JP6697818B2 - 固定装置、試験片の製造装置、及び試験片の製造方法 - Google Patents

固定装置、試験片の製造装置、及び試験片の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固定装置、試験片の製造装置、及び試験片の製造方法に関する。
原子炉容器に用いられる低合金鋼は、供用期間中における中性子の照射により脆化する。原子炉容器の内部には原子炉容器と同じ鋼材(すなわち低合金鋼)の監視試験片が収容された監視試験カプセルが設置される。監視試験カプセルは、プラントの新設時に原子炉容器の内部に設置され、原子炉容器から定期的に取り出される。原子炉容器から取り出された監視試験片について材料試験が実施されることにより、中性子の照射による脆化の程度を確認し、原子炉容器の健全性が評価される。
監視試験カプセルには、監視試験片として、破壊靭性試験片、引張試験片、及びシャルピー衝撃試験片等が収容される。原子炉容器の内部に設置可能な監視試験カプセルの量には制限がある。そのため、原子炉容器から取り出された監視試験片を効率的に使用する必要がある。
原子炉容器の破壊靱性の評価において、温度と破壊靱性との関係を示すマスターカーブを作成し、そのマスターカーブから破壊靱性を評価する手法が知られている。マスターカーブに基づく破壊靱性の評価精度を向上させるためには、多数の破壊靱性試験片を使用して、破壊靱性データを拡充させることが望ましい。しかし、プラントによっては、監視試験カプセルに収容されている破壊靭性試験片の数が少ない場合がある。そこで、シャルピー衝撃試験終了後のシャルピー衝撃試験片の残材から微小な破壊靭性試験片(ミニチュアCT試験片)を製作して、シャルピー衝撃試験片を有効活用する手法が提案されている。
なお、特許文献1には、金属の表面から微小な試験片を採取する微小試料採取装置に関する技術が開示されている。
特開平9−218139号公報
ミニチュアCT試験片を製作する場合、シャルピー衝撃試験片の残材の長手方向の一端部が固定装置で固定された状態で、その残材が加工される。加工時における残材の固定安定性を考慮する場合、残材のうち固定装置に保持される部分の寸法は大きいほうが好ましい。しかし、固定装置に保持される部分の寸法が大きいと、その残材から製作可能なミニチュアCT試験片の数が少なくなり、シャルピー衝撃試験片の有効活用の観点では好ましくない。場合によってはマスターカーブ設定に必要な本数を確保できないことも考えられる。
また、シャルピー衝撃試験終了後のシャルピー衝撃試験片の破断面の近傍は塑性変形している。塑性変形した部分からミニチュアCT試験片が製作されると、試験結果がその影響を受けてミニチュアCT試験片を使った破壊靱性の評価精度が低下する可能性がある。そのため、塑性変形した部分からミニチュアCT試験片が製作されることは好ましくない。塑性変形した部分を有するシャルピー衝撃試験片からでも、可能な限り多数のミニチュアCT試験片を製作できる技術が期待される。
本発明は、限られた量の供試材から多数の試験片を製作可能な供試材の固定装置、試験片の製造装置、及び試験片の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、供試材の固定装置であって、第1部材と、前記供試材を前記第1部材との間で挟む第2部材とを備え、前記第1部材は、前記供試材の第1面の第1領域と接触する支持面と、前記第1面の第2領域と間隙を介して対向する内面を有する凹部とを有する固定装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、供試材は、第1部材の支持面と第2部材とに挟まれて固定されるので、加工時における供試材の固定安定性は向上する。供試材と凹部との間に間隙が形成されることにより、その間隙に加工工具を挿入して、供試材のうち第1部材と第2部材とで挟まれた部分も加工することができる。これにより、固定安定性が維持された状態で、供試材から多数の試験片を製作することができる。
本発明の第1の態様において、前記供試材と前記凹部との前記間隙にワイヤ放電加工機のワイヤが配置されることが好ましい。
凹部の寸法をワイヤが配置されるのに必要十分な寸法に設定することにより、第1部材の強度は維持される。そのため、供試材の固定安定性の低下が抑制される。また、供試材はワイヤ放電加工に基づいて高精度で加工される。
本発明の第1の態様において、前記ワイヤの延在方向と直交する方向において、前記支持面は前記凹部の両側に設けられることが好ましい。
供試材の第1面が第1部材の少なくとも2つの支持面で支持されるので、供試材の固定安定性は向上する。供試材の第1面は、凹部に配置されるワイヤによって精度良く加工される。
本発明の第1の態様において、前記第2部材も、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面との間で前記ワイヤが配置される間隙を形成する凹部を有してもよい。
第1部材のみならず第2部材にも凹部が設けられることにより、第1面及び第2面の両方をワイヤによって精度良く加工して、種々の形状の試験片を製作することができる。
本発明の第1の態様において、前記第1部材は、前記供試材の前記第1面の一部と対向し、前記第2部材は、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面の全部と対向することが好ましい。
第2部材が供試材の第2面の全部を支持することにより、供試材の固定安定性は向上する。第1部材が供試材の第1面の一部と対向し他の一部と対向しないことにより、供試材の第1面のうち第1部材と対向しない部分の加工を円滑に実施することができる。
本発明の第1の態様において、前記第2部材は、前記供試材を前記第2部材に固定するための磁石を有することが好ましい。
第1部材が供試材の第1面の全部と対向しない場合、第1部材及び第2部材による供試材の保持力が不足する可能性がある。第2部材に磁石を設けることにより、その磁石の磁力によって保持力を向上させることができる。そのため、供試材の固定安定性の低下が抑制される。
本発明の第1の態様において、前記第1部材及び前記第2部材は、前記供試材に固定されたタブ材の少なくとも一部を挟むことが好ましい。
