JP6696156B2 - 線形摩擦接合装置 - Google Patents

線形摩擦接合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6696156B2
JP6696156B2 JP2015224828A JP2015224828A JP6696156B2 JP 6696156 B2 JP6696156 B2 JP 6696156B2 JP 2015224828 A JP2015224828 A JP 2015224828A JP 2015224828 A JP2015224828 A JP 2015224828A JP 6696156 B2 JP6696156 B2 JP 6696156B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
friction welding
linear friction
pressing
vibrating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015224828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017087285A (ja
Inventor
雄一朗 中山
雄一朗 中山
幹 品川
幹 品川
渉 上田
渉 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2015224828A priority Critical patent/JP6696156B2/ja
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to PCT/JP2016/083013 priority patent/WO2017082219A1/ja
Priority to EP19199911.9A priority patent/EP3613532B1/en
Priority to EP19199906.9A priority patent/EP3613531B1/en
Priority to EP16864180.1A priority patent/EP3321022B1/en
Priority to CN201680045814.4A priority patent/CN107921573B/zh
Publication of JP2017087285A publication Critical patent/JP2017087285A/ja
Priority to US15/884,923 priority patent/US10562128B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6696156B2 publication Critical patent/JP6696156B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

本発明は、一方の部材に他方の部材を押し付ける押圧機構と、この押圧機構の押圧軸に直交する方向に加振軸を形成して一方の部材を加振させる加振機構と、を備えた線形摩擦接合装置に関する。
近年、線形摩擦接合装置が使用されてきている。この線形摩擦接合装置は、2つの部材を互いに押圧した状態で、押圧方向に直交する方向に相対的な振動移動を発生させ、部材間に摩擦熱を発生させることで互いに接合させる装置である。
線形摩擦接合装置は、素材の利用効率、機械的強度、軽量性の向上を図った製品を製造する観点で特に有効である。例えば、一体型翼車(ブリスク。ディスクとブレードとを一体型構造にしたもの)を製造する際、素材から削り出しによって形成すると、大量の切り粉が発生するなど素材の利用効率が悪いが、別々に形成したディスクとブレードとを線形摩擦接合で一体化することで素材の利用効率を高めることができるという利点がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−141061号公報
しかし、従来の線形摩擦接合装置では、振動移動させる部材(通常、上記2つの部材の片方)に大きなモーメント荷重(曲げモーメント。単位は例えばN・m)が発生しており、このことは、高い位置精度で接合させることの妨げとなっている。近年、線形摩擦接合装置で接合させる部材(例えば、ディスクに接合するブレード)が益々大型化し、このため、このモーメント荷重が益々大きくなってきており、この問題の解決が急がれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、接合位置精度を高めた線形摩擦接合装置を提供することを課題とする。
