JP6699350B2 - 着座判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両走行中において運転席に乗員が着座しているか否かを判定する着座判定装置に関する。
従来、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する装置(以降、着座判定装置)としては、様々なものがある。例えば、運転席に設けた圧力センサの出力値に基づいて運転席に乗員が着座しているか否かを判定するものや、運転席乗員の顔部を撮影するように設けられたカメラの撮像画像を解析することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定するものがある。便宜上以降では、運転席に乗員が着座しているか否かを判定するための指標となる情報を出力するデバイスのことを検出装置と記載する。例えば上述の圧力センサやカメラが検出装置に該当する。
また、特許文献1には、検出装置を用いて運転席に乗員が着座しているか否かを判定し、運転席に乗員が着座していると判定している場合にのみ、追従走行機能の動作を許可する車両制御システムが開示されている。ここでの追従走行機能とは、先行車両に追従して走行するように、車両の走行速度や操舵を自動で制御する機能である。追従走行機能は、車両の加減速や操舵を制御する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)によって提供される。
ところで近年は、車両の運転操作を自動的に実施する技術(つまり自動運転技術)の実用化が目指されている。便宜上、自動運転技術によって車両を自動的に走行させる機能を自動運転機能と称する。自動運転機能は、車両の走行を制御する電子制御装置(以降、車両制御装置)によって提供される。
特開平10−166896号公報
車両制御装置によって車両が自動運転されている場合(換言すれば車両が自動走行している場合)、理論的には乗員が運転席から離れてしまっても、車両の走行自体は継続可能である。しかしながら、運転席に乗員が存在しなければ、自動運転から手動運転に切り戻す必要が生じた場合に、運転操作の権限を車両制御装置から乗員へと速やかに移譲することができない。
したがって、自動運転中においても運転席には乗員が着座しているべきであり、そのような事情を鑑みると、自動運転中に乗員が運転席から離れたことを検出することは自動運転機能を実用化していく上で重要な技術であるといえる。
しかしながら、着座判定装置が検出装置として光学式のカメラを採用している場合、乗員によって運転席にダミー人形を配置されたり、運転席のヘッドレスト付近に顔写真を取り付けられたりすることによって、運転席に乗員が着座していると誤判定してしまう恐れがある。また、検出装置として圧力センサを採用した場合にも、乗員の体重に相当する重さを有する物体(以降、重り)を座席に置かれることによって、乗員が着座していると誤判定してしまう恐れがある。つまり、従来の構成では、乗員が施した偽装によって、着座判定装置が乗員は運転席に着座していると誤判定させられる恐れがある。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、自動運転中において乗員が運転席に着座しているか否かをより精度良く判定可能な着座判定装置を提供することにある。
その目的を達成するための第1の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、運転席の着座面に作用する圧力の分布であり、検出装置は、着座面の複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、検出結果取得部は、検出装置から提供される圧力分布データを逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点での圧力分布データを元に、手動運転時において着座面に作用する圧力分布の傾向を示す手動時分布パターンを特定する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における圧力分布データを元に、自動運転時において着座面に作用する圧力分布の傾向を示す自動時分布パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、第1処理部が特定した手動時分布パターンと、第2処理部が特定した自動時分布パターンとを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第2の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、運転席の着座面に作用する圧力の分布であり、検出装置は、着座面の複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、検出結果取得部は、検出装置から提供される圧力分布データを逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合において検出結果取得部が圧力分布データを取得する度に、その取得した圧力分布データに基づいて着座面に作用する圧力の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として、手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合において検出結果取得部が取得した圧力分布データに基づいて、着座面に作用する圧力の重心位置である自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、手動時重心位置情報に示される手動運転時における重心位置の分布と、第2処理部が特定した自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第3の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトに作用する圧力の分布であり、検出装置は、ベルトの複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、検出結果取得部は、検出装置から出力される圧力分布データを逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における圧力分布データを元に、手動運転時においてベルトに作用する圧力分布の傾向を示す手動時分布パターンを特定する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における圧力分布データを元に、自動運転時においてベルトに作用する圧力分布の傾向を示す自動時分布パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、第1処理部が特定した手動時分布パターンと、第2処理部が特定した自動時分布パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第4の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトに作用する圧力の分布であり、検出装置は、ベルトの複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、検出結果取得部は、検出装置から提供される圧力分布データを逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合において検出結果取得部が圧力分布データを取得する度に、その取得した圧力分布データに基づいてベルトに作用する圧力の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合において検出結果取得部が取得した圧力分布データに基づいて、ベルトに作用する圧力の重心位置である自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え着座判定部は、手動時重心位置情報に示される手動運転時における重心位置の分布と、第2処理部が特定した自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第5の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備える巻取装置からベルトが引き出されている量であって、巻取装置は、ベルトが引き出されている量である引出量を特定可能に構成されており、検出結果取得部は、巻取装置から引出量を示すデータを逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における引出量を母集団として手動運転時における引出量の代表値を特定する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における引出量を母集団として自動運転時における引出量の代表値を特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、第1処理部が特定した代表値と第2処理部が特定した代表値とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第6の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、複数の車輪のそれぞれに対して設けられているサスペンションアームのストローク長であり、検出結果取得部は、複数のサスペンションアームのそれぞれのストローク長を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における荷重分布データを元に、手動運転時におけるサスペンションアーム毎のストローク長の傾向を示す手動時出力パターンを特定する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における荷重分布データを元に、自動運転時におけるサスペンションアーム毎のストローク長の傾向を示す自動時出力パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、第1処理部が特定した手動時出力パターンと、第2処理部が特定した自動時出力パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第7の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、複数の車輪のそれぞれに対して設けられているサスペンションアームのストローク長であり、検出結果取得部は、複数のサスペンションアームのそれぞれのストローク長を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が荷重分布データを取得する度に、その取得された荷重分布データに基づいて車両の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した荷重分布データに基づいて、自動運転時における車両の重心位置を示す自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、手動時重心位置情報に示されている手動運転時における重心位置の分布と、第2処理部が特定した自動時重心位置とを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第8の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、車両に取り付けられている複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧であり、検出結果取得部は、複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における荷重分布データを元に、手動運転時におけるタイヤ毎の内部空気圧の傾向を示す手動時出力パターンを特定する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が取得した複数時点における荷重分布データを元に、自動運転時におけるタイヤ毎の内部空気圧の傾向を示す自動時出力パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、第1処理部が特定した手動時出力パターンと、第2処理部が特定した自動時出力パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
その目的を達成するための第9の発明は、車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モードか手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向と、自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座していると判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え、物理状態量は、車両に取り付けられている複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧であり、検出結果取得部は、複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部が荷重分布データを取得する度に、その取得された荷重分布データに基づいて車両の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として、手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、自動運転モードとなっている場合において検出結果取得部が取得した荷重分布データに基づいて、自動運転時における車両の重心位置を示す自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、着座判定部は、手動時重心位置情報に示されている手動運転時における重心位置の分布と、第2処理部が特定した自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする。
以上の構成が備える検出結果取得部は、運転席に乗員が着座しているか否かに応じて値が変化しうる所定の物理状態量を検出する検出装置から、当該物理状態量についての検出結果を逐次取得する。そして、着座判定部は、自動運転機能が動作していないとき(つまり手動運転時)における検出結果と、自動運転機能が動作している時(つまり自動運転時)における検出結果とを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。
手動運転時には乗員が運転席に着座する必要がある。そのため、手動運転時に取得された検出結果(以降、手動運転時状態量)は、運転席に乗員が着座している状態を表すデータとなる。
したがって、自動運転時における検出結果を、手動運転時における検出結果と比較することによって、自動運転時に運転席に乗員が着座しているか否かを判定することができる。また、以上の構成によれば、ダミー人形を用いて乗員が着座していると偽装することが困難となる。ダミー人形を運転席に置いたままでは手動運転を実施することが困難であるためである。ダミー人形以外の重りを用いる場合であっても同様である。
さらに、上述した構成では、顔写真等を用いて運転席に乗員が着座していることを偽装しようとしても、実際に乗員が運転席を離席すると、指標状態量の検出結果は、手動運転時の検出結果とは異なる値を取るようになる。その結果、運転席から乗員が離席したことを検出することができる。つまり、以上の構成によれば、自動運転中において乗員が運転席に着座しているか否かをより精度良く判定することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態における車両制御システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 感圧フィルムセンサ3の概略的な構成を示す図である。 感圧フィルムセンサ3の検出結果を示すデータの構成の一例を示した図である。 第1実施形態における着座判定関連処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における着座判定関連処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態での感圧フィルムセンサ3を取り付ける位置の一例を示すブロック図である。 第3実施形態での感圧フィルムセンサ3を取り付ける位置の一例を示すブロック図である。 第4実施形態における車両制御システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 第5実施形態における車両制御システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 第7実施形態における車両制御システム100の概略的な構成を示すブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図を用いて説明する。図1は、本発明に係る着座判定装置5を備える車両制御システム100の概略的な構成の一例を示す図である。この車両制御システム100は、車両に搭載されており、図1に示すように、車両制御ECU1、車速センサ2、感圧フィルムセンサ3、報知装置4、及び着座判定装置5を備える。便宜上、以降において車両制御システム100が搭載されている車両のことを自車両とも記載する。
車両制御ECU1は、乗員によって設定された走行予定経路に沿って自車両が走行するように、操舵、加速、制動等を自動的に実行する機能(つまり自動運転機能)を提供する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)である。すなわち、車両制御ECU1は、乗員によって設定された走行予定経路に沿って自車両が走行するように、操舵、加速、制動を自動的に実行する。操舵、加減速等の制御は、制御対象とするアクチュエータやモータに向けて、制御目標値を示す制御信号を出力することによって実現されればよい。車両制御ECU1が請求項に記載の車両制御装置に相当する。
便宜上、車両制御ECU1によって自車両が自動的に走行する運転モードのことを自動運転モードと記載し、手動運転によって自車両が走行する運転モードのことを手動運転モードとも記載する。ここでの手動運転とは、完全な手動運転に限らない。運転操作の一部(例えば速度制御)を車両制御ECU1が乗員の代わりに実行する態様も含む。車両制御ECU1は、現在の運転モードを示すモード情報を着座判定装置5に提供する。
なお、自動運転機能による走行(つまり自動走行)が実施される条件は、適宜設計されれば良い。例えば、所定の自動走行条件が充足されてあって、かつ、乗員によって自動走行の開始が指示された場合とすればよい。