供試材にタブ材が固定され、そのタブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材の固定安定性は向上する。第1部材及び第2部材は、供試材を挟まなくても、タブ材を挟むことによって、供試材を安定して固定することができる。また、タブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材のうち第1部材と第2部材との間の空間から外側に出る部分が増えるので、供試材を円滑に加工することができる。
本発明の第2の態様は、供試材の固定装置であって、第1部材と、前記供試材に固定されたタブ材の少なくとも一部を前記第1部材との間で挟む第2部材とを備える固定装置を提供する。
本発明の第2の態様によれば、供試材にタブ材が固定され、そのタブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材の固定安定性は向上する。第1部材及び第2部材は、供試材を挟まなくても、タブ材を挟むことによって、供試材を安定して固定することができる。タブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材のうち第1部材と第2部材との間の空間から外側に出る部分が増えるので、固定安定性が維持された状態で、供試材から多数の試験片を円滑に製作することができる。
本発明の第2の態様において、前記供試材は、磁石によって前記タブ材に固定されてもよい。
磁石の磁力によって供試材とタブ材とは堅固に固定される。
本発明の第2の態様において、前記タブ材を介して前記供試材を吸引して前記タブ材に前記供試材を吸着保持させる吸引装置を備えてもよい。
吸引装置が発生する吸着力によって供試材とタブ材とは堅固に固定される。
本発明の第2の態様において、前記供試材及び前記タブ材の一方に溝部が設けられ、前記供試材及び前記タブ材の他方に前記溝部に嵌まるスライド部が設けられてもよい。
溝部にスライド部が引っ掛かることによって、供試材とタブ材とは堅固に固定される。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様の固定装置と、前記固定装置に固定された前記供試材を加工して試験片を製作する加工装置と、を備える試験片の製造装置を提供する。
本発明の第3の態様によれば、加工時における供試材の固定安定性を維持しつつ、供試材から多数の試験片を製作することができる。
本発明の第4の態様は、供試材の第1面の第1領域と接触する支持面及び前記第1面の第2領域と間隙を介して対向する内面を有する凹部を有する第1部材と、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面と対向する第2部材とで、前記供試材を挟むことと、前記供試材と前記凹部との間の前記間隙に配置されたワイヤで前記供試材をワイヤ放電加工して試験片を製作することと、を含む試験片の製造方法を提供する。
本発明の第4の態様によれば、供試材は、第1部材の支持面と第2部材とに挟まれて固定されるので、加工時における供試材の固定安定性は向上する。供試材と凹部との間に間隙が形成されることにより、その間隙にワイヤを挿入して、供試材のうち第1部材と第2部材とで挟まれた部分もワイヤ放電加工することができる。これにより、固定安定性が維持された状態で、供試材から多数の試験片を高い加工精度で製作することができる。
本発明の第5の態様は、供試材とタブ材とを固定することと、第1部材と第2部材とで前記タブ材の少なくとも一部を挟むことと、前記タブ材を介して前記第1部材及び前記第2部材に固定された前記供試材を加工して試験片を製作することと、を含む試験片の製造方法を提供する。
本発明の第5の態様によれば、供試材にタブ材が固定され、そのタブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材の固定安定性は向上する。第1部材及び第2部材は、供試材を挟まなくても、タブ材を挟むことによって、供試材を安定して固定することができる。タブ材が第1部材及び第2部材によって挟まれることにより、供試材のうち第1部材と第2部材との間の空間から外側に出る部分が増えるので、固定安定性が維持された状態で、供試材から多数の試験片を円滑に製作することができる。
本発明によれば、限られた量の供試材から多数の試験片を製作可能な供試材の固定装置、試験片の製造装置、及び試験片の製造方法が提供される。
図1は、第1実施形態に係る試験片の製造装置の一例を模式的に示す図である。 図2は、第1実施形態に係る固定装置の一例を示す平面図である。 図3は、第1実施形態に係る試験片の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、第1実施形態に係る監視試験カプセルが収容されている原子炉容器の一例を示す縦断面図である。 図5は、第1実施形態に係る監視試験カプセルの一例を模式的に示す図である。 図6は、第1実施形態に係る監視試験カプセルの一部を示す図である。 図7は、シャルピー衝撃試験片の一例を示す図である。 図8は、供試材であるシャルピー衝撃試験片の残材の一例を示す斜視図である。 図9は、第1実施形態に係る固定装置の一例を示す平面図である。 図10は、供試材とミニチュアCT試験片との関係を模式的に示す図である。 図11は、製造装置により製造されたミニチュアCT試験片の一例を示す斜視図である。 図12は、原子炉容器の破壊靱性の評価において使用されるマスターカーブの一例を示す図である。 図13は、従来技術の問題点を説明するための図である。 図14は、従来技術の問題点を説明するための図である。 図15は、第1実施形態に係る固定装置の変形例を示す図である。 図16は、第2実施形態に係る供試材の固定方法の一例を説明するための図である。 図17は、第2実施形態に係る供試材の固定装置の一例を説明するための図である。 図18は、第2実施形態に係る供試材の固定方法の一例を説明するための図である。 図19は、第2実施形態に係る供試材の固定装置の一例を説明するための図である。 図20は、第3実施形態に係る供試材の一例を示す図である。 図21は、第3実施形態に係るタブ材の一例を示す図である。 図22は、第3実施形態に係る供試材の固定方法の一例を説明するための図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
