以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明を省略する。
[実施の形態1]
先ず、実施の形態1に係る無線通信装置10の概要を説明する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置を例示するブロック図である。
実施の形態1に係る無線通信装置10は、他の無線通信装置20との間でポイントツーポイントの無線通信を行う無線通信装置である。
図1に示すように、無線通信装置10は、通信環境情報取得部122と通信品質情報取得部128と記憶部123aと制御部125とを有する。通信環境情報取得部122は、無線通信に影響を与える通信環境情報を取得する。通信品質情報取得部128は、無線通信の通信品質情報を取得する。制御部125は、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α以下と判定した時刻t1に対応する通信環境情報を、通信の劣化の原因の究明のための原因解析用情報として記憶部123aに格納する。
実施の形態1に係る無線通信装置10について詳細に説明する。
図2は、実施の形態1に係る無線通信装置を例示するブロック図である。
図2に示すように、実施の形態1に係る無線通信装置10は、無線部110と監視制御部120とを有する。無線部110は、ユーザデータインタフェース部111とベースバンド部112とモデム部113とRF部114とを含む。無線部110は、アンテナ10aと接続される。
ユーザデータインタフェース部111は、外部装置との間で下り及び上りのユーザデータをやり取りしてインタフェースする。なお、ユーザデータインタフェース部111からアンテナ10aに向かう方向を下りといい、アンテナ10aからユーザデータインタフェース部111に向かう方向を上りという。
ベースバンド部112は、下りにおいては、ユーザデータを無線形式の送信データに変換する処理を行い、上りにおいては、受信した無線形式のデータをユーザーデータに戻す処理を行う。
モデム部113は、下りにおいては、ベースバンド処理後のデータに対して変調処理及び中間周波数への変換を行い、上りにおいては、中間周波数に変換されたデータに対してベースバンド周波数への変換及び復調処理を行う。
RF部114は、下りにおいては、変調処理されたデータの周波数を中間周波数から無線周波数に変換し、上りにおいては、受信したデータの周波数を無線周波数から中間周波数に変換する。
アンテナ10aは、下りにおいては、無線周波数に変換されたデータを対向無線通信装置(他の無線通信装置)20に向けて放射し、上りにおいては、無線周波数のデータを受信する。
無線部110のそれぞれの部位は、それぞれが故障検出機能を有する。すなわち、ユーザデータインタフェース部111とベースバンド部112とモデム部113とRF部114のそれぞれは、それぞれが故障検出機能を有する。そして、それらの故障検出機能を使用して、自身が含まれる部位の故障を検出し、それを故障情報として制御部125に出力する。
RF部114は、送信データの送信パワーレベル測定機能と受信データの受信レベル測定機能とを有する。
ベースバンド部112は、上りの誤り訂正後のデータのビットエラー率を測定するビットエラー率測定機能を有する。なお、上りの誤り訂正後のデータのビットエラー率の代わりに、モデム部113が復調後のビットエラー率を測定し、これを用いてもよい。
RF部114は、送信パワーレベルを測定し、それを送信パワーレベル情報として出力する。また、RF部114は、受信レベルを測定し、それを受信レベル情報として出力する。ベースバンド部112は、ビットエラー率を測定し、それをビットエラー率情報として出力する。
送信パワーレベル情報と受信レベル情報とビットエラー率情報は、後述する通信品質情報取得部128に出力される。
監視制御部120は、通信環境情報取得部122と記憶部123aと他の記憶部123bと制御部125と監視制御インタフェース部126と通信品質情報取得部128とを有する。通信環境情報取得部122は、センサ部122aを有する。他の記憶部123bを記憶部123bと呼ぶこともある。
通信環境情報取得部122は、外部に設けられた撮影装置30を使用して得られた対向無線通信装置20との間の通信回線に関する監視情報を取得する。撮影装置30は、例えば、ビデオカメラなどであり、アンテナ10aの指向性方向を撮影して映像情報などの監視情報を得る。通信環境情報取得部122のセンサ部122aは、無線通信装置10の周辺情報をセンサを使用して取得する。周辺情報は、振動、衝撃、温度、気温、及び降雨に関する情報の少なくともいずれかを含む情報である。通信環境情報取得部122は、これらの監視情報と周辺情報とを制御部125に出力する。なお、監視情報と周辺情報とを通信環境情報と呼ぶ。すなわち、通信環境情報は、振動、衝撃、温度、気温及び降雨に関する情報、並びに無線通信の通信回線の監視情報の少なくともいずれかを含む。
記憶部123aは、例えば、不揮発性の記憶媒体である。記憶部123aには、障害の発生原因を解析するための原因解析用情報が保存される。すなわち、記憶部123aには、通信の劣化の原因の究明のための原因解析用情報が保存される。記憶部123aは、例えば、フラッシュメモリであり、情報の長期保存が可能である。記憶部123bは、例えば、揮発性の記憶媒体である。記憶部123bには、撮影装置30により得られた映像情報などの監視情報と、センサ部122aにより取得された周辺情報の全ての情報が一時的に保存される。よって、記憶部123bに保存される情報量は、記憶部123aに保存される情報量よりも多い。監視制御インタフェース部126は、無線通信装置10と外部に設けられた監視装置50と接続する。
通信品質情報取得部128は、送信パワーレベル情報と受信レベル情報とビットエラー率情報とを取得する。送信パワーレベル情報と受信レベル情報とビットエラー率情報は、通信回線の通信品質情報である。通信品質情報取得部128は、通信品質情報を制御部125に出力する。
制御部125は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を有し、無線通信装置10全体の制御を行う。制御部125は、通信品質情報取得部128から出力されるビットエラー率などの通信の通信品質情報、無線部110から出力される各部位の故障情報、撮影装置30から出力される映像情報などの監視情報、及びセンサ部122aから出力される振動、衝撃、温度、気温、降雨などの周辺情報を管理する。制御部125は、通信品質情報に基づいて障害の発生及び前記障害の復旧を判定する。
通信品質情報が、例えば、ビットエラー率やパケットエラー率などのエラー率の場合であってエラー率が所定値β以上の場合、制御部125は、障害が発生したと判定し、所定値β未満の場合、障害が復旧したと判定する。また、通信品質情報が、例えば、受信レベルであって受信レベルが所定値γ以下の場合、制御部125は、障害が発生したと判定し、所定値γよりも大きい場合、障害が復旧したと判定する。また、通信品質情報は、信号対雑音比や信号対干渉波比などでもよい。通信品質情報は、送信パワーレベル、受信レベル、エラー率、信号対雑音比及び信号対干渉波比の少なくともいずれかを含む。また、制御部125は、時計を有し、ポイントツーポイントで通信を行う場合に、対向する対向無線通信装置20との間で時刻を同期させることができる。
実施の形態1に係る無線通信装置10の動作について説明する。
無線部110の下り方向の動作について説明する。
ユーザからの伝送すべき情報であるユーザデータが、ユーザデータインタフェース部111に入力された後、ベースバンド部112に出力される。
ベースバンド部112は、ユーザデータを無線形式の送信データに変換するため、無線データ同期用の同期情報、及び誤り訂正情報をユーザデータに付加する。また、ベースバンド部112は、通信の相手方である対向無線通信装置20に送信するため、無線通信装置10の監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報などをユーザデータに付加する。その後、ユーザデータはベースバンド処理が行われ、モデム部113に出力される。
モデム部113は、ユーザデータに対して変調処理及び中間周波数への変換を行った後、ユーザデータをRF部114に出力する。
RF部114は、ユーザデータの周波数を中間周波数から無線周波数に変換し、送信出力制御を行い、アンテナ10aに出力する。ユーザデータはアンテナ10aから対向無線通信装置20に向けて放射される。また、RF部114は、ユーザデータの送信パワーレベルを送信パワーレベル情報として通信品質情報取得部128を介して制御部125に出力する。
無線部110の上り方向の動作について説明する。
アンテナ10aで受信された無線周波数の受信データは、RF部114に出力される。
RF部114は、受信データの周波数を無線周波数から中間周波数に変換し、モデム部113に出力する。また、RF部114は、受信データの受信レベルを受信レベル情報として通信品質情報取得部128を介して制御部125に出力する。
モデム部113は、受信データの周波数を中間周波数からベースバンド信号に変換し、受信データに対して復調処理を行い、受信データをベースバンド部112に出力する。
ベースバンド部112は、受信データに対して誤り訂正の処理とビットエラー率を求めるための演算を行う。ベースバンド部112は、通信の相手方(送信側)で付加した監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報などの障害情報を分離し、ユーザデータに戻す処理を行う。ベースバンド部112は、この演算により求めたビットエラー率をビットエラー率情報として通信品質情報取得部128を介して制御部125に出力する。また、ベースバンド部112は、通信の相手方である対向無線通信装置20から送信された対向無線通信装置20の障害情報を制御部125に出力する。
ユーザデータは、ユーザデータインタフェース部111を経由してユーザに出力される。
無線部110のそれぞれの部位で検出された故障情報は、制御部125に出力される。
次に、監視制御部120の動作について説明する。
図3は、実施の形態1に係る無線通信装置の監視制御部の動作を例示するフローチャートである。
図3に示すように、通信環境情報取得部122のセンサ部122aは、振動、衝撃、温度、気温、降雨などの周辺環境に関する周辺情報をセンサを使用して取得する。通信環境情報取得部122は、外部の撮影装置30により取得された通信回線に関する監視情報を取得する。監視情報は、例えば、ビデオカメラなどの撮影装置30を使用して、アンテナ10aの指向性方向の映像情報を監視情報として取得される。周辺情報と監視情報とが含まれる情報を通信環境情報と呼ぶ。すなわち、通信環境情報取得部122は、無線通信に影響を与える通信環境情報を取得する(ステップS101)。そして、通信環境情報取得部122は、通信環境情報を制御部125に出力する。
