JP6699956B1 - 眼科装置 - Google Patents

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Abstract

眼科装置は、取得部と、OCT部と、解析部と、推定部とを含む。取得部は、被検眼の中心窩を含む第1領域の屈折度数を取得する。OCT部は、光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼の眼底のOCTデータを取得する。解析部は、OCTデータを解析することにより眼底の形状を特定する。推定部は、第1領域の屈折度数と眼底の形状とに基づいて眼底の第1領域の周辺領域の屈折度数を推定する。

Description

本発明は、眼科装置に関する。
ヒトが物体を見るとき、物体に反射されて眼内に入射した光が網膜の中心付近(具体的には、中心窩)に当たり、網膜で電気信号に変換されて脳に伝達される(中心視)。網膜の中心付近よりも外側の周辺視野に光を当てて物体を見ようとすると、眼の回旋点を中心に眼球を回旋させたり、顔を向けたりする。すなわち、生理学的に周辺視野の解像度が低く、日常生活において周辺視野の屈折力を正確に求める要求は低いと考えられる。
一方、近年では、近視が進行する原因の1つとして、周辺視野の焦点が網膜面よりも奥側(強膜側)に存在することに起因して網膜が奥側に伸びようとして近視が進行する可能性が報告されている(例えば、非特許文献1)。すなわち、近視進行の抑制の観点で、周辺視野の屈折力を正確に求める要求が今後高まる可能性がある。
また、近視進行を抑制するために、周辺視野の屈折力を高くすることで、中心視野の焦点位置を手前側(角膜側)に移動させる眼鏡やコンタクトレンズが開発されている。更に、事前に測定された波面収差に基づいて行われるwavefront−guided LASIKのような屈折矯正手術も行われている。従って、このような高機能な屈折矯正において、周辺視野の屈折力を正確に求める要求がより一層高まる可能性がある。
例えば、特許文献1には、このような眼の屈折力の測定が可能な眼科装置が開示されている。この眼科装置では、自覚検査と他覚測定とが可能である。自覚検査は、被検眼に提示された視標(ランドルト環など)に対する被検者の応答にしたがって被検眼の屈折度数を求める、主観的な検査である。他覚測定は、被検眼の眼底に投射された光の反射光の像のサイズや形状の変化に基づき被検眼の屈折度数を求める、客観的な検査である。
特開2016−077774号公報
Earl L. Smith et al., "Relative peripheral hyperopic defocus alters central refractive development in infant monkeys", Vision Research, September 2009, 49(19), pp.2386−2392
一般に、眼科装置では測定光軸上に固視標が投影されるため、網膜の中心窩の近傍の屈折度数が測定される。それにより、中心窩を含む領域の外側の周辺流域での屈折度数を測定することができない。このような眼科装置では、周辺領域に固視標を投影することで、周辺領域の屈折度数を測定することができる。
ところが、眼底にリング状の光束を投射してその戻り光を検出する場合、戻り光が眼底の形状の影響を受けるため、屈折度数を高精度に測定することができない。更に、眼底における所定サイズの領域に光が投射されるため、眼底上の局所的な屈折度数を測定することができない。同様に、ロータリープリズムを用いて眼底に光を投射する場合も、戻り光が眼底の形状の影響を受け、屈折度数を高精度に測定することができない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、被検眼の眼底における所定領域の屈折度数を高精度に求めることが可能な眼科装置を提供することにある。
いくつかの実施形態の第1態様は、被検眼の中心窩を含む第1領域に対して測定パターンを投射することにより得られた前記測定パターンの戻り光の検出結果に基づいて求められた前記第1領域の屈折度数を取得する取得部と、光コヒーレンストモグラフィを用いて前記被検眼の眼底のOCTデータを取得するOCT部と、前記OCTデータを解析することにより前記眼底の形状を特定する解析部と、前記第1領域の屈折度数と前記眼底の形状とに基づいて前記眼底の前記第1領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出する算出部と、を含む眼科装置である。
いくつかの実施形態の第2態様では、第1態様において、前記算出部は、眼球の光学特性を表すパラメータを用いて前記周辺領域の屈折度数を算出する。
いくつかの実施形態の第3態様では、第2態様において、前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた眼軸長データを含む。
いくつかの実施形態の第4態様では、第2態様又は第3態様において、前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた角膜形状データを含む。
いくつかの実施形態の第5態様では、第2態様〜第4態様のいずれかにおいて、前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた前房深度データ、及び前記被検眼を測定することにより得られた水晶体形状データの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれかにおいて、前記取得部は、前記第1領域に光を投射し、その戻り光を検出することにより前記屈折度数を求める屈折測定部を含む。
いくつかの実施形態の第7態様は、被検眼の眼底の所定領域に対して測定パターンを投射することにより得られた前記測定パターンの戻り光の検出結果に基づいて前記所定領域の屈折度数を他覚的に測定する屈折測定部と、光コヒーレンストモグラフィを用いて前記眼底のOCTデータを取得するOCT部と、前記OCTデータを解析することにより前記眼底の形状を特定する解析部と、前記眼底の形状に基づいて前記戻り光の検出結果を補正し、補正された前記戻り光の検出結果に基づいて前記眼底の形状に対応した前記所定領域の屈折度数を算出する算出部と、を含む眼科装置である。
いくつかの実施形態の第8態様では、第7態様において、前記所定領域は、中心窩を含む領域である。
いくつかの実施形態の第9態様では、第7態様において、前記所定領域は、中心窩を含む領域の周辺領域である。
いくつかの実施形態の第10態様では、第7態様〜第9態様のいずれかにおいて、前記屈折測定部は、リング状の測定パターンを前記被検眼に投射し、その戻り光を検出する光学系を含む。
いくつかの実施形態の第11態様では、第10態様において、前記解析部は、所定の基準方向に対する前記眼底における所定の層領域のチルト角度を特定し、前記算出部は、前記チルト角度に基づいて前記所定領域の屈折度数を算出する。
いくつかの実施形態の第12態様では、第11態様において、前記算出部は、前記光学系により検出された前記戻り光に基づいて取得されたリングパターン像の長径及び短径を前記チルト角度に応じて補正することにより、前記所定領域の屈折度数を算出する。
いくつかの実施形態の第13態様では、第10態様〜第12態様のいずれかにおいて、前記OCT部は、前記所定領域に対して、ラジアルスキャンを行うことによりOCTデータを取得する。
いくつかの実施形態の第14態様では、第10態様〜第12態様のいずれかにおいて、前記OCT部は、前記所定領域に対して、水平方向の第1スキャンと前記第1スキャンと交差する垂直方向の第2スキャンとを行うことによりOCTデータを取得する。
いくつかの実施形態の第15態様では、第10態様〜第12態様のいずれかにおいて、前記眼底において中心窩を含む領域の周辺領域に測定光軸が配置されるように固視標が投影された場合、前記OCT部は、前記中心窩と前記固視標の投影位置とを結ぶ方向に略平行な第1スキャンと、前記第1スキャンに直交する方向の第2スキャンを行うことによりOCTデータを取得する。
いくつかの実施形態の第16態様は、第1態様〜第15態様のいずれかにおいて、前記被検眼の中心窩を含む領域の周辺領域における2以上の位置の各位置と前記各位置について前記算出部により算出された屈折度数とに基づいて屈折度数の分布情報を生成する分布情報生成部を含む。
いくつかの実施形態の第17態様は、第16態様において、前記眼底の正面画像に前記分布情報を重ね合わせて表示させる制御部を含む。
なお、上記した複数の態様に係る構成を任意に組み合わせることが可能である。
本発明によれば、被検眼の眼底における所定領域の屈折度数を高精度に求めることが可能な眼科装置を提供することができる。
第1実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 第1実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 第2実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 第6実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 第7実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第7実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 第7実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。
この発明に係る眼科装置の実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この明細書において引用された文献の記載内容や任意の公知技術を、以下の実施形態に援用することが可能である。
実施形態に係る眼科装置は、被検眼の眼底における局所的な屈折度数(Refractivity、Refractive Power)を求めることが可能である。いくつかの実施形態に係る眼科装置は、被検眼の中心窩を含む領域の屈折度数と眼底のOCTデータとを取得し、取得されたOCTデータを解析して眼底の形状を特定し、取得された屈折度数と特定された眼底の形状とに基づいて、中心窩を含む領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出(推定)する。いくつかの実施形態では、中心窩を含む領域又は周辺領域の屈折度数の分布情報が生成される。
いくつかの実施形態に係る眼科装置は、眼底の所定領域(被検眼の中心窩を含む中心領域、又は中心領域の外側の周辺領域)に対する他覚屈折測定とOCT計測とを実行し、OCT計測により得られたOCTデータを解析して眼底の形状を特定し、他覚屈折測定により得られた受光像を眼底の形状に基づいて補正し、補正された受光像に基づいて所定領域の屈折度数を算出する。
屈折度数は、例えば、他覚屈折測定装置による他覚屈折測定により取得される。いくつかの実施形態では、屈折度数は、電子カルテシステム等からの屈折度数データを受信することにより取得される。同様に、OCTデータは、例えば、OCT装置による計測(OCTスキャン及び画像データ構築)により取得される。いくつかの実施形態では、OCTデータは、電子カルテシステム、医用画像アーカイビングシステム、又は外部装置等から取得される。
眼科装置は、公知の模型眼等の眼球モデルのパラメータ(眼球の光学特性を表すパラメータ)を用いて上記の領域の屈折度数を算出することが可能である。パラメータには、眼軸長データ、前房深度データ、水晶体の形状を表す水晶体形状データ(水晶体曲率、水晶体厚など)、角膜の形状を表す角膜形状データ(角膜曲率半径、角膜厚など)などがある。眼科装置は、眼球モデルのパラメータの一部を被検眼の実測値に置き換えて新たな眼球モデルを構築し、構築された新たな眼球モデルを用いて上記の領域の屈折度数を算出することが可能である。上記のパラメータは、OCTデータを解析することにより取得される。いくつかの実施形態では、上記のパラメータは、電子カルテシステム、医用画像アーカイビングシステム、又は外部装置等から取得される。
