処理の具体例を示す説明図である。文字列抽出部100F10は、ステップS66で抽出した各文字矩形ブロックにステップS68でラベル付けを行う。次に、ラベル付けした各文字矩形ブロックの距離を比較し、ある所定距離以内に存在するブロックがある場合、互いのブロックを結合し、1つのブロックとする。この処理は、一般的に文書画像内の同一行の各文字の距離が、各行間の距離よりも小さいという性質を利用するものである。例えば図22(a)の文字矩形ブロック41に関していうと、文字矩形ブロック42は、両者の距離49があらかじめ設定された距離以下であるため1つのブロックとして統合される。一方、文字矩形ブロック44は、両者の距離50が前記あらかじめ設定された距離より離れているためブロックの統合は行われない。
図22(b)は図22(a)の文字に関して文字列ブロック抽出処理を行い、ブロックを統合した結果を示す図である。図22(a)の文字矩形ブロック41,42,43が1つのブロックとして統合されて、図22(b)に示す文字列ブロック51が得られる。同様に、図22(a)の文字矩形ブロック44,45,46が1つのブロックとして統合され、図22(b)の文字列ブロック52が得られる。図22(a)の文字矩形ブロック47,48は、前記あらかじめ設定された距離内に連結する文字矩形ブロックが存在しないため、文字列ブロックとしては抽出されない。なお、あらかじめ設定された距離は、文書画像内の同一行の各文字の距離と各行間の距離との関係に基づいて設定された閾値で、記憶装置100H3に記憶され、CPU100H1が文字列ブロック抽出処理を行う際に使用する。
図23は、文字列近似直線算出処理の具体例を示す説明図である。文字列近似直線算出処理はステップS14−2で実行される処理で、文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11で実行される。ここでは、文字列近似直線を文字列ブロック60から求める場合について示す。この処理では、文字列ブロック60の四隅の座標P61,P62,P63,P64に関して、座標P61と座標P62の中間座標であるP65を求める。同様に、座標P63と座標P64の中間座標であるP66を求める。座標P65を(XL,YL)、座標P66を(XR,YR)としたとき、文字列ブロック60の近似直線L67は、式(1)
y−YL={(YR−YL)/(XR−XL)}・(x−XL)・・・(1)
で表される。当該式(1)によって近似直線L67が算出され、各文字列ブロック60の近似直線L67の傾きの比較が可能になる。
図24は、文字列近似直線傾き比較処理の具体例を示す説明図である。
図17に示した文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11は、ステップS14−1の文字列抽出処理で抽出された各文字列ブロックの近似直線をステップS14−2の文字列近似直線算出処理で算出する。続いて、文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11は、各文字列ブロックの近似直線式から各文字列ブロックの傾きをステップS14−3の文字列近似直線傾き比較処理で比較する。そして、この傾きの差異が所定角度以上の場合に重送状態(例えば、図3(e)の状態)と判定する。この処理がステップS14−4の処理である。図24の場合、近似直線L81,L82,L83は角度の差異があらかじめ設定された角度以内であるため重送とは判定されない。しかし、近似直線L83と近似直線L84を比較した際に、角度の差異があらかじめ設定された角度以上であれば、文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11は、ステップS15で3原稿G1,G2が重送状態であると判定する。その他、特に説明しない各部は実施例1と同一に構成され、同様に機能する。
実施例2では、文字列の近似直線L67を算出し、近似直線L67の傾きの差異から原稿G1,G2が重送状態であることを判定する。これにより、原稿G1,G2の一方の全ての読み取りデータが他方の読み取りデータの範囲内に包含されるような場合でも原稿G1,G2の重送状態を検知することができる。その結果、2枚の原稿G1,G2がいかなる重なり方をしても、画像処理的に原稿G1,G2の重送を検知することができる。すなわち、エッジの連続性評価、原稿領域を覆う領域サイズ情報とユーザ入力の原稿サイズ情報との比較に加え、原稿内部の文字列の近似直線L67の傾き情報を重送の判定条件として使用することにより、重なり方の如何にかかわらず、原稿G1,G2の重送検知が可能となる。
以上のように、本発明を本実施形態に対応させれば、次のような効果を奏する。なお、以下の説明では、特許請求の範囲における各構成要素と本実施形態の各部について対応を取り、両者の用語が異なる場合には後者をかっこ書きで示し、両者の対応関係を明確にした。
(1) 情報処理装置(画像処理装置100)が、光学的に原稿1の画像を読み取って画像データを生成する読み取り部100F1と、前記読み取り部100F1で生成した画像データに対してエッジの抽出を行うエッジ抽出部100F2と、前記エッジ抽出部100F2で抽出したエッジデータに対して特徴点の探索を行う特徴点探索部(上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4)と、前記特徴点探索部100F3,100F4で探索した特徴点情報(座標P1,P2,P3,P4)より原稿領域サイズの算出を行う原稿領域サイズ算出部100F6と、ユーザが原稿サイズを指定するためのユーザ操作部100F7と、前記原稿領域サイズ算出で算出した原稿サイズ情報とユーザ指定原稿サイズ情報を比較し、原稿の重送を判定する原稿サイズ比較重送判定部100F9と、を備えた本実施形態によれば、原稿領域を覆う領域サイズを算出し、そのサイズ情報とユーザ入力の原稿サイズ情報との比較を行うことにより、重送の検知を行うので、読み取った原稿画像の画像データに基づいて、2枚の原稿G1,G2がいかなる重なり方をしても、画像処理によって当該原稿G1,G2の重送を検出することができる。
