JP6700869B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
近年、TVの受像機やPCのモニタをはじめとして、液晶表示デバイスなどの様々な表示デバイスを備えた画像表示装置が実用化されている。画像表示装置は、入力画像信号に対して様々な画像処理を施した後、表示デバイスへと出力して表示する。画像処理とは、例えば、解像度変換や色補正処理、投射型の画像表示装置における、投影面の形状補正処理などである。
これらの画像処理の中には、画像表示装置から発する光の強度(輝度レベルと称す)と信号レベルとが比例することを前提とする画像信号に対して行われることが望ましい処理(以下、リニア処理と称す)がある。特許文献1には、1つのフレームを2つのサブフレームに分割することでフレーム周波数を2倍にして表示する際に、動画の視認性を向上するための技術が開示されている。具体的には、1フレームの高周波成分を第1のサブフレームに集中させ、低周波成分を第1および第2のサブフレームに配分して表示することで、動きぼやけが低減され、且つフリッカが抑制される。この時、周波数成分の算出や各サブフレームへの配分度合は輝度レベルに対して定義される。
特開2010−160440号公報
リニア処理を施す場合、入力画像信号レベルが一旦輝度レベルに変換される。入力画像信号レベルと輝度レベルとは非線形な関係を有するため、輝度レベルへの変換後においても入力画像信号レベルのステップを維持するために必要な変換後のビット精度は、入力画像信号レベルより大きくなる。つまり、リニア処理する際に必要となるビット精度は、入力画像信号レベルに対して処理する場合と比べて大きくなり、画像処理に必要な回路規模が増大しうる。
また、TV映像といった一般的な入力画像信号と輝度レベルとは、CRTの特性より、2.2乗の特性を持つことが知られている。2.2乗の特性は、0レベル(原点)に近いほど小さくなる傾きを持つ。したがって、2.2乗の特性を有する画像信号レベルを輝度レベルに変換する場合、変換後のビット精度が十分でないと、画像信号レベルの低階調部の階調性が低下する。これにより、低階調部が黒く潰れて視認されるといった画質劣化が生じうる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、リニア処理を行う際の低階調部における画質劣化の抑制と回路規模の増大の抑制と、を両立できる画像処理技術を提供するものである。
本発明のある態様は画像処理装置に関する。この画像処理装置は、ディスプレイの応答特性に応じて、画像信号の第1階調域、第2階調域、第3階調域をそれぞれ第1変換特性、第2変換特性、第3変換特性にしたがい変換する変換手段と、変換手段による変換得られる変換信号を処理する処理手段と、を備える。第1階調域は第3階調域より低階調であり、かつ第2階調域は第1階調域と第3階調域との間にあり、第3変換特性は応答特性に対応し、第1変換特性は処理手段におけるビット精度が高いほど傾きが小さくなる線形の変換特性であり、第2変換特性は第2階調域において第1変換特性と第3変換特性とを滑らかにつなぐよう決定される。
本発明によれば、リニア処理を行う際の低階調部における画質劣化の抑制と回路規模の増大の抑制と、を両立できる。
図1(a)は第1の実施の形態に係る画像処理方法における、画像信号に対する処理の流れを示す模式図、図1(b)は、ディスプレイの応答特性の一例を示す図。 図2(a)、(b)はそれぞれ、第1、第2の実施の形態に係る画像処理装置の機能および構成を示すブロック図。 図3(a)はガンマ変換部における変換特性を説明するための図、図3(b)はガンマ変換部における変換特性を示す図、図3(c)はデガンマ変換部における変換特性を説明するための図、図3(d)はデガンマ変換部における変換特性を示す図。 図2(a)の画像処理装置のハードウエア構成の一例を示す図。 図2(a)の画像処理装置における一連の処理の一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、本発明の実施の形態は以下の実施の形態に限定されるものではない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理、信号には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面において説明上重要ではない部材の一部は省略して表示する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、第1の実施の形態に係る画像処理方法における、画像信号に対する処理の流れを示す模式図である。画像信号は、デジタルカメラやビデオカメラやスキャナなどの撮像装置10により生成され、画像処理12を経て、CRTモニタや液晶モニタやTV受像機などのディスプレイ14に入力される。