以下の説明においては、3次元直交座標系を設定し、この3次元直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の第1軸と平行な方向をX軸方向とし、第1軸と直交する水平面内の第2軸と平行な方向をY軸方向とし、水平面と直交する第3軸と平行な方向をZ軸方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る試験片の製造装置100の一例を模式的に示す図である。製造装置100は、供試材Sを固定する固定装置10と、固定装置10に固定された供試材Sを加工して試験片を製作する加工装置200とを備える。
本実施形態において、加工装置200は、ワイヤ放電加工機を含む。加工装置200は、ワイヤ201を供給する供給ボビンを含むワイヤ供給部202と、ワイヤ201を回収する回収ボビンを含むワイヤ回収部203と、ワイヤ供給部202とワイヤ回収部203との間に配置され、ワイヤ201を支持する支持部204,205とを備える。支持部204,205は、回転可能なプーリを含む。支持部204と支持部205との間において、ワイヤ201はZ軸方向に延在する。支持部204と支持部205との間のワイヤ201によって、供試材Sはワイヤ放電加工される。
図2は、本実施形態に係る固定装置10の一例を示す平面図である。図1及び図2に示すように、固定装置10は、第1部材11と、供試材Sを第1部材11との間で挟む第2部材12と、第1部材11及び第2部材12を支持する支持装置13とを備える。
第1部材11及び第2部材12のそれぞれは、X軸方向に延在する棒状の部材である。第1部材11は、第2部材12と対向可能な対向面14を有する。第2部材12は、第1部材11と対向可能な対向面15を有する。対向面14及び対向面15のそれぞれは、実質的にXZ平面と平行な平坦面である。
支持装置13は、第1部材11の基端部及び第2部材12の基端部を支持する。第1部材11及び第2部材12は、支持装置13から+X方向に突出するように設けられる。X軸方向における第1部材11の先端部の位置と第2部材12の先端部の位置とは異なる。本実施形態においては、第2部材12の先端部は第1部材11の先端部よりも+X側に配置される。X軸方向における第2部材12の寸法L2は、第1部材11の寸法L1よりも大きい。
支持装置13は、第1部材11及び第2部材12の一方又は両方をY軸方向に移動可能に支持する。支持装置13は、第1部材11及び第2部材12の一方又は両方をY軸方向に移動して、対向面14と対向面15との距離を調整可能である。第1部材11と第2部材12との間に供試材Sが配置された状態で、対向面14と対向面15との距離が小さくなるように第1部材11及び第2部材12の一方又は両方がY軸方向に移動することにより、供試材Sは第1部材11及び第2部材12によってクランプされる。また、支持装置13は、第1部材11の位置及び第2部材12の位置を固定する固定機構を有する。供試材Sが第1部材11及び第2部材12にクランプされた状態で、第1部材11の位置及び第2部材12の位置が固定機構で固定されることにより、供試材Sは第1部材11と第2部材12とに挟まれた状態で固定される。
供試材Sは、実質的に直方体の部材であり、第1部材11の対向面14と対向可能な第1面S1と、第2部材12の対向面15と対向可能な第2面S2とを有する。第2面S2は、第1面S1の反対方向を向く面である。第1面S1は、実質的に平坦面であり、対向面14と接触可能である。第2面S2は、実質的に平坦面であり、対向面15と接触可能である。
第1部材11は、供試材Sの第1面S1の第1領域S1aと接触する支持面16と、供試材Sの第1面S1の第2領域S1bと間隙を介して対向する内面17を有する凹部18とを有する。
第1領域S1a及び第2領域S1bはそれぞれ、第1面S1の一部の領域である。
支持面16は、対向面14の一部の領域であり平坦である。凹部18は、対向面14の一部に設けられる。凹部18は、第1部材11の+Z側の側面と−Z側の側面とを貫く溝状の凹部であり、Z軸方向に延在する。ワイヤ201の延在方向であるZ軸方向と直交するX軸方向において、支持面16は凹部17の両側に設けられる。
本実施形態においては、凹部18は、第1部材11に2つ設けられる。一方の凹部18AのX軸方向の寸法W1(幅)と、他方の凹部18BのX軸方向の寸法W2(幅)とは異なる。第1部材11の先端部側に設けられた一方の凹部18Aの寸法W1のほうが、第1部材11の基端部側に設けられた他方の凹部18Bの寸法W2よりも大きい。一方の凹部18AのY軸方向の寸法D1(深さ)と、一方の凹部18BのY軸方向の寸法D2(深さ)とは等しい。寸法W1は寸法D1よりも大きい。寸法W2は寸法D2よりも大きい。
上述したように、第2部材12の寸法L2は第1部材11の寸法L1よりも大きい。第1部材11は、供試材Sの第1面S1の一部と対向し、他の一部と対向しない。第2部材2は、供試材Sの第2面S2の全部と対向する。
第2部材12は、供試材Sを第2部材12に固定するための磁石20を有する。供試材Sが低炭素鋼のような金属製である場合、供試材Sは、磁石20が発生する磁力によって、第2部材12の対向面15に保持される。
本実施形態においては、供試材Sと第1部材11の凹部18との間隙に加工装置200のワイヤ201が配置される。ワイヤ201によって、供試材Sの第1面S1がワイヤ放電加工される。
次に、本実施形態に係る製造装置100を用いて試験片を製造する方法について説明する。本実施形態においては、原子炉容器から取り出された監視試験カプセルに収容されているシャルピー衝撃試験片の残材からミニチュアCT試験片を製造する方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る試験片の製造方法の一例を示すフローチャートである。図3に示すように、試験片の製造方法は、原子炉容器から監視試験カプセルを取り出す工程(ステップSP1)と、監視試験カプセルからシャルピー衝撃試験片を取り出して試験を行う工程(ステップSP2)と、シャルピー衝撃試験終了後のシャルピー衝撃試験片の残材からなる供試材Sを第1部材11と第2部材12とで挟んで固定する工程(ステップSP3)と、供試材Sと第1部材11の凹部18との間の間隙に配置されたワイヤ201で供試材Sをワイヤ放電加工してミニチュアCT試験片を製作する工程(ステップSP4)とを含む。