(2) 前記(1)の情報処理装置(画像処理装置100)において、前記エッジ抽出部100F2は、前記画像データから横方向のエッジを抽出するフィルタ処理(ステップS21)を行う本実施形態によれば、原稿領域の上辺および下辺部をエッジとして抽出することができる。
(3) 前記(1)または(2)の情報処理装置(画像処理装置100)において、前記特徴点探索部(上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4)は、前記エッジが有する最も左端の座標である左端エッジ座標PTa,Pbaと、前記エッジが有する最も右端の座標である右端エッジ座標PTb,PBbと、前記エッジ上数点の直線代表点(座標PT1〜PT4,座標PB1〜PB4)と、を検出する本実施形態によれば、原稿領域(距離W1,W2,H1,H2)を構成する4つの辺の直線式L1,L2,L3,L4を算出することができる。
(4) 前記(1)ないし(3)のいずれかの情報処理装置(画像処理装置100)において、前記特徴点探索部(上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4)は、前記エッジの連続性を評価し、十分な長さのエッジが検出できない場合(ステップS5:N0、ステップS7:NO)に重送と検出する(ステップS15)本実施形態によれば、原稿領域サイズの比較を行う方法に加えて、抽出エッジの連続性に基づいて重送状態の検知を行うことができる。
(5) 前記(1)ないし(3)のいずれかの情報処理装置(画像処理装置100)において、前記特徴点情報(座標P1,P2,P3,P4)に基づき、原稿上辺および下辺の直線式L1,+2,L3,L4を求め、その傾き情報を比較し、傾きが不一致のとき重送と検出する(ステップS8,S9,S10,S11,S15)比較判定部(傾き比較判定部100F5)を備えた本実施形態によれば、原稿領域サイズの比較を行う方法に加えて、原稿上辺と下辺の傾きを比較することによって重送状態の検知を行うことができる。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれかの情報処理装置(画像処理装置100)において、前記重送判定部(原稿サイズ比較重送判定部100F9)が、前記算出した原稿領域サイズ情報と前記ユーザ指定原稿サイズ情報を比較し、サイズが不一致のとき(ステップS13、S14:NO)に重送状態と判定する(ステップS15)本実施形態によれば、2枚の原稿1の傾きが同じ場合でも、重送状態を検知することができる。
(7) 前記(1)〜(5)のいずれかの情報処理装置(画像処理装置100)において、前記重送判定部が、前記読み取り部で生成した画像データから文字列を抽出する文字列抽出部100F10と、当該文字列抽出部100F10で抽出した文字列から算出した各文字列の並びの近似直線の傾きを比較し、比較した傾きの差異があらかじめ設定された角度以上の場合に重送状態と判定する文字列近似直線傾き比較重送判定部100F11と、を含む本実施形態によれば、ある原稿の読み取り範囲内に他の原稿が重なっていた場合でも、文字列の傾きの差異に基づいて重送状態を検知することができる。
(8) 情報処理システムが、前記(1)〜(7)のいずれかの情報処理装置(画像処理装置100)をシステム内に備えた本実施形態によれば、当該システムにおいて、前記(1)〜(7)に記載した情報処理装置の効果を奏する情報処理システムを構築することができる。
(9) 読み取り部100F1で原稿1の画像を光学的に読み取って画像データを生成し(ステップS2)、前記生成した画像データに対してエッジ抽出部100F2でエッジの抽出を行い(ステップS3)、前記抽出したエッジのデータに対して特徴点探索部(上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4)で特徴点を探索し(ステップS4,S6)、前記探索した特徴点の情報より原稿領域サイズ算出部100F6で原稿領域サイズを算出し(ステップS12)、前記算出した原稿サイズ情報とユーザ操作部100F7から指定されたユーザ指定原稿サイズ情報を比較し(ステップS13)、前記比較した結果に基づいて原稿が重送されているか否かを判定する(ステップS14,S15)本実施形態に係る情報処理方法によれば、読み取った原稿画像の画像データに基づいて、2枚の原稿G1,G2がいかなる重なり方をしても、画像処理によって当該原稿G1,G2の重送を検出することができる。
(10) コンピュータ(CPU100H1)に、読み取り部100F1で原稿1の画像を光学的に読み取って画像データを生成する手順(ステップS2)と、前記生成した画像データに対してエッジ抽出部100F2でエッジの抽出を行う手順(ステップS3)と、前記抽出したエッジのデータに対して特徴点探索部(上辺特徴点探索部100F3、下辺特徴点探索部100F4)で特徴点を探索する手順(ステップS4,S6)と、前記探索した特徴点の情報より原稿領域サイズ算出部100F6で原稿領域サイズを算出する手順(ステップS12)と、前記算出した原稿サイズ情報とユーザ操作部100F7から指定されたユーザ指定原稿サイズ情報を比較する手順(ステップS13)と、前記比較した結果に基づいて原稿が重送されているか否かを判定する手順(ステップS14,S15)と、を実行させるための本実施形態に係るプログラムによれば、当該プログラムをコンピュータ(CPU100H1)にダウンロードさせることにより、コンピュータ(CPU100H1)が前記プログラムを実行するので、読み取った原稿1の画像データに基づいて、2枚の原稿G1,G2がいかなる重なり方をしても、画像処理によって当該原稿G1,G2の重送を検出することができる。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1,G1,G2 原稿
100 画像処理装置
100F1 読み取り部
100F2 エッジ抽出部
100F3 上辺特徴点探索部
100F4 下辺特徴点探索部
100F5 比較判定部
100F6 原稿領域サイズ算出部
100F7 ユーザ操作部
100F9 原稿サイズ比較重送判定部
100F10 文字列抽出部
100F11 文字列近似直線傾き比較重送判定部
特開2004−186807号公報

