JP6699034B2 - 自律移動ロボット - Google Patents

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本願発明は、位置を計測しながら移動するロボットに関するものであり、より具体的には、移動に伴って累積する誤差を解消するため計測値を正規の位置に補正しながら移動するロボットに関するものである。
今後、労働人口の減少が予想される中、労働力不足を補うロボットや人工知能が期待されている。実際、ロボットや人工知能の技術進歩は著しく、10〜20年以内には現在の仕事の半分近くがロボットや人工知能で代替可能になるという研究結果を発表した者もいる。
JIS(日本工業規格)では産業用ロボットを、「自動制御によるマニピュレーション機能または移動機能をもち、各種の作業をプログラムにより実行でき、産業に使用される機械」と定義しており、工場のラインの一部としてその場で所定の作業を行うロボットや、掃除機のように移動しながら所定の作業を行うロボットが対象とされている。このうち移動するロボットは、人が遠隔操作を行うことで移動するものと、ロボット自身で移動する(以下、「自律移動」という。)ものに大別することができる。
自律移動するロボット(以下、「自律移動ロボット」という。)は、人のように2足歩行する方式や、車輪(タイヤ)やキャタピラ(登録商標)によって走行する方式など、目的に応じて様々な移動手法が採用され、また、移動に当たってはナビゲーションシステムが利用されることもある。このナビゲーションシステムは、自身の現在位置をリアルタイムで計測するとともに、施設や経路を含む地図情報と照らし合わせることで、例えば目的地との相対的な位置関係を把握し、あるいは目的地までの経路を探索するものである。いわゆるカーナビはその代表例であるが、昨今ではスマートフォンなど携帯型端末機の普及に伴い、歩行者を案内するナビゲーションシステムも急速に広まっている。
このようにナビゲーションシステムが普及した背景には、測位技術の進歩とその普及がある。1900年代、それまで軍事用としてのみ利用されていたGPS(Global Positioning System)が民生用として利用されるようになり、さらに2000年には「意図的に精度を落とす仕組み(SA:Selective Availability)」も撤廃され、容易かつ高精度に、しかもリアルタイムで現在位置を計測できるようになった。
GPSに代表される衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)は、衛星からの電波を受信することで測位する手法であり、電波の届く範囲であれば地球上あらゆる場所で測位できるが、建物の中など衛星からの電波が届かない場所では当然ながら測位することができない。自律移動ロボットの場合、屋外に限らず屋内で移動することも多く、衛星測位システムのみの測位では十分ではない。自律移動ロボットや歩行者用のナビゲーションの需要の高まりから、近年、種々の屋内測位技術の開発が進められている。例えば、無線LANのアクセスポイントを利用する測位方法、室内に電波発信機を配置して測位するIMES(Indoor Messaging System)、LEDの高速点滅を信号として伝送する可視光通信を利用した測位方法、赤外線通信を利用した測位方法などが挙げられる。
上記例示した屋内測位技術や衛星測位システムなどのように信号の送受信を伴う測位手法のほか、他との通信を必要としない自律航法(Dead Reckoning:DR)も注目されている。自律航法は、与えられた初期位置と、その後の移動距離及び移動方向に基づいて、移動後の位置を求める手法であり、例えばカーナビの場合、トンネルや地下道など衛星からの電波が届かない場所を補完する目的で利用されている。今後は、加速度センサを備えたスマートフォンの普及、さらには眼鏡型ウェアラブル端末の登場により、自律航法を用いた歩行者用のナビゲーション(PDR:Pedestrian Dead Reckoning)が多用されることも予想され、さらには自律移動ロボットのナビゲーションにも有効に利用されることが期待される。
自律航法は、他機器との通信を必要としないため、屋内・屋外を問わず採用できるのが一つの特徴である。しかしながら、現状の技術水準では解決し難い問題点も抱えている。すなわち自律航法システムは、過去の位置に基づく逐次計算によって現在位置を算出するものであり、センサ誤差および演算誤差の累積により位置精度が徐々に劣化していくことが知られている。また、自律航法において欠かせない移動距離や移動方向の取得は、ジャイロセンサや加速度センサを用いるのが主流となっているが、ジャイロセンサや加速度センサは動作環境によってその計測が不安定になることがあり(例えば磁気センサは、強い磁場で用いると正しい結果が得られない)、この点でも精度上の問題を指摘することができる。