通信品質情報取得部128は、通信の相手方との通信回線に関する通信品質情報と、無線通信装置10の故障に関する故障情報と、を取得する(ステップS102)。なお、故障情報とは、無線部110の各部位の故障に関する情報のことである。通信品質情報とは、例えば、送信パワーレベル情報と受信レベル情報とビットエラー率情報などのことである。
制御部125は、現在時刻を含む過去からの時系列ごとの監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを記憶部123bに一時的に保存する。すなわち、制御部125は、時間情報と監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを相互に関連付けて記憶部123bに一時的に保存する(ステップS103)。
制御部125は、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α以下と判定した時刻、又は、故障情報を検出した時刻に対応する通信環境情報と該時刻に対応する通信品質情報とを、通信の劣化の原因の究明のための原因解析用情報として記憶部123aに格納する(ステップS104)。通信品質が所定値α以下と判定した時刻、又は、故障情報を検出した時刻を時刻t1とする。
制御部125は、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値αよりも大きいと判定した時刻、又は、故障情報を検出した後に故障が復旧した時刻に対応する通信環境情報と該時刻に対応する通信品質情報とを、通信の復旧の原因の究明のための原因解析用情報として記憶部123aに格納する(ステップS105)。通信品質が所定値αよりも大きいと判定した時刻、又は、故障情報を検出した後に故障が復旧した時刻を時刻t2とする。
なお、この例では、障害の発生時刻は、例えば、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α以下と判定した時刻、又は、故障情報を検出した時刻とし、その時刻を時刻t1としている。また、障害の復旧時刻は、例えば、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値αよりも大きいと判定した時刻、又は、故障情報を検出した後に故障が復旧した時刻とし、その時刻を時刻t2としている。
また、以下の説明では、説明を簡単にするため、時刻t1を所定値α以下と判定した時刻として説明する場合がある。また、時刻t2を所定値αよりも大きいと判定した時刻として説明する場合がある。
また、制御部125は、対向無線通信装置20から通信品質情報取得部128を介して制御部125に入力された対向無線通信装置20の障害情報(他の障害情報)と他の障害の発生時刻t11とを関連付けて記憶部123bに一時的に保存する。
また、制御部125は、対向無線通信装置20の他の障害情報と他の障害の復旧時刻t21とを関連付けて記憶部123bに一時的に保存する。この例では、他の障害の発生時刻は、例えば、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α1以下と判定した時刻t11としている。また、他の障害の復旧時刻は、例えば、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α1よりも大きいと判定した時刻t21としている。
また、対向無線通信装置20は、自身でも通信品質情報を取得する。対向無線通信装置20は、自身が取得した通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α1以下と判定した時刻t11に対応する通信環境情報を、原因解析用情報として後述する記憶部223aに格納する。そして、対向無線通信装置20は、時刻t11を無線通信装置10に通知する。対向無線通信装置20により通信品質が所定値α1以下と判定された時刻t11が対向無線通信装置20から通知された場合、無線通信装置10の制御部125は、対向無線通信装置20により判定された時刻t11に対応する通信環境情報を、記憶部123aに格納する。
また、制御部125は、外部に設けられた監視装置50とのインタフェースを監視制御インタフェース部126を介して行う。
図4は、記憶部に保存される情報を例示する模式図である。
図5は、記憶部に保存される情報を例示する模式図である。
図4及び図5に示すように、記憶部123bは、領域123b1〜123b5を含む。
映像情報や送信パワーレベル情報や受信レベル情報などの各種の情報は、時間の経過と共に、記憶部123bの保存可能領域に保存される。映像情報は、例えば、時間の経過と共に、記憶部123bの領域123b5に保存される。記憶部123bの保存可能領域は有限であるため、記憶部123bの空き領域が無くなると最初に保存した領域に戻り、上書き形式で保存される。記憶部123bは、例えば、リングバッファとして動作する。
なお、領域123b1は、故障情報が保存される領域を示し、領域123b2は、周辺情報が保存される領域を示し、領域123b3は、ビットエラー率情報が保存される領域を示し、領域123b4は、送信パワーレベル情報及び受信レベル情報が保存される領域を示し、領域123b5は、映像情報が保存される領域を示す。