実施態様に係る線形摩擦接合装置は、一方の部材と他方の部材とを互いに押し付ける押圧機構と該押圧機構の押圧軸に直交する方向に加振軸を形成し、前記一方の部材または前記他方の部材を前記加振軸方向に加振して前記一方の部材と前記他方の部材との相対的な振動移動を生じさせる加振機構と、前記一方の部材を保持する一方保持部材と、前記一方保持部材を保持して上下方向に移動可能なスライダと、記スライダが受ける前記押圧軸方向の押圧力を受け止める軸受機構と、前記一方保持部材が前記一方の部材を非保持のときに前記スライダの落下を防止する落下防止機構と、を備える。そして、前記加振機構前記押圧軸と前記加振軸との交点よりも下方側に配置し、前記加振機構は、前記一方保持部材に下方から当接する加振シリンダを備えている。
実施態様に係る線形摩擦接合装置によれば、一方の部材と他方の部材との当接点(線形摩擦接合させる接合部)と加振軸とを近づけた構成にし易い(すなわち接合部と加振軸との距離を短くした構成にし易い)ので、接合作業時に、接合位置精度への悪影響を及ぼすモーメント荷重を低減させ易い。よって、接合位置精度を高めた線形摩擦接合装置にし易い。
また、加振機構が一方の部材に下方から当接するので加振機構の高さ位置を従来に比べて大幅に低くすることができる。従って、加振機構を構成する油圧機器の位置も低いので、加振機構の据え付けやメンテナンスが容易である。その上、従来に比べて装置上方の加振機構配置スペースに付帯装置を配置することができ、誘導加熱を行う加熱コイル等の付帯装置の配置の自由度が上がり、この付帯装置の剛性確保も行い易い。
また一方の部材を保持している一方保持部材に加振シリンダが直接に当接している。従って、一方の部材と他方の部材との当接点から加振軸までの距離を短い構成にすることが著しく容易であり、これにより、一方保持部材および一方の部材に作用するモーメント荷重、あるいは、他方保持部材および他方の部材に作用するモーメント荷重を大幅に小さくして接合位置精度の大幅な高度化を図ることが可能である。
また、前記落下防止機構は、前記スライダから上方に延び出しているとともに上下方向に長い長孔を有する延出し部と、前記長孔に挿入されるストッパを有して前記延出し部の下端位置を規制する規制機構と、で構成されることが好ましい。これにより、落下防止機構の構成を簡素にすることができる。
また、前記軸受機構が油静圧軸受を有していると、大きな押圧力であっても簡単な構成で受け止めることができる。
また、前記押圧機構は、前記他方の部材を保持する他方保持部材と、前記他方保持部材を載せて下方から支える搬送台と、前記搬送台上に前記他方保持部材を載置する載置位置から線形摩擦接合作業を行う接合作業位置まで前記搬送台を案内するように配置されたレールと、を備えていることが好ましい。これにより、各ブレードの線形摩擦接合作業を効率良く行っていくことができる。
また、前記一方の部材がブリスクを構成するブレードであり、前記他方の部材が前記ブリスクを構成するディスクであると、ブレードとディスクとを線形摩擦接合する際に接合位置精度を高めることができる。このことは、ブレードが大型化することでブレード治具の奥行寸法が増大することで加振軸と接合作業位置との距離が増大したときに特に大きな効果を奏する。
本発明によれば、接合位置精度を高めた線形摩擦接合装置とすることができる。
本発明の一実施形態に係る線形摩擦接合装置の構成を説明する正面図である(載置位置)。 本発明の一実施形態に係る線形摩擦接合装置の構成を説明する正面図である(接合作業位置)。 本発明の一実施形態に係る線形摩擦接合装置の構成を説明する模式的な斜視図である(接合作業状態)。 本発明の一実施形態に係る線形摩擦接合装置で、(a)はスライダの構成を示す平面図、(b)はスライダの構成を示す正面図、(c)はスライダの構成を示す側面断面図である。 本発明の一実施形態に係る線形摩擦接合装置で製造されるブリスクの部分拡大斜視図である。 従来の線形摩擦接合装置の一例を説明する正面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。以下の説明では、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための例示であって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。例えば、ブリスクを構成する部材以外にも適用可能である。また、この発明の実施の形態は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