Claims (8)

  1. 光学的に原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読み取り部と、
    前記読み取り部で生成した画像データに対してエッジの抽出を行うエッジ抽出部と、
    前記エッジ抽出部で抽出したエッジデータに対して特徴点の探索を行う特徴点探索部と、
    前記特徴点探索部で探索した特徴点情報より原稿領域サイズの算出を行う原稿領域サイズ算出部と、
    ユーザが原稿サイズを指定するためのユーザ操作部と、
    前記原稿領域サイズ算出部で算出した原稿サイズ情報とユーザ指定原稿サイズ情報を比較し、原稿の重送を判定する重送判定部と、を備え、
    前記重送判定部は、
    生成された前記画像データに含まれる複数の文字矩形ブロックのうち、所定の距離以内に存在する当該文字矩形ブロックを結合して生成される文字列ブロックを抽出する文字列抽出部と、
    前記文字列ブロックの長さに相当する線分を含む直線を近似直線として算出する近似直線算出部と、
    各文字列ブロックに対応して算出された前記近似直線の各々の傾きを比較する近似直線傾き比較部と、を備え、
    比較した前記傾きの差異があらかじめ設定された角度以上であるか否かに基づいて、前記原稿の重送を判定する情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置であって、
    前記エッジ抽出部は、前記原稿の上辺部分および下辺部分をエッジ情報として抽出し、エッジ画像を生成する情報処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の情報処理装置であって、
    前記特徴点探索部は、前記エッジが有する最も左端の座標である左端エッジ座標と、前記エッジが有する最も右端の座標である右端エッジ座標と、エッジ上の数点の直線代表点と、を検出する情報処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
    前記特徴点探索部は、前記エッジの連続性を評価し、十分な長さのエッジが検出できない場合に重送状態とする情報処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
    前記特徴点情報に基づき、原稿上辺および下辺の直線式を求め、前記原稿上辺と下辺の傾き情報を比較し、傾きが不一致のとき重送状態とする比較判定部を備えた情報処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の情報処理装置を備えた情報処理システム。
  7. 画像読み取り部で光学的に原稿の画像を読み取って画像データを生成し、
    前記生成した画像データに対してエッジ抽出部でエッジの抽出を行い、
    抽出した前記エッジのデータに対して特徴点探索部で特徴点を探索し、
    探索した前記特徴点の情報より原稿領域サイズ算出部で原稿領域サイズを算出し、
    前記原稿領域サイズ算出部で算出した原稿サイズ情報とユーザ操作部から指定されたユーザ指定原稿サイズ情報を比較し、
    生成された前記画像データに含まれる複数の文字矩形ブロックのうち、所定の距離以内に存在する当該文字矩形ブロックを結合して生成される文字列ブロックを抽出し、
    前記文字列ブロックの長さに相当する線分を含む直線を近似直線として近似直線算出部で算出し、
    各文字列ブロックに対応して算出された前記近似直線の傾きを近似直線傾き比較部で比較し、当該傾きの差異があらかじめ設定された角度以上の場合に前記原稿が重送されていると判定する情報処理方法。
  8. コンピュータに、
    画像読み取り部で光学的に原稿の画像を読み取って画像データを生成する手順と、
    前記生成した画像データに対してエッジ抽出部でエッジの抽出を行わせる手順と、
    抽出した前記エッジのデータに対して特徴点探索部で特徴点を探索させる手順と、
    探索した前記特徴点の情報より原稿領域サイズ算出部で原稿領域サイズを算出する手順と、
    前記原稿領域サイズ算出部で算出した原稿サイズ情報とユーザ操作部から指定されたユーザ指定原稿サイズ情報を比較する手順と、
    生成された前記画像データに含まれる複数の文字矩形ブロックのうち、所定の距離以内に存在する当該文字矩形ブロックを結合して生成される文字列ブロックを抽出手順と、
    前記文字列ブロックの長さに相当する線分を含む直線を近似直線として近似直線算出部で算出する手順と、
    各文字列ブロックに対応して算出された前記近似直線の傾きを近似直線傾き比較部で比較し、当該傾きの差異があらかじめ設定された角度以上の場合に前記原稿が重送されていると判定する手順と、を実行させるためのプログラム。
JP2016103504A 2015-12-09 2016-05-24 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム Expired - Fee Related JP6701958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/360,204 US9894227B2 (en) 2015-12-09 2016-11-23 Information processing apparatus, information processing system, information processing method, and computer program product

