JP6693535B2 - シート搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送装置、及びそれを備えた画像記録装置に関する。
装置筐体の内部に搬送経路が形成されており、搬送経路に案内されて搬送されるシートに画像を記録する画像記録装置が知られている。画像記録装置には、複数枚のシートを支持する給紙カセットを有するものがある。また、給紙カセットとは別に、シートを搬送経路へ案内するための手差しトレイを有する画像記録装置がある(特許文献1,2)。
画像記録装置のメンテナンスや紙詰まりの解消のために、画像記録装置の筐体の一部が開閉される構成が採用されたり、また、画像記録装置がスキャナ機能を有する複合機として実現されている態様では、フラットベッドスキャナの原稿カバーが開閉される構成が採用され得る(特許文献1)。
また、画像記録装置にシートが差し込まれる開口である給紙口には、異物や塵埃の進入を防止するために、開閉可能なカバーなどが設けられる(特許文献3)。
特開2012−1329号公報 特開2004−224463号公報 特開2011−219201号公報
画像記録装置において開閉される筐体や原稿カバーなどが、給紙口などの開口を開閉するカバーなどに衝突することがないように、筐体や原稿カバーの回動範囲を避けてカバーを配置すると、画像記録装置が大型化するという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、状態変化する筐体とシート支持部の開口を開閉するカバーとを有する小型の装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るシート搬送装置は、シートの搬送経路を有する第1筐体と、上記搬送経路に沿ってシートを搬送する搬送部と、上記第1筐体の上方に回動可能に設けられて、第1回動位置及び当該第1回動位置より上記第1筐体から遠い第2回動位置に回動可能な第2筐体と、上記第2筐体の回動基端側であって、上記第1筐体に設けられて上方へ開口するシート挿入口を有しており、上記搬送経路へ給送されるシートを支持するシート支持部と、上記シート支持部に設けられており、上記第1筐体側を回動先端側として上記第2筐体の回動軸と平行な回動軸線周りに回動して、上記シート挿入口を塞ぐ第1状態、及び上記シート挿入口を開放する第2状態に変化するカバーと、上記カバーと接離する方向へ移動可能であり、上記第1状態の上記カバーと当接しながら移動することにより上記第2状態へ変化させる当接部を有しており、上記第2筐体が上記第1回動位置から上記第2回動位置に変化する動きに連動させて、当該当接部を上記カバーに当接する向きへ移動させ、かつ上記第2筐体が上記第2回動位置から上記第1回動位置へ変化する動きに連動させて、当該当接部を上記カバーから離れる向きへ移動させる連動機構と、を具備する。
第2筐体が第1回動位置から第2回動位置へ変化すると、連動機構の当接部がカバーに当接する向きへ移動する。カバーは、当接部が当接することによって、第1状態から第2状態へ回動する。これにより、第2筐体が回動する範囲とカバーが回動する範囲とが重複するレイアウトが採用されても、第2回動位置へ変化する第2筐体とカバーとの接触が防止できる。第2筐体が第2回動位置から第1回動位置へ変化すると、連動機構の当接部がカバーから離れる向きへ移動する。これにより、第2状態のカバーは、第1状態へ変化可能となる。
(2) 上記シート支持部は、上下方向と直交する前後方向において上記第1筐体の後方に配置されており、上記搬送部は、上記シート支持部に支持されているシートを上記前後方向の前方へ向かって搬送するものであってもよい。
シート支持部が第2筐体の後方に配置されており、第2筐体の回動軸もシート支持部側、つまり第2筐体の後方であるので、第2筐体を第2回動位置にすると、第2筐体の前方から第1筐体へアクセスすることができる。また、第2筐体に連動して回動するカバーが、前方から第2筐体を操作するユーザ側へ回動することがない。また、シート支持部からシートが第1筐体の前方へ向かって搬送されるので、ユーザが、搬送後のシートに第1筐体の前方からアクセスすることができる。
(3) 上記第1筐体に、プラテンを有するフラットベッドスキャナが設けられており、上記第2筐体は、上記プラテンを覆う原稿カバーであってもよい。
これにより、使用頻度が比較的高いフラットベッドスキャナを備えた構成において、原稿カバーの回動範囲にカバーを配置することができる。
(4) 上記当接部は、上記シート支持部から上下方向に沿って出没するものであって、当該上下方向と直交しかつ上記第2筐体の回動軸と平行な左右方向の一方にのみ設けられており、上記原稿カバーは、原稿を上記プラテンへ搬送する自動原稿搬送機構を有しており、上記自動原稿搬送機構は、上記上下方向及び上記左右方向と直交する前後方向に沿った回動軸線周りに回動可能であって、上記原稿カバーの上面に倒伏した倒伏姿勢と、上記原稿カバーの上面から斜め上方へ突出した突出姿勢に変化する原稿トレイを有しており、上記原稿トレイは、上記突出姿勢において、上記当接部が設けられていない左右方向の他方へ向かって上記原稿カバーの上面から突出するものであってもよい。
これにより、当接部の移動範囲と、原稿トレイの移動範囲とが重複することがない。
(5) 上記シート支持部は、シートを支持する支持板を有しており、上記第1状態において当該支持板が上記第1筐体の側面に近づいて起立し、上記第2状態において当該支持板が上記第1筐体の側面から離れる向きへ上記第1状態より倒伏して傾斜するものであり、上記カバーは、上記支持板に連結されたものであってもよい。
これにより、第1状態のシート支持部を効率的に小型化することができる。
(6) 上記第1状態の上記カバーの回動先端部は、上記第2筐体の上面より下方に配置されていてもよい。
これにより、シート搬送装置の薄型化が実現される。
