JP6694327B2 - 機器制御システム - Google Patents
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なお、その他については、実施形態の中で説明する。
<機器制御システムの構成>
図1は、第1実施形態に係る機器制御システム100の構成図である。
機器制御システム100は、制御対象機器T(機器)の状態量(温度・圧力・流量等)を制御するためのシステムであり、例えば、プロセス制御に用いられる。前記した「プロセス制御」とは、石油・化学・鉄鋼等の工業プロセスにおける各状態量の制御である。「プロセス制御」では、制御対象機器Tに設置されているセンサGの検出値に基づいて、制御対象機器Tに設置されているアクチュエータHの操作量を演算する処理が周期的に繰り返される。
入出力装置10は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
また、演算装置30は、機器管理装置50からの指令に応じて、前記したフィールド機器情報152(図2参照)を入出力装置10から取得し、取得したフィールド機器情報152を機器管理装置50に送信する機能も有している。なお、演算装置30が実行する処理については後記する。
図2に示すように、入出力装置10は、第1入出力部11と、第2入出力部12と、制御・演算部13と、自己診断部14と、記憶部15と、を備えている。
第1入出力部11は、制御・演算部13とフィールド機器F(つまり、センサG及びアクチュエータH)との間の通信インタフェースである。
第2入出力部12は、制御・演算部13と中継装置20との間の通信インタフェースである。
入出力データ151には、前記したように、センサGの検出値と、アクチュエータHの操作量と、が含まれている。
フィールド機器情報152には、前記したように、フィールド機器FであるセンサGやアクチュエータHの識別情報・設定情報・健全性情報が含まれている。
図3は、機器制御システム100の制御周期毎の処理内容、及び各処理に対応するデータ内容の説明図である。
図3の紙面上側に示す「制御周期」は、機器制御システム100において繰り返されるプロセス制御の制御周期を表している。
入力データ151aは、センサG(図2参照)の検出値を含むデータである。出力データ151bは、アクチュエータH(図2参照)の操作量を含むデータである。なお、入力データ151a及び出力データ151bは、図2に示す入出力データ151に相当する。
「送信要求コマンド」は、入出力装置10に対して、記憶部15(図2参照)に保持されているフィールド機器情報152を演算装置30に送信するように要求するコマンドである。入出力装置10から値“1”の送信準備情報153を受信した場合、演算装置30は、入出力装置10に「送信要求コマンド」を送信する。
図4は、機器制御システム100における通信シーケンスである。
図4では、一例として、1つのフィールド機器Fに関するデータのやり取りを図示している。また、図4では、入出力データ151(入力データ151a及び出力データ151b:図3参照)の通信を実線矢印で図示し、フィールド機器情報152に関する通信を破線矢印で図示している。
第1実施形態によれば、入出力データ151とともに送信準備情報153が、メモリ転写によって、入出力装置10から演算装置30に送信される。これによって、入出力装置10においてフィールド機器情報152の送信準備ができているか否かを、演算装置30側で把握できる。さらに、値“1”の送信準備情報153に基づき、演算装置30が入出力装置10からフィールド機器情報152を取得することによって、フィールド機器情報152を一元的に管理できる。このように、第1実施形態によれば、演算装置30が、プロセス制御のリアルタイム性を損なうことなく、フィールド機器情報152を適切に取得できる。
第2実施形態は、フィールド機器情報152(図5参照)を複数のフレームm1,…,mk(図5参照)に分割し、各フレームm1,…,mkにシーケンス番号やページ番号が付加される点が、第1実施形態とは異なっている。また、第2実施形態は、複数の制御周期に亘って、フレームm1,…,mkのデータが入出力装置10から演算装置30に順次に送信される点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図5に示すように、入出力装置10Aは、第1入出力部11と、第2入出力部12と、制御・演算部13と、自己診断部14と、記憶部15Aと、を備えている。
記憶部15Aには、入出力データ151と、フィールド機器情報152と、シーケンス番号q,…,qと、ページ番号p1,…,pkと、送信準備情報153と、自己診断情報154と、を含むデータが格納される。
図6に示すように、ある制御周期の「指示フレーム送信」には、シーケンス番号jと、ページ番号i1と、コマンド種別と、通信先アドレスと、データ長と、コマンドデータと、が含まれている。なお、シーケンス番号jは、ひとまとまりのコマンドデータ(取得要求コマンド又は送信要求コマンド)に共通に付される番号である。また、ページ番号i1は、コマンドデータをr個に分割した場合において、分割後の各データに付されるr個の番号の1つ目である。
なお、図7では、1つのフィールド機器Fに関するデータのやり取りを図示している。また、図7では、一例として、ひとまとまりの取得要求コマンドを2つに分割し、これらの取得要求コマンドの通信を、2回の制御周期s1,s2に分けて順次に行う場合を示している。
また、図7では、一例として、フィールド機器情報152を2つのフレームm1,m2に分割し、フレームm1,m2の通信を2回の制御周期s(n−1),snに分けて順次に行う場合を示している。
なお、入力データ151aや出力データ151bの通信については、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
取得要求コマンドを正常に受信したと判定した場合、入出力装置10Aは、シーケンス番号j(図6参照)及びページ番号i1,12に基づいて、分割された取得要求コマンドを復元する。そして、入出力装置10Aは、復元後の取得要求コマンドに基づいて、フィールド機器Fからフィールド機器情報152を取得するための通信を開始する。
