JP6697130B2 - テラヘルツトランシーバ - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1,13および18に係るテラヘルツトランシーバに関する。
テラヘルツシステム、すなわち、例えば0.1から10THzの領域の電磁放射線を放射するシステムは、研究だけでなく、産業的用途に用いるためにコンパクトで安定な測定システムになっている。これらのシステムは、例えば、光伝導性のテラヘルツアンテナ(PCA)、すなわち、(通常、複数の光伝導層を備える)光伝導体に配置されたアンテナ構造を備え、テラヘルツ送信機または受信機の光伝導層は、例えば、1ピコ秒未満の再結合時間を有する。テラヘルツ送信機では、パルスレーザ(例えば、ピコ秒レーザまたはフェムト秒レーザ)の光パルスが光伝導層の一時的な超短伝導性を生じさせ、これら光伝導層は、外部電圧が印加されると、対応して短く強い電流パルスを発生させる。これらの電流パルス(すなわち、加速された電荷キャリア)が、テラヘルツ周波数領域の電磁波を放射する。
テラヘルツ受信機では、電磁テラヘルツパルスが光伝導体において電圧を誘起し、これら電圧は、同時にフェムト秒光パルス(プローブパルス)が光伝導層において伝導性を生じさせた場合にのみ、電流を発生させる。受信したテラヘルツパルスと光プローブパルスの間の時間的なずれにより、テラヘルツ送信機によって発せられるテラヘルツ信号は、コヒーレントに検出することが可能であり、つまり、振幅情報および位相情報の両方を含む信号を発生させることができる。測定されたテラヘルツ放射のフーリエ変換により、周波数スペクトルを得ることができる。
近年、固定されたレーザと、ファイバ結合型の可動な送信モジュールおよび可動な受信モジュールとを有するテラヘルツシステムが、THz分光装置において標準的になってきた。ただし、この分野における多くの産業的用途においては非破壊試験が好まれ、インラインプロセスモニタリングでは、試験される試料の一方側にしかアクセスすることができない。したがって、反射配置の測定が必要とされている。このような測定では、放射されたTHz放射が試料表面から送信機の方向またはその近くに反射される。別個の送信機および検出装置を用いるTHz反射測定は、一般的に複数の光学素子を必要とするので、コストが高く、セットアップが複雑となる。さらに、垂直に近い入射での測定であれば、発信されて反射されたTHzビームに対して同一の光学素子を用いることができ、小さい観察窓を介した測定が可能となるであろう。したがって、テラヘルツ送信機とテラヘルツ受信機とを近接して備える装置が求められている。
テラヘルツトランシーバ(すなわち、テラヘルツ送信機とテラヘルツ受信機とを備える装置)は、例えば、非特許文献1に開示されている。テラヘルツ送信機およびテラヘルツ受信機はいずれも、「H」字形の光伝導性のアンテナ、すなわち、(実際のアンテナを構成する)水平方向のダイポール部に接続された2つの垂直方向の給電線を有するアンテナを備える。アンテナが対称的なH字形の構成を有するため、反対方向の電流に起因する放射は、アンテナ平面に対して垂直な遠方界において相殺される。さらに、給電線の端部における反射が観測窓の外に移動する可能性があるので、給電線の長さは数mmが好適である。テラヘルツ送信機のアンテナとテラヘルツ受信機のアンテナは、給電線に対して垂直な方向において互いに隣接して配置される。送信アンテナは、物体に対してテラヘルツ放射を照射するために使用され、受信アンテナは、物体によって反射されたテラヘルツ放射を検出するために使用される。PCAは、テラヘルツ放射を自由空間に結合し、かつ自由空間をテラヘルツ放射に結合するために、シリコンレンズに取り付けられる。ここで、前方向および後方向のテラヘルツビームに対して同一の光学部品が使用される。そのため、これらのアンテナは、互いに対して可能な限り近くに配置する必要がある。しかしながら、このような配置は、2つのアンテナ間にクロストーク(特に、テラヘルツ放射に対するクロストークおよび/またはアンテナにおける電流によって誘起されるクロストーク)を生じさせる。アンテナ信号を分離するために機械式のチョッパが使用され、これらのアンテナ信号はロックイン方式を用いて検出される。しかしながら、ロックイン方式を用いたとしても、信号の質が十分でないことが多い。
H. S. Bark, Y. B. Ji, S. J. Oh, S. K. Noh, T. I. Jeon, "Optical fiber coupled THz transceiver(光ファイバが結合したテラヘルツトランシーバ)", Proc. 40th International Conference on Infrared Millimeter, and Terahertz Waves (IRMMW-THz), 2015
本発明の課題は、テラヘルツトランシーバの送信アンテナと受信アンテナの間のクロストークを低減することである。
本発明によれば、
− 第1のアンテナと第2のアンテナを少なくとも備え、
− 前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのいずれか一方または両方が、ダイポール部を備えるダイポールアンテナであり、
− 前記ダイポール部はギャップを有し、このギャップを介して光伝導性材料に光を照射するものであり、
− 前記ダイポール部の第1の終端が第1給電線に接続されており、前記ダイポール部の第2の終端が第2給電線に接続されており、前記第1および第2の給電線は前記ダイポール部に対してある角度をなして(例えば、垂直に)延びており、
− 前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのいずれか一方または両方は非対称な設計(asymmetric design)であり、前記ダイポール部の一方側において延びる少なくとも1つの前記給電線の第1部分が、前記ダイポール部の他方側において延びる当該少なくとも1つの給電線の第2部分よりも長く、かつ/または、少なくとも1つの前記給電線が前記ダイポール部の一方側においてのみ延びている、テラヘルツトランシーバが提供される。
このため、前記第1および第2の(光伝導性)アンテナは、いずれも従来のH字形ではない。むしろ、前記給電線の部分であって、前記水平方向のダイポール部の一方側における部分(または2つの給電線の部分)は、前記給電線の部分であって、前記ダイポール部の他方側における部分よりも短く、または、前記アンテナは、前記ダイポール部の一方側においてのみ延びる給電線(または、例えば2つの給電線)を備える(これにより、H字形のアンテナではなく、U字型のアンテナがもたらされてもよい)。例えば、前記第1部分の長さは、前記少なくとも1つの給電線の前記第2部分の長さの少なくとも2倍、少なくとも3倍、または少なくとも5倍である。なお、前記アンテナの前記第1部分および前記第2部分は、前記ダイポール部に直交する方向において互いに反対側である、前記ダイポール部の互いに異なる側に延びている。前記ダイポール部は、前記ギャップに隣接する第1および第2の電気伝導性材料の(例えば金属製および/またはストリップ状)部分を含んでいてもよい(または、この部分から構成されてもよい)。
アンテナの前記非対称な設計は、単一のアンテナを最適化するために用いられる従来のルールとは異なっているかもしれない。しかし、最適化設計ルールから逸脱することで、近接するアンテナ間のクロストークを低減することができるので、従来の最適化設計ルールからの逸脱が容認できる。前記2つのアンテナの少なくとも一方に非対称なアンテナ設計を用いることにより、前記アンテナを近接して配置して、テラヘルツ放射の送信および受信に同一の光学部品を使用し、アンテナ間のクロストークを低減することが可能である。さらに、クロストークが低減されるため、より小さい光学部品を使用してもよく、テラヘルツ放射を速やかに、かつ例えばロックインセットアップを使用せずに検出することができる。前記アンテナは、前記光伝導性材料に電気的に接続された電気伝導性(例えば、金属製)の構造によって実現されてもよい。例えば、前記ダイポール部の前記第1および第2部分は、前記光伝導性材料に接続され、前記ダイポール部の前記第1および第2部分は、前記光伝導性材料に側方から(側面で)隣接していてもよく、かつ/または、少なくとも部分的に前記光伝導性材料に配置されていてもよい。
例えば、前記第1および第2のアンテナはいずれも非対称な設計であり、前記第1のアンテナの前記給電線の前記長い部分または前記給電線全体が、前記第2のアンテナの前記給電線の長い部分または前記給電線全体とは反対方向を向くように、前記アンテナが配置されている。換言すれば、前記アンテナ同士の前記給電線は反対方向を向いており、これにより、前記アンテナの給電線と平行な方向にこれらアンテナが互いにずれて(例えば、一方が少なくとも部分的に他方の下にあるように)配置することができる。そのため、前記2つのアンテナの前記アンテナアームの間にショートカットを生じさせることなく、かつ、前記給電線の間において一定の距離を管理することなく、前記2つのアンテナの前記励起点を互いに可能な限り近づけて、給電線間のクロストークを低減することができる。特に、前記第1および第2のアンテナは、少なくとも部分的に、前記給電線に対して平行に(前記アンテナのダイポール部に対して垂直に)延びて一列に配置されてもよい(例えば、上述したように、一方が少なくとも部分的に他方の下にある)。
本発明は、さらに、第1のアンテナと第2のアンテナのいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバであって、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのいずれか一方または両方は、2つの平行なストリップラインのみから構成されるテラヘルツストリップラインアンテナであり、前記ストリップラインは、光伝導性材料に電気的に接続されているテラヘルツトランシーバに関する。例えば、前記ストリップラインは、少なくとも部分的に前記光伝導性材料に配置されており、かつ/または、前記光伝導性材料に側方から隣接している。この種類のテラヘルツアンテナは、前記ダイポール部の前記ギャップを前記給電線の間の距離と等しくなるまで拡大することによって、上記のテラヘルツダイポールアンテナから得られると考えることができる。そのため、前記テラヘルツストリップラインアンテナを、前記ダイポール部が前記給電線の間の前記光伝導性材料のみによってもたらされる変形テラヘルツダイポールアンテナとして考えてもよい。
当然ながら、前記2つのアンテナのうちの一方のみをストリップラインアンテナとし、他方のアンテナを異なる形式のアンテナ、特に、上記のダイポールアンテナとすることも可能である。
本発明に係るテラヘルツトランシーバの前記アンテナの一方は送信アンテナであってもよく、他方のアンテナは受信アンテナであってもよい。
前記第1および第2のアンテナは、共通の基板(例えば、リン化インジウム基板)にモノリシックに集積化されていてもよい。
また、前記第1のアンテナの励起領域と前記第2のアンテナの励起領域の間の距離は、100μm未満,50μm未満、または25μm未満である。
本発明は、また、第1のアンテナと第2のアンテナのいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバ(特に、上記のように構成されたテラヘルツトランシーバ)に関し、前記テラヘルツトランシーバが、第1の光ファイバからの光を前記第1のアンテナの励起領域に結合し、かつ、第2の光ファイバからの光を前記第2のアンテナの励起領域に結合するように構成された結合要素を備える。
例えば、前記結合要素は、前記第1の光ファイバからの光を前記第1のアンテナの前記励起領域に向かって案内する第1の集積型光導波路と、前記第2の光ファイバからの光を前記第2のアンテナの前記励起領域に向かって案内する第2の集積型光導波路とを備える。前記結合要素は、導波路チップ(例えば、SOIまたはポリマーチップ)を用いて実現されてもよい。
さらに、前記結合要素は、前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナの前記励起点に対する前記結合要素の位置が、少なくとも基本的に一定であるように取りつけられてもよい。例えば、前記結合要素は、前記アンテナおよび/または前記アンテナが配置される基板に、例えば接着剤を用いて固定されている。
本発明に係るテラヘルツトランシーバは、さらに、前記アンテナの一方が発するテラヘルツ放射を物体に投影し、かつ、前記物体で反射されたテラヘルツ放射を前記アンテナの他方に投影する光学装置を備えていてもよい。特に、前記光学装置は、(例えば、シリコン製の)少なくとも1つのレンズを備える。さらに、前記アンテナ基板の裏側は、このレンズの(例えば、平坦な)後面に取り付けられてもよい。これにより、前記テラヘルツ放射を自由空間に結合すること、および、自由空間からの前記テラヘルツ放射を前記アンテナに結合することが支援される。
前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを、同一の基板(チップ)において近接させてかつモノリシックに集積化して配置すると、前記送信機が発生する電流に起因する電気的なクロストークが、この共通の基板によって、前記受信機に影響を与える可能性がある。
本発明の他の実施形態によると、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの間の領域には、光伝導性材料が存在しない。これにより、前記送信機が発生する電流に起因し、かつ(送信アンテナおよび受信アンテナが近接して同一の基板に配置されている場合)この共通の基板を介して前記受信機に影響を与え得る電気的なクロストークを低減することができる。例えば、この光伝導性材料は、前記第1および第2のアンテナの間において少なくとも部分的に取り除かれている。
例えば、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのいずれか一方または両方の励起領域は、光伝導性のメサ構造によって形成されている。この構成は、ダイポールアンテナおよびストリップラインアンテナに用いられてもよい。なお、テラヘルツダイポールアンテナの「励起領域」は、光放射によって光伝導性材料が励起されるダイポール部のギャップの領域である。上記のストリップラインアンテナについては、前記励起領域は前記2つのストリップラインの間に位置している。
前記光伝導性材料は、例えば複数のエピタキシャル層を備え、これらエピタキシャル層は、(例えば、Beや、Feのような遷移元素をドープした)InGaAs,InGaAsP、および/またはInAlAs等からなり、かつ、例えば、分離基板または半分離基板(リン化インジウム基板など)に配置されている。
本発明は、また、上述のテラヘルツトランシーバと、光パルス(例えば、ピコ秒もしくはフェムト秒パルス)または連続光ビート信号であって、前記第1および第2のアンテナの前記励起領域に放射される光パルスまたは連続光ビート信号を発生させるように構成された光源とを備えるテラヘルツトランシーバ装置に関する。発生される前記光パルスまたは前記光ビート信号の波長は、1000nmから1700nmの間、1250nmから1350nmの間、または1500nmから1650nmの間であってもよい。
前記テラヘルツトランシーバ装置は、さらに、受信アンテナとして作動する、前記アンテナの一方の信号を評価する評価装置を備えていてもよく、前記評価装置は、ロックイン方式を用いずに、アンテナ信号を評価するように構成されている。
さらに、前記テラヘルツトランシーバ装置は、上記の結合要素を有するトランシーバを含んでもよく、前記第1および第2の光導波路は、この結合要素に固定されていてもよい。
以下において、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
先行技術のテラヘルツトランシーバの上面図である。 本発明の第1実施形態に係るテラヘルツトランシーバである。 本発明の第2実施形態に係るテラヘルツトランシーバである。 本発明の第3実施形態に係るテラヘルツトランシーバである。 本発明の第4実施形態に係るテラヘルツトランシーバである。 本発明の第6実施形態に係るテラヘルツトランシーバである。 本発明の一実施形態に係るテラヘルツトランシーバを備えるテラヘルツトランシーバ装置の概略図である。
図1に示される先行技術のトランシーバ10は、H字形の送信アンテナ20の形態の第1のアンテナと、同様にH字形の受信アンテナ30の形態の第2のアンテナとを備える。これらの送信・受信アンテナ20,30はいずれも、光伝導層14上に配置されており、光伝導層14は基板13上に配置されている。基板13は、送信および受信アンテナ20,30の両方を支持している。
これらアンテナ20,30は(図1において水平方向を向く)ダイポール部200,300をそれぞれ備え、ダイポール部200は2つの金属製のストリップ状部分220,221を有し,ダイポール部300は2つの金属製のストリップ状部分320,321を有する。ストリップ状部分220,221はダイポール部200の光伝導性ギャップ222と隣接し,ストリップ状部分320,321はダイポール部300の光伝導性ギャップ322と隣接している。
また、(図1において垂直方向を向く)給電線201a,201bがダイポール部(送信アンテナ20)に電圧を印加するためにダイポール部200の金属部分220,221の終端に連結され、(図1において垂直方向を向く)給電線301a,301bがダイポール部(送信アンテナ20)に電圧を印加するためにダイポール部(受信アンテナ30)における電圧を検出するためにダイポール部300の金属部分320,321の終端に連結されている。ダイポール部200,300の長さは、100μm未満であってもよい。給電線201a,201bおよび給電線301a,301bはそれぞれダイポール部200,300の両側を延びている。ここで、アンテナ20,30は、アンテナ20,30の励起領域202,302の間の距離が小さくなるように互いに近接して配置されている。よって、送信アンテナ20の給電線201bは、その長さ全体(通常、数mm)にわたって、受信アンテナ30の給電線301aの近傍に位置しており、これにより、アンテナ20,30の間において(図1において矢印CTで示されるように)顕著なクロストークを生じさせる。
図2は、本発明の一実施形態に係るテラヘルツトランシーバ1の上面図である。テラヘルツトランシーバ1は、送信部11と、受信部12とを備える。送信部11は送信アンテナ111を備え、受信部12は受信アンテナ112を備え、これら送信および受信アンテナ111,112は、共通の基板13に配置されている。より具体的には、アンテナ111,112は、基板13に設けられた光伝導層14に配置されている。
アンテナ111,112はそれぞれダイポール部113,114を備える。ダイポール部113は、2つの金属製のストリップ状部分1130,1131によって形成される光伝導性ギャップ115を有し、ダイポール部114は、2つの金属製のストリップ状部分1140,1141によって形成される光伝導性ギャップ116を有する。ギャップ115,116は、光伝導層14に対して光放射(パルス状の光放射または連続ビート信号など)を照射するために使用され、放射された光が、図2において黒丸で示される励起領域117,118を形成する。
さらに、送信アンテナ111は、ダイポール部113に電圧を加える第1および第2給電線119a,119bを備え、各給電線119a,119bは、ダイポール部113の前記部分1130,1131の終端に接続されている。送信アンテナ111は非対称な設計であり、給電線119a,119bがダイポール部113の同一の側を延びており、ダイポール部113の他方側においては給電線つまり給電線のいかなる部分も延在していない。このため、送信アンテナ111は、先行技術の「H」字型の形状ではなく「U」字型の形状を有する。
受信アンテナ112は、ダイポール部114の前記部分1140,1141の終端に接続された2つの給電線120a,120bを備え、給電線120a,120bは、送信アンテナ111の給電線119a,119bと同様に、ダイポール部114の一方側にのみ配置されている。なお、アンテナ111,112は、必ずしも完全なU字型でなくてもよい。むしろ、これらのアンテナは、意図する機能に応じて最適化されてもよい。例えば、受信アンテナにおいて、ダイポール部のギャップ116は、光ビームがこのギャップのほとんどの部分を照らすように設計されてもよい。送信アンテナにおいて、光伝導性ギャップを大きくして、より大きな電圧をダイポール部に印加し、電荷キャリアためにより長い加速路を提供してもよい。
アンテナ111,112は、送信アンテナ111の給電線119a,119bが、受信アンテナ12とは反対方向を向くように配置されている。さらに、アンテナ111,112は、垂直方向(給電線と並行な方向)および水平方向(給電線に直交する方向)の両方に対してずらして配置されていることにより、送信アンテナ111の給電線119a,119bと受信アンテナ112の給電線120a,120bの間の距離が大きくなるので、これらの給電線の間のクロストークが低減され、それによってアンテナ111,112間のクロストークが低減される。
図3には、アンテナ111,112の考え得る別の配置が示されている。この構成によれば、アンテナ111,112は、垂直方向に(すなわち、給電線119a,119b,120a,120bと平行な方向に)一列に配置されている。つまり、アンテナ111,112は、水平方向においてアンテナ111,112の間にずれがないか、または少なくとも僅かなずれしかないように配置されている。例えば、アンテナ111,112は、送信アンテナ111の給電線119a,119bが受信アンテナ112の給電線120a,120bと一直線に並ぶように配置されている。この構成を用いることで、物体に対してほとんど垂直(照射された放射と反射される放射との間の角度はゼロに近い)に、テラヘルツ放射が物体へと放射されるように、励起領域117,118間の距離を大幅に抑えることができる。
図4には、本発明のさらに別の実施形態に係るテラヘルツトランシーバ1が示されている。図4によると、受信アンテナ112のみがダイポールアンテナとして形成されている。すなわち、受信アンテナ112のみが、ダイポール部114と、このダイポール部114に接続された給電線120a,120bとを備えるアンテナである。一方、送信アンテナは、2つの平行なストリップライン125a,125bのみを有するストリップラインアンテナ110である。ストリップライン125a,125bは、励起領域126(すなわち、ストリップライン125a,125bの間のギャップ)を画定している。特に、アンテナ構造は、2つの平行なストリップライン125a,125bのみによって形成されている。図1から図3と同様に、アンテナ110,112は、共通の基板13(すなわち、光伝導層14を備える連続的な光伝導体)に配置されている。
さらに、アンテナ110,112は、互いに真上または真下に配置されている。つまり、アンテナ110,112には水平方向のずれがない。しかしながら、当然、アンテナ110,112は、図2と同様に、水平方向において少なくとも僅かに変位していてもよい。
図5には、図4の変形例が示されており、光伝導層14のないトレンチ127がアンテナ110,112の間に形成されるように、アンテナ110,112の間において光伝導層14が取り除かれている。トレンチ127はアンテナ110,112の間を電気的に絶縁する。基板13は、基板13を介して顕著な電流が生じないように、高い抵抗を有していてもよい。また、光伝導層14を取り除く領域を大きくすることも可能である。例えば、光伝導層14は、アンテナ110,112の励起領域126,116においてのみ維持される。これにより、励起領域126,116は光伝導性の(例えば、ストリップ状の)メサ構造128,129(図6を参照)を有する。図6によると、ストリップライン125a,125bは光伝導性のメサ構造128の側方に隣接しており、ダイポールアンテナ12のダイポール部114の金属部分1140,1141が、このメサ構造129に隣接している。
当然ながら、図5および図6の実施形態は、2つのダイポールアンテナを使用して、かつ/または、さらに水平方向にアンテナをずらして配置することによって、実現されることも可能である。
図7には、本発明の実施形態に係るトランシーバ1を備えるトランシーバ装置100が概略的に示されている。例えば、トランシーバ1は、図1から図6のトランシーバの構成要素を備える。つまり、トランシーバ1は、送信部11と受信部12とを備え、送信部11は送信アンテナ111を有し、受信部12は受信アンテナ112を有する。アンテナ111,112は、基板13に設けられた光伝導層14に配置されている。
トランシーバ装置100は、第1および第2の光ファイバ21,22をさらに備える。第1の光ファイバ21は、送信アンテナ111の励起領域117に向かって(例えば、パルスレーザが発生する光パルス201の形態の)光を案内するように構成されて配置されている。第2の光ファイバ22は、受信アンテナ112の励起領域118に向かって光パルス202を案内するように構成されて使用される。パルス202の時間的位置に対するパルス201の時間的位置は、受信アンテナ112を使用して検出されるテラヘルツ放射を走査するために、変化させられてもよい。例えば、受信アンテナ112に送られるパルス202の時間位置は(図7において破線のパルス形状で示されるように)変化する。
光ファイバ21,22は結合要素4に接続されており、結合要素4は、第1および第2の集積型光導波路41,42を備える。パルス201は第1の光ファイバ21から第1の集積型光導波路41に連結され、集積型光導波路41は、送信アンテナ111の励起領域117に向かってパルス201を案内するように形成されている。第2の集積型光導波路42は、受信アンテナ112の励起領域118に向かって光パルス202を運ぶ。例えば、光ファイバ21,22は、一例として接着によって、結合要素4に接続されている。さらに、第1および第2の集積型光導波路41,42は、逆方向に広がる湾曲部411,421を有し、そのため、集積型導波路41,42の入力端部412,422の間の距離が、出力端部413,423の間の距離よりも大きくなっている。これにより、(例えば、直径が少なくとも125μmの)光ファイバ21,22を結合要素4の前側に接続することができる。結合要素4(例えば、SOIまたはポリマーチップ)は、(基板13と、光伝導層14と、アンテナ111,112とを備える)アンテナチップに対して揃えられて固定されている。トランシーバ1は、保護ハウジング(図示せず)内に配置されてもよい。
また、トランシーバ装置100は、基板13の裏側(すなわち、アンテナ111,112とは反対方向に面する側)に隣接して配置された第1光学レンズ31を有する光学装置3を備える。レンズ31は、シリコンを含んでいてもよく、シリコンから構成されてもよい。さらに、光学装置3は、図7においてレンズ32で表されるテラヘルツ光学装置を備えていてもよい。このテラヘルツ光学装置は、レンズ32に対して代替的または付加的に、他のレンズやミラーなどを備えていてもよい。光学装置3は、送信アンテナ111が発するテラヘルツ放射TR1を物体Oに照射するために、かつ、物体Oから反射されるテラヘルツ放射TR2を受信アンテナ112に向かって照射するために使用される。反射されるテラヘルツ放射は、評価部5に入力される受信アンテナ112の出力信号を用いて、評価部5によって直接検出される。より具体的には、テラヘルツ放射の検出は、ロックイン方式を使用せずに行われてもよく、これにより、テラヘルツ放射TR1,TR2のビーム経路に機械式チョッパを設ける必要がなくなる。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
〔態様1〕
− 第1のアンテナ(111)と第2のアンテナ(112)を少なくとも備え、
− 前記第1のアンテナ(111)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方が、ダイポール部(113,114)を備えるダイポールアンテナであり、
− 前記ダイポール部(113,114)はギャップ(115,116)を有し、このギャップを介して光伝導性材料に光を照射するものであり、
− 前記ダイポール部(113,114)の第1の終端が第1の給電線(119a,120a)に接続されており、前記ダイポール部(113,114)の第2の終端が第2の給電線(119b,120b)に接続されており、前記第1および第2の給電線(119a,119b,120a,120b)は前記ダイポール部(113,114)に対してある角度をなして延びているテラヘルツトランシーバにおいて、
− 前記第1のアンテナ(111)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方は非対称な設計であり、前記ダイポール部(113,114)の一方側において延びる少なくとも1つの前記給電線(119a,119b,120a,120b)の第1部分が、前記ダイポール部(113,114)の他方側において延びる前記少なくとも1つの給電線(119a,119b,120a,120b)の第2部分よりも長く、かつ/または、少なくとも1つの前記給電線(119a,119b,120a,120b)が前記ダイポール部(113,114)の一方側においてのみ延びていることを特徴とするテラヘルツトランシーバ。
〔態様2〕
態様1に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1部分の長さは、前記少なくとも1つの給電線(119a,119b,120a,120b)の前記第2部分の長さの少なくとも2倍、少なくとも3倍、または少なくとも5倍であるテラヘルツトランシーバ。
〔態様3〕
態様1または2に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記ダイポール部(113,114)は、前記ギャップ(115,116)に隣接する第1および第2の電気伝導性材料の部分(1130,1131,1140,1141)を含むテラヘルツトランシーバ。
〔態様4〕
態様1から3のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)はいずれも非対称な設計であり、前記少なくとも1つの給電線の前記長い部分または前記給電線(119a,119b)全体が、前記第2のアンテナ(112)の前記給電線の長い部分または前記給電線(120a,120b)全体とは反対方向を向くように、前記第1および第2のアンテナ(111,112)が配置されているテラヘルツトランシーバ。
〔態様5〕
態様1から4のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)は、前記給電線(119a,119b,120a,120b)と平行な方向に互いにずれているテラヘルツトランシーバ。
〔態様6〕
態様1から5のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)は、少なくとも部分的に、前記給電線(119a,119b,120a,120b)に対して平行に延びて一列に配置されているテラヘルツトランシーバ。
〔態様7〕
態様1から6のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、共通の基板(13)にモノリシックに集積化されているテラヘルツトランシーバ。
〔態様8〕
態様1から7のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1のアンテナ(111)の励起領域(117)と前記第2のアンテナ(112)の励起領域(118)の間の距離は、100μm未満,50μm未満、または25μm未満であるテラヘルツトランシーバ。
〔態様9〕
態様1から8のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、少なくとも部分的に前記光伝導性材料(14)に配置されており、かつ/または、前記光伝導性材料(14)に側方から隣接しており、前記第1および第2のアンテナの間の領域(127)には、前記光伝導性材料(14)が存在しないテラヘルツトランシーバ。
〔態様10〕
態様9に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記領域(127)は、電気的な絶縁トレンチを形成しているテラヘルツトランシーバ。
〔態様11〕
態様1から10のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナ(110,111,112)のいずれか一方または両方の前記励起領域(117,118)は、光伝導性のメサ構造(128,129)を有するテラヘルツトランシーバ。
〔態様12〕
態様1から11のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、少なくとも部分的に光伝導性材料(14)に配置されており、前記光伝導性材料(14)は、InGaAsエピタキシャル層,InGaAsPエピタキシャル層、および/またはInAlAsエピタキシャル層を備えるテラヘルツトランシーバ。
〔態様13〕
第1のアンテナ(111)と第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバ(特に、態様1から12のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバ)であって、
第1の光ファイバ(21)からの光を前記第1のアンテナ(111)の励起領域(117)に結合し、かつ、第2の光ファイバ(22)からの光を前記第2のアンテナ(112)の励起領域(118)に結合するように構成された結合要素(4)を備えることを特徴とするテラヘルツトランシーバ。
〔態様14〕
態様13に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)が、前記第1の光ファイバ(21)からの光を前記第1のアンテナ(111)の前記励起領域(117)に向かって案内する第1の集積型光導波路(41)と、前記第2の光ファイバ(22)からの光を前記第2のアンテナ(112)の前記励起領域(118)に向かって案内する第2の集積型光導波路(42)とを備えるテラヘルツトランシーバ。
〔態様15〕
態様13または14に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)は、前記第1および第2のアンテナ(111,112)の前記励起点(117,118)に対する前記結合要素(4)の位置が、少なくとも実質的に一定であるように取り付けられているテラヘルツトランシーバ。
〔態様16〕
態様13から15のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)は、少なくとも部分的に、InP,シリコン、またはポリマーから作製されているテラヘルツトランシーバ。
〔態様17〕
態様13から16のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、前記第1および第2の光ファイバ(21,22)は、前記結合要素(4)に固定されているテラヘルツトランシーバ装置。
〔態様18〕
第1のアンテナ(110)と第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバ(特に、態様1から17のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバ)であって、
前記第1のアンテナ(110)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方は、2つの平行なストリップライン(125a,125b)のみから構成されるテラヘルツストリップラインアンテナであり、前記ストリップライン(125a,125b)は、光伝導性材料に電気的に接続されているテラヘルツトランシーバ。
〔態様19〕
態様1から17のいずれか一態様に従属する態様18に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記アンテナの一方(112)が非対称なダイポールアンテナであり、前記アンテナの他方(110)がストリップラインアンテナであるテラヘルツトランシーバ。
〔態様20〕
態様1から19のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、さらに、前記アンテナ(111,112)の一方が発するテラヘルツ放射を物体(O)に投影し、かつ、前記物体(O)で反射されたテラヘルツ放射を前記アンテナ(111,112)の他方に投影する光学装置(3)を備えるテラヘルツトランシーバ。
〔態様21〕
態様1から20のいずれか一態様に記載のテラヘルツトランシーバと、
光パルス(201,202)または連続光ビート信号であって、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)の前記励起領域(117,128,126)に放射される光パルス(201,202)または連続光ビート信号を発生させるように構成された光源とを備えるテラヘルツトランシーバ装置。
〔態様22〕
態様21に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、発生される前記光パルス(201,202)または前記光ビート信号の波長が、1000nmから1700nmの間、1250nmから1350nmの間、または1500nmから1650nmの間であるテラヘルツトランシーバ装置。
〔態様23〕
態様22に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、さらに、受信アンテナとして作動する、前記アンテナの一方(112)の信号を評価する評価装置(5)を備え、前記評価装置(5)は、ロックイン方式を用いずに、アンテナ信号を評価するように構成されているテラヘルツトランシーバ装置。

Claims (23)

  1. − 第1のアンテナ(111)と第2のアンテナ(112)を少なくとも備え、
    − 前記第1のアンテナ(111)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方が、ダイポール部(113,114)を備えるダイポールアンテナであり、
    − 前記ダイポール部(113,114)はギャップ(115,116)を有し、このギャップを介して光伝導性材料に光を照射するものであり、
    − 前記ダイポール部(113,114)の第1の終端が第1の給電線(119a,120a)に接続されており、前記ダイポール部(113,114)の第2の終端が第2の給電線(119b,120b)に接続されており、前記第1および第2の給電線(119a,119b,120a,120b)は前記ダイポール部(113,114)に対してある角度をなして延びているテラヘルツトランシーバにおいて、
    − 前記第1のアンテナ(111)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方は非対称な設計であり、前記ダイポール部(113,114)の一方側において延びる少なくとも1つの前記給電線(119a,119b,120a,120b)の第1部分が、前記ダイポール部(113,114)の他方側において延びる前記少なくとも1つの給電線(119a,119b,120a,120b)の第2部分よりも長く、かつ/または、少なくとも1つの前記給電線(119a,119b,120a,120b)が前記ダイポール部(113,114)の一方側においてのみ延びていることを特徴とするテラヘルツトランシーバ。
  2. 請求項1に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1部分の長さは、前記少なくとも1つの給電線(119a,119b,120a,120b)の前記第2部分の長さの少なくとも2倍、少なくとも3倍、または少なくとも5倍であるテラヘルツトランシーバ。
  3. 請求項1または2に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記ダイポール部(113,114)は、前記ギャップ(115,116)に隣接する第1および第2の電気伝導性材料の部分(1130,1131,1140,1141)を含むテラヘルツトランシーバ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)はいずれも非対称な設計であり、前記少なくとも1つの給電線の前記長い部分または前記給電線(119a,119b)全体が、前記第2のアンテナ(112)の前記給電線の長い部分または前記給電線(120a,120b)全体とは反対方向を向くように、前記第1および第2のアンテナ(111,112)が配置されているテラヘルツトランシーバ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)は、前記給電線(119a,119b,120a,120b)と平行な方向に互いにずれているテラヘルツトランシーバ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(111,112)は、少なくとも部分的に、前記給電線(119a,119b,120a,120b)に対して平行に延びて一列に配置されているテラヘルツトランシーバ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、共通の基板(13)にモノリシックに集積化されているテラヘルツトランシーバ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1のアンテナ(111)の励起領域(117)と前記第2のアンテナ(112)の励起領域(118)の間の距離は、100μm未満,50μm未満、または25μm未満であるテラヘルツトランシーバ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、少なくとも部分的に前記光伝導性材料(14)に配置されており、かつ/または、前記光伝導性材料(14)に側方から隣接しており、前記第1および第2のアンテナの間の領域(127)には、前記光伝導性材料(14)が存在しないテラヘルツトランシーバ。
  10. 請求項9に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記領域(127)は、電気的な絶縁トレンチを形成しているテラヘルツトランシーバ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナ(110,111,112)のいずれか一方または両方の前記励起領域(117,118)は、光伝導性のメサ構造(128,129)を有するテラヘルツトランシーバ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)は、少なくとも部分的に光伝導性材料(14)に配置されており、前記光伝導性材料(14)は、InGaAsエピタキシャル層,InGaAsPエピタキシャル層、および/またはInAlAsエピタキシャル層を備えるテラヘルツトランシーバ。
  13. 第1のアンテナ(111)と第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバ(特に、請求項1から12のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバ)であって、
    第1の光ファイバ(21)からの光を前記第1のアンテナ(111)の励起領域(117)に結合し、かつ、第2の光ファイバ(22)からの光を前記第2のアンテナ(112)の励起領域(118)に結合するように構成された結合要素(4)を備えることを特徴とするテラヘルツトランシーバ。
  14. 請求項13に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)が、前記第1の光ファイバ(21)からの光を前記第1のアンテナ(111)の前記励起領域(117)に向かって案内する第1の集積型光導波路(41)と、前記第2の光ファイバ(22)からの光を前記第2のアンテナ(112)の前記励起領域(118)に向かって案内する第2の集積型光導波路(42)とを備えるテラヘルツトランシーバ。
  15. 請求項13または14に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)は、前記第1および第2のアンテナ(111,112)の前記励起点(117,118)に対する前記結合要素(4)の位置が、少なくとも実質的に一定であるように取り付けられているテラヘルツトランシーバ。
  16. 請求項13から15のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記結合要素(4)は、少なくとも部分的に、InP,シリコン、またはポリマーから作製されているテラヘルツトランシーバ。
  17. 請求項13から16のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、前記第1および第2の光ファイバ(21,22)は、前記結合要素(4)に固定されているテラヘルツトランシーバ装置。
  18. 第1のアンテナ(110)と第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方を備えるテラヘルツトランシーバ(特に、請求項1から17のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバ)であって、
    前記第1のアンテナ(110)と前記第2のアンテナ(112)のいずれか一方または両方は、2つの平行なストリップライン(125a,125b)のみから構成されるテラヘルツストリップラインアンテナであり、前記ストリップライン(125a,125b)は、光伝導性材料に電気的に接続されているテラヘルツトランシーバ。
  19. 請求項1から17のいずれか一項に従属する請求項18に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、前記アンテナの一方(112)が非対称なダイポールアンテナであり、前記アンテナの他方(110)がストリップラインアンテナであるテラヘルツトランシーバ。
  20. 請求項1から19のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバにおいて、さらに、前記アンテナ(111,112)の一方が発するテラヘルツ放射を物体(O)に投影し、かつ、前記物体(O)で反射されたテラヘルツ放射を前記アンテナ(111,112)の他方に投影する光学装置(3)を備えるテラヘルツトランシーバ。
  21. 請求項1から20のいずれか一項に記載のテラヘルツトランシーバと、
    光パルス(201,202)または連続光ビート信号であって、前記第1および第2のアンテナ(110,111,112)の前記励起領域(117,128,126)に放射される光パルス(201,202)または連続光ビート信号を発生させるように構成された光源とを備えるテラヘルツトランシーバ装置。
  22. 請求項21に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、発生される前記光パルス(201,202)または前記光ビート信号の波長が、1000nmから1700nmの間、1250nmから1350nmの間、または1500nmから1650nmの間であるテラヘルツトランシーバ装置。
  23. 請求項22に記載のテラヘルツトランシーバ装置において、さらに、受信アンテナとして作動する、前記アンテナの一方(112)の信号を評価する評価装置(5)を備え、前記評価装置(5)は、ロックイン方式を用いずに、アンテナ信号を評価するように構成されているテラヘルツトランシーバ装置。
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