JP6698444B2 - 放射線撮像装置、放射線撮像方法及び放射線撮像プログラム - Google Patents

放射線撮像装置、放射線撮像方法及び放射線撮像プログラム Download PDF

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Description

本発明は、放射線撮像装置、特に、フォトンカウンティング型のX線検出器により被検体の投影像あるいは断層像を取得する放射線撮像装置、放射線撮像方法及び放射線撮像プログラムに関する。
従来、コンピュータ断層撮影装置(CT)などのX線を利用した医療用の放射線撮像装置では、X線源から照射され被検体を透過したX線を検出器により検出し、被検体に起因したX線の減衰の情報を取得することで、被検体内の様子を画像化し診断に供している。
近年、このような放射線撮像装置において、被検体を透過した放射線の一つ一つを分解してX線フォトンを検出する(パルスモード)ことで、より高精度の装置を実現しようという動きが活発となっている。CTの分野では、フォトンカウンティングCT(PCCT)などと呼ばれ、次世代の装置として期待されている。
PCCTに適用される検出器の例として、非特許文献1に、ピクセルを複数のサブピクセルに分割してサブピクセル毎にフォトンを計数し処理する所謂フォトンカウンティング型の検出器が開示されている。なお、以下の説明において、ピクセルとサブピクセルとを明確に区別するため、複数のサブピクセルからなるピクセルをマクロピクセルという。
非特許文献1に開示された検出器のように、サブピクセル毎にX線フォトンを計数すると分割したサブピクセルの数だけ得られるデータ量が増えることになる。このため、各マクロピクセル内でサブピクセルの計数値(計数率)を加算し、マクロピクセル毎に出力値を得ることで、検出器から出力されるデータ量を低減している。
ところで、複数に分割された各サブピクセルにおいて、1つの放射線のフォトンを処理する時間(デッドタイム)は有限であるため、放射線の入射率が高い場合には、デッドタイム中に複数のフォトンが時間的に重なって入力される、所謂パイルアップが生じる。パイルアップが生じると、X線フォトンを正しく計数することができず、また、X線フォトンのエネルギー情報を正確に取得することが困難となり、再構成画像にアーチファクトが生じてしまう。したがって、正確にX線フォトンの情報を取得するために、パイルアップによる影響を補正して、サブピクセルに入射したX線フォトン(放射線)の量を推定することが必要となる。
しかしながら、サブピクセルに入射したX線フォトン(放射線)の量の推定に際しては以下のような課題がある。すなわち、マクロピクセルに入射する放射線の分布が一様でない場合には、マクロピクセルを構成する複数のサブピクセルのデッドタイム間にバラつきが生じる。ところが、検出器ではマクロピクセル毎に出力値を得るので、加算処理によってサブピクセルのデッドタイム間のバラつきに関する情報が失われてしまう。このため、サブピクセルのデッドタイム間のバラつきを考慮せずに各サブピクセルにおけるX線フォトンの入射率を推定すると、各サブピクセルに対するX線フォトンの入射率の推定精度が劣化し、延いてはマクロピクセルに対するX線フォトンの真の入射率の推定精度が劣化してしまう。推定精度の劣化により、再構成画像にアーチファクト等の画質劣化を生じさせるという不具合が生じる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、各サブピクセルに対するX線の入射分布が非一様であり、各サブピクセルのデッドタイムにバラつきがある場合であっても、入射分布の非一様性を推定することにより、画質の向上に寄与することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、X線を照射するX線源と、前記X線を検出する複数のサブピクセルからなるピクセルを二次元配列した検出部と、前記サブピクセルによる検出信号に基づいて前記X線の強度に応じた出力信号を生成する信号処理部と、前記ピクセルに属する前記サブピクセルの出力信号を加算することにより前記ピクセル毎のX線計数信号を生成する信号加算部と、前記X線計数信号に基づいて、画像を生成する画像生成部と、を備え、該画像生成部が、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定する非一様性推定部を備える放射線撮像装置を提供する。
本発明によれば、各サブピクセルに対するX線の入射分布が非一様であり、各サブピクセルのデッドタイムにバラつきがある場合であっても、入射分布の非一様性を推定することにより、画質の向上に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置の概略を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置のコンピュータの概略構成を示し、(A)はブロック図であり、(B)はコンピュータにおけるCPUの機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線検出器の概略を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線検出器の検出素子の配列とピクセルの関係の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線検出器の検出素子の配列とピクセルの関係の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線検出器の信号処理部の概略構成を示すブロック図である。 図6の信号処理回路の一部を抜き出した拡大説明図である。 マヒ型および非マヒ型の信号処理回路における計数率特性を示した模式図である。 X線検出器に対する入射分布が一様でない場合の例を示す参考図である。 X線検出器に対する入射分布が一様でない場合の計数率及び入射率等の各種データを示す表である。 X線検出器に対する入射分布が一様でない場合に入射率推定が過少評価になることを説明する計数率特性を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置における撮像処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置における非一様性の推定〜入射率推定値算出の流れを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置における非一様性の推定〜入射率推定値算出の流れを示すフローチャートである。 X線検出器に対する入射分布が一様でない場合の例を示す参考図である。 本発明の第1の実施形態に係るX線検出器のサブピクセルの配列とピクセルの関係の例を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るX線CT装置における非一様性の推定〜入射率推定値算出の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るX線CT装置における非一様性の推定〜入射率推定値算出の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係るX線CT装置における非一様性の推定〜入射率推定値算出の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本発明に係る放射線撮像装置は、X線を照射するX線源と、前記X線を検出する複数のサブピクセルからなるピクセルを二次元配列した検出部と、前記サブピクセルによる検出信号に基づいて前記X線の強度に応じた出力信号を生成する信号処理部と、前記ピクセルに属する前記サブピクセルの出力信号を加算することにより前記ピクセル毎のX線計数信号を生成する信号加算部と、前記X線計数信号に基づいて、画像を生成する画像生成部と、を備え、該画像生成部が、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定する非一様性推定部を備える放射線撮像装置である。
このような放射線撮像装置によれば、各サブピクセルに対するX線の入射分布が非一様であり、各サブピクセルのデッドタイムにバラつきがある場合であっても、入射分布の非一様性を推定することができるので、推定した非一様性を利用することにより画質の向上を図ることができる。
以下、より具体的に本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置の一例として、X線CT装置について図面を参照して説明する。
図1に示すように、X線CT装置は、撮影系としての、X線源120と、X線検出器1150と、これらX線源120及びX線検出器150を対向配置し所定の回転軸を中心に回転するガントリ回転部110と、ガントリ回転部110の開口内に配置された寝台140と、これら撮影系の動作を制御すると共に撮影系の動作に伴ってX線検出器150が取得した信号を処理する制御部170と、X線検出器150により得られたデータに基づいて再構成像を生成するコンピュータ180とを備えている。