そこで、自律航法による測位精度を向上させるため、経路途中の要所で位置補正を行う技術が種々提案されている。例えば特許文献1では、走行距離が一定距離以上になると座標既知点(マーカ)まで移動し、これまでの誤差を把握した上で補正を行うという技術を提案している。
特開2004−139265号公報
特許文献1のように、ある限られた範囲(例えば、掃除を行う室内)を対象とする場合であれば、定期的(一定距離以上の走行のたび)に所定のポイントまでいわば寄り道することはそれほど問題とはならないが、例えば目的の店舗に向かうケースを考えると定期的に寄り道するようでは実用的な技術とは言えない。
自律航法による測位精度を向上させる手段として、特許文献1に開示される技術のほか、経路上の要所に情報発信機を設置し、そのポイントを通過するたびに位置情報を補正するという試みも行われている。しかしながら、「そのポイントを通過する」という判断を自動的(機械的)に行うことは、必ずしも容易ではない。図8は、自律航法によって自律移動ロボットの位置を計測する状況を示す平面図である。この図では、あらかじめ壁面に設置された情報発信機Wから信号が送られており、その信号を検知したとき、自律移動ロボットの現在位置が情報発信機Wの設置位置(x,y)に補正される仕組みとなっている。この仕組みによれば、自律移動ロボットR1のように実際の移動経路と測位結果が大きく相違しているようなケースでは極めて有効となる。情報発信機Wからの信号を受信したタイミングで現在位置が補正され、つまりそれまでに生じた累積誤差が解消され、その結果、以降は正しい位置計測が期待できるわけである。
ところが、図8に示す自律移動ロボットR2のようなケースでは、実際の移動経路と測位結果が概ね一致しているにもかかわらず、情報発信機Wからの信号を受信することで、かえって誤った位置に補正されてしまうことになる。このような不具合は、信号強度の閾値を設定することである程度は解消できるものの、閾値を極端に高く設定すると補正される範囲(情報発信機Wからの距離)が極めて限定的となり、実用性に欠けることとなる。また、適当な信号強度の閾値を設定したとしても、運用環境によっては想定した距離を超えて受信したとして判断されることもあり、自律移動ロボットR2のケースのように誤った補正が行われるおそれもある。
本願発明の課題は、上記問題を解決することであり、すなわち自律航法のように移動しながら現在位置を計測する手法において、定期的な寄り道を必要とせず、適宜正しい位置情報に補正することでより正確な測位の継続を図るとともに、あらかじめ補正される領域を限定し、誤った位置への補正を防止し得る自律移動ロボットを提供することである。
本願発明は、自律移動しながらの測位結果を補正するにあたって、誤った位置への補正を防止すべく、あらかじめ補正すべき領域を設定するという点に着目したものであり、従来にはなかった発想に基づいてなされた発明である。
本願発明の自律移動ロボットは、現在位置を把握しながら自律移動するロボットであり、移動手段と、測位手段、受信手段、補正手段を備えたものである。このうち測位手段は、移動途中における現在位置を計測するものであり、受信手段は、所定位置に設置された拠点局から発信される信号を受信するもので、補正手段は、測位手段で計測された現在位置を補正するものである。なお補正手段は、現在位置が拠点領域(拠点局の設置位置を基準に設定される領域)内にあって、且つこの拠点領域に対応する拠点局から受信手段が所定強度(閾値)以上の信号を受信したときに、現在位置を基準点(拠点領域内であらかじめ定められた地点)に補正する。
本願発明の自律移動ロボットは、代表信号強度に基づいて補正判断を行うものとすることもできる。ここで代表信号強度とは、現在位置を含む拠点領域に対応する拠点局から受信した受信履歴(過去の複数の受信信号)に基づいて設定されるもので、複数の受信信号の信号強度を代表する値である。この場合、制御手段は、代表信号強度が所定強度(閾値)以上であるときに現在位置を補正するとして補正手段に指令する。
本願発明の自律移動ロボットは、自律航法を用いた計測を行う測位手段を備えたものとすることもできる。ここで自律航法とは、現在位置を起点とし、移動者等の移動距離及び移動方向に基づいて次の現在位置を推定する計測手法である。
本願発明の自律移動ロボットは、ひとつの拠点局に対して、2以上の拠点領域が設定され、これら2以上の拠点領域ごとに基準点が設定された方法とすることもできる。
本願発明の自律移動ロボットは、補正手段が現在位置を基準点に補正した後、所定期間は補正後の位置を維持し、当該期間中は条件にかかわらず現在位置を補正しないものとすることもできる。