(7) 上記連動機構として、上記第2筐体の回動軸と平行な回動軸周りに回動可能であって、上記第1回動位置から上記第2回動位置に変化する第2筐体に当接して回動する回動部材と、上記当接部を有する当接部材と、上記回動部材の回動を上記当接部材のスライド移動へ伝達するラックピニオン機構と、を有するものが挙げられる。
(8) 上記連動機構として、上記第2筐体の回動軸と平行な回動軸周りに回動可能であって、上記第1回動位置から上記第2回動位置に変化する第2筐体に当接して回動する回動部材を有するものであり、上記当接部は、上記回動部材の一部であるものが挙げられる。
(9) 本発明は、上記シート搬送装置と、上記搬送経路においてシートに画像を記録する記録部と、を具備する画像記録装置として捉えられてもよい。
本発明によれば、状態変化する筐体とシート挿入口のカバーとを有する小型の装置が実現される。
図1は、原稿カバー17が第1回動位置の複合機10を示す斜視図である。 図2は、原稿カバー17が第2回動位置の複合機10を示す斜視図である。 図3は、バイパストレイ70が使用される状態の複合機10を示す斜視図である。 図4は、原稿カバー17が第1回動位置の複合機10を示す平面図である。 図5は、図4のV−V断面を示す断面図である。 図6は、プリンタ部11の内部構造を示す断面図である。 図7は、連動機構90を示す斜視図である。 図8は、原稿トレイ37が突出状態であり、かつ原稿カバー17が第2回動位置の複合機10を示す斜視図である。 図9は、原稿カバー17が第1回動位置の連動機構90を示す側面図である。 図10は、原稿カバー17が第2回動位置の連動機構90を示す側面図である。 図11は、原稿カバー17が第1回動位置の複合機10であって、変形例に係る回動部材100を示す側面図である。 図12は、原稿カバー17が第2回動位置の複合機10であって、変形例に係る回動部材100を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態に係る複合機10について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(前面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(前面)から視て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10は、概ね直方体に形成されており、インクジェット記録方式で記録用紙などのシートに画像を記録するプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリンタ部11が画像記録装置に相当する。
プリンタ部11は、前面に開口13が形成された筐体14を有している。また、各種サイズの記録用紙を載置可能な給送トレイ20及び排出トレイ21が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。なお、図1,2,3,5,7においては、給送トレイ20及び排出トレイ21が筐体14から取り外された状態が示されている。
図6に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20から記録用紙を給送する給送部15、記録用紙に画像を記録する記録部24、第1搬送ローラ対54、及び第2搬送ローラ対55などを備えている。記録部24以外の給送部15、第1搬送ローラ対54、及び第2搬送ローラ対55、給送トレイ20、バイパストレイ70、スキャナ部12によってシート搬送装置が構成されている。
図1に示されるように、プリンタ部11の上方には、スキャナ部12が設けられている。スキャナ部12の筐体16の前後方向8及び左右方向9の寸法は、プリンタ部11の筐体14と同じである。したがって、スキャナ部12を上方として、プリンタ部11の筐体14及びスキャナ部12の筐体16によって、複合機10の概ね直方体形状の外形が形成されている。筐体16は、筐体14の後面側において左右方向9に沿った回動軸線周りに回動可能に筐体14と連結されている。筐体14及び筐体16が第1筐体に相当する。
図5に示されるように、スキャナ部12は、フラットベッドスキャナである。筐体16の内部には、原稿の画像を光学的に読み取り可能なイメージセンサ34が設けられている。筐体16の上面には原稿が載置されるプラテンガラス30が設けられている。プラテンガラス30は、原稿カバー17によって覆われている。図1,3,4,5,7,9では、プラテンガラス30が原稿カバー17によって覆われた状態が示されており、図2,8,10では、原稿カバー17が開かれてプラテンガラス30が露出された状態が示されている。
原稿カバー17は、筐体16の後面側に連結されており、左右方向9に沿った回動軸周りに回動可能である。図1に示されるように、原稿カバー17は、筐体16の上面に当接することによって、プラテンガラス30を覆った状態に維持される(第1回動位置)。図1に示される状態から、原稿カバー17の前面側が上方へ持ち上げられることによって、図2に示されるように、原稿カバー17が回動されてプラテンガラス30が露出される(第2回動位置)。つまり、第1回動位置において、原稿カバー17が筐体16に最も近づき、第2回動位置において、原稿カバー17が筐体16から最も遠ざかる。原稿カバー17が第2筐体に相当する。
原稿カバー17には、画像読み取りを行う複数枚の原稿を1枚ずつピックアップして搬送する自動原稿搬送装置(ADF)36が設けられている。ADF36の内部構造は公知の構成が採用されるので詳細な説明が省略されるが、原稿トレイ37に載置されたシート状の原稿をピックアップローラや給送ローラによってプラテンガラス30上に搬送し、排出トレイ38へ排出するものである。