X線源120は、例えば、X線管を適用することができる。X線源120は、管電圧で加速した電子ビームをタングステンやモリブデンなどのターゲット金属に衝突させ、その衝突位置(焦点)からX線を発生させることで、X線フォトンを放出する。X線源120近傍には、フィルタ125が設けられている。フィルタ125は、X線源120から放出されたX線フォトン130のフラックス及びエネルギー分布を調整する。従って、X線源120から放出されたX線フォトンは、フィルタ125によってフラックス及びエネルギー分布の調整を受けた後に、一部は被検体200によって被検体内の物質分布に応じて吸収され、また一部は被検体200を透過して後述するX線検出器150において検出される。
ガントリ回転部110は、X線源120及び検出器150を互いに対向配置し、所定の回転軸を中心に回転する。ガントリ回転部110の中央には、被検体200が挿入される開口が設けられ、この開口内に、被検体200が寝かせられる寝台140が配置されている。寝台140とガントリ回転部110とは、所定の方向に相対的に移動可能となっている。一般に、CTでは全方向からのデータを取得するため、ガントリ回転部110を所定速度で回転させることで、X線源120及び検出器150を被検体200の周囲を回転させながらデータを取得する。回転の速度は典型的には概ね毎秒1〜4回転である。また、ある1つの方向からの投影データ(1ビュー)を取得するのにデータを蓄積する時間は典型的に0.1〜1ミリ秒のオーダである。
X線検出器150は、X線検出器150に入射したX線フォトンを検出し、例えば、4つのエネルギー範囲に分別する検出部151と、検出部151から出力される検出信号を収集し処理する信号処理部152とを備えている。検出部151により出力されたX線フォトンの検出信号は、複数の信号処理部152によってパルスモードで処理され、計数される。ここでいう計数とは、検出したX線フォトンを数えることに加え、エネルギー情報を取得することも含む。なお、被検体200で散乱されたX線を検出してしまうと望ましくない信号となるので、X線源120側から見て検出部151の手前にコリメータ145を配置し、散乱されたX線を遮断することが好ましい。X線検出器150の詳細は、後述する。
制御部170は、ガントリ回転部110、X線源120、寝台140、X線検出器150等を制御すると共に、X線検出器150において検出し収集された信号に所定の処理を行ってコンピュータ180に転送する。
コンピュータ180は、図2(A)に示すように、CPU181及び記憶部182を備えている。また、CPU181は、図2(B)に示すように、非一様性推定部184及び信号補正部185を含む画像生成部183の機能を実現する。コンピュータ180は、X線検出器150の信号処理部152から制御部170を介して取得した信号を記憶部182に記憶し、これらの信号等に基づいて被検体の断層像の再構成像を生成する。
また、コンピュータ180は、表示装置191及び入力装置192と接続され、画像生成部183として機能するCPU181において生成された再構成像は、CPU181の指示に従って、表示装置191に表示される。また、入力装置192は、X線CT装置における撮影条件等、すなわち、データの収集に必要なパラメータ、例えば、高圧電源(図示せず)からX線源120に印加する電圧の値や管電流、X線源120の回転動作の速度等の入力を受け付ける。表示装置191は、入力装置192により入力されたパラメータ及びその値等を表示させることができる。
また、コンピュータ180は、パイルアップによる影響を補正するために、各サブピクセル21に入射するX線フォトンの入射率を必要に応じて推定すると共に、非一様性推定部184によって、検出部151に入射するX線の入射分布の非一様性を推定する。ここで、本実施形態において、入射率とは、一つの検出単位(ピクセルやサブピクセル)あたりに単位時間に入射するX線フォトン数をいう。コンピュータ180におけるXフォトンの入射率推定の詳細については後述する。
なお、制御部170及びコンピュータ180は、その一部又は全部をCPU(中央処理装置)、メモリ及び主記憶部を含むシステムとして構築することができ、制御部170及びコンピュータ180を構成する各部の機能は、予め記憶部に格納されたプログラムをCPUがメモリにロードし、実行することにより実現することができる。また機能の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアで構成することも可能である。
続いて、X線検出器150について説明する。
X線検出器150は、複数のピクセル20が二次元配列されピクセル毎にX線フォトンを検出して信号出力する検出部151と、検出部151の各ピクセル20からの出力信号を収集し処理する信号処理部152とを備えている。
検出部151は、図3に示すように、X線検出器150の一単位であり、入射したX線フォトンを検出するピクセル20が複数配列されて構成される。各ピクセル20には、被検体200を透過したX線フォトン130が入射し、計数される。検出部151に含まれるピクセル数は、例えば、長手方向に892個、短手方向に64個とすることができる。
図3に示すように、検出部151は、X線源120を略中心とした円弧状に配置されており、ガントリ回転部110の回転に伴い、X線源120との位置関係を保ちながら回転する。従って、図3に示す例では、ピクセル20が近似的に曲面状に配置されているように描写しているが、一般にはピクセルの表面は曲率の無い平面であることが多く、検出部151におけるピクセル20の配置は多角形状になることもある。
なお、被検体200で散乱されたX線フォトンを除去するために、ピクセル20のX線源120側にはコリメータ145(図1参照)が配置されている。コリメータ145は、ピクセル20とピッチ及び形状が一致するような二次元矩形コリメータであっても良いし、一次元のスリットコリメータであっても良い。
検出部151において、ピクセル20は、サブピクセル21としての検出素子が複数配列された検出素子群であり、この検出素子群がX線検出器150の一単位であるピクセル20を構成している。すなわち、1つのピクセル20は、複数のサブピクセル21に分割された構成であるということができる。各ピクセル20に含まれるサブピクセル21は、所謂フォトンカウンティング方式の検出素子であり、入射したX線フォトンを検出し、例えば、4つのエネルギー範囲に分別して計数を行う。
従って、検出器151では、サブピクセル21が別個独立にX線フォトンを検出し、ピクセル20を構成する複数の検出素子21からの出力信号を加算することでピクセル20毎に出力信号を生成している。
図4に、ピクセル20として、複数の同一のサイズの検出素子21が、チャネル方向に2素子、スライス方向に2素子の計4個配列されて構成される例を示した。図4の例では、ピクセル20は例えば1mm四方であり、各サブピクセルは0.5mm四方となっている。以下、本実施の形態においては、ピクセル20が4つのサブピクセル21から構成されているものとして説明する。
なお、ピクセル20は、例えば同一サイズの検出素子をチャネル方向に3素子及びスライス方向に3素子の計9個から構成することができる他、チャネル方向に4素子及びスライス方向に4素子の計16個から構成することもできる。このように、チャネル方向にn素子及びスライス方向にm素子と、ピクセルを構成するサブピクセルの数は適宜定めることができる(n及びmは自然数)。また、ピクセルを構成するサブピクセルの大きさは必ずしも全て同一の大きさである必要はなく、大きさの異なるサブピクセルが混在する構成とすることもできる。
各ピクセル20を構成する各検出素子21は、例えば、図5に示すように、検出層40を挟むように正負の電極41,42が設けられ、各電極41,42に信号処理部152が接続された構造を有している。
本実施形態では、X線フォトン130の入射面(図4における検出層40の上面)に設けられた負の電極41(以下、「共通電極41」という)が、ピクセル20全体を覆う共通電極となっている。また、正の電極42(以下、「個別電極42」という)は、サブピクセルとしての検出素子21毎に設けられ、信号処理部152の個別のチャンネル165が各個別電極42に接続されている。すなわち、サブピクセル毎に信号を読み出し、エネルギー情報の取得を含むX線フォトンの計数を行うようになっている。
このように、ピクセル20は、1つの共通電極41とサブピクセル21(検出素子)に対応する数の個別電極42とを備えている。言い換えると、ピクセル20は、検出層40の表面内で、複数の個別電極42を含み、1つの個別電極42に対応した領域が1つのサブピクセル21を形成する構成となっている。図4に示す例のように、検出層40として、直接型放射線検出素材を使用した場合には、ピクセル20の上面から見た場合にはサブピクセル21の境界(図3参照)が物理的には見えない場合もある。