いくつかの実施形態に係る眼科装置は、他覚屈折測定装置及びOCT装置の少なくとも一方を含む。いくつかの実施形態に係る眼科装置は、外部装置や記録媒体からデータを受信するデバイス(通信インターフェイス、入出力インターフェイス等)を含む。
すなわち、実施形態に係る眼科装置は、例えば、次のいずれかであってよい:(A)他覚屈折測定装置(屈折測定部)とOCT装置(OCT部)とを含む検査装置:(B)他覚屈折測定装置(屈折測定部)を含み、OCT装置(OCT部)を含まない検査装置;(C)他覚屈折測定装置(屈折測定部)を含まず、OCT装置(OCT部)を含む検査装置;(D)他覚屈折測定装置(屈折測定部)及びOCT装置(OCT部)のいずれも含まない情報処理装置。
実施形態に係る眼科装置は、1以上のプロセッサを含み、各種のデータ処理を実行することが可能である。データ処理には、OCTデータの解析処理、他覚屈折測定による検出結果に基づく屈折度数の算出処理、眼底の形状を反映した屈折度数の算出処理などがある。いくつかの実施形態では、データ処理は、他覚屈折測定による検出結果の補正処理を含む。
なお、本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。プロセッサは、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出し実行することによって特定の機能を実現する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る眼科装置は、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の屈折度数と眼底の形状から、眼底における中心領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出(推定)する。
<構成>
図1に、第1実施形態に係る眼科装置の構成例を示す。第1実施形態に係る眼科装置1は、他覚屈折測定装置(屈折測定部)とOCT装置(OCT部)とを含む検査装置である。眼科装置1は、測定部10と、制御処理部50とを含む。測定部10は、屈折測定部20と、OCT部30と、ビームスプリッタBS1とを含む。制御処理部50は、データ処理部60と、制御部70とを含む。データ処理部60は、解析部61と、眼球モデル構築部62と、算出部(推定部)63とを含む。
屈折測定部20は、被検眼Eの屈折度数を他覚的に測定する。屈折測定部20は、例えば、公知のレフラクトメータと同様の構成を有する。図示は省略するが、典型的なレフラクトメータは、特許文献1に開示されているように、投影系と、受光系と、プロセッサとを含む。
屈折測定部20の投影系は、光源から出射した光を被検眼Eの眼底Efに投影する。投影系は、例えば、光源からの光を、コリメートレンズ、合焦レンズ、リレーレンズ、瞳レンズ、穴開きプリズム、偏心プリズム、対物レンズ等を通じて眼底Efに投影する。
屈折測定部20の受光系は、眼底Efからの反射光を、対物レンズ、偏心プリズム、穴開きプリズム、他の瞳レンズ、他のリレーレンズ、他の合焦レンズ、円錐プリズム、結像レンズ等を通じて、撮像素子に投影する。これにより、撮像素子の撮像面に結像したリングパターン像が検出される。
いくつかの実施形態では、屈折測定部20は、リング状の光を眼底Efに投影し、眼底Efからの反射光により形成されるリングパターン像を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、屈折測定部20は、輝点を眼底Efに投影し、眼底Efからの反射光をリング状の光に変換し、変換されたリング状の光により形成されるリングパターン像を検出するように構成される。
屈折測定部20のプロセッサは、受光系の撮像素子からの出力を処理して屈折度数を算出する。
いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、撮像素子によって取得されたリングパターン像を楕円近似することにより楕円形状を特定する処理と、特定された楕円形状と合焦レンズ等に対するフォーカス調整分のディオプタとに基づいて屈折度数(測定データ)を求める処理とを実行する。
いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、撮像素子によって取得されたリングパターン像が描出された画像における輝度分布を求める処理と、求められた輝度分布からリングパターン像の重心位置を求める処理と、求められた重心位置から放射状に延びる複数の走査方向に沿った輝度分布を求める処理と、求められた複数の走査方向に沿った輝度分布からリングパターン像を特定する処理と、特定されたリングパターン像の近似楕円を求める処理と、求められた近似楕円の長径及び短径を公知の式に代入することによって屈折度数を算出する処理とを実行する。
いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、撮像素子によって取得されたリングパターン像の基準パターンからの偏位(位置ずれ、変形等)を求める処理と、この偏位から屈折度数を求める処理とを実行する。
いくつかの実施形態では、屈折度数として球面度数S、乱視度数C及び乱視軸角度Aが算出される。いくつかの実施形態では、屈折度数として等価球面度数SE(S+C/2)が算出される。
OCT部30は、眼底EfにOCTスキャンを適用してOCTデータを取得する。OCTデータは、干渉信号データでもよいし、干渉信号データにフーリエ変換を適用して得られた反射強度プロファイルデータでもよいし、反射強度プロファイルデータを画像化して得られた画像データでもよい。以下、OCTを用いて取得された画像をOCT画像と表記する場合がある。
OCT部30が実施可能なOCT手法は、典型的にはフーリエドメインOCTであり、スペクトラルドメインOCT及びスウェプトソースOCTのいずれでもよい。スウェプトソースOCTは、波長可変光源からの光を測定光と参照光とに分割し、被検眼に投射された測定光の戻り光を参照光と重ね合わせて干渉光を生成し、この干渉光を光検出器で検出し、波長の掃引及び測定光のスキャンに応じて収集された検出データ(干渉信号データ)にフーリエ変換等を施して反射強度プロファイルデータを形成する手法である。一方、スペクトラルドメインOCTは、低コヒーレンス光源(広帯域光源)からの光を測定光と参照光とに分割し、被検眼に投射された測定光の戻り光を参照光と重ね合わせて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル分布を分光器で検出し、分光器による検出データ(干渉信号データ)にフーリエ変換等を施して反射強度プロファイルデータを形成する手法である。すなわち、スウェプトソースOCTはスペクトル分布を時分割で取得するOCT手法であり、スペクトラルドメインOCTはスペクトル分布を空間分割で取得するOCT手法である。
OCT部30は、例えば、公知のOCT装置と同様の構成を有する。図示は省略するが、典型的なOCT装置は、特許文献1に開示されているように、光源と、干渉光学系と、スキャン系と、検出系と、プロセッサとを含む。
光源から出力された光は、干渉光学系によって測定光と参照光とに分割される。参照光は、参照アームにより導かれる。測定光は、測定アームを通じて眼底Efに投射される。測定アームにはスキャン系が設けられている。スキャン系は、例えばガルバノスキャナを含み、測定光を1次元的又は2次元的に偏向可能である。スキャン系は、所定のスキャンモードにしたがって測定光を偏向する。
眼底Efに投射された測定光は、眼底Efの様々な深さ位置(層境界等)において反射・散乱される。被検眼Eからの測定光の戻り光は、干渉光学系によって参照光に合成される。測定光の戻り光と参照光とは重ね合わせの原理にしたがって干渉光を生成する。この干渉光は検出系によって検出される。検出系は、典型的には、スペクトラルドメインOCTでは分光器を含み、スウェプトソースOCTではバランスドフォトダイオード及びデータ収集システム(DAQ)を含む。
OCT部30のプロセッサは、検出系による検出データに基づいてOCTデータ(典型的には画像データ)を構築する。プロセッサは、従来のOCTデータ処理と同様に、フィルター処理、高速フーリエ変換(FFT)などを検出データに適用することにより、各Aライン(被検眼E内における測定光の経路)における反射強度プロファイルデータを構築する。更に、プロセッサは、この反射強度プロファイルデータに画像化処理(画像表現)を適用することにより、各Aラインの画像データ(Aスキャンデータ)を構築する。
プロセッサは、スキャンモードにしたがってスキャン系を制御することが可能である。スキャンモードには、ラインスキャン、ラスタースキャン(3次元スキャン)、サークルスキャン、同心円スキャン、ラジアルスキャン、クロススキャン、マルチクロススキャンなどがある。ラインスキャンは、直線状の軌跡に沿ったスキャンパターンである。ラスタースキャンは、互いに平行に配列された複数のラインスキャンからなるスキャンパターンである。サークルスキャンは、円形状の軌跡に沿ったスキャンパターンである。同心円スキャンは、同心状に配列された複数のサークルスキャンからなるスキャンパターンである。ラジアルスキャンは、放射状に配列された複数のラインスキャンからなるスキャンパターンである。クロススキャンは、互いに直交に配列された2つのラインスキャンからなるスキャンパターンである。マルチクロススキャンは、互いに直交する2つのラインスキャン群(例えば、各群は、互いに平行な5本のラインを含む)からなるスキャンパターンである。
プロセッサは、スキャン系によるスキャンモードにしたがって複数のAスキャンデータを配列することによりBスキャンデータを構築することができる。プロセッサは、スキャン系によるスキャンモードにしたがって複数のBスキャンデータを配列することによりスタックデータを構築することができる。プロセッサは、スタックデータからボリュームデータ(ボクセルデータ)を構築することができる。プロセッサは、スタックデータ又はボリュームデータをレンダリングすることができる。レンダリング手法としては、ボリュームレンダリング、多断面再構成(MPR)、サーフェスレンダリング、プロジェクションなどがある。
また、プロセッサは、上記のように取得されたボリュームデータ又はスタックデータ(3次元データセット)に各種のレンダリングを施すことで、任意断面におけるBモード画像(縦断面像、軸方向断面像)、任意断面におけるCモード画像(横断面像、水平断面像)、プロジェクション画像、シャドウグラムなどを形成することができる。Bモード画像やCモード画像のような任意断面の画像は、指定された断面上の画素(ピクセル、ボクセル)を3次元データセットから選択することにより形成される。プロジェクション画像は、3次元データセットを所定方向(測定光の進行方向、深さ方向、軸方向)に投影することによって形成される。シャドウグラムは、3次元データセットの一部(たとえば特定層に相当する部分データ)を所定方向に投影することによって形成される。Cモード画像、プロジェクション画像、シャドウグラムのような、被検眼の正面側を視点とする画像を正面画像(en−face画像)と呼ぶ。
ビームスプリッタBS1は、屈折測定部20の光学系(投影系及び受光系)の光路に、OCT部30の光学系(干渉光学系など)の光路を同軸に結合する。例えば、ビームスプリッタBS1としてダイクロイックミラーが用いられる。