以下、線形摩擦接合装置として、ブリスクを構成するブレードと、ブリスクを構成するディスク治具とを摩擦接合する線形摩擦接合装置を例に挙げて説明する。
図1〜図5に示すように、本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)に係る線形摩擦接合装置10は、ブレードB(一方の部材)とディスクD(他方の部材)とを互いに押し付ける押圧機構14と、押圧機構14の押圧軸Pに直交する方向に加振軸Qを形成し、ブレードBを加振軸Q方向に加振してブレードBとディスクDとの相対的な振動移動を生じさせる加振機構16と、を備える。そして、加振機構16を、押圧軸Pと加振軸Qとの交点Cよりも下方側に配置(例えばベース部18上に配置)している。本実施形態では、押圧軸Pは水平方向を向いており、加振軸Qは上下方向を向いている。
本実施形態では、線形摩擦接合装置10は、ブレードBを保持するブレード治具20(一方保持部材)を保持して上下方向に移動可能なスライダ22(図1、図2、図4参照)と、ブレードBを介して押圧機構14からスライダ22が受ける押圧軸P方向の押圧力を受け止める軸受機構24と、ブレード治具20がブレードBを非保持のときにスライダ22の落下を防止する落下防止機構26(図4参照)と、線形摩擦接合を行う際に作動させる各部位の制御を行う制御部28(図3参照)と、を備える。
本実施形態では、ベース部18は平板テーブル状を呈しており、線形摩擦接合装置10の設置床面に干渉機構を介して設置されている。また、ブレード治具20は、スライダ22にボルト等で着脱自在に固定されている。
また、軸受機構24が油静圧軸受25を有しており、スライダ22が受ける押圧力を油静圧軸受25が受け止めている。また、加振機構16が押圧軸Pと加振軸Qとの交点Cよりも下方側に配置されていることで、軸受機構24は加振機構16よりも上方に位置している。
そして、加振機構16は、ブレード治具20に下方から当接する加振シリンダ17を備えている。従って、ブレード治具20は、側方側でスライダ22に保持されるとともに下方側で加振シリンダ17に当接している。
(スライダおよび落下防止機構)
図4に示すように、スライダ22は、ブレード治具20が当接する当接面部22sを正面側に有する。
また、油静圧軸受25のハウジング22hの正面側は、スライダ22のブレード治具20への当接面部22sが露出するように開口している。そして、当接面部22sの正面位置は、油静圧軸受25のハウジング22hの正面側よりもブレード治具20側へ突出した位置にされている。
スライダ22の厚みt(図4(a)参照)は、押圧機構14からの押圧力に十分に堪え得る厚みにされている。
図4に示すように、落下防止機構26は、スライダ22から上方に延び出しているとともに上下方向に長い長孔26hを有するブラケット状の延出し部26eと、長孔26hに挿入されるストッパロッド26sと、ストッパロッド26sを進退させるためのエアシリンダ26aとを有する。エアシリンダ26aによりストッパロッド26sが延び出して長孔26hに挿入しているときには、ブレード治具20がスライダ22から取り外されてもストッパロッド26sに長孔26hの内周面上端部が当接してブレード治具20の落下が防止されている(すなわち、延出し部26eの下端位置が規制されている)。
(押圧機構)
押圧機構14は、上記のブレード治具20と、ディスクD(他方の部材)を保持するディスク治具30(他方保持部材)と、ディスク治具30を載せた上で固定する搬送台32と、載置位置(線形摩擦接合を行うにあたり、搬送台32上にディスク治具30を載置する位置、および、接合作業が全て完了することで得られたブリスクを取り出す位置)から接合作業位置(ディスクDとブレードBとが当接していて線形摩擦接合の作業を行う位置)まで搬送台32を案内するように配置されたレール34と、を備えている。
ディスク治具30はロータリーアクチュエータ36(図3参照)を内蔵しており、線形摩擦接合の作業を行う際には、制御部28によって、隣り合うブレード同士の間隔である1ピッチ分ずつディスクDを周方向に回転させるように制御されている。
また押圧機構14は、押圧軸P方向に進退可能なピストンロッド38と、ピストンロッド38を進退させるためのシリンダ40と、押圧軸P上に配置され、押圧軸P方向の押圧力を測定する荷重センサ42と、を備えている。本実施形態では、ディスク治具30のピストンロッド側に荷重センサ42が取り付けられている。そして、ピストンロッド38の先端部38tと荷重センサ42とが連結具44によって連結されている。