なお、検出層40には、微細加工が容易であり、直接電気信号を読み出すことが可能な、例えばテルル化カドミウム、テルル化亜鉛カドミウム、臭化タリウム、沃化水銀、沃化ビスマスなどの直接型放射線検出素材である化合物半導体を適用することが好ましい。この他、検出層40には、シンチレータ(間接型放射線検出素材)に光デバイスを光学結合したものを使用することも可能である。また、検出層40の厚さは、0.5mm〜3mm程度とすることが好ましい。
X線フォトン130は、共通電極41側から検出層40に入射し、X線フォトンを検出してそのエネルギーに応じた量の電荷を生じる。共通電極41には図示しない高圧電源により、例えば、−600Vの電圧が印加される。共通電極41及び個別電極42ではX線フォトンが減衰しないことが望ましい。共通電極41及び個別電極42は、検出層40に比べて充分に薄く、1μm以下の厚みに加工することが可能である。
信号処理部152は、図6及び図7に示すように、サブピクセル21毎にチャンネル165を備え、当該ピクセル20に属するサブピクセル21からの出力信号をチャンネル165で検出し、信号加算部166において所定の条件に従って加算し、各ピクセル20の出力信号として収集し処理する。
図6及び図7に、各サブピクセル21に接続される信号処理部152の各チャンネル165の例を示す。各チャンネル165は、電荷信号として検出したX線フォトンを電圧信号に変換する電荷有感型前置増幅器310a(310の代表として図7の310aを用いて記載する;以下同じ)と、電荷有感型前置増幅器310aにより変換された電圧信号の整形を行う波形整形増幅器320aと、電圧信号に係る電圧とリファレンス電圧を比較してエネルギー情報を得るための4つのコンパレータ330a1〜330a4と、カウンタ340a1〜340a4とを備えている。
このように構成されたチャンネル165における信号処理は以下のように行われる。ピクセル20中の任意のサブピクセルaから読み出された信号は、まず電荷有感型前置増幅器310aによって電荷信号から電圧信号に変換され、波形整形増幅器320aに出力される。電荷有感型前置増幅器310aにおいて変換された電圧信号は、波形整形増幅器320aにおいて整形され(以下、整形された後の電圧信号を「検出信号」という)、4つのコンパレータ330a1〜330a4に出力される。
各コンパレータ330a1〜330a4には、夫々異なるリファレンス電圧th1〜th4が供給され、各コンパレータ330a1〜330a4において検出信号とリファレンス電圧th1〜th4とが比較される。各コンパレータ330a1〜330a4における比較の結果、検出信号がリファレンス電圧よりも大きかった場合、当該コンパレータと対応するカウンタ340a1〜4がカウントアップする。これにより、X線フォトンをそのエネルギーに応じて4種類に分別して計数することができる。
なお、カウンタ340a1,340a2,340a3は、検出信号がth1,th2,th3より大きくth2,th3,th4より小さい場合にカウントアップするような構成とすることもできる。
各チャンネル165は、所定の測定時間(1ビュー)が終了したら、カウントアップを停止し、ピクセル20内の4つのサブピクセル21で同じ閾値を持つカウンタ(例えば340a1、340b1、340c1、340d1)の計数値(計数率)が、信号加算部166にて加算され、当該ピクセル20の出力信号が生成される。異なる閾値を持つ4つのカウンタの全てに対して同様の操作が行われた後、1つのピクセル20に対して異なる閾値に対応する、つまりエネルギー領域に応じた4つの計数値が出力信号として生成され、制御装置170に出力される。
なお、このようにサブピクセル21で検出された信号をピクセル20の信号として加算して出力することで、サブピクセル21から別個独立に信号を出力する場合に比して、データ量を削減することができる。なお、信号加算部166は、上述の例では、単純加算について述べているが、これに限られるものではなく、重み付け加算等も行うことができ、信号処理部の構成等に応じて適宜定めることができる。
ここで、サブピクセル21に対する入射率を推定する必要性についての説明に先立って、PCCTの信号処理回路(本実施形態における信号処理部152)におけるデッドタイムについて説明する。
PCCTにおいては、信号処理回路の持つデッドタイムが、測定で得られた計数値にどのように影響しているかを考慮する必要がある。デッドタイムの観点から、信号処理回路は理想的には大きく二つに分類することができ、それぞれマヒ型、非マヒ型と呼ばれることがある。図8に、マヒ型及び非マヒ型の各計数率特性(入射率と計数率の関係)を示した。ここで、入射率とは、上述したように一つの検出単位(ピクセルまたはサブピクセル)あたりに単位時間に入射するX線フォトン数であり、計数率とは、一つの検出単位(ピクセルまたはサブピクセル)あたりで単位時間に検出(計数)されるX線フォトン数をいう。
以下の説明においては、説明の便宜上、量子効率は1(検出されずに透過するフォトンはない)であることとし、検出されたフォトンは全エネルギーを検出したサブピクセルに付与するものとする。
この場合、デッドタイムが0という理想的な場合に期待される計数率は入射率に等しくなる。入射率をx、有限のデッドタイムを持つ場合の計数率をyとすると、マヒ型の信号処理回路の場合の計数率特性410は式(1)で表わされることが知られている(図8参照)。
Figure 0006698444
ここで、τは信号処理回路のデッドタイムであり、例えば、20ナノ秒とする。一方で非マヒ型の場合の計数率特性420は、以下の式(2)で表すことができる(図8参照)。
Figure 0006698444
図8に示すように、マヒ型の信号処理回路では、1チャンネル当たり50Mcps(一秒あたり5×10カウント)の入射率で計数率が最大値となり、入射率がそれ以上増えても計数率は減少するという性質を示す(計数率が最大値をとる入射率はデッドタイムに依存して決まる)。
しかし、このように入射率が増えても計数率が減少するような高計数率領域においては、放射線の信号同士の時間間隔が短くなり過ぎて重なり合ってしまういわゆるパイルアップが極めて顕著となり、エネルギー情報を精度良く取得することが困難となる。1チャンネル当たり50Mcps以下の領域では、マヒ型の計数率特性410及び非マヒ型の計数率特性420のいずれも上に凸な単調増加関数であるという点で類似している。
パイルアップがそれほど顕著ではなく、エネルギー情報を精度良く取得することができる計数率領域であっても、デッドタイムによって計数率が入射率も少なくなる効果は無視できない。従って、正確なX線フォトンの情報を取得するためには、パイルアップ(デッドタイム)による影響を補正して、サブピクセルに入射したX線フォトン(放射線の量)を推定することが必要となる。
続いて、X線の入射分布が一様でない場合の検出器の応答について説明する。
説明の便宜を図るため、簡易的に、ピクセル20の幅方向、すなわち図9における左右方向にのみ、入射分布に偏りがある場合を想定する。また、ピクセル20が、互いに等しい大きさの、2つのサブピクセル21L及びサブピクセル21Rに分割されていることとして説明する。サブピクセル21は、図9における左右方向に2つ配置されていることとする。なお、ピクセルに含まれるサブピクセルが、互いに異なる大きさである場合には、単位面積あたりの入射率に適宜変換すればよい。
なお、図7に示した構成では、各コンパレータ330a1〜330a4に供給されるリファレンス電圧th1〜th4に応じた4種類のエネルギーのX線フォトンの計数値が得られる。一方、非一様性を推定するにあたってはデッドタイムを生じさせた全イベント数を用いる必要がある。従って、以下の説明において、計数率又は入射率という場合は検出信号がリファレンス電圧th1よりも大きかった全イベント数(全計数率又は全入射率と称されることもある)をいう。
図9には、検出部151の一部分として、ピクセル20aを挟むようにピクセル20b及び20cがピクセル20aに隣接して配置された例を示している。図9において、ピクセル20aの両隣に配置されたピクセル20b及びピクセル20cにはX線は一様に入射している。一方、ピクセル20aにおけるX線の入射率は、ピクセル20bに近い程低く、ピクセル20cに近いほど高くなっている。つまり、ピクセル20aにおいてはX線が一様に入射していない。このような入射率の変化は主にX線源120とピクセル20a,20b,20cの間に存在する物質の密度や厚みの変化によって引き起こされると考えられる。
そして、その密度や厚みの変化が空間的に一次関数的なものであると考えられる場合、入射率は指数関数的に変化していることが期待される。
図10に、サブピクセル21に対するX線の入射率xを推定する際に要する種々の値を表1として示した。以下、図10の表1に従って、X線の入射分布が一様でない場合の検出器の応答、入射率xの推定について検討する。