図1(b)は、ディスプレイ14の応答特性18の一例を示す図である。図1(b)には、横軸を画像信号のレベル、縦軸をディスプレイ14が発する光の強度(明るさ、輝度レベル)とした時の応答特性18が模式的に示される。なお、各軸の最小レベルを0.0、最大レベルを1.0とする正規化が行われている。一般的に、輝度レベルは画像信号レベルのγ=約2.2乗に比例することが知られており、この応答特性はガンマ特性と呼ばれる。特に、TV等の受像機で使われているCRTはγ=約2.2乗のガンマ特性を有する。
輝度レベルが画像信号レベルに比例することを前提とする画像信号(以下、輝度リニア空間の画像信号と称す)をそのままディスプレイ14に入力すると、ディスプレイ14のガンマ特性により画面が暗めになる。そこで、TV放送をはじめとする多くの映像信号、画像信号について、ディスプレイ14のガンマ特性を打ち消すように輝度リニア空間の画像信号のレベルを予め大きくする補正が行われることが一般的である。特に、輝度リニア空間の画像信号のレベルを(1/γ)乗するガンマ補正がよく行われる。
撮像装置10により生成される画像信号には、標準的なディスプレイで自然に表示可能なようにガンマ補正16が施されている。また、液晶表示デバイスはCRTとは異なる応答特性を有しうるが、ガンマ補正された画像信号の表示に適合するため、γ=約2.2乗のガンマ特性を有するよう設計されることが一般的である。
画像処理12は、ユーザによる色調整や明るさ調整と、むら補正処理などのディスプレイ14の特性を補正する処理と、ディスプレイ14が投射型の映像表示装置である場合には投影面の形状を補正するキーストン補正処理と、を含む。これらの画像処理のなかには、輝度リニア空間で行われることが望ましい画像処理がある。例えば、60Hzで入力される1つのフレームの輝度を120Hzの2つのサブフレームに分配することで、フレーム周波数を2倍にして表示する場合がある。1つのフレームの画像信号レベルが0.5であるとし、これを0.2と0.8とに分配して表示したとする。画像信号レベルにおいては、2サブフレーム期間分のレベルはトータルで1.0(=0.2+0.8)となり、分配しない場合(0.5+0.5)と等しい。一方、輝度レベルで捉えると、図1(b)に示される通り輝度レベルは画像信号レベルと線形ではないため、両者で2サブフレーム期間分の輝度レベルにずれが生じる。したがって、このような画像処理は輝度リニア空間で行われることが望ましい。
そこで、本実施の形態に係る画像処理12では、撮像装置10から入力されるガンマ補正された画像信号をガンマ処理し、輝度レベルが画像信号レベルに近似的に比例する画像信号(以下、輝度近似リニア空間の画像信号と称す)に変換する。変換後の画像信号に対して画像処理が行われ、上記ガンマ処理の逆処理であるデガンマ処理が行われる。デガンマ処理後の画像信号はディスプレイ14に出力される。これにより、輝度リニア空間で行われることが望ましい画像処理を、輝度近似リニア空間で行うことができる。
理想的な状況、例えば画像処理において常に十分に大きなビット精度が利用可能であるような状況では、ガンマ処理はガンマ特性と同等の変換特性にしたがって画像信号を変換すればよい。すなわち、図1(b)に示される横軸をガンマ処理に入力される画像信号レベル(正規化後)、縦軸をガンマ処理からの出力レベル(正規化後)とするような変換が行われる。この変換は、例えばルックアップテーブル等を使用して実現される。その結果得られる変換後の画像信号は輝度リニア空間に属する。
一方、ガンマ処理においてガンマ特性γ=約2.2をそのまま用いると、図1(b)に示されるように原点付近の傾きは小さくなる。つまり、ガンマ特性γ=約2.2を十分に表現するためには、ガンマ処理の出力ビット数が増大する。このため、画像処理に必要なビット数が増大し、回路規模が増大するという課題がある。この場合、ガンマ処理、デガンマ処理で扱うビット数も増える。これらの課題に対して、ガンマ処理の出力ビット数を単純に減らすと、低階調部が潰れ、階調性が低下し、画質が劣化する。