本願発明の自律移動ロボットは、現在位置が拠点領域内にあって、且つ現在位置と基準点との距離が最小基準値以上であって、しかも受信手段が所定強度以上の信号を受信したときに、現在位置を基準点に補正する補正手段を備えたものとすることもできる。
本願発明の自律移動ロボットには、次のような効果がある。
(1)自律航法は、移動しながらの測位であり累積誤差を生じやすいが、要所で正しい位置に補正するため、比較的正確な測位を継続することができる。
(2)あらかじめ補正すべき領域を設定するため、誤った位置への補正を防止することができる。
(3)衛星測位システムや特別な屋内測位システムに依存しないため、屋内・屋外を問わず広く実施することができる。
本願発明の主な処理の流れを示すフロー図。 本願発明の自律移動ロボットを説明するブロック図。 本願発明の自律移動ロボットが現在位置を把握しながら目的地まで到達する状況を示す平面図。 ひとつの拠点局に対して、2つの拠点領域が設定された例を示す平面図。 現在位置を補正した後、一定の時間が経過しないと補正しないことを補正条件とするフロー図。 基準点からの距離を考慮した条件で補正の判断を行うフロー図。 測位手段が取得した「暫定的な現在位置」の位置精度が著しく低下している場合、その旨警告する処理を示すフロー図。 自律航法によって自律移動ロボットの位置を計測する状況を示す平面図。
本願発明の自律移動ロボットの実施形態の一例を、図に基づいて説明する。
1.全体概要
図1は、本願発明の主な処理の流れを示すフロー図であり、中央の列に実施する処理を示し、左列にはその処理に必要な入力情報を、右列にはその処理から生まれる出力情報を示している。まずはこのフロー図を参考に、本願発明の全体概要について説明する。
自律移動ロボットが自律移動を開始すると、随時、自律移動ロボットの現在位置を計測する(Step10)。この測位方法は、前記例示した屋内測位技術や衛星測位システムなど、種々の手法を採用することができるが、本願発明が累積誤差を解消するものであることを考えれば、自律航法を採用するとより効果的となる。自律航法で測位した場合、定期的、断続的、あるいは連続的に自律移動ロボットの現在位置が取得され、そして測位するたびに「暫定的な現在位置」として出力される。ここで「暫定的」としたのは、後述するように位置を補正する可能性を残しているためである。
予想される移動範囲内には、あらかじめ数箇所の拠点局が設置され、さらにこの拠点局の設置位置を基準として拠点領域が設定されている。暫定的な現在位置が得られると、その位置座標が拠点領域内にあるか否か判断される(Step20)。ここで、拠点領域内にはないと判断されれば、補正されることなくそのまま現在位置として確定され(Step50)、暫定的な現在位置が拠点領域内にあると判断されれば、受信信号の強度に基づいて補正の是非を判断する(Step30)。
受信信号とは、拠点局から発信された信号を、自律移動ロボットが備える受信手段が受信したものである。自律移動ロボットが受信した信号強度が、あらかじめ設定した閾値より大きい(強い)場合は、補正することとし(Step40)、閾値より小さい(弱い)場合は補正せずそのまま確定させる(Step50)。暫定的な現在位置が拠点領域にあることで自律移動ロボットが拠点局に近づいたことは予測できるが、自律航法の累積誤差を考えればこの段階で確定することはやや危険である。受信した信号強度の強弱によって、すなわち拠点局からの距離を推測することによって、自律移動ロボットが拠点局に近づいたことの確証を得るわけである。
暫定的な現在位置が拠点領域内にあると判断され、しかも受信した信号強度が設定した閾値より大きい場合は、暫定位置は補正される(Step40)。具体的には、暫定的な現在位置の座標が、あらかじめ設定された基準点の座標に変更される。この基準点は、現地の状況や用途等に応じて適宜設定することができ、例えば、拠点局の設置位置、拠点領域内の中心点、あるいは拠点領域内の任意点などを示すことができる。補正された現在位置は、そのまま確定した現在位置として記憶される(Step50)。
確定した現在位置は、自律移動ロボットとは別に用意される表示手段に表示させることができる。この場合、予想される自律移動ロボットの移動範囲を地図として表示し、その上に確定した現在位置を表示すると、自律移動ロボットを監視する者(以下、「ロボット管理者」という。)が地図上で現在位置を把握できるとともに、目的地までの経路や位置関係なども予測できる。以上、Step10〜Step60の処理が、目的地に到達するまで繰り返される。