この構成により、接合作業位置でブレードBとディスクDとが当接しているときには、ピストンロッド38の押圧力が変化することにより、ブレードBにディスクDを押圧する押圧力が荷重センサ42を介して変化するようになっている。また、荷重センサ42は、測定された押圧力を計測信号として制御部28に送信するようになっている。
(ブレードおよびブレード治具)
ブレードBは、ブレード本体Bmと、ブレード本体Bmの基端側に形成されたクランプ用の被保持部Bbとを有する。ブレード本体Bmの基端側の端部には、翼長方向Xの翼基部側から見て被保持部Bbの内側に位置する摩擦接合用の被接合面Bjが形成されている。この被接合面Bjは、ディスクDの外周面に配置された突出部Dpの先端側に形成された接合面Dj(何れも図3参照)に摩擦接合されるものである。
また、ブレードBは、被保持部Bbの被接合面Bj側に、被保持部Bbよりも一回り大きい外形の矩形の鍔部Brを有している。上述した被保持部Bb及び鍔部Brは、ディスクDにブレードBを摩擦接合した後に、図5に仮想線で示すように、正規のブレードBの外形が形成されるように切削除去される。
なお、ブレード本体Bmは、腹側が凹、背側が凸の湾曲形状を呈している。また、ブレード本体Bmには、ブレード基部よりもブレード先端の方が、ブレード本体Bmの前縁の位置がブレードBの回転方向において先行するように、全体に亘って捻りが加えられている。
そして、図3に示すように、ブレード治具20は、ベースブロック50と、ブレードBの被保持部Bbをクランプする上下一対の把持ブロック52a、52bと、クランプ動作駆動源を構成する油圧シリンダ(図示せず)とを備えている。
上述したブレード治具20には、加振シリンダ17によって、ブレードBの翼弦方向Yに往復移動する振動力が付与される。加振シリンダ17は、油圧シリンダ等によって構成することができる。
本実施形態では、ロータリーアクチュエータ36によるディスクDの回転や、押圧機構14によるディスク治具30のブレード治具20側への押圧力、加振機構16によるブレード治具20への振動力付与等は、制御部28よって制御される。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。本実施形態では、ピストンロッド38を延び出させることによりディスク治具30をブレード治具20側へ移動させる。そして、ディスクDの中心軸周りの角度を調整し、加振シリンダ17を上下方向に振動させることでスライダ22を上下方向に振動させつつ、ピストンロッド38を延ばしてディスクDの接合面Djを接合作業位置でブレード基端側の被接合面Bjに当接させて互いに押圧する。この結果、接合面Djと被接合面Bjとが上下方向に互いに擦り合わされて摩擦熱が発生し、これらの面を構成する部位が高温になり溶融が生じる。
所定の溶融が生じた後、加振シリンダ17の振動を停止させてブレードBの振動を停止することで、接合面Djを構成する部位と被接合面Bjを構成する部位とが互いに固化し、ブレードBがディスクDに接合される。なお、上記の溶融が開始することで、押圧力によりブレードBがディスクD側にやや移動する。
その後、スライダ22によるブレードBの保持を解除させ、ピストンロッド38をやや後退させ、中間待機位置(一のブレードBのディスクDへの線形摩擦接合作業が終了して次のブレードBが配置位置に配置されるまでディスク治具30が待機している位置)にまでディスク治具30をスライダ22に対して後退させる。中間待機位置では、接合されたブレードBがスライダ22から離れ、ディスクDが中心軸周りに回転可能になっている。
そして、ディスクDを中心軸周りに所定角度だけ回転移動させ、次の突出部Dpの接合面Djを接合作業位置にまで到達させて回転移動を停止する。この回転移動に併行して、次のブレードBを上下の把持ブロック52a、52b(図3参照)でクランプ状態となるように保持させる。
そして、同様にして、加振シリンダ17で加振しつつ、ピストンロッド38を延ばしてブレードBの被接合面BjとディスクDの接合面Djとを互いに押圧させることで、摩擦熱を発生させて線形摩擦接合を行う。このようにしてブレードBをディスクDに順次に接合していく。
その後、各ブレードBの被保持部Bb及び鍔部Brや、摩擦接合によりバリが生じた被接合面Bjの部分を、エンドミル等を用いて正規のブレード外形となるまで切削除去する。これにより、ディスクDとブレードBとを一体化したブリスク(一体型翼車)が完成する。
