JP6701275B2 - 情報処理装置、情報提供方法及びプログラム - Google Patents
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Description
端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定部と、
前記判定部により前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定部により前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測部と、
前記予測部により予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供部と、
を備えることを特徴としている。
前記第1の情報は、前記ユーザが使用する前記端末装置に対応付けられた情報であり、
前記第2の情報は、前記ユーザを除いたユーザが使用する一又は二以上の参照端末装置に対応付けられた情報を含む情報であることを特徴としている。
前記第2の情報は、不特定多数のユーザの各々が使用する前記参照端末装置に対応付けられた情報を含むことを特徴としている。
前記第2の情報は、前記ユーザと同一の移動手段に同乗するユーザが使用する前記参照端末装置に対応付けられた情報であることを特徴としている。
前記第1の情報は、前記ユーザが使用する前記端末装置の使用履歴に係る情報であり、
前記第2の情報は、前記参照端末装置の使用履歴に係る情報を含む情報であることを特徴としている。
前記参照情報は、前記端末装置の位置、及び前記端末装置の置かれている状況の少なくとも一方に係る情報を含むことを特徴としている。
前記参照情報は、前記端末装置とすれ違う物の特徴を表す特徴情報を含むことを特徴としている。
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う通信装置の通信上の識別情報を含むことを特徴としている。
前記識別情報は、前記通信装置に固有のMACアドレスであることを特徴としている。
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う移動体を撮像した画像から抽出された、当該移動体の特徴に係る情報を含むことを特徴としている。
前記移動体は、車両であり、
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う前記車両のナンバープレートに含まれる情報の少なくとも一部を含むことを特徴としている。
前記移動体は、車両であり、
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う前記車両の車種に係る情報を含むことを特徴としている。
前記判定部は、前記判定のために取得された前記特徴情報と、過去の前記日常的な移動において取得されて蓄積された前記特徴情報との不一致の程度が所定条件を満たす場合に前記非日常的な移動であると判定することを特徴としている。
前記判定部は、前記判定のために取得された複数の前記特徴情報のうち、前記蓄積された特徴情報と一致しない特徴情報の割合が所定の基準値より大きい場合に前記非日常的な移動であると判定することを特徴としている。
コンピューターが実行する情報提供方法であって、
端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定工程と、
前記判定工程において前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定工程において前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測工程と、
前記予測工程において予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供工程と、
を含むことを特徴としている。
情報処理装置に設けられたコンピューターを、
端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定手段、
前記判定手段により前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定手段により前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測手段、
前記予測手段により予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供手段、
として機能させることを特徴としている。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る情報提供方法について説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供方法を説明する図である。