例えば、ピクセル20a,20b,20cに含まれる各サブピクセルに対する入射率xを以下のように設定してシミュレーションを行う。すなわち、ピクセル20bに含まれるサブピクセル21bL、21bRにおける入射率xbL、xbRは2.5Mcpsであり、両者ともその入射率は同一であり、一様な分布であると設定する。一方、ピクセル20aに含まれるサブピクセル21aLへの入射率xaLは5Mcps、サブピクセル21aRへの入射率xaRは10Mcpsであり、サブピクセル20bRから離れるにつれ指数関数的に変化していると設定する。また、ピクセル20cに含まれるサブピクセル21cL,21cRの入射率xcL、xcRは両者とも20Mcpsであり、両者への入射率は一様な分布であると設定する(表1の3段目)。従って、このような設定の場合のピクセル20b,20a,20cへの入射率x、x、xはそれぞれ5,15,40Mcpsとなる(表1の4段目)。
しかしながら、X線が検出器150で検出され、有限のデッドタイムで処理された場合、実際に計測される計数率yは、パイルアップのために入射率xよりも低くなる。そのため、サブピクセルあたりの計数率は、例えば表1の5段目に示したようにサブピクセル21bL,21bRの計数率ybL、ybRが共に2.4Mcps、サブピクセル21aLの計数率yaLが4.5Mcps、サブピクセル21aRの計数率yaRが8.3Mcps、サブピクセル21cL,21cRの計数率ycL、ycRが共に13.8Mcpsになる。
しかし、上述のように、これらのサブピクセル毎の計数率y、yの値は出力されず、信号統合部166によりピクセル毎の計数率y(=y+y)として加算され、ピクセル20b,20a,20cから得られる計数率y(=ybL+ybR)、y(=yaL+yaR)、y(=ycL+ycR)はそれぞれ4.8,12.8,27.7Mcpsとなる(表1の6段目)。
このとき、実測あるいはシミュレーション等によって、例えば、図11に示すような信号処理回路の計数率特性y=f(x)を事前に把握しておくことで、パイルアップによって低下した計数率yと、計数率特性y=f(x)とに基づいて、パイルアップの影響を除去した各ピクセルの入射率xを演算により算出することができる。
この演算によりパイルアップの影響を除去した、ピクセルの計数値y(表1の6段目)から計数率特性y=f(x)を用いて得られた入射率予測値x(表1の7段目)は、ピクセル内で入射分布が一様なピクセル20b,20cでは、シミュレーションにおいて当初設定した入射率x(表1の4段目)に一致しているが、ピクセル20aでは1.6%の過少評価となっていることがわかる(表1の8段目)。CTが医用の診断画像を提供する装置であることに鑑みると、この過少評価はアーチファクトなどの画質低下を招来し得る、無視できない大きさのズレである。
過少評価になる現象は、図11に示す入射率xと計数率yの関係を表すグラフ(計数率特性y=f(x))から定性的に理解することができる。図11のグラフに示した関数は、上に凸な単調増加曲線の関数であり、検出器150の計数率特性y=f(x)の例を示している。サブピクセルへの入射分布が一様でなく、例えば、x=aとx=bという異なる入射率xの場合、得られる計数率yはそれぞれy=f(a)、y=f(b)となる。
この場合、2つのサブピクセルからなるピクセル内で平均したサブピクセル当たりの計数率は(f(a)+f(b))/2と計算されるが、ここから計数率特性y=f(x)を参照して算出される入射率x=cは、f(x)が上に凸の曲線である場合、常に真の平均入射率(a+b)/2よりも小さい値となる。すなわち、X線フォトンの入射分布が非一様なピクセルの場合、計数率yと計数率特性y=f(x)から推定して得られる入射率予測値xは常に過少評価されることになってしまう。過小評価の程度は、X線フォトンの入射分布の非一様性の強さ及び入射率xによって定まるものであり、X線フォトンの入射率xの分布に偏りが大きいほど過少評価になり、また、計数率特性y=f(x)の曲率が大きいほど過少評価になる。
このような理由から、計数率yと計数率特性y=f(x)から算出される入射率予測値xをそのまま入射率とするのではなく、検出器150に入射するX線が一様でない場合を考慮し、計数率特性y=f(x)から得た入射率予測値xを補正して、入射したX線量を正確に推定することが必要となる。
そこで、コンピュータ180は、このようなサブピクセルに入射するX線が一様でない場合、一様でない程度を示す非一様性に起因した入射率予測値xのズレを軽減するため、当該ピクセルの近傍のピクセルの計数値yを用いて当該ピクセルへの入射分布の非一様性を推定し、当該ピクセルの入射率予測値を補正する。
このため、コンピュータ180の画像生成部183が、非一様性を推定するための非一様性推定部184と、非一様性推定部による推定結果に基づいてピクセルに入射したX線の入射率推定値xを算出する信号補正部185を備えている。
非一様性推定部184は、処理対象ピクセルの計数値y(X線計数信号)と、処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの計数値y(X線計数信号)とに基づいて、処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定する。ここで、上述のように、計数率特性y=f(x)を用いることにより計数率yから入射率予測値xを得ることができるので、本実施形態において、非一様性推定部184は、非一様性を推定するに際して、例えば記憶部182に予め保持しておいた計数率特性y=f(x)も利用することができる。
(入射率推定値の算出手法)
以下、図10の表1に示した例に従って、本実施形態における非一様性推定部184によるピクセル20aの入射率推定値xの算出手法の一例について説明する。
表1の7段目に示した、計数率特性y=f(x)から得られる入射率予測値xによると、ピクセル20aの入射率予測値xは、ピクセル20bの入射率予測値xよりも大きいため、ピクセル20aにおける入射分布が非一様であることが推定される。ピクセル20bは2つのサブピクセル21bL,21bRから構成され、ピクセル20bの入射率予測値xは5Mcpsであることから、サブピクセル21bL,21bRの入射率予測値xbL、xbRは夫々2.5Mcpsであると考えることができる。
ピクセル20aへの入射率xの分布が、隣接するサブピクセル21bRから離れるにつれて指数関数的に増加していると仮定すると、サブピクセル21aL及び21aRの入射率xaL、xaRは、隣接するサブピクセル21bRの入射率xbRをp、パラメータkを用いて、それぞれ、xaL=p×k=2.5×k Mcps及びxaR=p×k=2.5×k Mcpsと表すことができる。これら入射率xaL、xaRを加算した結果が、実際の計数率から計数率特性y=f(x)を参照して求めたピクセル20aの入射率予測値x=14.8 Mcpsに等しいと考えると以下の式(3)が成立する。
Figure 0006698444
この式(3)を解くと、k=1.98が得られる。これにより、暫定的にサブピクセル21aLの入射率予測値xaLは5.0Mcps、サブピクセル21aRの入射率予測値xbRは9.8Mcpsとの計算結果を得ることができる。すなわち、隣接するサブピクセル21bRの入射率xbRと、仮定した指数関数的な入射率の分布から、暫定的なサブピクセル21aL、21aRの入射率予測値xaL、bRが算出される。
つぎに、この暫定的なサブピクセル21aL、21aRの入射率予測値xaL、bRに対応する計数率予測値ycalaL、ycalaRを、計数率特性y=f(x)を参照して算出する。すなわち、暫定的なサブピクセル1aL、21aRの入射率予測値xaL、xaRが、それぞれ5.0Mcps、9.8Mcpsの値をとる暫定的な計数率予測値ycalaL、ycalaRを算出すると、夫々4.5Mcps,8.1Mcpsとなる。これらを加算したピクセル21a全体の計数率予測値ycalaは、12.6Mcpsとなり、実際の計数率y=12.8Mcps(表1の5段目)よりも1.5%程度小さいこととなる。
そこで、上述の暫定的なサブピクセル21aL,21aRの入射率予測値xaL、xaRに1.5%を加算(すなわち、1.015倍)することにより、暫定的な入射率予測値xaL、xaRを補正し、入射率推定値xEaL、xEaRを求める。補正後の、サブピクセル21aL、21aRの入射率推定値xEaL、xEaRは夫々5.0Mcps,10.0Mcpsとなる(表1の9段目)。ピクセル20a全体として、補正後の入射率推定値xEa=xEaL+xEaR=15.0Mcpsとなる。このように、ピクセル20aの入射率推定値xEaとして、X線の非一様性を考慮して、隣接するサブピクセル21bRの入射率算出した暫定値を、実際の計数率に応じて補正した値と用いることにより、高精度の入射率推定値を算出することができる(表1の10段目)。
(他の入射率推定値の算出手法)
また、コンピュータ180は、サブピクセル21のデッドタイムを考慮した計数率に着目して、ピクセル20aの正確な入射率推定値を取得することもできる。具体的には、非一様性推定部184は、実測又はシミュレーションにより予め取得した信号処理部152の計数率特性f(x)を用い、ピクセル20aへの入射率の分布が、隣接するサブピクセル21bRから離れるにつれて指数関数的に増加していると仮定して、以下の式(4)を用いる。pは、隣接するサブピクセル21bRの入射率xbR、kはパラメータである。