自動走行条件の具体的な内容は適宜設計されれば良い。例えば、測位衛星から送信される航法メッセージに基づいて自車両の現在位置を測位できており、かつ、自車両周辺の交通状況を認識するための周辺監視装置が正常に動作している場合とすればよい。なお、周辺監視装置とは、例えばLIDARなどの測距センサや、車室外を撮影するように設置されたカメラ、他の車両と相互通信を実施する車車間通信装置などである。
また、道路の種別として、自動走行が許容されている道路(以降、自動運転対応路)と、乗員が手動運転しなければならない道路(以降、手動運転路)などが定義されている場合には、自動走行条件として、自車両の現在位置が自動運転対応路となっていることを含んでも良い。なお、例えば高速道路などの、分岐点が相対的に少ない道路から自動運転対応路に設定されていくと想定される。
車速センサ2は、自車両の走行速度を検出するセンサである。感圧フィルムセンサ3は、図2に示すように、複数の感圧点を2次元マトリックス状に配置したシート状の装置である。図2中の丸印が、感圧点を示している。複数の感圧点は、例えば複数の線状の電極を所定の間隔で配置した2枚のフィルムを、各フィルムに設けられた電極が互いに直交するように重ね合わせることで実現されればよい。また、複数の感圧点は、それぞれ独立した感圧素子(言わる圧力センサ)を配置することで実現されても良い。便宜上、感圧フィルムセンサ3が備える感圧点の総数をKとする。Kは2以上の自然数である。
感圧フィルムセンサ3は、運転者用の座席(以降、運転席)の着座面に作用する圧力の分布を検出できるように、運転席の着座部に設けられている。例えば、感圧フィルムセンサ3は、運転席の着座部のカバー部材とクッション部材との間に配置されればよい。ここでの着座部とは、運転席において、乗員の臀部や大腿部を支持するための部分を指し、着座面とは着座部の上側の表面を指す。
なお、図2では一例として、感圧点を2次元マトリックス状(換言すれば格子状)に配置した態様を例示しているが、これに限らない。感圧点の配置は、適宜設計されれば良い。また、図2では一例として、感圧フィルムセンサ3が正方形状に形成されている態様を例示しているがこれに限らない。感圧フィルムセンサ3の平面形状は、着座面の平面形状に応じた形状となっていても良い。
各感圧点の位置は、互いに直交するX軸とY軸とを備え、感圧フィルムセンサ3上の任意の点を原点とする平面座標系によって表されてもよいし、行列を構成する行番号と列番号によって表されても良い。ここでは一例として、各感圧点の位置は、X座標とY座標によって(つまり平面座標上の点として)表されているものとする。また、本実施形態ではより好ましい態様として、複数の感圧点のそれぞれには、他の感圧点と区別するための番号(以降、管理番号)が割り当てられているものとする。
感圧フィルムセンサ3の検出結果としての各感圧点の検出値は、その感圧点の座標や管理番号と対応付けられて出力される。図3は、感圧フィルムセンサ3の検出結果を示すデータの構成の一例を示している。なお、他の態様として仮に各感圧点を行番号と列番号によって管理している場合、各感圧点の検出値は、行番号と列番号と対応付けられて出力されれば良い。
感圧フィルムセンサ3の検出結果を示すデータは、着座面に作用する圧力の分布を示す。そのため、以降では感圧フィルムセンサ3の検出結果を示すデータのことを圧力分布データとも記載する。感圧フィルムセンサ3は、検出結果としての圧力分布データを着座判定装置5に逐次(例えば100ミリ秒毎に)出力する。本実施形態では、着座面に作用する圧力の分布が請求項に記載の物理状態量に相当する。
報知装置4は、自車両の乗員に情報を提供するための装置である。報知装置4は、ディスプレイであってもよいし、スピーカであっても良い。また、ディスプレイとスピーカの両方を報知装置4として利用可能に構成されていても良い。ここでは、ディスプレイとスピーカの両方が報知装置4として備えられているものとする。
なお、ディスプレイには周知のヘッドアップディスプレイも含まれる。また、上述した以外にも、振動を発生させることで乗員の触覚を刺激する振動発生装置や、光を発するインジケータ等も報知装置4として用いることができる。
着座判定装置5は、感圧フィルムセンサ3の検出結果に基づいて、自車両が自動運転モードで動作している場合に(つまり自動運転中に)、運転席に乗員が着座しているかを判定する装置である。そして、自動運転中において運転席に乗員が着座していないことを検出した場合には、車両制御ECU1や報知装置4と協働して所定の車両制御を実行する。
例えば着座判定装置5は、報知装置4としてのスピーカから乗員に対して運転席へ着座するように促す音声メッセージや警報音を出力したり、ディスプレイに同様の旨の画像やテキストを表示したりする。
また、車両制御ECU1は、自動運転中に運転席に乗員が着座していないと着座判定装置5が判定したことに基づいて、自車両を停車させても良い。自車両の停車位置は、車線上であってもよいが、道路沿いに設けられたスペース(以降、退避エリア)であることが好ましい。本実施形態では一例として、自動運転中に運転席に乗員が着座していないと着座判定装置5が判定した場合、車両制御ECU1は自車両を退避エリアに移動させて、停車することとする。なお、自車両が走行している道路が高速道路である場合、サービスエリアやパーキングエリアなどを退避エリアとして利用してもよい。
この着座判定装置5は、CPU、RAM、ROM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えた、コンピュータとして構成されている。ROMには、通常のコンピュータを着座判定装置5として機能させるためのプログラム(以降、着座判定プログラム)等が格納されている。なお、上述の着座判定プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。CPUが着座判定プログラムを実行することは、着座判定プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。着座判定装置5が備える機能の詳細については別途後述する。
<着座判定装置5の概略的な構成について>
着座判定装置5は、CPUが上述の着座判定プログラムを実行することによって、図1に示す種々の機能ブロックに対応する機能を提供する。すなわち、着座判定装置5は機能ブロックとして、運転モード判定部F1、車速取得部F2、検出結果取得部F3、データ処理部F4、及び着座判定部F5を備える。また、着座判定装置5は、RAMが備える記憶領域の一部を用いて実現されるメモリM1を備える。
なお、着座判定装置5が備える機能ブロックの一部又は全部は、一つあるいは複数のIC等を用いて(換言すればハードウェアとして)実現してもよい。また、着座判定装置5が備える機能ブロックの一部又は全部は、CPUによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現してもよい。
運転モード判定部F1は、車両制御ECU1から提供されるモード情報に基づいて、現在の運転モードが自動運転モードであるか手動運転モードであるかを判別する。運転モード判定部F1の判定結果はデータ処理部F4に逐次提供される。運転モード判定部F1が請求項に記載の自動運転判定部に相当する。
車速取得部F2は、車速センサ2から自車両の現在の走行速度を示す情報(以降、速度情報)を取得する。車速取得部F2が取得した速度情報はデータ処理部F4に逐次提供される。検出結果取得部F3は、感圧フィルムセンサ3から圧力分布データを逐次取得する。そして、取得した圧力分布データをデータ処理部F4に逐次提供する。
データ処理部F4は、より細かい機能ブロックとして、第1処理部F41と、第2処理部F42とを備える。また、データ処理部F4は、第1処理部F41及び第2処理部F42が実施する処理以外にも、後述する着座判定処理が備える所定のステップに対応する処理を実行する。
第1処理部F41は、運転モードが手動運転モードとなっている場合に検出結果取得部F3が取得した圧力分布データ(以降、手動時分布データ)をメモリM1に保存する機能ブロックである。
メモリM1には最大でN個の手動時分布データが保存されるように第1処理部F41は、メモリM1内における手動時分布データの管理(追加及び削除)を実施する。すなわち、N個の手動時分布データがメモリM1に保存されている状態で新たなデータが到着した場合には、既存データの中で最も古いものを削除して、新たに到着したデータを追加保存する。取得時刻が異なる複数の手動時分布データは、最新のデータが先頭となるように、メモリM1において時系列順にソートされて保存されていけばよい。Nは適宜設計される自然数であればよく、例えば50や100などとすれば良い。
また、第2処理部F42は、運転モードが自動運転モードとなっている場合に検出結果取得部F3が取得した圧力分布データ(以降、自動時分布データ)をメモリM1に保存する機能ブロックである。第2処理部F42もまた、最大でN個の自動時分布データがメモリM1に保存されるように、メモリM1内のデータを管理(追加及び削除)する。取得時刻が異なる複数の自動時分布データは、最新のデータが先頭となるように、メモリM1において時系列順にソートされて保存されていけばよい。
メモリM1において手動時分布データと自動時分布データはそれぞれ区別して保存される。また、各圧力分布データは、そのデータの取得時刻を示すタイムスタンプが付与されていることが好ましい。
