JP6696359B2 - 角度位置検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロボット等の回転軸の角度位置を検出する角度位置検出装置に関する。
従来、この種の角度位置検出装置において、エンコーダの回転軸と回転ディスクの取り付け時の偏心に起因する検出誤差を補正するものがある(特許文献1参照)。また、特許文献1に記載のものでは、モータの回転を、減速機を介して出力軸に伝達する構成において、出力軸エンコーダを設けている。そして、入力軸エンコーダの検出値に基づく角度位置と出力軸エンコーダの検出値に基づく角度位置との差を、減速機の弾性変形等によるねじれ角として補正している。
特開2015−194462号公報
しかしながら、偏心に起因する検出誤差の補正値を入出力軸エンコーダで検出しようとした場合でも、偏心分以外にもアーム自体の重さや、アームに取り付けるツール、ワーク等の重さにより、アームや減速機がたわんだりねじれたりした分が混ざって検出される。偏心は、エンコーダをアームに組み付けた後に決まるため、アーム影響分が混ざらないように分解したり、事前に検出したりすることは困難である。また、アーム影響分だけをロボットの設計値から幾何学的に算出することも可能だが、アーム長やロボット設置角度といった設計値と実機とのずれや、そもそも補正前のずれたアーム角度を元にずれを算出することになるといった事情から、補正値が正確には得られない。
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、エンコーダをアームに組み付け後に、検出誤差を補正することのできる角度位置検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
モータの回転が入力される減速機の入力軸の角度位置を検出する入力軸エンコーダと、前記減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置を検出する出力軸エンコーダと、を備える角度位置検出装置であって、
前記入力軸エンコーダにより検出された前記入力軸の角度位置に基づいて、前記所定軸の角度位置である入力側角度位置を算出する入力側角度位置算出部と、
前記モータに流れる電流に基づいて、前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出する負荷モーメント算出部と、
前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記所定軸の角度位置である出力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記出力軸エンコーダの検出誤差を算出する検出誤差算出部と、
前記検出誤差算出部により算出された前記検出誤差により、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置を補正する補正部と、
を備える。
上記構成によれば、入力軸エンコーダにより、モータの回転が入力される減速機の入力軸の角度位置が検出される。また、出力軸エンコーダにより、減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置が検出される。なお、所定軸は、減速機の出力軸に取り付けられた部材と一体で回転する軸であってもよいし、減速機の出力軸そのものであってもよい。
そして、入力側角度位置算出部により、入力軸エンコーダにより検出された入力軸の角度位置に基づいて、所定軸の角度位置である入力側角度位置が算出される。入力側角度位置は、入力軸の角度位置と減速機の減速比とに基づいて算出することができる。この入力側角度位置は、たわみ及び弾性変形によるねじれの影響を受けていない状態での所定軸の角度位置に相当する。
ここで、減速機を構成する部材がたわんだり弾性変形によりねじれたりした場合は、出力軸エンコーダにより検出される所定軸の角度位置が変化する。そして、減速機を構成する部材のたわみ角及び弾性変形によるねじれ角は、出力軸に作用する負荷モーメントが大きいほど大きくなり、減速機の剛性が低いほど大きくなる。これらのたわみ及びねじれによる検出角度位置の変化は、入力側角度位置算出部により算出された入力側角度位置と、出力軸エンコーダにより検出された所定軸の角度位置である出力側角度位置との差に相当する。また、出力軸に作用する負荷モーメントは、モータに流れる電流と相関を有しており、モータに流れる電流に基づき算出することができる。したがって、検出誤差算出部は、入力側角度位置算出部により算出された入力側角度位置と、出力軸エンコーダにより検出された出力側角度位置と、負荷モーメント算出部により算出された負荷モーメントと、減速機の剛性とに基づいて、出力軸エンコーダの検出誤差を算出することができる。