次に、本願発明の自律移動ロボットの主な構成について説明する。図2は、本願発明の自律移動ロボット100を説明するブロック図である。この図に示すように自律移動ロボット100は、移動手段101と、測位手段102、受信手段104、補正手段108を備えており、さらに現在位置記憶手段103や、信号データ記憶手段105、制御手段106、条件記憶手段107、基準点記憶手段109を備えることもできる。なお、現在位置記憶手段103や、信号データ記憶手段105、制御手段106、条件記憶手段107、基準点記憶手段109は外部に設置し、通信手段によって自律移動ロボット100と情報を伝達する仕組みとしてもよい。
この図に示すうち移動手段101は、自律移動ロボット100が移動するための手段であり、人のように2足歩行する方式や、車輪(タイヤ)やキャタピラ(登録商標)によって走行する方式など、目的に応じて様々な移動方式を採用することができる。また測位手段102は、自律航法等によって移動中の自律移動ロボット100の現在地を随時計測するもので、ここで取得された現在位置はひとまず「暫定的な現在位置」として現在位置記憶手段103に記憶される。要所に設置された拠点局200から発信される信号を受けるのが受信手段104であり、定期的、断続的、あるいは連続的に拠点局200から信号を受信し、受信した記録は信号データ記憶手段105に記憶される。
制御手段106は、種々の判断や指令を行うものである。まず制御手段106は、暫定的な現在位置が現在位置記憶手段103に記憶されると、拠点局200を基礎とする拠点領域内に暫定的な現在位置があるか否かを判断する。ここで暫定的な現在位置が拠点領域内にあると判断されれば、制御手段106は、いくつかの拠点局200の中からその拠点領域に紐づく拠点局200を特定するとともに、補正すべきか否かの判断を行う。具体的には、特定した拠点局200から受信した信号強度が、条件記憶手段107から読み出した信号強度の閾値以上であれば「補正する」と、そうでない場合は「補正しない」と判断する。一方、暫定的な現在位置が拠点領域内にないとされた場合も「補正しない」と判断する。そして、補正しないと判断されたとき制御手段106は、暫定的な現在位置を「確定した現在位置」として現在位置記憶手段103に記憶させる。
制御手段106の指令によって補正を行うのが補正手段108である。補正手段108は、制御手段106によって特定された拠点局200に紐づく基準点を、基準点記憶手段109から読み出す。そして、暫定的な現在位置を基準点に変更し、「確定した現在位置」として現在位置記憶手段103に記憶させる。確定した現在位置が記憶されると、地図および地図上における確定した現在位置は、自律移動ロボット100とは別に設けられる表示手段300に表示される。
以下、本願発明の自律移動ロボット100を構成する主な要素ごとに詳述する。
2.測位手段
既述のとおり本願発明は、屋内測位技術や衛星測位システムなど様々な手法の測位手段102を用いることができるが、自律航法による測位手段102とするとより効果が顕著となる。自律航法は、移動する自律移動ロボット100が通過する地点の位置座標を逐次計測して記録するもので、過去の通過点(起点)座標に基づいて移動後の座標を求める手法である。したがって測位手段102には、自律移動ロボット100が移動した距離と方向(方位)を取得するための軌跡計測手段と、座標を求めるための座標演算手段が必要である。
軌跡計測手段は、移動しながら距離を計測するもの(以下、「距離計測器」という。)と、移動しながら方向(方位)を計測するもの(以下、「方位計測器」という。)を具備する。例えば、距離計測器としては、加速度を計る加速度センサや、車輪(タイヤ)の回転から距離を計測するDMI(Distance Measuring Indicator)といったものが例示できる。一方、方位計測器としては、角速度を計るジャイロセンサや、地磁気を検知する地磁気センサ(例えば、電子コンパス)などを例示することができる。なお、距離計測器と方位計測器は、それぞれ別体として用意することもできるし、両者を搭載した一体型のものを利用することもできる。座標演算手段は、コンピュータによって実行されるプログラムを用いるとよい。
3.拠点局
拠点局200は、自律移動ロボット100が移動すると想定される経路の要所に設置されるものであり、例えば図3では壁面に4箇所(103A〜103D)設置されている。なお図3は、本願発明の自律移動ロボット100が自律移動した例であり、現在位置を把握しながら目的地まで到達する状況を示す平面図で、自律移動ロボット100の軌跡を破線で示している。