本実施形態では、加振機構16(加振シリンダ17)を、押圧軸Pと加振軸Qとの交点Cよりも下方側に配置している。従って、ブレードBとディスクDとの当接点(接合部)と加振軸Qとを近づけた構成にし易い(すなわち、ブレードBとディスクDとの当接点を通るワーク接合軸Vから加振軸Qまでの距離L1を短くした構成にし易い)ので、ブレードB(ワーク)に作用するモーメント荷重を低減させた構成にし易い。よって、接合位置精度を高めた線形摩擦接合装置とし易い。このことは、ブレードBが大型化することでブレードBの奥行寸法(翼長方向Xの長さ)が増大したときに特に大きな効果を奏する。
また、加振機構16がブレード治具20に下方から当接するので加振機構16の高さ位置が従来に比べて大幅に低くなっている。従って、加振機構16を構成する油圧機器(加振シリンダ17を振動させる機器など)の位置も低いので、加振機構16の据え付けやメンテナンスが容易である。その上、従来に比べて線形摩擦接合装置10の上部に広い配置スペースができるので、誘導加熱を行う加熱コイル等の付帯装置の配置の自由度が上がり、この付帯装置の剛性確保も行い易い。
また、このような構成では、ブレードBを保持しているブレード治具20に加振シリンダ17が直接に当接している。従って、ブレードBとディスクDとの当接点(すなわち接合部)から加振軸Qまでの距離L1を短い構成にすることが著しく容易になるので、ブレードBに作用するモーメント荷重を大幅に小さくして接合位置精度の大幅な高度化を図ることができる。
また、線形摩擦接合装置10はブレード治具20がブレードBを非保持のときにスライダ22の落下を防止する落下防止機構26を備えている。従って、異なる寸法のブレードBを接合するにあたってブレード治具20を別の治具(ブレード治具に限らず他の部材を保持する治具であってもよい)に交換する必要がある場合、ブレード治具20をスライダ22から外した際に、スライダ22が落下することを落下防止機構26によって防止することができ、交換作業を短時間で容易に行うことができる。
また、落下防止機構26は、スライダ22から上方に延び出しているとともに上下方向に長い長孔26hを有する延出し部26eと、長孔26hに挿入され、延出し部26eの下端位置を規制するストッパロッド26sと、ストッパロッド26sを進退させるためのエアシリンダ26aとを有する構成にされている。従って、落下防止機構26の構成を簡素にすることができる。
また、レール34は、載置位置(ディスクDを配置するときの位置、および、接合作業が全て完了することで得られたブリスクを取り出すときの位置)から、接合作業位置(ディスクDとブレードBとが当接していて線形摩擦接合の作業を行う位置)に至るまで設置されており、搬送台32がレール34に案内される構成になっている。従って、各ブレードBの線形摩擦接合作業を効率良く行っていくことができる。
また、軸受機構24が油静圧軸受25を有しているので、大きな押圧力であっても簡単な構成で受け止めることができる。
なお、加振シリンダ17により振動力を付与する前に、上下の把持ブロック52a、52bに被保持部BbがクランプされたブレードBの特に被接合面Bjを、摩擦接合に適した温度に加熱してもよい。ブレードBを加熱する際には、ブレードBを直接加熱してもよく、ブレード治具20を介して間接的にブレードBを加熱してもよい。ブレードBを加熱するか否かは、ディスクDやブレードBに用いる材料、線形摩擦接合装置10によって行う線形摩擦接合動作の内容、といった条件に応じて、任意に決定することができる。
また、本実施形態では、ブレードBを根元からディスクDの接合面Djに摩擦接合してブリスク(一体型翼車)を新しく製造する場合について説明したが、既に形成されたブリスクでブレードBの一部が欠けたものを修理する際に、ブレードBの欠けた部分を切除し補修用の翼部を接合する際にも、同様にして良好に修理することができる。
<比較検討例>
図6は、従来の線形摩擦接合装置の一例(以下、従来例という)を説明する正面図である。従来例では、ブレードBとディスクDとを互いに押し付ける押圧機構84と、押圧機構84の押圧軸Pに直交する方向に加振軸Qを形成する加振機構86と、加振機構86を構成する加振シリンダ87に吊下げられた油静圧軸受85と、油静圧軸受85に固定されてブレードBを保持するブレード治具90と、を備えている。
この構成により、従来例では、加振シリンダ87が油静圧軸受85を上下方向に振動させることによって、ブレード治具90を上下方向に振動、すなわちブレードBを上下方向に振動させ、ディスクDとの間に摩擦熱を発生させて線形摩擦接合を行っている。