原稿トレイ37は、原稿カバー17の上面側に回動可能に設けられている。原稿カバー17の回動軸線は、前後方向8に沿っている。図1に示されるように、ADF36が使用されないときは、原稿トレイ37は、原稿カバー17の上面に倒伏した倒伏姿勢にされている。図8に示されるように、ADF36が使用されるときには、原稿トレイ37が原稿カバー17の上面から斜め上方へ突出した突出姿勢に回動される。突出姿勢の原稿トレイ37は、複合機10の前面から視て、右上方へ突出する。原稿トレイ37が突出姿勢にされると、原稿トレイ37の下側に排出トレイ38が現れる。なお、図8においては、原稿カバー17が開かれた状態が示されているが、ADF36が用いられるときには、原稿カバー17は、図1に示されるように、閉じられた状態、すなわち第1回動位置にされる。
[プリンタ部11]
以下、プリンタ部11の詳細な構造が説明される。
[給送トレイ20]
図6に示されるように、給送トレイ20は、前後方向8及び左右方向9の長さが上下方向7の長さよりも長い外形であって、上方が開放された箱形状のものである。給送トレイ20の上方には、排出トレイ21が載置されている。給送トレイ20には、例えば日本工業規格によるA4サイズから写真記録に用いられるL版などの大小様々なサイズの記録用紙が載置可能である。給送トレイ20は、筐体14の開口13に通ずる内部空間に収容されている。給送トレイ20は、開口13を通じて筐体14に対して前後方向8に沿って進退可能である。
[給送部15]
図6に示されるように、給送部15は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27及び分離パッド23を備えている。給送部15は、給送トレイ20の上方であって記録部24の下方に設けられている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で軸支されている。給送アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の底面に当接及び離間が可能である。給送ローラ25は、給送トレイ20に載置された記録用紙に当接可能である。給送トレイ20の底面であって、給送ローラ25と対向する位置には分離パッド23が設けられている。分離パッド23は、記録用紙に対して、給送トレイ20の底面より大きな摩擦係数を有する部材である。
給送ローラ25には、モータ(不図示)の駆動力が駆動伝達機構27を通じて伝達される。駆動伝達機構27は、軸28に伝達された回転を無端ベルトにより給送ローラ25の軸へ伝達する。給送ローラ25が、給送トレイ20の底面上に積載された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、当該記録用紙が搬送経路65へ給送される。記録用紙が搬送経路65へ給送されるとき、記録用紙の先端が、給送トレイ20の前後方向8の後側に設けられた分離部材35と当接することにより、下側の記録用紙が一番上側の記録用紙に引き摺られることなく給送トレイ20に保持される。最も下側の記録用紙は、分離パッド23との間に生ずる摩擦力によって、直ぐ上の記録用紙が給送されるときに引き摺られることがない。
[搬送経路65]
図6に示されるように、筐体14の内部空間に設けられた搬送経路65は、給送トレイ20の後側から上方へUターンするように湾曲して延び、さらにプリンタ部11の後ろ側から前側へ曲がってほぼ真っ直ぐに延びて排出トレイ21に至っている。搬送経路65は、Uターンする湾曲路65Aと、真っ直ぐな直線路65Bとに大別される。
湾曲路65Aは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する外側ガイド部材18、内側ガイド部材19、及びガイド部材31によって形成されている。直線路65Bは、記録用紙が通過可能な空間を隔てて対向する記録部24及びプラテン42、並びにガイド部材32及びガイド部材33によって形成されている。
給送トレイ20の給送ローラ25によって搬送経路65に給送された記録用紙は、湾曲路65Aに案内されて下方から上方へ向かって搬送向きが反転され、直線路65Bに案内されて搬送向きが反転することなく後方から前方へ向かって搬送される。
外側ガイド部材18は、湾曲路65Aにおける外側の案内面を構成する部材である。内側ガイド部材19は、湾曲路65Aにおける内側の案内面を構成する部材である。なお、各案内面は、1つの面で構成されていてもよいし、複数のリブの先端面の群として構成されていてもよい。
ガイド部材31は、第1搬送ローラ対54の直上流(後ろ側)において内側ガイド部材19の上方に配置されている。外側ガイド部材18及びガイド部材31は、後述されるバイパス経路66を区画する部材でもある。
[第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55]
図6に示されるように、搬送経路65における記録部24よりも搬送向き(前後方向8の前向き)の上流側には、第1搬送ローラ対54が設けられている。第1搬送ローラ対54は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とを有する。搬送経路65において、記録部24よりも搬送向きの下流側には、第2搬送ローラ対55が設けられている。第2搬送ローラ対55は、第2搬送ローラ62と拍車63とを有する。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、モータ(不図示)の回転が伝達されて回転する。第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55は、それぞれを構成する各ローラの間に記録用紙を挟持した状態において、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62が回転することによって、記録用紙を搬送する。第1搬送ローラ対54及び第2搬送ローラ対55は搬送部に相当する。
[記録部24]
