以下、本実施形態に係る光源ユニット2及び照明器具Xについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態に係る照明器具Xは、電池内蔵型の非常用照明器具として構成されているが、一般照明用の照明器具であっても構わない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
まず、本実施形態に係る照明器具Xの概略構成を説明する。本実施形態に係る照明器具Xは、図5に示すように、本実施形態に係る光源ユニット2と、器具本体1とを備え、建物の通路や廊下などの天井に埋込配設される。さらに、本実施形態に係る照明器具Xは、電池ユニット3、点灯ユニット4、カバー5などを備えることが好ましい。ただし、以下の照明器具Xの説明では、図5において上下、左右、前後の各方向を規定する。
器具本体1は、下面が開口した有底筒状に形成される。また、器具本体1は、左右両側に平坦な面(平坦面)を有し、それらの平坦面を除く周面が円筒面となるように構成されている。さらに、器具本体1の下端縁には、外向きに突出する円環状のフランジ10が形成されている(図7参照)。なお、器具本体1は、器具本体1の下端の近傍における左前方の位置から内側に突出する被固定部12を有することが好ましい(図5及び図7参照)。この被固定部12は矩形の平板状に形成され、先端の近傍にねじ挿通孔120が設けられることが好ましい。
器具本体1の左右両側の平坦面には、それぞれ支持具6が1つずつ取り付けられている(図6A及び図6C参照)。これら一対の支持具6は、長尺の板ばね状に形成されることが好ましい。それぞれの支持具6は、長手方向の一端部で器具本体1の平坦面に固定され、かつ、長手方向の他端部が器具本体1の底板11に近付く向き(上向き)に撓み可能に構成されている。つまり、器具本体1は、埋込孔内に挿入される一対の支持具6と、器具本体1の下端面に設けられるフランジ10との間で天井材を挟み込むようにして天井材に支持される。
カバー5は、器具本体1のフランジ10の外径よりも大きい円盤状に形成され、中央に円形の窓孔50が設けられている(図5及び図6B参照)。この窓孔50には、後述するように光源ユニット2のレンズ部220が挿通される。カバー5は、器具本体1の前面の開口を開放可能に塞ぐように構成されている。カバー5の上面における前端及び後端には、それぞれ取付ばね7が取り付けられている。これら一対の取付ばね7は、器具本体1の内周面の前側及び後側にそれぞれ一対ずつ設けられる挿通溝13に抜き差し可能に挿通される。つまり、カバー5は、一対の取付ばね7がそれぞれ一対の挿通溝13に挿通されることにより、器具本体1の下面を閉塞する状態で器具本体1に保持される(図6C及び図7参照)。
電池ユニット3は、複数本の電池30と、これら複数本の電池30を収容する電池ケース31とを有する(図7参照)。電池30は、例えば、円筒形のニッカド電池、あるいは、円筒形のニッケル水素電池などの2次電池が好ましい。電池ケース31は、上下両側の底面が馬蹄形(U字形)である筒状に形成されることが好ましい。複数本の電池30は、軸方向を上下方向とし、径方向に沿って一列に並ぶように電池ケース31内に収容されることが好ましい。
電池ケース31の下側の前端部には、点灯ユニット4と電気的に接続されるコネクタ部32が設けられている(図5参照)。コネクタ部32は、一対のコンタクトと、これら一対のコンタクトを電気的に絶縁した状態で支持するコネクタハウジング320とを有する。片方のコンタクトは、電池ケース31内で電気的に直列接続されている複数本の電池30のうちの一方の端の電池30の正極と電気的に接続される。もう片方のコンタクトは、他方の端の電池30の負極と電気的に接続される。
また、電池ケース31の下側の後端部には、抜け止め部33が設けられている(図5参照)。抜け止め部33は、上端が電池ケース31に固定されて左右方向に撓み可能に構成されるばね片330と、ばね片330の下端寄りの左側面に設けられる突起331とを有する。突起331は、下に向かってばね片330から離れる向きに傾斜する斜面を有した三角柱状に形成されることが好ましい。