そこで本実施の形態に係るガンマ処理では、画像信号の低階調域、中階調域、高階調域のそれぞれに対して異なる変換特性を適用する。低階調域の変換特性(低域変換特性と称す)は線形であり、入力レベルに比例する出力レベルが生成される。高階調域の変換特性(高域変換特性と称す)はガンマ特性に対応する。低階調域と高階調域との間にある中階調域の変換特性(中域変換特性と称す)は、中階調域において低域変換特性と高域変換特性とを滑らかにつなぐよう決定される。これにより、高階調域の画像信号は変換されて輝度リニア空間の画像信号となり、かつ、低階調域ではガンマ処理による階調性の低下が抑制または除去される。したがって、ガンマ処理後の画像処理におけるビット数を増やさなくても、輝度近似リニア空間への変換と低階調部の画質劣化の抑制とを両立できる。その結果、回路規模の増大を抑制できる。
図2(a)は、第1の実施の形態に係る画像処理装置100の機能および構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、R、G、Bの3つの色成分から成るガンマ補正された画像信号を取得し、取得された画像信号に対して各種色調整や画像処理を行った後、表示デバイス104において表示する。画像処理装置100は、ガンマ変換部101と、画像処理部102と、デガンマ変換部103と、CRTモニタや液晶モニタなどの表示デバイス104と、決定部105と、を備える。
ガンマ変換部101は、ガンマ補正された画像信号を取得する。ガンマ変換部101は、取得された画像信号の低階調域、中階調域、高階調域をそれぞれ低域変換特性、中域変換特性、高域変換特性にしたがい変換する。低域変換特性は、低階調域の画像信号レベルの階調性を重視した変換特性であり、低域変換特性の傾きは画像処理部102におけるビット精度に基づき決定される。簡単な例では、ガンマ変換部101に入力された画像信号が有するビット精度をIN、ガンマ変換部101が出力する変換信号が有するビット精度をOTとすると、低域変換特性はy=uxの一次式で表される。ここで、傾きuは以下の式(1)で表される。なお、IN≦OTであるとし、IN>OTの場合はu=1とする。
u=1/2OT−IN ・・・式(1)
式(1)に基づくと、変換後の信号の低階調部は潰れることなく、階調性が保持される。
決定部105は、画像処理部102における処理に応じて低域変換特性の傾きuを決定する。決定部105は画像処理部102から、画像処理部102における画像処理で使用されるビット精度(=ガンマ変換部101が出力する変換信号のビット精度OT)を取得する。決定部105は、取得されたビット精度OTと、予め与えられた情報である画像信号のビット精度INとに基づいて、上記の式(1)により傾きuを計算する。
図3(a)は、ガンマ変換部101における変換特性を説明するための図である。図3(a)において、横軸を入力される画像信号のレベル、縦軸を変換後の変換信号のレベルとする。符号301で示される曲線は図1(b)に示されるガンマ特性に準じるものであり、y=xγを表す。符号302で示される直線は上記の式(1)で表されるuを用いたy=uxを表す。ここで、入力された画像信号が有するビット精度IN=10(ビット)、ガンマ変換部101が出力する変換信号が有するビット精度OT=12(ビット)としている。符号303で示される黒塗りの点は曲線301と直線302との原点以外の交点である。
交点303の低階調側に直線302を適用し、交点303の高階調側に曲線301を適用すると、交点303が変曲点となる。すなわち、変換特性の一次微分が交点303において不連続となる。この場合、画像の画質が劣化する虞がある。そこで、決定部105は、交点303の低階調側における直線302上の点である第1特性変更点304と、交点303の高階調側における曲線301上の点である第2特性変更点305とを選択する。決定部105は、原点から第1特性変更点304までの画像信号レベルの範囲を画像信号の低階調域307として決定する。決定部105は、第1特性変更点304から第2特性変更点305までの画像信号レベルの範囲を画像信号の中階調域308として決定する。決定部105は、第2特性変更点305から最大値までの画像信号レベルの範囲を画像信号の高階調域309として決定する。決定部105は、低階調域307に対して直線302で表される特性を低域変換特性として決定する。決定部105は、高階調域309に対して曲線301で表される特性を高域変換特性として決定する。