Figure 0006698444
式(4)を解くことにより、k=2が得られる。これにより、サブピクセル21aLの入射率推定値xEaLは5.0Mcps、サブピクセル21aRの入射率推定値xEbRは10.0Mcpsとの計算結果を得ることができる。すなわち、隣接するサブピクセル21bRの入射率xbRと、仮定した指数関数的な入射率の分布から、サブピクセル21aL、21aRの入射率推定値xEaL、EbRが算出される。算出された入射率推定値xEaL、xEbRは、シミュレーションのために初期設定したサブピクセル21aLへの入射率5Mcps、サブピクセル21aRへの入射率10Mcpsと一致している(表1の3段目)。これにより、サブピクセル21aL、21aRの入射率として夫々5.0Mcps,10.0Mcpsと推定することができ(表1の9段目)、ピクセル20a全体として、15.0Mcpsとなる。従って、ピクセル20aの入射率推定値として、高精度の推定値が得られたことがわかる(表1の10段目)。
本算出手法によれば、入射率予測値を用いずに、計数率特性と実際の計数率とから入射率推定値を算出することができる。
このように、上述した実施形態においては、ピクセル20aへの正確な入射率を推定するために、推定対象であるピクセル20a自身の計数率を含むデータ及びピクセル20aに隣接するピクセル20bの計数率を含むデータを用いた。同様に、例えば、ピクセル20a自身及び隣接するピクセル20cのデータを用いてもピクセル20aへの入射率を推定することができる。また、隣接するピクセルに限らず、入射率の推定対象であるピクセルの近傍に位置するピクセルの計数値を用いて、当該ピクセルの入射率推定値を算出することができる。
そして、このようにして得られた1つのピクセルに対する複数の推定値に基づいて、それらの相加平均、相乗平均、調和平均、中央値、最大値、最小値その他の手法を用いて最終的なピクセル20aへの入射率推定値を算出し、入射分布の非一様性による影響を補正する。なお、実際の検出器ではピクセルは二次元状に配置されている。従って、辺で隣接する4つのマクロピクセル、あるいは角で隣接するピクセルを含めて8つのピクセルに対し、それぞれの計数値と当該ピクセルの計数値とに基づいて複数の推定値を取得してもよい。
なお、検出器の端部に位置するピクセルは隣接するピクセルの数が中心部に比べて少なくなるが、得られるだけの推定値を用いて非一様性の影響を推定することができる。また、上述した例では、ピクセル内の入射分布が指数関数的に変化していると仮定して計算しているが、異なる分布を仮定しても良い。例えば、被検体における骨や、整形外科分野で用いられる金属製のボルトはより急激な入射率の変化をもたらす可能性がある。上述のように、入射率の分布の偏りが大きいほど計数率特性のみから算出した入射率予測値は過少評価になるため、本実施形態に係る推定値算出手法によって、より急激に変化する入射率の分布を仮定することで入射率分布に応じた強い補正を行い、正確な入射率を算出することが好ましい。
反対に、X線を放出するX線管の焦点が大きい場合、焦点サイズ程度よりも細かいスケールでの急激な入射率変化は原理的に生じ得ないため、本実施形態における入射率推定手法による補正の必要性の程度は小さくなる。
従って、臨床撮像上の条件を考慮して本実施形態に係る推定値算出手法による補正の強度を調整することが好ましい。
なお、コンピュータ180は、非一様性の影響を考慮し、上述した推定値算出手法を実行することにより取得した全入射率に基づいて、各カウンタ340a1〜4に対応する入射率推定値を算出し、記憶部182に記憶する。パイルアップの影響が小さい場合、ランダムに発生するデッドタイムは検出信号の大きさの分布に影響しない。
よって、全計数率が12.8Mcpsで、例えばカウンタ340a1〜4の計数率がそれぞれ12.8Mcps,8.96Mcps,6.4Mcps,2.56Mcps(全計数率の100%、70%、50%、20%)の場合は、本実施形態によって得られた全入射率推定率15.0Mcpsを元にして、各カウンタ340a1〜4に対応する入射率推定値として15.0Mcps,10.5Mcps,7.5Mcps,3.0Mcps(全入射率推定値の100%、70%、50%、20%)という値が得られる。
なお、上述した本実施形態に係る計数率特性等を用いて正確な入射率推定値を算出する手法は、信号処理部152が上述したマヒ型又は非マヒ型のいずれであっても適用可能である。
このように構成されたX線CT装置における撮像処理の流れについて図12のフローチャートに従って説明する。
ステップS101において、ユーザによる臨床撮像のためのパラメータ、すなわち撮像条件の入力を入力装置192を介して受け付ける。撮像条件には、撮像部位等の撮像対象の情報や、どのような再構成を実施するか、また、撮像部位等に応じて入射率推定値を算出するためのパラメータを含めることができる。なお、パラメータには、管電流などのX線管の焦点サイズに影響を与えるパラメータも含む。
次のステップS102において、ステップS101で設定された撮像条件に基づいて被検体に対して放射線が照射され、サブピクセル毎に投影像としての計数値が収集される。信号処理部152では、検出部151から出力された計数値をサブピクセル毎に処理し、信号加算部166に出力する。信号加算部166では、サブピクセル毎の計数値を加算してピクセル毎の計数値として制御部170へ出力する。
続いてステップS103において、ステップ102で得られたピクセル毎の計数値に基づいて、上述した非一様性推定部184により入射分布の非一様性の影響を推定した上で入射率の推定値を計算する。この際、X線管の焦点の大きさなどの装置の特性やステップS101において定められたパラメータを考慮する。非一様性推定部184及び信号補正部185による入射率推定値算出の処理の流れについては後述する。
ステップS104において、画像生成部183において、ステップ530で得られた入射率推定値に基づいて再構成像を生成し、生成した再構成像を出力装置191に表示させることでユーザへ提示する。
なお、上述した本実施形態に係るX線CT装置における撮像処理には、種々の補正処理や他の処理を含めることができる。また、一旦、ステップS102で計数値を取得した後に入射率推定値算出に必要なパラメータ等を入力し、ステップS103及びステップS104を実行することもできる。
続いて、ピクセル毎の非一様性推定から入射率推定値算出までの処理の流れについて、図13、図14のフローチャートに従って説明する。なお、詳細な算出手法については上述の通りであるので、ここでの繰り返しの説明は省略する。
先ず、非一様性推定部184が、記憶部182に記憶された入射率推定値を算出するピクセルである処理対象ピクセル(例えば、図9のピクセル20a)の計数値に係る出力信号(以下、「計数率」という)を読み込み(ステップS201)、続いて、当該処理対象ピクセルの近傍に位置する何れかのピクセル(例えば、図9のピクセル20b)の計数率を読み込む(ステップS202)。
ステップS203では、非一様性推定部184が、処理対象ピクセルの非一様性を推定し、ステップS204で当該処理対象ピクセルの入射率を補正して入射率推定値を算出する。具体的には、例えば、ステップS203では、非一様性推定部184および信号補正部185は、記憶部182に予め記憶されたプログラムを読み込んで以下のように動作する。まず、非一様性推定部184は、処理対象ピクセルの計数率yと、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの計数率yから、処理対象ピクセルへのX線入射率が非一様であると判定する。
例えば、非一様性推定部184は、予め求めておいた計数率特性を参照することにより、計数率yおよびyに対応する近傍ピクセルの入射率予測値x、xを算出し、その差が所定値以上である場合、処理対象ピクセルへのX線入射率が非一様であると判定する。もしくは、計数率yと計数率yとを直接比較し、その差が所定値以上である場合、処理対象ピクセルへのX線入射率が非一様であると判定してもよい。なお、計数率特性y=f(x)は、予め求めておいた関数(数式)として非一様性推定部184または信号補正部185が保持しておいてもよいし、計数率と入射率推定値のテーブルとして保持していてもよい。
入射率が非一様である場合、ステップ204において、信号補正部185は、近傍ピクセルの計数率yから、計数率特性を参照することにより、計数率yに対応する近傍ピクセルの入射率予測値xを算出する(図14のステップS251参照)。つぎに、信号補正部185は、近傍ピクセル内のサブピクセルの入射率予測値xbRを算出する(ステップS252)。例えば、近傍ピクセル内で一様な入射率であると仮定して、入射率予測値xbRを等分することによりサブピクセルの入射率予測値xbRを算出する。