図6に示されるように、第1搬送ローラ対54と第2搬送ローラ対55との間において、記録部24は、プラテン42と対向して直線路65Bの上側に設けられている。記録部24は、キャリッジ41と記録ヘッド39とを備えている。キャリッジ41は、プラテン42の後側及び前側に設けられたガイドレール43,44によって支持されている。ガイドレール44には、公知のベルト機構が設けられている。キャリッジ41は、ベルト機構の無端ベルトと連結されており、無端ベルトの回動によってガイドレール43,44に沿って左右方向9に移動する。
記録ヘッド39は、キャリッジ41に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル(不図示)が形成されている。記録ヘッド39には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド39は、複数のノズルからインクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ41が左右方向9へ移動しているときに、ノズルからプラテン42に支持されている記録用紙に対してインク滴が吐出される。吐出されたインク滴がプラテン42上の記録用紙に付着することにより、記録用紙に画像が記録される。
[バイパス経路66]
図6に示されるように、筐体14の後面に開口64が設けられており、開口64から第1搬送ローラ対54へ延びるバイパス経路66が筐体14の内部に形成されている。バイパス経路66は、前後方向8の後方から前方へ斜め下方に向かって延びる経路である。バイパス経路66の上側の案内面は、ガイド部材31によって形成されており、下側の案内面は外側ガイド部材18及びガイド部材32によって形成されている。搬送経路65の湾曲路65A及び直線路65Bは、いずれもバイパス経路66より下方に配置されている。
後述されるバイパストレイ70に載置された記録用紙は、バイパス経路66を通じて斜め下方へ案内されて搬送経路65の直線路65Bに進入し、第1搬送ローラ対54により搬送されつつ記録部24によって画像記録が行われて、排出トレイ21へ排出される。このように、バイパストレイ70に載置された記録用紙は、ほぼ直線形状の経路を搬送される。
[バイパストレイ70]
図1及び図5に示されるように、複合機10の後面側には、バイパストレイ70が設けられている。バイパストレイ70は、給送トレイ20とは独立して記録用紙を支持するものである。バイパストレイ70がシート支持部に相当する。
スキャナ部12の筐体16の後面側には、開口64(図6参照)を覆うようにして固定部68が設けられている。固定部68は、バイパストレイ70の搬送向き下流側の一部を構成している。固定部68の後側には、支持板73が回動可能に設けられている。固定部68及び支持板73によって、バイパストレイ70が構成されている。
支持板73は、下端側において固定部68に回動可能に支持されている。図1に示されるように、バイパストレイ70が使用されないときは、支持板73は、筐体14の後面に近づいて起立している(第1状態)。バイパストレイ70が使用されるときは、支持板73の上端側が後ろ向きへ倒れるようにして筐体14の後面から離れる。これにより、支持板73は第1状態より後ろ向きへ倒伏して傾斜する。
図3に示されるように、支持板73の前面である支持面74には、サイドガイド80が設けられている。サイドガイド80は、バイパストレイ70の搬送向きに沿って延出されたガイド面を有しており、そのガイド面によって、支持面74に支持された記録用紙の端縁を搬送向きへ案内する。一対のサイドガイド80が左右方向9に沿って離間する距離は可変である。これにより、支持面74に支持された様々なサイズの記録用紙の端縁をサイドガイド80が案内することができる。
固定部68には、支持面74に対向して給送ローラ76が設けられている。給送ローラ76は、不図示のモータから駆動伝達されて回転する。各図には現れていないが、給送ローラ76は、支持面74に接離する向きへ回動可能なアームに支持されており、支持面74に支持されたシートの枚数や厚みに応じて、給送ローラ76が支持面74に対して接離する向きへ移動する。給送ローラ76が、バイパストレイ70の支持面74に支持された記録用紙のうち一番上側の記録用紙に当接された状態で回転することにより、当該記録用紙がバイパス経路66へ給送される。
支持板73の上端には、トレイカバー81が設けられている。トレイカバー81は、支持板73に対して回動可能に設けられている。トレイカバー81は、バイパストレイ70の上端側のシート挿入口75を封止可能な平板形状の部材である。トレイカバー81の回動軸線は、原稿カバー17の回動軸線と平行である。つまり、トレイカバー81の回動軸線は、左右方向9に沿っている。
図1、図4及び図9に示されるように、トレイカバー81は、起立状態の支持板73においてバイパストレイ70のシート挿入口75を覆う位置に回動可能である(第1状態)。この状態において、トレイカバー81の先端側は回動軸線から原稿カバー17へ向かっており、かつ原稿カバー17の上面より下方に位置している。なお、トレイカバー81は、シート挿入口75を完全に覆うものであっても、一部のみを覆うものであってもよい。トレイカバー81がシート挿入口75を完全に覆うと、第1状態のトレイカバー81によってシート挿入口75から塵埃や異物が侵入することが防止される。トレイカバー81がシート挿入口75の一部のみを覆うと、第1状態のトレイカバー81によって、バイパストレイ70が使用されないときに誤ってシートがシート挿入口75に挿入されることが防止される。
図3に示されるように、トレイカバー81は、倒伏状態の支持板73においてバイパストレイ70のシート挿入口75を開放する位置(第2状態)に回動可能である。この状態において、トレイカバー81は、支持板73の支持面74を延長するように斜め上方へ延びている。トレイカバー81が第1状態と第2状態とを回動する範囲は、原稿カバー17が第1回動位置と第2回動位置とを回動する範囲に対して一部が重複している。原稿カバー17が第1回動位置から第2回動位置へ回動される過程において、第1状態にあるトレイカバー81に原稿カバー17の後面22が当接する。