いくつかの実施形態では、眼科装置1は、被検眼Eの視線を誘導するための固視標を被検眼Eに提示する機能を有する。固視標は、被検眼Eに提示される内部固視標でもよいし、僚眼に提示される外部固視標でもよい。いくつかの実施形態では、OCT部30とビームスプリッタBS1との間に配置された光路結合部材(例えば、ビームスプリッタ)により、固視投影系の光路がOCT部30の干渉光学系の光路に同軸に結合されるように構成される。
固視投影系による眼底Efにおける固視標の投影位置は変更可能である。いくつかの実施形態では、固視標は、同軸に結合された屈折測定部20の光学系、及びOCT部30の光学系の測定光軸上に投影される。いくつかの実施形態では、固視標は、眼底Efにおいて測定光軸から外れた位置に投影される。
制御処理部50は、眼科装置1を動作させるための各種演算や各種制御を実行する。制御処理部50は、1以上のプロセッサと、1以上の記憶装置とを含む。記憶装置としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などがある。記憶装置には各種のコンピュータプログラムが格納されており、それに基づきプロセッサが動作することによって本例に係る演算や制御が実現される。
制御処理部50におけるデータ処理部60及び制御部70の機能は、1以上のプロセッサにより実現される。いくつかの実施形態では、データ処理部60の機能はデータプロセッサにより実現され、制御部70の機能は制御プロセッサにより実現される。
データ処理部60は、各種のデータ処理を実行する。例えば、データ処理部60は、OCTデータを用いて特定の組織や組織境界を求めるためのセグメンテーション処理や、組織のサイズ(層厚、体積等)や所定の部位間の距離を求めるための算出処理などを実行することが可能である。更に、データ処理部60は、屈折測定部20により得られた中心窩を含む中心領域の屈折度数と、セグメンテーション処理によって特定された眼底Efの形状とから、眼球モデルのパラメータを用いて、周辺領域の屈折度数を算出する。
解析部61は、OCT部30により取得されたOCTデータを解析することによって眼底Efの所定の層領域を特定する。眼底Efの層領域としては、内境界膜、神経繊維層、神経節細胞層、内網状層、内顆粒層、外網状層、外顆粒層、外境界膜、視細胞層、網膜色素上皮層、脈絡膜、強膜、各層領域の界面などがある。
OCTデータから所定の層領域を特定する処理は、典型的には、セグメンテーション処理を含む。セグメンテーション処理は、画像データ中の部分領域を特定するための公知の処理である。解析部61は、例えば、OCT画像データの輝度値に基づきセグメンテーション処理を行う。すなわち、眼底Efのそれぞれの層領域は特徴的な反射率を有し、これら層領域に相当する画像領域もそれぞれ特徴的な輝度値を有する。解析部61は、これら特徴的な輝度値に基づきセグメンテーション処理を実行することにより、目的の画像領域(層領域)を特定することができる。例えば、解析部61は、最も輝度値が高いOS−RPE界面を特定することができる。
また、解析部61は、OCT部30により取得されたOCTデータに基づいて所定の眼内距離を算出することが可能である。例えば、解析部61は、OCTデータを解析することにより眼内の所定部位に相当する干渉光の検出結果(干渉信号)のピーク位置を特定し、特定されたピーク位置間の距離に基づいて眼内距離を求める。例えば、解析部61は、セグメンテーション処理によって得られた2つの層領域の間に存在するピクセルの個数と、所定のピクセルスペーシング補正値とに基づいて眼内距離(層間距離)求める。眼内距離の計測は、所定の方向に沿って行われる。眼内距離の計測方向は、例えば、OCTスキャンによって決定される方向(例えば、測定光の進行方向)でもよいし、OCTデータに基づき決定される方向(例えば、層に直交する方向)でもよい。また、距離データは、2つの層領域間の距離分布データでもよいし、この距離分布データから算出された統計値(例えば、平均、最大値、最小値、中央値、最頻値、分散、標準偏差)でもよいし、各層領域の代表点の間の距離データでもよい。
解析部61により算出可能な眼内距離には、眼軸長、角膜厚、前房深度、水晶体厚、硝子体腔長、網膜厚、脈絡膜厚などがある。
更に、解析部61は、求められた眼内距離を用いて、眼球の光学特性を表す各種のパラメータを算出することが可能である。
眼球モデル構築部62は、眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、公知の模型眼等の眼球モデルに対して、別途に取得されたパラメータを適用することにより新たな眼球モデルを構築することが可能である。また、眼球モデル構築部62は、公知の模型眼等の眼球モデルに対して、解析部61により得られた被検眼Eの眼内距離を実測パラメータとして適用することにより新たな眼球モデルを構築することが可能である。
解析部61(又は眼球モデル構築部62)は、構築された眼球モデルを用いて眼底Efの形状を特定することが可能である。例えば、解析部61(又は眼球モデル構築部62)は、眼底Efにおける中心領域と周辺領域との深さ位置の差分を求めることにより、眼底Efの形状を特定する。
算出部63は、眼底Efにおける中心窩を含む中心領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出する。このとき、算出部63は、屈折測定部20により得られた中心領域の屈折度数と、特定された眼底Efの形状とに基づいて、周辺領域の屈折度数を算出する。算出部63は、眼球モデル構築部62により構築された眼球モデルのパラメータを用いて周辺領域の屈折度数を算出することが可能である。
いくつかの実施形態では、解析部61、眼球モデル構築部62、及び算出部63の機能は、1以上のプロセッサにより実現される。いくつかの実施形態では、解析部61、眼球モデル構築部62、及び算出部63のそれぞれの機能は単独のプロセッサにより実現される。
制御部70は、眼科装置1の各部を制御する。制御部70は、記憶部(不図示)を含み、各種の情報を保存することが可能である。記憶部に保存される情報には、眼科装置1の各部を制御するためのプログラム、被検者の情報、被検眼の情報、測定部10により得られた測定データ、データ処理部60による処理結果などがある。制御部70の機能は、プロセッサにより実現される。
制御部70は、図示しない表示デバイスを制御可能である。表示デバイスは、ユーザインターフェイスの一部として機能し、制御部70による制御を受けて情報を表示する。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイであってよい。
制御部70は、図示しない操作デバイスからの信号にしたがって眼科装置1を制御可能である。操作デバイスは、ユーザインターフェイス部の一部として機能する。操作デバイスは、眼科装置1に設けられた各種のハードウェアキー(ジョイスティック、ボタン、スイッチなど)を含んでいてよい。また、操作デバイスは、眼科装置1に接続された各種の周辺機器(キーボード、マウス、ジョイスティック、操作パネルなど)を含んでいてよい。また、操作デバイスは、タッチパネルに表示される各種のソフトウェアキー(ボタン、アイコン、メニューなど)を含んでよい。
屈折測定部20は、実施形態に係る屈折度数を取得する「取得部」の一例である。OCT部30は、実施形態に係るOCTデータを取得する「取得部」の一例である。
<動作例>
第1実施形態に係る眼科装置1の動作について説明する。
図2に、眼科装置1の動作の一例を示す。図2は、眼科装置1の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図2に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図2に示す処理を実行する。
(S1:固視標を投影)
まず、制御部70は、図示しない固視投影系を制御して、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる(中心固視)。
(S2:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。これにより、被検眼Eの眼底Efに光が投射され、その反射光により形成されたリングパターン像を解析することにより被検眼Eの中心窩を含む中心領域の屈折度数が取得される。
(S3:OCT計測)
続いて、制御部70は、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。ステップS3では、例えば、中心領域を中心とするラジアルスキャンが実行される。これにより、眼底Efの中心窩を含む中心領域のBスキャン画像(OCTデータ)が取得される。また、タンジェンシャル(tangential)面とサジタル(sagital)面に沿ったBスキャン画像が取得される。
(S4:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS3において取得されたBスキャン画像に対してセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。Heightデータは、Bスキャン画像において所定の基準位置からの深さ方向の距離に対応する。
(S5:眼球モデルを構築)
解析部61は、光学系で規定される装置固有のピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
更に、眼球モデル構築部62は、取得されたHeightデータを眼底形状データとして眼球モデルを構築する。
図3に、実施形態に係る眼球モデル構築部62の動作説明図を示す。図3は、眼球モデルのパラメータの一部を模式的に表す。
眼球モデル構築部62は、Gullstrand模型眼等の眼球モデルのパラメータを用いて、所定の角膜曲率半径(例えば、7.7mm)、所定の眼軸長(例えば、24.2mm)で構成される眼球モデルを構築する。
眼球モデル構築部62は、図3に示すように、眼球モデルにおいて角膜Ecと眼底Efとの間に装置固有のピボット点Pvを設定する。典型的には、スキャン系を構成するガルバノミラーと光学的に共役な位置に配置される瞳孔位置に相当する位置(例えば角膜Ecに対して後方側に3mmの位置)がピボット点Pvとして設定される。ピボット点Pvを中心として、等距離(等光路長)の位置(ELS)が、OCT計測により得られるBスキャン画像中の平坦な位置に相当する。
眼球モデルにおいて、眼軸長ALと、角膜前面(後面)からピボット点Pvまでの距離Lpとが既知であるため、ピボット点Pvから眼底Efまでの距離(AL−Lp)が既知となる。眼底Efの曲率半径が距離(AL−Lp)と等しいときに上記のようにBスキャン画像中の平坦な位置に相当するため、解析部61(又は眼球モデル構築部62)は、得られたHeightデータの距離[mm]から眼底Efの形状(例えば、曲率半径)を特定することが可能である。
そこで、解析部61(又は眼球モデル構築部62)は、中心領域(中心窩)に対する周辺領域の高さの差分(眼底形状差分データ)Δh[mm]を求める。差分Δhは、Bスキャン画像におけるAライン毎に求めてもよいし、多項式や非球面式(コーニック定数を含む多項式)等の任意の関数でフィッティングしてもよい。
(S6:周辺領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、周辺領域の屈折度数を算出する。
まず、算出部63は、眼底形状と屈折度数とを関係付けるため、全眼系の眼球屈折力を定義する。典型的な眼球モデル(Gullstrand模型眼(精密模型眼、調節休止状態))では、全眼系の眼球屈折力は58.64[ディオプタ]である。空気換算長では、全眼系の焦点距離は「1000/58.64=17.05」[mm]となる。ピクセルスペーシング補正値を用いて得られる単位[mm]の情報は、通常は生体組織内(in tissue)における距離を表すため、屈折率を乗算して生体組織内における全眼系の焦点距離が算出される。全眼系の等価屈折率をn=1.38とすると、生体組織内における全眼系の焦点距離ftは、「1000/58.64×1.38=23.53」[mm]となる。