点灯ユニット4は、点灯装置40と、点灯装置40を収容する筐体41とを有する。点灯装置40の回路ブロック図を図8に示す。点灯装置40は、直流電源回路400、充電回路401、点灯回路402、停電検出回路403、制御回路404、モニタランプ405、押釦スイッチ406、受信部407などを備えることが好ましい。
直流電源回路400は、例えば、リンギングチョークコンバータなどの自励型のスイッチング電源回路で構成され、外部電源(例えば、商用の電力系統)Wから供給される交流電圧を、当該交流電圧の実効値よりも低い直流電圧に変換することが好ましい。充電回路401は、外部電源Wから給電されているときに動作し、直流電源回路400から電池ユニット3へ一定の充電電流を流すように構成されることが好ましい。点灯回路402は、電池ユニット3から供給される直流電流を定電流化して光源ユニット2に供給するように構成されることが好ましい。停電検出回路403は、直流電源回路400の出力電圧から外部電源Wの停電を検出して制御回路404に通知するように構成される。モニタランプ405は、例えば、緑色光を放射する発光ダイオードで構成され、充電回路401から電池ユニット3に供給される充電電流によって発光させられることが好ましい。受信部407は、赤外線を通信媒体とする無線信号を受信し、受信した無線信号から送信フレームを復調して制御回路404に渡すように構成される。この無線信号は、定期点検の作業を行う作業者に操作されるワイヤレス送信器から送信される。なお、定期点検とは、法令で定められた期間ごとに実施され、点灯回路402を強制的に動作させて光源ユニット2が規定の時間以上、点灯状態を維持することを確認することを目的とする。
制御回路404は、停電検出回路403が停電を検出していないとき、充電回路401を動作させ、かつ、点灯回路402を停止させるように構成される。また、制御回路404は、停電検出回路403が停電を検出しているとき、充電回路401を停止させ、かつ、点灯回路402を動作させるように構成される。さらに、制御回路404は、一方の押釦スイッチ406Aが押操作された場合、あるいは、受信部407から送信フレームを受け取った場合、充電回路401を停止させ、かつ、点灯回路402を動作させて定期点検動作を行うように構成される。ただし、制御回路404は、他方の押釦スイッチ406Bが押操作された場合は、点灯回路402を数秒間動作させた後、再度、点灯回路402を停止させ、かつ、充電回路401を動作させるように構成されることが好ましい。
点灯装置40は、プリント配線板からなる回路基板の第1面に実装される種々の電子部品と、回路基板の第2面(第1面の裏面)に形成される導体とで直流電源回路400から制御回路404までの各回路を実現するように構成される。なお、モニタランプ405、及び2つの押釦スイッチ406A、406Bは、いずれも回路基板の第1面における下端近くに実装されることが好ましい(図7参照)。
点灯ユニット4の筐体41は、上下両側の底面が六角形である筒状に形成されることが好ましい。ただし、筐体41の2つの底面は、1つの辺(第1辺)が対向する他の1つの辺(第2辺)よりも長く、かつ、第1辺の両側の2つの辺(第3辺及び第4辺)が平行となる六角形に形成されることが好ましい(図7参照)。筐体41の下面には、3つの開口部410A、410B、410Cが前後方向に一列に並ぶように設けられている。前端の開口部410Aの奥には、電池ユニット3のコネクタ部32と前後方向に挿抜可能に接続される受け側のコネクタが配置されている。また、中央の開口部410Bの奥には、後述する光源ユニット2のプラグコネクタ26と前後方向に挿抜可能に接続されるレセプタクルコネクタ408が配置されている(図5参照)。さらに、後端の開口部410Cの奥には、モニタランプ405、2つの押釦スイッチ406A、406B、受信部407及び2つの操作部材42が配置されている。これら2つの操作部材42は、上下方向に移動可能に設けられており、上向きに移動する際に、それぞれ押釦スイッチ406A、406Bの押釦を押操作するように構成されることが好ましい。また、筐体41は、速結式の端子台43を保持するように構成されることが好ましい(図6C参照)。