トレイカバー81の回動先端側には、延長支持部82が回動可能に設けられている。図3に示されるように、延長支持部82がトレイカバー81の回動先端から突出する姿勢に回動されることによって、延長支持部82は、支持面74から突出した記録用紙の上端側を支持可能である。なお、トレイカバー81は、ユーザの操作によって任意に回動可能である。したがって、支持板73が起立状態又は倒伏状態のいずれであるかに拘わらず、第1状態又は第2状態に回動可能である。
[連動機構90]
バイパストレイ70には、連動機構90が設けられている。連動機構90は、原稿カバー17が第1回動位置から第2回動位置に変化する動きに連動させて、当接部材91をトレイカバー81に当接する向きへ移動させ、かつ原稿カバー17が第2回動位置から第1回動位置へ変化する動きに連動させて、当接部材91をトレイカバー81から離れる向きへ移動させるものである。
連動機構90は、バイパストレイ70の固定部68において、左右方向9の左側に配置されている。換言すれば、固定部68の左右方向9の右方には、連動機構90或いは少なくとも当接部材91が配置されておらず、図8に示されるように、突出状態の原稿トレイ37と当接部材91とが干渉することがない。なお、本実施形態では、固定部68の左右方向9の右側にも、後述される回動部材92と同様の回動部材95が設けられているが、回動部材95は、デザインとして左右のバランスを保つために設けられているものであり、連動機構90として機能するものではない。
図7に示されるように、連動機構90は、当接部材91、回動部材92、二段ギヤ93、ピニオンギヤ94を有する。
回動部材92は、回動基端側から回動先端側へ向かって拡がる部分円盤形状である。比較的幅が狭い回動基端側が、左右方向9に沿って固定部68から突出するように回動軸71に回動可能に支持されている。回動軸71は、トレイカバー81の回動軸線より上下方向7の下方に配置されている。各図には現れていないが、回動軸71にはネジリコイルバネが設けられており、回動部材92を原稿カバー17側へ向かって付勢している。したがって、回動部材92に外力が付与されていないときは、回動部材92は筐体16へ近い位置に保持される。ネジリコイルバネの付勢力に抗して回動部材92を後ろ向きへ回動させる外力が付与されると、回動部材92は筐体16から遠ざかる後ろ向きへ回動される。
回動部材92の回動先端側であって、原稿カバー17と対向する位置に被当接部96が設けられている。被当接部96は、原稿カバー17の後面22及び上面40と当接可能に配置されている。回動部材92の回動先端側には、回動基端側へ向かって突出するセグメントギヤ97が設けられている。セグメントギヤ97は、回動軸71を回転中心とするギヤである。
固定部68には、二段ギヤ93及びピニオンギヤ94が設けられている。二段ギヤ93及びピニオンギヤ94は、左右方向9に沿った各軸線を中心としてそれぞれが回転自在に支持されている。二段ギヤ93は、セグメントギヤ97と噛合するギヤと、ピニオンギヤ94と噛合するギヤとが、同一軸線に並列されたものである。二段ギヤ93によって、セグメントギヤ97からピニオンギヤ94へ駆動伝達がなされる。
固定部68には、当接部材91が設けられている。当接部材91は、細長なロッド形状の部材である。当接部材91は、固定部68の上面であって、第2状態のトレイカバー81によって覆われる位置から上下方向7に沿ってスライド可能に設けられている。当接部材91がスライドすることによって、当接部材91の上面である当接部98が固定部68の上面から出没する。当接部材91の下側部分であってピニオンギヤ94と対向する面にはラックギヤ99が設けられている。ラックギヤ99は、ピニオンギヤ94と噛合してラックピニオン機構を構成している。ピニオンギヤ94の回転がラックギヤ99によって当接部材91のスライド移動として伝達される。回動部材92に外力が付与されていない状態において、当接部材91の当接部98は、固定部68の上面に没入した状態である。
[原稿カバー17とトレイカバー81との連動]
図1及び図9に示されるように、スキャナ部12において原稿カバー17が閉じられた状態から、すなわち第1回動位置にある状態では、連動機構90の回動部材92は、ネジリコイルバネに付勢されて、被当接部96が原稿カバー17の後面22に当接している。また、当接部材91の当接部98は、固定部68の上面に没入した状態である。また、バイパストレイ70は使用されていない状態、すなわち、支持板73が起立した状態であり、トレイカバー81がシート挿入口75を覆っている。
図2及び図10に示されるように、原稿カバー17が開かれると、すなわち第2回動位置へ回動されると、原稿カバー17の後面22が後ろ向きへ移動し、後面22に押されるようにして、回動部材92の被当接部96が後ろ向きへ移動する。これにより、ネジリコイルバネの付勢力に抗して、回動部材92が後ろ向きへ回動する。この回動部材92の回動が、セグメントギヤ97、二段ギヤ93、ピニオンギヤ94及びラックギヤ99を介して当接部材91のスライド移動として伝達される。この伝達によって、当接部材91が上向きへスライドされ、当接部98が固定部68の上面から突出する。なお、回動部材92の被当接部96が原稿カバー17の後面22の上端に到達した後は、被当接部96は原稿カバー17の上面40に押されるようにして後ろ向きへ移動する。
固定部68の上面から突出した当接部98は、トレイカバー81に当接して、シート挿入口75を覆った状態(第1状態)のトレイカバー81を、シート挿入口75を開放する状態(第2状態)へ向かって回動させる。当接部材91は、原稿カバー17の後面22が、トレイカバー81の回動範囲に進入する前に、トレイカバー81を原稿カバー17の回動範囲より後ろ向き、すなわち第2状態へ向かって回動させる。これにより、原稿カバー17を第2回動位置まで回動させる過程において、原稿カバー17の後面22はトレイカバー81と当接しない。