本実施形態の情報提供方法は、サーバ装置100(情報処理装置)及び端末装置10を用いて実現される。サーバ装置100は、移動手段としての自動車200(車両)に乗車するユーザU1(乗員)が使用している端末装置10(T1)から情報を取得して、ユーザU1の移動が、日常的な移動か、非日常的な移動かを判定する。また、サーバ装置100は、この判定結果に応じた手法でユーザU1(自動車200)の目的地を予測する。また、サーバ装置100は、予測された目的地に応じた情報(例えば、予測された目的地までの渋滞情報等)を、端末装置10(T1)に表示させて、当該端末装置10(T1)を使用するユーザU1に提供する。
このうち「日常生活圏」とは、ユーザU1の普段の行動範囲内(典型的には、自宅や勤務先の周辺(例えば、自宅や勤務先から所定の距離範囲内)、及び通勤経路の周辺)の地域、換言すれば、ユーザU1にとって普段の慣れた地域をいう。したがって、「日常生活圏の外部」は、ユーザU1にとって不慣れな地域(慣れない地域)であるということができる。
また、「非日常的な状況」とは、休日でレジャーに出掛けている場合など、ユーザU1が普段反復して行う行動(平日における通勤、通学等)とは目的地、同行者、行動パターン等が異なる状況や、災害、異常気象、事件、事故といった非常事態が生じている状況などをいう。
他方で、「日常的な移動」とは、上記の非日常的な移動以外の移動をいう。すなわち、「日常的な移動」は、ユーザU1にとって普段の慣れた地域(日常生活圏内)の移動であって、上述の「非日常的な状況」に該当しない状況下での移動をいう。
この位置情報の取得は、通常、多くの電力を使用するため、端末装置10では、ユーザの入力操作により、位置情報の取得を行わないように設定することも可能となっている。
そして、サーバ装置100は、日常的な移動か、非日常的な移動かの判定結果に応じて目的地予測の手法を切り替える。
上記のユーザ端末情報は、第1の情報に対応する。
上記の一般端末情報は、第2の情報に対応する。なお、一般端末情報には、ユーザ端末情報がさらに含まれていても良い。この場合には、一般端末情報におけるユーザ端末情報の影響が十分に小さくなるように、一般端末情報には、多数の(例えば、数十台〜数百台以上の)参照端末装置に係る端末情報が含まれていることが望ましい。
サーバ装置100は、ユーザU1の端末装置10(T1)において、目的地予測モードでのナビアプリの動作が開始されると、端末装置10(T1)から、参照情報として、現在の位置情報の取得を試みる。
端末装置10(T1)から位置情報を取得可能であり、かつ取得した位置情報により示される位置が、予め設定されているユーザU1の日常生活圏の外部である(日常生活圏の圏外である)場合には、サーバ装置100は、ユーザU1の移動が非日常的な移動であると判定する。
また、端末装置10(T1)から位置情報を取得可能であり、かつ取得した位置情報により示される位置が、ユーザU1の日常生活圏内である場合であっても、必ずしも日常的な移動とは限らず、レジャーに出掛けていたり、非常事態が生じていたりする非日常的な移動であることもあり得る。このため、この場合にも、サーバ装置100は、端末装置10(T1)から、周囲の環境や状況を反映した情報を参照情報として取得し、当該参照情報に基づいて日常的な移動か非日常的な移動かを判定する。
日常的な移動では、端末装置10(T1)(ユーザU1)は、毎回特定の物とすれ違う(行き交う)ことが多い。例えば、日常の目的地に向かう日常的な移動(例えば通勤)においてユーザU1の自動車200とすれ違う物(対向車(他車)、対向車の乗員が使用する端末装置等の通信装置、店舗等の建物、及び当該建物内にある通信装置など)は、通常、ほぼ同じである。このため、端末装置10(T1)とすれ違う物の特徴情報が、日常的にすれ違う特定の物の特徴情報と同一である頻度が高い場合には、日常的な移動であると判定することができる。
他方で、非日常的な移動では、端末装置10(T1)(ユーザU1)とすれ違う物は、日常的な移動とは異なるものが多くなる。よって、端末装置10(T1)とすれ違う物の特徴情報が、日常的にすれ違う特定の物の特徴情報と異なる頻度が高い場合には、非日常的な移動であると判定することができる。
ナンバープレートには、地名、2桁又は3桁の分類番号、1文字のひらがな(又はアルファベット)、及び4桁の車両番号が含まれている。これらの全てを特徴情報として用いても良いし、このうちの一部(通常は、車両番号を含む一部)を特徴情報として用いても良い。
また、特徴情報として用いられる自動車の車種は、普通乗用車、小型トラック、大型トラック、バス及び自動二輪車といった自動車の「種類」であっても良いし、自動車の個別の名称である「車名」であっても良い。
ナンバープレートの情報と、対向車の車種の情報とは、併用されても良いし、いずれか一方のみを用いても良い。