算出部63は、中心領域(中心窩)に対する周辺領域の高さの差分Δhの位置における眼球屈折力の差分ΔDを式(1)に従って算出する。差分ΔDは、中心窩を含む中心領域に対する相対的な眼球屈折力の差分に相当する。
Figure 0006699956
例えば、Δh=0.1[mm](in tissue)としたとき、ΔD=0.18[ディオプタ]となる。
算出部63は、式(2)に示すように、中心領域の等価球面度数SEに対して式(1)の差分ΔDを適用することにより、周辺領域の屈折度数SEpを求める。
Figure 0006699956
算出部63は、Bスキャン画像における周辺領域の屈折度数をAライン毎に求めてもよいし、任意の関数でフィッティングしてもよい。
以上で、眼科装置1の動作は終了である(エンド)。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る眼科装置は、第1実施形態と同様に、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の屈折度数と眼底の形状から、眼底における中心領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出(推定)する。第2実施形態に係る眼科装置が第1実施形態に係る眼科装置1と異なる点は、被検眼Eの眼軸長データ(眼軸長の測定値)を用いて周辺領域の屈折度数を算出する点である。以下、第2実施形態に係る眼科装置について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第2実施形態に係る眼科装置の構成は第1実施形態に係る眼科装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
<動作例>
第2実施形態に係る眼科装置の動作について説明する。
図4に、第2実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示す。図4は、眼科装置の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図4に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図4に示す処理を実行する。
(S11:固視標を投影)
まず、制御部70は、ステップS1と同様に、図示しない固視投影系を制御して、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる(中心固視)。
(S12:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、ステップS2と同様に、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。
(S13:OCT計測)
続いて、制御部70は、ステップS3と同様に、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。
(S14:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS4と同様に、ステップS13において取得されたBスキャン画像に対してセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S15:眼軸長データを取得)
次に、解析部61は、被検眼Eの眼軸長データを取得する。眼軸長データは、被検眼Eの眼軸長の測定値を含む。例えば、解析部61は、ステップS13において実行されたOCT計測で得られたOCTデータを解析することにより眼軸長を求める。いくつかの実施形態では、解析部61は、電子カルテシステムから眼軸長データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、外部の眼軸長測定装置から眼軸長データを取得する。
(S16:眼球モデルを構築)
解析部61は、ステップS5と同様に、ピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
更に、眼球モデル構築部62は、ステップS5と同様に、取得されたHeightデータを眼底形状データとして眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、Gullstrand模型眼等の眼球モデルのパラメータのうち、眼軸長をステップS15で取得された眼軸長に置き換えて新たな眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、構築された新たな眼球モデルを用いて、ステップS5と同様に、中心領域(中心窩)に対する周辺領域の高さの差分(眼底形状差分データ)Δh[mm]を求める。
(S17:周辺領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、ステップS6と同様に、求められた差分Δhを用いて眼球屈折力の差分ΔDを求め、求められた差分ΔDを用いて周辺領域の屈折度数を算出する。
以上で、第2実施形態に係る眼科装置の動作は終了である(エンド)。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る眼科装置は、第1実施形態と同様に、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の屈折度数と眼底の形状から、眼底における中心領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出する。第3実施形態に係る眼科装置が第1実施形態に係る眼科装置1と異なる点は、被検眼Eの角膜形状データ(角膜形状の測定値)を用いて周辺領域の屈折度数を算出する点である。以下、第3実施形態に係る眼科装置について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第3実施形態に係る眼科装置の構成は第1実施形態に係る眼科装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
<動作例>
第3実施形態に係る眼科装置の動作について説明する。
図5に、第3実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示す。図5は、眼科装置の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図5に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図5に示す処理を実行する。
(S21:固視標を投影)
まず、制御部70は、ステップS1と同様に、図示しない固視投影系を制御して、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる(中心固視)。
(S22:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、ステップS2と同様に、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。
(S23:OCT計測)
続いて、制御部70は、ステップS3と同様に、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。
(S24:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS4と同様に、ステップS23において取得されたBスキャン画像に対してセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S25:角膜形状データを取得)
次に、解析部61は、被検眼Eの角膜形状データを取得する。角膜形状データは、被検眼Eの角膜Ecの形状(例えば、角膜曲率半径、角膜厚)の測定値を含む。例えば、解析部61は、電子カルテシステムから角膜曲率半径、角膜厚等を含む角膜形状データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、外部の角膜形状測定装置から角膜形状データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、ステップS23において実行されたOCT計測で得られたOCTデータを解析することにより角膜厚を取得する。
(S26:眼球モデルを構築)
解析部61は、ステップS5と同様に、ピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
更に、眼球モデル構築部62は、ステップS5と同様に、取得されたHeightデータを眼底形状データとして眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、Gullstrand模型眼等の眼球モデルのパラメータのうち角膜形状を表すパラメータを、ステップS25で取得された角膜形状データに置き換えて新たな眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、構築された新たな眼球モデルを用いて、ステップS5と同様に、中心領域(中心窩)に対する周辺領域の高さの差分Δh[mm]を求める。
(S27:周辺領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、ステップS6と同様に、求められた差分Δhを用いて眼球屈折力の差分ΔDを求め、求められた差分ΔDを用いて周辺領域の屈折度数を算出する。
以上で、第3実施形態に係る眼科装置の動作は終了である(エンド)。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る眼科装置は、第1実施形態と同様に、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の屈折度数と眼底の形状から、眼底における中心領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出(推定)する。第4実施形態に係る眼科装置が第1実施形態に係る眼科装置1と異なる点は、被検眼Eの複数の実測データ(例えば、眼軸長、角膜形状、前房深度、水晶体曲率、水晶体厚の測定値)を用いて眼球モデルを構築し、光線追跡処理を行って周辺領域の屈折度数を算出する点である。以下、第4実施形態に係る眼科装置について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第4実施形態に係る眼科装置の構成は第1実施形態に係る眼科装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
<動作例>
第4実施形態に係る眼科装置の動作について説明する。
図6に、第4実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示す。図6は、眼科装置の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図6に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図6に示す処理を実行する。
(S31:固視標を投影)
まず、制御部70は、ステップS1と同様に、図示しない固視投影系を制御して、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる(中心固視)。
(S32:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、ステップS2と同様に、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。