そして、補正部は、検出誤差算出部により算出された検出誤差により、出力軸エンコーダにより検出された出力側角度位置を補正する。このため、エンコーダをアームに組み付け後に個々の使用状態に応じて検出誤差が生じたとしても、エンコーダをアームに組み付け後に検出誤差を補正することができる。その結果、減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置を、正確に検出することができる。
モータの駆動トルクにより減速機の出力軸を静止させた状態では、モータの駆動トルクと減速機の出力軸に作用する負荷モーメントとが釣り合っている。このため、たわみ及びねじれによる検出角度位置の変化は、負荷モーメント及び減速機の剛性に基づき算出される角度位置の変化に等しくなる。
この点、第2の手段では、検出誤差算出部は、前記モータの駆動トルクにより前記出力軸を静止させた状態において、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記検出誤差を算出する。したがって、モータの駆動トルクにより減速機の出力軸を静止させた状態にすることにより、検出誤差を算出することができる。
モータを正回転させた時と逆回転させた時とでは、同一の角度位置であっても減速機の出力軸に作用する負荷モーメントが異なる。例えば、モータの回転方向によって、減速機で生じる摩擦力の大きさが異なったり、重力方向とアームの移動方向との関係が異なったりする。このため、モータに流れる電流はモータの回転方向に依存することとなり、モータの回転方向に応じて電流が受ける影響を考慮しなければ、モータに流れる電流に基づき負荷モーメントを適切に算出することができない。
この点、第3の手段では、負荷モーメント算出部は、前記出力軸のそれぞれの角度位置に、前記モータを正回転させた時に流れる電流と逆回転させた時に流れる電流との平均電流に基づいて、前記出力軸のそれぞれの角度位置における前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出する。このため、モータの回転方向による電流の変化を相殺することができ、モータに流れる電流に基づき負荷モーメントを適切に算出することができる。
そして、検出誤差算出部は、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置と、前記入力側角度位置に対応して前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記検出誤差を算出する。したがって、モータの駆動トルクにより減速機の出力軸を静止させた状態にする必要がなく、出力軸を回転させながら迅速に検出誤差を算出することができる。
モータの駆動トルクにより減速機の出力軸を静止させた状態にして検出誤差を算出する場合も、出力軸を回転させながら検出誤差を算出する場合も、出力軸の角度位置毎に検出誤差を算出する必要がある。このため、角度位置検出装置の動作を開始するまでに、長時間を要するおそれがある。
この点、第4の手段では、検出誤差算出部は、前記出力軸の角度位置に対応して予め測定された前記検出誤差をテーブルとして備えており、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置及び前記テーブルに基づいて前記検出誤差を算出する。したがって、角度位置検出装置の動作開始時に、出力軸の角度位置毎に新たに検出誤差を算出する必要がなく、角度位置検出装置の動作を迅速に開始することができる。
ロボット及びロボットコントローラを示す斜視図。 ロボットのアームの関節を示す模式図。 アームがたわむ状態を示す模式図。 負荷モーメントが作用しない状態において、入力側角度位置に対する偏心誤差の実測値及び算出値を求めた結果を示すグラフ。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、多関節ロボットの回転軸を接続する関節において、回転軸の角度位置を検出する角度位置検出装置に具現化している。