決定部105は、交点303と第1特性変更点304と第2特性変更点305との3点を用いてベジエ補間し、中階調域308に対してベジエ曲線310を取得する。図3(b)は、ガンマ変換部101における変換特性306を示す図である。ガンマ変換部101の変換特性306は低階調域307、中階調域308、高階調域309の3つの区間でそれぞれ異なるが、区間の境界を含めて変曲点は存在しない。なお、ベジエ補間に限られず、スプライン補間等の他の補間方法が使用されてもよい。また、変曲点付近では任意の割合で低域と高域との2つの変換特性を合成すればよいが、低域変換特性と局所的な傾きは同じ、あるいは大きい方が望ましい。
例えば、交点303と第1特性変更点304との横方向距離R1と、交点303と第2特性変更点305との横方向距離R2と、の比が予め定めた比となるように、決定部105は第1特性変更点304と第2特性変更点305とを決定してもよい。ベジエ補間において、交点303と第1特性変更点304との横方向距離R1は中域変換特性に対する低域変換特性からの寄与の程度に対応する。交点303と第2特性変更点305との横方向距離R2は中域変換特性に対する高域変換特性からの寄与の程度に対応する。したがってこの場合、決定部105は、低域変換特性と高域変換特性とを予め定めた割合で合成することにより中域変換特性を決定することとなる。また、この割合は、中階調域の低階調側において低域変換特性からの寄与が高域変換特性からの寄与よりも大きくなるよう重み付け等により実現されてもよい。
以上、図3(b)に示される変換特性306によれば、低階調域は潰れることなく、階調性が保持される。また、低階調域以外、特に第2特性変更点305に対応する画像信号レベルよりも大きな画像信号レベルは、γ=約2.2で変換されるため、後段の画像処理部102において輝度リニア空間で処理される。これにより、低階調域が潰れ、階調性が低下し、画質が劣化する現象を抑制しながら、ガンマ変換部101において輝度近似リニア空間への変換を実現することができる。
図2(a)に戻り、画像処理部102は、ガンマ変換部101による変換の結果得られる変換信号に対して、図1に示される画像処理12に関連して説明された画像処理を行う。ガンマ変換部101から出力される信号は輝度近似リニア空間の画像信号であるから、画像処理部102は輝度リニア空間で行われることが望ましい画像処理にも対応可能となる。画像処理部102は、画像処理後の信号をデガンマ変換部103に出力する。
デガンマ変換部103は、画像処理部102による処理の結果得られる出力信号を、ガンマ変換部101における変換特性の逆特性にしたがい変換する逆変換部である。図3(c)は、デガンマ変換部103における変換特性を説明するための図である。図3(c)において、横軸を画像処理後の信号のレベル、縦軸をデガンマ変換部103が出力する信号のレベルとする。ここで、画像処理後の信号のビット精度=ガンマ変換部101が出力する変換信号が有するビット精度OT=12(ビット)、デガンマ変換部103が出力する信号のレベル=ガンマ変換部101に入力された画像信号のビット精度IN=10(ビット)である。
符号321で示される曲線は図3(a)に示される曲線301の逆関数であり、y=x1/γを表す。符号322で示される直線は図3(a)に示される直線302の逆関数であり、y=(1/u)xを表す。符号323で示される黒塗りの点は曲線321と直線322との原点以外の交点である。符号324で示される白抜きの点は第1特性変更点304に、符号325で示される白抜きの点は第2特性変更点305に、それぞれ対応する。図3(d)は、デガンマ変換部103における変換特性326を示す図である。この変換特性326は、図3(b)に示されるガンマ変換部101の変換特性306の逆特性である。
デガンマ変換部103によるデガンマ処理により、輝度近似リニア空間において画像処理された後の信号はガンマ補正された画像信号に戻る。デガンマ変換部103のさらに後段において、各種画像処理が行われてもよい。デガンマ変換部103から出力された信号は、不図示のVT変換部や表示デバイス駆動部等を経て表示デバイス104に入力される。