また、第1処理部F41は、メモリM1にM個以上の手動時分布データが蓄積されている場合には、それら複数の手動時分布データに基づいて、手動運転モード時において着座面に作用する圧力の分布(以降、圧力分布)の傾向を示す手動時パターンデータを生成する。Mは、Nよりも小さい自然数であればよく、その具体的な値は適宜設計されれば良い。例えば25や50などとすれば良い。手動時パターンデータに示される情報が請求項に記載の手動時分布パターンに相当する。
手動時パターンデータは、概念的には、取得時刻が異なる複数の手動時分布データを平均化したデータである。具体的には、感圧点毎の検出値の平均(以降、平均検出値)を表すデータとすれば良い。或る感圧点の平均検出値は、当該感圧点における複数時点での検出値を母集団として算出される。手動時パターンデータは、感圧点毎の平均検出値を要素として備える。そのため、手動時パターンデータが備える要素の数は、手動時分布データと同様の数となる。換言すれば同様のデータ構成で表現される。手動時パターンデータが備える各要素には、その要素に対応する感圧点に割り当てられている管理番号と同じ番号が付与されているものとする。
また、本実施形態の第1処理部F41は、より好ましい態様として、M個以上の手動時分布データを元に、各感圧点での検出値の標準偏差σを算出し、手動時パターンデータとして各感圧点の平均検出値Mmと標準偏差σを示すデータを生成する。
なお、ここでは一例として、手動時パターンデータをM個以上の手動時分布データを平均化したデータとするが、これに限らない。他の態様として、M個以上の手動時分布データを中央値化したデータとしてもよい。M個以上の手動時分布データを中央値化したデータとは、感圧点毎に、その感圧点における複数時点での検出値を母集団として中央値を算出した結果を示すデータである。ここでの平均や、中央値、標準偏差は統計学において慣用されているものと同様のものである。
第1処理部F41が算出した手動時パターンデータは、メモリM1に保存される。なお、既にメモリM1の手動時パターンデータが保存されている場合、第1処理部F41は、新たに生成したデータで古い方のデータを置き換えるものとする。つまり、手動時パターンデータは、新たな手動時パターンデータが生成される度に更新されていく。
手動時パターンデータが生成されるタイミングは、例えば、メモリM1にM個以上の手動時分布データが蓄積されている状況において、新たに手動時分布データを取得した時点とすればよい。なお、本実施形態では一例として、手動時パターンデータを逐次更新していくものとするが、これに限らない。例えばいったん手動時パターンデータを生成した場合には、自車両が停車するまではそのデータを保持する態様としてもよい。
第2処理部F42もまた、メモリM1にM個以上の自動時分布データが蓄積されている場合、第1処理部F41と同様の方法によって、自動運転モード時における圧力分布の傾向を示す自動時パターンデータを生成する。自動時パターンデータに示される情報が請求項に記載の自動時分布パターンに相当する。
着座判定部F5は、運転モードが自動運転モードである場合に、第1処理部F41が生成する手動時分布データと、第2処理部F42が生成する自動時分布データとを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。この着座判定部F5の作動の詳細は別途後述する。
<着座判定関連処理>
次に、図4に示すフローチャートを用いて、着座判定装置5が実施する着座判定関連処理について述べる。この着座判定関連処理は、運転モードが自動運転モードである場合に運転席に乗員が着座しているか否かを判定するための処理である。図4に示すフローチャートは、自車両の走行用電源(例えばイグニッション電源)がオンとなって、着座判定装置5に電力が供給された場合に開始されればよい。
まずステップS100では運転モード判定部F1が、車両制御ECU1から提供されるモード情報に基づいて現在の運転モードが自動運転モードであるか否かを判定する。現在の運転モードが手動運転モードである場合には、ステップS100が否定判定されてステップS110に移る。また、現在の運転モードが自動運転モードである場合には、ステップS100が肯定判定されてステップS120に移る。
ステップS110ではデータ処理部F4が、車速取得部F2が取得している走行速度Vが、所定の走行判定閾値Vthを超過しているか否かを判定する。ここで導入される走行判定閾値Vthは、自車両が走行している状態と、停車している状態とを切り分けるための閾値である。走行判定閾値Vthは、自車両が走行していることを意味する速度範囲の下限値に相当する。走行判定閾値Vthの具体的な値は適宜設計されればよく、例えば10km/hなどとすればよい。
自車両の走行速度Vが走行判定閾値Vthを超過している場合には、ステップS110が肯定判定されてステップS111に移る。一方、自車両の走行速度Vが走行判定閾値Vth以下である場合には、ステップS110が否定判定されてステップS130に移る。
ステップS111では検出結果取得部F3が、手動時分布データに相当する感圧フィルムセンサ3の検出結果を取得する。そして、第1処理部F41が当該データをメモリM1に保存してステップS112に移る。ステップS112では第1処理部F41が、メモリM1に保存されている手動時分布データに基づいて手動時パターンデータを生成してステップS113に移る。ステップS113では第1処理部F41が、ステップS112で生成した手動時パターンデータをメモリM1に保存してステップS130に移る。
なお、ステップS112に移った段階で、メモリM1に保存されている手動時分布データの数がM個未満である場合、換言すれば、手動時パターンデータを生成するために必要な数の手動時分布データを未だ収集できていない場合も想定される。そのような場合には、ステップS112及びS113を省略してステップS130に移ればよい。
ステップS120ではデータ処理部F4が、ステップS110と同様に、自車両の走行速度Vが走行判定閾値Vthを超過しているか否かを判定する。自車両の走行速度Vが走行判定閾値Vthを超過している場合には、ステップS120が肯定判定されてステップS121に移る。一方、自車両の走行速度Vが走行判定閾値Vth以下である場合には、ステップS120が否定判定されてステップS130に移る。
ステップS121では検出結果取得部F3が、自動時分布データに相当する感圧フィルムセンサ3の検出結果を取得する。そして、第2処理部F42が当該データをメモリM1に保存してステップS122に移る。ステップS122では第2処理部F42が、メモリM1に保存されている自動時分布データに基づいて自動時パターンデータを生成してステップS123に移る。なお、ステップS122において、メモリM1に保存されている自動時分布データの数がM個未満である場合には、自動時パターンデータの生成をキャンセルしてステップS130に移ればよい。
ステップS123では着座判定部F5が、ステップS122で生成した自動時パターンデータと、メモリM1に保存されている手動時パターンデータとを比較して、自動運転時における圧力分布が、手動運転時における圧力分布と一致しているか否かを判定する。
例えば着座判定部F5は、自動時パターンデータと手動時パターンデータにおいて、互いに対応する要素同士の差を算出したデータを作成する。なお、自動時パターンデータと手動時パターンデータにおいて互いに対応する要素とは、同じ管理番号が付与されている要素(換言すれば同じ位置の感圧点についての要素)である。
そして、互いに対応する要素同士の差が所定の閾値を超過している感圧点(以降、圧力変化点)の数が所定数以上となっている場合に、自動運転時における圧力分布が、手動運転時における圧力分布とが一致していないと判定する。一方、圧力変化点の数が所定数未満である場合には、自動運転時における圧力分布と手動運転時における圧力分布とが一致していると判定する。
もちろん、自動運転時における圧力分布が手動運転時における圧力分布と一致しているか否かを判定する方法は、上述した方法に限らない。例えば、互いに対応する要素同士の差の累積値が、所定の閾値以上となった場合に自動運転時と手動運転時のそれぞれの圧力分布が一致していないと判定してもよい。
また、画像認識処理等で用いられる周知のパターンマッチング手法によって、自動時パターンデータと手動時パターンデータとが一致しているか否かを判定してもよい。さらなる他の態様としては、手動時パターンデータに示される平均Mmと標準偏差σmとに基づいて、運転席に乗員が着座していると見なす許容範囲を設定する。そして、自動時パターンデータが備える要素のうち、当該許容範囲から逸脱している要素の数が、所定の閾値以上となっている場合に、自動運転時における圧力分布が手動運転時における圧力分布が一致していないと判定してもよい。
上述の許容範囲の下限値は、例えば、手動運転時の平均Mmから標準偏差σmの2倍を減算した値とし、上限値は、手動運転時の平均Mmに標準偏差σmの2倍を加算した値とすればよい。すなわち、許容範囲から逸脱する要素の条件は、下記式1を充足しない値をとる要素である。
Mm(i)−2×σm(i)<Ma(i)<Mm(i)+2×σm(i) ・・・式1
上記式中におけるMm(i)は、手動運転時にi番目の感圧点が出力した検出値の平均(つまり平均検出値)を表しており、σm(i)は、手動運転時にi番目の感圧点が出力した検出値の標準偏差を表している。Ma(i)は、自動運転時にi番目の感圧点が出力した検出値の平均である。iの最小値は1であり、最大値はKである。もちろん、ここで開示した以外の周知の方法によって、自動運転時における圧力分布が、手動運転時における圧力分布と一致しているか否かを判定してもよい。
ステップS123において自動運転時における圧力分布と、手動運転時における圧力分布とが一致していると判定した場合にはステップS124に移る。また、自動運転時における圧力分布と手動運転時における圧力分布とが一致していないと判定した場合にはステップS125に移る。