(S33:OCT計測)
続いて、制御部70は、ステップS3と同様に、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。
(S34:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS4と同様に、ステップS33において取得されたBスキャン画像に対してセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S35:実測データを取得)
次に、解析部61は、被検眼Eの実測データを取得する。実測データは、被検眼Eの眼軸長、角膜形状(例えば、角膜曲率半径、角膜厚)、前房深度、水晶体曲率、水晶体厚の測定値を含む。例えば、解析部61は、ステップS33において実行されたOCT計測で得られたOCTデータを解析することにより眼軸長、角膜厚、前房深度、水晶体厚を求める。例えば、解析部61は、電子カルテシステムから角膜曲率半径等を含む角膜形状データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、電子カルテシステムから実測データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、外部の1以上の測定装置から実測データを取得する。いくつかの実施形態では、解析部61は、外部の角膜形状測定装置から角膜形状データを取得する。
(S36:眼球モデルを構築)
解析部61は、ステップS5と同様に、ピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
更に、眼球モデル構築部62は、ステップS5と同様に、取得されたHeightデータを眼底形状データとして眼球モデルを構築する。眼球モデル構築部62は、Gullstrand模型眼等の眼球モデルのパラメータのうち少なくとも1つを、ステップS35で取得された実測データに置き換えて新たな眼球モデルを構築する。
(S37:周辺領域の屈折度数を算出)
算出部63(又はデータ処理部60)は、構築された新たな眼球モデルを用いて、角膜Ecから入射して瞳孔を通過して眼底Efに到達する光線について光線追跡処理を行う(例えば、瞳孔径=φ4)。光線追跡処理では、物点の位置を、ステップS32で取得された中心領域における屈折度数(等価球面度数SE)から求まる遠点に相当する位置とする。角膜Ecから遠点に相当する位置までの遠点距離Lは、「−1000/SE」[mm]である。
まず、算出部63は、中心領域について光線追跡処理を行う。上記のように眼球モデルに実測データを適用するため、中心領域においても眼底Efで光線が収束しない可能性がある。この場合、算出部63は、中心領域において光線が収束するように(眼底Efの面が最良像面)となるように眼球モデルのパラメータを微調整する。
次に、算出部63は、パラメータが微調整された眼球モデルを用いて、周辺領域について光線追跡処理を行う(すなわち、眼の回旋点を通る測定光軸に対して入射角を設けた光線を追跡する)。算出部63は、物点までの距離を変更しつつ光線追跡処理を行うことで、周辺領域において眼底Efで光線が収束するような物点までの距離を求める。求められた物点までの距離が、周辺領域における遠点距離Lpに対応する。算出部63は、式(3)を用いて周辺領域の屈折度数SEp[ディオプタ]を求めることができる。
Figure 0006699956
算出部63は、所定の入射角範囲で入射角を変更しつつ光線追跡処理を行い、入射角(画角)ごとの周辺領域の屈折度数SEpを求める。周辺領域の屈折度数は、入射角ごとの離散値であってもよいし、入射角範囲で任意の関数でフィッティングしてもよい。
以上で、第4実施形態に係る眼科装置の動作は終了である(エンド)。
第4実施形態では、中心領域において眼底Ef状で光線が収束するように眼球モデルを微調整するため、求められた周辺領域の屈折度数は、中心領域に対する相対屈折度数を求めることに相当する。
<第5実施形態>
第5実施形態に係る眼科装置は、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の形状を特定し、特定された形状を反映した屈折度数を求める。第5実施形態では、眼底の中心領域の形状として、水平方向(所定の基準方向)に対する眼底の所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)のチルト角度が特定される。以下、第5実施形態に係る眼科装置について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
第5実施形態に係る眼科装置の構成は眼球モデル構築部62が省略された点を除いて第1実施形態に係る眼科装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
<動作例>
第5実施形態に係る眼科装置の動作について説明する。
図7に、第5実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示す。図7は、眼科装置の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図7に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図7に示す処理を実行する。
(S41:固視標を投影)
まず、制御部70は、ステップS1と同様に、図示しない固視投影系を制御して、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる(中心固視)。
(S42:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、ステップS2と同様に、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。これにより、リングパターン像が取得される。
(S43:OCT計測)
続いて、制御部70は、ステップS3と同様に、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。ステップS43では、例えば、水平方向と垂直方向のクロススキャン(水平方向の第1スキャンと第1スキャンと交差する垂直方向の第2スキャン、水平方向と垂直方向の十字のラジアルスキャン)が実行される。また、ステップS43では、例えば、中心領域を中心とするラジアルスキャンが実行されてもよい。これにより、タンジェンシャル面とサジタル面に沿ったBスキャン画像が取得される。
(S44:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS43において取得された水平方向と垂直方向のBスキャン画像それぞれに対して、ステップS4と同様にセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S45:眼底チルト角度を特定)
次に、解析部61は、ステップS5と同様に、ピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
解析部61は、取得されたHeightデータを用いて、水平方向のBスキャン画像について眼底面のチルト角度θhと、垂直方向のBスキャン画像について眼底面のチルト角度θvを算出する。
チルト角度θh、θvは、以下のように、チルト角度g1と同様の手法で算出可能である。
図8に、水平方向のBスキャン画像を模式的に示す。
図8において、Bスキャン画像IMGのフレーム左端LTにおいて、フレーム上端UTから眼底Efにおける所定の層領域(例えば、OS−RPE界面又は神経線維層)に相当する部位の画像領域との垂直方向の距離をL1とする。同様に、Bスキャン画像IMGのフレーム右端RTにおいて、フレーム上端UTから当該層領域に相当する部位の画像領域との垂直方向の距離をR1とする。距離L1は、フレーム左端LTにおけるHeightデータより求められる。距離R1は、フレーム右端RTにおけるHeightデータより求められる。解析部61は、Bスキャン画像IMGにおけるフレーム左端LTとフレーム右端RTにおける当該部位の画像領域の垂直方向の差分(|R1−L1|)について実寸法に相当する値|d|を求める。
次に、解析部61は、OCT計測範囲に相当するBスキャン画像IMGのフレームの水平方向の距離H1について実寸法に相当する値cを求める。例えば、水平方向のスキャン範囲の長さをピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて値cが特定される。
解析部61は、傾斜角度g0[degree]を式(4)に従って求める。
Figure 0006699956
いくつかの実施形態では、解析部61は、測定光軸と眼球光軸とのずれ量に応じて傾斜角度g0を補正することにより眼底面のチルト角度を求める。
(測定光軸と眼球光軸とが略一致しているとき)
測定光軸と眼球光軸(視軸)とが略一致しているとき、解析部61は、式(5)に示すように、Bスキャン画像の傾斜角度g0を補正することなく眼底面のチルト角度g1として出力する。
Figure 0006699956
(測定光軸に対して眼球光軸がシフトしているとき)
測定光軸に対して眼球光軸がシフトしているとき、解析部61は、シフト量に基づいてBスキャン画像の傾斜角度g0を補正することにより眼底面のチルト角度g1を求める。
例えば、解析部61は、式(6)に示すシフト量dsを変数とする一次式に従って補正角度φ1を求め、式(7)に示すように、求められた補正角度φ1を用いて傾斜角度g0を補正することで眼底面のチルト角度g1を求める。式(6)において、α1及びc1は定数である。例えば、模型眼データを用いてα1及びc1を求めることができる。
Figure 0006699956
Figure 0006699956
(測定光軸に対して眼球光軸がチルトしているとき)
測定光軸に対して眼球光軸がチルトしているとき、解析部61は、チルト量に基づいてBスキャン画像の傾斜角度g0を補正することにより眼底面のチルト角度g1を求める。
例えば、解析部61は、式(8)に示すようなチルト量dtを変数とする一次式に従って補正角度φ2を求め、式(9)に示すように、求められた補正角度φ2を用いて傾斜角度g0を補正することで眼底面のチルト角度g1を求める。式(8)において、α2及びc2は定数である。例えば、模型眼データを用いてα2及びc2を求めることができる。
Figure 0006699956
Figure 0006699956
(測定光軸に対して眼球光軸がシフトし、且つチルトしているとき)
測定光軸に対して眼球光軸がシフトし、且つチルトしているとき、解析部61は、シフト量及びチルト量に基づいてBスキャン画像の傾斜角度g0を補正することにより眼底面のチルト角度g1を求める。
例えば、シフト量ds及びチルト量dtが小さい範囲において、解析部61は、式(10)に示すようなシフト量ds及びチルト量dtを変数とする式に従って補正角度φ3を求め、式(11)に示すように、求められた補正角度φ3を用いて傾斜角度g0を補正することで眼底面のチルト角度g1を求める。いくつかの実施形態では、式(10)は、シフト量の補正角度を求める式と、チルト量の補正角度を求める式とを線形結合することにより得られる結合式である。式(10)において、α3、α4及びc3は定数である。例えば、模型眼データを用いてα3、α4及びc3を求めることができる。
Figure 0006699956
Figure 0006699956