このような従来例では、加振軸Qとワーク接合軸Vとの距離L2が大きいので、押圧機構84からの押圧力をブレードBおよびブレード治具90を介して油静圧軸受85が受け止めることで、ブレードBに大きなモーメント荷重M1が加えられる。従って、高い位置精度で接合させ難い。
一方、上記実施形態の線形摩擦接合装置10では、加振機構16がブレード治具20に下方から当接する構成であり、しかも、ブレード治具20がスライダ22と加振シリンダ17との両者に当接して上下方向に振動する構成になっている。従って、加振軸Qとワーク接合軸Vとを従来例に比べて遥かに近づけた構成であり、ブレードBに作用するモーメント荷重は、従来例で生じるモーメント荷重M1に比べて大きく低減している。従って、接合位置精度を大幅に高めた線形摩擦接合装置10とすることができている。
10 線形摩擦接合装置
14 押圧機構
16 加振機構
17 加振シリンダ
20 ブレード治具(一方保持部材)
22 スライダ
24 軸受機構
25 油静圧軸受
26 落下防止機構
26a エアシリンダ(ストッパ、規制機構)
26h 長孔
26e 延出し部
26s ストッパロッド(ストッパ、規制機構)
30 ディスク治具(他方保持部材)
32 搬送台
B ブレード(一方の部材、ブレード)
C 交点
D ディスク(他方の部材、ディスク)
P 押圧軸
Q 加振軸

Claims (3)

  1. 一方の部材と他方の部材とを互いに押し付ける押圧機構と
    該押圧機構の押圧軸に直交する方向に加振軸を形成し、前記一方の部材または前記他方の部材を前記加振軸方向に加振して前記一方の部材と前記他方の部材との相対的な振動移動を生じさせる加振機構と
    前記一方の部材を保持する一方保持部材と、
    前記一方保持部材を保持して上下方向に移動可能なスライダと、
    前記スライダが受ける前記押圧軸方向の押圧力を受け止める軸受機構と、
    前記一方保持部材が前記一方の部材を非保持のときに前記スライダの落下を防止する落下防止機構と、を備え、
    前記加振機構前記押圧軸と前記加振軸との交点よりも下方側に配置し、前記加振機構は、前記一方保持部材に下方から当接する加振シリンダを備えていることを特徴とする線形摩擦接合装置。
  2. 前記落下防止機構は、
    前記スライダから上方に延び出しているとともに上下方向に長い長孔を有する延出し部と、
    前記長孔に挿入されるストッパを有して前記延出し部の下端位置を規制する規制機構と、で構成されることを特徴とする請求項1に記載の線形摩擦接合装置。
  3. 前記押圧機構は、
    前記他方の部材を保持する他方保持部材と、
    前記他方保持部材を載せて固定する搬送台と、
    前記搬送台上に前記他方保持部材を載置する載置位置から線形摩擦接合作業を行う接合作業位置まで前記搬送台を案内するように配置されたレールと、を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の線形摩擦接合装置。
JP2015224828A 2015-11-09 2015-11-17 線形摩擦接合装置 Active JP6696156B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015224828A JP6696156B2 (ja) 2015-11-17 2015-11-17 線形摩擦接合装置
EP19199911.9A EP3613532B1 (en) 2015-11-09 2016-11-08 Linear friction welding apparatus
EP19199906.9A EP3613531B1 (en) 2015-11-09 2016-11-08 Linear friction welding apparatus
EP16864180.1A EP3321022B1 (en) 2015-11-09 2016-11-08 Linear friction welding apparatus
PCT/JP2016/083013 WO2017082219A1 (ja) 2015-11-09 2016-11-08 線形摩擦接合装置
CN201680045814.4A CN107921573B (zh) 2015-11-09 2016-11-08 线性摩擦接合装置
US15/884,923 US10562128B2 (en) 2015-11-09 2018-01-31 Linear friction welding apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015224828A JP6696156B2 (ja) 2015-11-17 2015-11-17 線形摩擦接合装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017087285A JP2017087285A (ja) 2017-05-25