図2(a)に示した画像処理装置100の各機能部の少なくとも一部は独立した装置として実現されてもよい。また、それぞれの機能を実現するソフトウエアとして実現されてもよい。本実施の形態では表示デバイス104を除く各部はソフトウエアにより実現されているものとする。以下、ソフトウエアにより上述した画像処理装置100の各機能部を実現するためのハードウエアの一例について説明する。
図4は、図2(a)の画像処理装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。CPU201は、主として各構成要素の動作を制御する。主メモリ202は、CPU201が実行する制御プログラムを格納したり、CPU201によるプログラム実行時の作業領域を提供したりする。磁気ディスク203は、オペレーティングシステム(OS)、周辺機器のデバイスドライバ、本実施の形態に係る画像処理方法を実現するためのプログラムなどのコンピュータプログラムを格納する外部記憶装置の一例である。CPU201が主メモリ202、磁気ディスク203に格納されているプログラムを実行することにより、図2(a)に示した画像処理装置100の機能(ソフトウエア)及び後述するフローチャートにおける処理が実現される。なお、磁気ディスク203に記憶されたプログラムは必要に応じて主メモリ202に展開され、CPU201により実行される。
表示メモリ204は、表示用データを一時記憶する。表示デバイス104は、表示メモリ204からのデータに基づいて画像やテキスト等の表示を行う。マウス206及びキーボード207は、ユーザによるポインティング入力及び文字等の入力をそれぞれ行う。上記各構成要素は、共通バス208により互いに通信可能に接続されている。
図5は、画像処理装置100における一連の処理の一例を示すフローチャートである。S501では、ガンマ特性に応じて高域変換特性を決定し、式(1)に基づいて低域変換特性を決定する。S502では、低域変換特性と高域変換特性との原点以外の交点を取得する。S503では、交点に対応する画像信号レベルより低く、かつ低域変換特性上の点である第1特性変更点304と、交点に対応する画像信号レベルより高く、かつ高域変換特性上の点である第2特性変更点305の2点を決定する。それら2点を用いて、交点を中心としたベジエ補間にて2点間の変換特性を中域変換特性として算出する。S504では、原点から低域変換特性、ベジエ補間にて算出した中域変換特性、高域変換特性を順に適用し、ガンマ変換の変換特性を決定する。
本実施の形態に係る画像処理装置100によると、高階調域の画像信号は変換されて輝度リニア空間の画像信号となり、かつ、低階調域ではガンマ変換による階調性の低下が抑制または除去される。したがって、ガンマ変換後の画像処理におけるビット数を増やさなくても、輝度近似リニア空間への変換と低階調部の画質劣化の抑制とを両立できる。その結果、回路規模の増大を抑制できる。
なお、上述の式(1)において、INは、入力される画像信号が有するビット精度としたがこれに限らない。例えば、輝度レベルを測定した結果、対象の表示デバイス104が表現可能な低階調部の輝度レベルが、画像信号が有するビット精度よりも小さい場合は、表現可能なビット精度をINに適用してもよい。これにより、ガンマ変換部101による低階調部の階調性の低下を抑制でき、また高域変換特性で変換される画像信号レベルの範囲(すなわち、高階調域)が広がるため、画像処理による画質のさらなる向上が可能となる。なお、上記では、表現可能な低階調部の輝度レベルを測定することとしたが、ユーザや評価者が視認可能なレベルを採用してもよいし、許容可能なレベルを採用してもよい。
また、低消費電力化やDRAMアクセス時の帯域低減等のために、画像処理部102における画像処理で使用されるビット精度が可変となる場合、それに応じてOTを可変としてもよい。これにより、低階調部の階調性の低下を適応的に抑制することができる。
また、画像信号はR、G、Bの3つの色成分から成り画素毎に入力されるものとし、ガンマ変換部101はそれぞれの色成分を独立に変換処理してもよい。画像信号レベルと輝度レベルとの関係を表す特性は各色成分ともに約2.2乗(γ=約2.2)としてもよい。この特性が経時で変動する場合は、図2(a)に示されるデガンマ変換部103で補正して2.2乗に合わせるようにしてもよい。