図5においては、時刻t1において障害が発生し、時刻t2において障害が復旧したことを示す。障害の発生時刻t1と障害の復旧時刻t2のそれぞれの時刻を含む前Δt時間と後ろΔt時間分の情報は、原因解析用情報として記憶部123aに記憶される。制御部125は、障害の発生時刻t1を含む所定の時間2Δtの監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを含む障害情報を、記憶部123bとは異なる記憶部123aに保存し、障害の復旧時刻t2を含む所定の時間2Δtの障害情報を記憶部123aに記憶する。すなわち、制御部125は、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α以下と判定した時刻t1を含む所定の時間2Δtに対応する通信環境情報を、記憶部123aに格納する。
制御部125は、例えば、ビットエラー率が増加した場合、障害が発生したと判定し、ビットエラー率が低下した場合、障害が復旧したと判定する。制御部125は、無線通信装置10の障害の発生及び障害の復旧を検出した場合、通信の相手方である対向無線通信装置20と無線通信装置10を監視する監視装置50に対して、障害の発生及び障害の復旧に関するイベント情報を通知する。すなわち、制御部125は、通信品質情報に基づいて通信品質が所定値α以下と判定した時刻である障害の発生時刻t1と、発生した障害の内容と、障害の復旧時刻t2と、復旧した復旧の内容とを、通信の相手方である対向無線通信装置20に通知する。障害の内容は、イベント情報を含む。また、障害の内容は、例えば、無線通信装置10の監視情報、周辺情報、通信品質情報、故障情報などの障害情報の一部の内容であってもよい。また、障害の内容は、ユーザが障害発生及び障害復旧の原因を容易に特定できるように、無線通信装置10の障害情報を加工した内容であってもよい。
また、制御部125は、障害の発生時刻t1の前後のそれぞれΔt時間分の情報を、記憶部123bから記憶部123aに移動して保存する。この情報は、障害の発生原因を解析するために使用される。障害原因解析用に記憶部123aに保存された原因解析用情報の量は、記憶部123bに保存された情報の量と比べて少ないので、ユーザは障害発生及び障害復旧の原因を容易に特定できる。
また、無線通信装置10は、対向無線通信装置20から対向無線通信装置20の障害の発生及び障害の復旧に関するイベント情報を通知された場合、監視装置50に対して、対向無線通信装置20の障害の発生に関するイベント情報を通知する。また、無線通信装置10は、それと共に、障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分の情報を、記憶部123bから記憶部123aに移動して保存する。
対向無線通信装置20の障害の発生原因が、無線通信装置10に有る場合も考えられる。例えば、無線通信装置10の送信パワーレベルが低下し、対向無線通信装置20の受信レベルが低下して障害が発生する場合である。そこで、対向無線通信装置20から対向無線通信装置20の障害の発生及び障害の復旧に関するイベント情報を通知された場合、無線通信装置10は、障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分の情報を、原因解析用情報として記憶部123bから記憶部123aに移動して保存し、原因解析用情報を障害の発生原因を解析するために使用する。
すなわち、通信の相手方である対向無線通信装置20から対向無線通信装置20が検出した他の障害の発生時刻t11が通知された場合、制御部125は、他の障害の発生時刻t11を含む所定の時間2Δt1の無線通信装置10の監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを含む他の障害情報を記憶部123aに記憶する。また、対向無線通信装置20から他の障害の復旧時刻t21が通知された場合、制御部125は、他の障害の復旧時刻t21を含む所定の時間2Δt1の無線通信装置10の他の障害情報を記憶部123aに記憶する。
無線通信装置10は、障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分の原因解析用情報の保存が完了したら、監視装置50に保存完了の通知を行う。記憶部123aに保存された原因解析用情報は、監視装置50より監視制御インタフェース部126を介して取り出され、ネットワーク管理者により解析される。
なお、障害の発生時刻t1及び障害の復旧時刻t2よりもそれらの情報が遅れて通知された場合でも障害情報を使用可能とするために、記憶部123bの保存可能領域の容量は、ある程度大きいことが望ましい。
また、障害の発生原因を解析するための原因解析用情報は、記憶部123aに保存されるため、無線通信装置10の電源供給がされなくなった場合でも、取り出すことができる。
また、記憶部123aの保存可能領域は大きくすることで複数回分の原因解析用情報が保存可能となる。
また、障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間の値は、原因解析に有効となる時間範囲として、ユーザが設定できる。
次に、無線通信装置10と対向無線通信装置20との間の通信回線の下り方向の回線L1において障害が発生した場合の例について説明する。