つぎに、信号補正部185は、処理対象ピクセルにおける入射率分布が、近傍サブピクセルから離れるにしたがって、近傍サブピクセルの入射率予測値xbRに対して指数関数的に変化していると仮定した数式(例えば、上記式(3))により、処理対象ピクセルに含まれるサブピクセル毎の暫定的な入射率予測値xaL、xaRを算出する(ステップS253)。信号補正部185は、暫定的なサブピクセルの入射率予測値xaL、bRに対応する暫定的な計数率予測値ycalaL、ycalaRを、計数率特性を参照して算出する(ステップS254)。
これらを加算した処理対象ピクセル全体の計数率予測値ycala=ycalaL+ycalaRと、ステップS201で取得した実際の処理対象ピクセルの計数率yの比qを算出する(ステップS255)。ステップS253で算出した暫定的なサブピクセルの入射率予測値xaL、xaRを比q倍することにより、入射率推定値xEaL、xEaRを求める(ステップS256)。
そして、ステップS205に進み、信号補正部185は、算出された入射率推定値を記憶部182に一時的に記憶する。
ステップS206では、信号補正部185は、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルに対する入射率推定値の算出が全て終了したかを判定する。すなわち、信号補正部185は、当該ピクセルの近傍のピクセルのうち、予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したかを判定し、入射率推定値の算出が終了していない場合には、ステップS202に戻り上述した処理を繰り返す。
信号補正部185が予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したと判定した場合には、ステップS207に進み、信号補正部184が、予め定めた位置の全ピクセルについて得られた入射率推定値から、例えば、相加平均、相乗平均、調和平均、中央値、最大値、最小値等の何れか、予め定めた手法により当該処理対象ピクセルの入射率推定値を算出する。
ステップS208において、信号補正部185は、算出した処理対象ピクセルの入射率推定値を記憶部182に記憶する。ステップS209において、検出部151から得られた全ピクセルに対する非一様性推定から入射率推定値算出までの処理が終了したかを判定し、全ピクセルに対する処理が終了していない場合にはステップS201へ戻り同様の処理を繰り返す。一方、全ピクセルに対する処理が終了した場合には、本処理を終了し、再構成像の生成に進む。
なお、上述した非一様性推定から入射率推定値算出までの処理は、再構成像の生成と同時に逐次的に行うこともできる。
(入射率推定値の算出手法の変形例)
入射分布の非一様性を考慮した入射率推定値の算出手法は、上述した手法に限られず、例えば以下に示すように様々な手法が考えられる。
上述の例では、当該ピクセル20aについて、当該ピクセル20aと隣接ピクセル20bの2つのピクセルのデータから1つの入射率推定値を得る例について説明した(図9参照)。この他、当該ピクセル20aを挟み、当該ピクセル20aを含む3つのピクセル20a,20b,20cあるいはそれ以上のピクセルの計数率等のデータから1つの入射率推定値を算出することもでき、本変形例では、当該ピクセル20aを含む3つのピクセル20a,20b,20cの計数率等から1つの入射率推定値を算出する場合について説明する。
図10の表1に示すように、ピクセル20b及び20cの計数率特性に基づく入射率予測値はそれぞれ5Mcps,40Mcpsであるため、それぞれのピクセル内ではサブピクセル当たり2.5Mcps,20Mcpsの入射率であると考える。すると、サブピクセル21bRから21cLまで3サブピクセル離れたところで入射率が8倍になっていることから、サブピクセル21aL及び21aRの入射率は例えばαをパラメータとしてそれぞれ2.5×8^{(1/3)α} Mcps、2.5×8^{(2/3)α} Mcpsとおくことができる。この場合のピクセル20aの計数率が実測に一致すると考え、計数率特性f(x)に対して、以下の式(5)を考えることができる。
Figure 0006698444
上記式(5)を解くとα=1が得られる。よって、サブピクセル21aL,21aRの入射率として5.0Mcps、10.0Mcps、ピクセル20aあたりとしては15.0Mcpsという精度の良い入射率推定値を得ることができる。なお、サブピクセル21aL,21aRの入射率に関しては、式(5)に限らずサブピクセル21bR及びサブピクセル21cLの入射率を繋ぐ関数を自由に設定することができる。
また、隣接するピクセルのデータのみを用いるのではなく、さらに範囲を広げた近傍のピクセルのデータを用いて入射分布の非一様性を推定しても良い。例えば、上述した手法では、処理対象のピクセル20aに隣接するピクセル20bの計数率特性に基づく入射率予測値が5Mcpsであったことからサブピクセル21bR(及びサブピクセル21bL)の入射率予測値を2.5Mcpsと考え、ピクセル20aへの入射分布の非一様性の影響を推定した。
図15に示すように、隣接するピクセル20bだけでなく、ピクセル20dの計数率も用いてサブピクセル21bRの入射率を計算することができる。
例えば、ピクセル20dの入射率予測値が3Mcpsであった場合、入射分布の変化が一次関数的であると仮定すると、サブピクセル21dR,21dL,21bR,21bLへの入射率はそれぞれ1.25Mcps,1.75Mcps,2.25Mcps,2.75Mcpsと推定することができる。よって、サブピクセル21bRの入射率を2.75Mcpsと考えてピクセル20aへの入射分布の非一様性を推定することができる。サブピクセル21bRへの入射率の推定においては、一次関数的な分布に限らず、指数関数的な分布その他の分布を仮定することができる。
また、上述した例では、簡単のため一次元的な検出器を用い、同一の行に位置するピクセルから得られるデータを用いた手法について説明したが、近傍の行に位置するピクセルのデータを用いることもできる。例えば、図16に示すように、ピクセル20bと同じ列に存在する近傍のピクセル20b+及び20b−のデータを用い、適当な加重平均の操作によりサブピクセル21bRの入射率を推定し、これを元にピクセル20aへの入射分布の非一様性の影響を推定することができる。
<第2の実施形態>
上述した第1の実施形態では、全ピクセルに対して入射率推定値を算出することとして説明した。しかしながら、必ずしも全ピクセルに対して入射率推定値を算出する必要はなく、ピクセル毎に入射率推定値を算出する又は算出しない、を切替えても良い。
例えば、隣接ピクセルの計数率との比較から、当該ピクセルへの放射線入射率が極大値や極小値、あるいは鞍点となっていると判断される場合は、当該ピクセル内での入射分布の非一様性は無視できると判断して入射率推定値を算出せず、処理時間を短縮することが考えられる。なお、入射率推定値を算出する又はしないに係る切替えの判断は、入力装置192によりユーザが直接指定しても良いし、撮像や再構成の条件の設定を介して間接的に指定するようにしても良い。
ピクセル毎に入射率推定値を算出する又は算出しない、を切替える場合には、例えば、図17に示すフローチャートに従って、ピクセル毎の非一様性推定から入射率推定値算出までの処理を行う。
非一様性推定部184が、記憶部182に記憶された入射率推定値を算出するピクセルである処理対象ピクセル(例えば、図9のピクセル20a)の計数値に係る出力信号(以下、「計数率」という)を読み込み(ステップS301)、続いて、当該処理対象ピクセルの近傍に位置する何れかのピクセル(例えば、図9のピクセル20b)の計数率を読み込む(ステップS302)。
ステップS303において、非一様性推定部184が、当該ピクセルとステップS302で読み込んだピクセルの計数率同士を比較することにより、当該ピクセルへの放射線入射率が極大値や極小値、あるいは鞍点となっているかを判定することにより、当該ピクセルの計数率を補正するか否かを判断する。ステップS303において、当該ピクセルを補正しないと判定された場合には、ステップS309に進む。また、ステップS303において、当該ピクセルと補正すると判定された場合には、ステップS304に進む。
ステップS304では、非一様性推定部184が、処理対象ピクセルの非一様性を推定し、当該処理対象ピクセルの入射率を補正して入射率推定値を算出する。すなわち、ステップS304では、非一様性推定部184は、記憶部182に予め記憶されたプログラムに従って、上述したように、処理対象ピクセルの計数率と、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの計数率とに基づいて、処理対象ピクセルに含まれるサブピクセル毎非一様性を推定し、非一様性に応じた入射率推定値を算出する。そして、サブピクセル毎の入射率推定値を加算して処理対象ピクセルの入射率推定値を算出する。ステップS305で、信号補正部185は、算出された入射率推定値を記憶部182に一時的に記憶する。