なお、図7では省略したが、制御周期s(n−1)において、送信準備情報153の値“1”とともに(又は、この送信準備情報153の送信に先立って)、入出力装置10から演算装置30にシーケンス番号q及びページ番号p1,p2が通知されている。したがって、制御周期snにおいて、入出力装置10Aから送信準備情報153の値“0”を受信しても、演算装置30側では、フレームm2をまだ受信していないことが把握されている。
第2実施形態によれば、フィールド機器情報152の情報量が比較的大きい場合でも、演算装置30が、入出力装置10Aからフィールド機器情報152を適切に取得できる。また、入出力装置10Aから演算装置30に送信される送信準備情報153の値が“0”から“1”に変わった後、フレームm1,m2の通信が開始される。したがって、第2実施形態によれば、演算装置30が、プロセス制御のリアルタイム性を損なうことなく、情報量の比較的大きいフィールド機器情報152を適切に取得できる。
以上、本発明に係る機器制御システム100,100Aについて各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、機器制御システム100(図1参照)が複数の中継装置20を備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、機器制御システム100が備える中継装置20の個数は1つであってもよい。また、中継装置20を省略し、入出力装置10と演算装置30との間で直接的にデータをやり取りするようにしてもよい。また、中継装置20の機能を演算装置30の中に組み込んでもよい。
また、第1実施形態では、一つの入出力装置10(図1参照)にセンサG及びアクチュエータHが接続される構成について説明したが、これに限らない。例えば、一つ又は複数のセンサGに接続される入出力装置10と、一つ又は複数のアクチュエータHに接続される別の入出力装置10と、を備える構成でもよい。
また、各実施形態で説明した各構成、機能、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
また、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
10,10A 入出力装置
10A 入出力装置
11 第1入出力部
12 第2入出力部
13 制御・演算部
14 自己診断部
15,15A 記憶部
151 入出力データ
152 フィールド機器情報
153 送信準備情報
154 自己診断情報
20 中継装置
30 演算装置
40 制御監視装置
50 機器管理装置
B1,B2 バス(伝送路)
B3 バス
F フィールド機器
G センサ(フィールド機器)
H アクチュエータ(フィールド機器)
m1,…,mk フレーム
T 制御対象機器(機器)
Claims (4)
- 機器に設置されるセンサの検出値に基づいて、前記機器に設置されるアクチュエータの操作量を演算する演算装置と、
前記センサから入力される前記検出値を前記演算装置に送信するとともに、前記演算装置から受信した前記操作量を前記アクチュエータに出力する入出力装置と、を備え、
前記入出力装置は、
前記検出値を前記演算装置に送信する処理、及び、前記操作量を前記演算装置から受信する処理をメモリ転写によって実行し、
前記センサ及び前記アクチュエータを含むフィールド機器の管理に用いられるフィールド機器情報を前記フィールド機器から取得し、取得した前記フィールド機器情報を前記演算装置に送信する処理を、前記演算装置からの指令に応じたコマンドアクセスによって実行し、
前記メモリ転写による通信、及び前記コマンドアクセスによる通信が、共通の伝送路を介して行われ、
前記入出力装置は、前記フィールド機器情報の送信準備ができているか否かを示す送信準備情報を、前記検出値とともに、前記メモリ転写によって前記演算装置に送信し、
前記演算装置は、前記送信準備情報に基づいて、前記入出力装置において前記フィールド機器情報の送信準備ができていると判定した場合、前記フィールド機器情報の送信要求コマンドを前記入出力装置に送信し、
前記入出力装置は、前記送信要求コマンドに応じて、前記フィールド機器情報を前記演算装置に送信すること
を特徴とする機器制御システム。 - 前記入出力装置は、
少なくとも前記入出力装置自身の異常の有無を診断する自己診断部を備え、
前記自己診断部の診断結果である自己診断情報を、前記検出値及び前記送信準備情報とともに、前記メモリ転写によって前記演算装置に送信すること
を特徴とする請求項1に記載の機器制御システム。 - 前記入出力装置は、前記フィールド機器情報を複数のフレームに分割し、複数の前記フレームを、前記コマンドアクセスによって前記演算装置に順次に送信し、
前記演算装置は、複数の前記フレームに基づいて、前記フィールド機器情報を復元すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の機器制御システム。 - 機器に設置されるセンサの検出値に基づいて、前記機器に設置されるアクチュエータの操作量を演算する演算装置と、
前記センサから入力される前記検出値を前記演算装置に送信するとともに、前記演算装置から受信した前記操作量を前記アクチュエータに出力する入出力装置と、を備え、
前記入出力装置は、
前記検出値を前記演算装置に送信する処理、及び、前記操作量を前記演算装置から受信する処理をメモリ転写によって実行し、
前記センサ及び前記アクチュエータを含むフィールド機器の管理に用いられるフィールド機器情報を前記フィールド機器から取得し、取得した前記フィールド機器情報を前記演算装置に送信する処理を、前記演算装置からの指令に応じたコマンドアクセスによって実行し、
前記メモリ転写による通信、及び前記コマンドアクセスによる通信が、共通の伝送路を介して行われ、
前記メモリ転写による通信は、前記機器の制御における所定の制御周期ごとに行われ、
前記フィールド機器情報の送信準備ができていることを示す所定の送信準備情報が、前記検出値とともに、前記メモリ転写によって前記入出力装置から前記演算装置に送信された場合、前記制御周期において前記メモリ転写による通信後の残りの時間で、前記コマンドアクセスによる通信が行われること
を特徴とする機器制御システム。
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