なお、「輝度リニア空間」は、画像信号レベルと輝度レベルとが比例することが望ましいが、約5%内の誤差があってもよい。また、階調性を重視した低域変換特性として式(1)で示される傾きuに基づく1次式を採用したが、これに限らず、低階調域の階調性の低下を抑制するよう適宜変換特性を算出してもよい。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、画像信号を解析し、その解析結果に応じて適した変換特性を決定するための解析部602を画像処理装置に設ける。図2(b)は、第2の実施の形態に係る画像処理装置600の機能および構成を示すブロック図である。画像処理装置600は、ガンマ変換部101と、画像処理部102と、デガンマ変換部103と、表示デバイス104と、決定部601と、解析部602と、を備える。
解析部602は、入力されるガンマ補正された画像信号を解析して特徴量を算出する。決定部601は、解析部602によって算出された特徴量に応じて低域変換特性の傾きを決定する。また、決定部601は、解析部602によって算出された特徴量に基づいて低域変換特性と高域変換特性との合成の割合を設定する。
例えば、解析部602は、ヒストグラムを求める。ここでいうヒストグラムとは、1フレーム画像における、画像信号レベル毎の出現頻度(画素数)のことである。決定部601は、解析部602によって色成分毎に求められたヒストグラムに応じて、低域変換特性と高域変換特性との合成割合、または式(1)に示される傾きを可変とする。決定部601は、解析部602によって求められたヒストグラムにおいて、低階調レベルの頻度が少ないほど、式(1)の傾きがより小さくなるよう(0に近づくよう)にガンマ変換部101の低域変換特性を制御する。これにより、高域変換特性で処理される画像信号レベルの範囲を広げることができ、したがって輝度リニア空間で処理可能な画像信号の範囲を広げることができる。
例えば、決定部601は、ヒストグラムがとる最小レベル、または最小レベルから母数の5%内の画素が存在する最大レベルが、低域変換特性と高域変換特性との交点(図3(a)の交点303)となるよう低域変換特性の傾きvを算出する。決定部601は、算出された傾きvと、式(1)で算出した傾きuとのうち、小さい方の値を選択してもよい。
前述のヒストグラムからの判定方法は一例である。ヒストグラムの重心が所定の閾値より大きいか否かによって、低階調レベルの頻度を概判定してもよいし、その他任意の方法が使用されてもよい。色成分毎にヒストグラムを求めなくとも、RGBのいずれか1つ(例えばG)を用いてもよいし、色成分から輝度成分(Y)を算出して輝度成分のヒストグラムを求めてもよい。1フレーム画像ではなく、画像内の領域毎にヒストグラムを算出して適用してもよい。また、動画像に対して連続性をもたせることを目的として複数フレーム画像のヒストグラムを加重平均して適用してもよい。全画素の出現頻度をカウントすることが望ましいが、ヒストグラム取得、及び解析に必要な回路規模を低減するために一部の画素のみを用いてもよい。
解析部602において画像信号を解析することで算出される特徴量の例は、上記のヒストグラム以外にも、以下のようなものがある。
解析部602は、入力される画像信号の下位ビットの変動有無を解析することで、画像信号のビット深度を判定する。決定部601は、解析部602における判定結果であるビット深度を式(1)におけるINに設定する。これにより、例えば画像の伝送が10ビットまで可能なインタフェースやフォーマットであるが、入力される画像信号自体は8ビットの場合に、IN=8と設定される。その結果、輝度リニア空間で処理可能な画像信号レベルの範囲を広げることができる。
以上、決定部601および解析部602の機能例について説明したが、映像処理部102の後段に設けられたデガンマ変換部103では、ガンマ変換部101における変換特性の逆特性で変換処理が行われる。
以上、本実施の形態に係る画像処理装置600によれば、第1の実施の形態で得られる効果に加えて、画像信号を解析することで、輝度リニア空間で処理可能な画像信号レベルの範囲をさらに広げることができ、画質をより改善することができる。
以上、実施の形態に係る画像処理装置の構成と動作について説明した。これらの実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 画像処理装置、 101 ガンマ変換部、 102 画像処理部、 103 デガンマ変換部、 104 表示デバイス。