図4は、本実施形態に係る監視試験カプセル1が収容されている原子炉容器300の一例を示す縦断面図である。原子炉容器300は、燃料集合体301を格納する。原子炉容器300は、低合金鋼によって形成されている。原子炉容器300は、原子炉容器本体300Aと、原子炉容器蓋300Bとを含む。原子炉容器蓋300Bが外されることにより、原子炉容器本体300Aの内部に燃料集合体301を含む炉内構造物が挿入可能である。また、原子炉容器300には、制御棒を駆動する制御棒駆動装置305が設けられる。
原子炉容器本体300Aの内部に炉心槽302が配置される。炉心槽302に、複数の燃料集合体301を含む炉心304が配置される。炉心槽302は、円筒状であり、原子炉容器本体300Aの内壁面との間に間隙が形成されるように配置される。
炉心槽302と原子炉容器本体300Aとの間には、監視試験カプセル1を収容する収納容器303が配置される。収納容器303は、炉心槽302の周囲に間隔をあけて複数設けられる。収納容器303に収容される監視試験カプセル1は、炉心304よりも径方向外側に配置される。
原子炉容器300に用いられる低合金鋼は、炉心304からの中性子の照射により脆化する。原子炉容器300の中性子照射による脆化の程度を確認するために、原子炉容器300から監視試験カプセル1が取り出される(ステップSP1)。
原子炉容器300から取り出された監視試験カプセル1は、ホットセルに搬送された後、遠隔操作されるマニピュレータによって取り扱われる。
図5は、本実施形態に係る監視試験カプセル1の一例を模式的に示す図である。図6は、本実施形態に係る監視試験カプセル1の一部を示す図であって、図5のA部分に相当する。
監視試験カプセル1は、監視試験片2を収容する。監視試験片2は、原子炉容器300と同じ鋼材(すなわち低合金鋼)で形成されている。監視試験カプセル1は、保持部材3と、ステー部材4と、カプセル容器5と、先端部材6とを有する。
保持部材3は、監視試験カプセル1の取り扱いにおいてマニピュレータにより保持される部材である。ステー部材4は、監視試験カプセル1の長さを調整する部材である。カプセル容器5は、監視試験カプセル1の長手方向に複数配置される。カプセル容器5の内部に複数の監視試験片2が収容される。先端部材6は、収容容器303に対する監視試験カプセル1の挿入をガイドする。
図6に示すように、監視試験カプセル1には、監視試験片2として、破壊靭性試験片7、引張試験片8、及びシャルピー衝撃試験片9が収容されている。なお、監視試験カプセル1に収容される監視試験片2は、破壊靱性試験片7、引張試験片8、及びシャルピー衝撃試験片9に限定されない。
遠隔操作されるマニピュレータによって、監視試験カプセル1から監視試験片2が取り出される(ステップSP2)。監視試験カプセル1から取り出された監視試験片2について材料試験が実施され、原子炉容器300の健全性が評価される。上述したように、原子炉容器300において、監視試験カプセル1は、原子炉容器本体300Aよりも径方向内側に配置されている。そのため、監視試験片2に照射される中性子の照射量は、原子炉容器本体300Aに照射される中性子の照射量よりも大きい。したがって、その監視試験片2についての材料試験が実施されることにより、原子炉容器300の中性子照射による材料特性の変化について先行監視を行うことができる。
図7は、原子炉容器300から取り出され、監視試験カプセル1から取り出されたシャルピー衝撃試験片9の一例を示す図である。シャルピー衝撃試験片9は、実質的に直方体状の部材であり、その外形寸法は規格化されている。長手方向の寸法Eは約55[mm]であり、短手方向の寸法Fは約10[mm]である。シャルピー衝撃試験片9に対してシャルピー衝撃試験が実施されることにより、ノッチ部9Nを境界として、シャルピー衝撃試験片9は、2つの残材9D,9Dに分割される。
図8は、シャルピー衝撃試験終了後のシャルピー衝撃試験片9の残材9Dの一例を示す斜視図である。ノッチ部9Nを境界としてシャルピー衝撃試験片9が破断することによって生じた残材9Dは、破断面9Sを有する。
シャルピー衝撃試験片9の残材9Dから、ミニチュアCT試験片50が製作される。シャルピー衝撃試験により、残材9Dのうち破断面9Sの近傍の一部分は塑性変形している。残材9Dのうち塑性変形した部分からミニチュアCT試験片50が製作されると、そのミニチュアCT試験片50を使った破壊靱性の評価精度が低下する可能性がある。そのため、ミニチュアCT試験片50は、残材9Dのうち塑性変形している可能性が低い部分から製作される。残材9Dのうち塑性変形している可能性が低く使用可能な部分の長手方向の寸法Gは、約24[mm]である。
次に、供試材Sであるシャルピー衝撃試験片9の残材9Dが固定装置10に固定される(ステップSP3)。図9は、残材9Dが固定装置10に固定されている状態を模式的に示す図である。残材9Dは、第1部材11と第2部材12とに挟まれることによって固定される。以下の説明においては、残材9Dを適宜、供試材Sと称する。
次に、供試材S(残材9D)と第1部材11の凹部18との間の間隙にワイヤ201が配置される。加工装置200は、ワイヤ201で供試材Sをワイヤ放電加工してミニチュアCT試験片50を製作する(ステップSP4)。
図9において、点線は、加工が予定されているミニチュアCT試験片50の外形を示す。ミニチュアCT試験片50は、第1面S1に形成される凹部51と、凹部51に接続するように形成される溝部52と、Z軸方向に貫通する孔部53とを有する。製造装置100は、点線で示すミニチュアCT試験片50の外形(加工予定ライン)に沿ってワイヤ201が移動するように、固定装置10に固定された供試材Sとワイヤ201とを相対移動する。
供試材Sにおいて、X軸方向に2つのミニチュアCT試験片50が製作される。供試材Sのうち第2部材12の先端部に近い部分からミニチュアCT試験片50Aが製作され、第2部材12の基端部に近い部分からミニチュアCT試験片50Bが製作される。
すなわち、本実施形態においては、ミニチュアCT試験片50Bは、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12とに挟まれた部分から製作される。ミニチュアCT試験片50Aは、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12とに挟まれてなく、第2部材12に支持されている部分から製作される。