点灯ユニット4は、図5及び図7に示すように、筐体41の上面及び下面の第2辺を平坦面に沿わせるようにして、器具本体1内に収容される。そして、点灯ユニット4は、筐体41の上面が器具本体1の底板11に設けられた固定片110にねじ止めされることによって、器具本体1に固定される(図6A参照)。ただし、筐体41に保持された端子台43は、図6Cに示すように、器具本体1の底板11に設けられる段差部111の孔1110を通して、差込口430を器具本体1の外に露出させることが好ましい。つまり、これらの差込口430に電源線の導体が差し込まれることにより、端子台43を介して外部電源Wと点灯装置40とが電気的に接続される。
続いて、本実施形態に係る光源ユニット2について、図1〜図4を参照して詳細に説明する。ただし、以下の光源ユニット2の説明では、図2において上下、左右、前後の各方向を規定する。
本実施形態に係る光源ユニット2は、LEDモジュール(光源モジュール)20、放熱部材21、レンズブロック22、取付部材23、押さえ部材24、熱伝導シート25並びにプラグコネクタ26などを備えることが好ましい。LEDモジュール20は、矩形平板状の実装基板200の上面中央に1個又は複数個のLEDチップ(固体発光素子)が実装される。これらのLEDチップは、例えば、青色光を放射する青色発光ダイオードであることが好ましい。また、LEDチップを含む実装基板200の上面は、LEDチップから放射される青色光を波長変換する蛍光物質が混入された封止樹脂201で円盤状に被われる。さらに、実装基板200の対角の位置にある一対の角部の上面には、カソードの電極202とアノードの電極203が形成されている(図2参照)。なお、LEDモジュール20は、アノードの電極203とカソードの電極202に直流電圧が印加されることにより、白色の照明光を放射するように構成される。
熱伝導シート25は、高熱伝導率、電気絶縁性及び難燃性を有するシリコーン樹脂製のシート材で構成されることが好ましい。熱伝導シート25は、LEDモジュール20の実装基板200と放熱部材21との間に介在し、LEDチップから発せられて実装基板200を通して伝導される熱を、放熱部材21に伝導するように構成される。
押さえ部材24は、例えば、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料によって、おおよそ円盤状に形成されることが好ましい(図2参照)。押さえ部材24は、中央にほぼ矩形の孔240を有する。また、押さえ部材24の上面における孔240の周囲に凹所241が設けられる。さらに、押さえ部材24の上面において、孔240の対角の位置に、上下方向から見てL字形の押さえ突起242がそれぞれ形成されている。また、押さえ部材24は、角筒状のコネクタ保持部243を有する。このコネクタ保持部243は、プラグコネクタ26を内側に収容して保持するように構成される(図3E参照)。
プラグコネクタ26は、一対のコンタクトと、これら一対のコンタクトを電気的に絶縁した状態で支持するコネクタハウジング260とを有する。片方のコンタクトは、電線を介してLEDモジュール20のカソード電極202と電気的に接続される。もう片方のコンタクトは、別の電線を介してLEDモジュール20のアノード電極203と電気的に接続される。
レンズブロック22は、例えば、ガラス製であって、おおよそ円錐台形状のレンズ部220と、レンズ部220の周縁から外向きに突出する円環状の外鍔部221とを有することが好ましい(図2参照)。レンズ部220は、図4に示すように、おおよそ回転放物面形状の入射面2200が形成されている。レンズ部220は、入射面2200に入射する光(LEDモジュール20から放射される照明光)の配光を制御するように構成される。