ステップS124では着座判定部F5が、運転席に乗員が着座していると判定してステップS126に移る。ステップS125では着座判定部F5が、運転席に乗員が着座していないと判定してステップS126に移る。ステップS126では着座判定部F5が、運転席に乗員が着座しているか否かを示す着座情報を車両制御ECU1に提供してステップS130に移る。運転席に乗員が着座していないと判定している場合には、報知装置4から乗員に対して運転席への着座を要求する情報を出力させても良い。
ステップS130では、走行用電源がオフとなったか否かを判定する。走行用電源がオフとなった場合には、本フローを終了する。一方、走行用電源がオンとなっている場合にはステップS100に戻る。走行用電源がオフとなったことは、着座判定装置5が備える図示しない電力管理部によって検出されれば良い。電力管理部は、着座判定装置5への電力の供給状態を監視する機能ブロックである。
<第1実施形態のまとめ>
以上の構成では、手動運転時に着座面に作用する圧力の分布と、自動運転時に着座面に作用する圧力の分布とを比較することで、乗員が運転席に着座しているか否かを判定する。つまり、運転席に乗員が着座しているか否かの判断指標となる状態量(以降、指標状態量)として、着座面に作用する圧力分布を採用している。
当然、手動運転時には乗員が運転席に着座する必要があるため、手動運転時に着座面に作用する圧力の分布は、運転席に乗員が着座しているか否かを判断するための基準データとなる。
また、車両が出発地を出発してから目的地に到着するまでの一連の走行(以降、トリップ)の初期段階においては、手動運転が必要となることが想定される。つまり、トリップの初期段階においては乗員が運転席に着座することが想定される。そのため、トリップ毎に、そのトリップにおける運転者としての役割を担う乗員に応じた圧力分布を取得することができる。
このような構成によれば、ダミー人形を用いて乗員が着座していると偽装することが困難となる。ダミー人形を運転席に置いたままでは、手動運転を実施することが困難であるためである。ダミー人形以外の重りを用いる場合も同様である。
また、上述した構成では、運転席に乗員が着座しているか否かを判定するための指標となる情報を出力するデバイス(つまり検出装置)として、感圧フィルムセンサ3を採用している。そのため、検出装置として光学式のカメラを採用している場合に実施されうる、顔写真等を用いた偽装方法によって、運転席に乗員が着座していると誤判定させられる恐れもない。つまり、以上の構成によれば、より精度よく乗員が運転席に着座しているか否かを判定することができる。
また、以上の構成では、自車両が停車中の圧力分布データは用いずに、手動時パターンデータを生成する。このような態様によれば、手動運転時の圧力分布の傾向をより正確に表す手動時分布データを生成することができる。具体的には、次の理由による。
自車両が停車している場合、運転席に着座している乗員が、車載機器の操作や身体のストレッチ等のために姿勢を変えることが想定される。姿勢を変えれば当然着座面に作用する圧力分布も変動する。つまり、自車両が停車している時の圧力分布データは、手動運転時の圧力分布の傾向を特定する上でのノイズとなりうる。
そのような事情を鑑みると、本実施形態のように、自車両が停車中の圧力分布データは用いずに手動時パターンデータを生成することで、手動運転時の圧力分布の傾向をより正確に表す手動時分布データを生成することができる。また自動時パターンデータを生成するための圧力分布データを収集する状況を、手動時パターンデータを生成するためのデータを収集する状況に合わせることで、より精度よく乗員が運転席に着座しているか否かを判定することができる。
なお、上述した第1実施形態では、感圧フィルムセンサ3によって着座面に作用する圧力の分布を取得する態様を開示したがこれに限らない。他の態様として着座判定装置5は、感圧フィルムセンサ3の代わりに、着座面の圧力分布を検出するように着座面に配置された複数の圧力センサと個々に接続されていてもよい。
また、上述した第1実施形態では、自車両が停車している時の圧力分布データは、手動時パターンデータを生成する上での母集団から除外する態様を開示したが、これに限らない。自車両が停車している間に取得した圧力分布データを用いて、手動時分布データを生成してもよい。自動運転時も同様である。
また、他の態様として、方向指示器が動作している場合に取得した圧力分布データを用いずに、手動時パターンデータを生成してもよい。方向指示器が動作している場合には、乗員が周囲の安全確認のために姿勢を変えている可能性が高く、手動時パターンデータを生成する上でのノイズとなりうるためである。なお、方向指示器の動作状態は、方向指示器の動作状態を示す情報を所定のECUから取得すれば良い。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる他の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、以降では、第1実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[第2実施形態]
上述した第1実施形態では、手動運転時と自動運転時のそれぞれで、着座面に作用する圧力分布の傾向(換言すればパターン)を示すデータを生成し、それらを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する態様を開示した。しかしながら、着座面に作用する圧力の分布に基づいて、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する方法は上述した方法に限らない。
例えば第2実施形態としてここに開示するように、感圧フィルムセンサ3の出力から着座面に作用する圧力の重心位置を特定し、当該重心位置の変化に基づいて運転席に乗員が着座しているか否かを判定しても良い。具体的には次の通りである。なお、着座面に作用する圧力の重心とは、着座面に作用する圧力の合力の作用点であって、圧力中心とも称される点に相当する。つまり、圧力分布の重心位置とは、圧力中心の位置に相当する。
第2実施形態における第1処理部F41は、手動時分布データを取得した場合、当該手動時分布データに示される感圧点毎の検出値と、各検出点の位置(換言すれば座標)とから、その時点における重心位置を算出する。重心位置は、各感圧点の座標に対して、その感圧点での検出値の大きさに応じた重み付けを行った値の合計値を、重みの合計値で除算した値とすればよい。具体的には、重心位置のX座標Gm_x、Y座標Gm_yは次の式2,3によって算出される。
Gm_x={Σ(Xi×Pi)}÷ΣPi ・・・式2
Gm_y={Σ(Yi×Pi)}÷ΣPi ・・・式3
なお、上記式2、3中におけるパラメータXi,Yiは、i番目の感圧点のX座標,Y座標であり、パラメータPiはi番目の感圧点の検出値である。
第1処理部F41は、重心位置を算出すると、当該重心位置を示すデータ(以降、重心位置データ)を、メモリM1に順次保存していく。そして、メモリM1にM個以上の重心位置データが蓄積されている場合には、それら複数の重心位置データに基づいて、手動運転モード時における重心位置の分布を示す重心分布データを生成する。重心分布データが請求項に記載の手動時重心位置情報に相当する。
重心分布データは、例えば直近M個以上の重心位置を平均化した点の位置(以降、平均重心位置)を示すデータとすればよい。重心位置を平均化した点とは、各重心位置のX座標の平均と、各重心位置のY座標の平均とをそれぞれX座標、Y座標として採用した点である。また、本実施形態ではより好ましい態様として、重心分布データは、各重心位置のX座標を母集団として定まるX座標についての標準偏差σgxと、各重心位置のY座標を母集団として定まるY座標についての標準偏差σgyとを含むものとする。
第2処理部F42も、自動時分布データを取得した場合、当該自動時分布データに示される感圧点毎の検出値と、各検出点の位置を元に、第1処理部F41と同様の計算式によってその時点における重心位置を算出する。便宜上、以降では第1処理部F41が手動時分布データに基づいて算出する重心位置のことを手動時重心位置と称し、第2処理部F42が自動時分布データに基づいて算出する重心位置のことを自動時重心位置と称する。自動重心位置のX座標をGa_x、Y座標をGa_yとする。
そして、着座判定部F5は、自動時重心位置と、重心位置分布データとを比較することによって、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。その詳細な判定アルゴリズムについては、次に説明する着座判定関連処理の中で言及する。
<着座判定関連処理>
ここでは、図5に示すフローチャートを用いて、第2実施形態の着座判定装置5が実施する着座判定関連処理について述べる。図5に示すフローチャートは、自車両の走行用電源(例えばイグニッション電源)がオンとなって、着座判定装置5に電力が供給された場合に開始されればよい。
まず、ステップS200では運転モード判定部F1が、ステップS100と同様に、現在の運転モードが自動運転モードであるか否かを判定する。現在の運転モードが手動運転モードである場合にはステップS210に移る。また、現在の運転モードが自動運転モードである場合にはステップS220に移る。
ステップS210及びS211は、前述のステップS110及びS111と同様であるため、これらの説明は省略する。ステップS212では第1処理部F41が、ステップS211で取得した手動時分布データをもとに、手動時重心位置を算出してステップS213に移る。もちろん、算出した重心位置は、手動時重心位置としてメモリM1に保存される。