ステップS306では、信号補正部185は、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルに対する入射率推定値の算出が全て終了したかを判定する。すなわち、信号補正部185は、当該ピクセルの近傍のピクセルのうち、予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したかを判定し、入射率推定値の算出が終了していない場合には、ステップS302に戻り上述した処理を繰り返す。
信号補正部185が予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したと判定した場合には、ステップS307に進み、信号補正部184が、予め定めた位置の全ピクセルについて得られた入射率推定値から、例えば、相加平均、相乗平均、調和平均、中央値、最大値、最小値等の何れか、予め定めた手法により当該処理対象ピクセルの入射率推定値を算出する。
ステップS308において、信号補正部185は、算出した処理対象ピクセルの入射率推定値を記憶部182に記憶する。ステップS309において、検出部151から得られた全ピクセルに対する非一様性推定から入射率推定値算出までの処理が終了したかを判定し、全ピクセルに対する処理が終了していない場合にはステップS201へ戻り同様の処理を繰り返す。一方、全ピクセルに対する処理が終了した場合には、本処理を終了し、再構成像の生成に進む。
<第3の実施形態>
また、ピクセル内の非一様性の影響を推定する際の参考とするため、信号加算部166が、計数率(出力信号)と共に、ピクセル内の入射分布の非一様性に関する情報を出力しても良い。すなわち、任意のピクセルを構成するサブピクセルの間で、入射率の非一様性が一定以上存在すると判断できる場合には、予めそのピクセルに対してフラグを立てるようなデータを出力し、記憶部182に記憶しておく。
これにより、フラグが付されたピクセルのみ入射率推定値の算出を行う、又は、入射したX線の均一性が低い、すなわち非一様性が高いと判定して、入射率推定値算出の際により強く計数率を補正する等の処理を行うことができる。信号加算部166は、計数率と共に記憶させるフラグとして、例えば、0か1かのフラグとすることができる他、非一様性の程度などの定量的な値をフラグとして出力することもできる。これにより、出力されるデータ量はやや増加するものの、全てのサブピクセルの計数率を出力することに比べれば依然としてデータ量は少なく、入射率推定値を算出する計算コストも削減することができる。
この場合の処理は、例えば、図18に示すフローチャートに従って、ピクセル毎の非一様性推定から入射率推定値算出までの処理を行う。
ステップS401において、非一様性推定部184が、記憶部182に記憶された入射率推定値を算出するピクセルである処理対象ピクセルの計数値に係る計数率をフラグと共に読み込む。ステップS402では、非一様性推定部184が、当該ピクセルにフラグが付されているか否かを判定することにより、当該ピクセルの計数率を補正するか否かを判断する。ステップS402において、当該ピクセルを補正しないと判定された場合には、ステップS409に進む。また、ステップS402において、当該ピクセルと補正すると判定された場合には、ステップS403に進む。
続いて、ステップS403で、当該処理対象ピクセルの近傍に位置する何れかのピクセルの計数率を読み込む。ステップS404では、非一様性推定部184が、処理対象ピクセルの非一様性を推定し、当該処理対象ピクセルの入射率を補正して入射率推定値を算出する。すなわち、ステップS404では、非一様性推定部184は、記憶部182に予め記憶されたプログラムに従って、上述したように、処理対象ピクセルの計数率と、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの計数率とに基づいて、処理対象ピクセルに含まれるサブピクセル毎非一様性を推定し、非一様性に応じた入射率推定値を算出する。そして、サブピクセル毎の入射率推定値を加算して処理対象ピクセルの入射率推定値を算出する。ステップS405で、信号補正部185は、算出された入射率推定値を記憶部182に一時的に記憶する。
ステップS406では、信号補正部185は、当該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルに対する入射率推定値の算出が全て終了したかを判定する。すなわち、信号補正部185は、当該ピクセルの近傍のピクセルのうち、予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したかを判定し、入射率推定値の算出が終了していない場合には、ステップS403に戻り上述した処理を繰り返す。
信号補正部185が予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したと判定した場合には、ステップS407に進み、信号補正部184が、予め定めた位置の全ピクセルについて得られた入射率推定値から、例えば、相加平均、相乗平均、調和平均、中央値、最大値、最小値等の何れか、予め定めた手法により当該処理対象ピクセルの入射率推定値を算出する。
ステップS408において、信号補正部185は、算出した処理対象ピクセルの入射率推定値を記憶部182に記憶する。ステップS409において、検出部151から得られた全ピクセルに対する非一様性推定から入射率推定値算出までの処理が終了したかを判定し、全ピクセルに対する処理が終了していない場合にはステップS401へ戻り同様の処理を繰り返す。一方、全ピクセルに対する処理が終了した場合には、本処理を終了し、再構成像の生成に進む。
<第4の実施形態>
また、ピクセルへの入射率推定値を算出する際に、隣接するピクセルについて計数率特性から得られる入射率予測値(図10の表1の7段目)を用いた。しかしながら、入射率予測値が入射分布の非一様性の影響を受けている可能性がある。
そこで、さらに推定の精度を向上させるため、入射率予測値に代えて、算出した入射率推定値を用いて再度同様の入射率推定値を算出する処理を行うことができる。この処理を複数回繰り返す逐次的な処理も可能である。
この場合の処理は、例えば、図19に示すフローチャートに従って、ピクセル毎の非一様性推定から入射率推定値算出までの処理を行う。
非一様性推定部184が、記憶部182に記憶された入射率推定値を算出するピクセルである処理対象ピクセルの計数値に係る計数率を読み込み(ステップS501)、当該処理対象ピクセルの近傍に位置する何れかのピクセルの計数率を読み込む(ステップS502)。
続いて、非一様性推定部184が、処理対象ピクセルの非一様性を推定し、信号補正部185が、これに基づいて当該処理対象ピクセルの入射率を補正して入射率推定値を算出し(ステップS503)、算出された入射率推定値を記憶部182に一時的に記憶する(ステップS504)。
ステップS505では、信号補正部185が、当該ピクセルの近傍のピクセルのうち、予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したかを判定し、入射率推定値の算出が終了していない場合には、ステップS502に戻り上述した処理を繰り返す。信号補正部185が予め定めた位置の全ピクセルについて入射率推定値の算出が終了したと判定した場合には、ステップS506に進み、信号補正部185が、予め定めた位置の全ピクセルについて得られた入射率推定値から、例えば、相加平均等の予め定めた手法により当該処理対象ピクセルの入射率推定値を算出し、算出した処理対象ピクセルの入射率推定値を記憶部182に記憶する(ステップS507)。
ステップS508において、検出部151から得られた全ピクセルに対する非一様性推定から入射率推定値算出までの処理が終了したかを判定し、全ピクセルに対する処理が終了していない場合にはステップS501へ戻り同様の処理を繰り返す。一方、全ピクセルに対する処理が終了した場合には、次のステップS509に進み、記憶部152に記憶された入射率推定値の精度が十分であるか否かを判定する。判定の結果、精度が不十分であると判定された場合には、ステップS502に戻り、当該ピクセルの計数率に代えて、算出した入射率推定値を用いて、再度入射率推定値算出処理を行う。一方、ステップS509において、信号補正部185により算出された入射率推定値の精度が十分であると判定された場合には本処理を終了し、再構成像の生成に進む。
以上述べたように、上述した各実施形態によれば、各サブピクセルに対するX線の入射分布が非一様であり、各サブピクセル(検出素子)のデッドタイムにバラつきがある場合であっても、当該サブピクセル近傍のピクセルにおける計数率を用いて、当該サブピクセルの入射分布の非一様性を推定するので、X線の入射分布を適切に把握することができる。延いては、入射分布の非一様性に基づいて、入射したX線量を正確に推定するので、取得される再構成画像におけるアーチファクトを低減させて画質の向上を図ることができる。
上述した各実施形態において、計数率と入射率との関係を示す計数率特性について述べたが、計数率特性f(x)は、解析的な式を用いて与えても良いし、ルックアップテーブル及び必要に応じた内挿を用いて与えても良い。