取付部材23は、例えば、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料によって、おおよそ円環状に形成されることが好ましい(図2参照)。取付部材23は、枠部230、一対の引掛部232、固定部233などを有することが好ましい。枠部230は、円環状の主部2300と、主部2300の外周縁から全周に渡って下向きに突出する円筒形状の周壁部2301とを有する。主部2300は、円形の窓孔231を有する。一対の引掛部232は、周壁部2301の左前及び右前の下面から下向きに突出するように周壁部2301と一体に形成されることが好ましい。引掛部232は、周壁部2301から下向きに突出する直方体状の突片2320と、突片2320から周壁部2301と並行して突出する直方体状の引掛片2321とを有する(図2及び図3D参照)。つまり、引掛部232は、全体としてL字状に形成されることが好ましい。固定部233は、おおよそ台形状に形成されることが好ましい。固定部233は、枠部230の周壁部2301における後面から後方へ突出するように、周壁部2301と一体に形成されることが好ましい(図2及び図3A参照)。なお、固定部233は、中央に円形のねじ挿通孔2330が設けられることが好ましい。
放熱部材21は、アルミ又はアルミ合金製の板材で構成され、LEDモジュール20と熱結合される結合部210と、点灯ユニット4の筐体41に固定される固定部211とを有することが好ましい(図1、図2及び図3E参照)。さらに、放熱部材21は、結合部210と固定部211を繋ぐ連結部212を有することが好ましい。結合部210は、おおよそ円盤状に形成されることが好ましい。固定部211は、おおよそ台形状に形成されることが好ましい。連結部212は、矩形に形成されることが好ましい。ただし、固定部211は、結合部210及び連結部212のいずれよりも左右方向の幅寸法を大きくするように構成されることが好ましい。
結合部210の前端における左右両側には、それぞれ被引掛部213が設けられる。被引掛部213は、取付部材23の引掛部232を放熱部材21の厚み方向(上下方向)に通過させ、かつ、引掛部232を厚み方向と交差する方向(左右方向及び前後方向)に移動可能に構成されることが好ましい。本実施形態において、被引掛部213は、放熱部材21(の結合部210)の周縁部分に形成される切欠2130を有することが好ましい。切欠2130は、おおよそ矩形に形成されることが好ましい。被引掛部213は、切欠2130と、切欠2130の隣(左隣)に位置する部位(被引掛部位2131)とで構成されることが好ましい。ただし、被引掛部213は、切欠2130の代わりに、放熱部材21を厚み方向に貫通する孔を有してもよい。この場合、被引掛部213は、孔と、孔の隣に位置する部位(被引掛部位)とで構成される。
固定部211には、2つの丸孔2110と、1つのねじ孔(第1ねじ孔2111)とが設けられる(図2及び図3E参照)。2つの丸孔2110は、左右方向に一列に並ぶように設けられることが好ましい。第1ねじ孔2111は、固定部211の右端近くに設けられることが好ましい。また、連結部212には、矩形の挿通孔2120と、ねじ孔(第2ねじ孔2121)とが設けられることが好ましい(図2及び図3E参照)。挿通孔2120は、連結部212のほぼ中央に設けられ、第2ねじ孔2121は、挿通孔2120の左後方の位置に設けられることが好ましい。
次に、本実施形態に係る光源ユニット2の組立手順を説明する。ただし、プラグコネクタ26は、既に2本の電線を介してLEDモジュール20と電気的に接続されている。
まず、組立作業を行う作業者は、放熱部材21の結合部210の上面に熱伝導シート25を敷き、その熱伝導シート25の上に、LEDチップの実装面を上にしてLEDモジュール20を載せる。そして、作業者は、プラグコネクタ26及び2本の電線を孔240に通し、かつ、コネクタ保持部243を連結部212の挿通孔2120に挿通しつつ、熱伝導シート25及びLEDモジュール20の上から押さえ部材24を被せる。このとき、作業者は、孔240の四隅をLEDモジュール20の実装基板200の四隅に位置合わせし、一対の押さえ突起242でLEDモジュール20(の実装基板200)の2つの角を上から押さえる(図4参照)。さらに、作業者は、押さえ部材24のコネクタ保持部243にプラグコネクタ26を上から差し込むことにより、コネクタ保持部243にプラグコネクタ26を保持させる。また、作業者は、プラグコネクタ26とLEDモジュール20を電気的に接続する2本の電線を、押さえ部材24の凹所241内に収める。