図1に示すように、ロボット10の動作状態は、ロボットコントローラ80により制御される。ロボット10は、例えば6軸の垂直多関節ロボットであり、アームとしての第1軸11及び第2軸12を備えている。
図2は、図1の円Aで囲む部分を拡大した模式図である。ロボット10のアームは、第1軸11、第2軸12、モータ20、減速機30、入力軸エンコーダ40、出力軸エンコーダ50等を備えている。
第1軸11には、モータ20及び減速機30が固定されている。モータ20の駆動軸は、減速機30へ回転を入力する入力軸21になっている。モータ20の駆動状態は、ロボットコントローラ80により制御される。モータ20には、入力軸21の角度位置を検出する入力軸エンコーダ40が取り付けられている。なお、減速機30はモータ20に固定されていてもよい。
入力軸エンコーダ40は、円板状のディスク41、検出素子42等を備えている。ディスク41は、入力軸21に同心状に取り付けられている。検出素子42は、入力軸エンコーダ40の筐体に取り付けられている。検出素子42は、ディスク41の検出面における外周縁部の所定位置に対向して配置されている。検出素子42は、ディスク41の角度位置に対応するオン・オフ信号を検出する。検出素子42により検出されたオン・オフ信号(すなわち角度位置)は、ロボットコントローラ80へ入力される。入力軸エンコーダ40として、透過型光学式エンコーダや、反射型光学式エンコーダ、磁気式エンコーダ等を採用することができる。
減速機30は、入力軸21の回転を所定の減速比で減速して、第2軸12の回転として出力する。すなわち、第2軸12(所定軸に相当)は、減速機30の出力軸と一体で回転する。減速機30として、波動歯車式の減速機や、遊星歯車式の減速機等を採用することができる。第2軸12には、第2軸12の角度位置を検出する出力軸エンコーダ50が取り付けられている。なお、出力軸エンコーダ50が、第1軸11あるいは減速機30に取り付けられた構成を採用することもできる。その場合は、出力軸エンコーダ50は、減速機30の出力軸(所定軸に相当)の角度位置を検出する。
出力軸エンコーダ50は、円板状のディスク51、検出素子52等を備えている。ディスク51は、第2軸12に取り付けられた検出軸31に同心状に取り付けられている。検出素子52は、出力軸エンコーダ50の筐体あるいは第1軸11に取り付けられている。検出素子52は、ディスク51の検出面における外周縁部の所定位置に対向して配置されている。検出素子52は、ディスク51の角度位置に対応するオン・オフ信号をそれぞれ検出する。検出素子52により検出されたオン・オフ信号(すなわち角度位置)は、ロボットコントローラ80へ入力される。出力軸エンコーダ50として、透過型光学式エンコーダや、反射型光学式エンコーダ、磁気式エンコーダ等を採用することができる。
入力軸21、ディスク41、検出軸31、及びディスク51は、同心状に配置されている。すなわち、入力軸21、ディスク41、検出軸31、及びディスク51の中心線は、軸線C1で一致している。ただし、入力軸21の中心と、検出軸31の中心又はディスク51の中心とは、アームへの入力軸エンコーダ40及び出力軸エンコーダ50の組み付け時に偏心が生じている。また、入力軸21の中心とディスク41の中心との偏心は予め解消されている、又は入力軸21の中心とディスク41の中心との偏心に起因する入力軸エンコーダ40の検出誤差は補正されているものとする。
ロボットコントローラ80は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、駆動回路等を含むマイクロコンピュータである。ロボットコントローラ80は、入力軸エンコーダ40や、出力軸エンコーダ50等の各種センサによる検出値を入力し、モータ20等の各種アクチュエータの駆動状態を制御する。ロボットコントローラ80は、入力軸エンコーダ40の検出素子42により検出されたオン・オフ信号に基づいて、ディスク41すなわち入力軸21の角度位置を算出する。そして、ロボットコントローラ80(入力側角度位置算出部に相当)は、入力軸21の角度位置及び減速機30の減速比に基づいて、第2軸12(検出軸31)の角度位置である入力側角度位置を算出する。この入力側角度位置は、たわみ及び弾性変形によるねじれの影響を受けていない状態での第2軸12の角度位置に相当する。また、ロボットコントローラ80(出力側角度位置算出部に相当)は、出力軸エンコーダ50の検出素子52により検出されたオン・オフ信号に基づいて、ディスク51すなわち第2軸12の角度位置である出力側角度位置を算出する。なお、入力軸エンコーダ40、出力軸エンコーダ50、及びロボットコントローラ80により、角度位置検出装置が構成されている。
