JP6692333B2 - 転圧機械 - Google Patents
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Description
マカダムローラは、操縦室に座席やハンドル等の操縦席が機体左右方向に2つ並んで配設されており、オペレータは、左右の操縦席を往来して鉄輪ローラの左右を目視にて確認しながら締固め作業を行う。
また、左右の操縦席それぞれを往来しながら作業をするオペレータがマカダムローラから転落することを防止するため、左右の座席それぞれにシートベルト装置を設けることが行われている。
また、後部座席に設けられたシートベルトリマインダ装置に用いるハーネスを多重送信用ワイヤハーネスに接続することで、シートベルトリマインダ装置に用いるハーネスを減らす技術が開発されている(特許文献1)。
特に、転圧機械は、屋外での作業や駐車によって操縦席が粉塵や雨に晒されることが多く、センサ等の電装部品を多く使用することは、センサ等の劣化によるシートベルトリマインダ装置の故障を引き起こす虞がある。
これにより、第1スイッチ回路が複数のシートベルト装置のシートベルト装置ごとに並列に接点を有して構成されているので、シートベルト装置が装着状態か否か、即ち複数のシートベルト装置の接点のうちすべてが通電可能な状態でないときに第1スイッチ回路が通電可能な状態でないときとなることで、シートベルト装置が装着されていないときであることを判定することが可能とされる。
これにより、操縦席ごとに第1報知部である警告灯を設けるようにすることで、オペレータが複数の操縦席のうち、どの操縦席にいる場合であってもオペレータの近くで警告灯を点灯させて報知することが可能とされる。
これにより、第2報知部として警告ブザーを用いるようにすることで、施工現場のような屋外であって、太陽光などによって光による報知がしづらい場合であっても、オペレータに聴覚覚を通じてシートベルト装置の装着し忘れを報知することが可能とされる。
これにより、操縦席が左右方向に並べて2つ配設されるようにすることで、オペレータが左右方向に移動しながら作業をするような場合であっても、それぞれの操縦席にシートベルト装置が設けられているため、左右どちらにオペレータがいる場合であってもオペレータがシートベルト装置が装着されているか否かを判別することが可能とされる。
これにより、簡単な構成にして、シートベルト装置の着用をオペレータに報知することができる。
図1を参照すると、本発明に係るマカダムローラ(転圧機械)1の側面図が示されている。マカダムローラ1は、機体3、前輪ローラ5、後輪ローラ7、操縦室9によって構成されており、オペレータが操縦室9に搭乗して操作することでマカダムローラ1を走行させ、鉄輪の前輪ローラ及び後輪ローラ7によって路面を締固める機械である。
操縦室9は、操作パネル11、操縦席10R、10Lを備えて構成されている。また、操縦席10R、10Lは、ハンドル13、前後進レバー15、ブレーキペダル17、座席19、ゲートレバー21、警告灯(第1報知部)45をそれぞれ備えて構成されている。なお、操縦席10Rの構成は、ハンドル13R、前後進レバー15R、ブレーキペダル17R、座席19R、ゲートレバー21R、警告灯45Rと、操縦席10Lの構成は、ハンドル13L、前後進レバー15L、ブレーキペダル17L、座席19L、ゲートレバー21L、警告灯45Lとそれぞれ記載して説明する。
前後進レバー15Rは、マカダムローラ1を機体3前後方向に前後進させるための操作レバーであり、オペレータが操作することで例えば図示しないHST(Hydro Static Transmission)を操作して前輪ローラ5の駆動力方向を変更することが可能となっている。
座席19Rは、マカダムローラ1を操縦するためにオペレータが着座する座席であり、ハンドル13Rより機体3後方に配置されている。
ゲートレバー21Rは、オペレータが操縦室9に搭乗するときにヒンジ24Rを中心に回動することで開放して乗降可能となり、搭乗中は閉鎖するゲートである。また、ゲートレバー21Rのヒンジ24Rには、ゲートレバー21Rの開放によってOFF状態、閉鎖によってON(通電可能)状態となるゲートスイッチ22Rが設けられている。
操作パネル11は、各種計器類やスイッチ、通電すると報知音等の音を発する警告ブザー(第2報知部)43が設けられたマカダムローラ1の状態表示や作動操作を行うパネルである。また、操作パネル11には、駐車ブレーキスイッチ12が設けられている。この駐車ブレーキスイッチ12は、後述する駐車ブレーキ回路60において駐車ブレーキ装置64と電気的に接続しており、オペレータによってON操作されると、駐車ブレーキ装置64を作動させ、例えば図示しない駆動装置をロック状態にしてマカダムローラ1を駐車状態にすることが可能となっている。
座席19R、19Lには、シートベルト装置23R、23Lがそれぞれ設けられている。