また、撮像した画像から特徴情報を抽出する方法としては、各種公知の光学的文字認識(OCR:Optical Character Recognition)などを用いることができる。
ここで、蓄積特徴情報は、過去のユーザU1(端末装置10(T1)、自動車200)の日常的な移動において取得された特徴情報(すなわち、日常ですれ違う複数の車(車の群)の情報や、日常ですれ違う複数の通信装置(通信装置の群)の情報)であり、図1では、すれ違う通信装置から取得されたMACアドレスと、対向車を撮像した画像から取得されたナンバープレートとが例示されている。
また、蓄積特徴情報のうち、日常的な移動と強く推定可能な特定の特徴情報の重み付けを大きくし、当該特定の特徴情報が取得されている場合に基準値を上げるように(すなわち、非日常的な移動と判定されにくくなるように)しても良い。上記の特定の特徴情報としては、例えば自宅や勤務先の近くの店舗に設置されている無線LANアクセスポイントのMACアドレス等、ユーザU1が日常生活圏内にいる場合にのみ取得できる特徴情報が挙げられる。
この場合には、サーバ装置100は、取得されている特徴情報を蓄積特徴情報に追加し、蓄積特徴情報の内容を更新する。
ユーザU1の移動が日常的な移動であると判定された場合には、サーバ装置100は、ユーザU1の端末装置10(T1)に対応付けられたユーザ端末情報に基づいて目的地を予測する。図1では、ユーザ端末情報として、端末装置10(T1)の使用履歴に係る履歴情報が用いられている。より詳しくは、端末装置10(T1)のナビアプリにおいて過去に行先として指定された地点や、実際に移動した地点を表す、「ナビアプリ行先履歴」の情報が用いられている。「ナビアプリ行先履歴」では、複数の行先が、行先として指定された回数や、実際に訪れた回数などに応じて順位付けされて配列されている。図1の例では、順位の高い方から「BCD商事」、「スーパーS」、「Z小学校」が配列されている。このうち「BCD商事」は、ユーザU1の勤務先である。
また、サーバ装置100は、目的地の予測を行う場合に、最新のユーザ端末情報を端末装置10(T1)から取得する。なお、これに代えて、予めサーバ装置100に記憶されているユーザ端末情報を用いても良い。
また、サーバ装置100は、目的地の予測を行う場合に、各参照端末装置から最新の端末情報を取得して一般端末情報を更新する。なお、これに代えて、予めサーバ装置100に記憶されている一般端末情報を用いても良い。
この場合に一般端末情報から選択する端末情報は、例えば、ユーザU1の端末装置10(T1)に予め対応付けられている参照端末装置の端末情報とすることができる。端末装置10(T1)に予め対応付ける参照端末装置としては、例えば、住所がユーザU1と近いユーザの参照端末装置(ユーザU1の日常生活圏内に住所があるユーザの参照端末装置等)や、ユーザU1と属性(性別、年代、嗜好等)が共通するユーザの参照端末装置などが挙げられる。
あるいは、端末装置10(T1)の現在位置が取得できる場合には、端末装置10(T1)の現在位置を考慮した端末情報が、一般端末情報から選択されても良い。例えば、参照端末装置の端末情報のうち、端末装置10(T1)の現在位置の近傍範囲を出発地点として検索された過去の行先履歴を含む端末情報を、一般端末情報から抽出しても良い。
図2に示されるように、予測目的地に係る情報を受信した端末装置10(T1)では、表示部14の上部に、予測される目的地として「BCD商事」に関する情報が表示され、表示部14の下部に、「BCD商事」までの経路と、当該経路における渋滞などの交通情報、及び当該経路の周辺の店舗(ここでは、レストラン)に関する情報が表示される。
次に、情報提供システム1をなすサーバ装置100及び端末装置10の構成について説明する。
図3は、サーバ装置100及び端末装置10の構成例を示す図である。
サーバ装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130などを備える。サーバ装置100は、この他に、サーバ装置100の操作者からの入力操作を受け付ける入力部(キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶表示装置等)などをさらに備えていても良い。
履歴情報データ121aは、端末装置10ごとに、「端末ID」、「ユーザID」、「検索ワード」、「ナビアプリ行先履歴」、「購入履歴」、「インストール済アプリ」などの項目の情報が関連付けられているデータである。
「端末ID」は、端末装置10を識別するために設定されているIDである。
「ユーザID」は、端末装置10を使用しているユーザを識別するために設定されているIDである。ユーザIDは、例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーションプログラム(以下では「アプリ」と記す)上でユーザがサーバ装置100へのログインに用いたアカウントに係るIDである。