(S46:中心領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、水平方向及び垂直方向それぞれについて、ステップS45において特定された眼底面のチルト角度θh、θvに応じて、ステップS42において取得されたリングパターン像を補正する。算出部63は、補正されたリングパターン像に対して楕円近似を行い、得られた楕円形状を用いて公知の手法で屈折度数を求める。求められた屈折度数が、中心領域の屈折度数として算出される。
例えば、眼底面のチルト角度が0度のときに取得されたリングパターン像の長径をLAとし、短径をLBとする。長径方向に眼底面が傾斜してチルト角度がθ度であるとき、取得されたリングパターン像から近似される楕円の長径はLA/cosθとなり、短径はLBとなる。従って、算出部63は、ステップS42において取得されたリングパターン像を楕円近似して得られた楕円の長径方向にcosθを乗算することで、リングパターン像を補正することができる。短径方向にチルトしている場合も同様である。例えば、算出部63は、水平方向及び垂直方向それぞれのチルト角度から、楕円の長径方向のチルト角度及び短径方向のチルト角度を求めることで、リングパターン像を補正することができる。
以上で、第5実施形態に係る眼科装置の動作は終了である(エンド)。
<第6実施形態>
第6実施形態に係る眼科装置は、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の外側の周辺領域の形状を特定し、特定された形状を反映した屈折度数を求める。第6実施形態では、第5実施形態と同様に、眼底の周辺領域の形状として、水平方向(所定の基準方向)に対する眼底の所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)のチルト角度が特定される。以下、第6実施形態に係る眼科装置について、第5実施形態との相違点を中心に説明する。
第6実施形態に係る眼科装置の構成は、第5実施形態に係る眼科装置の構成と同様であるため、説明を省略する。
<動作例>
第6実施形態に係る眼科装置の動作について説明する。
図9に、第6実施形態に係る眼科装置の動作の一例を示す。図9は、眼科装置の動作例のフロー図を表す。制御部70の記憶部には、図9に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70は、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図9に示す処理を実行する。
(S51:固視標を投影)
まず、制御部70は、図示しない固視投影系を制御して、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸から外れた所定の投影位置に固視標を投影させる(周辺固視)。固視標の投影位置は、測定光軸が被検眼Eの中心窩を含む中心領域の外側の周辺領域に配置されるように設定される。
(S52:他覚屈折測定)
次に、制御部70は、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸から外れた投影位置に固視標が投影された状態で、ステップS42と同様に、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。これにより、リングパターン像が取得される。
(S53:OCT計測)
続いて、制御部70は、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸から外れた投影位置に固視標が投影された状態で、ステップS43と同様にOCT部30を制御することによりOCT計測(OCTスキャン)を実行する。ステップS53では、例えば、中心窩と固視標の投影位置とを結ぶ方向に略平行な第1スキャンと、第1スキャンに直交する方向の第2スキャン(x字状のラジアルスキャン、固視標の投影位置に対応して回転させたクロススキャン)が実行される。これにより、タンジェンシャル面とサジタル面に沿ったBスキャン画像が取得される。
(S54:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS53において取得された水平方向と垂直方向のBスキャン画像それぞれに対して、ステップS4と同様にセグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域(例えば、OS−RPE界面)を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S55:眼底チルト角度を特定)
次に、解析部61は、ステップS45と同様に、ピクセルスペーシング補正値[mm/pixel]を用いて、Heightデータの距離[mm]を取得する。
解析部61は、ステップS45と同様に、水平方向のBスキャン画像及び垂直方向のBスキャン画像のそれぞれについて眼底面のチルト角度θh、θvを算出する。
(S56:中心領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、ステップS46と同様に、水平方向及び垂直方向それぞれについて、ステップS55において特定された眼底面のチルト角度θh、θvに応じて、ステップS52において取得されたリングパターン像を補正する。算出部63は、補正されたリングパターン像に対して楕円近似を行い、得られた楕円形状を用いて公知の手法で屈折度数を求める。
以上で、第6実施形態に係る眼科装置の動作は終了である(エンド)。
<第7実施形態>
第1実施形態〜第6実施形態では、主に、被検眼の眼底における中心窩を含む中心領域の外側の周辺領域における屈折度数を算出する場合について説明した。第7実施形態では、算出された周辺領域における2以上の位置における2以上の屈折度数の分布を把握するための情報が生成される。
分布情報には、位置毎に屈折度数を表す情報、所定のサイズ又は形状のブロック領域毎に2以上の屈折度数の統計値を表す情報などがある。統計値には、平均、最大値、最小値、中央値、最頻値、分散、標準偏差などがある。いくつかの実施形態では、分布情報が分布表の形式で生成される。いくつかの実施形態では、分布情報がマップ形式で生成される。
周辺領域における2以上の位置のそれぞれにおける屈折度数は、第1実施形態〜第6実施形態のいずれかの手法を用いて算出することが可能である。以下、説明の便宜上、第7実施形態に係る眼科装置について、第1実施形態の手法を用いて周辺領域の屈折度数の分布情報を生成する場合について説明する。しかしながら、第2実施形態〜第6実施形態の手法を適用して、同様に、第7実施形態に係る分布情報を生成することが可能である。
図10に、第7実施形態に係る眼科装置の構成例を示す。図10において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第7実施形態に係る眼科装置1aの構成が第1実施形態に係る眼科装置1の構成と異なる点は、主に、制御処理部50に代えて制御処理部50aが設けられている点である。制御処理部50aが制御処理部50と異なる点は、主に、データ処理部60に代えてデータ処理部60aが設けられている点である。データ処理部60aがデータ処理部60と異なる点は、データ処理部60の構成に対して分布情報生成部64が追加されている点である。
分布情報生成部64は、被検眼Eの中心窩を含む中心領域の周辺領域における2以上の位置の各位置と各位置について算出部63により算出された屈折度数とに基づいて屈折度数の分布情報を生成する。すなわち、分布情報生成部64は、周辺領域における2以上の位置の各位置について第1実施形態と同様に求められた屈折度数を、当該各位置に対応付けた分布情報を生成する。いくつかの実施形態では、分布情報生成部64は、中心領域の少なくとも一部と周辺領域とにおける屈折度数の分布情報を生成する。すなわち、分布情報生成部64により屈折度数の分布情報が生成される周辺領域は、中心領域の少なくとも一部を含んでよい。
例えば、OCT部30は、被検眼Eの眼底Efにおける基準位置(例えば、中心窩、又は中心窩を含む中心領域内の位置)を中心とするラジアルスキャンを実行する。解析部61は、ラジアルスキャンを実行することにより得られた複数の経線方向のOCTデータのそれぞれについて、第1実施形態と同様に、周辺領域の屈折度数を求める。このとき、所定の入射角で角膜に入射した測定光に対して、第1実施形態と同様に、眼球をモデリングすることにより得られた眼球モデルを用いて光線追跡処理を行うことで、当該入射角に対応したAラインについて周辺領域の屈折度数が求められる。所定の入射角度範囲内の複数の入射角のそれぞれについて、上記と同様に光線追跡処理を行うことで、1つの経線方向に沿って周辺領域の複数の位置の屈折度数を求めることができる。これを経線方向のスキャンライン数分だけ繰り返す。
制御部70aは、制御部70による制御内容に加えて、分布情報生成部64を制御すると共に、分布情報生成部64により生成された分布情報の出力制御を行うことが可能である。例えば、制御部70aは、分布情報生成部64により生成された分布情報を図示しない表示デバイスに表示させる。いくつかの実施形態では、制御部70aは、OCT部30により取得されたOCT画像と分布情報とを表示デバイスの同一画面に表示させる。いくつかの実施形態では、制御部70aは、OCT画像(例えば、眼底Efの正面画像)に分布情報を重ね合わせて表示デバイスに表示させる。いくつかの実施形態では、眼底Efの正面画像は、図示しない撮影光学系(例えば、眼底カメラ)を用いて取得された画像である。
<動作例>
第7実施形態に係る眼科装置1aの動作について説明する。
図11に、眼科装置1aの動作の一例を示す。図11は、眼科装置1aの動作例のフロー図を表す。制御部70aの記憶部には、図11に示す処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御部70aは、このコンピュータプログラムに従って動作することにより、図11に示す処理を実行する。
(S61:固視標を投影)
まず、制御部70aは、ステップS1と同様に、図示しない固視投影系を制御して、眼底Efにおける屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標を投影させる。
(S62:他覚屈折測定)
次に、制御部70aは、ステップS2と同様に、屈折測定部20の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、屈折測定部20を制御することにより他覚屈折測定を実行する。
(S63:OCT計測)
続いて、制御部70aは、ステップS3と同様に、屈折測定部20(OCT部30)の光学系の測定光軸上に固視標が投影された状態で、OCT部30を制御することによりOCT計測を実行する。ステップS63では、例えば、中心領域を中心とするラジアルスキャンが実行される。
また、ステップS63では、制御部70aは、ラジアルスキャンの複数の経線方向のスキャンのうち少なくとも1つのスキャン方向に直交する方向にOCTスキャンを実行することが可能である。
(S64:セグメンテーション処理)
次に、解析部61は、ステップS63において実行されたラジアルスキャンの1つ経線方向のスキャンにより得られたBスキャン画像に対して、ステップS4と同様に、セグメンテーション処理を施すことにより所定の層領域を特定し、Bスキャン画像における層領域のHeightデータ[pixel]を取得する。
(S65:眼球モデルを構築)
解析部61は、ステップS5と同様に、眼球モデルを構築する。
(S66:周辺領域の屈折度数を算出)
次に、算出部63は、ステップS6と同様に、ステップS65において構築された眼球モデルに基づいて周辺領域の屈折度数を算出する。算出部63は、上記のように、光学系の配置と光学系に対する制御内容とで一意に決まる所定の入射角度範囲内で角膜に入射する測定光の複数の入射角のそれぞれについて、上記と同様に光線追跡処理を行うことで、1つの経線方向に沿って周辺領域の複数の位置の屈折度数を求める。
(S67:次のスキャンライン?)