ステップS213では第1処理部F41が、メモリM1に保存されている重心位置データに基づいて重心分布データを生成してステップS214に移る。なお、ステップS213においてメモリM1に保存されている手動時重心位置の数がM個未満である場合には、ステップS230に移ればよい。ステップS214では第1処理部F41がステップS213で算出した重心分布データをメモリM1に保存してステップS230に移る。
ステップS220及びS221は、前述のステップS120及びS121と同様であるため、これらの説明は省略する。ステップS222では第2処理部F42が、ステップS221で取得した自動時分布データをもとに、自動時重心位置を算出してステップS213に移る。なお、算出した自動重心位置は、メモリM1に保存されてもよい。
ステップS223では着座判定部F5が、ステップS222で算出した自動重心位置と、メモリM1に保存されている重心分布データとを比較して、自動重心位置が、手動時の重心位置と一致しているか否かを判定する。例えば、自動重心位置と、重心分布データに示される平均重心位置との距離が所定値以上となっている場合に、自動重心位置が、手動時の重心位置と一致していないと判定すればよい。また、自動重心位置と平均重心位置との距離が所定値未満となっている場合には、自動重心位置が手動時の重心位置と一致していると判定すればよい。
もちろん、自動重心位置が手動時の重心位置と一致していると判定する条件は、上述した条件に限らない。例えば、自動重心位置のX座標Ga_xが、Gm_x−2×σgx以上、Gm_x+2×σgx以下であり、かつ、自動重心位置のY座標Ga_yが、Gm_y−2×σgy以上、Gm_y+2×σgy以下である場合に、自動重心位置が手動時の重心位置と一致していると判定し、その他の場合には一致していないと判定してもよい。
ステップS223での判定処理が完了した後のステップS224〜S226及びS230は、ステップS124〜S126及びS130と同様であるため、その詳細な説明は省略する。上述した第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果を奏する。
[第3実施形態]
上述した第1、第2実施形態では、指標状態量として運転席の着座面に作用する圧力分布を採用した態様を開示したが、指標状態量として採用可能な状態量はこれに限らない。例えば、第3実施形態としてここに開示するように、指標状態量として、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトにおいて、乗員の体と接する側の面に作用する圧力の分布を用いてもよい。以下、この第3実施形態について述べる。
第3実施形態における感圧フィルムセンサ3は、図6に示すように、運転席用のシートベルト装置が備えるベルト6において、運転席の乗員の体と接する面の所定領域に配置されている。なお、運転席の乗員の体と接する面(以降、乗員接触面)とは、ベルト6を図示しない巻取装置(いわゆるリトラクター)から引き出した状態において、運転席の背もたれ部と対向する側の面である。
第3実施形態における感圧フィルムセンサ3の形状は、ベルト6の幅等に合わせて帯状に形成されていれば良い。なお、本実施形態では一例として図6に示すように胸部と接すると想定される領域に感圧フィルムセンサ3を設ける態様を開示したが、これに限らない。例えば図7に示すように運転席用シートベルトのうち、乗員の腰部と接すると想定される領域に感圧フィルムセンサ3を設けても良い。また、ベルト6の全領域に感圧フィルムセンサ3を設けても良い。
このような構成によれば、感圧フィルムセンサ3の検出結果は、ベルト6の乗員接触面に作用する圧力の分布を示す。当然、手動運転時には乗員が運転席に着座し、運転席用シートベルト装置を装着する必要があるため、手動運転時に乗員接触面に作用する圧力の分布は、運転席に乗員が着座しているか否かを判断するための基準データとなる。つまり、乗員接触面に作用する圧力の分布は、指標状態量として機能する。
そして、第3実施形態におけるデータ処理部F4は、ベルト6に設けられた感圧フィルムセンサ3から提供される圧力分布データに基づいて、第1実施形態や第2実施形態で開示した処理を実行する。また、着座判定部F5がデータ処理部F4の処理結果に基づき、自動運転中において運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。このような第3実施形態によっても、第1実施形態や第2実施形態と同様の効果を奏する。
[第4実施形態]
指標状態量は、運転席用のシートベルト装置において、ベルト6が引き出されている量(以降、引出量)であってもよい。そのような態様を第4実施形態として以下に示す。
第4実施形態における着座判定装置5は、図8に示すように検出装置としての巻取装置3Aと相互通信可能に接続されている。巻取装置3Aは、運転席用のシートベルト装置において、ベルト6を巻き取るための装置である。巻取装置3Aは、例えばELR(Emergency Locking Retractor)とすればよい。巻取装置3Aは、定常的な巻取り力を抑制する機能(いわゆるテンションリデューサー機能)を備えていても良い。また、巻取装置3Aは、ALR(Automatic Locking Retractor)であってもよい。
巻取装置3Aは、ベルト6を巻き取って収容するベルト収容部を備えるとともに、ベルト収容部からベルトが引き出されている量(つまり引出量)を特定する機能を備える。引出量は周知の方法によって特定されれば良い。巻取装置3Aは、引出量を逐次検出するとともに、その検出結果を着座判定装置5に逐次提供する。
本実施形態における検出結果取得部F3は、巻取装置3Aから引出量を逐次取得し、データ処理部F4に提供する。データ処理部F4は、前述の種々の実施形態と同様にして、手動運転時の引出量と、自動運転時の引出量とを区別してメモリM1に保存していく。
第1処理部F41は、メモリM1に保存されている複数時点での引出量のうち、手動運転時に取得した引出量に基づいて、手動運転時における引出量の傾向を示す手動時傾向データを生成する。手動時傾向データは、手動運転時における引出量の平均及び標準偏差を示すデータとすればよい。便宜上、手動運転時における引出量の平均のことを手動時平均引出量と称し、手動運転時における引出量の標準偏差のことを、手動時標準偏差と称する。なお、手動時平均引出量が請求項に記載の、手動運転時における引出量の代表値に相当する。
第2処理部F42もまた、メモリM1に保存されている複数時点での引出量のうち、自動運転時に取得した引出量に基づいて、自動運転時における引出量の平均値(以降、自動時平均引出量)を算出する。自動時平均引出量が請求項に記載の、自動運転時における引出量の代表値に相当する。
そして、着座判定部F5は、第2処理部F42が算出した自動時平均引出量と、手動時傾向データとに基づいて、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。例えば自動時平均引出量が手動時平均引出量との差が、手動時標準偏差の2倍よりも大きいとなっている場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する。また、自動時平均引出量が手動時平均引出量との差が手動時標準偏差の2倍以下である場合に、運転席に乗員が着座していると判定すればよい。
なお、本実施形態では一例として、手動運転時における引出量の代表値を、動運転時における引出量の平均値とする態様を例示したがこれに限らない。代表値は、中央値であっても良い。自動運転時における引出量の代表値も同様である。
[第5実施形態]
指標状態量は、各車輪に対応するサスペンションアームのストローク長であってもよい。車室内における乗員の着座位置が変化した場合、車両の重心位置が変化し、各サスペンションアームのストローク長も変化するからである。具体的には、運転席に着座していた乗員が、運転席を離れて別の席に移動した場合、その着座位置の変化が各サスペンションアームのストローク長の変化として表れる。
そのため各車輪に対応するサスペンションアームのストローク長もまた指標状態量として機能する。そのように、指標状態量としてサスペンションアームのストローク長を採用した態様を第5実施形態として以下に示す。
第5実施形態における着座判定装置5は、図9に示すように、各サスペンションアームに取り付けられたストロークセンサ3Bの検出結果を取得可能に構成されている。ストロークセンサ3Bは、取り付けられているサスペンションアームのストローク長を検出するセンサである。
本実施形態における検出結果取得部F3は、各ストロークセンサ3Bの検出結果を逐次取得する。そして、同一時点における各ストロークセンサ3Bの検出結果をひとまとめにしたデータを加重分布データとして、データ処理部F4に提供する。ストローク長のばらつきは、車室内における荷重の分布を示唆するデータとして機能する。
データ処理部F4は、前述の種々の実施形態と同様にして、手動運転時の荷重分布データと、自動運転時の荷重分布データとを区別してメモリM1に保存していく。また、第1処理部F41は、運転モードが手動運転モードである場合に取得した複数の荷重分布データに基づいて、手動運転時における各サスペンションアームにおけるストローク長の傾向を示す手動時パターンデータを生成する。ここでの手動時パターンデータは前述の第1実施形態で説明している手動時パターンデータと同様の思想によるものである。手動時パターンデータに示される情報が、請求項に記載の手動時出力パターンに相当する。