続いて、作業者は、取付部材23の一対の引掛部232を、放熱部材21の被引掛部213(の切欠2130)に上から挿通した後、取付部材23を上から見て時計回りの向きに回転させる。すると、引掛部232の引掛片2321と枠部230(の周壁部2301)との間の隙間に、被引掛部213(の被引掛部位2131)が挿入されるので、引掛部232が被引掛部213に引っ掛けられる(図1及び図3A参照)。そして、図4に示すように、枠部230の主部2300がレンズブロック22の外鍔部221の上面に被さるため、取付部材23と放熱部材21との間で、押さえ部材24及びレンズブロック22が挟み込まれて保持される。
最後に、作業者は、取付部材23の固定部233のねじ挿通孔2330に上から挿通したねじを、放熱部材21の連結部212に設けられている第2ねじ孔2121にねじ込む。その結果、取付部材23は、上から見て反時計回りの向きに回転不能となり、放熱部材21から脱落しなくなる。ただし、取付部材23の固定部233と、放熱部材21の連結部212との固定はねじ止めに限定されない。例えば、固定部233に設けられる突起が連結部212に設けられる孔に挿通され、かつ、熱かしめされることで固定部233と連結部212が固定されてもよい。以上のようにして、本実施形態に係る光源ユニット2の組立が完了する(図1参照)。
次に、本実施形態に係る照明器具Xの組立手順を説明する。ただし、一対の支持具6は、既に器具本体1に取り付けられている。
まず、組立作業を行う作業者は、器具本体1内に点灯ユニット4を収容し、器具本体1の底板11の固定片110に点灯ユニット4の筐体41をねじ止めして固定する(図5参照)。それから、作業者は、既に組立作業が完了している光源ユニット2を点灯ユニット4の筐体41に取り付ける。ここで、筐体41の下面には、放熱部材21の2つの丸孔2110にそれぞれ個別に挿通される2つの突起411が下向きに突設されている。つまり、作業者は、放熱部材21の固定部211に設けられている2つの丸孔2110に2つの突起411を個別に挿通させるようにして、固定部211を筐体41の下面に載せる。ただし、作業者は、器具本体1の被固定部12が放熱部材21の下になるように、被固定部12と筐体41の下面との間に固定部211を挿入する(図7参照)。それから、作業者は、被固定部12のねじ挿通孔120に挿通したねじを、放熱部材21の固定部211に設けられている第1ねじ孔2111にねじ込むことにより、光源ユニット2を点灯ユニット4の筐体41に取り付ける(図7参照)。このとき、光源ユニット2のプラグコネクタ26は、筐体41の中央の開口部410Bの奥に配置されているレセプタクルコネクタ408と電気的かつ機械的に接続される。
続いて、作業者は、器具本体1内に電池ユニット3を収容する。電池ユニット3のコネクタ部32は、電池ユニット3が器具本体1内に収容される際に、点灯ユニット4の筐体41に設けられている開口部410Aを通して、点灯ユニット4の受け側のコネクタと電気的かつ機械的に接続される。ここで、筐体41の右側面の後端寄りの部位には、凹部が設けられている。そして、電池ユニット3の抜け止め部33の突起331が筐体41の凹部に引っ掛かることにより、電池ユニット3が点灯ユニット4の筐体41に取り付けられる。なお、作業者は、抜け止め部33のばね片330を指で摘まんで撓ませ、突起331と凹部の引っ掛かりを解除することにより、器具本体1から電池ユニット3を引き抜いて取り外すことができる。
最後に、作業者は、一対の取付ばね7を器具本体1の内周面の前側及び後側にそれぞれ一対ずつ設けられる挿通溝13に挿通することにより、器具本体1の下面を閉塞するようにカバー5を器具本体1に保持させる(図6C及び図7参照)。以上のようにして、本実施形態に係る照明器具Xの組立が完了する。