拠点局200は信号を発信するもので、例えば、GPSや、IMES、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)等で利用される電波信号、可視光や赤外線といった光信号、そのほか超音波などの音波信号を発信するものが、拠点局200として例示できる。なお、この信号には、その信号を発信した拠点局200の情報が埋め込まれている。その手法としては、例えば、無線LANで多用されているSSID(Service Set Identifier)といった技術が利用できる。図3の例のように複数の拠点局200が設置されている場合、異なる拠点局200から同時に信号を受信することも考えられるが、後述するように、どの拠点局200からの信号かを識別する必要があり、そのため信号に拠点局情報を埋め込むわけである。
図3に示すように、拠点局200の周囲には拠点領域201が設定される。拠点領域201は、自律移動ロボット100が拠点局200に近づいたことを推定するための範囲であり、拠点局200の設置位置を基準に設定される。例えば、拠点局200の設置位置を中心とする円形や、長円、矩形、他の多角形など、現地状況に合わせて任意の形状で設定することができる。また、拠点領域201は、平面形状(2次元領域)に限らず、直方体や球形といった立体形状(3次元領域)とすることもできる。さらに、受信手段104の機種や受信時刻に応じて、拠点領域201の大きさ(面積や容積)や形状を動的に変更することもできる。
当然ながら拠点領域201は拠点局200ごとに設定され、図3では拠点局200Aに対して拠点領域201Aが、拠点局200Bに対して拠点領域201Bが、拠点局200Cに対して拠点領域201Cが、拠点局200Dに対して拠点領域201Dが、それぞれ設定されている。なお、図3のようにひとつの拠点局200に対してひとつの拠点領域201を設定することもできるし、ひとつの拠点局200に対して複数の拠点領域201を設定することもできる。要は、拠点領域201からひとつの拠点局200を特定できればよい。図4では、拠点局200Eに対して、拠点領域201E−1と拠点領域201E−2の2つの拠点領域201が設定されている。
また、拠点領域201には、その領域内を代表する基準点202が設定される。この基準点202は、拠点領域201のうちの任意点とすることも、拠点局200の設置位置とすることもできる。基準点202は、拠点領域201ごとに設定され、図3では拠点領域201Aに対して基準点202Aが、拠点領域201Bに対して基準点202Bが、拠点領域201Cに対して基準点202Cが、拠点領域201Dに対して基準点202Dが、それぞれ設定されている。ひとつの拠点局200に対して複数の拠点領域201が設定されている場合は、それぞれの拠点領域201で基準点202が設定される。図4では、拠点領域201E−1に対して基準点202E−1が、拠点領域201E−2に対して基準点202E−2が、それぞれ設定されている。
4.制御手段
既述のとおり制御手段106は、測位手段102が取得した「暫定的な現在位置」が、拠点領域201内にあるか否かを判断する。暫定的な現在位置が拠点領域201内にある場合、当該拠点領域201に対応する拠点局200を特定するとともに、当該拠点局200からの信号強度があらかじめ設定した閾値以上か否かを判断する。そして、その信号強度が閾値以上であれば「補正する」として補正手段108に指令する。例えば図3の場合、自律移動ロボット100が拠点領域201A内にいると判断され、しかも拠点局200Aから受信した信号強度が閾値以上であれば、制御手段106は「補正する」と判断し、暫定的な現在位置であるA地点が基準点202Aに補正される。あるいは、自律移動ロボット100が拠点領域201C内にいると判断されるものの、拠点局200Cから受信した信号強度が閾値を下回れば、補正せずそのまま現在位置として確定する。なお、受信手段104の機種や受信時刻に応じて、信号強度の閾値を動的に変更することもできる。
現在位置を補正する決め手となるのは受信手段104で受信された信号強度であるが、信号強度のばらつきを考えると1回の受信信号で補正判断するのはやや危ういともいえる。そこで制御手段106が、過去複数回の受信履歴に基づいて代表的な信号強度(以下、「代表信号強度」という。)を設定し、この代表信号強度と信号強度の閾値を照らし合わせて補正判断するとよい。具体的には、暫定的な現在位置を含む拠点領域201に対応する拠点局200を特定し、この拠点局200から受信した所定回数(例えば10回)の受信信号を信号データ記憶手段105から読み出す。このとき最新のものから順に遡って読み出すとよい。そして、所定数(例えば10個)の信号データに基づいて、代表信号強度を設定する。例えば、所定数の信号データ(信号強度)の平均値や中央値、最大値や最小値、あるいは上位n番目の値、など種々の方法で代表信号強度を設定する。この代表信号強度が閾値以上であれば「補正する」こととし、そうでなければ補正せずにそのまま現在位置として確定するわけである。