「検索ワード」は、端末装置10において情報の検索に用いられた検索ワードである。具体的には、端末装置10にインストールされているブラウザアプリで所望の情報を表示させるための検索に用いられた検索ワードや、ナビアプリで目的地検索に用いられた検索ワードなどである。検索ワードは、端末装置10ごとに、所定の基準にしたがって順位付けされている。検索ワードの順位付けの方法としては、検索に使用された回数の多い検索ワードほど順位を上位とする方法や、検索に使用された時期が最近のものほど順位を上位とする方法などがある。あるいは、使用回数や検索時期などの複数の要素に応じた重み付けを行って順位を決定しても良い。
「ナビアプリ行先履歴」の内容は、上述したとおりである。
「購入履歴」は、端末装置10のアプリ上で過去に購入された商品の情報である。これらの商品の情報は、購入回数や、最後に購入した日からの経過日数などに応じて順位付けされて配列されている。
「インストール済アプリ」は、端末装置10にインストールされているアプリの種別(例えば、アプリの名称やジャンル)に係る情報である。これらのアプリは、使用頻度などに応じて順位付けされて配列されている。
例えば、予測部112は、検索ワードの情報に基づいて、端末装置のユーザ(日常的な移動であればユーザU1、非日常的な移動であれば他の不特定多数のユーザ)が過去に検索した事項と関連する行先を目的地として予測しても良い。
また、予測部112は、購入履歴の情報に基づいて、端末装置のユーザ(日常的な移動であればユーザU1、非日常的な移動であれば他の不特定多数のユーザ)が関心を持っている商品を特定し、これらの商品を販売している店舗が共通して入っている商業施設などを目的地として予測しても良い。
また、予測部112は、インストール済アプリの情報に基づいて、端末装置のユーザ(日常的な移動であればユーザU1、非日常的な移動であれば他の不特定多数のユーザ)が関心を持っている分野を特定し、当該分野と関連性の高い地点を目的地として予測しても良い。例えば、端末装置に釣り情報のアプリがインストールされている場合に、釣りを行うことができる地点(河川や釣堀等)を目的地として予測しても良い。
また、予測部112は、これらの情報を複合的に用いて目的地を予測しても良い。
ユーザ情報データ121bは、端末装置10ごとに、「端末ID」、「ユーザID」、「性別」、「年代」、「家族」などの項目の情報が関連付けられているデータである。
「性別」は、ユーザの性別である。
「年代」は、ユーザの年代である。年代に代えて、年齢の情報が用いられても良い。
「家族」は、ユーザの家族を示す情報である。例えば、ユーザの家族がユーザIDを有している場合に、当該ユーザIDにより家族構成が特定される。なお、これに代えて、登録されている住所が同一であるユーザを家族と特定する方法などの、他の方法により家族が特定されても良い。
ユーザ情報データ121bとしては、この他に、氏名、居住地(住所)、興味、収入、ライフスタイル等の情報が含まれていても良い。
予測部112は、履歴情報データ121aに含まれる履歴情報に加えて、このユーザ情報データ121bに含まれるユーザ情報を考慮して目的地を予測しても良い。例えば、非日常的な移動と判定された場合に、ユーザU1と属性(性別、年代等)が共通しているユーザの参照端末装置に対応付けられている履歴情報に基づいて目的地を予測しても良い。
位置情報データ121cは、端末IDごとに、端末IDに対応する端末装置10の位置情報の履歴が時系列に記憶されているデータである。位置情報データ121cでは、各端末装置10の位置を表す位置情報が、当該位置情報を取得した時刻に対応付けられて時系列で配列されている。
図7では、図1で例示した特徴情報である「MACアドレス」、「ナンバープレート」に加えて、「SSID」、「ユーザID」(すれ違う端末装置を使用するユーザのユーザID)の特徴情報が記憶されている。日常的な移動か非日常的な移動かの判定においては、これらの特徴情報がさらに用いられても良い。また、図7で例示した特徴情報以外の特徴情報が蓄積特徴情報データ122にさらに記憶されて、上記判定に用いられても良い。
図3に示されるように、端末装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、表示部14と、位置情報取得部15などを備える。
具体的には、制御部11は、所定のタイミングで位置情報取得部15に位置情報を取得させ、その結果を通信部13によりサーバ装置100に送信させる。
また、制御部11は、ユーザからのナビアプリ12aの実行を指示する入力操作がなされた場合に、ナビアプリ12aを実行し、その処理内容に応じた情報を表示部14に表示させる。例えば、制御部11は、サーバ装置100から予測目的地に応じた情報を取得した場合に、取得した情報に応じた経路情報や周辺情報などを表示部14に表示させる。
次に、上述した情報提供を行うために、サーバ装置100の制御部110により実行される情報提供処理について説明する。