図6は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図7は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図6(A)に示すように、実施の形態1に係る無線通信システムは、無線通信装置10とポイントツーポイントで対向して通信可能な対向無線通信装置20と複数の無線通信装置を監視制御する監視装置50とを備える。
無線通信装置10と対向無線通信装置20は、下りの回線L1の無線周波数として周波数f1を使用し、上りの回線L2の無線周波数として周波数f2を使用する。すなわち、この例では、無線通信装置10は、送信と受信とで相互に異なる周波数を使用するFDD(Frequency Division Duplex)方式を採用する。なお、対向無線通信装置20は、前述の図2の無線通信装置10と同様な装置である。
監視装置50は、無線通信装置10の監視制御インタフェース部126と直接に接続され、無線通信装置10を直接に監視し制御する。また、監視装置50は、回線L1及び回線L2を使用した対向無線通信により無線通信装置10を介して遠隔で対向無線通信装置20を監視し制御する。
図6(A)は、正常な場合の無線通信システムを示す。
図6(B)、図6(C)及び図7(A)〜図7(C)は、下りの回線L1において通信回線の障害が発生した場合の無線通信システムの動作を示す。この動作は、図6(A)、図6(B)、図6(C)、図7(A)、図7(B)、図7(C)の順に行われる。
図6(B)に示すように、下りの回線L1において通信回線の障害が発生した場合、対向無線通信装置20は回線L1の障害の発生を検出して障害検出状態となる。そして、対向無線通信装置20は、無線通信装置10と監視装置50に対して、対向無線通信装置20が検出した回線L1の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知する。なお、障害の発生に関するイベント情報だけでなく、例えば、対向無線通信装置20の監視情報、周辺情報、通信品質情報、故障情報などの障害情報の一部の内容を通知してもよい。
次に、図6(C)に示すように、対向無線通信装置20は、回線L1の障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分であって記憶部223bに保存されている監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを含む障害情報を、回線L1の障害の発生の原因解析用情報として記憶部223aに保存する。対向無線通信装置20は、障害情報の保存中は、原因解析用情報保存中状態となる。また、対向無線通信装置20から回線L1の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知された無線通信装置10は、障害検出状態となり、監視装置50に対して回線L1の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知する。なお、記憶部223aは、例えば、不揮発性の記憶媒体である。記憶部223bは、例えば、揮発性の記憶媒体である。なお、記憶部223bを他の記憶部223bと呼ぶこともある。
次に、図7(A)に示すように、対向無線通信装置20は、原因解析用情報の記憶部223aへの保存が完了し原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して、回線L2と無線通信装置10とを介して、原因解析用情報の保存完了の通知を行う。また、並行して無線通信装置10は、対向無線通信装置20と同様に、対向無線通信装置20から通知された障害の発生時刻t1に基づいて、回線L1の障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分であって自装置内の記憶部123bに保存されている障害情報を、回線L1の障害の発生の原因解析用情報として記憶部123aに保存する。無線通信装置10は、障害情報の保存中は、原因解析用情報保存中状態となる。
次に、図7(B)に示すように、無線通信装置10は、原因解析用情報の記憶部123aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して原因解析用情報の保存完了の通知を行う。また、対向無線通信装置20は、障害検出状態となる。
次に、図7(C)に示すように、無線通信装置10と対向無線通信装置20のそれぞれは、原因解析用情報の取得を完了する。無線通信装置10と対向無線通信装置20のそれぞれは、回線L1の障害が復旧(解消)するまでの間、障害検出状態となる。
次に、例えば、ネットワーク管理者などのユーザは、監視装置50を使用し、回線L1という一つの回線の障害について、無線通信装置10と対向無線通信装置20とに対して確認を行う。すなわち、ユーザは、監視装置50を使用して、無線通信装置10が原因解析用情報の保存を完了したことと対向無線通信装置20が原因解析用情報の保存を完了したことを確認する。その後、ユーザは、任意のタイミングで記憶部123aと記憶部223aからそれぞれに保存された原因解析用情報を取得し解析を行い、回線L1の障害の発生原因の特定を行う。
なお、回線L1が障害となっている場合、ユーザは、回線L1を介して対向無線通信装置20の記憶部223aに保存された原因解析用情報を取得できない。この場合は、ユーザは、回線L1の復旧後に、回線L1を介して対向無線通信装置20の記憶部223aに保存された原因解析用情報を取得する、又は、対向無線通信装置20にPC(Personal Computer)等を直接接続して記憶部223aに保存された原因解析用情報を取得する。