シートベルト装置23Rは、ウェビング31R、タング33R、バックル35Rを備えて構成されている。
座席19Rの右側の下部には、バックル35Rが設けられている。
バックル35Rは、タング33Rが取り付けられると装着状態となり、タング33Rをロックする。また、バックル35Rには取外しボタン37Rが設けられており、取外しボタン37Rを押すとロックを解除して解除状態となる。また更に、バックル35Rは、内部にバックルスイッチ62Rが設けられており、例えばタング33Rがバックル35Rに取り付けられてタング33Rによって押圧されることでON(通電可能)状態となる。
図4を参照すると、未装着報知装置(電気回路)50を構成する電気回路図が示されている。
未装着報知装置50は、バッテリ51、シートベルト回路(第1スイッチ回路)56、ランプ回路(第1報知回路)57、ゲート回路(第3スイッチ回路)58、ブザー回路(第2報知回路)59、駐車ブレーキ回路(第2スイッチ回路)60によって構成されている。ランプ回路57はランプリレー52及び警告灯45R、45Lを含み、ブザー回路59はブザーリレー54及び警告ブザー43を含み、駐車ブレーキ回路60は駐車ブレーキスイッチ12を含んでいる。
ランプリレー52及びブザーリレー54は、1番〜5番までのチャンネルを有するリレーであり、1番と2番とに電流が流れるときに3番と5番とを通電させ、1番と2番とに電流が流れないときに3番と4番とを通電させることが可能となっている。以降、説明の便宜上、1番〜5番までのチャンネルをそれぞれチャンネルC1〜チャンネルC5と呼称して説明する。
ランプ回路57の警告灯45R、45Lは、一端が回線57aに接続され、他端がグランド70に接続されており、回線57aからグランド70にかけて通電することで点灯する。
駐車ブレーキ回路60の駐車ブレーキスイッチ12は、1番〜3番までのチャンネル(チャンネルC1〜チャンネルC3)を有して構成されている。また、駐車ブレーキスイッチ12は、スイッチ部12aを切り替えることでグランド70に繋がるチャンネルC1がチャンネルC2またはチャンネルC3のいずれかに接続することを変更することが可能となっている。
バッテリ51は、正極がシートベルト回路56、ランプリレー52、ブザーリレー54、駐車ブレーキ装置64に、負極がグランド70に接続されている。グランド70は、例えば機体3の金属部分を指している。以降、グランド70に接続する部分は、すべて電気的に接続されて通電可能な状態であるものとして説明する。
シートベルト回路56は、一端がバッテリ51に接続され、他端がランプ回路57のランプリレー52のチャンネルC1に接続されている。
即ち、シートベルト回路56は、ランプ回路57と直列に配設され、ランプリレー52を介して警告灯45R、45Lに接続されており、シートベルト回路56が通電状態でないときにランプリレー52によってチャンネルC3とチャンネルC4とを接続して警告灯45R、45Lにバッテリ51からの電流が通電するように構成されている。
警告ブザー43は、一端がブザーリレー54のチャンネルC5に接続し、他端がグランド70に接続している。
ゲート回路58は、ブザー回路59と直列に配設されるとともに駐車ブレーキ回路60と直列に配設され、一端がブザーリレー54のチャンネルC2に接続し、他端が駐車ブレーキスイッチ12に接続している。
即ち、シートベルト回路56は、ランプ回路57と直列に接続され、ランプ回路57は、ブザー回路59及びゲート回路58を介して駐車ブレーキ回路60と直列に接続されている。故に、未装着報知装置50は、シートベルト回路56が通電状態になく、ゲート回路58が通電状態であって、駐車ブレーキ回路60が通電状態でないとき、ブザーリレー54によってチャンネルC3とチャンネルC5とを接続して警告灯45R、45L及び警告ブザー43にバッテリ51からの電流が通電するように構成されている。
ステップS10では、バックルスイッチ62RがON状態か否かを検出することで、シートベルト装置23Rが装着されているか否かを判別する。バックルスイッチ62RがON状態であることを検出し、シートベルト装置23Rが装着されていると判別するとき、本ルーチンを終了する。また、バックルスイッチ62RがOFF状態であることを検出し、シートベルト装置23Rが装着されていないと判別するとき、ステップS12に移行する。
このとき、駐車ブレーキスイッチ12がON状態である場合は、チャンネルC3からチャンネルC1に電流が流れないため、ブザーリレー54のチャンネルC1からチャンネルC2に電流が流れず、チャンネルC3とチャンネルC4とが接続状態になる(ステップS20で駐車ブレーキ装置64が作動状態であるとき)。故に、チャンネルC4が何も接続されていないため、警告ブザー43は警告音を発しない。一方、駐車ブレーキスイッチ12がON状態ではない場合は、チャンネルC3からチャンネルC1に電流が流れるため、ブザーリレー54のチャンネルC1からチャンネルC2に電流が流れ、チャンネルC3とチャンネルC5とが接続状態となる。故に、チャンネルC5と接続している警告ブザー43に電流が流れるため、警告ブザー43は警告音を発する。