この情報提供処理は、ユーザU1の端末装置10(T1)においてナビアプリが実行され、目的地が設定されていない状態となっている場合(目的地予測モードで動作している場合)に開始される。
上記のステップのうち、ステップS101からステップS106、又はステップS108までの処理が、判定工程に対応する。
すなわち、ステップS102で日常生活圏内であると判定された場合に(ステップS102で“YES”)、一旦、日常的な移動であると判定し(ステップS106)、ユーザ履歴情報に基づく目的地予測(ステップS107)、及び予測された目的地に応じた情報提供(ステップS110)を開始させた上で、これと並行して特徴情報に基づいて非日常的な移動か否かを追加的に判定(ステップS103〜S105)するようにしても良い。すなわち、取得した特徴情報に基づくステップS105の判定結果が“YES”となった場合に、改めて非日常的な移動であると判定し(ステップS108)、一般履歴情報に基づく目的地予測(ステップS109)を行って予測目的地を更新し、更新された予測目的地に応じた情報提供(ステップS110)を行っても良い。これによれば、より早い段階で情報提供を開始して、ユーザ利便性を向上させることができる。
次に、上記[1.情報提供方法]で説明した方法とは異なる態様の情報提供方法について説明する。
このため、非日常的な移動であると判定された場合に、一般端末情報のうち、自動車200に同乗するユーザの参照端末装置に対応付けられている端末情報に基づいて目的地を予測することで、より適切な目的地予測を行うことができる。また、この場合において、ユーザU1の端末装置10(T1)に対応する端末情報が、目的地の予測に併せて用いられても良い。
図9の例では、自動車200に、ユーザU1の他にユーザU2〜U4が同乗している。ユーザU2〜U4は、それぞれ端末装置10(T2)〜10(T4)(参照端末装置)を使用しているものとする。端末装置10(T2)〜10(T4)は、いずれも通信ネットワークを介してサーバ装置100と通信可能に接続されている。
図10(a)では、時刻t1、位置LC1においてユーザU1の端末装置10(T1)の周辺にある端末装置10(T1)〜10(T6)が描かれている。
サーバ装置100は、これらの各端末装置10(T1)〜10(T6)から取得された位置情報に基づいて、ユーザU1の端末装置10(T1)から各端末装置10までの距離を算出する。そして、端末装置10(T1)から所定距離r(通常、数m程度とされる)の範囲内にある端末装置10を、自動車200の同乗者が使用する(自動車200の車内にある)端末装置10として特定(推定)する。ここでは、端末装置10(T1)〜10(T5)の5台が、端末装置10(T1)から距離rの範囲内にあるため、自動車200の同乗者が使用する端末装置10として特定される。
図9の例では、ユーザU1の端末装置10(T1)では、順位の高い方から「書籍A」、「鮎釣り」、「スキー」の検索ワードが抽出されている。また、ユーザU2の端末装置10(T2)では、順位の高い方から「動物園B」、「ショップC」、「書籍A」の検索ワードが抽出されている。また、ユーザU3の端末装置10(T3)では、順位の高い方から「おもちゃD」、「動物園B」、「水族館E」の検索ワードが抽出されている。また、ユーザU4の端末装置10(T4)では、順位の高い方から「絵本F」、「動物園B」、「おもちゃG」の検索ワードが抽出されている。
ここで、「最も多くの端末装置10の履歴情報に含まれている検索ワード(キーワード)」は、換言すれば「キーワードの最大公約数」である。
図9の例では、「B動物園」を検索ワードとする検索の結果、順位の高い方から「B動物園」、「H動植物園」、…が候補地として抽出され、順位が最も高い「B動物園」が予測目的地として特定される。
なお、端末装置10(T2)〜10(T4)にもナビアプリがインストールされており、これらの端末装置10でナビアプリが実行されている場合には、当該端末装置10でも端末装置10(T1)と同様の情報の表示がなされても良い。
以降、所定のタイミング(時刻t3、t4、…)で、同乗者が使用している端末装置10の特定、端末情報の取得、目的地の予測、及び予測目的地に応じた情報提供が行われる。
ユーザのコンテキストに基づく目的地予測の方法としては、例えば、同乗者同士が家族などの特定の関係性を有している場合に、これらの同乗者が同乗していた過去の移動履歴から予測される目的地を優先して予測目的地に採用する方法がある。また、コンテキストに応じて履歴情報に対して重み付けを行い、この重み付けがなされた履歴情報に基づいて目的地を予測しても良い。例えば、子供のユーザの端末装置10から取得された履歴情報については重み付けを小さくする、といった態様としても良い。