このように、無線通信装置10と対向無線通信装置20との2つの無線通信装置の情報を確認するため、原因解析の精度を向上させることができる。
また、ネットワーク管理者は、例えば、下記の様にして回線の障害の発生の原因を容易に特定することができる。
ユーザは、障害が発生した場合、例えば、不揮発性記憶部である記憶部123aに記憶された障害情報を確認する。そして、ビットエラー率などの通信品質情報が劣化しているのと同時刻付近いおいて、無線通信装置10の故障情報が故障有を示していることを確認した場合、ユーザは、障害発生の原因は無線通信装置10の故障であるとすることができる。すなわち、ユーザは、故障情報により無線通信装置10の故障が確認できた場合、障害発生の原因を無線通信装置10の故障であると特定することができる。また、通信品質情報の劣化と無線通信装置10の故障情報との間に相関関係がみられる場合も、ユーザは、障害発生の原因は無線通信装置10の故障であるとすることができる。
また、ユーザは、降雨量の増加と共に通信品質情報が劣化したことを確認した場合、障害発生の原因は降雨であるとすることができる。なお、降雨は、降雨センサにより確認してもよいしビデオカメラにより映像で確認してもよい。
また、ユーザは、振動の発生と共に通信品質情報が劣化したことを確認した場合、障害発生の原因は、振動であるとすることができる。振動は、振動センサにより確認してもよいしビデオカメラにより映像で揺れを確認してもよい。
また、ユーザは、通信品質情報が急激に劣化したことを確認した場合、映像情報などを確認し、通信回線に鳥、小型機、大型トレーラーなどの障害物がないかどうかを確認する。何等かの障害物があれば、ユーザは、障害発生の原因はこれらの障害物により回線が遮断されたことであるとすることができる。すなわち、ユーザは、監視情報により通信回線を遮断する遮蔽物が確認できた場合、障害発生の原因を前記遮蔽物によるものであると特定することができる。
次に、回線L1の障害が復旧した場合の例について説明する。
図8は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図9は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
動作は、図8(A)、図8(B)、図8(C)、図9(A)、図9(B)、図9(C)の順に行われる。
図8(A)は、回線L1において障害が継続している状態を示す。
次に、図8(B)に示すように、回線L1において障害が復旧すると、対向無線通信装置20は、回線L1の障害が復旧したことを検出する。そして、対向無線通信装置20は、無線通信装置10と監視装置50に対して、回線L1の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを通知する。対向無線通信装置20は、正常状態(復旧状態)となる。無線通信装置10は、障害検出状態のままである。なお、障害の復旧に関するイベント情報だけでなく、例えば、対向無線通信装置20の監視情報、周辺情報、通信品質情報、故障情報などの障害情報の一部の内容を通知してもよい。
次に、図8(C)に示すように、対向無線通信装置20は、回線L1の障害の復旧時刻t2の前後それぞれΔt時間分であって記憶部223bに保存されている障害情報を、回線L1の障害の復旧の原因解析用情報として記憶部223aに保存する。対向無線通信装置20は、原因解析用情報保存中となる。また、対向無線通信装置20から回線L1の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを通知された無線通信装置10は、復旧状態(正常状態)となり、監視装置50に対して回線L1の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを通知する。
次に、図9(A)に示すように、対向無線通信装置20は、原因解析用情報の記憶部223aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して、回線L2と無線通信装置10とを介して、原因解析用情報の保存完了の通知を行う。また、並行して無線通信装置10は、対向無線通信装置20と同様に、通知された障害の復旧時刻t2に基づいて、回線L1の障害の復旧時刻t2の前後それぞれΔt時間分であって自装置内の記憶部123bに保存されている障害情報を、回線L1の復旧の原因解析用情報として記憶部123aに保存する。無線通信装置10は、原因解析用情報保存中状態となる。
次に、図9(B)に示すように、無線通信装置10は、原因解析用情報の記憶部123aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して原因解析用情報の保存完了の通知を行う。対向無線通信装置20は、復旧状態(正常状態)となる。
次に、図9(C)に示すように、無線通信装置10は、原因解析用情報の保存を完了した後、正常状態となる。
次に、ユーザは、監視装置50を使用し、回線L1という一つの回線の復旧について、無線通信装置10と対向無線通信装置20とに対して確認を行う。すなわち、ユーザは、監視装置50を使用して、無線通信装置10が原因解析用情報の保存を完了したことと対向無線通信装置20が原因解析用情報の保存を完了したことを確認する。その後、ユーザは、任意のタイミングで記憶部123aと記憶部223aからそれぞれに保存された原因解析用情報を取得し解析を行い、回線L1の障害の復旧原因の特定を行う。