Claims (12)

  1. ディスプレイの応答特性に応じて、画像信号の第1階調域、第2階調域、第3階調域をそれぞれ第1変換特性、第2変換特性、第3変換特性にしたがい変換する変換手段と、
    前記変換手段による変換得られる変換信号を処理する処理手段と、を備え、
    前記第1階調域は前記第3階調域より低階調であり、かつ前記第2階調域は前記第1階調域と前記第3階調域との間にあり、
    前記第3変換特性は前記応答特性に対応し、前記第1変換特性は前記処理手段におけるビット精度が高いほど傾きが小さくなる線形の変換特性であり、前記第2変換特性は前記第2階調域において前記第1変換特性と前記第3変換特性とを滑らかにつなぐよう決定されることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記処理手段における処理または前記画像信号に応じて前記第1変換特性の傾きを決定する決定手段をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2変換特性は、前記第1変換特性と前記第3変換特性とを予め定めた割合で合成することにより決定されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記割合は、前記第2階調域の低階調側において前記第1変換特性からの寄与が前記第3変換特性からの寄与よりも大きくなるよう設定されることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記応答特性はディスプレイのガンマ特性であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像信号を解析して特徴量を算出する解析手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記解析手段によって算出された前記特徴量に応じて前記第1変換特性の傾きを決定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像信号を解析して特徴量を算出する解析手段をさらに備え、
    前記割合は、前記解析手段によって算出された前記特徴量に基づいて設定されることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記処理手段による処理の結果得られる出力信号を、前記変換手段における変換特性の逆特性にしたがい変換する逆変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. ディスプレイの応答特性に応じて、画像信号の第1階調域、第2階調域、第3階調域をそれぞれ第1変換特性、第2変換特性、第3変換特性にしたがい変換することと、
    変換得られる変換信号を処理することと、を含み、
    前記第1階調域は前記第3階調域より低階調であり、かつ前記第2階調域は前記第1階調域と前記第3階調域との間にあり、
    前記第3変換特性は前記応答特性に対応し、前記第1変換特性は前記変換信号の処理におけるビット精度が高いほど傾きが小さくなる線形の変換特性であり、前記第2変換特性は前記第2階調域において前記第1変換特性と前記第3変換特性とを滑らかにつなぐよう決定されることを特徴とする画像処理方法。
  10. 前記画像信号を解析して特徴量を算出することと、
    算出された前記特徴量に応じて前記第1変換特性の傾きを決定することと、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  11. 前記画像信号を解析して特徴量を算出することと、
    前記第1変換特性と前記第3変換特性とを予め定めた割合で合成することにより前記第2変換特性を決定することと、をさらに含み、
    前記割合は、算出された前記特徴量に基づいて設定されることを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理方法。
  12. コンピュータを請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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