以上のように、上記実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置100は、制御部110を備え、制御部110は、端末装置10(T1)により取得された参照情報としての特徴情報に基づいて、端末装置10(T1)とともに移動しているユーザU1の移動が、非日常的な移動か、非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定し(判定部111)、日常的な移動であると判定された場合に、第1の情報としてのユーザ端末情報に基づいてユーザU1の目的地を予測し、非日常的な移動であると判定された場合に、第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報としての一般端末情報に基づいてユーザU1の目的地を予測し(予測部112)、予測された目的地に応じた情報を提供する(情報提供部113)。
ユーザU1の移動の目的地は、日常的な移動か、非日常的な移動かによって異なることが多いところ、上記構成によれば、日常的な移動か非日常的な移動かの判定結果に応じて異なる情報を用いて目的地を予測することができるため(すなわち、目的地の予測手法を切り替えることができるため)、移動の態様に応じた適切な目的地を予測できる蓋然性を高めることができる。よって、より適切な目的地の予測に基づくより的確な情報提供を行うことができる。また、予測目的地が実際の目的地とは異なっていたとしても、ユーザU1が関心を持っている可能性の高い地点に関する情報を提供できるため、ユーザの満足度や利便性の高いサービスを提供することができる。このようなユーザ体験を提供することで、目的地までの誘導案内を必要としない場合においても、ユーザが積極的にサービスを利用する(ナビアプリを立ち上げる)ように促すことができる(すなわち、データ活用による状況提供等でユーザアクションを増大させ、又は最大化することができる)。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、日常的な移動か非日常的な移動かの判定において、位置情報(取得可能な場合)、及び特徴情報の双方を用いる例を挙げて説明したが、これに限られず、特徴情報のみに基づいて、日常的な移動か非日常的な移動かを判定しても良い。
例えば、端末装置10(T1)の位置情報のみに基づいて(端末装置10(T1)がユーザU1の日常生活圏内にあるか否か等に基づいて)、日常的な移動か非日常的な移動かを判定しても良い。
また、日常的な移動か非日常的な移動かを、ユーザが端末装置10に対する所定の入力操作で直接指定する態様としても良い。
移動体の特徴情報の他の例としては、対向車の状態(雨で濡れている、雪が積もっている、等)、所定時間当たりにすれ違う対向車の数、所定時間当たりに追い越した自転車の数、歩道を歩行している歩行者の数、及び歩行者の特徴(大人か子供か(さらに、ランドセルを背負って登下校中であるか否か、等))、などが挙げられる。例えば、対向車に雪が積もっている場合には、スキー場など雪の多い地域に向かっているものと推定できるため、非日常的な移動であると判定することができる。また、平日には自転車や歩行者が少なく、休日には自転車や歩行者が多い道路である場合には、自転車や歩行者の数が所定数より多い場合に休日(非日常的な移動)であると判定することができる。また、ランドセルを背負って登下校中である子供の数が所定数より多い場合に、平日(日常的な移動)であると判定することができる。
このような構成では、サーバ装置100を用いずに上記実施形態の方法の目的地の予測及び情報提供を行うことができる。
また、上記実施形態でサーバ装置100が実行していた処理を、端末装置10(T1)〜(T4)のうちいずれかの端末装置10が実行しても良い。
10 端末装置
11 制御部
12 記憶部
12a ナビアプリ
13 通信部
14 表示部
15 位置情報取得部
40 無線LANアクセスポイント(通信装置)
100 サーバ装置(情報処理装置)
110 制御部
111 判定部
112 予測部
113 情報提供部
120 記憶部
121 端末情報データ
121a 履歴情報データ
121b ユーザ情報データ
121c 位置情報データ
122 蓄積特徴情報データ
123 プログラム
130 通信部
200 自動車(移動手段)
Claims (16)
- 端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定部と、
前記判定部により前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定部により前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測部と、
前記予測部により予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記第1の情報は、前記ユーザが使用する前記端末装置に対応付けられた情報であり、