制御部70aは、次のスキャンラインについて、周辺領域の屈折度数の算出処理を実行するか否かを判定する。例えば、制御部70aは、ステップS63において実行されたラジアルスキャンを構成する複数の経線方向のラインスキャンの本数から、次のスキャンラインについて周辺領域の屈折度数の算出処理を実行するか否かを判定する。
次のスキャンラインについて周辺領域の屈折度数の算出処理を実行すると判定されたとき(S67:Y)、眼科装置1aの動作はステップS64に移行する。次のスキャンラインについて周辺領域の屈折度数の算出処理を実行すると判定されなかったとき(S67:N)、眼科装置1aの動作はステップS68に移行する。
(S68:分布情報を生成)
ステップS67において次のスキャンラインについて周辺領域の屈折度数の算出処理を実行すると判定されなかったとき(S67:N)、制御部70aは、ステップS64〜ステップS66の処理を繰り返し実行することにより得られた周辺領域の複数の位置における複数の屈折度数の分布を表す分布情報を分布情報生成部64に生成させる。
分布情報生成部64は、上記のように、所定の入射角度範囲内で角膜に入射する測定光の複数の入射角のそれぞれについて光線追跡処理を行い、眼底Efにおける測定光の入射位置(Aラインの位置)に、当該入射位置における屈折度数を対応づけた分布情報を生成する。
図12に、分布情報生成部64により生成される分布情報の一例を模式的に示す。図12は、分布情報がマップ形式で表現された屈折度数マップの一例を表す。
図12に示す屈折度数マップは、眼底Efにおいて、中心窩を含む中心領域CFとその周辺領域の複数の位置における屈折度数の2次元の分布を表す。例えば、屈折度数マップでは、屈折度数Dp1、Dp2、Dp3、Dp4、・・・を有する領域のそれぞれが識別可能に表されている。いくつかの実施形態では、屈折度数Dp1、Dp2、Dp3、Dp4、・・・のそれぞれは、所定の範囲内の屈折度数の代表値である。例えば、屈折度数Dp1の領域は、屈折度数が(Dp1−Δp)≦Dp1≦(Dp1+Δq)(Δp、Δqは実数)の範囲の領域であってよい。
いくつかの実施形態では、0D(ディオプター)を含む所定の範囲の領域が緑色で表される。この場合、0Dを含む所定の範囲より屈折度数が近視側の領域は、屈折度数に応じて段階的に暖色系の異なる色で識別可能に表される。0Dを含む所定の範囲より屈折度数が遠視側の領域は、屈折度数に応じて段階的に寒色系の異なる色で識別可能に表される。すなわち、屈折度数の絶対値に基づいて屈折度数の分布が表される。
いくつかの実施形態では、眼底Efにおける基準位置を含む所定の領域が緑色で表される。この場合、当該所定の領域の屈折度数に対して屈折度数が近視側の領域は、屈折度数に応じて段階的に暖色系の異なる色で識別可能に表される。当該所定の領域の屈折度数に対して屈折度数が遠視側の領域は、屈折度数に応じて段階的に寒色系の異なる色で識別可能に表される。すなわち、基準位置における屈折度数に対する相対値に基づいて屈折度数の分布が表される。
いくつかの実施形態では、中心窩を含む中心領域を含む領域が緑色で表される。この場合、中心窩を含む中心領域を含む領域に対して屈折度が強い領域は、屈折度数に応じて段階的に暖色系の異なる色で識別可能に表される。中心窩を含む中心領域を含む領域に対して屈折度が弱い領域は、屈折度数に応じて段階的に寒色系の異なる色で識別可能に表される。すなわち、中心領域の屈折度数に対する相対値に基づいて屈折度数の分布が表される。
上記のいずれかの態様で屈折度数マップを表すことにより、マップ全体が同一色で表される事態を回避し、屈折度数の分布を容易に把握することができる。いくつかの実施形態では、ユーザの指定により、上記のいずれかの態様で屈折度数マップが表される。
(S69:表示)
次に、制御部70aは、ステップS68において生成された分布情報を図示しない表示デバイスに表示させる。例えば、図12に示す屈折度数マップが描出された画像IMG10を上記のいずれかの態様で各領域を識別可能に表示デバイスに表示させることにより、周辺領域(又は、中心領域及び周辺領域)における屈折度数の分布を容易に把握することができる。
いくつかの実施形態では、制御部70aは、図13に示すように、眼底像(眼底Efの正面画像)Gに図12に示す屈折度数マップが描出された画像IMG10を重ね合わせて表示させる。なお、図13では、屈折度数マップにおける各領域の識別表示が省略されている。この場合、制御部70aは、データ処理部60aにより位置合わせが行われた眼底像Gと画像IMG10とを表示デバイスに表示させる。いくつかの実施形態では、データ処理部60aは、眼底像Gを取得するための光学系(例えば、図示しない撮影光学系)の光軸の位置とOCT部30の光軸の位置との変位をキャンセルするように、眼底像Gと画像IMG10との位置合わせを行う。
以上で、眼科装置1aの動作は終了である(エンド)。
なお、図11のステップS63において、ラジアルスキャンではなく少なくとも1つのラインスキャンを実行し、得られたスキャン結果に基づいて分布情報を生成するようにしてもよい。
いくつかの実施形態では、制御部70aは、図12又は図13に示す画像上(又は表示デバイスの画面上)でユーザにより指定された位置を特定し、特定された位置を通るBスキャン画像を表示デバイスに表示させる。いくつかの実施形態では、制御部70aは、ユーザにより指定された位置と中心窩を通るBスキャン画像を表示デバイスに表示させる。Bスキャン画像は、例えば、図11のステップS63において実行されたOCT計測により既に取得されている画像である。これにより、ユーザは、屈折度数マップを参照して気になった部位における断層像を容易に確認することが可能になる。
いくつかの実施形態では、データ処理部60aは、屈折度数マップの特徴領域を特定し、制御部70aは、特定された特徴領域が識別可能な屈折度数マップを表示デバイスに表示させる(例えば、強調表示)。屈折度数マップの特徴領域には、屈折度数が最も大きい領域、屈折度数が最も小さい領域、屈折度数の平均である領域、屈折度数の最頻値である領域、屈折度数の中央値である領域、隣接する領域に対して屈折度数の変化が大きい領域、隣接する領域に対して屈折度数の変化が小さい領域などがある。
[効果]
実施形態に係る眼科装置について説明する。
いくつかの実施形態に係る眼科装置(1、1a)は、取得部(測定部10)と、OCT部(30)と、解析部(61)と、算出部(63)とを含む。取得部は、被検眼(E)の中心窩を含む第1領域(中心領域)の屈折度数を取得する。OCT部は、光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼の眼底(Ef)のOCTデータを取得する。解析部は、OCTデータを解析することにより眼底の形状を特定する。算出部は、第1領域の屈折度数と眼底の形状とに基づいて眼底の第1領域の周辺領域の屈折度数を算出する。
このような構成によれば、眼底の形状に応じて第1領域の周辺領域の屈折度数を算出するようにしたので、眼底の形状の影響を受けることなく周辺領域の屈折度数を高精度に取得することが可能になる。それにより、高機能の屈折矯正に利用可能な周辺領域の屈折度数を取得可能な眼科装置を提供することができるようになる。
いくつかの実施形態では、算出部は、眼球の光学特性を表すパラメータ(眼球モデルのパラメータ)を用いて周辺領域の屈折度数を算出する。
このような構成によれば、更に、眼球の光学特性を表すパラメータを用いて周辺領域の屈折度数を算出するようにしたので、周辺領域の屈折度数をより一層高精度に取得することが可能になる。
いくつかの実施形態では、パラメータは、被検眼を測定することにより得られた眼軸長データ(眼軸長の測定値)を含む。
このような構成によれば、被検者の眼軸長の測定値を反映して周辺領域の屈折度数を算出することができるので、周辺領域の屈折度数をより一層高精度に取得することが可能になる。
いくつかの実施形態では、パラメータは、被検眼を測定することにより得られた角膜形状データ(角膜曲率半径の測定値、角膜厚の測定値など)を含む。
このような構成によれば、被検者の角膜形状の測定値を反映して周辺領域の屈折度数を算出することができるので、周辺領域の屈折度数をより一層高精度に取得することが可能になる。
いくつかの実施形態では、パラメータは、被検眼を測定することにより得られた前房深度データ(前房深度の測定値)、及び被検眼を測定することにより得られた水晶体形状データ(水晶体曲率の測定値、水晶体厚の測定値など)の少なくとも1つを含む。
このような構成によれば、被検者の前房深度及び水晶体の形状の少なくとも1つの測定値を反映して周辺領域の屈折度数を算出することができるので、周辺領域の屈折度数をより一層高精度に取得することが可能になる。
いくつかの実施形態では、取得部は、第1領域に光を投射し、その戻り光を検出することにより屈折度数を求める屈折測定部(20)を含む。
このような構成によれば、他覚屈折測定が可能で、周辺領域の屈折度数を高精度に測定することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
いくつかの実施形態に係る眼科装置(1、1a)は、屈折測定部(20)と、OCT部(30)と、解析部(61)と、算出部(63)とを含む。屈折測定部は、被検眼(E)の眼底(Ef)の所定領域(中心領域又は周辺領域)の屈折度数を他覚的に測定する。OCT部は、光コヒーレンストモグラフィを用いて眼底のOCTデータを取得する。解析部は、OCTデータを解析することにより眼底の形状を特定する。算出部は、眼底の形状に基づいて眼底における所定領域の屈折度数を算出する。
このような構成によれば、眼底の形状に応じて眼底の所定領域の屈折度数を算出するようにしたので、眼底の形状の影響を受けることなく所定領域の屈折度数を高精度に取得することが可能になる。