図3は、ロボット10のアームがたわむ状態を示す模式図である。同図に示すように、アームの第2軸12には、第2軸12自体の質量や、アームに取り付けられるツールの質量、把持するワークの質量等に相当する質量Wにより負荷F(重力)が作用する。負荷Fにより第2軸12に負荷モーメントが作用すると、減速機30や第2軸12の剛性に応じてたわみが生じる。なお、第2軸12をねじる方向の外力が第2軸12に作用する場合は、第2軸12に弾性変形によるねじれが生じる。そして、減速機30や第2軸12のたわみ角及び弾性変形によるねじれ角は、第2軸12に作用する負荷モーメントが大きいほど大きくなり、減速機30や第2軸12の剛性が低いほど大きくなる。こうしたたわみやねじれにより、出力軸エンコーダ50により検出される第2軸12の角度位置θが変化し、検出誤差が生じることとなる。
そこで、本実施形態では、ロボットコントローラ80(負荷モーメント算出部、検出誤差算出部、補正部に相当)は、以下のように出力軸エンコーダ50により検出された第2軸12の角度位置(出力側角度位置θout)を補正する。
出力側角度位置θoutは、第2軸12の真の角度位置θa(第1軸11に対する角度位置)と、組み付け時の偏心に起因する偏心誤差Δθeとの複合になっている。なお、角度位置θaは、上記質量Wに作用する重力により生じるたわみによる角度誤差Δθgと、第2軸12に作用する外力によるねじれ角Δθtとを含んで、出力軸エンコーダ50が検出すべき角度位置に相当する。すなわち、出力側角度位置θoutは、以下のように表される。
θout=θa+Δθe ・・・(1)
ここで、入力軸エンコーダ40により検出された入力軸21の角度位置に基づき算出された第2軸12の角度位置である入力側角度位置θinと、出力側角度位置θoutとの検出角度差Δθdは、以下のように表される。
Δθd=θout−θin ・・・(2)
一方、検出角度差Δθdは、上記質量Wに作用する重力により生じるたわみによる角度誤差Δθgと、第2軸12に作用する外力によるねじれ角Δθtと、偏心誤差Δθeとの複合になっている。すなわち、検出角度差Δθdを、以下のように表すこともできる。
Δθd=Δθg+Δθt+Δθe ・・・(3)
また、モータ20の駆動トルクにより減速機30の出力軸、すなわち第2軸12を静止させた状態では、モータ20の駆動トルクと第2軸12に作用する負荷モーメントMとが釣り合っている。このため、たわみ及びねじれによる検出角度位置の変化は、負荷モーメントM、減速機30及び第2軸12の剛性kに基づき算出される角度位置の変化に等しくなる。すなわち、モータ20の駆動トルクにより第2軸12を静止させた状態では、以下の式が成立する。
Δθg+Δθt=M/k ・・・(4)
負荷モーメントMは、モータ20に流れる電流を電流センサ等により検出し、検出された電流に基づいて算出することができる。
式(3)を変形すると、以下のようになる。
Δθe=Δθd−(Δθg+Δθt) ・・・(5)
式(5)に、式(2)のΔθd、及び式(4)の(Δθg+Δθt)を代入すると、以下のようになる。
Δθe=(θout−θin)−M/k ・・・(6)
式(6)において、出力側角度位置θout、入力側角度位置θin、負荷モーメントMはそれぞれ算出することができ、剛性kは既知の値である。このため、式(6)により、偏心誤差Δθeを算出することができる。そして、第2軸12の角度位置を所定角度変化させて、モータ20の駆動トルクにより第2軸12を静止させた状態とし、式(6)により偏心誤差Δθeを算出することを第2軸12の可動範囲にわたって繰り返す。
式(1)を変形すると、以下のようになる。
θa=θout−Δθe ・・・(7)