ミニチュアCT試験片50Bの凹部51及び溝部52を形成する場合、図9に示すように、供試材Sの第1面S1と、第1部材11の2つの凹部18のうち第1部材11の先端部に近い凹部18Aとの間隙にワイヤ201が配置される。第1面S1と凹部18Aとの間隙にワイヤ201が配置された後、ワイヤ201が点線で示す凹部51及び溝部52の加工予定ラインに沿って移動するように、固定装置10に固定された供試材Sとワイヤ201とが相対移動されることにより、ミニチュアCT試験片50Bの凹部51及び溝部52が形成される。
凹部18のX軸方向の寸法W1は、凹部51のX軸方向の寸法よりも大きい。凹部51の開口のX軸方向の端部は、凹部18の内側に配置される。そのため、第1部材11は加工されることなく、供試材Sがワイヤ201によって円滑に加工される。
また、供試材Sのうち−X側の端面をカットしてミニチュアCT試験片50Bの−X側の端面を形成する場合、第1部材11の2つの凹部18のうち第1部材11の基端部に近い凹部18Bとの間隙にワイヤ201が配置される。第1面S1と凹部18Bとの間隙にワイヤ201が配置された後、ワイヤ201が点線で示すミニチュアCT試験片50Bの−X側の端面の加工予定ラインに沿って移動するように、固定装置10に固定された供試材Sとワイヤ201とが相対移動されることにより、ミニチュアCT試験片50Bの−X側の端面が形成される。
このように、第1部材11に凹部18が設けられているので、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12とに挟まれた部分からミニチュアCT試験片50Bを製作することができる。
ミニチュアCT試験片50Aの凹部51及び溝部52を形成する場合、供試材SのうちミニチュアCT試験片50Aが形成される部分の第1面S1は第1部材11と対向していない。ワイヤ201とミニチュアCT試験片50Aが形成される部分の第1面S1とが接触された後、点線で示すミニチュアCT試験片50Aの凹部51及び溝部52の加工予定ラインに沿ってワイヤ201が移動するように、固定装置10に固定された供試材Sとワイヤ201とが相対移動されることにより、ミニチュアCT試験片50Aの凹部51及び溝部52が円滑に形成される。また、供試材Sのうち+X側の端面がワイヤ201によってカットされることにより、ミニチュアCT試験片50Aの+X側の端面が形成される。
また、供試材SのうちミニチュアCT試験片50Aが形成される部分とミニチュアCT試験片50Bが形成される部分とがワイヤ201によってカットされることにより、ミニチュアCT試験片50Aの−X側の端面及びミニチュアCT試験片50Bの+X側の端面のそれぞれが形成される。
供試材SのうちミニチュアCT試験片50Aが形成される部分は第1部材11及び第2部材12に挟まれていないものの、磁石20によって供試材Sが第2部材12に固定されているので、ミニチュアCT試験片50Aを円滑に製作することができる。
なお、本実施形態において、供試材Sを固定装置10に固定する前に、ドリル加工により供試材Sにパイロット孔53Pが形成される。ワイヤ放電加工により孔部53を形成する場合、固定装置50に固定された供試材Sのパイロット孔53Pにワイヤ201が配置される。パイロット孔53Pにワイヤ201が配置された後、点線で示すミニチュアCT試験片50の孔部53の加工予定ラインに沿ってワイヤ201が移動するように、固定装置10に固定された供試材Sとワイヤ201とが相対移動されることにより、ミニチュアCT試験片50の孔部53が形成される。
本実施形態においては、製造装置100は、固定装置10による供試材Sの持ち替え作業を実施することなく、固定装置10に固定された供試材Sをワイヤ放電加工することができる。
図10は、供試材SとミニチュアCT試験片50との関係を模式的に示す図である。図10に示すように、本実施形態においては、供試材S(残材9D)からミニチュアCT試験片50が4つ製作される。供試材Sにおいて、X軸方向に2つのミニチュアCT試験片50が製作され、Y軸方向に2つのミニチュアCT試験片50が製作される。図9を参照した説明では、X軸方向に配置される2つのミニチュアCT試験片50を製作する場合について説明した。製造装置100は、図9に示した固定装置10による供試材Sの固定状態から、固定装置10に供試材Sを持ち替えさせて、ワイヤ201と供試材Sとの位置関係を変更することにより、ワイヤ放電加工でY軸方向に2つのミニチュアCT試験片50を製作することができる。
図11は、製造装置100により製造されたミニチュアCT試験片50の一例を示す斜視図である。図11に示すように、ミニチュアCT試験片50は、凹部51と溝部52と孔部53とを有する。ミニチュアCT試験片50は、実質的に直方体の部材である。ミニチュアCT試験片50の外形寸法は規格化されている。ミニチュアCT試験片50の高さの寸法Hは約10[mm]であり、幅の寸法Pは約10[mm]であり、奥行きの寸法Qは約4[mm]である。
製造された複数のミニチュアCT試験片50を使って破壊靱性試験が実施される。その破壊靱性試験の複数の結果を使って、原子炉容器300の破壊靱性の評価が実施される。
図12は、原子炉容器300の破壊靱性の評価において使用されるマスターカーブの一例を示す図である。図12に示すように、マスターカーブは、温度と破壊靱性との関係を示す。複数のミニチュアCT試験片50のそれぞれを使って実施された破壊靱性試験の試験結果から、マスターカーブが作成される。マスターカーブに基づく破壊靱性の評価精度を向上させるためには、多数の破壊靱性試験片を入手して、破壊靱性データを拡充させることが好ましい。本実施形態によれば、供試材Sである残材9Dから4つのミニチュアCT試験片50を製作可能である。したがって、数又は量が限定されている残材9Dから、破壊靱性試験に使用されるミニチュアCT試験片50を多数製作することができ、破壊靱性データを拡充することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、供試材Sは、第1部材11の支持面16と第2部材12とに挟まれて固定されるので、加工時における供試材Sの固定安定性は向上する。供試材Sと第1部材11の凹部18との間に間隙が形成されることにより、その間隙にワイヤ201を挿入して、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12とで挟まれた部分も加工することができる。これにより、固定安定性が維持された状態で、供試材Sから多数(4つ)のミニチュアCT試験片50を製作することができる。