前記第2の情報は、前記ユーザを除いたユーザが使用する一又は二以上の参照端末装置に対応付けられた情報を含む情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第2の情報は、不特定多数のユーザの各々が使用する前記参照端末装置に対応付けられた情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記第2の情報は、前記ユーザと同一の移動手段に同乗するユーザが使用する前記参照端末装置に対応付けられた情報であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記第1の情報は、前記ユーザが使用する前記端末装置の使用履歴に係る情報であり、
前記第2の情報は、前記参照端末装置の使用履歴に係る情報を含む情報であることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記参照情報は、前記端末装置の位置、及び前記端末装置の置かれている状況の少なくとも一方に係る情報を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記参照情報は、前記端末装置とすれ違う物の特徴を表す特徴情報を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う通信装置の通信上の識別情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 前記識別情報は、前記通信装置に固有のMACアドレスであることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
- 前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う移動体を撮像した画像から抽出された、当該移動体の特徴に係る情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 前記移動体は、車両であり、
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う前記車両のナンバープレートに含まれる情報の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。 - 前記移動体は、車両であり、
前記特徴情報は、前記端末装置とすれ違う前記車両の車種に係る情報を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の情報処理装置。 - 前記判定部は、前記判定のために取得された前記特徴情報と、過去の前記日常的な移動において取得されて蓄積された前記特徴情報との不一致の程度が所定条件を満たす場合に前記非日常的な移動であると判定することを特徴とする請求項7から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記判定部は、前記判定のために取得された複数の前記特徴情報のうち、前記蓄積された特徴情報と一致しない特徴情報の割合が所定の基準値より大きい場合に前記非日常的な移動であると判定することを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
- コンピューターが実行する情報提供方法であって、
端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定工程と、
前記判定工程において前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定工程において前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測工程と、
前記予測工程において予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供工程と、
を含むことを特徴とする情報提供方法。 - 情報処理装置に設けられたコンピューターを、
端末装置により取得された所定の参照情報に基づいて、前記端末装置とともに移動しているユーザの移動が、非日常的な移動か、前記非日常的な移動以外の日常的な移動かを判定する判定手段、
前記判定手段により前記日常的な移動であると判定された場合に、所定の第1の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測し、前記判定手段により前記非日常的な移動であると判定された場合に、前記第1の情報とは異なる情報を含む第2の情報に基づいて前記ユーザの目的地を予測する予測手段、
前記予測手段により予測された前記目的地に応じた情報を提供する情報提供手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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