次に、無線通信装置10と対向無線通信装置20との間の通信回線の上り方向の回線L2において障害が発生した場合の例について説明する。
図10は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図11は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図10(A)は、正常な場合の無線通信システムを示す。
図10(B)、図10(C)及び図11(A)〜図11(C)は、上りの回線L2において通信回線の障害が発生した場合の無線通信システムの動作を示す。この動作は、図10(A)、図10(B)、図10(C)、図11(A)、図11(B)、図11(C)の順に行われる。
図10(B)に示すように、上りの回線L2において通信回線の障害が発生した場合、無線通信装置10は回線L2の障害の発生を検出して障害検出状態となる。そして、無線通信装置10は、対向無線通信装置20と監視装置50に対して、無線通信装置10が検出した回線L2の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知する。なお、障害の発生に関するイベント情報だけでなく、例えば、無線通信装置10の監視情報、周辺情報、通信品質情報、故障情報などの障害情報の一部の内容を通知してもよい。
次に、図10(C)に示すように、無線通信装置10は、回線L2の障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分であって記憶部123bに保存されている監視情報と周辺情報と通信品質情報と故障情報とを含む障害情報を、回線L2の障害の発生の原因解析用情報として記憶部123aに保存する。無線通信装置10は、障害情報の保存中は、原因解析用情報保存中状態となる。また、無線通信装置10から回線L2の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知された対向無線通信装置20は、障害検出状態となる。対向無線通信装置20は、監視装置50に対して回線L2の障害の発生に関するイベント情報と障害の発生時刻t1とを通知する動作を行うが、回線L2に障害が発生しているのでイベント情報と障害の発生時刻t1は届かない。
次に、図11(A)に示すように、無線通信装置10は、原因解析用情報の記憶部123aへの保存が完了し原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して、原因解析用情報の保存完了の通知を行う。また、並行して、対向無線通信装置20は、無線通信装置10と同様に、無線通信装置10から通知された障害の発生時刻t1に基づいて、回線L2の障害の発生時刻t1の前後それぞれΔt時間分であって自装置内の記憶部223bに保存されている障害情報を、回線L2の障害の発生の原因解析用情報として記憶部223aに保存する。対向無線通信装置20は、障害情報の保存中は、原因解析用情報保存中状態となる。
次に、図11(B)に示すように、対向無線通信装置20は、原因解析用情報の記憶部223aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となる。対向無線通信装置20は、監視装置50に対して、回線L2と無線通信装置10を介して、原因解析用情報の保存完了を通知する動作を行うが、回線L2に障害が発生しているので保存完了の通知は届かない。
次に、図11(C)に示すように、無線通信装置10と対向無線通信装置20のそれぞれは、原因解析用情報の取得を完了する。無線通信装置10と対向無線通信装置20のそれぞれは、回線L2の障害が復旧(解消)するまでの間、障害検出状態となる。
次に、ユーザーは、監視装置50を使用し、無線通信装置10からの通知により、原因解析用情報の記憶部123aへの保存が完了していることを確認する。このとき、ユーザは、回線L2に障害が発生しているため、対向無線通信装置20の原因解析用情報の保存完了は確認できない。しかし、ユーザは、無線通信装置10と対向無線通信装置20との間の通信回線で障害が発生したことは確認できるため、任意のタイミングで無線通信装置10と対向無線通信装置20から原因解析用情報を取得して、回線L2の障害の発生原因の特定を行うことができる。
なお、ユーザは、回線L2の障害の復旧後に、対向無線通信装置20の記憶部223aに保存されている原因解析用報を、監視装置50から無線通信装置10と回線L2を介して取得してもよい。また、ユーザは、対向無線通信装置20にPC等を直接接続して記憶部223aに保存されている原因解析用報を取得してもよい。
次に、回線L2の障害が復旧した場合の例について説明する。
図12は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
図13は、実施の形態1に係る無線通信システムを例示するブロック図である。
動作は、図12(A)、図12(B)、図12(C)、図13(A)、図13(B)、図13(C)の順に行われる。
図12(A)は、回線L2において障害が継続している状態を示す。
