JP6692104B1 - 二軸式分散機 - Google Patents

二軸式分散機 Download PDF

Info

Publication number
JP6692104B1
JP6692104B1 JP2019085066A JP2019085066A JP6692104B1 JP 6692104 B1 JP6692104 B1 JP 6692104B1 JP 2019085066 A JP2019085066 A JP 2019085066A JP 2019085066 A JP2019085066 A JP 2019085066A JP 6692104 B1 JP6692104 B1 JP 6692104B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
stirring rotor
rotor
vessel
rotation guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019085066A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020179361A (ja
Inventor
橋本 真一
真一 橋本
一平 宗岡
一平 宗岡
康博 青木
康博 青木
茂雄 丸田
茂雄 丸田
Original Assignee
淺田鉄工株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 淺田鉄工株式会社 filed Critical 淺田鉄工株式会社
Priority to JP2019085066A priority Critical patent/JP6692104B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6692104B1 publication Critical patent/JP6692104B1/ja
Publication of JP2020179361A publication Critical patent/JP2020179361A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

【課題】攪拌ロータの回転速度や分散対象物の粘度に依存せず、メディアの循環の流れを安定化する。【解決手段】ベセル11と、ベセル11内に配置されベセル11に支持されるスクリュー13と、ベセル11内にスクリュー13と同軸上にスクリュー13の周囲を取り囲むように配置される筒形の攪拌ロータ14とを備える。攪拌ロータ14は第1の駆動手段にて、スクリュー13は第2の駆動手段にて、それぞれ独立して回転駆動され、ベセル11内に充填されたメディアを、攪拌ロータ14の内部と外部との間で循環させる。スクリューシャフト13には、半径方向外方に攪拌ロータ14の内周面を越えるまで延び攪拌ロータ14の内部から外部に案内する第1案内面41aを有する回転案内板部41が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、塗料、インキ、レジストインキ、封止材(LED、半導体などに使用する接着剤)、ハンダペースト、PDP用ペースト、電池スラリーなど、高粘度製品まで対応するメディア型の二軸式分散機に関する。
従来、分散機には様々なタイプがある。例えば、数個のローラーで分散対象物をずりせん断するローラー型の分散機、圧縮気体により粒子同士を衝突させて分散する分散機、外周にピンや突片を具備する複数の円盤や円筒状のアジテーターを回転させて分散する回転型の分散機、多数のメディアを入れてこれらの衝突やせん断力により分散するメディア型の分散機などである。
メディア型の分散機の1つとして、メディアとしてビーズを用いて分散対象物を分散させる分散機が知られている。
このような分散機としては、例えば、塗料・インキを製造する顔料分散工程において、高粘度ペースト中の顔料が均一分散されるようにした分散機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この分散機は、ベセルに回転可能に支持されるロータが略円筒状にされ、その内側に回転可能であるスクリューが配置され、前記ロータ及びスクリューの回転により軸方向の流れを生じさせ、その流れによって円筒状ロータの内側と外側との間でメディア(ビーズ)を循環させるものである。
特開2003−1082号公報
そのような分散機では、高粘度ペースト中の顔料を均一に分散しようとしても、メディアが、流路以外の部分に偏在するなどして、メディアの循環流が悪くなり、送液能力が低下するおそれがある。
具体的には、ロータの回転軸回りなどにメディアが偏り、メディアの循環が悪くなり、メディアパッキングなどを引き起こし、内圧上昇や温度上昇の要因となる。また、高粘度や高流量で分散対象物を分散する場合も、分散対象物の流動が悪くなり、メディアの偏りが生じ、均一に分散されない場合や、メディアの偏りが原因でベセル内圧が上昇して運転ができない場合がある。