したがって、第2軸12の各角度位置において、式(7)に、検出された出力側角度位置θout、及び式(6)により算出された偏心誤差Δθeを代入することにより、第2軸12の真の角度位置θaを算出することができる。すなわち、たわみによる角度誤差Δθg、外力によるねじれ角Δθt、及び偏心誤差Δθeにより、出力側角度位置θoutを補正することができる。さらに、補正された出力側角度位置θoutを用いることで、アームに作用する負荷トルクやアームの先端位置を高精度に推定することができる。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・減速機30を構成する部材のたわみ角及び弾性変形によるねじれ角Δθtは、第2軸12に作用する負荷モーメントMが大きいほど大きくなり、減速機30の剛性kが低いほど大きくなる。これらのたわみ及びねじれによる検出角度位置の変化(Δθg+Δθt)は、入力軸エンコーダ40により検出された角度位置に基づき算出された第2軸12の角度位置である入力側角度位置θinと、出力軸エンコーダ50により検出された第2軸12の角度位置である出力側角度位置θoutとの差に相当する。また、第2軸12に作用する負荷モーメントMは、モータ20に流れる電流と相関を有しており、モータ20に流れる電流に基づき算出することができる。したがって、入力側角度位置θinと、出力側角度位置θoutと、負荷モーメントMと、減速機30の剛性kとに基づいて、出力軸エンコーダ50の検出誤差(Δθe)を算出することができる。
・算出された検出誤差により、出力軸エンコーダ50により検出された出力側角度位置θoutが補正される。このため、エンコーダ40,50をアームに組み付け後に個々の使用状態に応じて検出誤差が生じたとしても、エンコーダ40,50をアームに組み付け後に検出誤差を補正することができる。その結果、減速機30の出力軸と一体で回転する第2軸12の角度位置θaを、正確に検出することができる。
・モータ20の駆動トルクにより減速機30の第2軸12を静止させた状態では、モータ20の駆動トルクと減速機30の第2軸12に作用する負荷モーメントMとが釣り合っている。このため、たわみ及びねじれによる検出角度位置の変化(Δθg+Δθt)は、負荷モーメントM及び減速機30の剛性kに基づき算出される角度位置の変化(M/k)に等しくなる。そこで、ロボットコントローラ80は、モータ20の駆動トルクにより第2軸12を静止させた状態において、入力側角度位置θinと、出力側角度位置θoutと、負荷モーメントMと、減速機30の剛性kとに基づいて、検出誤差(Δθe)を算出する。したがって、モータ20の駆動トルクにより減速機30の第2軸12を静止させた状態にすることにより、検出誤差を算出することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。第1実施形態のように、第2軸12の角度位置を所定角度変化させて、モータ20の駆動トルクにより第2軸12を静止させた状態とし、式(6)により偏心誤差Δθeを算出することを第2軸12の可動範囲にわたって繰り返すには、長時間を要するおそれがある。本実施形態では、モータ20の駆動トルクにより減速機30の第2軸12を動かしながら、検出誤差を算出する。
図3において、モータ20を正回転させた時と逆回転させた時とでは、同一の角度位置θであっても減速機30の出力軸、すなわち第2軸12に作用する負荷モーメントMが異なる。例えば、モータ20の回転方向によって、減速機30で生じる摩擦力の大きさが異なったり、重力方向(矢印で示す負荷Fの方向)とアームの第2軸12との関係が異なったりする。このため、モータ20に流れる電流はモータ20の回転方向に依存することとなり、モータ20の回転方向に応じて電流が受ける影響を考慮しなければ、モータ20に流れる電流に基づき負荷モーメントMを適切に算出することができない。
そこで、本実施形態では、ロボットコントローラ80(負荷モーメント算出部に相当)は、第2軸12のそれぞれの角度位置に、モータ20を正回転させた時に流れる電流と逆回転させた時に流れる電流との平均電流に基づいて、第2軸12のそれぞれの角度位置における第2軸12に作用する負荷モーメントMを算出する。詳しくは、上記式(6)のΔθe=(θout−θin)−M/kにおいて、負荷モーメントMを、モータ20を正回転させた時の負荷モーメントM+と逆回転させた時の負荷モーメントM−との平均とする。すなわち、式(6)に代えて以下の式(8)を用いる。
Δθe=(θout−θin)−{(M+)+(M−)}/2k ・・・(8)
負荷モーメントM+は、モータ20を正回転させた時にモータ20に流れる電流を電流センサ等により検出し、検出された電流に基づいて算出することができる。負荷モーメントM−は、モータ20を逆回転させた時にモータ20に流れる電流を電流センサ等により検出し、検出された電流に基づいて算出することができる。