第2処理部F42もまた、運転モードが自動運転モードである場合に取得した複数の荷重分布データに基づいて、自動運転時における各サスペンションアームにおけるストローク長の傾向を示す自動時パターンデータを生成する。自動時パターンデータに示される情報が、請求項に記載の自動時出力パターンに相当する。
そして、着座判定部F5は、手動時パターンデータと自動時パターンデータとを比較することで、自動運転時のサスペンションアーム毎のストローク長の傾向が、手動運転時のサスペンションアーム毎のストローク長の傾向と一致しているか否かを判定する。具体的な判定ロジックは、第1実施形態と同様である。そして、着座判定部F5は、各運転モードにおける圧力分布が一致していない場合には運転席に乗員が着座していないと判定し、各運転モードにおける圧力分布が一致している場合には運転席に乗員が着座していると判定する。このような態様によっても、第1実施形態の同様の効果を奏する。
ところで、後部座席はセンターコンソールがないため、トリップ開始時点から後部座席に着座していた乗員は、後部座席を形成する空間を比較的自由に移動できる。また、運転席以外の座席に着座している乗員の移動は、自動運転機能の継続の可否等に影響しない可能性が高い。さらに、運転席に着座していた乗員の離席に伴う重心位置の変化は、後輪用のサスペンションアームのストローク長よりも前輪用のサスペンションアームのストロークに顕著に表れる。
そのような事情を鑑みると、指標状態量としては、前輪用のサスペンションアームのストローク長のみを採用し、後輪用のサスペンションアームのストローク長は指標状態量として採用しないことが好ましい。
また、他の態様として、サスペンションアーム毎のストローク長に代わって、各ショックアブソーバが備えるシリンダーの内部圧力を用いてもよい。何れもショックアブソーバに作用する力の大きさに応じて変化するものであり、これらは互いに連動して変化するパラメータであるためである。
[第6実施形態]
上述した第5実施形態では、サスペンションアーム毎のストローク長に基づいて、手動時パターンデータと自動時パターンデータを生成し、それらの比較によって運転席に乗員が着座しているか否かを判定する態様を開示した。しかしながら、サスペンションアーム毎のストローク長に基づいて、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する方法は上述した方法に限らない。
例えば、データ処理部F4は、サスペンションアーム毎のストローク長から、車両の擬似的な重心位置を算出し、手動運転時の重心位置と、自動運転時の重心位置とを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定してもよい。具体的には、自動運転時の重心位置と手動運転時の重心位置とが一致している場合に運転席に乗員が着座していると判定し、自動運転時の重心位置と手動運転時の重心位置とが一致していない場合に運転席に乗員が着座していないと判定すればよい。
擬似的な重心位置は、例えば各サスペンションアームの位置を平面座標系の座標で表すとともに、各座標に対してその座標に対応するサスペンションアームのストローク長で重み付けを行った値の合計値を、重みの合計値で除算することで算出すればよい。第6実施形態にも、第2実施形態において開示した種々の判定ロジックを適用することができる。
なお、他の態様として、手動運転時の重心位置を複数回算出し、それらの複数時点における手動運転時の重心位置を元に、手動運転時の重心位置の平均や標準偏差を示す重心分布データを生成する。そして、当該重心分布データに示される手動運転時の重心位置の平均及び標準偏差から定まる所定範囲に、自動運転時の重心位置が収まっているかによって、運転席に乗員が着座しているか否かを判定してもよい。そのような態様によれば、瞬間的な荷重の変動による誤判定を抑制することができる。つまり、より精度よく判定することができる。
もちろん、複数時点における自動運転時の重心位置から、自動運転時の重心位置の平均値を算出し、当該自動運転時の重心位置の平均値と、手動運転時の重心位置の平均値とを比較して、運転席に乗員が着座しているか否かを判定してもよい。
なお、第6実施形態でも言及したように、後部座席はセンターコンソールがないため、後部座席の乗員は比較的自由に移動できる。また、運転席以外の座席に着座している乗員の移動は、自動運転機能の継続の可否等に影響しない可能性が高い。そのため、指標状態量としては、前輪用のサスペンションアームのストローク長のみを採用し、後輪用のサスペンションアームのストローク長は指標状態量として採用しないことが好ましい。
[第7実施形態]
指標状態量は、自車両に取り付けられている各タイヤの内部空気圧であっても良い。車室内における乗員の着座位置が変化した場合、車両の重心位置が変化するため、タイヤの空気圧もまたサスペンションアームのストローク長と同様に変化するからである。すなわち、運転席に着座していた乗員が、運転席を離れて別の席に移動した場合、その着座位置の変化が各タイヤの空気圧の変化として表れる。そのため各タイヤの空気圧もまた指標状態量として機能する。そのように指標状態量として各タイヤの空気圧を採用した態様を第7実施形態として以下に述べる。
第7実施形態における着座判定装置5は、図10に示すように、各タイヤの内部に設けられた空気圧センサ3Cの検出結果を取得可能に構成されている。空気圧センサ3Cは、取り付けられているタイヤの内部空気圧を出力するセンサである。
本実施形態における検出結果取得部F3は、各空気圧センサ3Cの検出結果を逐次取得する。そして、同一時点における各空気圧センサ3Cの検出結果をひとまとめにしたデータを加重分布データとして、データ処理部F4に提供する。空気圧のばらつきは、車室内における荷重の分布を示唆するデータとして機能する。
そして、データ処理部F4及び着座判定部F5は、第5実施形態又は第6実施形態で開示した方法と同様に作動して、運転席に乗員が着座しているか否かを判定する。この第7実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。
1 車両制御ECU、2 車速センサ、3 感圧フィルムセンサ、3A 巻取装置、3B ストロークセンサ、3C 空気圧センサ、4 報知装置、5 着座判定装置、F1 運転モード判定部、F2 車速取得部、F3 検出結果取得部、F4 データ処理部、F41 第1処理部、F42 第2処理部、F5 着座判定部、M1 メモリ

Claims (10)

  1. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、運転席の着座面に作用する圧力の分布であり、
    前記検出装置は、前記着座面の複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、
    前記検出結果取得部は、前記検出装置から提供される前記圧力分布データを逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点での前記圧力分布データを元に、手動運転時において前記着座面に作用する圧力分布の傾向を示す手動時分布パターンを特定する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記圧力分布データを元に、自動運転時において前記着座面に作用する圧力分布の傾向を示す自動時分布パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記第1処理部が特定した前記手動時分布パターンと、前記第2処理部が特定した前記自動時分布パターンとを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  2. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、運転席の着座面に作用する圧力の分布であり、
    前記検出装置は、前記着座面の複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、
    前記検出結果取得部は、前記検出装置から提供される前記圧力分布データを逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合において前記検出結果取得部が前記圧力分布データを取得する度に、その取得した前記圧力分布データに基づいて前記着座面に作用する圧力の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として、手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合において前記検出結果取得部が取得した前記圧力分布データに基づいて、前記着座面に作用する圧力の重心位置である自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記手動時重心位置情報に示される手動運転時における重心位置の分布と、前記第2処理部が特定した前記自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  3. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトに作用する圧力の分布であり、
    前記検出装置は、前記ベルトの複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、