次に、図12(B)に示すように、回線L2において障害が復旧(解消)すると、無線通信装置10は、回線L2の障害が復旧したことを検出する。そして、無線通信装置10は、対向無線通信装置20と監視装置50に対して、回線L2の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを通知する。無線通信装置10は、正常状態(復旧状態)となる。対向無線通信装置20は、障害検出状態のままである。
次に、図12(C)に示すように、無線通信装置10は、回線L2の障害の復旧時刻t2の前後それぞれΔt時間分であって記憶部123bに保存されている障害情報を、回線L2の障害の復旧の原因解析用情報として記憶部123aに保存する。無線通信装置10は、原因解析用情報保存中となる。また、並行して、無線通信装置10から回線L2の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを通知された対向無線通信装置20は、復旧状態(正常状態)となり、監視装置50に対して回線L2の障害の復旧に関するイベント情報と障害の復旧時刻t2とを回線L2と無線通信装置10の監視制御インタフェース部126を介して通知する。
次に、図13(A)に示すように、無線通信装置10は、原因解析用情報の記憶部123aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して、原因解析用情報の保存完了の通知を行う。また、並行して、対向無線通信装置20は、無線通信装置10と同様に、通知された障害の復旧時刻t2に基づいて、回線L2の障害の復旧時刻t2の前後それぞれΔt時間分であって自装置内の記憶部223bに保存されている障害情報を、回線L2の復旧の原因解析用情報として記憶部223aに保存する。対向無線通信装置20は、原因解析用情報保存中状態となる。
次に、図13(B)に示すように、対向無線通信装置20は、原因解析用情報の記憶部223aへの保存が完了して原因解析用情報保存完了状態となると、監視装置50に対して原因解析用情報の保存完了の通知を、回線L2と無線通信装置10の監視制御インタフェース部126を介して行う。無線通信装置10は、復旧状態(正常状態)となる。
次に、図13(C)に示すように、対向無線通信装置20は、原因解析用情報の保存を完了した後、正常状態となる。
次に、ユーザは、監視装置50を使用し、回線L2という一つの回線の復旧について、対向無線通信装置20と無線通信装置10とに対して確認を行う。すなわち、ユーザは、監視装置50を使用して、対向無線通信装置20が原因解析用情報の保存を完了したことと無線通信装置10が原因解析用情報の保存を完了したことを確認する。その後、ユーザは、任意のタイミングで記憶部123aと記憶部223aから、それぞれに保存された原因解析用情報を取得し解析を行い、回線L2の障害の復旧原因の特定を行う。
実施の形態1においては、ビデオカメラなどの撮影装置30を使用して取得した監視情報と、センサにより取得した周辺情報と、通信回線に関する通信品質情報と、無線通信装置の故障情報と、を使用して障害の発生と復旧を判定している。そして、障害発生時と障害復旧時において、無線通信装置の外部環境(周辺情報)が容易に把握できる。これにより、外部要因である降雨、暴風、雷害などの自然現象やいたずらなどの人的災害によって引き起こされる回線の障害の発生原因を容易に特定することが可能である。
また、実施の形態1においては、回線の障害が発生した場合、対向無線通信装置20に対して、回線の障害が発生したことを通知する。これにより、ネットワーク管理者などのユーザーは、障害が発生した回線に係る無線通信装置10と対向無線通信装置20の2つの装置の原因解析用情報を入手する。その結果、ユーザは、無線通信装置10と対向無線通信装置20のうち、どちらの無線通信装置が原因で回線の障害が発生したのかを特定することができる。
また、実施の形態1においては、障害の発生時刻t1と障害の復旧時刻t2のそれぞれの時刻の前後それぞれΔt時間分の障害情報を不揮発性記憶部に保存する。これにより、不揮発性記憶部に保存する障害情報の量を必要最小限に抑えることができる。
なお、実施の形態1においては、本発明を無線通信方式がFDDである例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えば、無線通信方式としてTDD(Time Division Duplex)方式である場合において実施することも可能である。
また、実施の形態1においては、例えば、回線L1の障害の発生時刻t1と障害の復旧時刻t2のぞれぞれの時刻の前後それぞれΔt時間分の障害情報に基づいて、ユーザが障害の原因を特定する。これとは別に、撮影装置30のビデオカメラを増設したり、ビデオカメラの設置位置を変更するなどして、無線通信回線とは別の通信回線の障害、例えば、有線通信回線などの障害についてその原因を特定することも応用可能である。
また、上記の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、各構成要素の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上記の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実態のある記録媒体(trangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programable ROM)、EPROM(Erasable PROM))、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。