一方、図2及び図10に示されるように、第2回動位置にある原稿カバー17が第1回動位置へ向かって回動されると、原稿カバー17の上面40及び後面22が前方へ移動するに伴って、ネジリコイルバネに付勢されている回動部材92は、被当接部96を上面40又は後面22に当接させながら前向きへ回動する。この回動部材92の回動が、セグメントギヤ97、二段ギヤ93、ピニオンギヤ94及びラックギヤ99を介して当接部材91のスライド移動として伝達される。この伝達によって、当接部材91が下向きへスライドされる。
当接部材91の当接部98が下向きへ移動すると、トレイカバー81は自重によって第2状態から第1状態へ回動する。当接部材91は、原稿カバー17の後面22が、トレイカバー81の回動範囲から離れた後に、トレイカバー81を原稿カバー17の回動範囲より前向き、すなわち第1状態へ向かって回動させる。そして、当接部材91の当接部98が固定部68の上面に没入すると、トレイカバー81が第1状態となる。これにより、原稿カバー17を第1回動位置まで回動させることによって、トレイカバー81は、原稿カバー17と当接することなく第1状態となる。
なお、後述される変形例に係る図12に示されるように、プリンタ部11のメンテナンスなどを目的として、筐体16が筐体14に対して回動されることによって、原稿カバー17が第1回動位置の状態のまま、原稿カバー17の後面22が回動部材92の被当接部96に当接しても、前述と同様に、連動機構90によって、第1状態のトレイカバー81が第2状態へ向かって回動され、原稿カバー17の後面22とトレイカバー81とが当接することがない。
[プリンタ部11の動作]
以下、給送トレイ20、バイパストレイ70をそれぞれ用いたときのプリンタ部11の動作が説明される。
バイパストレイ70が用いられないときは、図1に示されるように、支持板73が起立状態にされる。これにより、支持板73の投影面積が小さくなるので、複合機10の後面側のスペースを小さくすることができる。また、トレイカバー81がバイパストレイ70のシート挿入口75を覆う第1状態にされる。なお、複合機10の後面側に十分なスペースがあれば、バイパストレイ70が用いられないときでも支持板73が倒伏状態にされ、トレイカバー81が第2状態にされたままであってもよい。
給送トレイ20が用いられるときには、給送トレイ20に所望のサイズの記録用紙がセットされる。具体的には、複数枚の記録用紙が積層された状態で、給送トレイ20に支持される。記録用紙を支持する給送トレイ20は、開口13から筐体14に挿入された状態にされる。この状態において、給送トレイ20に載置された複数枚の記録用紙のうち最上位置の記録用紙に給送ローラ25が当接する。プリンタ部11は、ユーザの入力や印刷データなどに基づいて、給送トレイ20から記録用紙を給送することを判定する。
印刷開始の指示を受け付けると、プリンタ部11は不図示のモータを駆動して、給送ローラ25、第1搬送ローラ対54、及び第2搬送ローラ対55を所定のタイミングで回転させる。給送ローラ25の回転を受けて、給送トレイ20から最上位置の記録用紙が搬送経路65に給送される。搬送経路65の湾曲路65Aに案内されて第1搬送ローラ対54に記録用紙が到達する。第1搬送ローラ対54に挟持されて記録部24へ搬送された記録用紙に対して、記録ヘッド39からインク滴が吐出されて所望の画像が記録される。画像記録を終えた記録用紙は、第2搬送ローラ対55によって排出トレイ21へ排出される。
バイパストレイ70が用いられるときは、図3に示されるように、支持板73が倒伏状態にされ、トレイカバー81は、バイパストレイ70のシート挿入口75を開放する第2状態に回動される。
バイパストレイ70には、所望のサイズの記録用紙がセットされる。具体的には、複数枚の記録用紙が積層された状態で、バイパストレイ70の支持面74に支持される。この状態において、バイパストレイ70の給送ローラ76が、支持面74に支持された複数枚の記録用紙のうち最上位置の記録用紙に当接する。
印刷開始の指示を受け付けると、プリンタ部11は不図示のモータを駆動して、給送ローラ76、第1搬送ローラ対54、及び第2搬送ローラ対55を所定のタイミングで回転させる。給送ローラ76の回転を受けて、バイパストレイ70から最上位置の記録用紙がバイパス経路66へ給送される。記録用紙はバイパス経路66から搬送経路65の直線路65Bへ進入して第1搬送ローラ対54に到達する。この間、バイパス経路66及び直線路65Bを形成する外側ガイド部材18、ガイド部材32及びガイド部材31が記録用紙を第1搬送ローラ対54に向けて案内する。第1搬送ローラ対54に挟持されて記録部24へ搬送された記録用紙に対して、記録ヘッド39からインク滴が吐出されて所望の画像が記録される。画像記録を終えた記録用紙は、第2搬送ローラ対55によって排出トレイ21へ排出される。
[本実施形態の効果]
本実施形態によれば、原稿カバー17が第1回動位置から第2回動位置へ回動されると、連動機構90によって当接部材91の当接部98がトレイカバー81に当接する向きへ移動する。トレイカバー81は、当接部98が当接することによって、シート挿入口75を覆う第1状態からシート挿入口75を開放する第2状態へ回動する。これにより、原稿カバー17が回動する範囲とカバーが回動する範囲とが重複するレイアウトが採用されても、第2回動位置へ回動される原稿カバー17とトレイカバー81との接触が防止できる。原稿カバー17が第2回動位置から第1回動位置へ変化すると、連動機構90によって当接部材91の当接部98がトレイカバー81から離れる向きへ移動する。これにより、シート挿入口75を開放する第2状態のトレイカバー81は、シート挿入口75を覆う第1状態へ回動するので、状態変化する原稿カバー17とシート挿入口75のトレイカバー81とを有する小型の複合機10が実現される。