いくつかの実施形態では、所定領域は、中心窩を含む領域である。
このような構成によれば、眼底の中心窩を含む中心領域の屈折度数を正確に取得することができる。
いくつかの実施形態では、所定領域は、中心窩を含む領域の周辺領域である。
このような構成によれば、眼底の中心窩を含む中心領域の周辺領域の屈折度数を正確に取得することができる。周辺領域の屈折度数は、高機能の屈折矯正に利用することが可能である。
いくつかの実施形態では、屈折測定部は、リング状の測定パターンを被検眼に投射し、その戻り光を検出する光学系(投射系、受光系)を含む。
このような構成によれば、他覚屈折測定が可能で、眼底の形状の影響を受けることなく所定領域の屈折度数を高精度に取得することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
いくつかの実施形態では、解析部は、所定の基準方向に対する眼底における所定の層領域のチルト角度を特定し、算出部は、チルト角度に基づいて所定領域の屈折度数を算出する。
このような構成によれば、眼底の形状として所定の基準方向に対する眼底における所定の層領域のチルト角度を特定するようにしたので、簡素な処理で、眼底の形状に応じて眼底の所定領域の屈折度数を算出することができるようになる。
いくつかの実施形態では、算出部は、光学系により検出された戻り光に基づいて取得されたリングパターン像の長径及び短径をチルト角度に応じて補正することにより、所定領域の屈折度数を算出する。
このような構成によれば、取得されたリングパターン像の長径及び短径をチルト角度に応じて補正することにより所定領域の屈折度数を求めるようにしたので、簡素な処理で、眼底の形状に応じて眼底の所定領域の屈折度数を算出することができるようになる。
いくつかの実施形態では、OCT部は、所定領域に対して、ラジアルスキャンを行うことによりOCTデータを取得する。
このような構成によれば、複数の方向についてチルト角度を特定することができるので、眼底の所定領域の屈折度数を高精度に算出することができるようになる。
いくつかの実施形態では、OCT部は、所定領域に対して、水平方向の第1スキャンと第1スキャンと交差する垂直方向の第2スキャンとを行うことによりOCTデータを取得する。
このような構成によれば、水平方向及び垂直方向についてチルト角度を特定することができるので、眼底の所定領域の屈折度数を高精度に算出することができるようになる。
いくつかの実施形態では、眼底において中心窩を含む領域の周辺領域に測定光軸が配置されるように固視標が投影された場合、OCT部は、中心窩と固視標の投影位置とを結ぶ方向に略平行な第1スキャンと、第1スキャンに直交する方向の第2スキャンを行うことによりOCTデータを取得する。
このような構成によれば、固視標が測定光軸から外れた位置に投影された場合でも、複数の方向についてチルト角度を特定することができるので、眼底の所定領域の屈折度数を高精度に算出することができるようになる。
いくつかの実施形態は、被検眼の中心窩を含む領域の周辺領域における2以上の位置の各位置と各位置について算出部により算出された屈折度数とに基づいて屈折度数の分布情報を生成する分布情報生成部(64)を含む。
このような構成によれば、近視進行の要因の1つと考えられている眼底における周辺のデフォーカス状態を容易に把握することが可能になる。
いくつかの実施形態は、眼底の正面画像に分布情報を重ね合わせて表示させる制御部(70a)を含む。
このような構成によれば、被検眼の眼底における周辺のデフォーカス状態を具体的に把握することが可能になる。
<その他>
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
いくつかの実施形態では、上記の眼科装置を制御する制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。このようなプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の非一過性の記録媒体(Non−transitory computer readable medium)に記憶させることができる。この記録媒体としては、たとえば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1、1a 眼科装置
10 測定部
20 屈折測定部
30 OCT部
50、50a 制御処理部
60、60a データ処理部
61 解析部
62 眼球モデル構築部
63 算出部
64 分布情報生成部
70、70a 制御部
BS1 ビームスプリッタ
E 被検眼
Ec 角膜
Ef 眼底
ELS 等光路長面

Claims (17)

  1. 被検眼の中心窩を含む第1領域に対して測定パターンを投射することにより得られた前記測定パターンの戻り光の検出結果に基づいて求められた前記第1領域の屈折度数を取得する取得部と、
    光コヒーレンストモグラフィを用いて前記被検眼の眼底のOCTデータを取得するOCT部と、
    前記OCTデータを解析することにより前記眼底の形状を特定する解析部と、
    前記第1領域の屈折度数と前記眼底の形状とに基づいて前記眼底の前記第1領域の外側の周辺領域の屈折度数を算出する算出部と、
    を含む眼科装置。
  2. 前記算出部は、眼球の光学特性を表すパラメータを用いて前記周辺領域の屈折度数を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた眼軸長データを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた角膜形状データを含む
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の眼科装置。
  5. 前記パラメータは、前記被検眼を測定することにより得られた前房深度データ、及び前記被検眼を測定することにより得られた水晶体形状データの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科装置。
  6. 前記取得部は、前記第1領域に光を投射し、その戻り光を検出することにより前記屈折度数を求める屈折測定部を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の眼科装置。
  7. 被検眼の眼底の所定領域に対して測定パターンを投射することにより得られた前記測定パターンの戻り光の検出結果に基づいて前記所定領域の屈折度数を他覚的に測定する屈折測定部と、
    光コヒーレンストモグラフィを用いて前記眼底のOCTデータを取得するOCT部と、
    前記OCTデータを解析することにより前記眼底の形状を特定する解析部と、
    前記眼底の形状に基づいて前記戻り光の検出結果を補正し、補正された前記戻り光の検出結果に基づいて前記眼底の形状に対応した前記所定領域の屈折度数を算出する算出部と、
    を含む眼科装置。
  8. 前記所定領域は、中心窩を含む領域である
    ことを特徴とする請求項7に記載の眼科装置。
  9. 前記所定領域は、中心窩を含む領域の周辺領域である
    ことを特徴とする請求項7に記載の眼科装置。
  10. 前記屈折測定部は、リング状の測定パターンを前記被検眼に投射し、その戻り光を検出する光学系を含む
    ことを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載の眼科装置。
  11. 前記解析部は、所定の基準方向に対する前記眼底における所定の層領域のチルト角度を特定し、
    前記算出部は、前記チルト角度に基づいて前記所定領域の屈折度数を算出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の眼科装置。
  12. 前記算出部は、前記光学系により検出された前記戻り光に基づいて取得されたリングパターン像の長径及び短径を前記チルト角度に応じて補正することにより、前記所定領域の屈折度数を算出する
    ことを特徴とする請求項11に記載の眼科装置。
  13. 前記OCT部は、前記所定領域に対して、ラジアルスキャンを行うことによりOCTデータを取得する
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の眼科装置。
  14. 前記OCT部は、前記所定領域に対して、水平方向の第1スキャンと前記第1スキャンと交差する垂直方向の第2スキャンとを行うことによりOCTデータを取得する
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の眼科装置。
  15. 前記眼底において中心窩を含む領域の周辺領域に測定光軸が配置されるように固視標が投影された場合、前記OCT部は、前記中心窩と前記固視標の投影位置とを結ぶ方向に略平行な第1スキャンと、前記第1スキャンに直交する方向の第2スキャンを行うことによりOCTデータを取得する
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の眼科装置。
  16. 前記被検眼の中心窩を含む領域の周辺領域における2以上の位置の各位置と前記各位置について前記算出部により算出された屈折度数とに基づいて屈折度数の分布情報を生成する分布情報生成部を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の眼科装置。
  17. 前記眼底の正面画像に前記分布情報を重ね合わせて表示させる制御部を含む
    ことを特徴とする請求項16に記載の眼科装置。
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