また、非一様性の推定及び非一様性の推定結果に基づく補正による入射率推定値の算出は、画像生成部における画像再構成と必ずしも独立に行う必要はなく、同時に実施することもできる。また、他の補正(例えばパイルアップの補正)と同時に実施することもできる。例として、画像再構成において逐次近似の手法を活用する場合に、非一様性の影響の推定を他の検出器応答とともに順問題的に取り込むことで同時に実施し、再構成像を作成することが可能である。
また、上述した各実施形態においては、直接型放射線検出素材の上面に共通電極、下面にサブピクセル電極を設けることでサブピクセル分割を実施しているが、共通電極を設けず、上面もサブピクセルごとに電極を設けても良い。同様に、隣接するピクセル20は、上面の共通電極を共有しても良いし、個別に電極を有しても良い。また、検出器の素材として直接型放射線検出素材ではなく、シンチレータ(間接型放射線検出素材)に光デバイスを光学結合したものを使用することもできる。この場合のサブピクセル分割の方法としては、周囲を遮光剤に覆われたシンチレータをサブピクセルごとに設けても良いし、1つのシンチレータに対し、レーザーによるマイクロクラックをサブピクセル間に発生させる手法によってサブピクセル分割しても良い。また光学デバイスとしては、光電子増倍管(PMT)、フォトダイオード(PD)、アバランシェフォトダイオード(APD)、シリコン光電子増倍管(SiPM)などを使用することができる。
20・・・ピクセル、21・・・サブピクセル、40・・・検出層、41,42・・・電極、110・・・ガントリ回転部、120・・・X線源、125・・・フィルタ、130・・・X線フォトン、140・・・寝台、145・・コリメータ、150・・・X線検出器、151・・・検出部、152・・・信号処理部、165・・・チャンネル、166・・・信号加算部、170・・・制御部、180・・・コンピュータ、181・・・CPU,182・・・記憶部、183・・・画像生成部、184・・・非一様性推定部、185・・・信号補正部、191・・・表示装置、192・・・入力装置

Claims (15)

  1. X線を照射するX線源と、
    前記X線を検出する複数のサブピクセルからなるピクセルを二次元配列した検出部と、
    前記サブピクセルによる検出信号に基づいて前記X線の強度に応じた出力信号を生成する信号処理部と、
    前記ピクセルに属する前記サブピクセルの前記出力信号を加算することにより前記ピクセル毎のX線計数信号を生成する信号加算部と、
    前記X線計数信号に基づいて、画像を生成する画像生成部と、を備え、
    該画像生成部が、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルにおけるX線入射分布の非一様性を推定する非一様性推定部を備える放射線撮像装置。
  2. 前記検出部が、X線フォトンを検出するフォトンカウンティング型の検出部である請求項1記載の放射線撮像装置。
  3. 前記非一様性推定部が、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルに隣接して位置するピクセルのX線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルにおけるX線入射分布の非一様性を推定する請求項1記載の放射線撮像装置。
  4. 前記非一様性推定部が、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置する複数のピクセルのX線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルにおけるX線の入射分布の非一様性を推定することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像装置。
  5. 前記非一様性推定部が、前記ピクセルに入射するX線の入射率と前記X線計数信号との関係を示す計数率特性を予め保持し、該計数率特性と、処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルにおけるX線の入射分布の非一様性を推定することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像装置。
  6. 前記画像生成部が、
    前記非一様性推定部による非一様性の推定結果に応じて、当該処理対象ピクセルのX線計数信号を補正して、前記処理対象ピクセルに入射したX線の入射率推定値を算出する信号補正部を備え、
    前記画像生成部が、X線の入射率推定値に基づいて画像を生成する請求項1記載の放射線撮像装置。
  7. 前記非一様性推定部が、前記ピクセルに入射するX線の入射率と前記X線計数信号との関係を示す計数率特性を予め保持し、該計数率特性を用いて、前記処理対象ピクセル及び該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの入射率予測値を算出し、前記処理対象ピクセル及び該処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号と前記入射率予測値に基づいて、前記処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定し、
    前記信号補正部が、前記非一様性推定部による推定結果に応じて前記処理対象ピクセルの前記入射率予測値を補正した入射率推定値を算出する請求項6記載の放射線撮像装置。
  8. 前記画像生成部は、前記処理対象ピクセル内のサブピクセルにおけるX線の入射率推定値を算出する信号補正部を有し、
    前記信号補正部は、前記処理対象ピクセルの前記近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号から、前記近傍のピクセル内のサブピクセルにおけるX線入射率を、予め求めておいたX線計数信号とX線入射率との関係から算出し、算出したX線入射率の値と、前記近傍のピクセル内のサブピクセルから前記処理対象ピクセル内のサブピクセルまでの距離に応じてX線入射率が変化することを表した所定の関数とを用いて、前記処理対象ピクセル内のサブピクセルのX線の前記入射率推定値を算出することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像装置。
  9. 前記信号補正部は、前記入射率推定値を算出する際に、X線の入射率が補正前の値よりも高くなるように前記入射率推定値を算出する請求項6記載の放射線撮像装置。
  10. 像対象の情報、前記X線の焦点サイズに影響を与えるパラメータを含む複数の撮像条件を入力する入力部をさらに備え、
    前記画像生成部が、複数の前記撮像条件のうち少なくとも一つを用いてX線入射分布の非一様性を推定する請求項1記載の放射線撮像装置。
  11. 前記信号加算部が、前記信号処理部から受け取った前記サブピクセル毎の前記出力信号に基づいて、前記処理対象ピクセルにおける非一様性に関する情報を生成し、前記X線計数信号と共に出力する請求項1記載の放射線撮像装置。
  12. 前記画像生成部が、画像の生成処理の際に逐次的に各前記ピクセルに対するX線の入射分布の非一様性を推定する請求項1記載の放射線撮像装置。
  13. 前記検出部が、半導体放射線検出素子を配列して構成されている請求項1記載の放射線撮像装置。
  14. X線を照射するステップと、
    前記X線を検出する検出素子を二次元配列したピクセルを複数配列した検出部によって、前記X線の検出信号を出力するステップと、
    前記検出信号に基づいて前記X線の強度に応じた出力信号を生成するステップと、
    前記ピクセルに属する前記検出素子の出力信号を加算することにより前記ピクセル毎のX線計数信号を生成するステップと、
    処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定するステップと、
    前記X線計数信号に基づいて、画像を生成するステップと、を備えた放射線撮像方法。
  15. X線を照射するステップと、
    前記X線を検出する検出素子を二次元配列したピクセルを複数配列した検出部によって、前記X線の検出信号を出力するステップと、
    前記検出信号に基づいて前記X線の強度に応じた出力信号を生成するステップと、
    前記ピクセルに属する前記検出素子の出力信号を加算することにより前記ピクセル毎のX線計数信号を生成するステップと、
    前記X線計数信号に基づいて、画像を生成するステップと、
    処理対象ピクセルの前記X線計数信号と、前記処理対象ピクセルの近傍に位置するピクセルの前記X線計数信号とに基づいて、前記処理対象ピクセルのX線入射分布の非一様性を推定するステップとをコンピュータに実行させる放射線撮像プログラム。
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