制御手段106は、拠点領域201内の有無と受信した信号強度の組み合わせからなる補正条件のほか、種々の補正条件によって補正の是非を判断することができる。例えば、図5に示すように、現在位置を補正した後、一定の時間が経過していなければ、たとえ補正条件が整っていたとしても補正せずそのまま現在位置として確定することもできる。繰り返し同じ基準点202に補正すると、かえって誤った現在位置を確定することになるからである。したがって、補正しない「一定の時間」は、おおよそ自律移動ロボット100が拠点領域201から出て行くまでにかかる時間とするのがよい。
図6は、基準点202からの距離を考慮した条件を用いて、補正の判断を行うフロー図である。この図では、測位手段102が取得した「暫定的な現在位置」が、著しく基準点202に近づいている場合は、補正せずそのまま現在位置として確定することとしている。つまり、基準点202に近いということは測位手段102の測位精度が相当程度であると考えられるからである。具体的には、暫定的な現在位置と基準点202との離れ(距離)を計算し、その距離が閾値以上のときは補正するが、閾値を下回るときは補正せずそのまま現在位置として確定する。
図7は、測位手段102が取得した「暫定的な現在位置」の位置精度が著しく低下している場合、その旨警告する処理を示すフロー図である。この図に示すように、測位手段102が取得した「暫定的な現在位置」が拠点領域201の範囲外であるにもかかわらず、当該拠点領域201に対応する拠点局200からの受信信号が閾値を超える場合、異常を伝える処理を行う。受信信号の情報が正しいとすれば、測位した位置が拠点領域201を外れているのは異常な状態であると考え、その旨をロボット管理者に通知して対処を促すわけである。もちろん、測位手段102が取得した「暫定的な現在位置」が拠点領域201の範囲外であり、当該拠点領域201に対応する拠点局200からの受信信号が閾値を下回る場合は、そのまま確定した現在位置として記憶する。
本願発明の自律移動ロボット100は、屋内に限らず屋外の広い範囲でも利用可能であり、工場や、学校、病院など、様々な施設内で効果的に利用することができる。
100 測位システム
101 移動手段
102 測位手段
103 現在位置記憶手段
104 受信手段
105 信号データ記憶手段
106 制御手段
107 条件記憶手段
108 補正手段
109 基準点記憶手段
200 拠点局
201 拠点領域
202 基準点
300 表示手段

Claims (6)

  1. 現在位置を把握しながら自律移動するロボットにおいて、
    移動手段と、
    現在位置を計測する測位手段と、
    所定位置に設置された拠点局から発信される信号を受信する受信手段と、
    前記拠点局の設置位置を基準に設定される拠点領域に基づいて、前記測位手段で計測された前記現在位置を補正する補正手段と、を備え、
    前記補正手段は、前記現在位置が前記拠点領域内にあって、且つ該拠点領域に対応する前記拠点局から所定強度以上の信号を受信したとき、前記現在位置を、前記拠点領域内であらかじめ定められた基準点に補正する、ことを特徴とする自律移動ロボット。
  2. 前記補正手段は、現在位置を含む前記拠点領域に対応する前記拠点局から受信した複数の受信信号に基づいて、代表信号強度を設定し、該代表信号強度が所定強度以上であるときに前記現在位置を補正する、ことを特徴とする請求項1記載の自律移動ロボット。
  3. 前記測位手段が、前記現在位置を起点とし移動者又は移動体の移動距離及び移動方向に基づいて、次の現在位置を推定する自律航法を用いた計測を行う、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自律移動ロボット。
  4. ひとつの前記拠点局に対して、2以上の前記拠点領域が設定され、該2以上の拠点領域ごとに前記基準点が設定される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自律移動ロボット。
  5. 前記補正手段は、前記現在位置を前記基準点に補正した後、所定期間は補正後の位置を維持し、当該期間中は条件にかかわらず前記現在位置を補正しない、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自律移動ロボット。
  6. 前記補正手段は、前記現在位置が前記拠点領域内にあって、且つ前記現在位置と前記基準点との距離が最小基準値以上であって、且つ前記受信手段が所定強度以上の信号を受信したとき、前記現在位置を前記基準点に補正する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自律移動ロボット。
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