JP6696156B2 true JP6696156B2 (ja) 2020-05-20

Family

ID=58769970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015224828A Active JP6696156B2 (ja) 2015-11-09 2015-11-17 線形摩擦接合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6696156B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6354482B1 (en) * 1998-11-06 2002-03-12 United Technologies Corporation Friction welder
US6688512B2 (en) * 2001-12-20 2004-02-10 United Technologies Corporation Apparatus and method for friction welding
JP5853405B2 (ja) * 2011-04-25 2016-02-09 株式会社Ihi 摩擦接合方法及び接合構造体
JP6156022B2 (ja) * 2013-09-30 2017-07-05 株式会社Ihi 一体型翼車の線形摩擦接合装置用治具ユニット
JP6255956B2 (ja) * 2013-12-05 2018-01-10 株式会社Ihi 一体型翼車の線形摩擦接合装置用治具ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017087285A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6372615B2 (ja) 摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法
JP2007203326A (ja) 摩擦攪拌接合装置
JP4511526B2 (ja) 摩擦攪拌スポット接合方法および接合装置
US20120280019A1 (en) Ultrasonic welding apparatus
JPWO2019102808A1 (ja) 摩擦圧接方法及び工作機械
JP2017042772A (ja) 線形摩擦接合装置及び線形摩擦接合方法
JP2018075591A (ja) 線形摩擦接合装置及び線形摩擦接合方法
JP6696156B2 (ja) 線形摩擦接合装置
CN107900454B (zh) 使用线性锯加工板材的方法和数控锯床设备
JP2007268558A (ja) 摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法
CN107921573B (zh) 线性摩擦接合装置
JP2004243393A (ja) レーザ溶接システム
JP2013202628A (ja) 摩擦撹拌接合装置
JP6547056B2 (ja) 挟持装置及び溶接装置
JP5126053B2 (ja) 振動溶着装置
JP6601176B2 (ja) 線形摩擦接合装置
JP6984418B2 (ja) ブリスクの製作方法及び装置
JP4594882B2 (ja) 摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法
KR102392353B1 (ko) 마찰 교반 용접장치
JP7003666B2 (ja) ブリスクの製作方法及び保持治具
JP2005313227A (ja) 摩擦撹拌接合装置
KR101084576B1 (ko) 동위상 마찰압접 방법 및 장치
JP5206465B2 (ja) 金属部材の接合方法及び金属部材の接合装置
JP5441500B2 (ja) 斜めカット面への摩擦圧接方法及びその摩擦圧接機
JP7407475B2 (ja) 超音波接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200406

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6696156

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151