図13及び図14は、従来技術の問題点を説明するための図である。図13及び図14において、第1部材11J及び第2部材12Jには凹部18が設けられていない。図13に示すように、シャルピー衝撃試験終了後のシャルピー衝撃試験片9の残材9DからミニチュアCT試験片50を製作する場合、残材9Dのうち、第1部材11J及び第2部材12Jによって挟まれる部分の長さは、加工時における残材9Dの固定安定性を考慮すると約5[mm]程度必要である。
図8を参照して説明したように、残材9Dのうち塑性変形している可能性が低く使用可能な部分の長手方向の寸法Gは約24[mm]である。また、残材9Dの短手方向の寸法Fは10[mm]である。また、図12を参照して説明したように、ミニチュアCT試験片50の外形寸法は規格化されており、ミニチュアCT試験片50の寸法Hは約10[mm]であり、寸法Pは約10[mm]であり、寸法Qは約4[mm]である。そのため、残材9Dから4つのミニチュアCT試験片50を製作することができる。
しかし、図14に示すように、残材9Dから4つのミニチュアCT試験片50を製作しようとすると、従来技術においては、残材9Dのうち、第1部材11J及び第2部材12Jによって挟まれる部分の長さを5[mm]よりも短くする必要がある。その場合、加工時における残材9Dの固定安定性を確保することが困難となる。
本実施形態によれば、残材9Dのうち、第1部材11及び第2部材12によって挟まれる部分の長さを、約5[mm]以上にして、第1部材11と第2部材12とに挟まれた部分からミニチュアCT試験片50を製作することができる。したがって、加工時における残材9Dの固定安定性を確保しつつ、残材9Dのうち塑性変形している可能性が低く使用可能な部分から、4つのミニチュアCT試験片50を製作することができる。
また、一般に、ワイヤ放電加工機は、ワイヤ201を孔に自動挿入する機能、及び加工中に切断したワイヤ201を自動接続する機能を有する。また、ワイヤ放電加工機は、プログラミングにより数値制御にて自動でミニチュアCT試験片の形状に加工可能である。そのため、第1部材11に凹部18を設け、第1部材11と供試材Sとの間に間隙(孔)を設けることによって、ワイヤ放電加工機の機能を活かして、その間隙にワイヤ201を挿入して、ミニチュアCT試験片50を効率良く且つ高い加工精度でワイヤ放電加工することができる。
また、本実施形態によれば、X軸方向において、支持面16は凹部18の両側に設けられる。そのため、供試材Sの第1面S1は、第1部材11の少なくとも2つの支持面16で支持される。したがって、供試材Sの固定安定性は向上し、供試材Sの第1面S1は、凹部18に配置されるワイヤ201によって精度良く加工される。
また、本実施形態においては、第1部材11の寸法L1と第2部材12の寸法L2とは異なり、第1部材11は、供試材Sの第1面S1の一部と対向し、第2部材12は、供試材Sの第2面S2の全部と対向する。第2部材12が供試材Sの第2面S2の全部を支持することにより、供試材Sの固定安定性は向上する。第1部材11が供試材Sの第1面S1の一部と対向し他の一部と対向しないことにより、供試材Sの第1面S1のうち第1部材11と対向しない部分の加工、すなわち、ミニチュアCT試験片50Aの加工を円滑に実施することができる。例えば、ミニチュアCT試験片50Aの加工は、ワイヤ放電加工によらずに、切削加工のような機械加工方法により加工されてもよい。
また、本実施形態においては、第2部材12は、供試材Sを第2部材12に固定するための磁石20を有する。第1部材11が供試材Sの第1面S1の全部と対向しない場合、第1部材11及び第2部材12による供試材Sの保持力が不足する可能性がある。固定補助手段として第2部材12に磁石20が設けられることにより、その磁石20の磁力によって保持力を向上させることができる。そのため、供試材Sの固定安定性の低下が抑制される。
なお、本実施形態において、磁石20は省略されてもよい。磁石20が無くても、ミニチュアCT試験片50Aを製作した後にミニチュアCT試験片50Bが製作されるように供試材Sが加工されることにより、ミニチュアCT試験片50を4つ製作することができる。
なお、本実施形態においては、第1部材11に凹部18が設けられることとした。図15に示すように、第2部材12も、供試材Sの第2面S2との間でワイヤ201が配置される間隙を形成する凹部18を有してもよい。
第1部材11のみならず第2部材12にも凹部18が設けられることにより、供試材Sの第1面S1及び第2面S2の両方をワイヤ201によって精度良く加工して、種々の形状の試験片を製作することができる。また、ミニチュアCT試験片50を製作する場合、第1部材11の凹部18及び第2部材12の凹部18のいずれか一方にワイヤ201を通せばミニチュアCT試験片50を製作することができる。
なお、図15に示すように、X軸方向における第1部材11の寸法と第2部材12の寸法とは等しくてもよい。ミニチュアCT試験片50Bが製作される部分のみならず、ミニチュアCT試験片50Aが製作される部分にも凹部18が設けられることにより、第1部材11と第2部材12とに挟まれた供試材Sから、ワイヤ放電加工によって、ミニチュアCT試験片50A及びミニチュアCT試験片50Bを製作することができる。
なお、本実施形態において、供試材Sの第1面S1及び第2面S2の少なくとも一方に凹部18が設けられてもよい。ワイヤ放電加工が実施される前に、供試材Sに予め凹部18を設け、その凹部18が設けられた供試材Sを第1部材11と第2部材12とに挟んだ後、その供試材Sをワイヤ放電加工してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図16及び図17は、本実施形態に係る供試材Sの固定方法及び固定装置10Bの一例を模式的に示す図である。本実施形態においては、固定装置10Bの第1部材11及び第2部材12は、供試材Sに固定されたタブ材30の少なくとも一部を挟む。タブ材30とは、供試材Sの−X側の端部に固定される付加部材である。タブ材30は、供試材Sの長さを延長させる延長部材として機能し、タブ材Sに固定されることにより、供試材Sの長さを実質的に長くする。YZ平面内において、供試材Sの外形(形状及び寸法)とタブ材30の外形(形状及び寸法)とは等しい。本実施形態において、YZ平面は、X軸方向に延在する供試材S及びタブ材30の軸線と直交する面である。
なお、本実施形態において、第1部材11及び第2部材12は凹部18を有しないが、上述の実施形態と同様、凹部18を有してもよい。
タブ材30は、磁石31を有する。供試材Sが低合金鋼のような磁性を有する金属製である場合、供試材Sは、磁石31の磁力によってタブ材30に固定される。
本実施形態においては、図16に示すように、定盤32にタブ材30及び供試材Sが搭載され、タブ材30と供試材Sとの平行度が確保された状態で、タブ材30と供試材Sとの固定作業が実施される。磁石31の磁力でタブ材30と供試材Sとが固定された後、図17に示すように、固定装置10Bの第1部材11と第2部材12とがタブ材30を挟む。図17に示す例では、タブ材30の全部と、供試材Sの一部とが、第1部材11と第2部材12とに挟まれる。なお、タブ材30が第1部材11と第2部材とに挟まれ、供試材Sは挟まれなくてもよい。なお、第1部材11と第2部材12とは、タブ材30の全部を挟まなくてもよく、タブ材30の一部を挟んでもよい。
タブ材30が第1部材11と第2部材12とに挟まれた状態で、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12との間の空間から外側に出ている部分が加工され、複数のミニチュアCT試験片50が製作される。ワイヤ放電加工機を含む加工装置200は、タブ材30を介して第1部材11及び第2部材12に固定された供試材Sをワイヤ放電加工して、ミニチュアCT試験片50を製作する。なお、本実施形態においては、供試材Sは、ワイヤ放電加工によって加工されてもよいし、切削加工のような機械加工方法により加工されてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、供試材Sとタブ材30とが固定されることにより、第1部材11及び第2部材12は、供試材Sを挟まなくても、タブ材30を挟むことによって、供試材Sを安定して固定することができる。タブ材30が第1部材11及び第2部材12によって挟まれることにより、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12との間の空間から外側に出る部分が増えるので、固定安定性が維持された状態で、供試材Sから多数のミニチュアCT試験片50を円滑に製作することができる。
また、本実施形態においては、タブ材30に設けられた磁石31の磁力によって供試材Sとタブ材30とが固定される。これにより、供試材Sとタブ材30とは堅固に固定される。
なお、供試材Sとタブ材31との固定方法として、溶接による固定方法又は接着材による固定方法が採用されてもよい。一方、溶接による固定方法は、入熱により供試材Sの材料特性が変化する可能性がある。また、接着剤による固定方法は、供試材Sとタブ材30との電気的な導通が遮断される可能性がある。また、供試材Sの加工方法としてワイヤ放電加工を採用した場合、接着剤による固定方法では、加工液による接着力の低下が考えられる。そのため、本実施形態のように、磁力を用いる固定方法を採用することが好ましい。
供試材Sとタブ材30との固定方法として、負圧による吸引を利用した固定方法が採用されてもよい。図18及び図19は、負圧による吸引を利用した固定方法及び固定装置10Cの一例を示す図である。図18及び図19に示すように、タブ材30Cは、筒状の部材であり、内部空間33を有する。タブ材30Cの+X側の端部は、Oリングのようなシール材34を介して供試材Sに接続される。タブ材30Cの−X側の端部は、Oリングのようなシール材35を介してコネクタ36に接続される。コネクタ36は、筒状の部材であり、タブ材30Cの内部空間33と接続される内部空間37を有する。
図18に示すように、定盤32にタブ材30C及び供試材Sが搭載され、タブ材30Cと供試材Sとの平行度が確保された状態で、タブ材30Cの内部空間33が負圧にされる。コネクタ36の内部空間37は、真空ポンプのような吸引装置38と接続される。吸引装置38が作動することにより、内部空間37及び内部空間33の圧力が低下し、供試材Sは、タブ材30Cに吸着保持される。これにより、タブ材30Cと供試材Sとが固定される。
次に、図19に示すように、供試材Sと固定されたタブ材30Cが固定装置10Cの第1部材11及び第2部材12に挟まれる。固定装置10Cは、タブ材30Cを介して供試材Sを吸引してタブ材30Cに供試材Sを吸着保持させる吸引装置39を備える。吸引装置39は、真空ポンプを含み、コネクタ36の内部空間37と接続される。吸引装置39が作動すると、内部空間37及び内部空間33の圧力が低下し、供試材Sは、タブ材30Cに吸着保持される。
吸引装置39により内部空間37及び内部空間33が負圧にされ、タブ材30Cが第1部材11と第2部材12とに挟まれた状態で、供試材Sのうち第1部材11と第2部材12との間の空間から外側に出ている部分が加工され、複数のミニチュアCT試験片50が製作される。供試材Sは、ワイヤ放電加工によって加工されてもよいし、切削加工のような機械加工方法により加工されてもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。図20、図21、及び図22は、本実施形態に係る供試材S及びタブ材30Dの一例を示す図である。
本実施形態においては、図20に示すように、供試材Sに溝部41が設けられる。溝部41は、供試材Sの−X側の端部において、供試材Sの+Y側の側面と−Y側の側面とを貫くように形成される。溝部41の内面は、スライド部42と対向可能な対向面41Aと、係合面41Bとを含む。対向面41Aと係合面41Bとがなす角度θは、90[°]よりも小さい。溝部41は、例えばワイヤ放電加工によって形成可能である。
図21に示すように、タブ材30Dにスライド部42が設けられる。スライド部42は、供試材Sの溝部41に嵌まるように設けられる。スライド部42は、溝部41の対向面41Aと接触可能な対向面42Aと、溝部41の係合面41Bと接触可能な係合面42Bとを有する。スライド部42は、例えばワイヤ放電加工によって形成可能である。
溝部41の−Y側又は+Y側の開口から、スライド部42が溝部41に挿入される。スライド部42と溝部41とがY軸方向に相対的に移動(スライド)されることによって、溝部41にスライド部42が配置される。係合面41Bと係合面42Bとが接触し、スライド部42が溝部41に引っ掛けられることにより、供試材Sとタブ材30Dとが固定される。