ここで、第2軸12の角度位置を正回転方向へ所定角度ずつ変化させながら、それぞれの角度位置に対応する負荷モーメントM+を算出することを、第2軸12の可動範囲にわたって繰り返す。また、第2軸12の角度位置を逆回転方向へ所定角度ずつ変化させながら、それぞれの角度位置に対応する負荷モーメントM−を算出することを、第2軸12の可動範囲にわたって繰り返す。
そして、第2軸12の各角度位置において、上記式(7)に、検出された出力側角度位置θout、及び式(8)により算出された偏心誤差Δθeを代入することにより、第2軸12の真の角度位置θaを算出する。
図4は、第2軸12に負荷モーメントMが作用しない状態において、入力側角度位置θinに対する偏心誤差Δθeの実測値及び算出値を求めた結果を示すグラフである。なお、第2軸12に負荷モーメントMが作用しない状態は、アームにおいて減速機30の出力軸よりも先端側の部分を取り外し、且つアームにねじり力等の外力を作用させないようにして実現している。
同図に示すように、破線で示す偏心誤差Δθeの実測値と、実線で示す偏心誤差Δθeの算出値とが精度よく一致している。したがって、モータ20の駆動トルクにより減速機30の第2軸12を動かしながら偏心誤差Δθeを算出しても、偏心誤差Δθeを正確に算出することができる。なお、第1実施形態により、偏心誤差Δθeを算出した場合も、偏心誤差Δθeの実測値と算出値とが精度よく一致する。
本実施形態は、以下の利点を有する。ここでは、第1実施形態との相違点のみを述べる。
・ロボットコントローラ80は、第2軸12のそれぞれの角度位置に、モータ20を正回転させた時に流れる電流と逆回転させた時に流れる電流との平均電流に基づいて、第2軸12のそれぞれの角度位置における第2軸12に作用する負荷モーメントMを算出する。このため、モータ20の回転方向による電流の変化を相殺することができ、モータ20に流れる電流に基づき負荷モーメントMを適切に算出することができる。
・ロボットコントローラ80は、入力側角度位置θinと、出力側角度位置θoutと、入力側角度位置θinに対応して算出された負荷モーメントMと、減速機30の剛性kとに基づいて、検出誤差を算出する。したがって、モータ20の駆動トルクにより減速機30の出力軸(第2軸12)を静止させた状態にする必要がなく、第2軸12を回転させながら迅速に検出誤差を算出することができる。
なお、第1,第2実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・モータ20の駆動トルクにより減速機30の出力軸(第2軸12)を静止させた状態にして検出誤差を算出する場合も、出力軸を回転させながら検出誤差を算出する場合も、第2軸12の角度位置毎に検出誤差を算出する必要がある。ロボットコントローラ80は、こうした検出誤差の算出をロボット10のキャリブレーションにおいて実行する。しかしながら、ロボット10(角度位置検出装置)の動作を開始するまでに、長時間を要するおそれがある。
そこで、ロボットコントローラ80(検出誤差算出部に相当)は、第2軸12の角度位置に対応して予め測定された検出誤差をテーブルとして備えており、算出された入力側角度位置θin及びテーブルに基づいて検出誤差を算出してもよい。こうした構成によれば、ロボット10のキャリブレーション時(動作開始時)に、第2軸12の角度位置毎に新たに検出誤差を算出する必要がなく、ロボット10の動作を迅速に開始することができる。
・ロボット10のアームに限らず、いわゆるマニプレータを採用することができる。
10…ロボット、12…第2軸(所定軸)、20…モータ、21…入力軸、30…減速機、40…入力軸エンコーダ、50…出力軸エンコーダ、80…ロボットコントローラ。

Claims (4)

  1. モータの回転が入力される減速機の入力軸の角度位置を検出する入力軸エンコーダと、前記減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置を検出する出力軸エンコーダと、を備える角度位置検出装置であって、
    前記入力軸エンコーダにより検出された前記入力軸の角度位置に基づいて、前記所定軸の角度位置である入力側角度位置を算出する入力側角度位置算出部と、
    前記モータに流れる電流に基づいて、前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出する負荷モーメント算出部と、