本発明は、攪拌ロータの回転速度や分散対象物の粘度に依存せず、メディアの循環流を安定的に確保できる二軸式分散機を提供することを目的とする。
本発明に係る一の態様の二軸分散機は、分散対象物の入口より送り込まれる分散対象物を分散する分散機であって、ベセルと、前記ベセル内に設置されるスクリューと、前記ベセル内において、前記スクリューと同軸上に、前記スクリューの周囲を取り囲むように配置される筒形の攪拌ロータと、前記攪拌ロータに先端部が連結されるロータシャフトと、前記ロータシャフトの基端部に連係され、前記ロータシャフトを回転駆動する第1の駆動手段と、前記スクリューに先端部が連結され、前記ロータシャフトとは反対側に延びるスクリューシャフトと、前記スクリューシャフトの基端部に連係され、前記スクリューシャフトを回転駆動する第2の駆動手段とを備え、前記攪拌ロータは、周壁を構成する筒状部と、前記筒状部の一端を閉じ前記ロータシャフトが連結される肩部と、を有し、前記肩部に、前記攪拌ロータの内部と外部とを連通する開孔が形成され、前記スクリューは、前記スクリューシャフトが連結される本体部と、前記本体部の外周に螺旋状に設けられた羽根と、を有し、前記スクリューの回転により、前記ベセル内に充填されたメディアを前記攪拌ロータの肩部に設けられた開孔を通じて、前記攪拌ロータの内部と外部との間で循環させて前記分散対象物を分散させ、前記スクリューシャフトには、前記攪拌ロータの開放側と間隔をあけて、半径方向外方に前記攪拌ロータの内周面を越えるまで延び、前記攪拌ロータの内部から外部に前記メディアを案内する第1案内面を有する回転案内部が設けられていることを特徴とする。
このようにすれば、攪拌ロータの回転速度や分散させる分散対象物の粘度や供給量に依存せず、メディアの循環流を安定化でき、分散対象物が高粘度あるいは高流量であっても、メディアを偏在させることなく、均一に分散することが可能である。そして、スクリューの回転により、メディアが攪拌ロータの内部と外部との間を確実に循環することになり、分散対象物が安定して分散される。そして、回転案内部によって、前記メディアが攪拌ロータの内部から外部(攪拌ロータの外周面とベセルの内周面)との間に案内され、スムーズな流れが実現される。また、前記回転案内部は、半径方向外方に前記攪拌ロータの外周面を越えるまで延びていること、板状であることが望ましく、このようにすれば、よりスムーズな流れが実現され、また入口側への逆流を抑制する。
また、前記回転案内部は、前記分散対象物の入口から送り込まれる前記分散対象物を、前記攪拌ロータの外部に案内する第2案内面を有する、ことが望ましい。このようにすれば、前記分散対象物の入口から送り込まれる前記分散対象物が、攪拌ロータの内周面とスクリューとの間ではなく、攪拌ロータの外周面とベセルの内周面との間に案内され、よりスムーズな流れが実現される。
また、前記スクリューシャフトは、前記回転案内部中央の前記スクリューシャフト基端側に第1案内部が隣接して設けられ、前記第1案内部は、前記回転案内部に向かって外径が徐々に大きくなり前記分散部対象物の入口より前記ベセル内に投入される前記分散対象物を前記回転案内部の半径方向外方に案内するものである、ことが望ましい。このようにすれば、第1案内部によって、分散対象物が回転案内部の半径方向外方に案内され、スムーズな流れが実現される。
さらに、前記スクリューシャフトは、前記回転案内部中央の前記スクリューシャフト先端側に第2案内部が隣接して設けられ、前記第2案内部は、前記回転案内部側に向かって外径が徐々に大きくなり前記メディアを前記回転案内部の半径方向外方に案内するものである、ことが望ましい。このようにすれば、第2案内部によって、メディアが、前記回転案内部の半径方向外方に案内され、スムーズな流れが実現される。
前記スクリューと、前記スクリューを覆う前記攪拌ロータとの間に第1クリアランスを有し、前記攪拌ロータと、前記攪拌ロータを覆う前記ベセルとの間に第2クリアランスを有し、前記スクリューと前記攪拌ロータの回転により、前記メディアが、前記第1クリアランスから前記第2クリアランスを経て、前記開孔を通じて、前記第1クリアランスに戻るように循環流通する、ようにすることができる。このようにすれば、分散対象物が、攪拌ロータとベセルの間で、メディアが偏在することなく分散が促進され、均一に分散される。
また、前記メディアと前記分散対象物の混合物が前記攪拌ロータと前記ベセルとの間を流通した後に、前記分散対象物を前記メディアから分離させる分離機構をさらに備える、ようにすることができる。このようにすれば、分散後の分散対象物のみを得ることができる。
これらの場合、前記分離機構は軸方向に対して水平方式であっても、垂直方式であってもよい。また、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段は、対向二軸型あるいは同心二軸型のいずれかを備える。このようにすれば、設置場所に応じて対応できる。