そして、マカダムローラ1にオペレータが乗降するときに開放するゲートレバー21を備え、未装着報知装置50には、駐車ブレーキ回路60に直列に設けられ、ゲートレバー21が開放しているか否かに応じて断接状態が切り替わるゲート回路58を更に有し、警告ブザー43は、ランプ回路57において警告灯45が複数のシートベルト装置23の何れも装着状態でないことを報知しており且つ駐車ブレーキ回路60が駐車ブレーキ装置64が作動していない側に切り替わっており且つゲート回路58がゲートレバー21が開放していない側に切り替わっているときに警告灯45の報知に加えて複数のシートベルト装置23の何れも装着状態でないことを報知する。
従って、操縦席10が左右方向に並べて2つ配設されるようにしたので、オペレータが左右方向に移動しながら作業をするような場合であっても、それぞれの操縦席10にシートベルト装置23が設けられているため、左右どちらにオペレータがいる場合であってもオペレータがシートベルト装置23が装着されているか否かを判別することができる。
例えば、本実施形態では、マカダムローラ1を用いて説明したが、操縦席10が複数設けられた転圧機械であればよい。
また、本実施形態では、未装着報知装置50にランプリレー52及びブザーリレー54を設けるようにしたが、必ずしもランプリレー52やブザーリレー54を用いなくてもよい。例えば、ランプリレー52を介さず、通常時に点灯するランプとシートベルト回路56とを直列に接続し、シートベルト装置23R、23Lが共に装着されていないときにのみランプを点灯させないようにしてオペレータに違和感を与えて報知するようにしてもよい。
10 操縦席
12 駐車ブレーキスイッチ
19 座席
21 ゲートレバー
22 ゲートスイッチ
23 シートベルト装置
43 警告ブザー(第2報知部)
45 警告灯(第1報知部)
50 未装着報知装置(電気回路)
56 シートベルト回路(第1スイッチ回路)
57 ランプ回路(第1報知回路)
58 ゲート回路(第3スイッチ回路)
59 ブザー回路(第2報知回路)
60 駐車ブレーキ回路(第2スイッチ回路)
62 バックルスイッチ(接点)
64 駐車ブレーキ装置
Claims (7)
- 複数の操縦席の各座席にそれぞれ設けられ、オペレータを拘束する複数のシートベルト装置と、
前記複数のシートベルト装置のうち少なくとも何れか一つが装着状態のときに通電可能となる第1スイッチ回路を含んで構成された電気回路とを備え、
前記電気回路には、前記第1スイッチ回路に直列に設けられ、前記第1スイッチ回路が通電状態にないときに前記複数のシートベルト装置の何れも装着状態でないことを報知する第1報知部を有する第1報知回路を含む、転圧機械。 - 前記第1スイッチ回路は、前記複数のシートベルト装置のシートベルト装置ごとに並列に接点を有して構成されている、請求項1に記載の転圧機械。
- 前記第1報知部は、警告灯であって、複数の操縦席の操縦席ごとに設けられてなる、請求項1に記載の転圧機械。
- 前記転圧機械を駐車状態にする駐車ブレーキ装置を備え、
前記電気回路には、前記第1報知回路に直列に設けられ、前記駐車ブレーキ装置が作動しているか否かに応じて断接状態が切り替わる第2スイッチ回路と、該第2スイッチ回路に直列に設けられ、前記第1報知回路において前記第1報知部が前記複数のシートベルト装置の何れも装着状態でないことを報知しており且つ前記第2スイッチ回路が前記駐車ブレーキ装置の作動していない側に切り替わっているときに前記第1報知部の報知に加えて前記複数のシートベルト装置の何れも装着状態でないことを報知する第2報知部を有する第2報知回路とを含む、請求項1に記載の転圧機械。 - 前記転圧機械に前記オペレータが乗降するときに開放するゲートレバーを備え、
前記電気回路には、前記第2スイッチ回路に直列に設けられ、前記ゲートレバーが開放しているか否かに応じて断接状態が切り替わる第3スイッチ回路を更に有し、
前記第2報知部は、前記第1報知回路において前記第1報知部が前記複数のシートベルト装置の何れも装着状態でないことを報知しており且つ前記第2スイッチ回路が前記駐車ブレーキ装置が作動していない側に切り替わっており且つ前記第3スイッチ回路が前記ゲートレバーが開放していない側に切り替わっているときに前記第1報知部の報知に加えて前記複数のシートベルト装置の何れも装着状態でないことを報知する、請求項4に記載の転圧機械。 - 第2報知部は、警告ブザーである、請求項4に記載の転圧機械。
- 前記操縦席は、左右方向に並べて2つ配設されている、請求項1に記載の転圧機械。
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