上述のように本実施形態に係る光源ユニット2は、光源モジュール(LEDモジュール20)と、LEDモジュール20と熱的に結合される放熱部材21とを備える。また、本実施形態に係る光源ユニット2は、LEDモジュール20から放射される光の配光を制御する配光制御部材(レンズブロック22)と、レンズブロック22を放熱部材21に取り付ける取付部材23とを備える。レンズブロック22は、LEDモジュール20と対向するレンズ部220と、レンズ部220の周囲に設けられる板状の外鍔部221とを有する。取付部材23は、レンズ部220が挿通される窓孔231を有する枠部230と、枠部230から突出する1つ又は複数の引掛部232とを備える。放熱部材21は、引掛部232が着脱可能に引っ掛けられる被引掛部213を有する。被引掛部213は、引掛部232を放熱部材21の厚み方向に通過させ、かつ、引掛部232を厚み方向と交差する方向に移動可能に構成される。取付部材23は、引掛部232を被引掛部213に引っ掛けた状態で放熱部材21と枠部230との間で外鍔部221を挟んで支持するように構成される。
本実施形態に係る光源ユニット2は上述のように構成され、レンズブロック22には放熱部材21に支持される特別な構造が不要であるので、従来例と比較して、製造コストの削減及び製造作業の作業時間の短縮を図ることができる。
また、本実施形態に係る光源ユニット2において、放熱部材21との間でLEDモジュール20を挟んで支持する押さえ部材24をさらに備えることが好ましい。取付部材23は、引掛部232を被引掛部213に引っ掛けた状態で放熱部材21と枠部230との間で外鍔部221及び押さえ部材24を挟んで支持するように構成されることが好ましい。
本実施形態に係る光源ユニット2が上述のように構成されれば、押さえ部材24を介してレンズブロック22とLEDモジュール20との位置決めを行うことができる。
さらに、本実施形態に係る光源ユニット2において、取付部材23は、引掛部232を被引掛部213に引っ掛けた状態で放熱部材21に固定される固定部233を備えることが好ましい。
本実施形態に係る光源ユニット2が上述のように構成されれば、取付部材23が不用意に動いて引掛部232と被引掛部213との引っ掛かりが外れることを防止できる。
また、本実施形態に係る光源ユニット2において、被引掛部213は、放熱部材21の周縁部分に形成される切欠2130を有することが好ましい。引掛部232は、枠部230から突出する突片2320と、突片2320から枠部230と並行して突出する引掛片2321とを有することが好ましい。引掛部232は、引掛片2321と枠部230との間の隙間に、被引掛部213(被引掛部位2131)が挿入されるように構成されることが好ましい。
本実施形態に係る光源ユニット2が上述のように構成されれば、放熱部材21に対して取付部材23を回転させることにより、引掛部232を被引掛部213に引っ掛けることができる。
本実施形態に係る照明器具Xは、光源ユニット2と、光源ユニット2を収容する器具本体1を備える。
本実施形態に係る照明器具Xは上述のように構成され、レンズブロック22には放熱部材21に支持される特別な構造が不要であるので、従来例と比較して、製造コストの削減及び製造作業の作業時間の短縮を図ることができる。
ところで、本実施形態に係る照明器具Xは埋込型の照明器具に限定されず、天井に直付けされる直付け型の照明器具であっても構わない。
直付け型の照明器具XXは、図9及び図10に示すように、円盤状の器具本体1と、円錐台形状のカバー5とを有する。器具本体1は、天井にねじ止めされて直付けされる。点灯ユニット4は、固定金具14によって器具本体1に固定される。固定金具14は、帯状の金属板の長手方向の両端部分が互いに異なる向きに曲げ起こされるように構成される。そして、固定金具14は、一方の端部140で器具本体1にねじ止めされ、他方の端部141が光源ユニット2の放熱部材21(の固定部211)とともに点灯ユニット4の筐体41にねじ止めされる。このようにして点灯ユニット4は固定金具14によって器具本体1に固定される(図10参照)。また、器具本体1には、2つの取付ばね7が取り付けられる(図10参照)。一方、カバー5の内周面には、2つの取付ばね7がそれぞれ個別に挿入される挿通溝が設けられている。つまり、カバー5は、これら2つの取付ばね7が挿通溝に挿通されることで器具本体1に着脱可能に取り付けられる(図9参照)。