スライド部42が溝部41に配置された後、図22に示すように、供試材Sの−Y側の側面及びタブ材30Dの−Y側の側面に固定プレート30Dが当てられる。同様に、供試材Sの+Y側の側面及びタブ材30Dの+Y側の側面に固定プレート30Dが当てられる。固定プレート30Dは、供試材Sから4つのミニチュアCT試験片50が製作されるように、供試材Sの一部に当てられる。固定プレート30Dは、ボルト又はねじのような締結部材44によってタブ材30Dに固定される。これにより、スライド部42と溝部41とのY軸方向の相対移動が規制され、供試材Sとタブ材30Dとが固定される。
供試材Sとタブ材30Dとが固定された後、上述の実施形態と同様、タブ材30Dが第1部材11と第2部材12とに挟まれる。タブ材30Dを介して第1部材11及び第2部材12に固定された供試材Dが加工されることにより、複数のミニチュアCT試験片50が製作される。
以上説明したように、本実施形態においても、供試材Sとタブ材30Dとが堅固に固定され、供試材Sから多数のミニチュアCT試験片50を製作することができる。
なお、本実施形態において、タブ材30Dに溝部41が形成され、供試材Sにスライド部42が形成されてもよい。
なお、例えば、溝部41とスライド部42とが冷し嵌めされることにより、固定プレート44を省略しても、供試材Sとタブ材30Dとを固定することができる。
なお、上述の各実施形態においては、供試材Sがシャルピー衝撃試験片9の残材9Dであり、供試材Sから製作される試験片がミニチュアCT試験片50であることとした。供試材Sは、例えば引張試験片8の残材でもよいし、製作される試験片がミニチュアCT試験片50でなくてもよい。上述の各実施形態で説明した技術は、供試材から試験片を製作する分野に広く適用可能である。
1 監視試験カプセル
2 監視試験片
3 保持部材
4 ステー部材
5 カプセル容器
6 先端部材
7 破壊靭性試験片
8 引張試験片
9 シャルピー衝撃試験片
9D残材
9N ノッチ部
9S 破断面
10 固定装置
11 第1部材
12 第2部材
13 支持装置
14 対向面
15 対向面
16 支持面
17 内面
18 凹部
20 磁石
30 タブ材
30C タブ材
30D タブ材
31 磁石
32 定盤
33 内部空間
34 シール材
35 シール材
36 コネクタ
37 内部空間
38 吸引装置
39 吸引装置
41 溝部
41A 対向面
41B 係合面
42 スライド部
42A 対向面
42B 係合面
43 固定プレート
44 締結部材
50 ミニチュアCT試験片
51 凹部
52 溝部
53 孔部
53P パイロット孔
100 製造装置
200 加工装置
201 ワイヤ
202 ワイヤ供給部
203 ワイヤ回収部
204,205 支持部
300 原子炉容器
300A 原子炉容器本体
300B 原子炉容器蓋
301 燃料集合体
302 炉心槽
303 収容容器
304 炉心
305 制御棒駆動装置
S 供試材
S1 第1面
S1a 第1領域
S1b 第2領域
S2 第2面

Claims (8)

  1. 供試材の固定装置であって、
    第1部材と、
    前記供試材を前記第1部材との間で挟む第2部材とを備え、
    前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれは、X軸方向に延在する棒状の部材であり、
    前記第1部材は、前記第2部材と対向する第1対向面を有し、
    前記第2部材は、前記第1部材と対向する第2対向面を有し、
    前記供試材は、前記第1対向面と対向する第1面と、前記第2対向面と対向する第2面と、前記第1面に形成される供試材凹部とを有し、
    前記第1部材は、前記第1対向面の一部の領域であり前記供試材の第1面の第1領域と接触する支持面と、前記第1対向面の一部に設けられ前記第1面の第2領域と間隙を介して対向する内面を有し前記間隙にワイヤ放電加工機のワイヤが配置される凹部とを有し、
    前記凹部のX軸方向の寸法は、前記供試材凹部のX軸方向の寸法よりも大きく、
    前記供試材凹部の開口のX軸方向の端部は、前記凹部の内側に配置される、
    固定装置。
  2. 前記ワイヤの延在方向と直交する方向において、前記支持面は前記凹部の両側に設けられる請求項に記載の固定装置。
  3. 前記第2部材も、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面との間で前記ワイヤが配置される間隙を形成する凹部を有する請求項又は請求項に記載の固定装置。
  4. 前記第1部材は、前記供試材の前記第1面の一部と対向し、
    前記第2部材は、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面の全部と対向する請求項1又は請求項に記載の固定装置。
  5. 前記第2部材は、前記供試材を前記第2部材に固定するための磁石を有する請求項に記載の固定装置。
  6. 前記第1部材及び前記第2部材は、前記供試材に固定されたタブ材の少なくとも一部を挟む請求項1から請求項のいずれか一項に記載の固定装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の固定装置と、
    前記固定装置に固定された前記供試材を加工して試験片を製作する加工装置と、を備える試験片の製造装置。
  8. 供試材の第1面の第1領域と接触する支持面及び前記第1面の第2領域と間隙を介して対向する内面を有する凹部を有する第1部材と、前記第1面の反対方向を向く前記供試材の第2面と対向する第2部材とで、前記供試材を挟むことと、
    前記供試材と前記凹部との間の前記間隙に配置されたワイヤで前記供試材をワイヤ放電加工して試験片を製作することと、を含み、
    前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれは、X軸方向に延在する棒状の部材であり、
    前記供試材は、前記第1面に形成される供試材凹部を有し、
    前記凹部のX軸方向の寸法は、前記供試材凹部のX軸方向の寸法よりも大きく、
    前記供試材凹部の開口のX軸方向の端部は、前記凹部の内側に配置される、
    試験片の製造方法。
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