そして、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段が、互いに同方向あるいは異方向で回転させ回転数を制御可能である。このようにすれば、分散対象物の粘度や供給量に依存することなく、分散対象物に応じた分散が可能となる。
本発明は、攪拌ロータの回転速度や分散させる分散対象物の粘度に依存せず、メディアの循環の流れを安定化できるので、高粘度の分散対象物であっても、メディアを偏在させることなく、分散することが可能である。特に、回転案内部によって、投入される分散対象物の流れを確保しつつ、前記メディアを、前記攪拌ロータの内部から外部に案内するので、スムーズな流れが実現される
本発明の一実施の形態である二軸式分散機の説明図である。 メディアの流れを示す二軸式分散機の要部拡大図である。 攪拌ロータの周速が10m/sで、スクリューの周速が3.0m/sという条件下で、回転案内板がある場合とない場合とについての比較試験の結果を示す図である。 攪拌ロータの周速が10m/sで、スクリューの周速が4.0m/sという条件下で、回転案内板がある場合とない場合とについての比較試験の結果を示す図である。 攪拌ロータの周速が10m/sで、スクリューの周速が5.0m/sという条件下で、回転案内板がある場合とない場合とについての比較試験の結果を示す図である。 攪拌ロータの周速が10m/sで、スクリューの周速が6.0m/sという条件下で、回転案内板がある場合とない場合とについての比較試験の結果を示す図である。
以下、本発明に係る一実施形態の二軸式分散機について説明する。本実施形態は、一例として、塗料製造工程の顔料分散工程において、高粘度ペースト中の顔料に適用した場合について説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。
(1.二軸式分散機の構造)
図1は本実施形態の二軸式分散機の説明図、図2はメディアの流れを示す二軸式分散機の要部拡大図である。図1に示すように、二軸式分散機1は、ベセル11と、ペースト入口12と、スクリュー13と、筒形の攪拌ロータ14と、ペースト出口15とを主要な構成要素として備える。また、ベセル11内には、メディアが、例えばベセル11の内部空間の30〜95%を占めるように充填されている。メディアとして、本実施形態では、粒子状の分散媒体であるビーズを用いているが,これに制限されるものではない。ビーズは、二軸式分散機1によって分散される分散対象物よりも、比重及び径が大きいビーズが用いられている。なお、ビーズの硬さ、粒子径などは、分散対象物(原料ペースト)の種類、粘度、比重などに応じて、適宜選択される。
ペースト入口12は、ベセル11内に高粘度ペーストを供給するための投入口であり、ペースト出口15は、ベセル11内から分散された高粘度ペーストを排出するための排出口である。スクリュー13は、本体部の外周に螺旋状の羽根が連続して設けられており、ベセル11内に回転可能に配置されている。攪拌ロータ14は、ベセル11内にスクリュー13の周囲を取り囲むように配置され、スクリュー13と同軸の回転軸回りに回転可能にベセル11に支持されている。
また、分散された高粘度ペーストをメディアから分離する分離機構として、ギャップセパレータGがベセル11とペースト出口15との間に配置されている。なお、ギャップセパレータGは分離機構の一例であり、分離機構は、メディアから分散された高粘度ペーストを分離することができるものであれば、スクリーン機構や遠心分離機構であってもよい。また、前記分離機構は軸方向に対して水平方式であっても、垂直方式であってもよい。
攪拌ロータ14は、筒状部14aと、筒状部14aの一端を閉じる肩部14bとを有し、肩部14bがロータシャフト16の先端部に連結され、ロータシャフト16を介して、ベセル11の外部から第1の駆動手段(例えば、モータ)によって回転駆動される。つまり、ロータシャフト16の基端部に、前記第1の駆動手段が連係されている。ロータシャフト16は、シール材(図示せず)を介して延びており、これによって、ベセル11の外部と内部との密封性が維持される。
攪拌ロータ14は、筒状部14aの開放側から、スクリュー13に連結されたスクリューシャフト17が、ロータシャフト16とは反対方向に延びるように突出している。攪拌ロータ14(ロータシャフト16)は、スクリュー13(スクリューシャフト17)とは同軸上である。
スクリューシャフト17には、第2の駆動手段(例えば、モータ)が連結され、前記第2の駆動手段によってベセル11の外部から回転駆動される。スクリューシャフト17は、シール材(図示せず)を介して延びており、これによって、ベセル11の外部と内部との密封性が維持される。前記第2の駆動手段は、前記第1の駆動手段とは独立しており、攪拌ロータ14の回転とは独立して、スクリュー13の回転が制御される。ここで、前記第1及び第2の駆動手段は、対向二軸型としても同心二軸型としてもよい。また、前記第1及び第2の駆動手段は、互いに同方向あるいは異方向に回転させることができ、回転数を制御することも可能である。
攪拌ロータ14の肩部14bにはメディア循環用の複数の循環孔14c(開孔)が設けられている。攪拌ロータ14の外周には、メディアの運動を促進し分散効率を高めるために複数のピン18が設けられ、それに対応してベセル11の内周にも複数のピン19が設けられている。
また、スクリュー13や攪拌ロータ14には、過熱を回避するために、第1冷却水流路(攪拌ロータ)31、第2冷却水流路(スクリュー)32を設けられている。また、ベセル11の過熱を回避するために、ベセルジャケット11aが第3冷却水流路(ベセル)として機能するようになっている。
第1冷却水流路(攪拌ロータ)31は、冷却水が、第1冷却水入口(攪拌ロータ)31aからロータシャフト16を経て攪拌ロータ14内に流入して攪拌ロータ14内を循環し、循環後ロータシャフト16を経て第1冷却水入口(攪拌ロータ)31aと並んでいる第1冷却水出口(攪拌ロータ)(図示せず)から排出されるようになっている。
第2冷却水流路(スクリュー)32は、冷却水が、第2冷却水入口(スクリュー)32aからスクリューシャフト17を経てスクリュー13内に流入してスクリュー13内を循環し、スクリューシャフト17を経て第2冷却水入口(スクリュー)32aと並んでいる第2冷却水出口(スクリュー)(図示せず)から排出されるようになっている。
第3冷却水流路(ベセル)としてのベセルジャケット11aは、冷却水が、第3冷却水入口(ベセル)11bからベセルジャケット11aに流入してベセルジャケット11a内を循環し、第3冷却水出口(ベセル)11cから排出されるようになっている。
また、攪拌ロータ14の外周面とベセル11の内周面との間(第2クリアランス)にメディアを案内する第1案内面41aを有する回転案内板部41(円板状の回転案内部)がスクリューシャフト17に設けられている。回転案内板部41は、攪拌ロータ14(筒状部14a)の開放側と間隔をあけて半径方向外方に攪拌ロータ14を越えるまで延びている。
また、回転案内板部41は、ペースト入口12から送り込まれる、高粘度ペーストを、攪拌ロータ12の内周面とスクリュー13との間(第1クリアランス)ではなく、攪拌ロータ14の外周面とベセル11の内周面との間(第2クリアランス)に案内する第2案内面41bも有する。
さらに、スクリューシャフト17には、回転案内板部41中央のスクリューシャフト基端側に第1案内部42が、スクリューシャフト先端側に第2案内部43がそれぞれ隣接して設けられている。第1案内部42は、回転案内板部41に向かって外径が徐々に大きくなり、ペースト入口12より送り込まれる高粘度ペーストを回転案内板部41の半径方向外方に案内するようになっている。一方、第2案内部43は、回転案内板部41側に向かって外径が徐々に大きくなり、攪拌ロータ14の内部からの前記メディアの流れを回転案内板部41の半径方向外方に案内するようになっている。
(2.二軸式分散機の動作)
続いて、二軸式分散機1の動作について説明する。
ペースト入口12から、ベセル11内部に、高粘度ペーストが投入され、スクリュー13および攪拌ロータ14が回転されると、攪拌ロータ14とスクリュー13との回転によって、メディアとペーストとの混合物の軸方向の流れが生じる。これにより、攪拌ロータ14の外部から、循環孔14cを経て、攪拌ロータ14の内部に戻り、第2案内部43によって攪拌ロータ14の外部に案内され、再び外部に出るという、メディアの循環流が発生する。
つまり、スクリュー13が回転することで、スクリュー13によってメディアを送るので、メディアを攪拌ロータ14の内部から外部に送り出し、攪拌ロータ14の外周面とベセル11の内周面との間にスムーズに流れるようにし、無理なく循環流を生じさせることができる。この流れによって、ペースト入口12から送り込まれ回転案内部41によって案内される高粘度ペーストを、攪拌ロータ14の外部(攪拌ロータ14の外周面とベセル11の内周面との間)に吸い出す効果が発揮され、スムーズな流れの実現に寄与する。
また、攪拌ロータ14の内部からのメディアの流れが、第2案内部43によって案内されるだけでなく、回転案内板部41(第1案内面41a)に衝突することにより、メディアの流れの方向が強制的に変えられ、攪拌ロータ14の外部(攪拌ロータ14の外周面とベセル11の内周面との間)に流れるように案内される。
ペースト入口12から送り込まれた高粘度ペーストは、第1案内部42及び回転案内板部41(第2案内面41b)によって回転案内板部41の半径方向外方に案内され、メディアと共に、攪拌ロータ14の外部を、開放側から肩部14b側に流れ、その際、ピン18,19により分散作用を受けて、攪拌ロータ14の肩部14bに前記混合物が達する。
そして、分散された高粘度ペーストは、肩部14bに対応して配置されているギャップセパレータGによって、ペーストがメディアから分離させられる。メディアから分離されたペーストはペースト出口15を経て受けタンク(図示せず)に送られる。残りのペーストとメディアとの混合物は、循環孔14cを通じて攪拌ロータ14の内部に戻され、攪拌ロータ14の内部を通って再び循環する。
このように、ベセル11内においてはメディアが循環するため、高粘度の分散ペーストにおいても、メディアの偏在が発生せず、効率よく顔料を分散せしめることができる。
攪拌ロータ14を回転駆動する第1の駆動手段とは別の、第2の駆動手段にてスクリュー13を回転駆動するようにしているので、攪拌ロータ14の回転速度や製品の粘度に依存せず、メディアを循環させることができる。また、スクリュー13の回転速度を任意に設定できるので、回転速度を変化させることで、再始動性の改善、分散力の制御が可能となる。
つまり、スクリュー13が全く回転しない構造であると、攪拌ロータ14の低回転時にメディアが攪拌ロータ14の内部と外部との間で循環しないことが容易に想像できる。スクリュー13が回転すると、スクリュー13によってメディアを流動させるので、メディアを攪拌ロータ14の内部から外部に送り出し、無理なく循環流を生じさせることができる。また、停止時には、ペーストの粘度が上昇し、メディアが流動しなくなり、攪拌ロータ14の再起動が不能となる。そのような場合にも、スクリュー13を回転させれば、メディアを強制的に流動させることができるので、攪拌ロータ14を再起動させることができる。
(3.比較試験)
回転案内板部41を有する場合と、回転案内板部を有しない場合とについて、比較試験(ベセル内圧力と吐出量(送液量)との関係についての試験)を行った。試験条件は、次の通りである。なお、ベセル内圧力としては、ペースト入口12に圧力センサ(図示せず)を設け、前記圧力センサの測定値を用いた。
−試料−
高粘度ペースト(黒)
粘度:50Pa・s
−分散機仕様−
1.ミル容量:3.0L
2.使用メディア径:φ1.2mm
3.メディア充填率:80%
4.攪拌ロータの周速:10m/s
5.スクリューの周速:3.0〜6.0m/s
−試験結果−
図3〜図6に示す通りである。攪拌ロータ14の周速を10m/sで固定し、スクリュー13の周速を3.0〜6.0m/sの範囲で変化させたところ、スクリュー13の周速が4.0m/sを越える付近で、回転案内板部41を有する場合は、回転案内板部41を有しない場合よりも、吐出量が増大することがわかる。これは、スクリュー13と一緒に回転する回転案内板部41を設けることでメディアが円滑に循環するので、同じベセル内圧力でも吐出量が増大していると推測される。
また、回転案内板部41を有しない場合において、吐出量1800g/min付近でベセル内圧力が急上昇しているのは、メディアがギャップセパレータG付近に偏在(滞留)し、円滑な流れを妨げているためであると推測される。メディアがギャップセパレータG付近に偏在すると圧力が高くなるので、回転案内板部41を設け、スクリュー13を回転させることで、メディアの偏在が生じにくくなり、同じ吐出量であってもベセル内圧力が低くなっている。メディアの偏在は、分散対象物の均一な分散妨げるなどの分散性能に影響するものであるので、この試験結果からスクリュー13を回転するだけでなく、スクリュー13と一緒に回転する回転案内板部41を設けることで、分散性能が向上する、といえる。
(4.その他の実施形態)
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。
(i)例えば、上記した実施形態では、高粘度ペースト中の顔料を分散する例について説明したが、顔料以外の高粘度の分散対象物に適用してもよく、また、分散対象物の粉砕目的に適用することもできる。
(ii)また、上記した実施形態では、攪拌ロータの回転軸が水平方向に配設される横型の分散機について説明したが、回転軸が垂直方向に沿って配設される縦型の分散機に適用することも可能である。
(iii)また、上記した実施形態では、回転案内部を板状の回転案内板部が設けられた分散機について説明したが、板状の周縁部が立ち上がった回転案内部が設けられた分散機とすることも可能である。
1 二軸式分散機
11 ベセル
11a ベセルジャケット(第3冷却水流路)
11b 第3冷却水入口(ベセル)
11c 第3冷却水出口(ベセル)
12 ペースト入口
13 スクリュー
14 攪拌ロータ
14a 筒状部
14b 肩部
14c 循環孔(開孔)
15 ペースト出口
16 ロータシャフト
17 スクリューシャフト
18,19 ピン
31 第1冷却水流路(攪拌ロータ)
31a 第1冷却水入口(攪拌ロータ)
32 第2冷却水流路(スクリュー)
32a 第2冷却水入口(スクリュー)
41 回転案内板部
41a 第1案内面
41b 第2案内面
42 第1案内部
43 第2案内部
G ギャップセパレータ

Claims (10)

  1. 分散対象物の入口より送り込まれる分散対象物を分散する分散機であって、
    ベセルと、
    前記ベセル内に配置されるスクリューと、
    前記ベセル内において、前記スクリューと同軸上に、前記スクリューの周囲を取り囲むように配置される筒形の攪拌ロータと、
    前記攪拌ロータに先端部が連結されるロータシャフトと、
    前記ロータシャフトの基端部に連係され、前記ロータシャフトを回転駆動する第1の駆動手段と、
    前記スクリューに先端部が連結され、前記ロータシャフトとは反対側に延びるスクリューシャフトと、
    前記スクリューシャフトの基端部に連係され、前記スクリューシャフトを回転駆動する第2の駆動手段と、を備え、
    前記攪拌ロータは、周壁を構成する筒状部と、前記筒状部の一端を閉じ前記ロータシャフトが連結される肩部と、を有し、
    前記肩部に、前記攪拌ロータの内部と外部とを連通する開孔が形成され、
    前記スクリューは、前記スクリューシャフトが連結される本体部と、前記本体部の外周に螺旋状に設けられた羽根と、を有し、
    前記スクリューの回転により、前記ベセル内に充填されたメディアを前記攪拌ロータの肩部に設けられた開孔を通じて、前記攪拌ロータの内部と外部との間で循環させて、前記分散対象物を分散させ、
    前記スクリューシャフトには、前記攪拌ロータの開放側と間隔をあけて、半径方向外方に前記攪拌ロータの内周面を越えるまで延び、前記攪拌ロータの内部から外部に前記メディアを案内する第1案内面を有する回転案内部が設けられていることを特徴とする、二軸式分散機。
  2. 前記回転案内部は、半径方向外方に前記攪拌ロータの外周面を越えるまで延びる、
    請求項1に記載の二軸式分散機。
  3. 前記回転案内部は、板状である、
    請求項1又は2に記載の二軸式分散機。
  4. 前記回転案内部は、前記分散対象物の入口から送り込まれる分散対象物を、前記攪拌ロータの外部に案内する第2案内面を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  5. 前記スクリューシャフトは、前記回転案内部中央の前記スクリューシャフト基端側に第1案内部が隣接して設けられ、
    前記第1案内部は、前記回転案内部に向かって外径が徐々に大きくなり、前記分散部対象物の入口より前記ベセル内に投入される分散対象物を、前記回転案内部の半径方向外方に案内するものである、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  6. 前記スクリューシャフトは、前記回転案内部中央の前記スクリューシャフト先端側に第2案内部が隣接して設けられ、
    前記第2案内部は、前記回転案内部側に向かって外径が徐々に大きくなり前記メディアを前記回転案内部の半径方向外方に案内するものである、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  7. 前記スクリューと、前記スクリューを覆う前記攪拌ロータとの間に第1クリアランスを有し、
    前記攪拌ロータと、前記攪拌ロータを覆う前記ベセルとの間に第2クリアランスを有し、
    前記スクリューと前記攪拌ロータの回転により、前記メディアが、前記第1クリアランスから前記第2クリアランスを経て、前記開孔を通じて、前記第1クリアランスに戻るように循環流通する、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  8. 前記メディアと前記分散対象物の混合物が、前記攪拌ロータと前記ベセルとの間を流通した後に、前記分散対象物を前記メディアから分離させる分離機構をさらに備える、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  9. 前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段は、対向二軸型あるいは同心二軸型のいずれかを備える、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
  10. 前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段は、互いに同方向あるいは異方向で回転させ、回転数を制御可能である、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の二軸式分散機。
JP2019085066A 2019-04-26 2019-04-26 二軸式分散機 Active JP6692104B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085066A JP6692104B1 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 二軸式分散機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085066A JP6692104B1 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 二軸式分散機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6692104B1 true JP6692104B1 (ja) 2020-05-13
JP2020179361A JP2020179361A (ja) 2020-11-05

Family

ID=70549830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019085066A Active JP6692104B1 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 二軸式分散機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6692104B1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62183843A (ja) * 1986-02-10 1987-08-12 Asada Tekko Kk 分散撹拌機
JPS6452536U (ja) * 1987-09-24 1989-03-31
JPH0889774A (ja) * 1994-09-26 1996-04-09 Nittetsu Mining Co Ltd 乳化分散方法及び乳化分散装置
JPH0899046A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 湿式媒体分散装置
JPH0899047A (ja) * 1994-09-30 1996-04-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 湿式媒体分散装置
JP3739138B2 (ja) * 1996-06-21 2006-01-25 関西ペイント株式会社 顔料を分散せしめるためのサンドミル
JP2003001082A (ja) * 2001-06-20 2003-01-07 Kansai Paint Co Ltd ビーズミル
JP4785355B2 (ja) * 2004-06-28 2011-10-05 関西ペイント株式会社 アニュラー型ビーズミル、該ビーズミルを備える顔料分散システム、及び該顔料分散システムを用いた顔料分散方法
ES2614954T3 (es) * 2012-07-10 2017-06-02 Asada Iron Works Co., Ltd. Aparato de granulación en mojado

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020179361A (ja) 2020-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7270832B2 (ja) インペラアセンブリ及び当該インペラアセンブリを使用した固体と液体の混合装置
JP3718831B2 (ja) ビーズミル
KR101658410B1 (ko) 고점도 유체 분산유화장치
JP5261002B2 (ja) メディア混合式ミル
US7275704B2 (en) Compound dispersing method and apparatus
KR20240053646A (ko) 고액 혼합 및 분산에 사용되는 장치 및 설비
JP6692104B1 (ja) 二軸式分散機
KR101245869B1 (ko) 미디어 교반형 습식 분산기
KR20230169051A (ko) 끼임 방지 구조를 가진 플래니터리 교반기
CN115427153A (zh) 分散粉碎装置
CN218834318U (zh) 一种下进上出式多重剪切分散机
JP4423500B2 (ja) アニュラー型ビーズミル、該ビーズミルを備える顔料分散システム、及び該顔料分散システムを用いた顔料分散方法
JP6534482B2 (ja) 二軸式分散機
JP2023086144A (ja) 分散機
CN210303212U (zh) 一种高剪切均质机
JP2023086143A (ja) 分散機
JP2014083528A (ja) 分散システム及びその運転方法
KR101126518B1 (ko) 배합물의 분산장치 및 분산방법
CN215028833U (zh) 混合装置
CN110876905B (zh) 一种分散混合机
JP2012179535A (ja) 湿式媒体撹拌ミル
JP6919940B1 (ja) 分散装置
CN220990363U (en) Vertical emulsifying machine with circulation shearing function
KR101502066B1 (ko) 분산력 향상용 바스켓 밀
JP2828834B2 (ja) 分散装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190610

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190610

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6692104

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250