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015240323 2015-12-09
JP2015240323 2015-12-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017108371A JP2017108371A (ja) 2017-06-15
JP6701958B2 true JP6701958B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=59060242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016103504A Expired - Fee Related JP6701958B2 (ja) 2015-12-09 2016-05-24 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6701958B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7171415B2 (ja) * 2018-12-20 2022-11-15 株式会社Pfu 重送検出装置、制御方法及び制御プログラム
JP7337553B2 (ja) * 2019-06-03 2023-09-04 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017108371A (ja) 2017-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8477390B2 (en) Image processor, image processing method, and computer program product
US8970916B2 (en) Image processing apparatus and method of supplementing pixel value
JP6021557B2 (ja) 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
CN103198468B (zh) 图像处理装置、图像处理方法和图像处理系统
CN109308465B (zh) 表格线检测方法、装置、设备及计算机可读介质
US9894227B2 (en) Information processing apparatus, information processing system, information processing method, and computer program product
JP3670571B2 (ja) 画像読取装置
JP6021665B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びコンピュータプログラム
KR20110040471A (ko) 화상형성장치 및 그 스큐 보정 방법
JP6701958B2 (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム
EP3258681B1 (en) Image reading apparatus, image reading method, and image reading program
KR100765752B1 (ko) 특정 패턴 검출방법 및 장치 및 이를 포함하는 복사기
US9479661B2 (en) Image-reading device detecting edge of sheet by setting mask region including part of lines
US9392140B2 (en) Image processing apparatus
US9531896B2 (en) Image-reading device detecting edge of sheet by dynamically setting mask region
CN103067643B (zh) 图像处理装置、图像处理方法和图像处理系统
KR101911912B1 (ko) 에지 및 히스토그램을 이용한 물체 검출 방법 및 장치
JP6950237B2 (ja) コンピュータプログラム及び画像処理装置
JP2020120330A (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
US11665296B2 (en) Image reading device
JP2009093360A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP3260891B2 (ja) エッジ抽出方法
JP6810892B2 (ja) 画像処理装置
JP3712825B2 (ja) 画像処理方法、装置および記録媒体
JP2008258980A (ja) 画像情報処理装置および画像傾斜角度算出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191216

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20191216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200302

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200420

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6701958

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees