JP6696967B2 - 監視装置及び動作検出方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、動物の頸部に取り付けたセンサで体を掻いたり体を振ったりする動作を検出することを目的とする。
本発明は、他の態様において、動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得する第1取得部と、前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出する検出部とを備え、前記第1取得部は、3軸の加速度を取得し、前記加速度の強度は、前記3軸の加速度の2乗和で表され、前記検出部は、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に、前記動作が行われたと判定し、前記基準ピーク強度は、2.0(G 2 )である監視装置を提供する。
好ましい態様において、前記第1取得部は、3軸の加速度を取得し、前記加速度の強度は、前記3軸の加速度の2乗和で表される。
好ましい態様において、前記基準ピーク強度は、2.0(G 2 )である。
好ましい態様において、前記動物の個体情報を取得する第2取得部を備え、前記基準ピーク強度及び前記基準頻度値のうち少なくともいずれか一方は、前記個体情報に基づいて補正される。
好ましい態様において、前記個体情報は、前記動物の種類、性別、体長、体重、飲食履歴、運動履歴、活動量、基礎代謝量、病気若しくは怪我の履歴又は現在の病気若しくは怪我の状態の情報を含む、前記動物の体力又は健康状態を表す。
好ましい態様において、前記検出部は、検出結果の正誤をユーザが評価した結果に基づいて、前記基準ピーク強度及び前記基準頻度値のいずれか又は両方の値を補正する。
好ましい態様において、前記検出部が検出した動作の履歴に基づいて、前記動物の健康状態を判定する判定部と、前記動物の健康状態が悪いと判定された場合に所定の宛先に通知する通知部とを備える。
好ましい態様において、前記判定部は、前記動物の健康状態が良いとユーザが判断したときに検出された動作の傾向とは異なる傾向の動作が検出された場合、前記動作が検出された頻度若しくは検出された前記動作の継続時間が閾値以上である場合、当該頻度若しくは当該継続時間が増加し続けている期間が閾値以上である場合、又は、当該頻度若しくは当該継続時間の増加率が閾値以上である場合に、前記動物の健康状態が悪いと判定する。
本発明は、他の観点において、動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得するステップと、前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出するステップとを有し、前記検出するステップにおいて、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に前記動作が行われたと判定し、前記基準頻度値は、1秒間に3回である動作検出方法を提供する。
本発明は、他の観点において、動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得するステップと、前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出するステップとを有し、前記加速度についての情報は3軸の加速度を示し、前記加速度の強度は前記3軸の加速度の2乗和で表され、前記検出するステップにおいて、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に前記動作が行われたと判定し、前記基準ピーク強度は、2.0(G 2 )である動作検出方法を提供する。
図1は本発明の一実施例に係る監視システム1の構成を表す。監視システム1は、動物を監視するためのコンピュータシステムである。監視システム1においては、例えばイヌやネコなどユーザが世話をしている動物が監視される。監視システム1は、センサ装置10と、サーバ装置20と、ユーザ端末30とを備え、これらの情報処理装置はネットワーク2によって接続される。ネットワーク2は、例えばインターネットや移動体通信網である。
図6は監視システム1において実現される機能構成を表す。センサ装置10は、測定部101を備え、ユーザ端末30は、表示部301と、受付部302とを備える。サーバ装置20は、第1取得部201と、第2取得部202と、検出部203と、判定部204と、記憶部205と、通知部206とを備える。
受付部302は、動物の個体情報の入力又は選択を受け付ける。個体情報とは、動物の個体に関連する情報のことであり、例えば性別や体長、体重などの情報である。受付部302は、例えば個体情報を入力及び選択させるための受付画像を表示部301に表示させる。
図7は受付画像の一例を表す。図7の例では、「個体情報を入力・選択してください。」という文字列と、「性別」、「体長」、「体重」などを入力する入力欄A1と、「病気にかかっていますか?」や「怪我をしていますか?」などの質問への回答を選択する回答欄A2(ラジオボタンなどで選択させる)とが表示部301に表示されている。
図17は表示された通知情報の一例を表す。この例では、表示部301に「通知がありました。あたなのペットは皮膚病になっている可能性があります。診察を受けさせることをお勧めします。」という文字列が表示されている。ユーザはこの通知情報を見ることで、自分のペットの健康状態が悪い(皮膚病にかかっている可能性がある)ことを知ることができる。
上述した実施形態は本発明の実施の一例に過ぎず以下のように変形させてもよい。また、実施形態及び以下に示す各変形例は必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
実施例ではイヌの掻く動作又は体を振る動作を検出したが、動作を検出する対象となる動物はこれに限らない。他にも、イヌ科の他の動物(キツネやタヌキなど)やネコ科の動物(ネコやライオン、トラなど)、イタチ科の動物(イタチやアナグマなど)、ウサギ科の動物、ネズミ科の動物(ネズミやハムスターなど)などを対象としてもよい。要するに、頸部にセンサ装置10を取り付けることが可能であり、イヌと同様に掻く動作及び体を振る動作を行う動物であれば、それらの動作を検出する対象となる。
実施例では、個体情報を用いて基準の閾値を補正する例として、動物の性別、体長、体重や現在の病気又は怪我の状態が個体情報として用いられる例を説明したが、これに限定されない。個体情報としては、例えば前述した動物の種類(イヌ科の動物やネコ科の動物など)が用いられてもよい。また、動物の飲食履歴(食事のメニュー)や運動履歴(散歩の頻度)、活動量(散歩の距離や時間)など、動物の活動の履歴が個体情報として用いられてもよい。また、例えば体重及び活動量から算出される基礎代謝量や、過去の病気又は怪我の履歴が個体情報として用いられてもよい。
判定部204は、実施例とは異なる方法で健康状態の良し悪しを判定してもよい。判定部204は、例えば、動物の健康状態が良いとユーザが判断したときに検出された動作の傾向とは異なる傾向の動作が検出された場合に、その動物の健康状態が悪いと判定する。この場合、健康状態が良いとユーザが判断した動物(センサ装置10が取り付けられた動物)から取得された加速度情報に基づく動作の検出を予め行っておく。そうして検出された動作の頻度や継続時間の平均値は、健康状態が良い動物の動作の傾向を表す。予め算出されたこれらの値を例えば記憶部22に記憶させておく。
動物の健康状態が悪くなるのは、図16の例で述べたような皮膚病にかかったときだけではない。他にも、ストレスを過度に受けた状態や水に濡れた状態、怪我をした状態、周囲が極端に寒い又は暑い状態である場合にも、健康状態が悪くなることがある。それぞれの状態において検出される動作の頻度や継続時間を測定しておいて、各状態のときとそうでない状態のときとを区別可能な閾値を定めることで判定部204が健康状態の良し悪しを判定してもよい。
判定部204は、単に動物の健康状態が悪いと判定するのではなく、どの程度悪いかということを判定してもよい。例えば図16に表す皮膚病の場合には、掻く動作の頻度(回/6時間)が50以上であると皮膚病にかかりつつあることを判定し、75以上であると皮膚病にかかったことを判定し、100以上であると皮膚病が重症化したことを判定する。これらの判定が行われると、それぞれ異なる通知情報が表示される。
第1閾値及び第2閾値がより適切な値になるようにユーザが精査できるようにしてもよい。例えば、検出部203は、検出結果の正誤をユーザが評価した結果に基づいて、第1閾値及び第2閾値のいずれか又は両方の値を変化させる。本変形例では、検出部203が掻く動作又は体を振る動作を検出するとその旨を通知部206に通知し、通知部206が、動作が検出された旨をユーザに通知する。ユーザ端末30の表示部301はこうして通知された通知情報を表示させる。
図21は評価用の画面の一例を表す。この例では、「あなたのペットが掻く動作又は体を振る動作を行ったことを通知しますか?」という文字列と、「はい」を表す操作子画像B11とが表示部301に表示されている。
実施例では、第1閾値及び第2閾値の両方について、取得された個体情報に応じて決定された値が用いられる例を説明したが、これに限らず、第1閾値及び第2閾値のうちのいずれかについて、取得された個体情報に応じて決定された値が用いられてもよい。その場合でも、両閾値とも固定する場合に比べれば、動物の頸部に取り付けたセンサで動作を検出する際に個体差による誤検出を少なくすることができる。
検出部203は、第1閾値及び第2閾値を用いないで動作を検出してもよい。例えば、動物が掻く又は体を振る動作を行ったときに得られる、加速度情報により表される加速度の強度の時間変化におけるピーク強度の値とそのピーク強度を有するピークの出現頻度の値とを所定の数式に代入して得られる値の範囲を実験で確かめておく。検出部203は、取得された加速度情報から得られるこの値が実験で確かめられた範囲に含まれている場合に、動物が掻く又は体を振る動作を行ったことを検出する。これ以外にも、動物が掻く又は体を振る動作を行ったときのピーク強度とピークの出現頻度とを分析してそれらの相関関係を見出すことができれば、その相関関係が再現される加速度情報が取得された場合に検出部203が動作を検出してもよい。
通知部206は、動物の健康状態が悪いと判定されたことを通知したが、これに限らない。通知部206は、例えば動物の健康状態が良いと判定されたことを通知してもよいし、掻く動作又は体を振る動作が検出されたことを通知してもよい。
実施例では通知情報は表示部301に表示されたが、これに限らない。ユーザ端末30が音声出力機能を有していれば音声で出力されてもよい。また、ユーザ端末30がバイブレーション機能を有していればユーザ端末30を振動させて通知があったことを知らせてもよい。ユーザ端末30は、動物の健康状態が悪いことをできるだけ早くユーザに気付かせるように動作することが望ましい。
図6に表す各部に相当する機能が実施例とは異なる装置によって実現されてもよい。
図22は本変形例における機能的構成の一例を表す。この例では、サーバ装置20が実現していた検出部203等の各機能をユーザ端末30aが実現している。この場合は、ユーザ端末30aが動物を監視するための監視装置として機能する。ユーザ端末30aは例えばBluetooth(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)の通信でセンサ装置10から送信されてくる加速度情報を取得する。図22の例では、例えばユーザ端末30aがセンサ装置10と通信可能になる度に動作の検出及び健康状態の判定が行われる。これにより、センサ装置10を取り付けた動物にユーザが近づく度にその動物の健康状態が判定されるので、目の前にいる動物の健康状態が悪いことにユーザが気付かないでいることを防ぐことができる。