また、バイパストレイ70が原稿カバー17の後方に配置されており、原稿カバー17の回動軸もバイパストレイ70側、つまり原稿カバー17の後方であるので、原稿カバー17を第2回動位置にすると、原稿カバー17の前方から筐体16のプラテンガラス30へアクセスすることができる。また、原稿カバー17に連動して回動するトレイカバー81が、前方から原稿カバー17を操作するユーザ側へ回動することがない。また、バイパストレイ70からシートが筐体14の前方へ向かって搬送されるので、ユーザが、搬送後のシートに筐体14の前方からアクセスすることができる。
また、使用頻度が比較的高いフラットベッドスキャナを備えた複合機10において、原稿カバー17の回動範囲にバイパストレイ70のトレイカバー81を配置することができる。
また、原稿カバー17に設けられたADF36の原稿トレイ37が突出する右方とは左右方向9において逆側の左方においてのみ連動機構90の当接部材91が設けられているので、当接部材91がスライドする範囲と、原稿カバー17の開閉に伴って原稿トレイ37が移動する範囲とが重複しない。
また、バイパストレイ70が、起立状態と倒伏状態とに回動する支持板73を有するので、使用されないときのバイパストレイ70を効率的に小型化することができる。
また、シート挿入口75を覆う状態のトレイカバー81の回動先端が、第1回動位置の原稿カバー17の上面より下方に配置されているので、複合機10の薄型化が実現される。
[変形例]
前述された実施形態は、連動機構90は、当接部材91、回動部材92、二段ギヤ93、ピニオンギヤ94を有して構成されているが、連動機構は別の構成によって実現されてもよい。
詳細には、図11,12に示されるように、連動機構として、原稿カバー17の回動軸と平行な回動軸周りに回動可能な回動部材100が、バイパストレイ70の固定部68に設けられていてもよい。回動部材100は、バイパストレイ70の左右方向9に分かれて一対が設けられている。回動部材100の回動先端側には、原稿カバー17の後面22が当接する被当接部101と、トレイカバー81に当接する当接部102とが設けられている。
回動部材100は、平板形状の部材であり、最大面積となる表裏面が左右方向9のそれぞれの向きへ向けて配置されている。被当接部101及び当接部102は、回動部材100において左右方向9に沿って延びる厚み方向の周面の一部であり、被当接部101は原稿カバー17の後面22と対向する位置に設けられており、当接部102はトレイカバー81の回動先端側の下面と対向する位置に設けられている。また、図には示されていないが、ネジリコイルバネによって、回動部材100は、原稿カバー17の後面22側、すなわち前方へ向かって付勢されている。
図11に示されるように、スキャナ部12において原稿カバー17が閉じられた状態から、すなわち第1回動位置にある状態では、回動部材100は、ネジリコイルバネに付勢されて、被当接部101が原稿カバー17の後面22に当接又は近接している。また、回動部材100の当接部102は、トレイカバー81の回動先端側に位置しており、この位置に当接部102が当接した状態において、トレイカバー81がシート挿入口75を覆っている。
図12に示されるように、筐体16が筐体14に対して回動されることによって原稿カバー17が回動されると、すなわち第2回動位置へ回動されると、原稿カバー17の後面22が後ろ向きへ移動し、後面22又は上面40に押されるようにして、回動部材100の被当接部101が後ろ向きへ移動する。これにより、ネジリコイルバネの付勢力に抗して、回動部材100が後ろ向きへ回動する。回動部材100の回動に伴って、当接部102が、回動部材100の回動軸周りに移動して、トレイカバー81の回動先端側から回動基端側へ摺動する。これにより、シート挿入口75を覆った状態(第1状態)のトレイカバー81が、シート挿入口75を開放する状態(第2状態)へ向かって回動される。このように構成された回動部材100によっても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。なお、図12においては、原稿カバー17が筐体16と共に筐体14に対して回動された状態が示されているが、筐体16が回動されず、原稿カバー17のみが筐体16に対して回動された場合にも、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
なお、前述された実施形態及び変形例では、原稿カバー17が筐体16に対して回動し、また、筐体16が筐体14に対して回動する構成が示されているが、筐体16は、筐体14に対して回動される構成でなくてもよい。
また、前述された実施形態及び変形例では、スキャナ部12を有する複合機10が画像記録装置の一例として示されているが、スキャナ部12を有しない構成として画像記録装置が実施されてもよい。そのような画像記録装置においては、第2筐体としての原稿カバー17が存在しないが、例えば、前述された筐体16のように筐体14に対して回動可能なカバーが第2筐体として設けられており、プリンタ部11のメンテナンスやインクカートリッジの交換のために、当該カバーが第1筐体としての筐体14に対して回動される構成においても、前述された実施形態と同様の作用効果が奏される。
10 複合機(画像記録装置)
14,16 筐体(第1筐体)
17 原稿カバー(第2筐体)
24 記録部
36 ADF(自動原稿搬送機構)
37 原稿トレイ
54 第1搬送ローラ対(搬送部)
55 第2搬送ローラ対(搬送部)
70 バイパストレイ(シート支持部)
73 支持板
75 シート挿入口
81 トレイカバー(カバー)
90 連動機構
91 当接部材
92,100 回動部材
94 ピニオンギヤ(ラックピニオン機構)
98,102 当接部
99 ラックギヤ(ラックピニオン機構)

Claims (11)

  1. 画像記録装置であって、
    第1筐体と、
    上記第1筐体に設けられており、搬送経路に沿ってシートを搬送する搬送部と、