    前記検出結果取得部は、前記検出装置から出力される前記圧力分布データを逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記圧力分布データを元に、手動運転時において前記ベルトに作用する圧力分布の傾向を示す手動時分布パターンを特定する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記圧力分布データを元に、自動運転時において前記ベルトに作用する圧力分布の傾向を示す自動時分布パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記第1処理部が特定した前記手動時分布パターンと、前記第2処理部が特定した前記自動時分布パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  4. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトに作用する圧力の分布であり、
    前記検出装置は、前記ベルトの複数箇所に作用する圧力の検出結果を圧力分布データとして逐次出力し、
    前記検出結果取得部は、前記検出装置から提供される圧力分布データを逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合において前記検出結果取得部が前記圧力分布データを取得する度に、その取得した前記圧力分布データに基づいて前記ベルトに作用する圧力の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合において前記検出結果取得部が取得した前記圧力分布データに基づいて、前記ベルトに作用する圧力の重心位置である自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え
    前記着座判定部は、前記手動時重心位置情報に示される手動運転時における重心位置の分布と、前記第2処理部が特定した前記自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  5. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、運転席用のシートベルト装置が備える巻取装置からベルトが引き出されている量であって、前記巻取装置は、前記ベルトが引き出されている量である引出量を特定可能に構成されており、
    前記検出結果取得部は、前記巻取装置から前記引出量を示すデータを逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記引出量を母集団として手動運転時における前記引出量の代表値を特定する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記引出量を母集団として自動運転時における前記引出量の代表値を特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記第1処理部が特定した前記代表値と前記第2処理部が特定した前記代表値とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  6. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、複数の車輪のそれぞれに対して設けられているサスペンションアームのストローク長であり、
    前記検出結果取得部は、複数の前記サスペンションアームのそれぞれのストローク長を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記荷重分布データを元に、手動運転時における前記サスペンションアーム毎の前記ストローク長の傾向を示す手動時出力パターンを特定する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記荷重分布データを元に、自動運転時における前記サスペンションアーム毎の前記ストローク長の傾向を示す自動時出力パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記第1処理部が特定した前記手動時出力パターンと、前記第2処理部が特定した前記自動時出力パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  7. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、複数の車輪のそれぞれに対して設けられているサスペンションアームのストローク長であり、
    前記検出結果取得部は、複数の前記サスペンションアームのそれぞれのストローク長を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が前記荷重分布データを取得する度に、その取得された前記荷重分布データに基づいて前記車両の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した前記荷重分布データに基づいて、自動運転時における前記車両の重心位置を示す自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記手動時重心位置情報に示されている手動運転時における重心位置の分布と、前記第2処理部が特定した前記自動時重心位置とを比較することで、運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  8. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、前記車両に取り付けられている複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧であり、
    前記検出結果取得部は、複数の前記タイヤのそれぞれの内部空気圧を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記荷重分布データを元に、手動運転時における前記タイヤ毎の内部空気圧の傾向を示す手動時出力パターンを特定する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が取得した複数時点における前記荷重分布データを元に、自動運転時における前記タイヤ毎の内部空気圧の傾向を示す自動時出力パターンを特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記第1処理部が特定した前記手動時出力パターンと、前記第2処理部が特定した前記自動時出力パターンとを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  9. 車両の加速、制動、及び操舵を自動で実行する自動運転機能を提供する車両制御装置が搭載された車両で用いられ、
    前記車両制御装置から提供される情報に基づいて、自動運転機能が動作している自動運転モード手動運転モードかを判定する自動運転判定部(F1)と、
    運転席に乗員が着座しているか否かに応じて変化する所定の物理状態量を検出する検出装置から、前記物理状態量についての検出結果を示すデータを逐次取得する検出結果取得部(F3)と、
    前記自動運転判定部によって手動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向と、前記自動運転判定部によって自動運転モードと判定されている場合に前記検出結果取得部が取得した検出結果をもとに特定される前記物理状態量の傾向とを比較することで、これらの傾向が一致している場合に、運転席に乗員が着座している判定する一方、これらの傾向が一致していない場合に、運転席に乗員が着座していないと判定する着座判定部(F5)と、を備え
    前記物理状態量は、前記車両に取り付けられている複数のタイヤのそれぞれの内部空気圧であり、
    前記検出結果取得部は、複数の前記タイヤのそれぞれの内部空気圧を示すデータを、荷重分布データとして逐次取得するものであって、
    前記手動運転モードとなっている場合に前記検出結果取得部が前記荷重分布データを取得する度に、その取得された前記荷重分布データに基づいて前記車両の重心位置を特定するとともに、複数時点における重心位置を母集団として、手動運転時における重心位置の分布を示す手動時重心位置情報を生成する第1処理部(F41)と、
    前記自動運転モードとなっている場合において前記検出結果取得部が取得した前記荷重分布データに基づいて、自動運転時における前記車両の重心位置を示す自動時重心位置を特定する第2処理部(F42)と、を備え、
    前記着座判定部は、前記手動時重心位置情報に示されている手動運転時における重心位置の分布と、前記第2処理部が特定した前記自動時重心位置とを比較することで運転席に乗員が着座しているか否かを判定することを特徴とする着座判定装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、
    前記物理状態量は、運転席の着座面に作用する圧力の分布、運転席用のシートベルト装置が備えるベルトに作用する圧力の分布、運転席用のシートベルト装置が備える巻取装置からベルトが引き出されている量、前輪用のショックアブソーバに作用する力、及び、前輪が備えるタイヤの内部空気圧のうちの何れかであることを特徴とする着座判定装置。
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