本発明は、上述した監視装置(センサ装置、サーバ装置及びユーザ端末)の他、実施例で述べたセンサ装置やユーザ端末、上記の機能群を実現する他の装置などの各装置として捉えられるし、それらの各装置を備える動物の監視システムとしても捉えられる。
要するに、本発明は、動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得する取得部と、前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出する検出部とを備える装置を提供する。
また、本発明は、動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得するステップと、前記情報によって表される加速度の時間変化において、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出するステップとを有する、動物を監視する方法およびこの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
Claims (11)
- 動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得する第1取得部と、
前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出する検出部と
を備え、
前記検出部は、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に、前記動作が行われたと判定し、
前記基準頻度値は、1秒間に3回である
監視装置。 - 動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得する第1取得部と、
前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出する検出部と
を備え、
前記第1取得部は、3軸の加速度を取得し、
前記加速度の強度は、前記3軸の加速度の2乗和で表され、
前記検出部は、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に、前記動作が行われたと判定し、
前記基準ピーク強度は、2.0(G 2 )である
監視装置。 - 前記第1取得部は、3軸の加速度を取得し、
前記加速度の強度は、前記3軸の加速度の2乗和で表される
請求項1に記載の監視装置。 - 前記基準ピーク強度は、2.0(G2)である
請求項3に記載の監視装置。 - 前記動物の個体情報を取得する第2取得部を備え、
前記基準ピーク強度及び前記基準頻度値のうち少なくともいずれか一方は、前記個体情報に基づいて補正される
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の監視装置。 - 前記個体情報は、前記動物の種類、性別、体長、体重、飲食履歴、運動履歴、活動量、基礎代謝量、病気若しくは怪我の履歴又は現在の病気若しくは怪我の状態の情報を含む、前記動物の体力又は健康状態を表す
請求項5に記載の監視装置。 - 前記検出部は、検出結果の正誤をユーザが評価した結果に基づいて、前記基準ピーク強度及び前記基準頻度値のいずれか又は両方の値を補正する
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の監視装置。 - 前記検出部が検出した動作の履歴に基づいて、前記動物の健康状態を判定する判定部と、
前記動物の健康状態が悪いと判定された場合に所定の宛先に通知する通知部とを備える
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の監視装置。 - 前記判定部は、前記動物の健康状態が良いとユーザが判断したときに検出された動作の傾向とは異なる傾向の動作が検出された場合、前記動作が検出された頻度若しくは検出された前記動作の継続時間が閾値以上である場合、当該頻度若しくは当該継続時間が増加し続けている期間が閾値以上である場合、又は、当該頻度若しくは当該継続時間の増加率が閾値以上である場合に、前記動物の健康状態が悪いと判定する
請求項8に記載の監視装置。 - 動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得するステップと、
前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出するステップと
を有し、
前記検出するステップにおいて、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に前記動作が行われたと判定し、
前記基準頻度値は、1秒間に3回である
動作検出方法。 - 動物の頸部に取り付けられたセンサから加速度についての情報を取得するステップと、
前記情報によって表される加速度の時間変化において、ピーク強度について所定の条件を満たすピークの出現頻度に基づいて、前記動物が掻く又は体を振る動作を検出するステップと
を有し、
前記加速度についての情報は3軸の加速度を示し、
前記加速度の強度は前記3軸の加速度の2乗和で表され、
前記検出するステップにおいて、基準ピーク強度以上の強度を有するピークの出現頻度が基準頻度値以上である場合に前記動作が行われたと判定し、
前記基準ピーク強度は、2.0(G 2 )である
動作検出方法。
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