    前記出力軸エンコーダにより検出された前記所定軸の角度位置である出力側角度位置から、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメント及び前記減速機の剛性に基づいて算出された角度位置の変化とを引いて、前記出力軸エンコーダの検出誤差を算出する検出誤差算出部と、
    前記検出誤差算出部により算出された前記検出誤差により、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置を補正する補正部と、
    を備える角度位置検出装置。
  2. モータの回転が入力される減速機の入力軸の角度位置を検出する入力軸エンコーダと、前記減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置を検出する出力軸エンコーダと、を備える角度位置検出装置であって、
    前記入力軸エンコーダにより検出された前記入力軸の角度位置に基づいて、前記所定軸の角度位置である入力側角度位置を算出する入力側角度位置算出部と、
    前記モータに流れる電流に基づいて、前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出する負荷モーメント算出部と、
    前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記所定軸の角度位置である出力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記出力軸エンコーダの検出誤差を算出する検出誤差算出部と、
    前記検出誤差算出部により算出された前記検出誤差により、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置を補正する補正部と、
    を備え、
    前記検出誤差算出部は、前記モータの駆動トルクにより前記出力軸を静止させて前記モータの駆動トルクと前記負荷モーメントとを釣り合わせた状態において、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記検出誤差を算出する角度位置検出装置。
  3. モータの回転が入力される減速機の入力軸の角度位置を検出する入力軸エンコーダと、前記減速機の出力軸と一体で回転する所定軸の角度位置を検出する出力軸エンコーダと、を備える角度位置検出装置であって、
    前記入力軸エンコーダにより検出された前記入力軸の角度位置に基づいて、前記所定軸の角度位置である入力側角度位置を算出する入力側角度位置算出部と、
    前記モータに流れる電流に基づいて、前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出する負荷モーメント算出部と、
    前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記所定軸の角度位置である出力側角度位置と、前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記出力軸エンコーダの検出誤差を算出する検出誤差算出部と、
    前記検出誤差算出部により算出された前記検出誤差により、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置を補正する補正部と、
    を備え、
    前記負荷モーメント算出部は、前記出力軸のそれぞれの角度位置に、前記モータを正回転させた時に流れる電流と逆回転させた時に流れる電流との平均電流に基づいて、前記出力軸のそれぞれの角度位置における前記出力軸に作用する負荷モーメントを算出し、
    前記検出誤差算出部は、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置と、前記出力軸エンコーダにより検出された前記出力側角度位置と、前記入力側角度位置に対応して前記負荷モーメント算出部により算出された前記負荷モーメントと、前記減速機の剛性とに基づいて、前記検出誤差を算出する角度位置検出装置。
  4. 前記検出誤差算出部は、前記出力軸の角度位置に対応して予め測定された前記検出誤差をテーブルとして備えており、前記入力側角度位置算出部により算出された前記入力側角度位置及び前記テーブルに基づいて前記検出誤差を算出する請求項2又は3に記載の角度位置検出装置。
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