    上記搬送経路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、
    上記第1筐体の上方に位置しており、第1位置及び当該第1位置より回動先端側が上方且つ上記第1筐体から最も遠ざかる位置たる第2位置に回動可能な第2筐体と、
    当該画像記録装置における上記第2筐体の回動基端側において、上方へ開口しており、上記搬送経路へ連通するシート挿入口と、
    上記シート挿入口を塞ぐ第3位置、及び当該第3位置より回動先端側が上記シート挿入口から遠い第4位置に回動可能な挿入口カバーと、
    上記第3位置の上記挿入口カバーと対向する第5位置から当該第5位置よりも上方に位置する第6位置に移動することにより、上記挿入口カバーを上記第3位置から上記第4位置側へ回動させる当接部を有しており、上記第2筐体が上記第1位置から上記第2位置に回動する動きに連動させて、当該当接部を上記第5位置から上記第6位置へ移動させる連動機構と、を具備し、
    上記当接部が上記第5位置から上記第6位置に移動するとき、上記当接部は上記第3位置にある上記挿入口カバーの上記回動先端よりも回動基端に近い位置で上記挿入口カバーに当接するとともに、上記第6位置の上記当接部は上記挿入口カバーを上記第4位置に保持する画像記録装置。
  2. 上記シート挿入口は、上下方向と直交する前後方向において当該画像記録装置の後方に設けられており、
    上記搬送部は、シートを上記前後方向の前方へ向かって搬送するものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記当接部は、上記挿入口カバーの回動軸線と平行な方向において、上記シート挿入口に対して外側の一方側にのみ設けられている請求項1または2に記載の画像記録装置。
  4. 上記連動機構は、上記第2筐体の上記第1位置から上記第2位置側への回動に連動して回動する回動部材を有するものであり、
    上記当接部は、上記回動部材に設けられている請求項1または2に記載の画像記録装置。
  5. 上記回動部材は、上記第1位置から上記第2位置側へ回動する上記第2筐体に当接する被当接部を有する請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記連動機構は、上記当接部が上記第6位置から上記第5位置側に移動する向きへ上記回動部材を付勢するバネを備える請求項4または5に記載の画像記録装置。
  7. 上記シート挿入口は、斜め下方に延びるバイパス経路を介して上記搬送経路と連通している請求項1乃至6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 上記シート挿入口から挿入されたシートを上記搬送経路へ給送する給送ローラを更に備える請求項1乃至7のいずれかに記載の画像記録装置。
  9. 原稿載置面を有し、当該原稿載置面に載置された原稿の画像を読み取る画像読取部を備え、
    上記第2筐体は、上記原稿載置面を被覆可能である請求項1乃至8のいずれかに記載の画像記録装置。
  10. 画像記録装置であって、
    第1筐体と、
    上記第1筐体に設けられており、搬送経路に沿ってシートを搬送する搬送部と、
    上記搬送経路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、
    上記第1筐体の上方に位置しており、第1位置及び当該第1位置より回動先端側が上方に位置する第2位置に回動可能な第2筐体と、
    当該画像記録装置における上記第2筐体の回動基端側において、上方へ開口しており、上記搬送経路へ連通するシート挿入口と、
    上記シート挿入口を塞ぐ第3位置、及び当該第3位置より回動先端側が上記シート挿入口から遠い第4位置に回動可能な挿入口カバーと、
    上記第3位置の上記挿入口カバーと対向する第5位置から当該第5位置よりも上方に位置する第6位置に移動することにより、上記挿入口カバーを上記第3位置から上記第4位置側へ回動させる当接部を有しており、上記第2筐体が上記第1位置から上記第2位置側に回動する動きに連動させて、当該当接部を上記第5位置から上記第6位置側へ移動させる連動機構と、を具備し、
    上記当接部は、上記挿入口カバーの回動軸線と平行な方向において、上記シート挿入口に対して外側の一方側にのみ設けられている画像記録装置。
  11. 画像記録装置であって、
    第1筐体と、
    上記第1筐体に設けられており、搬送経路に沿ってシートを搬送する搬送部と、
    上記搬送経路を搬送されるシートに画像を記録する記録部と、
    上記第1筐体の上方に位置しており、第1位置及び当該第1位置より回動先端側が上方に位置する第2位置に回動可能な第2筐体と、
    当該画像記録装置における上記第2筐体の回動基端側において、上方へ開口しており、上記搬送経路へ連通するシート挿入口と、
    上記シート挿入口を塞ぐ第3位置、及び当該第3位置より回動先端側が上記シート挿入口から遠い第4位置に回動可能な挿入口カバーと、
    上記第3位置の上記挿入口カバーと対向する第5位置から当該第5位置よりも上方に位置する第6位置に移動することにより、上記挿入口カバーを上記第3位置から上記第4位置側へ回動させる当接部を有しており、上記第2筐体が上記第1位置から上記第2位置側に回動する動きに連動させて、当該当接部を上記第5位置から上記第6位置側へ移動させる連動機構と、を具備し、
    上記連動機構は、上記第2筐体の上記第1位置から上記第2位置側への回動に連動して回動する回動部材を有するものであり、
    上記当接部は、上記回動部材に設けられており、
    上記連動機構は、上記当接部が上記第6位置から上記第5位置側に移動する向きへ上記回動部材を付勢するバネを備える画像記録装置。
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